JP2004195506A - ブーム支持装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】屈曲形状のブーム50の屈曲部50aより一端側に作用する保持体本体101と、屈曲部50aより他端側に作用する保持体本体101とでブーム50を脱着自在に保持するブーム保持体100を、支持枠35の昇降側枠体34に軸芯Xまわりで回動自在に支持させてある。ブーム保持体100に一端側が連結している操作チェーン備えた回動調節機構によってブーム保持体100を昇降側枠体34に対して回動調節するように構成してある。
【選択図】 図26
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、屈曲形状のブームに使用するブーム支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、バックホウ装置に装備されるブームを製作するに当たり、ブームの屈曲部の凹部側や突部側にブームシリンダブラケットやアームシリンダブラケットを人為溶接によって仮付けした後に自動溶接されることがあり、その仮付け溶接を行なうに当たり、凹部側に仮付け溶接する場合と、突部側に仮付け溶接する場合の間でブームを支持装置に対して回転させると、凹部側と突部側のいずれに仮付け溶接する場合も、溶接するべき部位が下向きになるなど、ブームの取付け姿勢が変化して溶接作業が行いやすくなることがある。
【0003】
このため、従来、たとえば図30(イ)、(ロ)に示す如きブーム支持装置156を採用して作業されていた。(記載できる先行技術文献がない為、図示する。)
すなわち、このブーム支持装置156は、一対のブーム受け止め杆155を備え、ブーム50の屈曲部50aがブーム受け止め杆155どうしの間に位置するようにして、ブーム50を一対のブーム受け止め杆155にわたって載せて受け止め支持させるようになっていた。そして、ブーム50を一対のブーム受け止め支持杆155の上で人為操作によって回動させることにより、屈曲部50aの凹部側が下向きになった載置姿勢と、屈曲部50aの突部が下向きになった載置姿勢とに姿勢変更するようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のブーム支持装置を採用して上記したシリンダブラケットの仮付け溶接などの作業を行なうと、ブームの姿勢変更に手間が掛かるとともに労力が必要になり、作業能率が悪くなりがちであった。
【0005】
本発明の目的は、ブームの姿勢変更が操作簡単かつスムーズに行なえるブーム支持装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0007】
〔構成〕
本発明によるブーム支持装置にあっては、屈曲形状のブームを屈曲部より一端側と他端側で着脱自在に保持するブーム保持体を、このブーム保持体によって保持されたブームの長手方向に沿う方向の軸芯まわりで回動自在に支持枠に支持させるとともに、前記ブーム保持体を前記支持枠に対して回動調節する回動調節機構を備えてある。
【0008】
〔作用〕
ブームをブーム保持体に保持させて回動調節機構を操作すると、この回動調節機構がブーム保持体を支持枠に対して回動調節し、ブームがブーム保持体と共に支持枠に対して前記軸芯まわりで回動する。このとき、ブーム保持体がブームを屈曲部より一端側と他端側とで保持していて、ブームをずれ動かないように安定的に回動させる。そして、回動調節機構の作動ストロークを調節すれば、屈曲部の凹部側が下向きになるとか、屈曲部の突部側が下向きになるように姿勢調節できる。
【0009】
〔効果〕
従って、ブームの屈曲部の凹部側や突部側にシリンダブラケットを仮付け溶接するなどの作業を行なう当たり、回動調節機構を作動させるだけで操作簡単で済んで、しかも、回動調節機構の作動力を利用して楽にかつスムーズに回転調節して楽に能率よく作業できる。
【0010】
請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0011】
〔構成〕
請求項1による発明の構成において、前記ブーム保持体の前記回動軸芯がブーム保持体によって保持される複数種のブームの平均重心を通るように構成してある。
【0012】
〔作用〕
全長であるとか太さが大小異なる複数種のブームの製作に使用するに当たり、大型のブームがブーム保持体によって保持されたときと、小型のブームがブーム保持体によって保持されたときとでは、ブーム重心がブーム保持体のブーム出し入れ方向に異なった部位に位置する。従って、ブーム保持体が回動調節機構によって回転操作される回転軸芯として、いずれか1種のブームがブーム保持体によって保持された際のブーム重心を通る回転軸芯を設定すれば、その他の種類のブームが保持された際に発生するブーム重心とブーム保持体回転軸芯の位置ずれの最大値が極めて大きくなる。このため、製作される複数種のブームが保持された際に発生するブーム重心とブーム保持体回転軸芯の位置ずれの最大値が最も小になるように複数種のブームの重心位置からこれを平均化した平均重心を算出し、この平均重心を通る回転軸芯をブーム保持体の回転軸芯として設定したものである。これにより、大小異なる複数種のいずれのブームが保持された場合でも、かつ、ブーム重心が回転軸芯に一致するとか近づくように重心位置の調節を行なわなくても、支持枠体とブーム保持体の間にこじれが出にくいなどスムーズにブーム保持体が回転操作されてブームの回転操作がスムーズに行なわれる。
【0013】
〔効果〕
従って、大小異なるブームの製作に使用する場合でも、かつ、重心位置調節の手間を掛けなくとも、各種のブームを作業に適した姿勢で保持される状態にスムーズに回転調節させて能率よく作業できる。
【0014】
請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0015】
〔構成〕
