JP2004195192A - 電気手術装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高周波電流により生体組織を処置する処置具3と、処置具3に高周波電流を供給する高周波発生回路7と、高周波発生回路7から処置具3に高周波電流の供給期間と停止期間を所定間隔で所定回数繰り返し供給制御する制御回路13と、処置具3に供給される高周波電流を基に生体組織インピーダンスを算出して、そのインピーダンスを所定の閾値と比較して処置具短絡を検出する電気手術装置。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気手術装置に関し、特に高周波電力による生体組織を処置する処置具の短絡を容易に検出する電気手術装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気メス等の電気手術装置は、外科手術あるいは内科手術で生体組織の切開、凝固、及び止血等の処置を行う際に用いられる。
【0003】
この電気手術装置は、高周波焼灼電源と、この高周波焼灼電源に接続される処置具とからなり、患者の生体組織に接触させた処置具に高周波焼灼電源からの高周波電力を供給し、その高周波電力で上述の処置を行うようになっている。
【0004】
この電気手術装置で、生体組織を凝固させて、凝固された組織が炭化すると処置具の電極に炭化組織が付着して電極間短絡が生じて処置具の電極破壊等の問題が生じる。
【0005】
このために、凝固処置時の組織のインピーダンス変化から組織の凝固終了を判定する電気手術装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、電気手術装置での生体組織の処置結果の均一化と処置具電極への組織付着を防止するために、生体組織のインピーダンス変化を検出して、処置具に供給する高周波出力を制御する電気手術装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
更に、組織の炭化と電極への付着を防止し、確実な凝固処置を行うために、組織に炭化が発生しない温度範囲に保つように、出力供給期間と出力停止期間を複数回繰り返すように制御し、その複数回の出力供給期間のインピーダンスが生体組織凝固時の条件を満たすか、あるいは所定の回数に達すると高周波電流の供給を停止させる電気手術装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−98845号公報。
【0009】
【特許文献2】
特開平10−225462号公報。
【0010】
【特許文献3】
特開2002−65691号公報。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1乃至特許文献3には、凝固させる組織の炭化により処置具の電極に組織が付着することを防止するために、処置具の電極間に介在される凝固対象の組織のインピーダンスを検出し、その組織の凝固過程におけるインピーダンス変化により処置具への高周波出力の供給低下や停止等の制御を行う電気手術装置が提案されている。
【0012】
しかしながら、前記処置具の電極間に何らかの物体が介在して電気的に短絡した場合、例えば、処置具の電極間に複数回の高周波出力の供給と組織の性質により炭化組織が電極に付着して電極間短絡した場合、組織インピーダンスは検出されず、短絡状態のまま高周波出力が供給され続けるために、処置具が破壊される問題がある。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、処置具の電極間の短絡を確実に検知することが可能な電気手術装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気手術装置は、高周波電力により生体組織を処置する一対の電極を有する処置手段と、この処置手段に処置用の高周波電力を供給出力する高周波電力発生手段と、この高周波電力発生手段の高周波電力の生成と、この生成された高周波電力を出力オン期間と出力オフ期間を所定間隔で所定回数繰り返し前記処置手段への供給出力の制御を行う制御手段と、前記処置手段に供給される高周波電力を基に、前記処置手段の電極間短絡を検出する短絡検出手段と、を具備することを特徴としている。
【0015】
本発明の電気手術装置の短絡検出手段は、前記高周波電力発生手段から前記処置手段に供給される高周波電力の負荷電流と負荷電圧から算出したインピーダンス、また、高周波電力の負荷電流のいずれかの値を用いて、前記処置手段の電極間短絡を検出することを特徴としている。
【0016】
また、本発明の電気手術装置の短絡検出手段は、前記高周波電力発生手段から前記処置手段に供給される高周波電力の出力オン期間と出力オフ期間の所定間隔毎に前記インピーダンスまたは負荷電流を検出し、その検出されたインピーダンスまたは負荷電流を所定回数閾値と比較して前記処置手段の電極短絡を判定することを特徴としている。
【0017】
本発明の電気手術装置は、処置具電極の短絡時には、高周波電力が出力される時間を最小限に抑えることができると共に、電極間短絡の検知が容易となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明に係る電気手術装置の第1の実施形態を図1乃至図5を用いて説明する。
【0019】
図1は本発明の第1の実施形態である電気手術装置に用いる高周波焼灼電源の構成を示すブロック図、図2は本発明に係る電気手術装置の全体構成を示すブロック図、図3は本発明の第1の実施形態である電気手術装置による組織凝固時の凝固出力と組織インピーダンスを説明する説明図、図4は本発明の第1の実施形態である電気手術装置の処置具電極が短絡した場合の凝固出力と組織インピーダンスを説明する説明図、図5は本発明の第1の実施形態の電気手術装置の制御動作を説明するフローチャートである。
【0020】
本発明の電気手術装置1は、図2に示すように、高周波焼灼電源2と、この高周波焼灼電源2に接続されると共に、高周波焼灼電源2からの高周波電力が供給される処置具3と、前記高周波焼灼電源2に対して、高周波電力の供給と停止の指示を行うフットスイッチ5からなり、前記処置具3の先端には、生体組織4に接触させると共に、生体組織4に高周波電力を供給する一対の電極3aを有し、基端には、術者が把持する把持部3bを有している。
