JP2004195511A - 穴明け加工装置 - Google Patents

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Norihisa Miyake
徳久 三宅
Tamio Otani
民雄 大谷
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Abstract

【課題】被加工素材の幅寸法に拘らず安定した搬送及び加工状態を実現し得る穴明け加工装置を提供する。
【解決手段】本レーザ加工装置は、未加工のフレキシブルプリント基板10を巻き出す巻き出し装置30Aと、該装置30Aからのプリント基板10に対して穴明け加工を施す加工ヘッド8を有する加工装置200と、加工済のプリント基板10をロール状に巻き取る巻き取り装置30Bとをプリント基板10の搬送方向に沿って順次備える。更に、加工装置200に配置されて、プリント基板10の長手方向に存する複数の加工ブロックを加工ヘッド8による加工位置に順次位置決めするように移動する加工テーブル100を備える。このレーザ加工装置において、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bのうち少なくとも一方を加工テーブル100に対して移動可能に構成している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント電子回路基板、電子部品パッケージ等の素材に所要の加工を施す穴明け加工装置に関し、特に、ロール状に巻回された長尺フィルム状の被加工素材に穴明け加工した後に巻き取る構成を備えたレーザ式、ドリル式等の加工装置に用いて好適な穴明け加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロール状に巻かれたフィルム状(テープ状)の素材、例えばフレキシブルプリント基板を巻き出して穴明け加工を施した後、再度ロール状に巻き取るように構成したプリント基板加工機(レーザ加工装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。上記穴明け加工の手段としては、機械式のドリルを用いるもの、或いはレーザ光を用いるものなどがある。
【0003】
上記公報に開示されたプリント基板加工機は、図9に示すように、図の左右方向(以下X方向と呼ぶ)に移動可能なテーブル1と、前後方向(以下Y方向と呼ぶ)に移動可能なテーブル2とで構成されるXYテーブル上に、加工対象となる被加工素材3を保持した状態で、レーザ発振器(図示せず)から発振されたレーザ光6を、ガルバノミラー4、5、fθレンズ7等を有する加工ヘッド8に導き、ガルバノミラー4、5により反射制御し、更にfθレンズ7を通して、前記被加工素材3上に照射することで穴明け加工する。
【0004】
このようなレーザ加工機では、穴の加工位置精度を確保する目的で、fθレンズ7の球面収差の影響が少ない部分を主体に使用することが通常である。このため、テーブルが停止している状態で一度に加工できる範囲は、A×A(Aは数10mm)に限定される。この範囲を、加工ヘッド8のスキャン領域80と呼ぶ。したがって、加工すべき範囲がスキャン領域80の大きさA×Aより大きい場合には、XYテーブルによりプリント基板等の被加工素材3を移動させながら全体の加工を行なうことが必要となる。
【0005】
このため、被加工素材3が、XYテーブル上に載置される大きさであれば、高精度の加工を行なうことが容易に可能であるが、ロール状に巻かれた長尺のフレキシブルプリント基板等を加工する場合には、例えば図10に示すような形態を取ることが必要となる。
【0006】
同図のレーザ加工機では、ロール状に巻回されたフレキシブルプリント基板(以下単にプリント基板とも呼ぶ)10を被加工素材として使用する。このレーザ加工機は加工装置200を有しており、加工装置200は、レーザ発振器9等を有する加工源部11の下方にベッド12を備えている。このベッド12上には、Xテーブル13が、ベッド12に対する図の左右方向に直線案内手段14を介して移動可能に支持されている。Yテーブル15は、Xテーブル13に対する図の前後方向に直線案内手段16を介して移動可能に支持されている。Xテーブル13とYテーブル15とにより、水平面内の2方向に自由度(即ち2自由度)を有するXYテーブルが構成されている。
【0007】
図11は、前記XYテーブル上に設置された昇降テーブル(以下Zテーブルとも呼ぶ)18の詳細を示したものであり、箱状に形成された枠17は、Yテーブル15上に固定されている。Zテーブル18は、枠17に対して上下方向(以下Z方向と呼ぶ)に移動可能に支持されている。エアシリンダ19は、Yテーブル15とZテーブル18との間に配置されて、Zテーブル18を上下方向に昇降移動させる。前記XYテーブル(13、15)とZテーブル18とによって加工テーブル100(図10参照)が構成されている。
【0008】
前記枠17には支持部材20が固定されており、支持部材20には軸21が回転可能に支持されている。軸21には、クランパレバー22が所定の間隔で固定されており、クランパレバー22にはクランププレート23が固定されている。軸21の一端には、レバー24が固定されている。枠17にはエアシリンダ25の一端が揺動可能に支持され、エアシリンダ25の他端がレバー24に揺動可能に結合されている。これら軸21、エアシリンダ25、クランパレバー22及びクランププレート23等によって、Zテーブル18上のフレキシブルプリント基板10の幅方向における両側端部を拘束、解放するクランプ機構が構成されている。
【0009】
また、図10に示すように、Yテーブル15上には、前記Zテーブル18をX方向において挟むように支持部材26a、26bが立設固定されている。コラム28には、ガイドローラ44a、44bが回転可能に支持されている。支持部材26a、26bには、駆動ローラ27a、27b、並びにピンチローラ38a、38bが回転可能に支持されている。駆動ローラ27a、27bは、駆動手段(図示せず)により正逆方向に回転駆動されると共に、それぞれピンチローラ38a、38bと間のニップ部にフレキシブルプリント基板10を挟み込み、これを拘束する。駆動ローラ27a、27bの上端面は、Zテーブル18が上昇端に位置するときの上面と略々同じ高さになるように設定されている。
【0010】
ベッド12上にはコラム28が固定されており、このコラム28上にはレーザ発振器9が固定されている。コラム28の所定位置には、ガルバノミラー4、5、及びfθレンズ7が支持されている。レーザ発振器9から発振されたレーザ光6は、ガルバノミラー4、5及びfθレンズ7を介して、昇降テーブル18上に固定されたフレキシブルプリント基板10に垂直に照射される。
【0011】
巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bは、前記ベッド12、加工テーブル100、コラム28、及びレーザ発振器9を有する加工装置200の両側面にそれぞれ配置されている。巻き出し装置30Aと巻き取り装置30Bとは互いに同じ構成を有するので、ここでは巻き出し装置30Aを中心に説明する。なお、巻き出し装置30Aと巻き取り装置30Bとは、各符号の末尾にそれぞれa、bを付けることでその構成を区別する。
【0012】
巻き出し装置30Aにおいて、フレーム31aには、ガイドローラ32a、33a、34aが、フレキシブルプリント基板10の搬送方向に沿ってそれぞれ回転可能に支持されている。フレーム31aには、ガイドローラ32aと34aとの間に、駆動手段(図示せず)により正逆方向に回転駆動される駆動ローラ35aが支持されている。フレーム31aには更に、駆動ローラ35aに対向してピンチローラ36aが回転可能に支持されており、このピンチローラ36aは、駆動ローラ35aとの間のニップ部にフレキシブルプリント基板10を挟み込み、拘束する。そして、フレーム31aにおけるガイドローラ32aと33aとの間には、ダンサローラ37aが昇降及び回転可能に支持されている。
【0013】
なお、ロール状に巻かれたフレキシブルプリント基板10は、フレーム31aに回転可能に支持された駆動軸(図示せず)に固定支持されて、駆動手段(図示せず)により正逆方向に回転駆動される。
【0014】
ここで、巻き出し装置30A側のフレキシブルプリント基板10のロール状部分を原反ロール部10a、また巻き取り装置30B側の前記基板10のロール状部分を加工反ロール部10bと呼ぶこととする。また、フレキシブルプリント基板10は、加工の進行に伴って原反ロール部10a側から巻き出され、加工反ロール部10b側に巻き取られて行く。この際、加工テーブル100においては、フレキシブルプリント基板10は、Xテーブル13の動作方向であるX方向、即ち該プリント基板10の長手方向に搬送されて行く。また、この時、Y方向はフレキシブルプリント基板10の幅方向と一致する。
【0015】
このような構成において、巻き出し装置30A側の原反ロール部10aから引き出されたフレキシブルプリント基板10は、ガイドローラ32a、ダンサローラ37a、ガイドローラ33a、駆動ローラ35a及びピンチローラ36a間のニップ部、並びにガイドローラ34aを経由して加工装置200に導かれる。そして、プリント基板10は、加工装置200におけるガイドローラ44a、駆動ローラ27a及びピンチローラ38a間のニップ部、昇降テーブル18、駆動ローラ27b及びピンチローラ38b間のニップ部、並びにガイドローラ44bを経由して巻き取り装置30Bに導かれる。プリント基板10は更に、ガイドローラ34b、駆動ローラ35b及びピンチローラ36b間のニップ部、ガイドローラ33b、ダンサローラ37b、並びにガイドローラ32bを経由して、加工反ロール部10bでロール状に巻き取られる。
【0016】
上記搬送経路においてフレキシブルプリント基板10は、昇降テーブル18上で、加工領域の基板幅方向における両側端部が、図11に示したエアシリンダ25の作動で揺動作動するクランププレート23によって昇降テーブル18上に押しつけられて固定(拘束)され、この状態でレーザ発振器9から発振されるレーザ光6を照射されて所要の加工を施される。この場合、ガイドローラ34aとガイドローラ44aとの間、及びガイドローラ44bとガイドローラ34bとの間には、自由ループ40a、40bが形成されている。
【0017】
この「自由ループ」は、図12に示すように、2つのガイドローラ44、34間に形成されるフレキシブルプリント基板10の垂れ下がった部分を意味するものである。そして、ガイドローラ44、34間の距離を自由ループのスパンL、またガイドローラ44、34の各上端面から基板10の垂れ下がった最下部までの垂直距離を自由ループの高さ(或いは深さ)H、更にガイドローラ44、34位置における基板10の幅方向ずれ量をずれ幅Qと呼ぶこととする。
【0018】
次に、上記自由ループの作用について説明する。例えば、加工時にXテーブル13が図10の左右方向に移動すると、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30B側の自由ループ40a、40bは、そのスパンと高さ状態とをXテーブル13の移動に応じて変化させることにより、昇降テーブル18上にてプリント基板10の固定された部分のX方向への移動を可能にする。また、Yテーブル15が図の前後方向(紙面の手前・奥方向)に移動すると、自由ループ40a、40bの形状を維持しているガイドローラ44、34の間で、プリント基板10がねじれることになる。このねじれによって、昇降テーブル18上に固定された部分のプリント基板10のY方向への移動が可能となる。
【0019】
したがって、加工時におけるXYテーブル(13、15)の移動動作に伴う、昇降テーブル18上でプリント基板10の固定された部分と、ロール部10a、10bとの相対的な位置の移動、ずれを、自由ループ40a、40bによって吸収し得る。
【0020】
【特許文献1】
特開2000−246479号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したように、加工テーブル100が停止している状態で一度に加工できる範囲は、加工ヘッド8のスキャン領域であるA×A(Aは数10mm)に限定されるため、これを解消する目的から、加工テーブル100上におけるフレキシブルプリント基板(被加工素材)10の移動が必要となる。つまり、加工すべき範囲がスキャン領域A×Aより大きい場合にこの移動が必要となる。特に前後方向(Y方向)での移動は、フレキシブルプリント基板10の幅方向に、Aよりも大きい寸法の加工幅範囲を有する場合に必要となる。なお、加工テーブル100上に固定されたフレキシブルプリント基板10部分、即ちロール状の原反、加工反の巻き出し、巻き取りを行なわずに一度に加工できる部分を、加工ブロック(又は加工領域)と呼ぶこととする。
【0022】
しかし、前述したように、加工テーブル100上のプリント基板10を図の前後方向(Y方向)に移動させる場合、この加工テーブル100と、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bにおける原反ロール部10a及び加工反ロール部10bとの相対的な前後方向の位置ずれ(即ち幅方向のずれ)を、自由ループ40a、40bのみで吸収しようとするには限界がある。自由ループ40a、40bで幅方向のずれを吸収するということは、つまりフレキシブルプリント基板10自体のねじれで幅方向のずれを吸収するということである。したがって、フレキシブルプリント基板10並びに自由ループ40a、40bの幾何学的、機械的諸元等によって、フレキシブルプリント基板10の良好な搬送状態、或いは穴明け加工精度等に影響を及ぼさない幅方向ずれ量の許容範囲が定まる。
