JP2004192758A - 記録再生装置およびそのテープ状記録媒体の案内方法 - Google Patents
記録再生装置およびそのテープ状記録媒体の案内方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ヘッドドラムに対して磁気テープを斜めに巻付けて回転するヘッドによって磁気テープ上の斜めのトラック上を走査するようにしたVTRにおいて、とくにヘッドドラムの入口側の部分における磁気テープの案内機構の簡略化を図る。
【解決手段】ヘッドドラムに対して入口側に位置するS側の案内板11上のS側コースタ15上に単一の傾斜するテープガイド17を設けるとともに、このテープガイド17の上端にテーパ状フランジ54を設け、このテーパ状フランジ54によって磁気テープ44の幅方向の一端を押えてこの磁気テープ44の幅方向の他端をヘッドドラム10のリード59に押圧する。
【選択図】 図4
【解決手段】ヘッドドラムに対して入口側に位置するS側の案内板11上のS側コースタ15上に単一の傾斜するテープガイド17を設けるとともに、このテープガイド17の上端にテーパ状フランジ54を設け、このテーパ状フランジ54によって磁気テープ44の幅方向の一端を押えてこの磁気テープ44の幅方向の他端をヘッドドラム10のリード59に押圧する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録再生装置およびそのテープ状記録媒体の案内方法に係り、とくにヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置およびそのテープ状記録媒体の案内方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
VTR(Video Tape Recorder)は固定ドラムと回転ドラムとから成るヘッドドラムの外周部に磁気テープを斜めに巻付けてキャプスタンによって一定の速度で走行させ、上記回転ドラムに設けられている磁気ヘッドによってテープ状記録媒体に対して斜めに走査することによって、ヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なうようになっている。すなわち磁気テープの長さ方向に対して斜めに傾いたトラック上を磁気ヘッドが走査しながら信号の書込みあるいは信号の読出しを行なう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなヘリカルスキャン方式の記録あるいは再生を達成するために、図3に示すようにテープカセット40から引出された磁気テープ44を回転ドラム10に斜めに巻付けなければならない。そこで回転ドラム10の前後に傾斜ガイドが配置される。また磁気テープ44を回転ドラム10の外周面に形成される段差から成るリードに沿って走行するように、所定の高さで規制するためのテープ高さ規制ガイド17、19が図4Bに示すようにヘッドドラム10の入口および出口の傾斜ガイド52、19の前後に配される。ここでテープ高さ規制ガイド17、19には、磁気テープ44の高さを規制するための直角フランジ57、58が設けられており、テープ44の幅方向の端部であって上側の部分に対してテープを垂直に押えるようにしている。
【0004】
一方磁気テープ44はテープ高さ調整ガイド17、19に対して上方に向うようなバイアス力が与えられた状態で走行するようになっており、いわゆる「上向き走行」となるようにテープパスが設定されている。従ってテープ高さ調整ガイド17、19の高さあるいは直角フランジ57、58の位置を変えることによって磁気テープ44を規制する位置を変えることができる。これによって磁気テープ44の下端を回転ドラム10のリード59の上面に沿わせるように磁気テープ44の高さを調整することができる。テープカセット40のテープ供給側(S側)および巻取り側(T側)には、磁気テープ44を案内するためのガイド24、27が配されている。図4Bに示すように回転ドラム10の前後の傾斜ガイド52、18およびテープ高さ調整ガイド17、19はS側コースタ15およびT側コースタ16上に所定の角度で搭載されている。これらがテープローディング時に磁気テープ44をテープカセット40から引出すローディング機構を構成している。
【0005】
ところがとくに図5Bに示すようにS側コースタ15上に垂直に立設されるテープ高さ調整ガイド17に対して、一定の方向に所定の角度で傾斜してテープガイド52を組立てる必要がある。ここでとくに傾斜するテープガイド52を高精度に組立てるのは非常に難しく、このためにテープガイド17、52を有するS側のコースタアッセンブリが高精度の精密部品となって、そのコストが高くなる問題がある。これはとくに回転ドラム10の直前の位置に傾斜するガイド52を設けることによる。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、とくに回転ドラムの入口側の部分において高精度な傾斜ガイドを用いることなくしかも良好なヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を可能にするようにした記録再生装置およびそのテープ状記録媒体の案内方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願の主要な発明は、
ヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置において、前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に一対の傾斜するテープガイドを設けるとともに、前記一対のテープガイドの内の前記ヘッドドラム側のテープガイドにテーパ状のフランジを設けたことを特徴とする記録再生装置に関するものである。
【0008】
ここで前記ヘッドドラムの外周面上の段差から成るリードに対して前記テープ状記録媒体が押圧される力を発生するように前記ヘッドドラム側のテープガイドに前記テーパ状のフランジを設けることが好ましい。また前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に一対の傾斜するテープガイドを設けるとともに、前記一対のテープガイドの軸線方向の互いに反対側にそれぞれテーパ状のフランジを設けることが好適である。また前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に設けられる一対のテープガイドの内の前記ヘッドドラムに最も近いテープガイドが案内手段に沿って前記ヘッドドラムの周囲を移動するコースタ上に設けられるとともに、他方のテープガイドが回動するレバー上に設けられることが好適である。