【0021】
この電気手術装置1は、術者が処置具3の電極3aの間に生体組織を接触させた状態で、フットスイッチ5から高周波焼灼電源2に高周波電力の生成供給指示を行うと、高周波焼灼電源2から処置具3の電極3aに高周波電力が供給され、この電極3a間の生体組織は高周波電力により凝固処理されるようになっている。
【0022】
次に、本発明の第1の実施形態である電気手術装置1に用いる高周波焼灼電源2の内部構成について図1を用いて説明する。この高周波焼灼電源2は、商用電力から直流電力を生成出力する電源回路6と、電源回路6からの直流電力を高周波電力に変換生成する高周波発生回路7と、高周波発生回路7に対して高周波電力の波形生成を指示する波形回路8と、高周波発生回路7からの高周波電力を処置具3の電極3aへ出力する出力トランス9と、この出力トランス9から処置具3の電極3aに供給される高周波電力の負荷電流を検出する電流センサ10と、前記出力トランス9から処置具3の電極3aに供給される高周波電力の負荷電圧を検出する電圧センサ11と、この電流センサ10及び電圧センサ11で検出した負荷電流と負荷電圧をデジタルデータに変換するアナログ・デジタルコンバータ(以下、ADコンバータと称する)12と、このADコンバータ12からの負荷電流電圧のデジタルデータ、及びフットスイッチ5からの指示入力を基に、前記電源回路6、及び波形回路8を制御する制御回路13とから構成されている。
【0023】
このような構成の高周波焼灼電源2から処置具3に高周波電力を供給し、この処置具3の電極3aから生体組織4に高周波電力が投与されて加熱されると、生体組織4はタンパク変性し、生体組織4の水分が蒸発して乾燥する過程で生体組織4は凝固される。
【0024】
つまり、前記制御回路13から電源回路6と波形回路8を駆動制御して、高周波発生回路7で生成され出力トランス9から処置具3へと出力される高周波電力の供給期間である出力オンと、高周波電力の供給停止期間である出力オフとを交互に所定間隔で複数回繰り返すように供給すると、生体組織4の凝固過程で、図3に示すように生体組織4のインピーダンスが変化し、且つ、上昇するために、前記制御回路13は、前記生体組織4のインピーダンスの上昇に応じて、処置具3に供給する凝固用の高周波電力の出力を低減させるように制御されている。
【0025】
なお、高周波電力の出力オン期間と出力オフ期間は、凝固させる生体組織の量によって異なるが、この生体組織の量による高周波電力の供給期間は、実験から出力オンの期間は最大約5秒、出力オフの期間は最大約3秒を超えることは無く、一般的に、出力オン期間は5秒、出力オフ期間は3秒より小さい値に設定されている。このため、本発明の実施形態では、凝固させる生体組織量が比較的少なく出力オンの期間は1秒、出力オフの期間は1秒として説明する。
【0026】
このように、所定の出力オンと出力オフの期間間隔で高周波電力を生体組織4に供給すると、生体組織4はタンパク変性と、水分蒸発と乾燥により凝固される過程で、電流センサ10と電圧センサ11で検出した高周波電力の電流電圧値から制御回路13でインピーダンス算出し、その算出インピーダンスが生体組織4の凝固状況に応じて変化することに対応して、制御回路13は、前記電源回路6と波形回路8を制御して、処置具3へ供給する高周波電力の出力を低減させるようになっている。
【0027】
このような電気手術装置1において、前記処置具3の一対の電極3aの間が何らかの理由で短絡状態とすると、処置具3から生体組織4への高周波電力の供給が行われない状態で、処置具3の電極3a間には高周波電力が供給され続ける。この状態で、前記電流センサ10と電圧センサ11で検出された高周波電力の電流電圧値から制御回路13で算出される生体組織4のインピーダンスは正常時に比して低い一定のインピーダンスを示すことになる。
【0028】
これにより、制御回路13は、電流センサ10と電圧センサ11で検出した負荷電流電圧から算出したインピーダンスが図4に示すように、低いことから生体組織4を凝固させるための高周波電力の出力を高くする方向に前記電源回路6と波形回路8を介して、高周波発生回路7を駆動制御するために、処置具3の電極3aには、高出力が供給されて、電極3aの破損となる。
【0029】
そこで、本発明の電気手術装置は、高周波焼灼電源2から処置具3に供給されている高周波電力の電流と電圧値を電流センサ10と電圧センサ11で検出し、この検出した電流電圧値から前記制御回路13で算出した生体組織4のインピーダンスが所定の閾値以下であることが所定回数検出されると、制御回路13は前記電源回路6と波形回路8を制御して高周波発生回路7からの高周波電力の出力を停止させることで、処置具3の破損保護と、処置具3の短絡の早期発見を可能とする。
【0030】
この電気手術装置1の制御回路13による処置具3の短絡発見と凝固作用の停止処理の動作について、図5を用いて説明する。
【0031】
術者がフットスイッチ5を操作して制御回路13に高周波電力の供給指示を行うと、制御回路13は、ステップS1で組織インピーダンスの最小値Zminを無限大∞、組織インピーダンスの最大値Zmaxを零0、初期組織インピーダンスZ0、初期凝固出力W1、初期時間t1、及び組織凝固のためのカウンターの回数Nを零0にそれぞれ初期設定する。次に、ステップS2で制御回路13は、組織凝固のための出力オンと出力オフの回数をカウントするカウンターの回数NをN+1に設定する。
【0032】
次に、ステップS3で制御回路13は、電源回路6と波形回路8を駆動制御して、高周波発生回路7から出力トランス9を介して、処置具3にN+1回目の高周波電力の出力オンを開始させる。
【0033】
このステップS3の処置具3へのN+1回目の高周波電力の供給出力オンが開始されると、ステップS4で制御回路13は、電流センサ10と電圧センサ11で検出し、ADコンバータ12でデータ化された処置具3の負荷電圧電流値から生体組織4のインピーダンスZを演算算出する。
【0034】