【0023】
この点を更に詳細に述べる。つまり、一般に、被加工素材であるフレキシブルプリント基板の幅が大きいほど、加工対象となる部分の幅も大きくなり、したがって前後方向に移動すべき距離も大となる。ところが、被加工素材の幅が大きければ大きいほど、前後方向に移動可能な距離、即ち素材の搬送や穴明け加工に影響を及ばさない距離範囲は小さくなる。言い換えれば、被加工素材の搬送、穴明け加工の安定性を考えた時に、被加工素材の幅が大きいほど、素材のねじれに対する許容値は小さくなる。このことは、幅の異なるテープ状物体をねじった場合に、幅の広いもの程ねじりにくいということからも理解できる。
【0024】
上記の傾向は一般的に言えることであるが、被加工素材の幅だけでなく、素材の厚さ、或いは剛性によっても、許容ねじれ量は異なるものとなる。前述した自由ループは、このねじれを吸収するための機構であり、したがって自由ループを形成する2つのガイドローラ間の距離、並びに自由ループの高さによっても幅方向移動量の許容最大値が左右される。
【0025】
その一例を、図13ないし図15に沿って説明する。図13では、特定の幅W及び厚さTを有するテープ状の被加工素材に関して、自由ループの高さHと幅方向移動量Qの許容値との関係を(a)に、ガイドローラ間のスパンLと幅方向移動量Qの許容値との関係を(b)にそれぞれ示す。また図14は、同一の厚さTで異なる幅(素材幅)Wの被加工素材に対する幅方向移動量Qの許容値(自由ループの高さH、ガイドローラ間のスパンLは一定)の変化状況を、図15は、同一の幅Wで異なる厚さTの被加工素材に対する幅方向移動量Qの許容値の変化状況をそれぞれ示す。ここでの許容値は、テープ状の被加工素材の安定な走行搬送が可能な範囲、及び素材内部に発生する応力値の範囲等に対してある程度のマージンを考慮して定めるものである。
【0026】
なお、ここで、加工のためにフレキシブルプリント基板10の任意の幅方向位置を、図9に示した加工ヘッド8のスキャン領域に合わせることを考えると、幅方向移動量Qの許容値の所要最大値は高々素材幅Wであり、これを幅方向(加工装置200の前後、即ちY方向)に振り分けるとすればW/2であるから、幅方向移動量Qを素材幅Wで無次元化した値Q/Wの値によって、安定な加工が可能であるか否かの判定が可能となる。
【0027】
ここで、加工装置200の穴明け加工部と、原反ロール部10a及び加工反ロール部10bとの間の素材幅方向の相対移動量を低減させるために、例えば、加工装置200における加工テーブル100に対して巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bを固定する手法が考えられる。すなわち、加工テーブル100上に、原反ロール部10a及び巻き出し装置30A、並びに加工反ロール部10b及び巻き取り装置30Bを搭載する手法である。
【0028】
しかし、このような手法を採用すると、加工テーブル100の可動部分が大型化すると同時に、加工テーブル100を構成するXテーブル13、Yテーブル15、及びZテーブル18等に対する負荷が大きくなる。更に、これらを駆動するための駆動機構も大サイズとなって、加工装置200本体の大型化を避けることができない他、結果的に、加工装置200を、ロール状(テープ状)のフレキシブルプリント基板10等を加工対象とした専用機とするような必要が生じる。このため、既存の加工装置200に巻き出し装置30A、巻き取り装置30B等を付加する形で、加工装置200の穴明け加工部と、原反ロール部10a及び加工反ロール部10bとの間の素材幅方向の相対移動量を低減し得る構成の実現が困難になる等の問題を招来する。
【0029】
上記の事情に鑑み、本発明の目的は、既存の加工装置に巻き出し装置や巻き取り装置を付加する形で加工装置の大型化を回避し得るものでありながら、加工装置の加工部と、原反ロール部及び加工反ロール部との間の素材幅方向の相対移動量を低減して、フレキシブルプリント基板等の被加工素材の幅寸法の大小に拘らず、該被加工素材の安定した搬送及び加工状態を実現し得るようにした穴明け加工装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、ロール状に巻回された未加工の被加工素材を巻き出す巻き出し装置と、該巻き出し装置からの前記被加工素材に対して穴明け加工を施す加工部を有する加工装置と、該加工装置による加工済の前記被加工素材をロール状に巻き取る巻き取り装置と、を前記被加工素材の搬送方向に沿って順次備えると共に、前記加工装置に配置されて、前記被加工素材の長手方向に存する複数の加工ブロックを前記加工部による加工位置に順次位置決めするように移動する加工テーブルを備える穴明け加工装置において、
前記巻き出し装置及び前記巻き取り装置のうち少なくとも一方を、前記加工テーブルに対して相対的に移動可能に構成したことを特徴としている。
【0031】
また、本発明は、ロール状に巻回された未加工の被加工素材を巻き出す巻き出し装置と、該巻き出し装置からの前記被加工素材に対して穴明け加工を施す加工部を有する加工装置と、該加工装置による加工済の前記被加工素材をロール状に巻き取る巻き取り装置と、を前記被加工素材の搬送方向に沿って順次備えると共に、前記加工装置に配置されて、前記被加工素材の長手方向に存する複数の加工ブロックを前記加工部による加工位置に順次位置決めするように移動する加工テーブルを備える穴明け加工装置において、
前記被加工素材の搬送経路の一部を構成する素材ガイド手段を備え、該素材ガイド手段を、前記加工テーブル、前記巻き出し装置及び前記巻き取り装置のうち少なくとも一つに対して揺動し得るように設けたことを特徴としている。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る穴明け加工装置を適用したレーザ加工装置の実施形態を図に基づいて説明する。図1は、本発明に係る第1の実施形態におけるレーザ加工装置を示す正面図、図2は、巻き出し装置又は巻き取り装置のいずれかにおける移動機構部を示す図である。
【0033】
なお、図1及び図2に示すレーザ加工装置は、図9ないし図12で説明した装置構成に比して、主に巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bの加工装置200に対する移動構成等が異なるが、他の構成は同様であるので、図9ないし図12に示した構成要素や構成部分と共通する機能を有するものには同じ符号を付けて示している。また、図1に示される巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bは、互いに対象性を有する同様の機構構造からなるので、以下その一方を中心に説明する。更に、図1において巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bは、各符号の末尾にそれぞれa、bを付けることで区別することとし、また図2においてはその一方を示すものとして、a、bを省略した形で示すものとする。
