JP2004193570A - 電気二重層コンデンサ用分極性電極およびこれを用いた電気二重層コンデンサ - Google Patents

電気二重層コンデンサ用分極性電極およびこれを用いた電気二重層コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】 良好な成形性を有すると共に、電極の低抵抗率化、高密度化および高容量化も図ることが可能な電気二重層コンデンサ用分極性電極およびこれを用いた電気二重層コンデンサを提供する。
【解決手段】 本発明に係る電気二重層コンデンサ用分極性電極(図3の2、3)は、難黒鉛性原料(例えばフェノール樹脂)を水蒸気で賦活してなる活性炭からなり、活性炭は、焼成灰の含有量が0.2重量%以下であることを特徴としている。本発明に係る電気二重層コンデンサ(図3の1)は、上記構成とした分極性電極を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、活性炭からなる電気二重層コンデンサ用分極性電極と、この分極性電極を用いた電気二重層コンデンサに関する。
電気二重層コンデンサ(Electric Double Layer Condenser)は、分極性電極と電解液との界面に生じる電気二重層に蓄積される電気エネルギーを利用したものである。
このような電気二重層コンデンサは、ファラッド級の大容量を有し、充放電サイクル特性にも優れることから、電気機器のバックアップ電源、車載バッテリーなどの用途に使用されている。
例えば、図3に示すように、電気二重層コンデンサ1は、その内部に2つの分極性電極、すなわち、第一電極2と第二電極3を備えた構造を有している。これらの第一電極2と第二電極3は、セパレータ4により分離されている。
第一電極2とその外側に配される第一集電体(以下、キャップとも呼称する)5は、一方の電極体7を構成し陽極として作用する。これに対して、第二電極3とその外側に配される第二集電体(以下、ケースとも呼称する)6は、他方の電極体8を構成し陰極として作用するよう構成されている。このような電気二重層コンデンサ1を構成する第一電極2と第二電極3には、微細な細孔を有する活性炭が好適に用いられる(特許文献1参照)。
図4に示すように、電気二重層コンデンサを構成する活性炭からなる2つの分極性電極11、12には、溶媒と電解質とからなる電解液15が含浸されており、電解液15中で溶媒和している電解質イオン16、17が、2つの分極性電極11、12をなす活性炭の細孔18、19中に吸着集合することにより、一方の分極性電極11と電極体13は陽極を成し、他方の分極性電極12と電極体14は陰極を構成している。
上記2つの電極をなす活性炭は、溶媒や電解質イオンが電気化学的に作用するための場を提供するものであると考えることができる。したがって、活性炭の物性や微細構造は、電気二重層コンデンサの性能を大きく左右する因子の一つである。
また、上述した電気二重層コンデンサの他の一例としては、シート状に成形した電極体を、導電性を有する箔状の金属体(以下、導電性金属箔と呼称する)に導電性を有する接着剤を用いて貼り付け一体構造とした電極体を捲回してなるコンデンサが知られている。その際、導電性金属箔としては、例えばアルミニウム(Al)などの金属からなる箔を未処理あるいはその表面にエッチング処理を施したものが好適に用いられる。
ところで、自動車用を想定した高出力コンデンサ(単セルあたり250W級)用の電極に求められる特性の一つとしては、大電流の取り出しを可能にする低内部抵抗かつ十分な容量が挙げられる。
コンデンサの大容量化を図る手法としては、電極重量あたりの容量(F/g)を向上させる方法が挙げられるが、自動車などへの搭載を前提とし、コンデンサモジュールとしての容積が限られている場合には、電極重量あたりの容量(F/g)ではなく、電極容積あたりの容量(F/cc)を向上させる必要がある。換言すると、この電極容積あたりの容量(F/cc)を向上させるということは、電極の成形密度の向上が求められることを意味する。
一般に、電極の成形密度の向上を図るためには、重量あたりの容量を落とすことなく活性炭自身の密度を向上させる手法、あるいは電極の成形時に最密な充填構造を造る手法などが広く知られている。
前者の手法すなわち活性炭自身の高密度化を図る手法としては、例えば活性炭原料として易黒鉛化原料を用い、不活性雰囲気中において1000℃以下の温度で炭化して得られた炭素原料などをアルカリ金属などの水酸化物で薬品賦活して得られる活性炭などの使用が、特許文献1に開示されている。
