JP2004194941A - ドラム式衣類乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課 題】乾燥効率を極力向上させることができるドラム式衣類乾燥機を提供する。
【解決手段】ドラム式衣類乾燥機(K)は、乾燥機の外郭(1)の内部に配置される外槽(2)と、この外槽の内部に回転可能に配置されるとともに、乾燥すべき衣類が投入されるドラム(4)と、加熱器(22)で加熱された空気をドラムに向かって送風する送風機(23)と、外槽内の空気を外槽外に出す空気出口(11)と、外槽の外面に取り付けられた外槽用断熱材(31)と、風路(16)を覆う風路用断熱材(32)とを備えている。
【選択図】 図3
【解決手段】ドラム式衣類乾燥機(K)は、乾燥機の外郭(1)の内部に配置される外槽(2)と、この外槽の内部に回転可能に配置されるとともに、乾燥すべき衣類が投入されるドラム(4)と、加熱器(22)で加熱された空気をドラムに向かって送風する送風機(23)と、外槽内の空気を外槽外に出す空気出口(11)と、外槽の外面に取り付けられた外槽用断熱材(31)と、風路(16)を覆う風路用断熱材(32)とを備えている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯後、脱水された衣類などを乾燥させるドラム式衣類乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のドラム式衣類乾燥機は、乾燥機の外郭の内部に、外槽が配置され、この外槽の内部にドラムが回転可能に設けられている。このドラムに乾燥すべき衣類が投入され、熱風により乾燥されている。この様な従来のドラム式衣類乾燥機では、ドラム内の熱が、外槽などを介して、外槽と外郭との間に逃げている。
【0003】
そして、ドラム内の熱が外槽と外郭との間に逃げることを防止したドラム式衣類乾燥機を記載した文献は、出願時において出願人は不知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ドラム内の熱が外に逃げると、ドラム内の温度がそれに伴って低下する。すると、ドラム内の温度が、乾燥に最適な値よりも低くなり、乾燥効率が低下するおそれがある。
【0005】
本発明は、以上のような課題を解決するためのもので、乾燥効率を極力向上させることができるドラム式衣類乾燥機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本出願の請求項1記載のドラム式衣類乾燥機(K)は、乾燥機の外郭(1)の内部に配置される外槽(2)と、この外槽の内部に回転可能に配置されるとともに、乾燥すべき衣類が投入されるドラム(4)と、加熱器(22)で加熱された空気をドラムに向かって送風する送風機(23)と、外槽内の空気を外槽外に出す空気出口(11)と、外槽の外面または内面の少なくともいずれかに取り付けられた外槽用断熱材(31)とを備えている。
【0007】
請求項2記載のドラム式衣類乾燥機は、乾燥機の外郭の内部に配置される外槽と、この外槽の内部に回転可能に配置されるとともに、乾燥すべき衣類が投入されるドラムと、加熱器で加熱された空気をドラムに向かって送風する送風機と、外槽内の空気を外槽外に出す空気出口と、ドラムの外面に取り付けられたドラム用断熱材とを備えている。
【0008】
請求項3記載のドラム式衣類乾燥機は、請求項1または2記載のドラム式衣類乾燥機において、加熱器が外槽の外側に配置され、かつ、加熱器から外槽までの風路(16)が風路用断熱材(32)で覆われていることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載のドラム式衣類乾燥機は、請求項1,2または3記載のドラム式衣類乾燥機において、断熱材が疎水性であることを特徴とする。
【0010】
請求項5記載のドラム式衣類乾燥機は、請求項1ないし4の何れか1項記載のドラム式衣類乾燥機において、送風機が外気を取り込み、かつ、外槽内の空気が空気出口から外界へ排気されていることを特徴とする。
【0011】
請求項6記載のドラム式衣類乾燥機は、請求項1ないし4の何れか1項記載のドラム式衣類乾燥機において、外槽内の空気が空気出口から水分凝縮装置(21)を介して送風機に戻っており、空気が循環していることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明におけるドラム式衣類乾燥機の実施の第1の形態を図1ないし図3を用いて説明する。図1は本発明にかかるドラム式衣類乾燥機の実施の第1の形態の外観斜視図である。図2は乾燥用空気の流れを説明するため図で、空気の流れの概略図である。図3は実施の第1の形態のドラム式衣類乾燥機の内部の要部断面図である。
【0013】
