JP2004192868A - いろり形電磁加熱器 - Google Patents

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Yuichiro Anmen
雄一郎 安面
Yoshiyasu Ando
良泰 安藤
Fumi Iwai
文 岩井
Takashi Ogawa
剛史 小川
Ryusuke Tsushima
隆介 對馬
Ikuko Wakita
郁子 脇田
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Tama Art University
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Tama Art, University of
Tama Art University
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Abstract

【課題】本発明は、近代家屋の高気密な住宅等において使用しても安全性が高く、容易に且つ直ぐに暖房器具や調理器具として使用することが可能ないろり形電磁加熱調理器を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のいろり形電磁加熱器は、誘導加熱機能を持ち、上方が開口した凹部を有する電磁加熱部と、前記電磁加熱部の凹部に収納された粒体状若しくは粉体状の絶縁粒体と、そして、前記絶縁粒体の所望の位置に配置され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱する発熱体とを具備する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、日本における民家において床等の一部を切り抜いて作られていた「いろり」を誘導加熱を用いて構成したいろり形電磁加熱器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
日本の古い民家においては、床や土間の一部を四角く切り取って形成した「いろり」が暖をとったり煮炊きするための炉として用いられていた。近年、近代家屋においても室内に「いろり」を作り、調理器具や暖房器具の一部として、又はインテリアとして用いられている。
このように用いられている「いろり」の内部には、灰が敷き詰められ、炭がその中央に配置されている。このような「いろり」は、その回りに人が座り、炭火を見つめながら暖をとり、食事をしながら談笑して、くつろいだ気分をかもし出している。このため、「いろり」は癒し空間を作り出すものとして、最近では一般の住宅においても作られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−213160号公報(第2−3頁、図1)
【特許文献2】
特開平10−228977号公報(第2頁、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在の住宅は気密性が高いため、「いろり」から生じる煙や臭いを排気すると共に室内に新鮮な空気を取り入れる換気を常に心がける必要があった。したがって、「いろり」を使用するために、特別の排気ダクトを設けたり、使用時間を考慮して窓の開閉を常に行う必要があった。特に、「いろり」においては、熱源として炭を使用しているため換気を怠ると重大な事故に繋がるという大きな問題を有していた。さらに、熱源としての炭は、火を熾すために長時間を要し、好きなときに直ぐに「いろり」に火を入れることができないという問題を有していた。
本発明は、「いろり」における上記の問題を解決し、近代家屋において使用しても安全性が高く、容易に且つ直ぐに暖房器具や調理器具として使用することが可能ないろり形電磁加熱調理器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のいろり形電磁加熱器は、上記の目的を達成するために、誘導加熱コイルを持ち、上方が開口した凹部を有する電磁加熱部、
前記電磁加熱部の凹部に収納された粒体状若しくは粉体状の絶縁粒体、及び
