JP2004194890A - 浴槽 - Google Patents

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JP2004194890A JP2002366739A JP2002366739A JP2004194890A JP 2004194890 A JP2004194890 A JP 2004194890A JP 2002366739 A JP2002366739 A JP 2002366739A JP 2002366739 A JP2002366739 A JP 2002366739A JP 2004194890 A JP2004194890 A JP 2004194890A
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Hideo Shimo
英郎 下
Satoshi Morikawa
聡 森川
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Noritz Corp
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Noritz Corp
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Abstract

【課題】フランジ部が水切り性能を有し、水面の上昇による開口面の広がり感を得られ、出入り時にフランジ部に手をついたり臀部を載せても安全、安定した姿勢で入出浴でき、又風呂蓋との接触面積を広く確保でき、風呂蓋の保温機能を低下させることがないようにする。
【解決手段】上面のフランジ部1を湯の貯溜部2に向かって下り勾配に形成している平面視略長方形状の浴槽であって、短手側フランジ部3の少なくとも一方を、長手側フランジ部4より勾配を大きく形成する。長手側フランジ部4を、穏やかな勾配に形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽に関し、更に詳しくは上面のフランジ部が傾斜面状に形成されている浴槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の浴槽としては、例えば入浴者が浴槽内に身体を沈めたとき、上昇する湯水が鍔縁(フランジ部)の傾斜した上面の一部を覆うよう、鍔縁の上面を、内方に傾斜させているものがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11ー47019号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこの種の浴槽は、フランジ部に勾配がつけられていることから、フランジ部の水切りが良くなり、又入浴時に上昇する水面によって貯溜部の開口面の表面積が、見かけ上、広がるため、気持ち良く入浴できる。しかしながら反面この種の浴槽によると、フランジ部の傾斜によって出入り時に手が滑ったり、或いは臀部を載せたとき安定感を失ったり、更には風呂蓋との接触面積が狭まり、湯を冷め易くさせる、という問題がある。
従ってこの種の浴槽は、水切り性能や開口面の表面積の拡大機能を有しながら、手を滑らすことなく安全に出入りでき、又フランジ部を移乗台として使用でき、更には風呂蓋の載置面積を、フランジ部の幅を広げることなく充分確保できるよう、形成されているのが望ましい。
【0005】
しかるに特許文献1記載の従来品の場合は、フランジ部に勾配を単につけているのに過ぎなかったから、この従来品によると、開口面の広がり感や、水切り効果を得ることができるのに止まるものであった。即ちこの従来品を使用すると、入浴者が、出入り時に手を滑らす危険があり、又フランジ部に臀部を載せると姿勢を不安定にさせ、更には風呂蓋との接触面積が小さく、風呂蓋の保温機能を低下させる、という問題があった。
【0006】
ところで平面視略長方形状のこの種の浴槽の場合、入浴者は、通常、短手側フランジ部の内壁面に背中をもたせかけ、長手方向に沿って足を伸ばして入浴することが多い。この場合、入浴者の目線は、足先側の短手側フランジ部になる。
【0007】
本発明は、このような入浴時の姿勢に鑑み、上記の問題を解決できる浴槽を提供しようとするものである。
従って本発明の技術的課題は、フランジ部が水切り性能を有し、水面の上昇による開口面の広がり感を得られるだけではなく、出入り時にフランジ部に手をついたり臀部を載せても安全、安定した姿勢で入出浴でき、又風呂蓋との接触面積を広く確保でき、風呂蓋の保温機能を低下させることがないよう形成した浴槽を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために、次のような技術的手段を採る。