しかしながら、これらの薬品賦活を用いる製造プロセスは賦活時の制御が難しく、かつ賦活後に使用薬品などをコンデンサの動作に影響を及ぼさないレベルまで洗浄する工程が必要となるため、大量生産において、コストの面で課題が多い。
一方、安定的に生産される活性炭としては、上記の薬品賦活に代えて水蒸気などのガスを用いて賦活する活性炭が知られている。その際、炭素原料として難黒鉛化原料を不活性雰囲気中において1000℃前後の温度で炭化した原料が用いられる。この方法では、比較的賦活され易い難黒鉛化原料を用いることから、活性炭の細孔形成が過度に進み、その結果として活性炭自身の密度が低下しやすいという問題があった。
後者の手法すなわち電極の成形時に最密な充填構造を造る手法としては、電極シートを成形する際にロール圧延の荷重などを制御して電極シートを緻密化する方法(特許文献2参照)や、主成分である活性炭の粒度制御を行う方法(特許文献3参照)などが挙げられる。
しかしながら、上記何れかの方法で高密度化した電極は、成形されたシートにクラックや断裂などの著しい成形不良が発生したり、あるいはコンデンサ組み立て時の電解液含浸工程において電解液の浸透速度の低下や含浸不足が生じる恐れがあった。
特開平9−320906号公報 特開2000−277391号公報 特開2001−52972号公報
本発明は上記事情に鑑み、良好な成形性を有すると共に、電極の低抵抗率化、高密度化および高容量化も図ることが可能な電気二重層コンデンサ用分極性電極およびこれを用いた電気二重層コンデンサを提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために、難黒鉛性原料を水蒸気で賦活してなる活性炭からなり、前記活性炭は、焼成灰の含有量が0.2重量%以下であることを特徴とする電気二重層コンデンサ用分極性電極を提供する。
ところで、本発明者らは、上記の電気二重層コンデンサ用分極性電極を形成する活性炭について、鋭意検討した結果、活性炭には微量の金属成分(不純物)が含まれており、このような微量の金属成分を含む活性炭からなる電極を用いて作製したコンデンサでは、活性炭に含まれる銅などの金属成分が、コンデンサ動作時の電位差により、陽極から溶出して陰極表面に析出することを見出した。
また、析出した金属成分は、電極間でショートを生じさせるだけでなく、電極中や電解液中に残留する水分、有機不純物あるいは電解液自身と反応して、コンデンサの耐久性(電圧維持率)を劣化させることが確認された。
この析出した金属成分としては、銅、ニッケル、亜鉛、スズ、鉄などが挙げられるが、個々の金属成分の含有量は、少なくても数十ppmよりも少ないものであった。
この活性炭に含まれる微量の金属成分は、活性炭の原料に予め含まれているか、あるいは、活性炭の製造工程において混入する。
例えば、この金属成分は、特に、活性炭の粉砕工程(ボールミル、ジェットミルなどによる)において混入することが多い。ボールミルによる粉砕の場合、粉砕媒体を形成する金属が磨耗して、その磨耗物が混入することがある。
また、ジェットミルによる粉砕の場合は、コンプレッサーから供給される圧縮空気中に含まれる塵や埃中に含まれる金属、あるいは粉砕媒体のライニングなどを形成する金属が磨耗して、その磨耗物が混入することがある。
難黒鉛性原料(例えば、実施形態のフェノール樹脂)を水蒸気で賦活してなる活性炭であれば、焼成灰の含有量が0.2重量%以下のものが安定して得られる。
活性炭中の焼成灰の含有量が0.2重量%以下であれば、電極の抵抗率(セル抵抗率)を3.40Ωcm以下とすることができ、電極の導電率が高くなるので好ましい。この活性炭をコンデンサに適用すれば、100%充電から72時間後の電圧維持率が80%以上、すなわち、100%充電から72時間後の自己放電率が20%以下と極めて高く保持できることから、長期使用時においても優れた信頼性を発揮できる電気二重層コンデンサの提供が可能となる。焼成灰の含有量が0.2重量%を超えると、電極の抵抗率(セル抵抗率)は3.40Ωcmを超え、電極の導電率が低くなる。また、この活性炭をコンデンサに適用した場合、100%充電から72時間後の電圧維持率が80%未満となり好ましくない。
したがって、焼成灰の含有量が0.2重量%以下の活性炭を用いた電気二重層コンデンサ用分極性電極であれば、比較的低い抵抗率と高い導電率を併せ持つことから、電圧維持率を高めることが可能となる。その結果、コンデンサの大容量化、長期使用時においても優れた信頼性を発揮できる電気二重層コンデンサの提供が可能となる。