請求項1又は2による発明の構成において、前記ブーム支持装置は、ブーム組み立てラインにおける複数の工作処理工程のうちの一つの工作処理工程で前記ブームの工作処理を行なうように前記ブーム組み立てラインに設置される装置である。
【0016】
〔作用〕
上記した如くブームを作業に適した姿勢で保持される状態にスムーズに回転調節でき、その分、このブーム支持装置を使用する工作処理工程の工作処理に要する時間の短縮を図り、前の処理工程から供給されたブームが滞留するとか、次の処理工程におけるブーム供給の待ち時間が長くなるなどを回避しながら工作処理工程の処理を行なえるものである。
【0017】
〔効果〕
従って、前の処理工程から供給されたブームの滞留であるとか、次の処理工程におけるブーム供給の長い待ち時間が発生しにくいように工作処理工程を行なわせ、ブーム組み立てライン全体の作業能率を向上できる。
【0018】
請求項4による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0019】
〔構成〕
請求項3による発明の構成において、前記支持枠を、前記ブーム保持体を回動自在に支持する昇降側枠体と、この昇降側枠体を昇降自在に支持する固定側枠体を備えて構成し、前記昇降側枠体を前記固定側枠体に対して昇降調節する昇降調節機構を備えてある。
【0020】
〔作用〕
昇降調節機構を操作すると、この昇降調節機構が昇降側枠体を固定側枠体に対して昇降調節してブーム保持体を固定側枠体に対して昇降調節するものである。これにより、ブーム保持体をブーム搬送コンベヤの上方で昇降操作して、工作処理する前のブームをブーム保持体によってブーム搬送コンベヤから取り上げることも、工作処理が終えたブームをブーム保持体によってブーム搬送コンベヤに下降させて戻すこともできる。
【0021】
〔効果〕
従って、ブームをブーム搬送コンベヤから取り出してブーム保持体に持ち込むとか、ブーム保持体から取り出してブーム搬送コンベヤに戻すための特別なクレーン装置などを不要にし、その分、迅速にブームをコンベヤから取り出したり戻して能率よく作業できるとともに安価に作業できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、ブーム搬送コンベヤ1、このブーム搬送コンベヤ1の搬送始端部の横側方に位置するブーム仮組み機11を備えたブーム仮組み設備10、このブーム仮組み設備10よりブーム搬送コンベヤ1の搬送方向下手側に位置するブーム溶接機21を備えたブーム溶接設備20、このブーム溶接設備20よりブーム搬送コンベヤ1の搬送方向下手側に位置するブーム支持装置31を備えたブラケット仮付け設備30、このブラケット仮付け設備30よりブーム搬送コンベヤ1の搬送方向下手側に位置するブラケット溶接機41を備えたブラケット付け設備40のそれぞれを備えて、ブーム組み立てラインを構成してある。
【0023】
このブーム組み立てラインは、図2に示す如きバックホウにおけるバックホウ装置のブームであって、長手方向での途中でヘの字状に屈曲した形状のブーム50を製作するものである。
すなわち、図3に示すように、ブーム50は、左右一対の側板51、左右側板51の横幅方向での一端側どうしを連結する天板52、左右側板51の横幅方向での他端側どうしを連結する複数枚の底板53、ブーム長手方向での複数箇所で側板51どうしを連結する繋ぎ板54、ブーム50の基端側を図2に示す旋回台60のブーム支持ブラケット61に回動自在に連結するための枢着ブラケット55、ブーム50の先端側に図2に示すアーム62を回動自在に連結するためのアーム連結ブラケット56、ブーム屈曲部50aの底板側にブームシリンダ63を連結するためのブームシリンダブラケット57、ブーム屈曲部50aの天板側にアームシリンダ64を連結するためのアームシリンダブラケット58のそれぞれによって構成してある。
【0024】
ブーム組み立てラインは、前記側板51、天板52、底板53、繋ぎ板54、枢着ブラケット55、アーム連結ブラケット56、ブームシリンダブラケット57、アームシリンダブラケット58を所定の組み合わせ状態にして溶接で連結することによってブーム50を作製するものであり、ブーム仮組み設備10において、側板51、天板52、底板53、繋ぎ板54、枢着ブラケット55、アーム連結ブラケット56をブーム仮組み機11で所定の組み合わせ状態に支持させながら人為作業による溶接で仮付けする工作処理を行なって、図4に示す如き仮組み状態のブーム50を得る仮組み工程を行なうようになっている。この仮組み工程では、繋ぎ板54、枢着ブラケット55、アーム連結ブラケット56の溶接による連結を完了するようになっている。ブーム溶接設備20において、前記仮組み工程を終えた仮組み状態のブーム50の側板51と天板52及び底板53を前記ブーム溶接機21によって図5の如き隅肉溶接aで連結する工作処理を行なって、側板51、天板52、底板53の溶接が完了した状態のブーム50を得るブーム溶接工程を行うようになっている。ブラケット仮付け設備30において、前記ブーム溶接工程を終えたブーム50を前記ブーム支持装置31によって保持させて屈曲部50aの底板側にブームシリンダブラケット57を、屈曲部50aの天板側にアームシリンダブラケット58をそれぞれ人為作業による溶接で仮付けする工作処理を行なって、ブームシリンダブラケット57及びアームシリンダブラケット58が仮付けされた状態のブーム50を得るブラケット仮付け工程を行なうようになっている。ブラケット付け設備40において、前記ブラケット仮付け工程を終えたブーム50のブームシリンダブラケット57及びアームシリンダブラケット58を前記ブラケット溶接機41によって図6の如き溶接bで連結する工作処理を行なって、完成状態のブーム50を得るブラケット溶接工程を行なうようになっている。さらに詳述すると、次の如く構成してある。
【0025】