【0009】
即ち本発明の浴槽は、図1等に示されるように、上面のフランジ部1が湯の貯溜部2に向かって下り勾配に形成されている平面視略長方形状の浴槽であって、短手側フランジ部3の少なくとも一方が、長手側フランジ部4より勾配が大きく形成され、長手側フランジ部4が穏やかな勾配に形成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0010】
本発明は、短手側フランジ部3が両方とも勾配が大きく形成されている場合は勿論のこと、入浴時に目線が向かう側の短手側フランジ部3だけ勾配が大きく形成されているのでも良い。勾配は、短手側フランジ部3、長手側フランジ部4の夫々の幅や、湯の貯溜部2の形状、貯溜部2の内壁面の傾斜状態等により適宜選定されるものである。
【0011】
又本発明は、長手側フランジ部4の内面ライン5が、短手側フランジ部3の外縁部3aと平行状の短手側フランジ部3の仮想内面ライン6に交わる位置まで延長され、フランジ部1の隅部7に段差部8が形成されているのが好ましい(請求項2)。
【0012】
なぜならこれによると、入浴時に身体を沈めるのに連れて上昇する水面を、段差部8によって短手側フランジ部3の外縁部3aの側に導き易く、水面上に露出する短手側フランジ部3の幅を、長手側フランジ部4より狭くさせ、入浴者に開口面の広がり感を感じさせ易くなるからである。又この場合は、段差部8によってフランジ部1の変形を防止でき、強度の増加に役立ち、隅部7に意匠上のアクセントをつけることができ、更には段差部8を超えて長手側フランジ部4の面に至る水を貯溜部2に引き込み易くなるからである。なおここで、長手側フランジ部4の内面ライン5とは、貯溜部2の長手側内壁面の頂点位置を示し、この長手側内壁面と長手側フランジ部4との境界に表われる線を意味する。又ここで、短手側フランジ部3の仮想内面ライン6とは、短手側フランジ部3の外縁部3aの側に凹まれて凹湾曲状に表われる、貯溜部2の開口面の凹湾曲ラインの中央最深部に接して外縁部3aと平行状に引かれる線を意味する。
【0013】
又本発明は、洗い場9に面する長手側フランジ部4以外の三辺のフランジ部3、4、3の外縁部3a、4a、3aが立ち上げられて堰状に形成されているのが好ましい(請求項3)。
【0014】
なぜならこれによると、フランジ部3、4、3に溢れる湯水を貯溜部2に返すことができ、湯水が無駄になることを防止できると共に、外縁部3a、4a、3aの水捌けが良くなるからである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に従って説明する。
【0016】
図1は、本発明の浴槽の構成を説明するための平面図である。本発明品は、同図に示されるように、平面視で略長方形状に形成され、上面のフランジ部1が湯の貯溜部2に向かって下り勾配に形成されている。
【0017】
3は短手側フランジ部であり、4は長手側フランジ部である。この実施形態では短手側フランジ部3の両方が、長手側フランジ部4より勾配が大きく形成されている。又長手側フランジ部4は、勾配が穏やかに形成されている。
【0018】
5は、長手側フランジ部4の内面ラインである。この内面ライン5は、貯溜部2の長手側内壁面と、長手側フランジ部4との境界に表われる線である。又6は、短手側フランジ部3の外縁部3aと平行状の短手側フランジ部3の仮想内面ラインである。長手側フランジ部4の内面ライン5は、短手側フランジ部3の仮想内面ライン6に交わる位置まで延長され、フランジ部1の隅部7に段差部8が形成されている。従って本発明の場合、長手側フランジ部4は短手側フランジ部3の端部まで延長され、短手側フランジ部3は長手側フランジ部4の間に形成されている。
【0019】
この実施形態の本発明品の場合、点P1の高さは500mm、点P2は495mm、点P3は488mm、点P4は490mmに設定されている。本発明は、このようにフランジ部1の上面外周位置が、点P1の高さで同一に形成され、又長手側フランジ部4の勾配が、上記の通り、穏やかに形成されている。従って風呂蓋を載置した場合、段差部8があっても、フランジ部1と風呂蓋との間に隙間ができず、風呂蓋の保温機能を充分発揮させることができる。なお洗い場9に面する長手側フランジ部4の前縁41は、この実施形態ではエプロン面が波打つよう、波形状に湾曲形成されている。
【0020】