また、本発明は、集電体と分極性電極からなる電極体、セパレータおよび電解液で構成された電気二重層コンデンサにおいて、前記分極性電極は、難黒鉛性原料を水蒸気で賦活してなる活性炭からなり、前記活性炭は、焼成灰の含有量が0.2重量%以下であることを特徴とする電気二重層コンデンサを提供する。
かかる構成によれば、電気二重層コンデンサの分極性電極をなす活性炭が、焼成灰の含有量が0.2重量%以下であり、100%充電から72時間後の電圧維持率が80%以上と極めて高く保持できることから、長期使用時においても優れた信頼性を発揮できる電気二重層コンデンサの提供が可能となる。
本発明に係る電気二重層コンデンサ用分極性電極は、焼成灰の含有量が0.2重量%以下である活性炭を用いて作製されるので、比較的低いセル抵抗率と極めて高い電圧維持率を併せ持つことが可能となる。
また、本発明に係る電気二重層コンデンサは、上記構成とした分極性電極を用用いたことにより、72時間後の電圧維持率が80%以上の高い数値を有することが可能となる。
したがって、本発明によれば、低コスト化が図れると共に、高性能でかつ長期信頼性にも優れた電気二重層コンデンサ用分極性電極および電気二重層コンデンサを提供することができる。
本発明に係る電気二重層コンデンサ用分極性電極を構成する活性炭は、難黒鉛性原料を水蒸気で賦活して形成される。
ここで、「難黒鉛性原料」という用語は、黒鉛化が困難な有機化合物からなる材料を包括的に呼称するために使用するものとする。黒鉛化が困難とは、3000℃以上の焼成処理によっても黒鉛構造が形成され難いことを意味する。黒鉛構造の形成は、例えば、X線回折パターンにおいて2θが25°付近に明白なピークを持つことにより確認することができる。
本発明に係る電気二重層コンデンサ用分極性電極を構成する活性炭は、好ましくは以下に述べるような手法に基づいた製造方法により得られる。
まず、本発明に係る活性炭を製造する際に用いる原料について説明する。本発明の活性炭の原料としては、黒鉛化が困難な難黒鉛性材料が好適である。黒鉛化の際に黒鉛化触媒を添加しても構わない。難黒鉛性材料をなす黒鉛化が困難な有機化合物としては、例えば、芳香族化合物であるフルフリルアルコール、ポリカーボネート、セルロース、フェノール樹脂などや、脂肪族化合物であるエポキシ樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリビニルアルコール、ナイロン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
このような原料を使用し、本発明に係る電気二重層コンデンサ用分極性電極の活性炭は、次の手順によって製造できる。ここでは、難黒鉛性材料としてフェノール樹脂を用い、黒鉛構造が生じる温度で熱処理した後、水蒸気で賦活処理を行う方法について述べる。
黒鉛構造が生じる温度で行う熱処理は、非酸化性雰囲気下、例えば窒素ガス(N)気流下で、通常は400〜1000℃、好ましくは500〜800℃、さらに好ましくは500〜700℃の温度で行う。処理時間は、通常は24時間以下、好ましくは1〜10時間、さらに好ましくは2〜5時間とする。他の処理条件は、使用する原料および製造する電極用活性炭の種類などに応じて適宜定めることができる。
水蒸気賦活は、通常の方法により行うことができる。好適な実施の形態では、水蒸気賦活は次のようにして行う。すなわち、純水を入れた洗気ビンを室温〜100℃、好ましくは80℃に保ち、これに窒素ガスを流し、この水蒸気を含んだ窒素ガスで賦活を行う。具体的には、800〜1000℃、好ましくは900℃までは窒素気流下で昇温し、所定温度(例えば、800℃)に到達した時点で、窒素/水蒸気の混合ガスを用いて5分〜10時間賦活を行う。
以上のようにして調製した活性炭に対し、ジェットミル、ボールミルなどの粉砕手法を用いて所定の粒度まで粉砕することで本発明に係る電気二重層コンデンサ用分極性電極の活性炭を得ることができる。
なお、粉砕時間が長くなると、ボールミルのボール、ライナーがチッピングにより活性炭に混入する。またこのとき、回転を増加しても混入量は増加する。
以上のようにして調製した活性炭に対し、洗浄および酸中和のような通常の後処理を施して、焼成灰の含有量が0.2重量%以下である活性炭を得ることができる。