次に、制御回路13はステップS5で、前記ステップS4で算出した組織インピーダンスZをステップS1で初期設定された組織インピーダンスの最小値Zminと比較して、算出組織インピーダンスZが初期設定組織インピーダンスの最小値Zminよりも小さいと判定されると、ステップS6で初期設定組織インピーダンスの最小値Zminを算出組織インピーダンスZに設定する。
【0035】
前記ステップS5で算出組織インピーダンスZが初期設定インピーダンスの最小値Zminよりも大きいと判定されたり、あるいは、前記ステップS6で初期設定インピーダンスの最小値Zminが算出組織インピーダンスZに設定されると、制御回路13は、ステップS7で前記ステップS4で算出した組織インピーダンスZをステップS1で初期設定された組織インピーダンスの最大値Zmaxと比較して、算出組織インピーダンスZが初期設定組織インピーダンスの最大値Zmaxよりも大きいと、ステップS8で初期設定組織インピーダンスの最大値Zmaxを算出組織インピーダンスZに設定する。
【0036】
前記ステップS7で算出組織インピーダンスZが初期設定インピーダンスの最大値Zmaxよりも小さいと判定されたり、あるいは、前記ステップS8で初期設定インピーダンスの最大値Zmaxが算出組織インピーダンスZに設定されると、制御回路13はステップS9で、N+1回目の高周波電力の出力オン期間の所定時間が経過したか判定される。
【0037】
この所定時間とは、前述した凝固させる生体組織4に処置具3を介して供給する出力オン期間である1秒が経過したか判定される。
【0038】
このステップS9で高周波電力の出力オン期間が所定時間経過していないと判定されると、前記ステップS4に戻りステップS4〜S9の処理が再度繰り返される。
【0039】
つまり、ステップS4〜S9の処理において、N+1回目の出力オン期間の高周波電力による凝固動作時の組織インピーダンスの最小値と最大値を検出する。
【0040】
前記ステップS9で出力オン期間が所定時間経過したと判定されると、制御回路13は、前記電源回路6と波形回路8を制御して、高周波発生回路7と出力トランス9から処置具3への高周波電力の出力供給を停止させる出力オフ期間に移行させる。
【0041】
次に、制御回路13はステップS11で、前記ステップS6とS8で設定した組織インピーダンス最小値Zminと最大値Zmaxの差の組織インピーダンスΔZnを算出する。
【0042】
次に、制御回路13は、ステップS12で、前記ステップS11で算出した差の組織インピーダンスΔZnと、この算出された差の組織インピーダンスΔZnの前の回N−1の高周波電力の出力オン時に算出した差の組織インピーダンスΔZn−1との差を算出し、この差の組織インピーダンスΔZnと前回の差の組織インピーダンスΔZn−1とが等しくないと前記ステップS2に戻り、差の組織インピーダンスΔZnと前回の組織インピーダンスΔZn−1とが等しいと、ステップS13で、前記ステップS11で算出した差の組織インピーダンスΔZnがステップS1で設定した組織インピーダンスの初期値ΔZ0との差を算出し、この差の組織インピーダンスΔZnと組織インピーダンスの初期値ΔZ0とが等しくないと前記ステップS2に戻り、差の組織インピーダンスΔZnと組織インピーダンスの初期値ΔZ0とが等しいと、ステップS14で電源回路6と波形回路8を制御して、高周波発生回路7と出力トランス9からの高周波電力の供給出力を停止状態とする。
【0043】
つまり、前記ステップS11で算出した組織インピーダンスΔZnは、図3に示すような処置具3の電極3a間の短絡がなく、生体組織4に所定の時間間隔で凝固処置用の高周波電力が供給され、正常に凝固処理される場合には、凝固用の高周波電力の出力オン期間の最低組織インピーダンスZminと最大組織インピーダンスZmaxとには必ず差の組織インピーダンスΔZnが生じ、且つ、出力オンの回数時間により、組織凝固が進むにつれてそれら最小組織インピーダンスZminと最大組織インピーダンスZmax及び差の組織インピーダンスΔZnも変化して、所望の凝固処理が実現できる。
【0044】
しかし、処置具3の電極3aが短絡している場合には、最低組織インピーダンスZminと最大組織インピーダンスZmaxとが近似値となり、差の組織インピーダンスΔZnは、初期組織インピーダンスZ0と近似する。これにより、処置具3の電極3aの短絡を容易に検出可能となる。
【0045】
なお、処置具3は、凝固処置する組織の資質により電極3aの形状面積が異なるために、処置具3の種類により短絡時のインピーダンス値は異なる。一般的には、処置具3の短絡時の最大インピーダンス値は、50Ωを越えることはないために、処置具3の短絡判定を行うための処置具3のインピーダンスの初期値Z0は、50Ω以下に設定される場合が多い。つまり、前記ステップS13で今回の出力オン時の最大と最小組織インピーダンスZmax−Zminの差である組織インピーダンスΔZnと比較する処置具3の初期組織インピーダンスZ0は、前述した50Ω以下に設定される。
【0046】
このために、図示していない入力手段により、制御回路13に対して、処置具の短絡判定を行う際の初期組織インピーダンスZ0を術者が処置具3の種類により設定変更を可能とすることもできる。
【0047】
また、処置具3の短絡判定に、出力トランス9から処置具3に出力される高周波電力の負荷電流値と負荷電圧値から算出した組織インピーダンスZを用いているが、この組織インピーダンスZに代えて、出力トランス9から処置具3に供給される高周波電力の電流値を用いて短絡検知を行っても良いことも明らかである。この場合、処置具3に供給される電流値が所定の闇値Imaxを超えた時に短絡したと判断する。なお、この閾値Imaxは、図示してない入力手段より処置具3の種類に応じて設定可能とする。
【0048】
このように第1の実施形態の電気手術装置は、処置具3の電極3aの間の短絡検知を、処置具3の電極3aに供給出力される高周波電力から算出される電気的パラメータを用いて、確実な短絡検知が可能となり、処置具が短絡状態での高周波電力の供給出力回数を最小限に抑えることが可能となり、処置具3の破損が防止できる。
【0049】
次に、本発明の第2の実施形態である電気手術装置について、図6乃至図9を用いて説明する。
【0050】