図1に示すように、ブーム搬送コンベヤ1は、搬送方向に並ぶ複数のローラ2をコンベヤフレーム3に遊転自在に支持させて成るローラコンベヤに構成してある。すなわち、前記各工程を終えたブーム50を枢着ブラケット55とアーム連結ブラケット56でローラ上に載置して人為的に移動操作することによって前記各設備間を搬送するようになっている。
【0026】
図1に示すように、ブーム溶接設備20は、前記ブーム溶接機21、溶接作業に伴って発生する煙などが周辺に拡散しにくいようにブーム溶接機21のブーム支持体22の周囲を覆っているカバー26、このカバー26の内部から煙などを吸引する吸引ダクト27、前記ブーム溶接機21の前側に位置するブーム移送装置70を備えて構成してある。
【0027】
図7、図9などに示すように、ブーム移送装置70は、ブーム溶接機21の手前付近からブーム搬送コンベヤ1の下方にわたって敷設されている一対のレール8の上を遊転式の前後輪71で移動する台車72、この台車72のフレーム73にパンタグラフ式のリンク機構を利用したリフト装置74を介して支持させてあって、リフト装置74によって台車フレーム73に対して昇降される支持フレーム75、この支持フレーム75に固定の左右一対の台車前後向きのガイドレール76に遊転自在な輪体81を介して支持させてあって、支持フレーム75に対してガイドレール76に沿って台車前後方向に移動するブーム載置台装置80を備えて構成してある。
【0028】
図11に示すように、ブーム溶接機21は、地面上に立設された支柱23の上端側の支軸23aに中間部が回動自在に連結している前記ブーム支持体22、このブーム支持体22の上方に位置する天井レール24から垂下されている溶接アーム25などを備えて構成してある。
【0029】
これにより、ブーム溶接設備20にあっては、ブーム溶接の工作処理を、図12、図13に示す如く行なうようになっている。
【0030】
すなわち、図12(イ)に示すように、台車72の後部に設置してある図10の如き操作ペダル77でリフトバルブ(図示せず)を下降側に操作する。すると、リフト装置74のエヤーシリンダで成る図9の如きリフトシリンダ74aが下降側に作動し、リフト装置74が支持フレーム75を下降させてブーム載置台装置80を下降操作する。ブーム載置台装置80がストロークエンドまで下降すると、台車72の後部に設けてある図10の如き固定ハンドル78によって台車72を前方側に人為的に押し操作してブーム移送装置70の全体をレール8に沿わせてブーム搬送コンベヤ1の方に移動させる。このとき、ブーム載置台装置80を台車前方側に人為的にスライド操作して支持フレーム75の前端側に移動させておく。ブーム搬送コンベア1のローラ上に載置されている仮組み状態のブーム50の屈曲部50aの下方にブーム載置台装置80の左右一対のブーム載置体90が入り込むと、図12(ロ)に示すように、ブーム移送装置70の移動操作を停止し、前記操作ペダル77で前記リフトバルブを上昇側に操作する。すると、リフトシリンダ74aが上昇側に作動してリフト装置74がブーム載置台装置80を上昇操作する。ブーム載置台装置80の一対のブーム載置体90がブーム50の底板53に当接して押し上げ操作し、ブーム50がブーム搬送コンベア1のローラ上から浮上してブーム載置台装置80の一対のブーム載置体90にわたって載った状態になると、図12(ハ)に示すように、ブーム載置台装置80の上昇を停止させ、ブーム50がブーム載置台装置80に載った状態に維持しながら、前記固定ハンドル78によって台車72を後方側に引き操作してブーム移送装置70の全体をレール8に沿わせてブーム溶接機21の方に移動させ、ブーム50をブーム搬送コンベヤ1から取り出してブーム溶接機21に移送する。図13(ニ)に示すように、台車72がブーム溶接機21の前近くに到達すると、ブーム載置台装置80を台車後方側に人為的にスライド操作する。図13(ホ)に示すように、ブーム載置台装置80が支持フレーム75の後端側に到達し、ブーム載置台装置80に載っているブーム50がブーム溶接機21のブーム支持体22に近づくと、ブーム50の両端側をブーム支持体22に連結する。ブーム50がブーム支持体22によって支持された状態になると、台車72を前方側に若干移動させて、ブーム移送装置70の全体をブーム溶接機21から離間させる。ブーム移送装置70がブーム支持アーム22から離れてブーム溶接の障害にならなくなると、前記支柱23の横側方に位置する制御ボックス28(図14)の始動スイッチ(図示せず)を操作する。すると、制御ボック28に装備してあるマイクロコンピュータ利用の制御手段(図示せず)が、予め入力してある溶接プログラムに基づいて溶接制御を実行する。これにより、図14の如くブーム支持体22の一端側にロッド側が連結しているシリンダ29が駆動されてブーム支持体22を前記支軸23aの軸芯まわりで回動操作し、かつ、溶接アーム24の基端側に装着されている溶接アーム駆動部25aが駆動されて溶接アーム25を天井レール24に沿わせて移動操作する。このため、溶接アーム25の下端側に位置する溶接作用部(図示せず)がブーム50の側板51と天板52の隅角部、及び、側板51と底板53の隅角部をブーム長手方向に沿って移動し、各隅角部の前記隅肉溶接aを行なっていく。
この溶接が完了してブーム支持体22がブーム脱着姿勢に戻されると、ブーム溶接機21から離間させてあったブーム移送装置70をブーム溶接機21の方に戻し、ブーム載置台装置80の一対のブーム載置体90がブーム50の下方に入り込むと、リフト装置74のリフトシリンダ74aを上昇側に作動させ、リフト装置74によってブーム載置台装置80を上昇操作させる。ブーム50をブーム支持体22に装着した場合と同様にブーム載置台装置80の一対のブーム載置体90がブーム50の底板53に当接した状態になると、ブーム載置台装置80の上昇操作を停止してブーム50のブーム支持体22からの取り外しを行う。ブーム50がブーム支持体22から外れてブーム載置台装置80の一対のブーム載置体90にわたって載った状態になると、先にブーム50をブーム搬送コンベヤ1から取り出してブーム溶接機21に移送した場合とは逆の移送要領でブーム搬送コンベヤ1に移送してこのブーム搬送コンベヤ1のローラ上に戻して載置する。