また、得られた活性炭は、ベンゼン吸着量がベンゼンの重量あたり54%以上60%以下なるものであることを、JIS規格のK1474−1991で定める測定方法を用いて確認した。
ここで、ベンゼン吸着量とは、ベンゼン蒸気の活性炭への吸着を重量差により測定することにより得られるもので、賦活の進行度合いを表す指標である。
また、得られた焼成灰の全量をリン酸溶液に溶解し、ICP−AES(誘導プラズマ発光分光分析装置、セイコー電子工業社製のSPS−4000)を用いて、焼成灰の成分の定量分析を行ったところ、銅、ニッケル、亜鉛、スズ、鉄などの金属成分が微量に含まれていることが確認された。
次いで、この活性炭を用いて、通常の方法により電気二重層コンデンサ用分極性電極を作製することができる。シート状からなる分極性電極を形成する方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
上述したフェノール樹脂から得られた活性炭、導電性フィラーとしての黒鉛粉末および結着剤としてのポリ四フッ化エチレンなどを所定の割合(例えば、重量比で90:5:5)で混練した後、圧延により厚さ150μmのシート状部材を形成し、次いで、このシート状部材を円形に打ち抜き、直径が20mmの分極性電極を形成する。
次いで、図3に示すように、導電性材料からなり陰極をなすケース6内に、二枚のシート状の分極性電極2、3でセパレータを挟んだ構造体を配し、電解液を注入した後、導電性材料からなり陽極をなすキャップ5を載せてから、絶縁性材料のパッキング9を介してケース6とキャップ5の端部同士をカシメて封止することによって電気二重層コンデンサ1を作製することができる。
活性炭の指標である焼成灰の含有量(灰化残量)は、作製した活性炭のうち40gを分取し、700℃大気下で36時間焼成処理した後、残留した焼成灰の重量を測定することにより求めることができる。
コンデンサの性能の指標であるセル抵抗率は、電解液として1.8M(CCHN・BFのPC溶液を用い、充電電圧2.5V、充電電流5mAで、定電流−定電圧充電を2時間行い、放電時の抵抗を測定した値に電極面積を乗じることにより算出した。
また、電圧維持率は、充電電圧2.5V、充電電流5mAで定電流−定電圧充電12時間行った後、25℃の環境下、72時間放置試験を行い、このとき端子取り外し直後の電圧に対する72時間放置後の電圧を百分率で表すことにより求めることができる。
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本例に係る活性炭粉末は、以下の手順により作製した。
(1)粒径が3mm程度となるように造粒したフェノール樹脂を、窒素気流中に900℃で2時間保持することで炭化処理を行った。
(2)得られた原料炭素を窒素気流中で再度昇温し、800に到達した時点で5%水蒸気と5%二酸化炭素を含む窒素混合ガスを流通させて、900℃(以下、賦活温度と呼ぶ)で2時間(以下、賦活時間と呼ぶ)保持することで賦活処理を行った。
(3)得られた活性炭は放冷後、高純度アルミナボールを用いたボールミル粉砕機を用い、粉砕機の回転数を25rpm、粉砕処理を80時間(以下、粉砕時間と呼ぶ)行うことにより本例に係る活性炭粉末を得た。
作製した活性炭について、作製した活性炭のうち40gを分取し、700℃、大気下で36時間焼成処理した後、残留した焼成灰の重量を測定し灰化残量とした。
この活性炭に重量比で結着材としてテフロン(登録商標)(三井デュポンフロロケミカル社製)7Jを5%、デンカブラック(登録商標、電気化学工業社製)を5%加え、圧粉成型によりφ20mm、マイクロメータで測定する厚みが150μmの分極性電極とした。
電解液として1.8M(CCHN・BFのPC溶液を用い、充電電圧2.5V、充電電流5mAで、定電流−定電圧充電を2時間行い、放電時の抵抗を測定した値に電極面積を乗じることにより、コンデンサのセル抵抗率を算出した。
また、充電電圧2.5V、充電電流5mAで定電流−定電圧充電12時間行った後、25℃の環境下、72時間放置試験を行い、このとき端子取り外し直後の電圧に対する72時間放置後の電圧を百分率で表すことにより、電圧維持率を求めた。
表1に、実施例1で得られた活性炭中の焼成灰の含有量、コンデンサのセル抵抗率、電圧維持率をまとめて示した。
(実施例2〜6)