図6は本発明の第2の実施形態である電気手術装置に用いる高周波焼灼電源の構成を示すブロック図、図7は本発明の第2の実施形態の電気手術装置の動作を説明する説明図、図8は本発明の第2の実施形態の電気手術装置に用いる出力トランスと短絡検知用トランスのインピーダンス特性を説明する説明図、図9は本発明の第2の実施形態の電気手術装置の第2の実施形態の処置具短絡検出動作を説明するフローチャートである。なお、図1と図2と同一部分は、同一符号を付して詳細説明は省略する。
【0051】
本発明の第2の実施形態の電気手術装置に用いる高周波焼灼電源2’と、前述した第1の実施形態の高周波焼灼電源2との相違は、高周波発生回路7の出力は、出力トランス9と短絡検出トランス14を介して処置具3が接続されている。
【0052】
この短絡検知用トランス14は、処置具3の短絡を検知するための微少電流を処置具3に供給出力するもので、短絡検知用トランス14と処置具3の間には電流センサ10が設けられている。
【0053】
この短絡検知用トランス14の負荷特性16は、図8に示すように、出力トランス9の負荷特性15と比較して、ピークを持つインピーダンスが低い特性に設定されている。
【0054】
このような負荷特性の短絡検知用トランス14と前記出力トランス9の動作は、図7に示すように、出力トランス9から処置具3に凝固用の高周波電力が出力オンされている期間には、短絡検知用トランス14からの微少電流の供給を停止させ、前記出力トランス9から処置具3への高周波電力供給の出力オフ時に、前記短絡検知用トランス14から処置具3に微少電流を出力させるように制御される。
【0055】
この凝固用の高周波電力の出力オフ時の短絡検知用トランス14から処置具3に出力供給される微少電流によって、処置具3の電極3a間の組織インピーダンスを算出して、この算出インピーダンスが所定の閾値以下の場合は、電極短絡と判定検出するものである。
【0056】
この第2の実施形態の電極短絡の検出動作について、図9を用いて説明する。術者がフットスイッチ5を操作して制御回路13に高周波電力の供給指示を行うと、制御回路13は、ステップS21で組織インピーダンスの最小値Zminを無限大∞、組織インピーダンスの最大値Zmaxを零0、初期組織インピーダンスZ0、初期凝固出力W1、初期時間t1、及び組織凝固のためのカウンターの回数Nを零0にそれぞれ初期設定する。次に、ステップS22で制御回路13は、組織凝固のための出力オンと出力オフの回数をカウントするカウンターの回数NをN+1に設定する。
【0057】
次に、ステップS23で制御回路13は、電源回路6と波形回路8を駆動制御して、高周波発生回路7から出力トランス9を介して、処置具3にN+1回目の高周波電力の供給出力を開始させる。
【0058】
このステップS23の処置具3へのN+1回目の高周波電力の供給出力が開始されると、ステップS24で制御回路13は、電流センサ10と電圧センサ11で検出し、ADコンバータ12でデータ化された処置具3の負荷電圧電流値から処置具3の電極3aに介装されている生体組織4のインピーダンスZを演算算出する。
【0059】
次に、制御回路13はステップS25で、前記ステップS24で算出した組織インピーダンスZをステップS21で初期設定された組織インピーダンスの最小値Zminと比較して、算出組織インピーダンスZが初期設定組織インピーダンスの最小値Zminよりも小さいと判定されると、ステップS26で初期設定組織インピーダンスの最小値Zminを算出組織インピーダンスZに設定する。
【0060】
前記ステップS25で算出組織インピーダンスZが初期設定インピーダンスの最小値Zminよりも大きいと判定されたり、あるいは、前記ステップS26で初期設定インピーダンスの最小値Zminが算出組織インピーダンスZに設定されると、制御回路13は、ステップS27で前記ステップS24で算出した組織インピーダンスZをステップS21で初期設定された組織インピーダンスの最大値Zmaxと比較して、算出組織インピーダンスZが初期設定組織インピーダンスの最大値Zmaxよりも大きいと、ステップS28で初期設定組織インピーダンスの最大値Zmaxを算出組織インピーダンスZに設定する。
【0061】
前記ステップS27で算出組織インピーダンスZが初期設定インピーダンスの最大値Zmaxよりも小さいと判定されたり、あるいは、前記ステップS28で初期設定インピーダンスの最大値Zmaxが算出組織インピーダンスZに設定されると、制御回路13はステップS29で、N+1回目の高周波電力の出力オン期間の所定時間が経過したか判定される。
【0062】
この所定時間とは、前述した凝固させる生体組織4に処置具3を介して供給する出力オン期間である1秒が経過したか判定される。
【0063】
このステップS29で高周波電力の出力オン期間が所定時間経過していないと判定されると、前記ステップS24に戻りステップS24〜S29の処理が再度繰り返される。
【0064】
つまり、ステップS24〜S29の処理において、N+1回目の出力オン期間の高周波電力による凝固動作時の組織インピーダンスの最小値と最大値を検出する。
【0065】
前記ステップS29で出力オン期間が所定時間経過したと判定されると、制御回路13はステップS30で、前記電源回路6と波形回路8を制御して、高周波発生回路7と出力トランス9から処置具3への高周波電力の出力供給を停止させる出力オフ期間に移行させる。
【0066】
次に、制御回路13はステップS31で、前記電源回路6と波形回路8を制御して、高周波回路7から出力トランス9への出力を停止させる出力オフとし、且つ、高周波回路7から短絡検知用トランス14へ出力供給切換制御して、短絡検知用トランス14から処置具3に対して高周波電力の微少電流を供給させる。
【0067】
このステップS31の短絡検知用トランス14から処置具3に供給される微少電流を電流センサ10で検出し、ADコンバータ12で生成された微少電流データからステップS32で制御回路13は、処置具3の組織インピーダンスZを検出する。
【0068】
このステップS32で検出された組織インピーダンスZは、ステップS33で初期値インピーダンスZ0と比較される。このステップS33の比較の結果、前記ステップS32で算出されたインピーダンスZが初期値インピーダンスZ0以上の場合は、前記ステップS22に戻り、再度ステップS22以降が実行される。