【0031】
図1、図7、図9などに示すように、ブーム搬送コンベヤ1のうちのブーム溶接機21の前方に位置する部分1aを、このコンベヤ部分1aより搬送方向上手側や下手側で地面に固定されているコンベヤ部分1bとは分離自在に構成し、前記台車フレーム73から台車前方向きに延出している左右一対のコンベヤ支持フレーム79にわたって取付けて、ブーム移送装置70にこれと共に移動するように装着してある。
【0032】
つまり、図12(ロ)に示すように、ブーム移送装置70がブーム50をブーム搬送コンベヤ1から取り出すとか、ブーム搬送コンベヤ1に戻すためのブーム載せ降ろし位置にセットされると、ブーム移送装置70に装着の前記移動コンベヤ部分1aが他の固定コンベヤ部分1bに対してブーム溶接機21が位置する側とは反対側に位置ずれした配置状態になる。ブーム仮組み設備10での工作処理を終えたブーム50をブーム溶接設備20に搬送するとか、ブーム溶接設備20での工作処理が終えてブーム搬送コンベヤ1に戻したブーム50を次のブラケット仮付け設備30に搬送する際、ブーム移送装置70を前記ブーム載せ降ろし位置よりブーム溶接機21の方に若干移動したブーム搬送位置にセットすることにより、前記移動コンベヤ部分1aが他の固定コンベヤ部分1bに対して一直線状にかつ同一幅になって並び、ブーム50が搬送方向上手側の固定コンベヤ部分1bから移動コンベヤ部分1aを通過して搬送方向下手側の固定コンベヤ部分1bに移動するようになる。
これにより、ブーム移送装置70のブーム載置台装置80を支持フレーム75の前端側にセットしたとき、ブーム載置台装置80が台車フレーム73から前方に突出しにくくなり、ブーム50を載置したときのその重量のためにブーム移送装置70の前後重量バランスが悪化しないようにしてブーム50を移送することができる。しかも、移動コンベヤ部分1aをブーム移送装置70に支持させないで地面上で移動調節できるように構成するに比し、移動コンベヤ部分1aを移動調節するための特別な調節機構が不要になって構造簡単に得られる。
【0033】
図19、図24に示すように、ブラケット仮付け設備30のブーム支持装置31は、ブーム搬送コンベヤ1の横側で地面上に一枚の取付け座板32で固定されて立っている固定側枠体33と、この固定側枠体33のブーム搬送コンベヤ1によるブーム搬送方向に並んでいる一対の支柱に兼用のガイドレール部33aにわたって連結している昇降側枠体34とで成る支持枠35、前記昇降側枠体34にブーム搬送方向に並んで連結している一対の保持体本体101を有したブーム保持体100などを備えて構成してある。
【0034】
図21に示すように、前記昇降側枠体34の前記各ガイドレール部33aに連結している上下一対の取付け部34bは、ガイドレール部33aを挟持するように構成して取付け部34bに遊転自在に取付けた複数個の取付けローラ36によってガイドレール部33aに取付けてあり、昇降側枠体34は、固定側枠体33に対してガイドレール部33aに沿って昇降するようになっている。図19に示すように、前記一方のガイドレール部33aの下端側に連結しているシリンダブラケット37と、前記一方の上側取付け部34bの背面側に連結しているシリンダブラケット38にわたり、かつ、前記他方のガイドレール部33aの下端側に連結しているシリンダブラケット37と、前記他方の上側取付け部34bの背面側に連結しているシリンダブラケット38にわたり、それぞれエヤーシリンダで成る昇降シリンダ39を取付けてある。
【0035】
図19、図24に示すように、ブーム保持体100は、図20、図22、図23の如く前記昇降側枠体34のブーム搬送方向での一端側に位置する上下一対の支持部34aそれぞれに遊転自在に取付けた複数個の遊転自在な支持ローラ34cによって環状縁部101aが摺動自在に支持されているとともに外周形状がほぼ円形になっている前記一方の保持体本体101、前記昇降側枠体34のブーム搬送方向での他端側に位置する上下一対の支持部34aそれぞれに遊転自在に取り付けた複数個の支持ローラ34cによって環状縁部101aが摺動自在に支持されているとともに外周形状がほぼ円形になっている前記他方の保持体本体101、一対の保持体本体101を一体回動するように、かつ、保持体本体101どうしの間隔が設定間隔になるように一対の保持体本体101にわたって連結している複数本の連結杆102を備えて構成してある。
【0036】
前記一対の保持体本体101それぞれに、図19の如く前記環状縁部101aの切れている部位がブーム出入り口になったブーム収容空間103、このブーム収容空間103の奥側の横側方に位置する一対のロック体111を有したブームロック機構110を備えてある。図19に示すように、一方の保持体本体101の外面側に、回動調節機構120の一対の操作チェーン121,122を連結してある。
【0037】
これにより、ブラケット仮付け設備30にあっては、ブラケット仮付けの工作処理を、図25、図26、図27に示す如く行なうようになっている。
【0038】