【0009】
また前記回転するヘッドが前記テープ状記録媒体上のトラックを2回読出すとともに、読出された出力を合成することが好適である。また回転するヘッドドラムの円周方向の180度ずれた位置に2個のヘッドが設けられ、該2個のヘッドの再生出力を合成することが好ましい。
【0010】
また前記ヘッドドラムに巻付けられたテープ状記録媒体を定速で走行させるキャプスタンを具備し、該キャプスタンを駆動するモータのロータの外周部に対向するように回転検出手段が配され、しかも該回転検出手段の両側にそれぞれ弾性片が片持ち支持され、該弾性片の先端部が前記ロータの外周面に摺接することが好ましい。また前記キャプスタンが前記モータの出力軸と兼用されることが好適である。
【0011】
テープ状記録媒体の案内方法に関する主要な発明は、
ヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置において、前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に設けられた一対の傾斜するテープガイドによって前記テープ状記録媒体を案内しながら前記ヘッドドラムに巻付け、このときに前記一対のテープガイドの内の前記ヘッドドラム側に配されたテープガイドの軸線方向の一端に設けられたテーパ状のフランジによって前記テープ状記録媒体を幅方向に案内することを特徴とする記録再生装置のテープ状記録媒体の案内方法に関するものである。ここで前記テープ状記録媒体の幅方向の反対側のエッジが前記ヘッドドラムの段差から成るリードに押圧されるように前記テープガイドのテーパ状のフランジが前記テープ状記録媒体を幅方向に案内することが好適である。
【0012】
本願に含まれる発明の好ましい態様は、1本のトラックを2回再生して出力を合成するフォーマットの記録再生装置において、図4Aに示すようにテープカセットから引出されたテープ状記録媒体を回転ドラムに斜めに巻付けるための入口側の傾斜ガイド17をテープの高さ規制ガイドと兼用することによって、図4Bに示す入口側の傾斜ガイド52を無くすとともに、テープローディング時やテープ走行時にテープ状記録媒体の幅方向の端部であって回転ドラムのリードと接触する部分とは反対側のエッジの部分にダメージを与えないように上記の傾斜ガイド17の上側にテーパ状フランジ54を設けるようにしたものである。
【0013】
このような態様によれば、回転ドラムの入口側の傾斜ガイドを1本減らすことが可能になり、これによって部品点数が削減される。またコースタ上にテープ高さ規制ガイドとともに傾斜ガイドを立設してマウントする必要がなくなってコースタアッセンブリの組立ておよび検査工程でのコストダウンが可能になる。また残存する高さ規制ガイドと他のテープガイドとの間の間隔に余裕が生ずるために、テープガイドのレイアウトに自由度が増大するとともに、記録再生装置の小型化に寄与する。また上述のテーパ状フランジによって磁気テープの対応する幅方向の端部に加えられるダメージを未然に防止することが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本願発明の一実施の形態に係るVTRの全体の概要を示すものであって、図示を省略したメカ基板上には回転ドラムと固定ドラムとから成るヘッドドラム10が配置される。そしてヘッドドラム10の左右の両側にはそれぞれ供給側(Supply側、略してS側、以下同じ)案内板11と巻取り側(Take−up側、略してT側、以下同じ)案内板12とが配される。これらの案内板11、12にはそれぞれ案内溝13、14が形成され、これらの案内溝13、14に沿って移動自在にコースタ15、16が配される。S側コースタ15上にはテープガイド17が立設され、T側コースタ16上にはテープガイド18、19が立設される。
【0015】
上記S側案内板11の斜め側方には引出しレバー23が配され、その先端部にテープガイド24が立設される。これに対してT側案内板12の斜め側方にはT側引出しレバー25が配され、その上にはピンチローラ26とテープガイド27とがマウントされる。なお上記引出しレバー23、25はそれぞれ支点ピン46、47を中心として回動自在になっている。また上記ピンチローラ26が圧接されるようにT側案内板12の側方にはキャプスタン28が配される。キャプスタン28はキャプスタンモータ29によって一定の速度で回転駆動されるようになっている。
【0016】
上記左右の引出しレバー23、25の斜め側方にはそれぞれS側リール台31とT側リール台32とが配される。なおこのリール台31、32および引出しレバー23、25はメカ基板上を図1において上下方向に移動自在になっているスライドシャーシ33上にマウントされるようになっている。
【0017】
このようなVTRにおいて、上記スライドシャーシ33上のリール台31、32の上にテープカセット40が図2に示すように装着されるようになっている。テープカセット40はS側リール41とT側リール42とを備え、これらのリール41、42によって両端が止着された状態で磁気テープ44が巻装されている。またテープカセット40はその筐体であって前方側の部分に切込み43が形成され、これによってテープカセット40がリール台31、32上に装着されると、切込み43によって形成される凹部内にテープガイド24、17、18、19、27、およびピンチローラ26が入込むようになっている。
【0018】
図4Aはテープカセット40内の磁気テープ44が回転ドラム10に架装された場合における磁気テープ44の案内手段を展開して示したものであって、磁気テープ44がヘッドドラム10に斜めに巻付けられて通常の記録再生が行なわれる場合には、S側リール41から引出された磁気テープ44はテープガイド24、17、18、19、キャプスタン28、テープガイド27にそれぞれ案内された状態で、ピンチローラ26がキャプスタン28に磁気テープ44を圧着するために、このキャプスタン28の周速と同一の速度で定速走行する。なお図4Bは従来のVTRの磁気テープ44の案内手段を対比のために展開して示している。
【0019】