【0069】
前記ステップS33で算出インピーダンスZが初期インピーダンスZ0以下の場合は、ステップS34でその初期値インピーダンスZ0以下が所定回数検出されたか判定し、所定回数以下の場合は、前記ステップS22に戻り、所定回数以上の場合は、ステップS35で制御回路13は、電源回路6と波形回路8の駆動を停止させて、処置具3への凝固用の高周波電力の供給を停止させる。
【0070】
つまり、前記ステップS32で算出した組織インピーダンスZが、図7に示すような処置具3の電極3a間で短絡してなく、初期設定組織インピーダンスZ0である閾値よりも大きい正常値を示していると生体組織4に所定の時間間隔で凝固処置用の高周波電力が供給されて正常に凝固処理される。また、算出した組織インピーダンスZが初期値インピーダンスZ0である閾値以下であることが所定回数検出されると、処置具3の電極3a間で短絡が生じていると判定されて処置具3への高周波電力の供給を停止制御される。
【0071】
なお、処置具3の短絡判定を行う際の初期組織インピーダンスZ0を術者が処置具3の種類により設定することは可能であり、また、処置具3の短絡判定に、短絡検知用トランス14から処置具3に出力される高周波電力の微少電流から算出した組織インピーダンスZを用いているが、この組織インピーダンスZに代えて、短絡検知用トランス14から処置具3に供給される高周波電力の電流値を用いて短絡検知を行っても良いことも明らかである。この場合、処置具3に供給される電流値が所定の闇値Imaxを超えた時に短絡したと判断する。なお、この閾値Imaxは、図示してない入力手段より処置具3の種類に応じて設定可能とする。
【0072】
この第2の実施形態の電気手術装置は、処置具3の電極3aの短絡検知を、処置具3の電極3aに供給出力される高周波微少電流から算出されるインピーダンスで検出でき、更に、処置具3が短絡状態での高周波出力電流値と回数を最小限に抑えることが可能である。
【0073】
次に、本発明の第3の実施形態の電気手術装置を図10と図11を用いて説明する。なお、電気手術装置1及び高周波焼灼電源2の構成は前述した第1の実施形態と同じである。
【0074】
この第3の実施形態の電気手術装置の高周波焼灼電源2は、処置具3の電極3aに凝固用の高周波電力を供給する際に、処置具3が正常凝固駆動と、電極間短絡とを交互に繰り返すような現象が生じた場合の動作処理である。
【0075】
図10(a)は、出力トランス9から処置具3に高周波電力が出力される出力オン期間T1、T3の間に凝固駆動と電極短絡が繰り返されて、例えば、10msec毎に繰り返されている状態を示し、図10(b)は、同様に出力トランス9から処置具3に高周波電力が出力オン期間T1、T3の間に電流センサ10で検出した負荷電流値が処置具3の正常凝固駆動と電極間短絡を、例えば、10msecで繰り返している状態を示している。なお、出力オフ期間T2は、高周波電力の供給出力オフ期間である。
【0076】
また、図10(c)は、前記図10(a,b)の正常凝固駆動と電極間短絡とを繰り返す状態で、前記制御回路13で算出した出力オン期間T1、T2の組織インピーダンスZの変化を示すものである。
【0077】
更に、図10(a’〜c’)は、それぞれが図10(a〜c)の出力オン期間T1の拡大図である。
【0078】
このように正常凝固駆動と電極間短絡駆動を繰り返す処置具3に、高周波電力が供給されると生体組織4は、図10(c,c’)に示すように凝固作用を行うために、処置具3の電極3a間の短絡が発見しにくかった。
【0079】
この処置具3が正常凝固駆動と電極間短絡を繰り返すような場合の検出動作について図11を用いて説明する。
【0080】
術者がフットスイッチ5を操作して制御回路13に高周波電力の供給指示を行うと、制御回路13は、ステップS41で組織インピーダンスの最小値Zminを無限大∞、組織インピーダンスの最大値Zmaxを零0、初期組織インピーダンスの閾値Zth、初期凝固出力W、初期時間t、及び組織凝固のためのカウンターの回数Nを零0にそれぞれ設定する。次に、ステップS42で制御回路13は、組織凝固のための出力オンと出力オフの回数をカウントするカウンターの回数NをN+1、即ち、出力オン期間T1に設定する。
【0081】
次に、ステップS43で制御回路13は、電源回路6と波形回路8を駆動制御して、高周波発生回路7から出力トランス9を介して、処置具3にN+1回目である出力オン期間T1の高周波電力の供給出力を開始させる。
【0082】
このステップS43の処置具3への高周波電力の出力が開始されると、制御回路13は、ステップS44で出力トランス9から処置具3に出力供給される出力期間T1の第1番目に検出算出された組織インピーダンスZ1を演算算出する。
【0083】
この組織インピーダンスZ1は、電流センサ10と電圧センサ11で、10msec毎に検出した負荷電流と電圧値から制御回路13で演算算出する。以下、同様である。
【0084】
次に、制御回路13はステップS45で、前記ステップS44で算出した組織インピーダンスZ1を前記ステップS41で初期設定された組織インピーダンスの閾値Zthと比較して、算出組織インピーダンスZ1が閾値Zthよりも大きいと判定されると、ステップS46で、前記出力オン期間T1の第2番目に検出算出された組織インピーダンスZ2を演算算出する。
【0085】
このステップS46で演算算出された組織インピーダンスZ2は、ステップS47で閾値Zthと比較して、算出組織インピーダンスZ2が閾値Zthよりも大きいと判定されると、ステップS48以降が、算出組織インピーダンスZ2が閾値Zthよりも小さいとステップS50以降が実行される。
【0086】
前記ステップS45で前記組織インピーダンスZ1が閾値Zthよりも小さいと判定され、あるいは、前記ステップS47で組織インピーダンスZ2が閾値Zthよりも大きいと判定されると、ステップS48で、前記出力オン期間T1の第3番目に検出算出された組織インピーダンスZ3を演算算出する。
【0087】