前記絶縁粒体の所望の位置に配置され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱する発熱体、を具備する。このように構成されたいろり形電磁加熱器は、加熱体として炭を使用していないため、安全性が高く、容易に且つ直ぐに暖房器具や調理器具として使用することが可能となる。
【0006】
他の観点の発明のいろり形電磁加熱器は、誘導加熱コイルを持ち、上方が開口した凹部を有する電磁加熱部、
前記電磁加熱部の凹部に収納され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱する粒体状若しくは粉体状の発熱粒体、及び
前記発熱粒体の所望の位置に配置され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱した前記発熱粒体からの熱を遮断する断熱体、を具備する。このように構成されたいろり形電磁加熱器は、加熱体として炭を使用していないため、安全性が高く、容易に且つ直ぐに暖房器具や調理器具として使用することが可能となる。
【0007】
本発明のいろり形電磁加熱器は、電磁加熱部の凹部の回りに所定空間を形成する座板が配設してもよい。
本発明のいろり形電磁加熱器は、電磁加熱部の凹部内に配置され、誘導加熱により発光する発光体をさらに有するよう構成することも可能である。
本発明のいろり形電磁加熱器は、電磁加熱部の凹部内に配置され、加重を検知して電磁加熱部の誘導加熱コイルを励起させる鍋検知センサをさらに有するよう構成することも可能である。
【0008】
本発明のいろり形電磁加熱器は、発熱体が実質的に球状体若しくは実質的に棒状体であってもよい。
本発明のいろり形電磁加熱器は、断熱体が実質的に球状体若しくは実質的に棒状体であってもよい。
本発明のいろり形電磁加熱器は、発光体が実質的に球状体若しくは実質的に棒状体であってもよい。
本発明のいろり形電磁加熱器は、電磁加熱部が複数の誘導加熱コイルを凹部の下方に有し、各誘導加熱コイルが独立して励起するよう構成してもよい。
【0009】
本発明のいろり形電磁加熱器は、電磁加熱部が複数の誘導加熱コイルを凹部の下方に有し、各誘導加熱コイルが独立して励起するよう構成されており、前記凹部内に配置された調理具を検知するセンサからの信号により所望の誘導加熱コイルのみを起動するよう構成してもよい。
本発明のいろり形電磁加熱器は、電磁加熱部の凹部側壁に換気口を有するよう構成してもよい。
【0010】
本発明のいろり形電磁加熱器は、電磁加熱部の凹部に収納された絶縁粒体を洗浄する粒体洗浄部さらに有するよう構成してもよい。
本発明のいろり形電磁加熱器は、電磁加熱部の凹部に収納された発熱粒体を洗浄する粒体洗浄部さらに有するよう構成してもよい。
本発明のいろり形電磁加熱器は、電磁加熱部の凹部が複数に区分され、前記電磁加熱部の誘導加熱コイルが前記凹部の各区分の対応する位置にそれぞれ設けられ、各誘導加熱コイルが独立して励起するよう構成してもよい。
【0011】
本発明のいろり形電磁加熱器に用いられる調理具は、誘導加熱コイルを持ち、上方が開口した凹部を有する電磁加熱部と、
前記電磁加熱部の凹部に収納された粒体状若しくは粉体状の絶縁粒体と、
前記絶縁粒体の所望の位置に配置され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱する発熱体とを具備するいろり形電磁加熱器に用いられる調理具であって、
前記凹部内の前記絶縁粒体上若しくは前記絶縁粒体に埋まるよう配置され、前記発熱体の保持部を有するよう構成されている。このように構成されたいろり形電磁加熱器に用いられる調理具は、いろりにおける加熱体として炭を使用していないため、安全性が高く、容易に且つ直ぐに調理が可能となる。
【0012】
本発明のいろり形電磁加熱器に用いられる調理具は、誘導加熱コイルを持ち、上方が開口した凹部を有する電磁加熱部と、
前記電磁加熱部の凹部に収納され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱する粒体状若しくは粉体状の発熱粒体と、
前記発熱粒体の所望の位置に配置され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱した前記発熱粒体からの熱を遮断する断熱体と、を具備するいろり形電磁加熱器に用いられる調理具であって、