ここでとくにテープガイド24には図4Aに示すようにその下端にテーパ状フランジ53が設けられ、ヘッドドラム10の直前のテープガイド17にはその上端にテーパ状フランジ54が設けられていることを大きな特徴とする。すなわち磁気テープ44の幅方向の互いに反対側の部分をテープガイド24のテーパ状フランジ53とテープガイド17のテーパ状フランジ54とによって規制するようにしている。とくにテーパ状フランジ54を備えるテーパガイド17は回転ドラム10の外表面に形成された段差から成るリード59に対して磁気テープ44を押圧するような力を与えるようになっており、これによって磁気テープ44を幅方向であってヘッドドラム10の高さ方向に規制している。
【0020】
図4Bに示す従来のVTRの場合には、テープガイド24の上下にそれぞれ直角フランジ55、56が設けられ、さらにテープガイド17の上端に直角フランジ57が設けられ、出口側のテープガイド19の上端に直角フランジ58が設けられていた。ここでとくにテープガイド17、19が高さ規制ガイドを構成しており、これらの高さ規制ガイド17、19によって磁気テープ44の回転ドラム10のリード59と接触する部分とは反対側のエッジの部分を規制していた。これに対して本願の場合には、従来の入口側のテープガイド17と傾斜ガイド52との組合わせをテープガイド17によって置換えるようにし、このテープガイド17を傾斜させるとともにその上端にテーパ状フランジ54を設けた構成としている。
【0021】
次に上記T側引出しレバー25上のピンチローラ26が磁気テープ44を圧着するキャプスタン28の駆動部の構造について図10および図11により説明する。キャプスタンモータ29は図11に示すように偏平なカップ状をなすロータヨーク60を備えるとともに、このロータヨーク60の内側に円周方向に沿ってリング状の駆動用マグネット61が配されている。駆動用マグネット61はその上面に固定配置されたプリント基板62の下面にマウントされているセグメント状の偏平型コイル63と対向するようになっており、マグネット61の磁束とコイル63を流れる電流とが鎖交してトルクを発生するように構成されている。そして上記ロータヨーク60の外側であって外周面上には被検出用マグネット64が配されている。このマグネット64はロータの回転検出を行なうためのものであって、外周部に配された磁気抵抗素子65と対向している。そして上記磁気抵抗素子65の両側にはとくに図10に示すように、弾性片66が取付けられている。弾性片66の自由端側は上記ロータヨーク60の外周面に弾性的に摺接し、これによって磁気抵抗素子65とロータヨーク60との間にゴミ等が侵入しないようになっている。
【0022】
次に以上のような構成に係るVTRの動作について説明する。図1に示すようにスライドシャーシ33がヘッドドラム10から離間した状態において図2に示すようにテープカセット40を装着し、そのリール41、42をそれぞれスライドシャーシ33上のリール台31、32に係合させる。このときにテープカセット40の切込み43を横切るように磁気テープ40が掛渡されているために、磁気テープ44と切込み43との間に引出しレバー23上のテープガイド24、コースタ15上のテープガイド17、コースタ16上のテープガイド18、19、および引出しレバー25上のピンチローラ26、テープガイド27がそれぞれ侵入する。
【0023】
以上のような状態において図3に示すようにスライドシャーシ33がヘッドドラム10に近接する方向に摺動動作する。またほぼ同時に左右の引出しレバー23、25がそれぞれ支点ピン46、47を中心として反時計方向および時計方向に回動される。またS側コースタ15およびT側コースタ16がそれぞれ案内板11、12の案内溝13、14に沿ってヘッドドラム10の左側および右側に沿って移動する。なおコースタ15、16は案内溝13、14の終端に位置する衝当てガイド48、49に当接した状態でその位置および姿勢を規制されて停止する。
【0024】
このようにしてテープローディングが完了すると、磁気テープ44は図3および図4Aに示すように、テープガイド24、17、18、19、キャプスタン28、テープガイド27に案内された状態でヘッドドラム10の外周面に斜めに巻付けられる。なおこのときの磁気テープ44の状態を展開して示したのが図4Aである。なお図4Bは従来のVTRの対応する状態を示す。
【0025】
このように回転ドラム10の外周面に斜めに磁気テープ44が巻付けられた状態で、回転ドラム10が例えば毎秒100回転(6000rpm)で回転されるとともに、ピンチローラ26によってキャプスタン28に磁気テープ44が圧着されるためにキャプスタン28の周速と同一の速度で磁気テープ44が走行する。このときに磁気テープ44はテープカセツト44のS側リール41から繰出され、T側リール42に巻取られる。
【0026】
ここでとくに本実施の形態のVTRは、1本のトラックを2回再生して再生出力を合成するダブルスキャン方式によって再生動作を行なうようにし、これによって磁気テープ44上のトラックの幅を狭くしており、例えば幅が5μmのトラックに信号の書込みを行なうことを実現している。
【0027】
図7に示すように回転ドラム10上には円周方向に46度の間隔で2個の記録専用ヘッドが設けられ、これらの記録専用ヘッドが1回転毎に交互に記録を行なうようにしている。ここでドラム10が100rpsなので、1秒間に100本のトラックが磁気テープ44上に記録される。すなわちPチャンネルのトラック50本とMチャンネルのトラック50本をMチャンネルの記録ヘッドとPチャンネルの記録ヘッドによって交互に記録する。
【0028】
これに対して再生動作は、回転ドラム上に円周方向に180度ずれて配置された2個の再生ヘッドによって順次行なうようにしている。しかもドラムの回転数が100rpsなので、1分間に200本のトラックの再生が可能になる。すなわち1秒間にPチャンネルの再生信号が100回、Mチャンネルの再生信号が100回再生される。従って記録された1本のトラックは再生ヘッドで2回ずつ再生されるダブルスキャン方式が達成される。
【0029】
再生ヘッドによって再生された再生信号は図8に示すように一旦メモリに記憶される。このダブルスキャン方式においては再生されたデータ(シンクブロック単位)を順次大きなメモリエリアに貼付けていき、ダブルスキャンによって複数回再生されたデータは正しいものからメモリに貼付けられるようになっており、これによって従来よりも格段に高い信頼性のある再生信号が得られる。
【0030】