乾燥機としてのドラム式洗濯乾燥機Kの外郭は箱体1で構成されており、この箱体1内に、洗濯乾燥槽としての外槽2が設けられている。この外槽2の内部空間が、被乾燥物である洗濯物が収納される庫内3となっている。庫内3に回転可能に円筒状のドラム4が設けられている。この攪拌装置としてのドラム4の周壁には多数の孔が設けられ、通水および通気が可能となっている。そして、ドラム4の軸5は外槽2に回転自在に支持されており、駆動モータ6がドラム4を回転駆動する。
【0014】
そして、外槽2には、庫内3の空気が外側に出るための空気出口11が開口している。また、外槽2には、空気出口11から吸い込んだ空気を再び庫内3に戻すための吐出口14が開口している。空気出口11と吐出口14との間を風路16が接続している。この風路16には、空気出口11側から吐出口14に向かって、蒸発器などの水分凝縮装置21、電気ヒータやヒートポンプ凝縮器などの加熱器22、送風機23が配置されている。送風機23が稼働すると、加熱器22で加熱された空気を、吐出口14から庫内3(すなわち外槽2内)に吐出する。庫内3に吐出された熱風はドラム4内に流入して、ドラム4内の衣類を乾燥させた後に、ドラム4の孔からドラム4外に出て、空気出口11から風路16内に流入する。風路16内に流入した湿気た空気は、水分凝縮装置21で除湿され、再び、加熱器22に戻っている。この様にして、加熱器22で加熱された空気は、熱風となって、ドラム4内で衣類を乾燥させた後に、水分凝縮装置21で除湿されて、再び加熱器22に戻って循環している。
【0015】
そして、外槽2の外面には、外槽用断熱材31が覆う状態で取り付けられている。また、風路16の外面には、風路用断熱材32が覆う状態で取り付けられている。断熱材31,32は、表面が防水加工されて、疎水性を有している。さらに、箱体1の上面には、洗濯物をドラム4内に投入する開口が設けられ、この開口を上蓋41が開閉自在に閉塞している。外槽2およびドラム4にも、洗濯物をドラム4内に投入するための開口およびこの開口用の蓋(図示しない)が設けられている。
【0016】
この様に構成されている実施の第1の形態のドラム式衣類乾燥機の上蓋41などを開けて、ドラム4内に衣類などの洗濯物を投入し、注水して、ドラム4を回転させて洗濯や濯ぎを行う。ついで、排水してドラム4を回転させて脱水を行う。そして、ドラム4が回転している状態で、加熱器22、送風機23および水分凝縮装置21を稼働させて、脱水された衣類を乾燥させる。この乾燥の際に、加熱器22で加熱された空気は、熱風となって、ドラム4内に流入し衣類の水分を吸収する。そして、水分を吸収して湿気た空気は、水分凝縮装置21で水分を除去され再び加熱器22で加熱される。
【0017】
ドラム4内の温度は適度に高い方が、衣類が乾燥しやすい。そこで、外槽用断熱材31や風路用断熱材32で断熱して、ドラム4の内部から外部へ熱が逃げることを極力防止している。そのため、乾燥効率が向上している。その実証試験として、2Kg(脱水率:60%)の衣類を乾燥させる実験を行った。その実験結果は、外槽用断熱材31および風路用断熱材32を設けた場合には、設けない場合に比して、1時間後の除去水分量が5〜10%増大した。したがって、外槽用断熱材31や風路用断熱材32を設けると、乾燥時間の短縮が可能となる。
【0018】
次に、本発明におけるドラム式衣類乾燥機の実施の第2の形態を図4を用いて説明する。図4は本発明にかかるドラム式衣類乾燥機の実施の第2の形態の断面図である。なお、この実施の第2の形態の説明において、前記実施の第1の形態の構成要素に対応する構成要素には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0019】
実施の第2の形態では、ドラム4は片持ち支持されているとともに、ドラム4への衣類の投入口は、前面に設けられている。この投入口が前面蓋51で開閉自在に閉塞されている。そして、外槽2の外面には、外槽用断熱材31が取り付けられている。また、風路16の加熱器22よりも下流側には、風路16の外側に風路用断熱材32が覆う状態で取り付けられている。そのため、加熱器22で加熱された熱風や、庫内3内の空気から、外界(すなわち、箱体1と外槽2との間の空間)に放熱されることを極力防止することができる。その結果、乾燥効率が向上する。
【0020】
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例を下記に例示する。
(1)ドラム式衣類乾燥機は、洗濯乾燥機である必要はなく、洗濯ができない乾燥専用の乾燥機でも可能である。
(2)加熱器22は、その構造や形式は適宜選択可能で、たとえば、燃焼ガスなどによる加熱器でも可能である。
(3)水分凝縮装置21は、湿気た空気の水分を凝縮することができるならば、その構造や形式などは適宜変更可能である。
【0021】