すなわち、図25(イ)、(ロ)に示すように、ブーム保持体100をブーム収容空間103のブーム出入り口が下向きになった取付け姿勢で昇降側枠体34に支持させておき、固定側枠体33の支持アーム部33bに支持されている操作盤33cに位置する昇降バルブ(図示せず)を人為操作によって下降側に切り換え操作する。すると、一対の昇降シリンダ39が下降側に作動し、昇降側枠体34を下降操作してブーム保持体100を下降調節する。ブーム搬送コンベア1に載置されているブーム50の両端側が保持体本体101のブーム収容空間103に入り込んでブーム50の屈曲部50aが保持体本体101どうしの間に入り込むと、ブーム保持体100の下降調節を停止し、前記操作盤33cに位置するロックバルブ(図示せず)をロック側に人為的に切り換え操作する。すると、各保持体本体101のブームロック機構110のロック体111がロック側に作動する。ブーム50の屈曲部50aより一端側が一方のブームロック機構110によって一方の保持体本体102に固定され、ブーム50の屈曲部50aより他端側が他方のブームロック機構110によって他方の保持体本体102に固定されると、図26(ロ)に示すように、ブーム屈曲部50の底板側にブームシリンダブラケット57を当て付けて人為溶接によって仮付けする。ブームシリンダブラケット57の仮付けが完了すると、前記昇降バルブを上昇側に切り換え操作する。すると、図26(イ)、(ロ)に示すように、両昇降シリンダ39が上昇側に駆動され、昇降側枠体34を上昇操作してブーム保持体100を上昇調節する。ブーム50がブーム搬送コンベヤ1から浮上し、ブーム50を次の如く回転させたときに屈曲部50aの天板側が溶接作業しやすい対地高さになると、ブーム保持体100の上昇調節を停止し、前記操作盤33cに位置する正回転スイッチ(図示)を人為的に入り操作する。すると、回動調節機構120が正回転側に駆動され、ブーム保持体100を昇降側枠体34に対して正回転方向に回動操作してブーム50を回転操作する。図27(イ)、(ロ)に示すように、ブーム50の底板側が上向きになると、ブーム保持体100の回動操作を停止し、図27(ロ)に示すように、ブーム50の屈曲部50aの天板側にアームシリンダブラケット58を当て付けて人為溶接によって仮付けする。アームシリンダブラケット58の仮付けが完了すると、前記操作盤33cの逆回転スイッチ(図示せず)を人為的に入り操作する。すると、回動調節機構120が逆回転側に駆動されてブーム保持体100を逆回転方向に回転操作してブーム50を回転操作する。ブーム50の底板側が下向きになると、ブーム保持体100の回転操作を停止して両昇降シリンダ39を下降側に操作し、ブーム保持体100を下降操作させてブーム50を下降させる。ブーム50の両端側がブーム搬送コンベア1のローラ上に載ると、各保持体本体101のブームロック機構110をロック解除側に切り換え操作してブーム保持体100によるブーム50の保持を解除させ、ブーム50をブーム搬送コンベヤ1に戻して載せる。
【0039】
図1に示すように、ブラケット付け設備40は、ホイストクレーン(図示せず)によってブーム50をブーム搬送コンベヤ1から取り出してブラケット溶接機41に移送するとか、ブラケット溶接機41からブーム搬送コンベヤ1に戻すように構成してある。また、ブーム50の枢着ブラケット55とアーム連結ブラケット56をブラケット溶接機40のブーム支持杆42に連結することにより、このブーム支持杆42にブーム50を支持させるように構成してある。さらに、天井レール(図示せず)から垂下されている溶接アーム43をブーム50に対してその長手方向に相対移動する状態に天井レールに沿って往復移動するように自動制御させ、かつ、ブーム支持杆42を回動するように自動制御させることにより、アームシリンダブラケット58及びブームシリンダブラケット57を溶接アーム43による自動溶接によって取付けるように構成してある。
【0040】
ブーム溶接機21の前記ブーム支持体22は、ブーム50の基端側と先端側の2箇所でブーム20を、図15、図16に示す取付け構造によって脱着自在に支持するように構成してある。ブーム先端側の取付け構造も、ブーム基端側の取付け構造も、ブーム支持体22の表面側に支持筒を取付け座板131によって脱着自在に取付けてブーム支持部132を設け、ブーム50の枢着ブラケット55又はアーム連結ブラケット56と前記支持部132にわたって脱着自在に挿入するように構成した連結ピン133を装着するように構成してある。
これにより、ブーム溶接機21のブーム支持体22は、枢着ブラケット55のピン孔をブーム50の基端側の取付け部55aとしてブーム基端側を脱着自在に支持し、アーム連結ブラケット56のピン孔をブーム50の先端側の取付け部56aとしてブーム先端側を脱着自在に支持するようになっている。
【0041】
ブーム基端側の取付け構造における前記ブーム支持部132を構成する支持筒としても、ブーム先端側の取付け構造における前記ブーム支持部132を構成する支持筒としても、ブーム50の種類に対応させて予め準備してある複数種の支持筒から、今回製作するブーム50に対応するものを選択して採用するようになっている。ブーム支持体21に設けてある複数個の取付け孔134,135から選択した一つの取付け孔134に、取付け座板131の裏面側の位置決め突起131aを入り込ませ、選択した一つの取付け孔135と取付け座板131の上端側にわたって脱着自在な固定ピン131bを装着することにより、ブーム支持部132のブーム支持体21に対する取付け及び回り止めを行なうようになっている。
【0042】
図7、図9などに示すように、前記ブーム移送装置70の前記ブーム載置台装置80は、前記輪体81が下端側に遊転自在に付いている下台枠82、この下台枠82の前端側に位置する支持板部82aに遊転自在に取付けた複数個の支持ローラ83によって前端側が摺動自在に挟持されており、かつ、前記下台枠82の後端側に位置する支持板部82aに遊転自在に取付けた複数個の支持ローラ83によって後端側が摺動自在に挟持されているベース板部84aを備えた上台枠84、この上台枠84の前後一対の縦板枠部84bの上台枠横方向での一端側どうしにわたって支持させた前記一方のブーム載置体90、前記前後一対の縦板枠部84bの上台枠横方向での他端側どうしにわたって支持させた前記他方のブーム載置体90、前記上台枠84の前側及び後側に位置しているリンク機構95を備えて構成してある。
【0043】