図9はこのようなダブルスキャン方式の原理を模式的に示したものであって、従来のVTRの場合には湾曲したトラック上をヘッドが走査した場合にはトラックに対して磁気ヘッドが外れた位置で再生出力が低下し、これによって再生信号の欠落が起る。これに対してダブルスキャン方式によれば、湾曲したトラック上をヘッドが走査した場合に発生する再生出力の欠落を2回目の再生出力と併せて合成することによって補うようにし、これによってほぼ完全な再生出力を信号の処理によって合成して作成している。すなわちダブルスキャン方式においては1本のトラックを2回再生し、湾曲したトラックでも確実に再生信号をとらえることを可能にし、これによって、例えば5μmの狭トラックによる記録再生を実現している。
【0031】
このように本実施の形態のVTRはローディング状態において図3に示すようなテープパスを形成する。このときのテープパスを展開すると図4Aに示すようになる。このテープパスによる磁気テープ44の案内の特徴は、ヘッドドラム10の入口側のコースタ15に図5Aに示すようなテーパ状フランジ54を有するテープガイド17が1本しか設けられていないことである。そしてこのようなテーパ状フランジ54を有する傾斜ガイド17によって磁気テープ44の幅方向の位置、すなわちテープ高さを調整する。とくにこのテーパ状フランジ54を有する傾斜ガイド17の1本によって図5Bに示すような従来のテープ高さ調整用ガイド17と傾斜ガイド52の2本分の機能を持たせるようにしたことを大きな特徴としている。
【0032】
図4Aに示すようにテープガイド24、17をともに傾斜させることと、S側リール41−テープガイド24間、およびテープガイド24−テープガイド17間で磁気テープ44をひねることによって磁気テープ44をテープガイド17に傾くことなくラップする場合には、テープガイド17のフランジ形状は従来と同じ形状、すなわち図6Bに示す形状の直角フランジ57でも磁気テープ44の上端側のエッジのダメージは発生しない。しかるに小型化による寸法の制約等で磁気テープ44の方向を完全に変えることができなかったり、磁気テープ44の幅方向のテンション分布を均一にするために、磁気テープ44をひねらない場合には、図6Cに示すように磁気テープ44がテープガイド17に対して斜めに巻付くようになる。
【0033】
従ってこのような場合に図6Cに示すように直角フランジ57によって磁気テープ44の高さ調整を行なうと、直角フランジ57がテープガイド17に侵入する磁気テープ44の幅方向の上側のエッジを押えることになり、これによって磁気テープ44の上端にダメージを生ずる。そこで本実施の形態においては、図6Aに示すように、磁気テープ44をテープガイド17に対して斜めに巻付けるようにするとともに、磁気テープ44の幅方向の上側のエッジの部分がダメージを受けるのを防止するために、直角フランジ57に代えてテーパ状フランジ54を採用している。これによって磁気テープ44が安定的に規制されるようになる。しかも磁気テープ44によって上述のダブルスキャン方式で再生を行なうようにしているために、高精度の再生動作が可能になる。
【0034】
本実施の形態のとくにヘッドドラム10の侵入側における磁気テープ44の案内方式によれば、図4Bおよび図5Bに示すテープガイド52が削減されて材料費が下がる。またS側コースタ15上におけるテープガイド17の組立てが容易になることによって、組立ておよび検査工程でのコストダウンが可能になる。またテープガイド17と他のテープガイドとの間の間隔やテープガイド17と回転ドラム10との間の間隔に余裕ができるために、ガイドレイアウトの自由度が増大し、VTRのメカデッキの小型化に寄与する。またテープガイド17のテーパ状フランジ54によって磁気テープ44の幅方向の上端のダメージが防止される。
【0035】
また本実施の形態において磁気テープ44を定速走行させるキャプスタン28の駆動のためのキャプスタンモータ29はロータ60の外周側の被検出用マグネット64を検出するための磁気抵抗素子65を備えるとともに、この磁気抵抗素子65の両側にはシート状の弾性片66が取付けられている。これらの弾性片66は軽い押圧力によってロータヨーク60の外周面上の被検出用マグネット64の外表面に摺接している。なお上記弾性片66はとくに図11から明らかなように、被検出用マグネット64の高さ方向の全幅よりも大きな厚みになっており、これによって回転時に被検出用マグネット64の厚み方向の総てを覆うように接触することになる。
【0036】
従来のキャプスンモータでは図14に示すようにゴミ67が付着して例えば時計方向に回転している場合には、ゴミ67が図15に示すように被検出用マグネット64と磁気抵抗素子65との間に入込み、とくにゴミ67の大きさが被検出用マグネット64と磁気抵抗素子65との間の隙間よりも大きい場合には、両者の間に挟まってロータ60の回転を阻害する。
【0037】
これに対して本実施の形態のキャプスタンモータ29は図12および図13に示すように、ロータ60がゴミ67が付着した状態で回転したとしても、弾性片66の作用によってゴミ67が排除され、被検出用マグネット64と磁気抵抗素子65との間にゴミ67が挟まれることがない。しかも弾性片66ガ磁気抵抗素子65の両側に配されているために、逆方向に回転した場合であっても弾性片66によってゴミ67が確実に排除されることになる。
【0038】
従ってゴミ67の付着によってキャプスタンモータ29が回転しなくなる問題が解決される。また安価な弾性片66と簡単な形状とによってゴミの排除の実現が可能になる。さらにはゴミの侵入経路を塞ぐための対策が不要になって、キャプスタンモータ29の周囲の設定の自由度が向上する。
【0039】
以上本願発明を図示の一実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態は、ヘッドドラム10に対して近接および離間可能なスライドシャーシ33上に一対のリール台31、32と引出しレバー23、25とを設けた方式のVTRに関するものであるが、本願発明は必ずしもスライドシャーシ33を備えないVTRにも適用可能である。また本願発明は、ビデオ信号以外のオーディオ信号やデータの記録のためのヘリカルスキャン方式の記録再生装置にも広く適用可能である。
【0040】
【発明の効果】
本願の主要な発明は、ヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置において、ヘッドドラムに対してテープ状記録媒体の供給側に一対の傾斜するテープガイドを設けるとともに、該一対のテープガイドの内のヘッドドラム側のテープガイドにテーパ状のフランジを設けたものである。