又この実施形態の本発明品は、洗い場9に面する長手側フランジ部4以外の三辺のフランジ部3、4、3の外縁部3a、4a、3aが立ち上げられて堰状に形成されている。又図2に示されるように、一方の短手側フランジ部3の側に、半身浴用の腰掛け部10が形成されている。
【0021】
本発明品は、このように短手側フランジ部3が、長手側フランジ部4より勾配が大きく形成されているから、入浴者が身体を沈めると、それに連れて水面が上昇し、水面が短手側フランジ部3の外縁部3aの側(図1、図2において、左右方向の側)に広がって長く延びて行く。特にこの実施形態の本発明品では、隅部7に段差部8が形成されているから、上昇する水面はこの段差部8によって短手側フランジ部3の外縁部3aの側に円滑に導かれて行く。従って本発明品の場合は、長手側フランジ部4より短手側フランジ部3の方が水面上に露出する幅が狭くなり、その結果入浴者は開口面が長く広がった感じを受け、快適に入浴できる。
【0022】
又本発明の浴槽は、長手側フランジ部4の勾配が穏やかである。従ってこれによると、長手側フランジ部4に手をついて安心して入出浴でき、又洗い場9に面する長手側フランジ部4(隅部7を含む)に臀部を載せて安定した姿勢で入出浴できる。又風呂蓋と長手側フランジ部4との接触面積が増大するから、従来品に比べて湯が冷め難くなる。更にこの実施形態の本発明品の場合は、長手側フランジ部4を超えた湯水が段差部8によって貯溜部2の側に引き込まれ易くなり、従って隅部7の水捌けが良好になる。
【0023】
以上の処において、上例では短手側フランジ部3の両方の勾配が大きく形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、短手側フランジ部3の一方の側だけ勾配が大きく形成されているのでも良い。
又本発明は、長手側フランジ部4と短手側フランジ部3とが隅部7においてなだらかに連接されるのでも良く、隅部7に段差部8が形成される場合に限定されるものではない。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、上面のフランジ部を湯の貯溜部に向かって下り勾配に形成している平面視略長方形状の浴槽であって、短手側フランジ部の少なくとも一方を、長手側フランジ部より勾配を大きく形成し、長手側フランジ部を穏やかな勾配に形成しているものである。
【0025】
従って本発明の場合は、フランジ部の水切り(水垢の付着防止)性能の低下を招くことなく、長手側フランジ部に手をつき臀部を載せて楽に入出浴できる。
又本発明は、短手側フランジ部の勾配が長手側フランジ部より大きいから、入浴者が身体を沈めると、水面が短手側フランジ部の外縁部の側に長く広がるものである。従ってこれを使用すれば、気持ち良く入浴できる。
更に本発明の浴槽は、勾配が穏やかな長手側フランジ部によって風呂蓋の載置面積(接触面積)を充分確保できるから、これによれば湯が冷めることを防止でき、風呂蓋の保温機能を低下させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浴槽の好適な一実施形態を示す説明用の平面図である。
【図2】同上浴槽の平面図である。
【図3】図2のIII―III線における要部拡大断面図である。
【図4】図3のIV―IV線における要部拡大断面図である。
【図5】図2のV―V線における要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 上面のフランジ部
2 湯の貯溜部
3 短手側フランジ部
3a 外縁部
4 長手側フランジ部
4a 外縁部
41 前縁
5 長手側フランジ部の内面ライン
6 短手側フランジ部の仮想内面ライン
7 フランジ部の隅部
8 段差部
9 洗い場
10 腰掛け部
P1〜P4 点

Claims (3)

  1. 上面のフランジ部が湯の貯溜部に向かって下り勾配に形成されている平面視略長方形状の浴槽であって、短手側フランジ部の少なくとも一方が、長手側フランジ部より勾配が大きく形成され、長手側フランジ部が穏やかな勾配に形成されていることを特徴とする浴槽。
  2. 請求項1記載の浴槽であって、長手側フランジ部の内面ラインが、短手側フランジ部の外縁部と平行状の短手側フランジ部の仮想内面ラインに交わる位置まで延長され、フランジ部の隅部に段差部が形成されていることを特徴とする浴槽。
  3. 請求項1又は2記載の浴槽であって、洗い場に面する長手側フランジ部以外の三辺のフランジ部の外縁部が立ち上げられて堰状に形成されていることを特徴とする浴槽。
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