前記凹部内の前記発熱粒体上若しくは前記発熱粒体に埋まるよう配置され、前記発熱体の保持部を有するよう構成されている。このように構成されたいろり形電磁加熱器に用いられる調理具は、いろりにおける加熱体として炭を使用していないため、安全性が高く、容易に且つ直ぐに調理が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るいろり形電磁加熱器の好適な実施の形態について添付の図面を参照して説明する。
【0014】
《実施の形態1》
図1は本発明に係る実施の形態1のいろり形電磁加熱器の使用状態を示す斜視図である。図2は実施の形態1のいろり形電磁加熱器の断面図であり、図3は実施の形態1のいろり形電磁加熱器の平面図である。
【0015】
図1に示すように、実施の形態1のいろり形電磁加熱器は、室内における床の一部を円形に切り抜いて作った窪みの内部に下部が埋設されるよう配置されており、日本家屋において炉として用いられていた、いわゆる「いろり」を誘導加熱を利用して実現したものである。実施の形態1のいろり形電磁加熱器は、「いろり」における炭の代わりに炭形状の鉄製の発熱体を用い、炉の内部における灰の代わりに粒子状の絶縁物を用いて、近代家屋において「いろり」を構築するものである。
【0016】
図1において、実施の形態1のいろり形電磁加熱器においては、その外枠となるいろり枠1が円環状の絶縁物、例えば木製、又は樹脂製で形成されており、その下部が床内部に埋設されている。いろり枠1の内部には、その中心に円形の電磁加熱部3が配置されており、この電磁加熱部3の回りを取り囲むように一続きの座板2が設けられている。この座板2は使用者が座して「いろり」の炉となる電磁加熱部3で暖をとったり調理を行いやすいよう設けられており、クッション性を有し、電磁加熱部3に近接した所望の位置に配置されている。
【0017】
図2の断面図に示すように、実施の形態1のいろり形電磁加熱器における電磁加熱部3は、その中央に凹形状の炉8が形成され、この炉8の上方が開口している。炉8には、粒体状若しくは粉体状、例えば細かいセラミックの粒子で構成された絶縁粒体4が収納されている。絶縁粒体4には、後述する誘導加熱コイル6からの高周波磁界を透過して発熱しない材質のものが用いられる。
図2に示すように、電磁加熱部3の炉8の直下には、複数の誘導加熱コイル6が設けられている。これらの誘導加熱コイル6のそれぞれには高周波電流が供給され、その磁束により炉8内に配置された鉄系の鍋、後述する発熱体5等が加熱される。炉8の直下に設けられている誘導加熱コイル6は、その側面側及び底面側が覆われており、励起した誘導加熱コイル6からの高周波磁界の殆どが上方にある炉8内に輻射されるよう構成されている。
【0018】
本発明の実施の形態1のいろり形電磁加熱器においては、炉8内の絶縁粒体4上に、電磁誘導により発熱する材質、例えば鉄製の発熱体5が複数配置されている。発熱体5は球状体若しくは棒状体の炭形状を有している。したがって、実施の形態1のいろり形電磁加熱器においては、鉄系の鍋以外の鍋、例えば土鍋や銅鍋を複数の発熱体5に接触させるよう配置することにより、これらの鍋の加熱が可能となる。また、鍋に対する温度調節は、誘導加熱コイル6に供給する電流量を調整したり、鍋に接触させる発熱体5の個数を変更することにより可能となる。
【0019】
図3は上記のように構成された実施の形態1のいろり形電磁加熱器の平面図である。図3に示すように、電磁加熱部3の炉8の直下には複数の誘導加熱コイル6が配置されており、各誘導加熱コイル6が独立して励起されるよう構成されている。実施の形態1においては、電磁加熱部3の操作部3aによる切り換え操作により所望の誘導加熱コイル6のみを励起できるよう構成されている。また、炉8内に配置された鍋等の調理具の位置は、位置センサ(図示無し)により検知して、その検知された位置に対応する誘導加熱コイル6のみを励起できるよう構成されている。
【0020】