【0034】
図2に示すように、巻き出し装置30A、巻き取り装置30Bのいずれか(以下、単に装置30と呼ぶ)は下方にベース41を有しており、このベース41上には、相互に平行な2本のガイドレール51が固定されている。ガイドレール51には、装置30のフレーム31に対して固定されたスライド機構52がスライド可能に契合(係合)している。このスライド機構52は、ベース41に対して固定された電動モータ42と、この電動モータ42の回転軸に固定されかつフレーム31に対して連動・連結されたボールねじ43とによって駆動される。そして、スライド機構52の駆動により、フレーム31が、ロール状(テープ状)のフレキシブルプリント基板10の幅方向、即ち加工装置200(図1参照)のYテーブル15の移動方向であるY方向(図2では紙面の手前・奥方向)に移動し得るように構成されている。
【0035】
ついで、本実施形態例における巻き出し装置30A、巻き取り装置30Bに具備されるスライド機構52a、52b駆動用のモータ42a、42bの制御方式について、図3及び図4を参照して説明する。
【0036】
図3において、本実施形態例における制御系は、加工装置200を制御する加工装置制御装置110、及び周辺機器を制御する周辺機器制御装置120を有している。加工装置制御装置110は、統括制御部111、マンマシン制御部112、シーケンス制御部113、位置指令生成部114、及びサーボ制御部115を有している。
【0037】
統括制御部111は、加工装置制御装置110の全体を統括的に制御する。マンマシン制御部112は、オペレータの操作目的と自動制御系との整合性をとるため、オペレータの操作指令に応じてレーザ加工装置の状態制御を行なう。シーケンス制御部113は、統括制御部111からの制御信号に応答して、位置指令生成部114のXテーブル位置指令生成部114x及びYテーブル位置指令生成部114yにそれぞれ、Xテーブル13の位置指令を生成する旨の信号と、Yテーブル15の位置指令を生成する旨の信号とを出力する。
【0038】
位置指令生成部114は、加工装置200のXテーブル13の位置に関する位置指令を生成するXテーブル位置指令生成部114xと、加工装置200のYテーブル15に関する位置指令を生成するYテーブル位置指令生成部114yとを有している。
【0039】
Xテーブル、Yテーブル位置指令生成部114x、114yは、生成した位置指令を、サーボ制御部115内のXテーブルサーボ制御部115x及びYテーブルサーボ制御部115yにそれぞれ送る。また、Yテーブル位置指令生成部114yで生成される位置指令は、Yテーブルサーボ制御部115yだけでなく、後述する周辺機器制御装置120の位置指令生成部124にも送られ、この位置指令生成部124で必要に応じて補正された後、後述する巻き出し装置30A側のY軸サーボ制御部125aと、巻き取り装置30B側のY軸サーボ制御部125bとに与えられる。
【0040】
サーボ制御部115は、巻き出し装置30A側のXテーブルサーボ制御部115xと、巻き取り装置30B側のYテーブルサーボ制御部115yとを有している。Xテーブルサーボ制御部115xは、Xテーブル13側の電動モータ(図示せず)の駆動を制御する機能を有し、Yテーブルサーボ制御部115yは、Yテーブル15側の電動モータ(図示せず)の駆動を制御する機能を有している。
【0041】
一方、周辺機器制御装置120は、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bの両者に共通の装置であり、統括制御部121、マンマシン制御部122、シーケンス制御部123、位置指令生成部124、及びサーボ制御部125を有している。
【0042】
統括制御部121は、周辺機器制御装置120の全体を統括的に制御する。マンマシン制御部122は、オペレータの操作目的と自動制御系との整合性をとるため、オペレータの操作指令に応じてレーザ加工装置の状態制御を行なう。シーケンス制御部123は、統括制御部121からの制御信号に応答して、位置指令生成部124に補正演算を行う旨の指令を出力する。
【0043】
位置指令生成部124は、シーケンス制御部123からの上記指令と、前記位置指令生成部114からの位置指令とに基づき、補正演算を行う。また、サーボ制御部125は、巻き出し装置30A側のY軸サーボ制御部125a、及び、巻き取り装置30B側のY軸サーボ制御部125bとを有する。Y軸サーボ制御部125aは、巻き出し装置30A側の電動モータ42aを制御する機能を有し、Y軸サーボ制御部125bは、巻き取り装置30B側の電動モータ42bを制御する機能を有している。
【0044】
位置指令生成部124による前記補正演算には、加工装置制御装置110の位置指令生成部114から与えられる位置指令にスケール定数を乗ずる等の処理がある。例えば、スケール定数を1とすれば、加工装置200のYテーブル15、巻き出し装置30A側の電動モータ42a、及び巻き取り装置30B側の電動モータ42bのそれぞれの駆動サーボ系に対して、同一の位置指令が与えられることになる。その場合、加工装置200のYテーブル15、巻き出し装置30A、及び巻き取り装置30Bの3つの機構の動作は、ほぼ同様となる。ただし、詳細に見ればそれぞれのサーボ機構の負荷、特性に応じた動作が実現されることになる。
【0045】
例えば、被加工素材としてのフレキシブルプリント基板10の1ロールに対する加工を開始した時点では、巻き出し装置30A側に原反ロール部10aの素材全てが装着され、かつ巻き取り装置30B側には加工反ロール部10bが無い状態となっている。しかし、加工終了時には、巻き出し装置30A側の原反ロール部10aは無くなり、巻き取り装置30B側の加工反ロール部10bに、加工済みの素材が全て移動していることになる。
【0046】
したがって、加工開始時点では、巻き出し装置30A側のモータ42aにおける駆動サーボ系の負荷が大で、巻き取り装置30B側のモータ42bにおける駆動サーボ系の負荷が小となるが、加工終了時点においては、これと逆になる。このため、加工装置200のYテーブル15、巻き出し装置30A側のモータ42a、及び巻き取り装置30B側のモータ42bの各動作に若干の誤差が生じる可能性があり、これを前記スケール定数等を用いて補正するのである。
【0047】
また、スケール定数の用い方で別の方法としては、この値を1より小さく設定することで、加工装置200のYテーブル15の動きに対して、巻き出し装置30A側のスライド機構52a、巻き取り装置30B側のスライド機構52bそれぞれの動きを小さくすることが可能である。この場合においては、フレキシブルプリント基板10の幅方向のずれ量が、図13ないし図15に示した幅方向移動量Qの許容値以内となるような範囲で、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bにおける各Y方向での動作ストロークを小さくすることができ、装置のコンパクト化に資する効果を有する。