【0041】
従ってこのような記録再生装置によれば、ヘッドドラムの入口側におけるテープ状記録媒体の案内部の機構の簡素化を図ることが可能になり、よりシンプルであってしかも低コストの記録再生装置の提供が可能になる。
【0042】
テープ状記録媒体の案内方法に関する主要な発明は、ヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置において、ヘッドドラムに対してテープ状記録媒体の供給側に設けられた一対の傾斜するテープガイドによってテープ状記録媒体を案内しながらヘッドドラムに巻付け、このときに一対のテープガイドの内のヘッドドラム側に配されたテープガイドの軸線方向の一端に設けられたテーパ状のフランジによってテープ状記録媒体を幅方向に案内するようにしたものである。
【0043】
従ってこのようなテープ状記録媒体の案内方法によれば、テープ状記録媒体の幅方向の端部にダメージを与えることなくしかもテープ状記録媒体をヘッドドラムに対して正しく巻付けることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】VTRの要部平面図である。
【図2】同VTR上にテープカセットを装着した状態の平面図である。
【図3】同磁気テープのローディングを行なった状態の平面図である。
【図4】本願の実施の形態(A)および従来(B)の磁気テープの案内の機構を示す展開平面図である。
【図5】本願の実施の形態(A)および従来(B)のS側コースタ上のテープガイドを示す外観斜視図である。
【図6】本願の実施の形態(A)および従来(B、C)のS側コースタによる磁気テープの案内を示す要部平面図である。
【図7】ダブルスキャン方式による信号の記録と再生の動作を示す平面図である。
【図8】再生された信号のメモリに対する書込み動作を示す平面図である。
【図9】再生出力の合成動作を示す平面図である。
【図10】キャプスタンモータの底面図である。
【図11】一部を破断したキャプスタンモータの正面図である。
【図12】ロータの外周部にゴミが付着した状態の底面図である。
【図13】同ゴミの排除動作を示す底面図である。
【図14】従来のキャプスタンモータにおけるロータに対するゴミの付着を示す底面図である。
【図15】同ゴミの侵入動作を示す底面図である。
【符号の説明】
10‥‥ヘッドドラム、11‥‥案内板(S側)、12‥‥案内板(T側)、13‥‥案内溝(S側)、14‥‥案内溝(T側)、15‥‥コースタ(S側)、16‥‥コースタ(T側)、17‥‥テープガイド(S側)、18‥‥テープガイド(T側)、19‥‥テープガイド(T側)、23‥‥引出しレバー(S側)、24‥‥テープガイド(S側)、25‥‥引出しレバー(T側)、26‥‥ピンチローラ、27‥‥テープガイド(T側)、28‥‥キャプスタン、29‥‥キャプスタンモータ、31‥‥リール台(S側)、32‥‥リール台(T側)、33‥‥スライドシャーシ、40‥‥テープカセット、41‥‥リール(S側)、42‥‥リール(T側)、43‥‥切込み、44‥‥磁気テープ、46、47‥‥支点ピン、48、49‥‥衝当てガイド、52‥‥テープガイド、53、54‥‥テーパ状フランジ、55〜58‥‥直角フランジ、59‥‥リード、60‥‥ロータヨーク、61‥‥駆動用マグネット、62‥‥プリント基板、63‥‥偏平型コイル、64‥‥被検出用マグネット、65‥‥磁気抵抗素子、66‥‥弾性片、67‥‥ゴミ
【発明の属する技術分野】
本発明は記録再生装置およびそのテープ状記録媒体の案内方法に係り、とくにヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置およびそのテープ状記録媒体の案内方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
VTR(Video Tape Recorder)は固定ドラムと回転ドラムとから成るヘッドドラムの外周部に磁気テープを斜めに巻付けてキャプスタンによって一定の速度で走行させ、上記回転ドラムに設けられている磁気ヘッドによってテープ状記録媒体に対して斜めに走査することによって、ヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なうようになっている。すなわち磁気テープの長さ方向に対して斜めに傾いたトラック上を磁気ヘッドが走査しながら信号の書込みあるいは信号の読出しを行なう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなヘリカルスキャン方式の記録あるいは再生を達成するために、図3に示すようにテープカセット40から引出された磁気テープ44を回転ドラム10に斜めに巻付けなければならない。そこで回転ドラム10の前後に傾斜ガイドが配置される。また磁気テープ44を回転ドラム10の外周面に形成される段差から成るリードに沿って走行するように、所定の高さで規制するためのテープ高さ規制ガイド17、19が図4Bに示すようにヘッドドラム10の入口および出口の傾斜ガイド52、19の前後に配される。ここでテープ高さ規制ガイド17、19には、磁気テープ44の高さを規制するための直角フランジ57、58が設けられており、テープ44の幅方向の端部であって上側の部分に対してテープを垂直に押えるようにしている。
【0004】
一方磁気テープ44はテープ高さ調整ガイド17、19に対して上方に向うようなバイアス力が与えられた状態で走行するようになっており、いわゆる「上向き走行」となるようにテープパスが設定されている。従ってテープ高さ調整ガイド17、19の高さあるいは直角フランジ57、58の位置を変えることによって磁気テープ44を規制する位置を変えることができる。これによって磁気テープ44の下端を回転ドラム10のリード59の上面に沿わせるように磁気テープ44の高さを調整することができる。テープカセット40のテープ供給側(S側)および巻取り側(T側)には、磁気テープ44を案内するためのガイド24、27が配されている。図4Bに示すように回転ドラム10の前後の傾斜ガイド52、18およびテープ高さ調整ガイド17、19はS側コースタ15およびT側コースタ16上に所定の角度で搭載されている。これらがテープローディング時に磁気テープ44をテープカセット40から引出すローディング機構を構成している。
【0005】