このステップS48で演算算出された組織インピーダンスZ3は、ステップS49で閾値Zthと比較して、算出組織インピーダンスZ3が閾値Zthよりも大きいと判定されると、ステップS54以降が、算出組織インピーダンスZ3が閾値Zthよりも小さい判定されるとステップS50以降が実行される。
【0088】
前記ステップS47で前記組織インピーダンスZ2が閾値Zthよりも小さいと判定され、あるいは、前記ステップS49で組織インピーダンスZ3が閾値Zthよりも小さいと判定されると、前記出力オン期間T1の第4番目に検出算出された組織インピーダンスZ4を演算算出する。
【0089】
このステップS50で演算算出された組織インピーダンスZ4は、ステップS51で閾値Zthと比較して、算出組織インピーダンスZ4が閾値Zthよりも大きいと判定されると、ステップS52の処置具3の電極3aは短絡であると認識されて、ステップS53で電源回路6と波形回路8の駆動を停止させる制御を行い、処置具3への高周波電力の供給出力を停止させる。
【0090】
つまり、ステップS44〜S51のインピーダンスZ1〜Z4の検出演算は、例えば10msecの間隔で実行される。
【0091】
前記ステップS49で前記組織インピーダンスZ3が閾値Zthよりも大きいと判定され、あるいは、前記ステップS51で組織インピーダンスZ4が閾値Zthよりも小さいと判定されると、ステップS54で制御回路13は、処置具3への高周波電力の出力供給を停止させる。つまり、前記出力オン期間T1を終了させる。
【0092】
次に、制御回路13はステップS55で、前記出力オン期間T1の所定時間が経過したか判定し、所定時間の経過が確認されると、ステップS56で前記処置具3で生体組織4を凝固させるために必要な出力オン期間と出力オフ期間を所定回数繰り返し実行したか判定し、所定回数繰り返されていなければ、前記ステップS42へ戻り再度処理が繰り返され、所定回数繰り返されると凝固用の高周波電力の供給出力が停止する制御を行う。
【0093】
このように、処置具3の電極3a間で凝固用の処置の実行と電極短絡とが繰り返すような状態であっても確実に異常を検知して、処置具3への凝固用電源の供給を停止させることができる。
【0094】
なお、処置具の短絡判定を行う際の初期組織インピーダンスである閾値は、術者が処置具の種類により設定することは可能であり、また、図6に示す短絡検知用トランスを用いた電気手術装置において、処置具に供給される短絡検知用トランスからの微少電流で算出した組織インピーダンスを用いても良いことは明らかである。更に、この組織インピーダンスに代えて、処置具3に供給される電流値を用いて短絡検出することも可能で、この場合、電流値が所定の闇値Imaxを中心に上下する値を用いて短絡したと判断する。なお、この閾値Imaxは、図示してない入力手段により処置具3の種類に応じて設定可能とする。
【0095】
次に、本発明の第4の実施形態の電気手術装置を図12と図13を用いて説明する。なお、電気手術装置1及び高周波焼灼電源2の構成は、前述した第1の実施形態と同じである。
【0096】
図12は本発明の第4の実施形態の電気手術装置の動作を説明する説明図、図13は本発明の第4の実施形態の電気手術装置の処置具短絡検出動作を説明するフローチャートである。
【0097】
この第4の実施形態の電気手術装置の高周波焼灼電源2は、図12に示すように、出力トランス9から処置具3に凝固用の高周波電力が出力オンされている期間後の高周波電力の出力オフ時に、前記出力トランス9から処置具3に微少電流電力を出力させるように制御される。
【0098】
この凝固用の高周波電力の出力オフ時の出力トランス9から処置具3に出力供給される微少電流電力によって、処置具3の電極3a間の組織インピーダンスを算出して、この算出インピーダンスが所定の閾値以下の場合は、電極短絡と判定検出するものである。
【0099】
なお、前記制御回路13で出力トランス9を制御して、処置具3の電極3aに凝固用の高周波電力を出力オン後の出力オフ時の出力トランス9から組織インピーダンスを測定するため微少電流電力は、零(0)Wに近い値で、その微少電流電力から組織インピーダンスZを検出して電極3aの短絡検出する。なお、組織インピーダンスの検出は、10msec毎に測定を行い、その測定したインピーダンス値の変動により電極短絡を検出する。
【0100】
この第4の実施形態の電極短絡の検出動作について、図13を用いて説明する。術者がフットスイッチ5を操作して制御回路13に高周波電力の供給指示を行うと、制御回路13は、ステップS61で組織インピーダンスの最小値Zminを無限大∞、組織インピーダンスの最大値Zmaxを零0、初期組織インピーダンスZ0、初期凝固出力W1、初期時間t1、及び組織凝固のためのカウンターの回数Nを零0にそれぞれ初期設定する。次に、ステップS62で制御回路13は、組織凝固のための出力オンと出力オフの回数をカウントするカウンターの回数NをN+1に設定する。
【0101】
次に、ステップS63で制御回路13は、電源回路6と波形回路8を駆動制御して、高周波発生回路7から出力トランス9を介して、処置具3にN+1回目の高周波電力の供給出力を開始させる。
【0102】
このステップS63の処置具3へのN+1回目の高周波電力の供給出力が開始されると、ステップS64で制御回路13は、電流センサ10と電圧センサ11で検出し、ADコンバータ12でデータ化された処置具3の負荷電圧電流値から処置具3の電極3aに介装されている生体組織4のインピーダンスZを演算算出する。
【0103】
次に、制御回路13はステップS65で、前記ステップS64で算出した組織インピーダンスZをステップS61で初期設定された組織インピーダンスの最小値Zminと比較して、算出組織インピーダンスZが初期設定組織インピーダンスの最小値Zminよりも小さいと判定されると、ステップS66で初期設定組織インピーダンスの最小値Zminを算出組織インピーダンスZに設定する。
【0104】
前記ステップS65で算出組織インピーダンスZが初期設定インピーダンスの最小値Zminよりも大きいと判定されたり、あるいは、前記ステップS66で初期設定インピーダンスの最小値Zminが算出組織インピーダンスZに設定されると、制御回路13は、ステップS67で前記ステップS64で算出した組織インピーダンスZをステップS61で初期設定された組織インピーダンスの最大値Zmaxと比較して、算出組織インピーダンスZが初期設定組織インピーダンスの最大値Zmaxよりも大きいと、ステップS68で初期設定組織インピーダンスの最大値Zmaxを算出組織インピーダンスZに設定する。