【0048】
このように、本レーザ加工装置を制御する制御装置を図3に示したように構成し、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30B双方の駆動制御に対する移動指令を、Yテーブル15に対する移動指令に基づいて生成することにより、加工装置200のYテーブル15、巻き出し装置30A側のスライド機構52a、及び巻き取り装置30B側のスライド機構52bという、3つの機構のY方向位置が、Yテーブル15の動作の有無に拘らず概ね同一に保つことができる。つまり、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bのうちの少なくとも一方が、加工テーブル100に対して相対的に移動可能になっている。このため、自由ループ40a、40b部において、フレキシブルプリント基板10のねじれをほとんど生ずることが無くなり、フレキシブルプリント基板10の良好な搬送、良好な加工品質を得ることに資するという効果を奏する。なお、前記Yテーブル15に対する移動指令に基づいて巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bのいずれか一方に対する移動指令を生成することによっても、上記の場合に準じた効果を得ることができる。
【0049】
次いで、本レーザ加工装置を制御する制御装置の別の構成例を図4に示す。同図において、図3に示した構成要素や構成部分と共通する機能を備えるものには同じ符号を付けて示している。この構成例では、周辺機器制御装置120の位置指令生成部124に対して、加工装置制御装置110のYテーブル位置指令生成部114yで生成される位置指令を直接与えるのではなく、加工装置制御装置110のYテーブルサーボ制御部115yから得られるYテーブル15のフィードバック位置を与える構成を採用している。
【0050】
このように、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30B双方の駆動制御に対する移動指令を、Yテーブル15の実際の位置(フィードバック位置)に基づいて生成することにより、Yテーブル15の実際の位置に、巻き出し装置30A側のスライド機構52a、及び巻き取り装置30B側のスライド機構52bそれぞれのY方向位置を追従させることができる。この場合、追従位置誤差を低減するため、加工装置制御装置110のYテーブル位置指令生成部114yにより生成される位置指令を、図中の破線に示すように、フィードフォワード的に電動モータ42a、42bのサーボ制御部125a、125bに入力して補正を行なう方法を採ること等も可能である。なお、前記Yテーブル15の実際の位置に基づいて巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bのいずれか一方に対する移動指令を生成することによっても、上記の場合に準じた効果を得ることができる。
【0051】
以上のことを踏まえて図13ないし図15に立ち返って考えると、任意の幅方向位置における加工を実施するために、本発明を適用しない従来方式においては、幅方向移動量Qの許容値を越えるような加工テーブル100の幅方向移動を必要とする。その結果として従来方式では実質的に任意加工位置に対する良好な加工が困難な場合においても、本発明の適用により、巻き出し装置30A、及び巻き取り装置30Bの前後方向(Y方向)位置を、加工テーブル100の前後方向位置とのずれ量が無くなるように、或いは軽減するように作動し得るので、常に良好な穴明け加工が実施できるレーザ加工装置を実現することができる。なお、本実施形態例における加工テーブル100も、図10で示した従来方式と同様、フレキシブルプリント基板10の長手方向に存する複数の加工ブロックを、加工ヘッド8による加工位置に順次位置決めするように移動する構成を備える。
【0052】
次に、本発明に係る第2の実施形態について図5及び図6に沿って説明する。図5は、本実施形態における揺動ガイド機構53の構造を示す側面図である。また図6は、図5の揺動ガイド機構53を適用したレーザ加工装置を示すものである。図6のレーザ加工装置は、図1に示した第1の実施形態例に比して、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bをベース41a、bでY方向移動可能に支持しない構成とした点、並びに、巻き出し装置30A、加工装置200本体及び巻き取り装置30Bにそれぞれ揺動ガイド機構53a〜53dを装着した点が異なるだけで、他の基本的な構成は図1に示したレーザ加工装置と同様である。したがって、図1に示した構成要素や構成部分と共通する機能を備えるものには同じ符号を付けて示すと共に、揺動ガイド機構53以外については可能な限り詳細を省略して示す。
【0053】
図5に示すように、揺動ガイド機構53は、互いに平行に延設されるガイドローラ54、55と、これら両ローラ54、55の各軸方向両端をそれぞれ回転自在に支持する2つの支持アーム56(紙面手前側のみ図示)と、これら支持アーム56の基端部(図5の右方)を、揺動ガイド機構53を装着すべき装置に対して支持するための支持部材59とを有している。両支持プレート(アーム)56の基端部には図の上下方向に沿うようにピン57が固定されており、このピン57は、上記装着すべき装置から一方向に突出する上記支持部材59に、軸受58を介して回動自在に連結されている。また、ガイドローラ54、55は、フレキシブルプリント基板10を例えば図5中の破線で示すように支持した状態で、このプリント基板10の幅方向両端を摺動支持しつつ搬送案内する機能を有している。例えば、ガイドローラ54、55の軸方向両端にフランジ部を設けることで、プリント基板10の搬送案内機能をより向上させることができる。このような構成により、ガイドローラ54、55は、ピン57廻り回転方向の自由度を有して、支持部材59に対して紙面の手前・奥方向に揺動動作することができる。
【0054】
本実施形態例のレーザ加工装置では、図6に示すように、上記構成の揺動ガイド機構53を、53a〜53dとして4個使用し、巻き出し装置30Aにおける加工装置200本体と対向する側面に揺動ガイド機構53aを、加工装置200本体における加工テーブル100の巻き出し装置30Aと対向する側面に揺動ガイド機構53cを、それぞれ配置している。更に、加工テーブル100における巻き取り装置30Bと対向する側面に揺動ガイド機構53dを、ロール巻き取り装置30Bにおける加工テーブル100と対向する側面に揺動ガイド機構53bを、それぞれ配置している。