ところがとくに図5Bに示すようにS側コースタ15上に垂直に立設されるテープ高さ調整ガイド17に対して、一定の方向に所定の角度で傾斜してテープガイド52を組立てる必要がある。ここでとくに傾斜するテープガイド52を高精度に組立てるのは非常に難しく、このためにテープガイド17、52を有するS側のコースタアッセンブリが高精度の精密部品となって、そのコストが高くなる問題がある。これはとくに回転ドラム10の直前の位置に傾斜するガイド52を設けることによる。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、とくに回転ドラムの入口側の部分において高精度な傾斜ガイドを用いることなくしかも良好なヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を可能にするようにした記録再生装置およびそのテープ状記録媒体の案内方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願の主要な発明は、
ヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置において、前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に一対の傾斜するテープガイドを設けるとともに、前記一対のテープガイドの内の前記ヘッドドラム側のテープガイドにテーパ状のフランジを設けたことを特徴とする記録再生装置に関するものである。
【0008】
ここで前記ヘッドドラムの外周面上の段差から成るリードに対して前記テープ状記録媒体が押圧される力を発生するように前記ヘッドドラム側のテープガイドに前記テーパ状のフランジを設けることが好ましい。また前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に一対の傾斜するテープガイドを設けるとともに、前記一対のテープガイドの軸線方向の互いに反対側にそれぞれテーパ状のフランジを設けることが好適である。また前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に設けられる一対のテープガイドの内の前記ヘッドドラムに最も近いテープガイドが案内手段に沿って前記ヘッドドラムの周囲を移動するコースタ上に設けられるとともに、他方のテープガイドが回動するレバー上に設けられることが好適である。
【0009】
また前記回転するヘッドが前記テープ状記録媒体上のトラックを2回読出すとともに、読出された出力を合成することが好適である。また回転するヘッドドラムの円周方向の180度ずれた位置に2個のヘッドが設けられ、該2個のヘッドの再生出力を合成することが好ましい。
【0010】
また前記ヘッドドラムに巻付けられたテープ状記録媒体を定速で走行させるキャプスタンを具備し、該キャプスタンを駆動するモータのロータの外周部に対向するように回転検出手段が配され、しかも該回転検出手段の両側にそれぞれ弾性片が片持ち支持され、該弾性片の先端部が前記ロータの外周面に摺接することが好ましい。また前記キャプスタンが前記モータの出力軸と兼用されることが好適である。
【0011】
テープ状記録媒体の案内方法に関する主要な発明は、
ヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置において、前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に設けられた一対の傾斜するテープガイドによって前記テープ状記録媒体を案内しながら前記ヘッドドラムに巻付け、このときに前記一対のテープガイドの内の前記ヘッドドラム側に配されたテープガイドの軸線方向の一端に設けられたテーパ状のフランジによって前記テープ状記録媒体を幅方向に案内することを特徴とする記録再生装置のテープ状記録媒体の案内方法に関するものである。ここで前記テープ状記録媒体の幅方向の反対側のエッジが前記ヘッドドラムの段差から成るリードに押圧されるように前記テープガイドのテーパ状のフランジが前記テープ状記録媒体を幅方向に案内することが好適である。
【0012】
本願に含まれる発明の好ましい態様は、1本のトラックを2回再生して出力を合成するフォーマットの記録再生装置において、図4Aに示すようにテープカセットから引出されたテープ状記録媒体を回転ドラムに斜めに巻付けるための入口側の傾斜ガイド17をテープの高さ規制ガイドと兼用することによって、図4Bに示す入口側の傾斜ガイド52を無くすとともに、テープローディング時やテープ走行時にテープ状記録媒体の幅方向の端部であって回転ドラムのリードと接触する部分とは反対側のエッジの部分にダメージを与えないように上記の傾斜ガイド17の上側にテーパ状フランジ54を設けるようにしたものである。
【0013】
このような態様によれば、回転ドラムの入口側の傾斜ガイドを1本減らすことが可能になり、これによって部品点数が削減される。またコースタ上にテープ高さ規制ガイドとともに傾斜ガイドを立設してマウントする必要がなくなってコースタアッセンブリの組立ておよび検査工程でのコストダウンが可能になる。また残存する高さ規制ガイドと他のテープガイドとの間の間隔に余裕が生ずるために、テープガイドのレイアウトに自由度が増大するとともに、記録再生装置の小型化に寄与する。また上述のテーパ状フランジによって磁気テープの対応する幅方向の端部に加えられるダメージを未然に防止することが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本願発明の一実施の形態に係るVTRの全体の概要を示すものであって、図示を省略したメカ基板上には回転ドラムと固定ドラムとから成るヘッドドラム10が配置される。そしてヘッドドラム10の左右の両側にはそれぞれ供給側(Supply側、略してS側、以下同じ)案内板11と巻取り側(Take−up側、略してT側、以下同じ)案内板12とが配される。これらの案内板11、12にはそれぞれ案内溝13、14が形成され、これらの案内溝13、14に沿って移動自在にコースタ15、16が配される。S側コースタ15上にはテープガイド17が立設され、T側コースタ16上にはテープガイド18、19が立設される。
【0015】
上記S側案内板11の斜め側方には引出しレバー23が配され、その先端部にテープガイド24が立設される。これに対してT側案内板12の斜め側方にはT側引出しレバー25が配され、その上にはピンチローラ26とテープガイド27とがマウントされる。なお上記引出しレバー23、25はそれぞれ支点ピン46、47を中心として回動自在になっている。また上記ピンチローラ26が圧接されるようにT側案内板12の側方にはキャプスタン28が配される。キャプスタン28はキャプスタンモータ29によって一定の速度で回転駆動されるようになっている。