【0105】
前記ステップS67で算出組織インピーダンスZが初期設定インピーダンスの最大値Zmaxよりも小さいと判定されたり、あるいは、前記ステップS68で初期設定インピーダンスの最大値Zmaxが算出組織インピーダンスZに設定されると、制御回路13はステップS69で、N+1回目の高周波電力の出力オン期間の所定時間が経過したか判定される。
【0106】
この所定時間とは、前述した凝固させる生体組織4に処置具3を介して供給する出力オン期間である1秒が経過したか判定される。
【0107】
このステップS69で高周波電力の出力オン期間が所定時間経過していないと判定されると、前記ステップS64に戻りステップS64〜S69の処理が再度繰り返される。
【0108】
つまり、ステップS64〜S69の処理において、N+1回目の出力オン期間の高周波電力による凝固動作時の組織インピーダンスの最小値と最大値を検出する。
【0109】
前記ステップS69で出力オン期間が所定時間経過したと判定されると、制御回路13はステップS70で、前記電源回路6と波形回路8を制御して、高周波発生回路7と出力トランス9から処置具3への高周波電力の出力供給を停止させる出力オフ期間に移行させる。
【0110】
次に、制御回路13はステップS71で、前記電源回路6と波形回路8を制御して、高周波回路7から出力トランス9を介して、処置具3に対して高周波電力の微少電流を供給させる。
【0111】
このステップS71の出力トランス9から処置具3に供給される微少電流を電流センサ10で検出し、ADコンバーター12で生成された微少電流データからステップS72で制御回路13は、処置具3の組織インピーダンスZを検出する。
【0112】
このステップS72で検出された組織インピーダンスZは、ステップS73で閾値インピーダンスZthと比較される。このステップS73の比較の結果、前記ステップS72で算出されたインピーダンスZが閾値インピーダンスZth以上の場合は、前記ステップS62に戻り、再度ステップS62以降が実行される。
【0113】
前記ステップS73で算出インピーダンスZが閾値インピーダンスZth以下の場合は、ステップS34でその閾値インピーダンスZth以下が所定回数検出されたか判定し、所定回数以下の場合は、前記ステップS62に戻り、所定回数以上の場合は、ステップS75で制御回路13は、電源回路6と波形回路8の駆動を停止させて、処置具3への凝固用の高周波電力の供給を停止させる。
【0114】
つまり、前記ステップS72で算出した組織インピーダンスZが、図12に示すような処置具3の電極3a間で短絡してなく、閾値組織インピーダンスZthよりも大きい正常値を示していると生体組織4に所定の時間間隔で凝固処置用の高周波電力が供給されて正常に凝固処理される。また、算出した組織インピーダンスZが閾値インピーダンスZth以下であることが所定回数検出されると、処置具3の電極3a間で短絡が生じていると判定されて処置具3への高周波電力の供給を停止制御される。
【0115】
なお、処置具3の短絡判定に、短絡検知用トランス14から処置具3に出力される高周波電力の微少電流から算出した組織インピーダンスZを用いているが、この組織インピーダンスZに代えて、短絡検知用トランス14から処置具3に供給される高周波電力の微少電流値を用いて短絡検知を行っても良いことも明らかである。この場合、処置具3に供給される電流値が所定の闇値Imaxを超えた時に短絡したと判断する。なお、この閾値Imaxは、図示してない入力手段より処置具3の種類に応じて設定可能とする。
【0116】
この第4の実施形態の電気手術装置は、処置具3の電極3aの短絡検知を、処置具3の電極3aに供給出力される高周波微少電流から算出されるインピーダンスで検出でき、更に、処置具3が短絡状態での高周波出力電流値と回数を最小限に抑えることが可能である。
【0117】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0118】
(付記1)
高周波電流により生体組織を処置する一対の電極を有する処置手段と、
この処置手段に処置用の高周波電流を供給する高周波電流発生手段と、
この高周波電流発生手段の高周波電流の生成と、この高周波電流の供給期間と停止期間を所定間隔で所定回数繰り返し前記処置手段に供給させる制御を行う制御手段と、
前記処置手段の一対の電極間に供給される高周波電流を基に、前記処置手段の電極間短絡を検出する短絡検出手段と、
を具備することを特徴とした電気手術装置。
【0119】
(付記2)
前記短絡検出手段は、前記高周波電流発生手段から前記処置手段に供給される高周波電流、または前記高周波電流発生手段とは異なる検知用電流発生手段からの前記処置手段に供給される高周波電流のいずれかにより、前記処置手段の一対の電極間に載置される生体組織のインピーダンスを算出し、その算出されたインピーダンスと生体組織の有する所定のインピーダンスの閾値とを比較し、算出インピーダンスが閾値以下の場合は、前記処置手段の電極短絡と判定することを特徴とした請求項1記載の電気手術装置。
【0120】
(付記3)
前記短絡検出手段は、前記高周波電流発生手段、または前記検知用電流発生手段から供給される高周波電流が供給期間と停止期間の所定間隔での繰り返しが所定回数行われ、その回数毎の検出結果で電極短絡を判定することを特徴とした請求項1記載の電気手術装置。
【0121】
(付記4)
高周波電流を発生する高周波電流発生手段と、高周波電流発生手段に高周波電流の出力を指示する出力指示手段と、高周波電流を生体組織に伝達し、高周波発生手段に帰還させるための複数の電極手段と、前記高周波電流発生手段からの出力を変更する出力変更手段と、前記出力変更手段を制御する制御手段とを有する電気手術装置において、
前記制御手段は、一度の出力指示手段の操作により、出力期間と出力停止期間を少なくとも複数回繰り返す様に前記出力変更手段を有し、前記複数の電極の少なくとも2つの電極間短絡を検知する短絡検知手段を持つことを特徴とする電気手術装置。