図7、図8などに示すように、前記左右一対のブーム載置体90のそれぞれは、上台枠84の前記前側の縦板枠部84bに固定の軸受け部材85と、上台枠84の前記後側の縦板枠部84bに固定の軸受け部材85とによって回動自在に支持されている回転支軸91に長手方向での中間部が一体回動自在に連結しているとともに回転支軸91の軸芯方向に所定間隔を隔てて並んでいる一対のローラ支持板92、このローラ支持板92の長手方向での複数箇所で一対のローラ支持板92にわたって前記回転支軸91の軸芯に平行な軸芯まわりで遊転自在に取付けたブーム載置用ローラ93を備えてある構成してある。
【0044】
つまり、一対のブーム載置体90は、ブーム載置台装置80に載置されるブーム50に対してこれの長手方向に並ぶ配置で上台枠84によって支持されている。そして、各ブーム載置体90は、ブーム50の長手方向に並ぶ前記複数個のブーム載置用ローラ93の上端でブーム載置面94を形成し、このブーム載置面94でブーム50の底板側を受け止め支持するようになっており、かつ、載置されるブーム50の長手方向に直行する方向の回転支軸91の軸芯91aまわりで上台枠84に対して回動するようになっている。
【0045】
上台枠84の前側に位置する前記リンク機構95も、後側に位置する前記リンク機構95も、図7などに示すように、一方のブーム載置体90の前記回転支軸91の端部に基端側が一体回動自在に連結していてそのブーム載置体90を回動操作する操作アーム96、他方のブーム載置体90の前記回転支軸91の端部に基端側が一体回動自在に連結していてそのブーム載置体90を回動操作する操作アーム96、前記一対の操作アーム96にわたって連結している屈伸リンク97を備えて構成してある。屈伸リンク97の一対のリンク部材97aの操作アーム96側とは反対側の端部どうしを相対回動自在に連結している連結ピン98を、上台枠84の前記縦板枠部84bに固定の台枠上下向きのガイドレール86に摺動自在に係合している摺動ブロック99に支持させてある。
【0046】
つまり、前後側いずれのリンク機構95も、一対のブーム載置体90の回転支軸91どうしを連動させることによって一対のブーム載置体90を次の如く連動させている。すなわち、一対のブーム載置体90が互いに反対の回動方向に連動して回動するように連動させている。かつ、一方のブーム載置体90が、これのブーム載置面94がブーム50の屈曲部50aより一端側の部位で底板53に沿った取付け状態になると、他方のブーム載置体90も、これのブーム載置面94がブーム50の屈曲部50aより他端側の部位で底板53に沿った取付け状態になるように連動させている。
【0047】
これにより、ブーム載置台装置80にあっては、ブーム溶接機21のブーム支持体22に対するブーム50の装着を、図17、図18に示す如く行なうようになっている。
【0048】
すなわち、図17(イ)に示す如くブーム移送装置70をブーム搬送コンベヤ1に寄せたブーム載せ降ろし位置にセットして一対のブーム載置体90がブーム搬送コンベヤ上のブーム50の下方に入り込み、図17(ロ)に示す如くリフト装置74によってブーム載置台装置80を上昇操作すると、一方のブーム載置体90がブーム50の屈曲部50aより一端側の部位で底板53に当接し、他方のブーム載置体90がブーム50の屈曲部50aよりブーム他端側の部位で底板53に当接し、一対のブーム載置体90がブーム50を押し上げ操作する。このとき、図18(イ)に示すように、前記一方のリンク機構95の前記摺動ブロック99から下向きに延出している規制片141が下台枠82の前記支持板部82aに固定の左右一対の丸棒材で成る回り止め体142の端部どうしの隙間143に合致しており、連結ピン98がガイドレール86に沿って下降しようとすると、規制片141が前記隙間143に入り込み、一対のブーム載置体90の回動が許容される状態になっている。従って、図17(ロ)に示すように、ブーム50がブーム載置台装置80に対してブーム長手方向に若干位置ずれしていると、各ブーム載置体90は、これのブーム載置面94がブーム底板53に対して傾斜した取付け姿勢でブーム50に当接する。ところが、この場合、図17(ハ)に示すように、ブーム50がブーム搬送コンベヤ1のローラ上から浮上していくと、これに伴い、各ブーム載置体90がこれに掛かるブーム荷重のために軸芯91aまわりで回動することと、両方のブーム載置体90が前記リンク機構95によって連動されていることとにより、いずれのブーム載置体90もこれのブーム載置面94がブーム50の底板53に沿った取付け姿勢に自ずと変化する。すると、この取付け姿勢変化のために、ブーム50は、ブーム載置台装置80に載った当初の載置状態よりもブーム長手方向に移動調節され、ブーム載置台装置80に対する位置ずれが修正された適切な載置状態になる。これにより、ブーム搬送コンベヤ1から取り出したブーム50をブーム溶接機21のブーム支持体22に装着するべく、ブーム移送装置70をブーム溶接機21の方に移動させ、ブーム載置台装置80を支持フレーム75の後端側に移動調節するとともに上昇調節した際、ブーム移送装置70がレール8に載っていて上台枠84のブーム支持体22に対するブーム長手方向での位置が決まっていることから、図14に示す如くブーム50の両端側の取付け部55a,56aがこれに対応するブーム支持体22の支持部132に対して合致した状態になる。すなわち、取付け部55a,56aを支持部132に対して位置合わせする調節をほとんど要しないで前記連結ピン133を装着できる状態になる。
【0049】