(4)空気出口11から出た空気は、水分凝縮装置21を通って加熱器22に戻って循環しているが、循環しないで、空気出口11から出た空気は外界へ排気されるとともに、送風機23は外気を取り込んでこの外気を加熱器22に流す開放型にすることも可能である。この循環しない開放型の場合には、水分凝縮装置21は必ずも設ける必要はない。
(5)風路用断熱材32は、少なくとも加熱器22の下流に設けられておればよく、加熱器22の上流側に設けないことや、また、風路16の全域にわたって設けることが可能である。
(6)外槽用断熱材31は、外槽2の内面に取り付けることも可能である。また、外槽用断熱材31に代えて、ドラム用断熱材をドラム4の外面に取り付けることも可能である。なお、ドラム用断熱材の場合には、ドラム4に孔が開いていない形式のドラム式衣類乾燥機であることが好ましい。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、外槽用断熱材が外槽の外面または内面に取り付けられているので、ドラム内の熱が外槽から逃げて、外槽と外郭との間に放出されることが減少する。その結果、ドラム内の温度を極力最適値に維持することができて、乾燥効率を極力向上させることができる。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、ドラム用断熱材がドラムの外面に取り付けられているので、ドラム内の熱がドラムから逃げて、ドラムと外槽と間に放出されることが減少する。その結果、ドラム内の温度をより最適値に維持することができて、乾燥効率をさらに向上させることができる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、さらに、風路用断熱材が加熱器から外槽までの風路を覆っているので、加熱器で加熱された空気の熱が風路から放出されることが減少する。その結果、ドラム内の温度をより最適値に維持することができて、乾燥効率をさらに向上させることができる。
【0025】
ところで、ドラム式衣類乾燥機は湿気た衣類などを取り扱っており、通常のグラスウールなどの断熱材を用いると、断熱材が水分を吸収し、断熱効率が低下するおそれがある。しかしながら、請求項4記載の発明によれば、断熱材が疎水性であるので、断熱材が湿気た衣類の水分などを吸収することが減少する。その結果、断熱材が水分を含んで断熱効率が低下することを極力防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明にかかるドラム式衣類乾燥機の実施の第1の形態の外観斜視図である。
【図2】図2は乾燥用空気の流れを説明するため図で、空気の流れの概略図である。
【図3】図3は実施の第1の形態のドラム式衣類乾燥機の内部の要部断面図である。
【図4】図4は本発明にかかるドラム式衣類乾燥機の実施の第2の形態の断面図である。
【符号の説明】
K ドラム式洗濯乾燥機(ドラム式衣類乾燥機)
1 箱体(外郭)
2 外槽
4 ドラム
11 外槽の空気出口
16 風路
21 水分凝縮装置
22 加熱器
23 送風機
31 外槽用断熱材
32 風路用断熱材
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯後、脱水された衣類などを乾燥させるドラム式衣類乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のドラム式衣類乾燥機は、乾燥機の外郭の内部に、外槽が配置され、この外槽の内部にドラムが回転可能に設けられている。このドラムに乾燥すべき衣類が投入され、熱風により乾燥されている。この様な従来のドラム式衣類乾燥機では、ドラム内の熱が、外槽などを介して、外槽と外郭との間に逃げている。
【0003】
そして、ドラム内の熱が外槽と外郭との間に逃げることを防止したドラム式衣類乾燥機を記載した文献は、出願時において出願人は不知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ドラム内の熱が外に逃げると、ドラム内の温度がそれに伴って低下する。すると、ドラム内の温度が、乾燥に最適な値よりも低くなり、乾燥効率が低下するおそれがある。
【0005】
本発明は、以上のような課題を解決するためのもので、乾燥効率を極力向上させることができるドラム式衣類乾燥機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本出願の請求項1記載のドラム式衣類乾燥機(K)は、乾燥機の外郭(1)の内部に配置される外槽(2)と、この外槽の内部に回転可能に配置されるとともに、乾燥すべき衣類が投入されるドラム(4)と、加熱器(22)で加熱された空気をドラムに向かって送風する送風機(23)と、外槽内の空気を外槽外に出す空気出口(11)と、外槽の外面または内面の少なくともいずれかに取り付けられた外槽用断熱材(31)とを備えている。