【0055】
以下の説明では、各揺動ガイド機構の部品を、図6において揺動ガイド機構53に付したa、b、c、dと同一の符号を末尾に付して区別して表すものとする。すなわち、揺動ガイド機構53a、53c、53d、53bは、それぞれ支持部材59a、59c、59d、59bを介して各対応する装置に支持されていることとなる。
【0056】
ついで、揺動ガイド機構53a〜53dの作用について説明する。つまり、加工装置200の加工テーブル100が前後方向、即ちY方向に動作する時、フレキシブルプリント基板10の加工テーブル100に固定された部分(加工ブロック)は同時にY方向に移動するが、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30Bに支持される原反ロール部10a及び加工反ロール部10bはいずれもY方向に移動しない。このため、揺動ガイド機構53a〜53dを備えなければ、プリント基板10における前後方向(Y方向)での相対的な位置ずれは自由ループ部40a、40bのみで吸収することとなる。しかしこの際、揺動ガイド機構53a〜53dが、フレキシブルプリント基板10のY方向移動に応じて、該プリント基板10の変位に自然になじむ形で受動的に揺動変位し、プリント基板10のY方向のねじれ等の発生を緩和する。
【0057】
例えば、揺動ガイド機構53a〜53dを備えない図10に示した従来例では、自由ループ部40a、40bは、互いに平行なガイドローラ34aと44aとの間、及びガイドローラ44bと34bとの間に形成されており、加工テーブル100のY方向移動量が直接、自由ループ部40a、40bにおける前後方向でのプリント基板10のずれ量になる。これに比して本実施形態例では、揺動ガイド機構53a〜53dの作用により、自由ループ部40a、40bにおけるガイドローラ54a、54c間での実質的な相対ずれ量、並びに、ガイドローラ54d、54b間での実質的な相対ずれ量を低減させる効果が得られる。このため、図13ないし図15に示した幅方向移動量Qの許容値(許容幅方向ずれ量)の範囲に、自由ループ部40a、40bにおけるプリント基板10の幅方向のずれ量を等価的に抑制し、良好な該プリント基板10の搬送と加工とを可能にすることができる。
【0058】
なお、加工装置200側には揺動ガイド機構53c、53dを備えず、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30B側にのみ揺動ガイド機構53a、53bを設ける構成としても、或いは、巻き出し装置30A及び巻き取り装置30B側には揺動ガイド機構53a、53bを備えず、加工装置200側にのみ揺動ガイド機構53c、53dを設ける構成としても、本実施形態例に準じる効果を得ることができる。
【0059】
また、以上においては、揺動ガイド機構の揺動をフレキシブル基板10の移動動作に対して倣う受動機構とした場合について説明したが、例えば、サーボモータ、ステッピングモータ等で、支持アーム56をピン57廻りに能動的に揺動駆動させるようにした構成であっても良い。この場合には、支持アーム56に対する揺動動作指令を、加工テーブル100のY方向動作指令に対応して生成する。
【0060】
更には、以上の図1及び図2に示した第1実施形態例と、図5及び図6に示した第2実施形態例とを組合せて、巻き出し装置30A、巻き取り装置30Bの前後動作(Y方向動作)と揺動ガイド機構53の揺動動作との両者を同時に具備するように構成しても良いことは言うまでもない。
【0061】
ついで、ビーム分配整形装置(図示せず)を2個配置して、前述の加工ヘッド8を2個配置した構成例を第3の実施形態として説明する。本実施形態においては、ビーム分配整形装置の個数を増やすことにより、加工ヘッド数を増加して、加工領域の増大を図ることを可能とする。このような複数領域の加工は、1つの加工ヘッドにおけるガルバノミラーの位置決め動作完了を待つ間等に他の加工ヘッドによる加工を実施するといった、いわゆる時分割の方法を採用する。これにより、レーザ発振器の個数を増やすことなく、したがって大きなコスト上昇を招くことなく、加工効率の向上に資するものである。
【0062】
加工ヘッドを複数個配置する場合、加工効率の向上に留まらない効果を得ることができる。複数加工ヘッドの配置方法としては、種々の方法が考えられるが、その代表的なものを、当該加工ヘッドによる加工領域の配置の形で表した第3の実施形態として、図7及び図8に示す。図7は、複数加工ヘッドを隣接配置した場合のスキャン領域の配置例、図8は、複数加工ヘッドを分散配置した場合のスキャン領域の配置例である。
【0063】
本実施形態では、図7及び図8に示すように、前述の第1及び第2の実施形態における加工ヘッド8(図9参照)を2個配置した場合の加工ヘッド(図9に示す加工ヘッド8を2個配置、としてそれぞれを8a、8bとする)は、フレキシブルプリント基板10の幅方向での異なる位置に配置される。つまり、図1及び図6に示した加工テーブル100におけるY方向での位置が、これらの加工ヘッド8a、8b毎に異なるように配置されている。
【0064】
まず、図7においては、複数(2つのみを図示)の加工ヘッド8a、8bの各スキャン領域80a、80bを、互いにY方向、即ちフレキシブルプリント基板10の幅方向に、オーバーラップ量がゼロ又は正の値を取り得るように位置ずれ量Ydを持たせて配置している。この構成の場合、一般的にはこのような条件の成立を可能とするための複数の加工ヘッドの物理的な寸法関係から定まる値に基づいて、X方向、即ちフレキシブルプリント基板10の長手方向についても互いに位置ずれ量Xdを持たせて配置することが必要となる。つまり、加工ヘッド8a、8bの配置位置間のY方向ずれ量Ydをスキャン領域の幅以下とするために、X方向ずれ量Xdを持たせることが必要となり、これに伴ってスキャン領域80a、80b同士にもX方向のずれ量が生じることになる。
【0065】
このような問題に対しては、図7の変形例として、複数の加工ヘッド等における各fθレンズ7等を、円形状ではなく一部に切欠き部を設け、それぞれの切欠き部が接するように配置する等の手段を講ずることにより、スキャン領域80a、80b等を、X方向にずらすことなく、Y方向にのみ概略スキャン領域のY方向幅分だけ相対的にずらした配置とすることも可能である。
【0066】
図8は、複数(2つのみを図示)の加工ヘッド8a、8bの各スキャン領域80a、80bを、フレキシブルプリント基板10の幅方向に分散配置した例を示す。この場合、各加工ヘッド8a、8bは、互いにY方向、即ちフレキシブルプリント基板10の幅方向に、所定の位置ずれ量Ydを持って配置される。そして、位置ずれ量Ydは、例えばフレキシブルプリント基板10の幅を概ね加工ヘッド個数等分した幅程度、或いはフレキシブルプリント基板10上の幅方向に加工形成される複数のパターンの個数Npに対して、これを加工ヘッド個数で除した商の値程度のパターン個数分だけ幅方向にずれた位置に配置されている。すなわち、1つのパターンのY方向ピッチをDpとした時、加工ヘッドの個数をNh(図8では2)として、次の数式(1)、(2)