本例では、粉砕時間を85時間 (実施例2)、100時間(実施例3)、110時間(実施例4)、120時間(実施例5)、150時間(実施例6)、とした以外は実施例1と同様の方法で活性炭を作製し、同様の方法で活性炭中の焼成灰の含有量、コンデンサのセル抵抗率、電圧維持率を求めた。これらの数値も表1に示した。
Figure 2004193570
なお、実施例1〜6で得られた活性炭に含まれる焼成灰の全量をリン酸溶液に溶解し、ICP−AES(誘導プラズマ発光分光分析装置、セイコー電子工業社製のSPS−4000)を用いて、焼成灰の成分の定量分析を行ったところ、銅、ニッケル、亜鉛、スズ、鉄などの金属成分が微量に含まれていることが確認された。
実施例1〜6で得られた活性炭のベンゼン吸着量を、上述したJIS規格のK1474−1991で定める測定方法により求めたところ、ベンゼン吸着量がベンゼンの重量あたり54%以上60%以下であることが確認された。
(比較例1)
本例では、粉砕機の回転数を25rpm、粉砕時間を220時間とした以外は実施例1と同様の方法で活性炭を作製し、同様の方法で活性炭中の焼成灰の含有量、コンデンサのセル抵抗率、電圧維持率を求めた。これらの数値を表2に示した。
(比較例2、3)
本例では、粉砕時間を270 時間(比較例2)、300 時間(比較例3)、とした以外は比較例1と同様の方法で活性炭を作製し、同様の方法で活性炭中の焼成灰の含有量、コンデンサのセル抵抗率、電圧維持率を求めた。これらの数値も表2に示した。
Figure 2004193570
なお、比較例1〜3で得られた活性炭に含まれる焼成灰の全量をリン酸溶液に溶解し、ICP−AES(誘導プラズマ発光分光分析装置、セイコー電子工業社製のSPS−4000)を用いて、焼成灰の成分の定量分析を行ったところ、銅、ニッケル、亜鉛、スズ、鉄などの金属成分が微量に含まれていることが確認された。
比較例1〜3で得られた活性炭のベンゼン吸着量を、上述したJIS規格のK1474−1991で定める測定方法により求めたところ、ベンゼン吸着量がベンゼンの重量あたり54%未満あるいは60%を超えていることが確認された。
図1は、活性炭中の焼成灰の含有量(灰化残量)と、コンデンサのセル抵抗率との関係を示すグラフである。
図1から、コンデンサのセル抵抗率は、灰化残量が2000ppm(0.2重量%)以下の活性炭であれば、この範囲内で灰化残量が減少するに伴って3.40Ωcm以下の値で減少する傾向を示すことが分かった。
図2は、活性炭中の焼成灰の含有量(灰化残量)と、コンデンサの電圧維持率との関係を示すグラフである。
図2から、灰化残量が2000ppm(0.2重量%)以下の活性炭であれば、90%以上の極めて高いコンデンサの電圧維持率を安定に確保できることが分かった。
図1から明らかとなった3.40Ωcm以下のコンデンサのセル抵抗率が得られる灰化残量が2000ppm以下とした活性炭であれば、90%以上の極めて高いコンデンサの電圧維持率も併せ持つことが可能であることが図2のグラフで確認できる。
活性炭中の灰化残量と、コンデンサのセル抵抗率との関係を示すグラフである。 活性炭中の灰化残量と、コンデンサの電圧維持率との関係を示すグラフである。 電気二重層コンデンサの一例を示す図である。 電解液中のイオンが電極に吸着される状態を示す概念図である。
符号の説明
1 電気二重層コンデンサ、
2 第一電極(分極性電極)、
3 第二電極(分極性電極)、
4 セパレータ、
5 第一集電体(キャップ)、
6 第二集電体(ケース)、
7 電極体(陽極)、
8 電極体(陰極)、
11、12 分極性電極、
13、14 集電体、
15 電解液、
16、17 電解質イオン、
18、19 細孔。

Claims (2)

  1. 難黒鉛性原料を水蒸気で賦活してなる活性炭からなり、前記活性炭は、焼成灰の含有量が0.2重量%以下であることを特徴とする電気二重層コンデンサ用分極性電極。
  2. 集電体と分極性電極からなる電極体、セパレータおよび電解液で構成された電気二重層コンデンサにおいて、
    前記分極性電極は、難黒鉛性原料を水蒸気で賦活してなる活性炭からなり、前記活性炭は、焼成灰の含有量が0.2重量%以下であることを特徴とする電気二重層コンデンサ。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011070924A1 (ja) * 2009-12-11 2011-06-16 ダイキン工業株式会社 電気二重層キャパシタ

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