【0007】
請求項2記載のドラム式衣類乾燥機は、乾燥機の外郭の内部に配置される外槽と、この外槽の内部に回転可能に配置されるとともに、乾燥すべき衣類が投入されるドラムと、加熱器で加熱された空気をドラムに向かって送風する送風機と、外槽内の空気を外槽外に出す空気出口と、ドラムの外面に取り付けられたドラム用断熱材とを備えている。
【0008】
請求項3記載のドラム式衣類乾燥機は、請求項1または2記載のドラム式衣類乾燥機において、加熱器が外槽の外側に配置され、かつ、加熱器から外槽までの風路(16)が風路用断熱材(32)で覆われていることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載のドラム式衣類乾燥機は、請求項1,2または3記載のドラム式衣類乾燥機において、断熱材が疎水性であることを特徴とする。
【0010】
請求項5記載のドラム式衣類乾燥機は、請求項1ないし4の何れか1項記載のドラム式衣類乾燥機において、送風機が外気を取り込み、かつ、外槽内の空気が空気出口から外界へ排気されていることを特徴とする。
【0011】
請求項6記載のドラム式衣類乾燥機は、請求項1ないし4の何れか1項記載のドラム式衣類乾燥機において、外槽内の空気が空気出口から水分凝縮装置(21)を介して送風機に戻っており、空気が循環していることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明におけるドラム式衣類乾燥機の実施の第1の形態を図1ないし図3を用いて説明する。図1は本発明にかかるドラム式衣類乾燥機の実施の第1の形態の外観斜視図である。図2は乾燥用空気の流れを説明するため図で、空気の流れの概略図である。図3は実施の第1の形態のドラム式衣類乾燥機の内部の要部断面図である。
【0013】
乾燥機としてのドラム式洗濯乾燥機Kの外郭は箱体1で構成されており、この箱体1内に、洗濯乾燥槽としての外槽2が設けられている。この外槽2の内部空間が、被乾燥物である洗濯物が収納される庫内3となっている。庫内3に回転可能に円筒状のドラム4が設けられている。この攪拌装置としてのドラム4の周壁には多数の孔が設けられ、通水および通気が可能となっている。そして、ドラム4の軸5は外槽2に回転自在に支持されており、駆動モータ6がドラム4を回転駆動する。
【0014】
そして、外槽2には、庫内3の空気が外側に出るための空気出口11が開口している。また、外槽2には、空気出口11から吸い込んだ空気を再び庫内3に戻すための吐出口14が開口している。空気出口11と吐出口14との間を風路16が接続している。この風路16には、空気出口11側から吐出口14に向かって、蒸発器などの水分凝縮装置21、電気ヒータやヒートポンプ凝縮器などの加熱器22、送風機23が配置されている。送風機23が稼働すると、加熱器22で加熱された空気を、吐出口14から庫内3(すなわち外槽2内)に吐出する。庫内3に吐出された熱風はドラム4内に流入して、ドラム4内の衣類を乾燥させた後に、ドラム4の孔からドラム4外に出て、空気出口11から風路16内に流入する。風路16内に流入した湿気た空気は、水分凝縮装置21で除湿され、再び、加熱器22に戻っている。この様にして、加熱器22で加熱された空気は、熱風となって、ドラム4内で衣類を乾燥させた後に、水分凝縮装置21で除湿されて、再び加熱器22に戻って循環している。
【0015】
そして、外槽2の外面には、外槽用断熱材31が覆う状態で取り付けられている。また、風路16の外面には、風路用断熱材32が覆う状態で取り付けられている。断熱材31,32は、表面が防水加工されて、疎水性を有している。さらに、箱体1の上面には、洗濯物をドラム4内に投入する開口が設けられ、この開口を上蓋41が開閉自在に閉塞している。外槽2およびドラム4にも、洗濯物をドラム4内に投入するための開口およびこの開口用の蓋(図示しない)が設けられている。
【0016】
この様に構成されている実施の第1の形態のドラム式衣類乾燥機の上蓋41などを開けて、ドラム4内に衣類などの洗濯物を投入し、注水して、ドラム4を回転させて洗濯や濯ぎを行う。ついで、排水してドラム4を回転させて脱水を行う。そして、ドラム4が回転している状態で、加熱器22、送風機23および水分凝縮装置21を稼働させて、脱水された衣類を乾燥させる。この乾燥の際に、加熱器22で加熱された空気は、熱風となって、ドラム4内に流入し衣類の水分を吸収する。そして、水分を吸収して湿気た空気は、水分凝縮装置21で水分を除去され再び加熱器22で加熱される。
【0017】