ブーム移送装置70をブーム搬送コンベヤ1に寄せたブーム載せ降ろし位置にセットしても、ブーム搬送コンベヤ上のブーム50が搬送方向にやや大きく位置ずれしていてブーム載置体90がブーム屈曲部50aの下方に入り込まない場合、図18(ロ)に示す如く上台枠84を下台枠82の前記支持ローラ83に案内させて支持フレーム17に対してブーム移送装置横方向に人為操作によって移動調節し、一対のブーム載置体90をブーム屈曲部50aの下方付近に合致するように下台枠82に対して横方向に移動調節してからブーム50の下方に入り込ませる。このとき、図18(ロ)に示すように、前記摺動ブロック99の規制片141の下端が前記下台枠82の前記左右一対の回り止め体142のいずれか一方の上方に位置しており、連結ピン98がガイドレール86に沿って下降しようとすると、規制片141の下端が回り止め体142の上縁に当接し、回り止め体142が連結ピン98のそれ以上の下降を阻止することにより、一対のブーム載置体90をそれ以上回動しないようにブーム載置体90の回動を規制する。これにより、ブーム載置台装置80を上昇操作して一対のブーム載置体90がブーム50を押し上げ操作し、ブーム50がブーム搬送コンベヤ1から浮上して一対のブーム載置体90にブーム荷重が掛かっても、各ブーム載置体90はこれのブーム載置面94がブーム底板に対して傾斜した取付け姿勢のままになる。この場合、ブーム搬送コンベヤ1から取り出したブーム50をブーム溶接機21の方に移動させる前であるとか後において、上台枠84を下台枠82に対して横方向に移動操作して上台枠84の左右中心が下台枠82の左右中心に合致した取付け位置に調節するのであるが、この位置調節を行なえば、前記規制片141が前記一対の回り止め体142どうしの前記隙間143に合致した状態になり、一対のブーム載置体90はブーム荷重のために回動してブーム載置面94がブーム底板53の沿った取付け姿勢になり、ブーム50は、ブーム載置台装置80に載った当初において若干長手方向に位置ずれした載置状態にあっても、その位置ずれが修正された適切な載置状態になる。これにより、ブーム載置体90を下台枠82に対して横方向に移動させてブーム50を載置した場合でも、ブーム搬送コンベヤ1から取り出したブーム50をブーム溶接機21のブーム支持体22に装着するべく、ブーム移送装置70をブーム溶接機21の方に移動させ、ブーム載置台装置80を支持フレーム75の後端側に移動調節するとともに上昇調節した際、ブーム50の両端側の取付け部55a,56aがこれに対応するブーム支持体22の支持部132に対して合致した状態になる。すなわち、取付け部55a,56aを支持部132に対して位置合わせする調節をほとんど要しないで前記連結ピン133を装着できる状態になる。
【0050】
図20、図28などに示すように、ブーム支持装置31において前記各保持体本体101に備えてある前記ブームロック機構110は、保持体本体101にブラケット112で固定の支持レール113の両端側に取付け部111aが摺動自在に外嵌している前記ロック体111、各ロック体111の操作部111bに腰折れリンク114を介してロッド115aが連結しているロックシリンダ115、一方の前記ロック体111に連結している前記腰折れリンク114と、他方の前記ロック体111に連結している前記腰折れリンク114に各別に作用する一対のガイド部材116を備えて構成してある。
【0051】
前記各ガイド部材116は、前記保持体本体101どうしを連結している前記連結杆102に固定してあるとともに、このガイド部材116には、前記腰折れリンク114のシリンダ側リンク体114aの基端側を、ロックシリンダ115のロッド115aに固定の継ぎ手部材117に対して相対回動自在に連結しているシリンダ連結ピン118が摺動自在に入り込んでいる基端側ガイド溝116a、及び、腰折れリンク114のシリンダ側リンク体114aの先端側とロック体側リンク体114bの基端側を相対回動自在に連結しているリンク連結ピン119が摺動自在に入り込んでいる先端側ガイド溝116bを設けてある。各ロックシリンダ115は、エヤーシリンダで成り、図24の如くこのロックシリンダ115のチューブ側は、前記連結杆102に固定されている。
【0052】
これにより、各保持体本体101に設けたロック機構110は、一対のロックシリンダ115が操作されることによってロック状態とロック解除状態とに切り換わる。
すなわち、一対のロックシリンダ115がロック側に操作されると、各腰折れリンク114がロックシリンダ115の突出作動するロッド115aによって前記基端側ガイド溝116a及び先端側ガイド溝116bに沿って前記支持レール113の方に摺動操作されてロック体111を支持レール113に沿わせてこの支持レール113の長手方向での中心側に摺動操作する。すると、図29に示す如く一対のロック体111が前記ブーム収容空間103の横幅方向での内側に寄り合い、先端側のロック作用部111bによってブーム50を挟持する。これにより、ブームロック機構110は、ブーム50を一対のロック体111で保持体本体101に固定してブーム保持体100にこれと共に回転する状態に保持させるようにロック状態になる。
一対のロックシリンダ115がロック解除側に操作されると、各腰折れリンク114がロックシリンダ115の引退作動するロッド115aによって前記基端側ガイド溝116a及び先端側ガイド溝116bに沿ってロックシリンダ115の方に摺動操作されてロック体111を支持レール113に沿わせてこの支持レール113の端側に摺動操作する。すると、一対のロック体111がブーム収容空間103の横幅方向での外側に離れ合い、先端側のロック作用部111bによるブーム50の挟持を解除する。これにより、ブームロック機構110は、ブーム50の保持体本体101に対する固定を解除してブーム50をブーム搬送コンベヤ1に載置できるようにロック解除状態になる。
【0053】
図19に示すように、ブーム支持装置31における前記回動調節機構120は、前記昇降側枠体34に取付けたチェーン巻き取り装置123、このチェーン巻き取り装置123から延出している前記一対の操作チェーン121,122を備えて構成してある。
【0054】
各操作チェーン121,122の延出端側を、前記一方の保持体本体101の横外面がわに突出している前記連結杆102の端部でなる巻回ガイド124や、その保持体本体101の横外面がわに付設した巻回ガイド125に巻回して保持体本体101の周囲に沿うように配置し、各操作チェーン121,122の延出端部を、ブーム収容空間103のブーム出入り口の付近で保持体本体101に固定の支持グ26に連結してある。