図4は実施の形態1のいろり形電磁加熱器における電磁加熱部の別の構成を示す平面図である。図4に示すように、電磁加熱部30の凹形状の炉80の直下には、前述の図3に示した誘導加熱コイル6より直径の小さい誘導加熱コイル60が炉80の底面直下に隈無く配置されており、各誘導加熱コイル60は独立して励起されるよう構成されている。図4に示した電磁加熱部30においても、その操作部30aによる切り換え操作により所望の区域の誘導加熱コイル60を励起できるよう構成されている。また、炉80内に配置された鍋等の調理具の位置は位置センサ(図示無し)により検知して、その検知された位置に対応する誘導加熱コイル60のみが励起できるよう構成されている。
【0021】
なお、実施の形態1のいろり形電磁加熱器においては、重み受けると発信する複数の鍋位置センサを、炉8内に配置しておき、その鍋位置センサの発する信号に基づき所望の誘導加熱コイル6を励起するよう構成することもできる。
また、実施の形態1のいろり形電磁加熱器においては、電磁加熱部3の炉8内に球形状若しくは棒形状の複数の発光体10が配置されている。これらの発光体10は電磁誘導により発光する機能を有し、例えば炭火色に発光させて使用者に炭火感覚を生じさせるものでもよい。実施の形態1における発光体10の発光機能を具現するための回路構成は種々のものがあるためここでは省略する。
【0022】
さらに、実施の形態1のいろり形電磁加熱器においては、電磁加熱部3の炉8内に収納されている絶縁粒体4は、粒体状若しくは粉体状の細かいセラミックの粒子であるため、洗浄が可能であり、常に炉8内を清潔に保持することが容易である。なお、実施の形態1においては、炉8内の絶縁粒体4を吸引して洗浄し、再度炉8内に洗浄された絶縁粒体4を掃き出す洗浄機能を設けることが可能である。
【0023】
図5及び図6は実施の形態1のいろり形電磁加熱器において用いられる調理具の具体例を示す斜視図及び断面図である。図5及び図6に示すように、この調理具7は、加熱部分となる鍋7bと蓋7aとにより構成されている。この調理具7は耐熱性のセラミックにより形成されている。図5に示すように鍋7bには炉8内の絶縁粒体4に突き刺して調理具7を保持する足7cが設けられている。さらに、鍋7bの炉8と対向する底面には発熱体5を保持するための窪みが形成されている。したがって、調理具7と絶縁粒体4との間に複数の発熱体5が確実に保持される構成である。なお、調理の種類に応じて発熱体5の個数を変更して調理具7の温度を調整することも可能である。さらに、調理具7の鍋7bの底面には熱伝導度の優れた金属、例えば銅板等を張り付けてもよい。このように構成することにより、調理具7における温度の均一化を図ることが可能となる。
【0024】
以上のように構成された実施の形態1のいろり形電磁加熱器は、「いろり」の概念を継承しつつ、近代家屋においても安全性が高く、容易に且つ直ぐに暖房器具や調理器具として使用することが可能な「いろり」を構築することが可能となる。
【0025】
《実施の形態2》
図7は本発明に係る実施の形態2のいろり形電磁加熱器の使用状態を示す斜視図である。図8は実施の形態2のいろり形電磁加熱器の平面図である。実施の形態2の説明において、前述の実施の形態1のいろり形電磁加熱器において用いた構成部品と同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0026】
図7に示すように、実施の形態2のいろり形電磁加熱器において、いろり枠1の内部には、その中心に円形の電磁加熱部3が配置されており、この電磁加熱部3の回りを取り囲むように複数の扇状の座板20が設けられている。これらの座板20は使用者が座して「いろり」の炉となる電磁加熱部3で暖をとったり調理を行いやすいよう設けられており、クッション性を有し、電磁加熱部3に近接した所望の位置に配置されている。
【0027】
実施の形態2のいろり形電磁加熱器における電磁加熱部3は、実施の形態1の電磁加熱部3と同じよう構成されており、その中央に凹形状の炉8が形成され、この炉8の上方が開口している。炉8の内部には、電磁誘導により加熱される金属粒子若しくは金属粉、例えば鉄粉が混入した発熱粒体40が収納されている。この発熱粒体40には、金属粉のほかに粒体状若しくは粉体状、例えば細かいセラミックの粒子で構成された絶縁粒子が収納されている。また、発熱粒体40には砂や小石を混入させて遠赤外線効果を発揮させることも可能である。