ドラム4内の温度は適度に高い方が、衣類が乾燥しやすい。そこで、外槽用断熱材31や風路用断熱材32で断熱して、ドラム4の内部から外部へ熱が逃げることを極力防止している。そのため、乾燥効率が向上している。その実証試験として、2Kg(脱水率:60%)の衣類を乾燥させる実験を行った。その実験結果は、外槽用断熱材31および風路用断熱材32を設けた場合には、設けない場合に比して、1時間後の除去水分量が5〜10%増大した。したがって、外槽用断熱材31や風路用断熱材32を設けると、乾燥時間の短縮が可能となる。
【0018】
次に、本発明におけるドラム式衣類乾燥機の実施の第2の形態を図4を用いて説明する。図4は本発明にかかるドラム式衣類乾燥機の実施の第2の形態の断面図である。なお、この実施の第2の形態の説明において、前記実施の第1の形態の構成要素に対応する構成要素には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0019】
実施の第2の形態では、ドラム4は片持ち支持されているとともに、ドラム4への衣類の投入口は、前面に設けられている。この投入口が前面蓋51で開閉自在に閉塞されている。そして、外槽2の外面には、外槽用断熱材31が取り付けられている。また、風路16の加熱器22よりも下流側には、風路16の外側に風路用断熱材32が覆う状態で取り付けられている。そのため、加熱器22で加熱された熱風や、庫内3内の空気から、外界(すなわち、箱体1と外槽2との間の空間)に放熱されることを極力防止することができる。その結果、乾燥効率が向上する。
【0020】
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例を下記に例示する。
(1)ドラム式衣類乾燥機は、洗濯乾燥機である必要はなく、洗濯ができない乾燥専用の乾燥機でも可能である。
(2)加熱器22は、その構造や形式は適宜選択可能で、たとえば、燃焼ガスなどによる加熱器でも可能である。
(3)水分凝縮装置21は、湿気た空気の水分を凝縮することができるならば、その構造や形式などは適宜変更可能である。
【0021】
(4)空気出口11から出た空気は、水分凝縮装置21を通って加熱器22に戻って循環しているが、循環しないで、空気出口11から出た空気は外界へ排気されるとともに、送風機23は外気を取り込んでこの外気を加熱器22に流す開放型にすることも可能である。この循環しない開放型の場合には、水分凝縮装置21は必ずも設ける必要はない。
(5)風路用断熱材32は、少なくとも加熱器22の下流に設けられておればよく、加熱器22の上流側に設けないことや、また、風路16の全域にわたって設けることが可能である。
(6)外槽用断熱材31は、外槽2の内面に取り付けることも可能である。また、外槽用断熱材31に代えて、ドラム用断熱材をドラム4の外面に取り付けることも可能である。なお、ドラム用断熱材の場合には、ドラム4に孔が開いていない形式のドラム式衣類乾燥機であることが好ましい。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、外槽用断熱材が外槽の外面または内面に取り付けられているので、ドラム内の熱が外槽から逃げて、外槽と外郭との間に放出されることが減少する。その結果、ドラム内の温度を極力最適値に維持することができて、乾燥効率を極力向上させることができる。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、ドラム用断熱材がドラムの外面に取り付けられているので、ドラム内の熱がドラムから逃げて、ドラムと外槽と間に放出されることが減少する。その結果、ドラム内の温度をより最適値に維持することができて、乾燥効率をさらに向上させることができる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、さらに、風路用断熱材が加熱器から外槽までの風路を覆っているので、加熱器で加熱された空気の熱が風路から放出されることが減少する。その結果、ドラム内の温度をより最適値に維持することができて、乾燥効率をさらに向上させることができる。
【0025】
ところで、ドラム式衣類乾燥機は湿気た衣類などを取り扱っており、通常のグラスウールなどの断熱材を用いると、断熱材が水分を吸収し、断熱効率が低下するおそれがある。しかしながら、請求項4記載の発明によれば、断熱材が疎水性であるので、断熱材が湿気た衣類の水分などを吸収することが減少する。その結果、断熱材が水分を含んで断熱効率が低下することを極力防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明にかかるドラム式衣類乾燥機の実施の第1の形態の外観斜視図である。
【図2】図2は乾燥用空気の流れを説明するため図で、空気の流れの概略図である。
【図3】図3は実施の第1の形態のドラム式衣類乾燥機の内部の要部断面図である。
【図4】図4は本発明にかかるドラム式衣類乾燥機の実施の第2の形態の断面図である。