【0016】
上記左右の引出しレバー23、25の斜め側方にはそれぞれS側リール台31とT側リール台32とが配される。なおこのリール台31、32および引出しレバー23、25はメカ基板上を図1において上下方向に移動自在になっているスライドシャーシ33上にマウントされるようになっている。
【0017】
このようなVTRにおいて、上記スライドシャーシ33上のリール台31、32の上にテープカセット40が図2に示すように装着されるようになっている。テープカセット40はS側リール41とT側リール42とを備え、これらのリール41、42によって両端が止着された状態で磁気テープ44が巻装されている。またテープカセット40はその筐体であって前方側の部分に切込み43が形成され、これによってテープカセット40がリール台31、32上に装着されると、切込み43によって形成される凹部内にテープガイド24、17、18、19、27、およびピンチローラ26が入込むようになっている。
【0018】
図4Aはテープカセット40内の磁気テープ44が回転ドラム10に架装された場合における磁気テープ44の案内手段を展開して示したものであって、磁気テープ44がヘッドドラム10に斜めに巻付けられて通常の記録再生が行なわれる場合には、S側リール41から引出された磁気テープ44はテープガイド24、17、18、19、キャプスタン28、テープガイド27にそれぞれ案内された状態で、ピンチローラ26がキャプスタン28に磁気テープ44を圧着するために、このキャプスタン28の周速と同一の速度で定速走行する。なお図4Bは従来のVTRの磁気テープ44の案内手段を対比のために展開して示している。
【0019】
ここでとくにテープガイド24には図4Aに示すようにその下端にテーパ状フランジ53が設けられ、ヘッドドラム10の直前のテープガイド17にはその上端にテーパ状フランジ54が設けられていることを大きな特徴とする。すなわち磁気テープ44の幅方向の互いに反対側の部分をテープガイド24のテーパ状フランジ53とテープガイド17のテーパ状フランジ54とによって規制するようにしている。とくにテーパ状フランジ54を備えるテーパガイド17は回転ドラム10の外表面に形成された段差から成るリード59に対して磁気テープ44を押圧するような力を与えるようになっており、これによって磁気テープ44を幅方向であってヘッドドラム10の高さ方向に規制している。
【0020】
図4Bに示す従来のVTRの場合には、テープガイド24の上下にそれぞれ直角フランジ55、56が設けられ、さらにテープガイド17の上端に直角フランジ57が設けられ、出口側のテープガイド19の上端に直角フランジ58が設けられていた。ここでとくにテープガイド17、19が高さ規制ガイドを構成しており、これらの高さ規制ガイド17、19によって磁気テープ44の回転ドラム10のリード59と接触する部分とは反対側のエッジの部分を規制していた。これに対して本願の場合には、従来の入口側のテープガイド17と傾斜ガイド52との組合わせをテープガイド17によって置換えるようにし、このテープガイド17を傾斜させるとともにその上端にテーパ状フランジ54を設けた構成としている。
【0021】
次に上記T側引出しレバー25上のピンチローラ26が磁気テープ44を圧着するキャプスタン28の駆動部の構造について図10および図11により説明する。キャプスタンモータ29は図11に示すように偏平なカップ状をなすロータヨーク60を備えるとともに、このロータヨーク60の内側に円周方向に沿ってリング状の駆動用マグネット61が配されている。駆動用マグネット61はその上面に固定配置されたプリント基板62の下面にマウントされているセグメント状の偏平型コイル63と対向するようになっており、マグネット61の磁束とコイル63を流れる電流とが鎖交してトルクを発生するように構成されている。そして上記ロータヨーク60の外側であって外周面上には被検出用マグネット64が配されている。このマグネット64はロータの回転検出を行なうためのものであって、外周部に配された磁気抵抗素子65と対向している。そして上記磁気抵抗素子65の両側にはとくに図10に示すように、弾性片66が取付けられている。弾性片66の自由端側は上記ロータヨーク60の外周面に弾性的に摺接し、これによって磁気抵抗素子65とロータヨーク60との間にゴミ等が侵入しないようになっている。
【0022】
次に以上のような構成に係るVTRの動作について説明する。図1に示すようにスライドシャーシ33がヘッドドラム10から離間した状態において図2に示すようにテープカセット40を装着し、そのリール41、42をそれぞれスライドシャーシ33上のリール台31、32に係合させる。このときにテープカセット40の切込み43を横切るように磁気テープ40が掛渡されているために、磁気テープ44と切込み43との間に引出しレバー23上のテープガイド24、コースタ15上のテープガイド17、コースタ16上のテープガイド18、19、および引出しレバー25上のピンチローラ26、テープガイド27がそれぞれ侵入する。
【0023】
以上のような状態において図3に示すようにスライドシャーシ33がヘッドドラム10に近接する方向に摺動動作する。またほぼ同時に左右の引出しレバー23、25がそれぞれ支点ピン46、47を中心として反時計方向および時計方向に回動される。またS側コースタ15およびT側コースタ16がそれぞれ案内板11、12の案内溝13、14に沿ってヘッドドラム10の左側および右側に沿って移動する。なおコースタ15、16は案内溝13、14の終端に位置する衝当てガイド48、49に当接した状態でその位置および姿勢を規制されて停止する。
【0024】
このようにしてテープローディングが完了すると、磁気テープ44は図3および図4Aに示すように、テープガイド24、17、18、19、キャプスタン28、テープガイド27に案内された状態でヘッドドラム10の外周面に斜めに巻付けられる。なおこのときの磁気テープ44の状態を展開して示したのが図4Aである。なお図4Bは従来のVTRの対応する状態を示す。
【0025】