実施の形態2における電磁加熱部3の炉8の直下には、前述の図3に示した実施の形態1と同様に複数の誘導加熱コイル6が設けられている。これらの誘導加熱コイル6のそれぞれには高周波電流が供給され、その磁束により炉8内に敷き詰められた発熱粒体40が所望の温度に加熱される。
【0028】
本発明の実施の形態2のいろり形電磁加熱器においては、炉8内の発熱粒体40上に、誘導加熱コイル6からの高周波磁界を透過し、熱を反射する材質、例えばセラミックで形成された球状体若しくは棒状体の断熱体50が複数配置されている。したがって、実施の形態2のいろり形電磁加熱器においては、鉄系の鍋以外の鍋、例えば土鍋や銅鍋を発熱粒体40上に配置したり、これらの鍋の一部を埋設することにより、鍋の加熱が可能となる。また、鍋に対する温度調節は、誘導加熱コイル6に供給する電流量を調整したり、鍋に接触する断熱体50の個数を変更することにより可能となる。
【0029】
図8は上記のように構成された実施の形態2のいろり形電磁加熱器の平面図である。図8に示すように、電磁加熱部3の炉8の直下には複数の誘導加熱コイル6が配置されており、各誘導加熱コイル6が独立して励起されるよう構成されている。実施の形態2においては、電磁加熱部3の操作部3aによる切り換え操作により所望の誘導加熱コイル6のみを励起できるよう構成されており、また、炉8内に配置された鍋等の調理具の位置を位置センサ(図示無し)により検知して、その検知された位置に対応する誘導加熱コイル6のみを励起して、当該調理具の回りの発熱粒体40が加熱されるよう構成されている。
【0030】
図9及び図10は実施の形態2のいろり形電磁加熱器において用いられる調理具の具体例を示す斜視図及び断面図である。図9及び図10に示すように、この調理具9は、炊飯器であり、加熱部分となる鍋9bと蓋9aにより構成されている。この調理具9は耐熱性のセラミックにより形成されており、鍋9bが炉8内の発熱粒体40に埋められて、発熱粒体40からの熱を受けるよう構成されている。この調理具9には、鍔9cが鍋9bの外周に設けられており、この鍔9cが発熱粒体40上の断熱体50と係合できる形状を有している。したがって、調理具9はこの鍔9cと係合している複数の断熱体50と発熱粒体40とにより確実に炉8内に保持される構成である。
実施の形態2のいろり形電磁加熱器においては、調理の種類に応じて断熱体50の個数を変更して調理具9の加熱温度を調整することも可能である。さらに、調理具9の鍋9bの底面には熱伝導度の優れた金属、例えば銅板等を張り付けてもよい。このように構成することにより、調理具9における温度の均一化を図ることが可能となる。
【0031】
なお、実施の形態2のいろり形電磁加熱器においても、実施の形態1において用いていた、重み受けると発信する鍋位置センサ、電磁誘導により発光する機能を有し、使用者に炭火感覚を生じさせる発光体10を設けることも可能である。
また、実施の形態2のいろり形電磁加熱器においては、電磁加熱部3の炉8内に敷き詰められている発熱粒体40を洗浄するために、炉8内の発熱粒体40を吸引して、再度炉8内に洗浄された発熱粒体40を掃き出す洗浄機能を電磁加熱部3に設けることが可能である。
【0032】
さらに、実施の形態2のいろり形電磁加熱器においては、電磁加熱部3の炉8の内部を複数の区域に分け、各区域と各誘導加熱コイル6が対応するようその直下に配置され、各誘導加熱コイル6が独立して起動するよう構成してもよい。
なお、炉8直下に配置される誘導加熱コイルとしては、前述の図4に示した小さい形状の誘導加熱コイル60を多数用いて、炉8の加熱領域を使用者が細かく選択できるよう構成することも可能である。
【0033】
図11は、本発明に係るいろり形電磁加熱器における電磁加熱部の他の構成を示す断面図である。図11に示すように、この電磁加熱部31にはその炉81内の煙、臭い等を除去するため、凹部の側壁に換気口31aが形成されており、装置外部へ排気するためのダクト31bが設けられている。図11に示した電磁加熱部31の換気機構は前述の実施の形態1及び実施の形態2の構成にも適用でき、このように構成することにより、実施の形態1及び実施の形態2のいろり形電磁加熱器は調理器具としてさらに汎用性の高い優れた調理器具となる。
【0034】