【0122】
(付記5)
前記高周波電流の電気的パラメータを測定することにより短絡を検知することを特徴とした付記4記載の電気手術装置。
【0123】
(付記6)
処置用の高周波電流とは別の検知用電流発生手段と、電気的パラメータを測定する測定手段と、測定手段からの情報が短絡検知手段に送られ短絡の検知を判断することを特徴とした付記4記載の電気手術装置。
【0124】
(付記7)
高周波電流が停止している期間に、検知用電流を用いて電極間の短絡を判断することを特徴とした付記4及び付記6のいずれかに記載の電気手術装置。
【0125】
(付記8)
電極短絡検知手段が電極間の短絡を検知したら、高周波電流の出力を停止する事を特徴とする請求項付記4乃至付記7のいずれかに記載の電気手術装置。
【0126】
(付記9)
電極短絡検知手段が電極間の短絡を検知したら、警告音を鳴らす事を特徴とする付記4乃至付記8のいずれかに記載の電気手術装置。
【0127】
(付記10)
電気的パラメータが、インピーダンスである事を特徴とした付記4乃至付記9のいずれかに記載の電気手術装置。
【0128】
(付記11)
インピーダンスが予め決められた値を下回った場合に、短絡と判断することを特徴とした付記4乃至付記10のいずれかに記載の電気手術装置。
【0129】
(付記12)
予め決められた閥値が50Ωより小さいことを特徴とした付記4乃至付記11のいずれかに記載の電気手術装置。
【0130】
(付記13)
電気的パラメータが、電流値であることを特徴とした付記4乃至付記9のいずれかに記載の電気手術装置。
【0131】
(付記14)
出力電流値が所定の闇値を超えた時に、短絡検知することを特徴とした付記4乃至付記9及び付記13のいずれかに記載の電気手術装置。
【0132】
(付記15)
短絡検知用の出力電流値闇値は、出力設定値に応じて決定する事を特徴とした付記4乃至付記9,付記13,及び付記14のいずれかに記載の電気手術装置。
【0133】
(付記16)
前記制御手段は、一度の出力指示手段の操作により、0.2秒以上5.0秒以下の出力期間と0.1秒以上3.0秒以下の出力停止期間を少なくとも複数回繰り返す様に前記出力変更手段を制御する事を特徴とする付記4乃至付記15のいずれかに記載の電気手術装置。
【0134】
【発明の効果】
本発明の電気手術装置は、処置具の電極間に供給する処置用高周波電力から生体組織のインピーダンスを算出して、生体組織の最適凝固処理が確認できると共に、算出した生体組織のインピーダンス、あるいは、生体組織に供給する電流値を所定の閾値と比較することで、処置具の電極間短絡を速やかに確実に検出でき、処置具の短絡時の不必要な処置用高周波電力供給による処置具破損を防止できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である電気手術装置に用いる高周波焼灼電源の構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係る電気手術装置の全体構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施形態である電気手術装置による組織凝固時の凝固出力と組織インピーダンスを説明する説明図。
【図4】本発明の第1の実施形態である電気手術装置の処置具電極が短絡した場合の凝固出力と組織インピーダンスを説明する説明図。
【図5】本発明の第1の実施形態の電気手術装置の制御動作を説明するフローチャート。
【図6】本発明の第2の実施形態である電気手術装置で用いる高周波焼灼電源の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第2の実施形態である電気手術装置の動作を説明する説明図。
【図8】本発明の第2の実施形態である電気手術装置に用いる出力トランスと短絡検知用トランスのインピーダンス特性を説明する説明図。
【図9】本発明の第2の実施形態である電気手術装置の処置具短絡検出動作を説明するフローチャート。
【図10】本発明の第3の実施形態である電気手術装置の処置具短絡動作を説明する説明図。
【図11】本発明の第3の実施形態である電気手術装置の処置具短絡動作を説明するフローチャート。
【図12】本発明の第4の実施形態である電気手術装置の動作を説明する説明図。
【図13】本発明の第4の実施形態である電気手術装置の処置具短絡検出動作を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1…電気手術装置
2…高周波焼灼電源
3…処置具
4…生体組織
5…フットスイッチ
6…電源回路
7…高周波発生回路
8…波形回路
9…出力トランス
10…電流センサ
11…電圧センサ
12…アナログ/デジタルコンバータ(A/Dコンバータ)
13…制御回路
14…短絡検知用トランス
Claims (3)
- 高周波電力により生体組織を処置する一対の電極を有する処置手段と、
この処置手段に処置用の高周波電力を供給出力する高周波電力発生手段と、
この高周波電力発生手段の高周波電力の生成と、この生成された高周波電力を出力オン期間と出力オフ期間を所定間隔で所定回数繰り返し前記処置手段への供給出力の制御を行う制御手段と、
前記処置手段に供給される高周波電力を基に、前記処置手段の電極間短絡を検出する短絡検出手段と、
を具備することを特徴とした電気手術装置。 - 前記短絡検出手段は、前記高周波電力発生手段から前記処置手段に供給される高周波電力の負荷電流と負荷電圧から算出したインピーダンス、また、高周波電力の負荷電流のいずれかの値を用いて、前記処置手段の電極間短絡を検出することを特徴とした請求項1記載の電気手術装置。
- 前記短絡検出手段は、前記高周波電力発生手段から前記処置手段に供給される高周波電力の出力オン期間と出力オフ期間の所定間隔毎に前記インピーダンスまたは負荷電流を検出し、その検出されたインピーダンスまたは負荷電流を所定回数閾値と比較して前記処置手段の電極短絡を判定することを特徴とした請求項2記載の電気手術装置。
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