Yd=[Np/Nh]・Dp ・・・(1)
又はYd=([Np/Nh]+1)・Dp ・・・(2)
(ただし[]はガウスの記号で、[]内の数を越えない最大の整数を表す)
で与えられる距離だけY方向に互いにずれた位置に配置される。
【0067】
ここで、複数の加工ヘッドの物理的な寸法関係において、相互の干渉が無いようにYdを選定することにより、スキャン領域80a、80b相互間のX方向ずれ量Xdをゼロとすることが可能である。スキャン領域80a、80bのX方向ずれ量Xdをゼロとすることは、加工において必ずしも要求されないが、各々の加工ヘッドが受け持つ加工パターンの配分などの、加工制御プログラムの作成の容易さ等から見れば、Xd=0とすることが有利である。
【0068】
図7及び図8に示した配置を採用することにより、フレキシブルプリント基板10を加工テーブル100に固定し、かつ加工テーブル100を静止させた状態において、加工ヘッド(図1及び図6では符号8で示す)を1個だけ備える場合に比較して、フレキシブルプリント基板10の幅方向、即ちY方向に対するスキャン領域の幅を大きく取ることができる。
【0069】
したがって、フレキシブルプリント基板10上の被加工領域の幅Wdと、上記スキャン領域の幅We(複数スキャン領域の場合、個々のスキャン領域幅Wsの総和からオーバーラップ幅を減じたもの)との関係を、Wd≦Weとすることができれば、加工中に加工テーブル100の前後動作、即ちY方向動作を行なうことなく加工が可能となり、自由ループ40a、40b部におけるフレキシブルプリント基板10のねじれを発生することが無くなる。
【0070】
また、Wd>Weの場合であっても、加工ヘッドを1個だけ備える場合に比較して、加工中における加工テーブル100の前後動作、即ちY方向動作の移動量を小さくすることができる。フレキシブルプリント基板10の上に形成される被加工パターン99の加工に必要となるY方向移動量をDmとすれば、具体的には、図7に示す例の場合については下記の数式(3)
Dm=Max{Wd−Ws・Nh、0} ・・・(3)
で表すことができ、また、図8に示す場合については、下記の数式(4)
Dm=Max{Wd/Nh−Ws、0) ・・・(4)
で表すことができる。
【0071】
ここで、Wsは、隣接する複数スキャン領域においてオーバーラップ量を考慮した有効スキャン領域幅を示し、Ws≦Wsの関係を有する。Max{}は、{}内の最大値を与える関数である。すなわち、{}内の数式の値が負となる場合は、必要加工幅に対して加工ヘッド数を、余裕を持たせて配置した場合に相当し、図7と図8は実質的に同一の意味を持つ。また、この時、加工テーブル100の前後動を行なうこと無くして加工が可能である。
【0072】
加工ヘッド8が1個のみの場合のY方向移動量についても、上記数式(3)、(4)においてNh=1として含めて示される通りであり、この時数式(3)、(4)は一致する。これらの数式からも明らかなように、加工ヘッドの個数Nhを多くすることによって、加工テーブル100の前後方向移動量、即ちフレキシブルプリント基板10の幅方向移動量を低減して加工することが可能となる。特に、図8に示す形にスキャン領域、即ち加工ヘッド部18の配置を設定することにより、該前後方向移動量Dmの大幅な低減が可能である。
【0073】
以上の点を図13ないし図15に立ち返って考えると、任意の幅方向位置における加工を実施するために加工ヘッドを複数個配置した本第3の実施形態の構成を適用しない方式においては、幅方向ずれ量の許容値を越える幅方向移動を必要とする。その結果として実質的に任意加工位置に対する良好な加工が困難になる場合においても、複数加工ヘッドの構成の適用によって前後方向での移動距離(移動量)Dmを低減することにより、加工が可能となる。
【0074】
したがって、本実施形態におけるレーザ加工装置では、1個のレーザ発振器9(図1、図6参照)を用いて領域80a、80bという複数個所のレーザ穴明け加工を行なうことができる。特に、各加工ヘッド部のそれぞれにおけるガルバノミラーの動作を任意に設定可能にすると、複数の領域80a、80bにおいて異なるパターンのレーザ穴明け加工を行なうことが可能になる。
【0075】
すなわち、フレキシブルプリント基板10の前後方向(Y方向)に配置した複数の加工ヘッドにレーザ発振器9(図1参照)からの出力を導き、これら加工ヘッドにより加工を行なうことで、プリント基板10のY方向移動量の値を低減することが可能となる。したがって、加工装置200と巻き出し装置30A、巻き取り装置30Bとの間の自由ループ40a、40b部におけるプリント基板10のねじれを低減することが可能となり、該プリント基板10の安定な搬送状態、並びに良好な加工品質の確保に資することができる。また、1つの加工ヘッドにおけるガルバノミラーの位置決め動作完了を待つ時間等に他の加工ヘッドによる加工を実施する時分割の方法を用いることにより、大きなコスト上昇を招くことなく加工効率の向上、加工時間の短縮にも資することができる。
【0076】
以上の第1ないし第3の実施形態においては、フレキシブルプリント基板10がロール状の形態で供給される例であって、これを駆動ローラ並びにピンチローラを用いて摩擦駆動して搬送する機構について説明したが、例えば、フレキシブルプリント基板10の幅方向端部に写真或いは映画フィルムと同様なパフォレーション穴を設け、駆動ローラ並びにピンチローラの換わりにスプロケット等を用いて駆動搬送する機構を採用する場合においても全く同様に適用できることは勿論である。更に、ロール状のフレキシブルプリント基板素材がロール芯のみに巻かれている場合であっても、或いは幅方向の端面位置を規制するようなリールに巻かれている場合であっても、全く同様に適用できる。
【0077】
なお、前述した第1の実施形態では、巻き出し装置30A、30Bを、フレキシブルプリント基板10の幅方向(つまりY方向)に移動可能に構成することによって、このプリント基板10に発生するねじれを吸収するように構成していたが、これに限らず、巻き出し装置30A、30Bの移動方向をフレキシブルプリント基板10の搬送方向(つまりX方向)に移動可能に構成、更には、基板搬送方向(X方向)及び基板幅方向(Y方向)の双方に移動可能に構成することにより、プリント基板10に発生するねじれを吸収するように構成することができる。巻き出し装置30A、30Bを基板搬送方向(X方向)に移動制御してねじれを吸収する場合は、例えば、巻き出し装置30A、30Bを加工装置200に対して接近するように移動制御することで、自由ループ40a、40bの高さHを下げる(大きくする)ことにより、幅方向移動量Qの許容値を増大させる。