【符号の説明】
K ドラム式洗濯乾燥機(ドラム式衣類乾燥機)
1 箱体(外郭)
2 外槽
4 ドラム
11 外槽の空気出口
16 風路
21 水分凝縮装置
22 加熱器
23 送風機
31 外槽用断熱材
32 風路用断熱材
Claims (6)
- 乾燥機の外郭の内部に配置される外槽と、
この外槽の内部に回転可能に配置されるとともに、乾燥すべき衣類が投入されるドラムと、
加熱器で加熱された空気をドラムに向かって送風する送風機と、
前記外槽内の空気を外槽外に出す空気出口と、
外槽の外面または内面の少なくともいずれかに取り付けられた外槽用断熱材とを備えていることを特徴とするドラム式衣類乾燥機。 - 乾燥機の外郭の内部に配置される外槽と、
この外槽の内部に回転可能に配置されるとともに、乾燥すべき衣類が投入されるドラムと、
加熱器で加熱された空気をドラムに向かって送風する送風機と、
前記外槽内の空気を外槽外に出す空気出口と、
ドラムの外面に取り付けられたドラム用断熱材とを備えていることを特徴とするドラム式衣類乾燥機。 - 前記加熱器は外槽の外側に配置され、かつ、加熱器から外槽までの風路が風路用断熱材で覆われていることを特徴とする請求項1または2記載のドラム式衣類乾燥機。
- 前記断熱材が疎水性であることを特徴とする請求項1,2または3記載のドラム式衣類乾燥機。
- 前記送風機は外気を取り込み、かつ、前記外槽内の空気は前記空気出口から外界へ排気されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項記載のドラム式衣類乾燥機。
- 前記外槽内の空気は前記空気出口から水分凝縮装置を介して前記送風機に戻っており、空気が循環していることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項記載のドラム式衣類乾燥機。
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JP2002367509A JP2004194941A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | ドラム式衣類乾燥機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002367509A JP2004194941A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | ドラム式衣類乾燥機 |
Publications (1)
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JP2004194941A true JP2004194941A (ja) | 2004-07-15 |
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JP2002367509A Pending JP2004194941A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | ドラム式衣類乾燥機 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1619290A1 (en) * | 2004-07-20 | 2006-01-25 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Laundry washing and/or drying machine with insulated heating duct |
JP2007330569A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Hitachi Appliances Inc | 洗濯乾燥機 |
ITBO20090200A1 (it) * | 2009-03-30 | 2010-09-30 | I F T S R L | Cestello per asciugatrice. |
US7895771B2 (en) * | 2008-04-18 | 2011-03-01 | Mabe Canada Inc. | Clothes dryer with thermal insulation pad |
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-
2002
- 2002-12-19 JP JP2002367509A patent/JP2004194941A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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