【0055】
これにより、回動調節機構120は、チェーン巻き取り装置123の電動モータ(図示せず)が正回転や逆回転方向に駆動操作されると、チェーン巻き取り装置123が電動モータ(図示せず)の駆動力によって一方の操作チェーン121,122を繰出し操作しながら他方の操作チェーン122,121を巻き取り回収し、操作チェーン122,121の巻き取り力によってブーム保持体100を正回転や逆回転方向に回動操作するようになっている。
【0056】
このブーム組み立てラインでは、掘削能力が大小異なる機種のバックホウに装備され、全長であるとか太さが大小異なる複数種のブーム50を製作される。大型のブーム50がブーム保持体100によって保持されたときと、小型のブーム50がブーム保持体100によって保持されたときとでは、ブーム重心がブーム収容空間103の奥行き方向に異なった部位に位置する。従って、ブーム保持体100が回動調節機構120によって回転操作される回転軸芯Xとして、いずれか1種のブーム50がブーム保持体100によって保持された際のブーム重心を通る回転軸芯を設定すれば、その他の種類のブーム50が保持された際に発生するブーム重心とブーム保持体回転軸芯Xの位置ずれの最大値が極めて大きくなる。このため、製作される複数種のブーム50が保持された際に発生するブーム重心とブーム保持体回転軸芯Xの位置ずれの最大値が最も小になるように複数種のブーム50の重心位置からこれを平均化した平均重心を算出し、この平均重心を通る回転軸芯をブーム保持体100の回転軸芯Xとして設定してある。
これにより、製作される複数種のいずれのブーム50が保持された場合でも、昇降側枠体34とブーム保持体110の間にこじれが出にくいなどスムーズにブーム保持体100が回転操作されてブーム50の回転操作をスムーズに行なえる。
【0057】
〔別実施形態〕
上記昇降シリンダ39に替え、油圧シリンダを採用するとか、モータの駆動力とネジ機構などを利用したリフト装置を採用して実施してもよいのであり、これら昇降シリンダ39、油圧シリンダ、リフト装置などを総称して昇降調節機構39と呼称する。
【0058】
本発明は、上記実施形態の如くブーム50にブームシリンダブラケット57やアームシリンダブラケット58を仮付けする際に使用するためのブーム支持装置31の他、ブームシリンダブラケット57やアームシリンダブラケット58以外の各種の付属部材をブーム50に仮付けするとか装着する際に使用するブーム支持装置の場合にも適用できる。従って、ブームシリンダブラケット57やアームシリンダブラケット58を仮付けするとか、その他の付属部材を装着するなどの処理を総称してブームの工作処理と呼称する。
【0059】
また、本発明は、バックホウ装置に装備されるブームの工作に使用する支持装置の他、リフティングクレーン装置やクラムシェルバケット装置など各種作業装置のブームの工作に使用する支持装置にも適用できる。従って、バックホウ装置、リフティングクレーン装置などのブームを総称してブームと呼称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブーム組み立てラインの概略平面図
【図2】バックホウ全体の側面図
【図3】ブームの完成状態での斜視図
【図4】ブームの仮組み完了状態での斜視図
【図5】ブームの隅肉溶接を示す断面図
【図6】ブームのブラケット溶接状態を示す説明図
【図7】ブーム移送装置の正面図
【図8】ブーム移送装置の平面図
【図9】ブーム移送装置の側面図
【図10】ブーム移送装置の後面図
【図11】ブーム溶接機の正面図
【図12】ブーム移送要領を示す説明図
【図13】ブーム移送要領を示す説明図
【図14】ブーム溶接機のブーム取付け要領を示す正面図
【図15】ブーム支持体のブーム取り付け構造の断面図
【図16】ブーム支持体の支持部の正面図
【図17】ブーム移送装置のブーム載置要領を示す説明図
【図18】(イ)は、リンク機構の作動状態を示す正面図、(ロ)は、リンク機構の作動規制状態を示す正面図
【図19】ブーム支持装置全体の側面図
【図20】ブーム保持体の側面図
【図21】図20のA−A断面矢視図
【図22】図20のB−B断面矢視図
【図23】図20のC−C断面矢視図
【図24】ブーム支持装置全体の正面図
【図25】ブラケット仮付け要領の説明図
【図26】ブラケット仮付け要領の説明図
【図27】ブラケット仮付け要領の説明図
【図28】ブームロック機構の平面図
【図29】ブームロック機構のロック状態を示す説明図
【図30】従来のブーム支持装置の正面図
【符号の説明】
33 固定側枠体
34 昇降側枠体
35 枠体
39 昇降調節機構
50 ブーム
50a ブームの屈曲部
100 ブーム保持体
120 回動調節機構
X ブーム保持体の回動軸芯
Claims (4)
- 屈曲形状のブームを屈曲部より一端側と他端側で着脱自在に保持するブーム保持体を、このブーム保持体によって保持されたブームの長手方向に沿う方向の軸芯まわりで回動自在に支持枠に支持させるとともに、前記ブーム保持体を前記支持枠に対して回動調節する回動調節機構を備えてあるブーム支持装置。
- 前記ブーム保持体の前記回動軸芯がブーム保持体によって保持される複数種のブームの平均重心を通るように構成してある請求項1記載のブーム支持装置。
- 前記ブーム支持装置は、ブーム組み立てラインにおける複数の工作処理工程のうちの一つの工作処理工程で前記ブームの工作処理を行なうように前記ブーム組み立てラインに設置される装置である請求項1又は2記載のブーム支持装置。
- 前記支持枠を、前記ブーム保持体を回動自在に支持する昇降側枠体と、この昇降側枠体を昇降自在に支持する固定側枠体を備えて構成し、前記昇降側枠体を前記固定側枠体に対して昇降調節する昇降調節機構を備えてある請求項3記載のブーム支持装置。
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