図12は本発明に係るいろり形電磁加熱器において用いる発熱体5A、断熱体5B、発光体5C、及び鍋位置センサ5Dの具体的な形状を示す斜視図であり、それぞれが実質的に球体形状に構成された例である。なお、それぞれの形状は、箸等で掴み易くするため凹凸のある形状を有している。図12に示した発熱体5A、断熱体5B、発光体5C、及び鍋位置センサ5Dの形状は、その一例を示したものであり、このような球体形状の他、棒状体、多角形体等の各種形状のものに適用可能である。
さらに、本発明に係るいろり形電磁加熱器においては、炉8の内部に鉄製などの五徳形状や網形状のものを配置し、電磁誘導により加熱して鍋の保温や焼き物の調理に使用することも可能である。
【0035】
なお、実施の形態1及び実施の形態2のいろり形電磁加熱器においては、床の一部を切り取って、そこに本発明のいろり形電磁加熱器の下部を埋設した例で説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、床の上に載置する移動可能なテーブル形式の「いろり」にも適用可能である。
また、実施の形態1及び実施の形態2のいろり形電磁加熱器において、電磁加熱部3,30,31の形状を円形のもので説明したが、本発明はこのような形状に限定されるものではなく、例えば四角、5角等の多角形でもよいことは言うまでもない。
また、実施の形態1及び実施の形態2のいろり形電磁加熱器においては、座板2,20の回りにも粒状体を収納する部位を形成した例を示している。この部位には、例えば観葉植物などを設けることができ、使用者にとって「いろり」における癒し空間をさらに向上させることが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上、実施の形態について詳細に説明したところから明らかなように、本発明は次の効果を有する。
本発明のいろり形電磁加熱器は、従来の「いろり」の概念を継承しつつ、近代家屋においても暖房器具や調理器具として安全で容易に使用することが可能となり、かつ優れた癒し空間を形成する装置となる。
本発明のいろり形電磁加熱器は、加熱体として炭を使用していないため、高気密な現在の住宅等においても換気の問題を解決した安全性の高い「いろり」となると共に、容易に且つ直ぐに暖房器具や調理器具として使用することが可能な装置となる。
本発明のいろり形電磁加熱器においては、調理する鍋等の調理具を炉内のいずれの位置に配置しても発熱体又は発熱粒体を用いることにより加熱することが可能であり、調理具の配置に制約を与えない優れた調理器具となる。
本発明のいろり形電磁加熱器は、電磁誘導により加熱する方式であるが、調理具の形状に対して大きな制約を与えることがなく、炉内の発熱体や発熱粒体により加熱される形状で有れば用いることが可能であり、調理器具としてさらに優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1のいろり形電磁加熱器の使用状態を示す斜視図である。
【図2】実施の形態1のいろり形電磁加熱器の断面図である。
【図3】実施の形態1のいろり形電磁加熱器の平面図である。
【図4】実施の形態1のいろり形電磁加熱器における電磁加熱部の別の構成を示す平面図である。
【図5】実施の形態1のいろり形電磁加熱器において用いられる調理具の具体例を示す斜視図である。
【図6】実施の形態1のいろり形電磁加熱器において用いられる調理具の具体例を示す断面図である。
【図7】本発明に係る実施の形態2のいろり形電磁加熱器の使用状態を示す斜視図である。
【図8】実施の形態2のいろり形電磁加熱器の平面図である。
【図9】実施の形態2のいろり形電磁加熱器において用いられる調理具の具体例を示す斜視図である。
【図10】実施の形態2のいろり形電磁加熱器において用いられる調理具の具体例を示す断面図である。
【図11】本発明に係るいろり形電磁加熱器における電磁加熱部の他の構成を示す断面図である。
【図12】本発明に係るいろり形電磁加熱器における発熱体、断熱体、発光体、及び鍋位置センサの具体例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 いろり枠
2 座板
3 電磁加熱部
4 絶縁粒体
5 発熱体
6 誘導加熱コイル
7 調理具
8 炉
9 調理具
10 発光体
20 座板
30 電磁加熱部
40 発熱粒体
50 断熱体

Claims (16)