【0078】
また、以上の各実施形態においては、レーザ式の穴明け加工装置を例に挙げて説明したが、加工テーブル上に固定された被加工素材を、図1等の前後方向(Y方向)に移動させて加工を実施する形態の加工装置であれば、ドリル式の穴明け加工装置であっても同様であり、加工法によらず本発明の適用が可能である。この場合、上述した第1ないし第3の実施形態で説明したレーザ式の穴明け加工装置では、本発明に係る「加工装置」は、フレキシブルプリント基板(被加工素材)10にレーザ光を照射する加工源部11及び加工ヘッド8から成るレーザ光照射手段であるが、ドリル式における穴明け加工装置の場合には、本発明に係る「加工装置」は、フレキシブルプリント基板10に穴明けを行なう不図示のドリル加工手段となる。
【0079】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、加工装置における加工テーブルの前後移動に対応して原反の巻き出し装置、加工反の巻き取り装置を相対的に移動させる等により、被加工素材の搬送経路におけるねじれの発生を低減することができるので、幅の広いフレキシブルプリント基板等の被加工素材に対しても良好で安定した搬送状態、並びに良好な加工品質の確保を図ることができる。また、既存の加工装置の大幅な改造変更をすることなく、巻き出し装置、巻き取り装置の追加により、ロール状素材の加工に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態のレーザ加工装置を示す正面図。
【図2】ロール状素材の巻き出し装置及び巻き取り装置のいずれかを示す図。
【図3】第1の実施形態におけるレーザ加工装置を制御する制御装置を示すブロック図。
【図4】第1の実施形態におけるレーザ加工装置を制御する制御装置の別の構成例を示すブロック図。
【図5】第2の実施形態における揺動ガイド機構を示す一部破断した側面図。
【図6】図5に示す揺動ガイド機構を用いたレーザ加工装置を示す正面図。
【図7】複数加工ヘッドを隣接配置した場合のスキャン領域の配置例を示す平面図。
【図8】複数加工ヘッドを分散配置した場合のスキャン領域の配置例を示す平面図。
【図9】レーザ加工方法を説明するための斜視図。
【図10】従来のレーザ加工装置を示す正面図。
【図11】XYテーブル上に設置された昇降テーブル等の詳細を示す側面図。
【図12】自由ループ部を詳細に示す斜視図。
【図13】特定の幅及び厚さを有するテープ状の被加工素材に関するグラフであり、(a)は自由ループの高さと幅方向移動量の許容値との関係を示し、(b)はガイドローラ間のスパンと幅方向移動量の許容値との関係を示す。
【図14】同一の厚さで異なる幅の被加工素材に対する幅方向移動量の許容値の変化状況を示すグラフ。
【図15】同一の幅で異なる厚さの被加工素材に対する幅方向移動量の許容値の変化状況を示すグラフ。
【符号の説明】
4、5 ガルバノミラー
7 fθレンズ
8 加工ヘッド
10 フレキシブルプリント基板(被加工素材)
11 加工源部
13 Xテーブル
15 Yテーブル
18 Zテーブル(昇降テーブル)
30A 巻き出し装置
30B 巻き取り装置
31、31a、31b フレーム
40a、40b 自由ループ
41、41a、41b ベース
42、42a、42b 電動モータ
43、43a、43b ボールねじ
51、51a、51b ガイドレール
52、52a、52b スライド機構
53、53a〜53d 揺動ガイド機構(素材ガイド手段)
54、54a、54b、54c、54d 揺動ガイドローラ
55、55a、55b、55c、55d 揺動ガイドローラ
100 加工テーブル
110 加工装置制御装置
120 周辺機器制御装置
200 加工装置

Claims (7)

  1. ロール状に巻回された未加工の被加工素材を巻き出す巻き出し装置と、該巻き出し装置からの前記被加工素材に対して穴明け加工を施す加工部を有する加工装置と、該加工装置による加工済の前記被加工素材をロール状に巻き取る巻き取り装置と、を前記被加工素材の搬送方向に沿って順次備えると共に、前記加工装置に配置されて、前記被加工素材の長手方向に存する複数の加工ブロックを前記加工部による加工位置に順次位置決めするように移動する加工テーブルを備える穴明け加工装置において、
    前記巻き出し装置及び前記巻き取り装置のうち少なくとも一方を、前記加工テーブルに対して相対的に移動可能に構成したことを特徴とする穴明け加工装置。
  2. 前記巻き出し装置及び前記巻き取り装置のうち少なくとも一方は、前記搬送方向及び該搬送方向と直交する素材幅方向の少なくとも一方に移動し得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の穴明け加工装置。
  3. 前記搬送方向に移動自在に支持されたXテーブルと、該搬送方向と直交する素材幅方向に移動自在に支持されたYテーブルとから成り前記加工テーブルを支持するXYテーブルを備え、
    前記巻き出し装置及び/又は前記巻き取り装置の移動を、前記XYテーブルの少なくとも一方向への移動に対応させて駆動制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の穴明け加工装置。
  4. 前記巻き出し装置及び/又は前記巻き取り装置の駆動制御に対する移動指令を、前記Yテーブルに対する移動指令に基づいて生成することを特徴とする請求項3に記載の穴明け加工装置。
  5. 前記巻き出し装置及び/又は前記巻き取り装置の駆動制御に対する移動指令を、前記Yテーブルの実際の位置に基づいて生成することを特徴とする請求項3に記載の穴明け加工装置。
  6. 前記被加工素材の搬送経路の一部を構成する素材ガイド手段を備え、該素材ガイド手段を、前記加工テーブル、前記巻き出し装置及び前記巻き取り装置のうち少なくとも一つに対して揺動可能に設けたことを特徴とする 請求項1ないし5のいずれかに記載の穴明け加工装置。
  7. ロール状に巻回された未加工の被加工素材を巻き出す巻き出し装置と、該巻き出し装置からの前記被加工素材に対して穴明け加工を施す加工部を有する加工装置と、該加工装置による加工済の前記被加工素材をロール状に巻き取る巻き取り装置と、を前記被加工素材の搬送方向に沿って順次備えると共に、前記加工装置に配置されて、前記被加工素材の長手方向に存する複数の加工ブロックを前記加工部による加工位置に順次位置決めするように移動する加工テーブルを備える穴明け加工装置において、
    前記被加工素材の搬送経路の一部を構成する素材ガイド手段を備え、該素材ガイド手段を、前記加工テーブル、前記巻き出し装置及び前記巻き取り装置のうち少なくとも一つに対して揺動し得るように設けたことを特徴とする穴明け加工装置。
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