  1. 誘導加熱コイルを持ち、上方が開口した凹部を有する電磁加熱部、
    前記電磁加熱部の凹部に収納された粒体状若しくは粉体状の絶縁粒体、及び
    前記絶縁粒体上の所望の位置に配置され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱する発熱体、
    を具備することを特徴とするいろり形電磁加熱器。
  2. 誘導加熱コイルを持ち、上方が開口した凹部を有する電磁加熱部、
    前記電磁加熱部の凹部に収納され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱する粒体状若しくは粉体状の発熱粒体、及び
    前記発熱粒体の所望の位置に配置され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱した前記発熱粒体からの熱を遮断する断熱体、
    を具備することを特徴とするいろり形電磁加熱器。
  3. 電磁加熱部の凹部の回りに所定空間を形成する座板が配設された請求項1又は2に記載のいろり形電磁加熱器。
  4. 電磁加熱部の凹部内に配置され、電磁誘導により発光する発光体をさらに有する請求項1又は2に記載のいろり形電磁加熱器。
  5. 電磁加熱部の凹部内に配置され、重みを検知して電磁加熱部の誘導加熱コイルを励起させる鍋検知センサをさらに有する請求項1又は2に記載のいろり形電磁加熱器。
  6. 発熱体が実質的に球状体若しくは実質的に棒状体である請求項1に記載のいろり形電磁加熱器。
  7. 断熱体が実質的に球状体若しくは実質的に棒状体である請求項2に記載のいろり形電磁加熱器。
  8. 発光体が実質的に球状体若しくは実質的に棒状体である請求項4に記載のいろり形電磁加熱器。
  9. 電磁加熱部が複数の誘導加熱コイルを凹部の下方に有し、各誘導加熱コイルが独立して励起するよう構成された請求項1又は2に記載のいろり形電磁加熱器。
  10. 電磁加熱部が複数の誘導加熱コイルを凹部の下方に有し、各誘導加熱コイルが独立して励起するよう構成されており、前記凹部内に配置された調理具を検知するセンサからの信号により所望の誘導加熱コイルのみを起動するよう構成された請求項1又は2に記載のいろり形電磁加熱器。
  11. 電磁加熱部の凹部側壁に換気口を有する請求項1又は2に記載のいろり形電磁加熱器。
  12. 電磁加熱部の凹部に収納された絶縁粒体を洗浄する粒体洗浄部さらに有する請求項1に記載のいろり形電磁加熱器。
  13. 電磁加熱部の凹部に収納された発熱粒体を洗浄する粒体洗浄部さらに有する請求項2に記載のいろり形電磁加熱器。
  14. 電磁加熱部の凹部が複数に区分され、前記電磁加熱部の誘導加熱コイルが前記凹部の各区分の対応する位置にそれぞれ設けられ、各誘導加熱コイルが独立して励起するよう構成された請求項2に記載のいろり形電磁加熱器。
  15. 誘導加熱コイルを持ち、上方が開口した凹部を有する電磁加熱部と、
    前記電磁加熱部の凹部に収納された粒体状若しくは粉体状の絶縁粒体と、
    前記絶縁粒体の所望の位置に配置され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱する発熱体とを具備するいろり形電磁加熱器に用いられる調理具であって、
    前記凹部内の前記絶縁粒体上若しくは前記絶縁粒体に埋まるよう配置され、前記発熱体の保持部を有するいろり形電磁加熱器に用いられる調理具。
  16. 誘導加熱コイルを持ち、上方が開口した凹部を有する電磁加熱部と、
    前記電磁加熱部の凹部に収納され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱する粒体状若しくは粉体状の発熱粒体と、
    前記発熱粒体の所望の位置に配置され、前記電磁加熱部の誘導加熱により発熱した前記発熱粒体からの熱を遮断する断熱体と、を具備するいろり形電磁加熱器に用いられる調理具であって、
    前記凹部内の前記発熱粒体上若しくは前記発熱粒体に埋まるよう配置され、前記発熱体の保持部を有するいろり形電磁加熱器に用いられる調理具。
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