このように回転ドラム10の外周面に斜めに磁気テープ44が巻付けられた状態で、回転ドラム10が例えば毎秒100回転(6000rpm)で回転されるとともに、ピンチローラ26によってキャプスタン28に磁気テープ44が圧着されるためにキャプスタン28の周速と同一の速度で磁気テープ44が走行する。このときに磁気テープ44はテープカセツト44のS側リール41から繰出され、T側リール42に巻取られる。
【0026】
ここでとくに本実施の形態のVTRは、1本のトラックを2回再生して再生出力を合成するダブルスキャン方式によって再生動作を行なうようにし、これによって磁気テープ44上のトラックの幅を狭くしており、例えば幅が5μmのトラックに信号の書込みを行なうことを実現している。
【0027】
図7に示すように回転ドラム10上には円周方向に46度の間隔で2個の記録専用ヘッドが設けられ、これらの記録専用ヘッドが1回転毎に交互に記録を行なうようにしている。ここでドラム10が100rpsなので、1秒間に100本のトラックが磁気テープ44上に記録される。すなわちPチャンネルのトラック50本とMチャンネルのトラック50本をMチャンネルの記録ヘッドとPチャンネルの記録ヘッドによって交互に記録する。
【0028】
これに対して再生動作は、回転ドラム上に円周方向に180度ずれて配置された2個の再生ヘッドによって順次行なうようにしている。しかもドラムの回転数が100rpsなので、1分間に200本のトラックの再生が可能になる。すなわち1秒間にPチャンネルの再生信号が100回、Mチャンネルの再生信号が100回再生される。従って記録された1本のトラックは再生ヘッドで2回ずつ再生されるダブルスキャン方式が達成される。
【0029】
再生ヘッドによって再生された再生信号は図8に示すように一旦メモリに記憶される。このダブルスキャン方式においては再生されたデータ(シンクブロック単位)を順次大きなメモリエリアに貼付けていき、ダブルスキャンによって複数回再生されたデータは正しいものからメモリに貼付けられるようになっており、これによって従来よりも格段に高い信頼性のある再生信号が得られる。
【0030】
図9はこのようなダブルスキャン方式の原理を模式的に示したものであって、従来のVTRの場合には湾曲したトラック上をヘッドが走査した場合にはトラックに対して磁気ヘッドが外れた位置で再生出力が低下し、これによって再生信号の欠落が起る。これに対してダブルスキャン方式によれば、湾曲したトラック上をヘッドが走査した場合に発生する再生出力の欠落を2回目の再生出力と併せて合成することによって補うようにし、これによってほぼ完全な再生出力を信号の処理によって合成して作成している。すなわちダブルスキャン方式においては1本のトラックを2回再生し、湾曲したトラックでも確実に再生信号をとらえることを可能にし、これによって、例えば5μmの狭トラックによる記録再生を実現している。
【0031】
このように本実施の形態のVTRはローディング状態において図3に示すようなテープパスを形成する。このときのテープパスを展開すると図4Aに示すようになる。このテープパスによる磁気テープ44の案内の特徴は、ヘッドドラム10の入口側のコースタ15に図5Aに示すようなテーパ状フランジ54を有するテープガイド17が1本しか設けられていないことである。そしてこのようなテーパ状フランジ54を有する傾斜ガイド17によって磁気テープ44の幅方向の位置、すなわちテープ高さを調整する。とくにこのテーパ状フランジ54を有する傾斜ガイド17の1本によって図5Bに示すような従来のテープ高さ調整用ガイド17と傾斜ガイド52の2本分の機能を持たせるようにしたことを大きな特徴としている。
【0032】
図4Aに示すようにテープガイド24、17をともに傾斜させることと、S側リール41−テープガイド24間、およびテープガイド24−テープガイド17間で磁気テープ44をひねることによって磁気テープ44をテープガイド17に傾くことなくラップする場合には、テープガイド17のフランジ形状は従来と同じ形状、すなわち図6Bに示す形状の直角フランジ57でも磁気テープ44の上端側のエッジのダメージは発生しない。しかるに小型化による寸法の制約等で磁気テープ44の方向を完全に変えることができなかったり、磁気テープ44の幅方向のテンション分布を均一にするために、磁気テープ44をひねらない場合には、図6Cに示すように磁気テープ44がテープガイド17に対して斜めに巻付くようになる。
【0033】
従ってこのような場合に図6Cに示すように直角フランジ57によって磁気テープ44の高さ調整を行なうと、直角フランジ57がテープガイド17に侵入する磁気テープ44の幅方向の上側のエッジを押えることになり、これによって磁気テープ44の上端にダメージを生ずる。そこで本実施の形態においては、図6Aに示すように、磁気テープ44をテープガイド17に対して斜めに巻付けるようにするとともに、磁気テープ44の幅方向の上側のエッジの部分がダメージを受けるのを防止するために、直角フランジ57に代えてテーパ状フランジ54を採用している。これによって磁気テープ44が安定的に規制されるようになる。しかも磁気テープ44によって上述のダブルスキャン方式で再生を行なうようにしているために、高精度の再生動作が可能になる。
【0034】
本実施の形態のとくにヘッドドラム10の侵入側における磁気テープ44の案内方式によれば、図4Bおよび図5Bに示すテープガイド52が削減されて材料費が下がる。またS側コースタ15上におけるテープガイド17の組立てが容易になることによって、組立ておよび検査工程でのコストダウンが可能になる。またテープガイド17と他のテープガイドとの間の間隔やテープガイド17と回転ドラム10との間の間隔に余裕ができるために、ガイドレイアウトの自由度が増大し、VTRのメカデッキの小型化に寄与する。またテープガイド17のテーパ状フランジ54によって磁気テープ44の幅方向の上端のダメージが防止される。
【0035】
また本実施の形態において磁気テープ44を定速走行させるキャプスタン28の駆動のためのキャプスタンモータ29はロータ60の外周側の被検出用マグネット64を検出するための磁気抵抗素子65を備えるとともに、この磁気抵抗素子65の両側にはシート状の弾性片66が取付けられている。これらの弾性片66は軽い押圧力によってロータヨーク60の外周面上の被検出用マグネット64の外表面に摺接している。なお上記弾性片66はとくに図11から明らかなように、被検出用マグネット64の高さ方向の全幅よりも大きな厚みになっており、これによって回転時に被検出用マグネット64の厚み方向の総てを覆うように接触することになる。
【0036】
従来のキャプスンモータでは図14に示すようにゴミ67が付着して例えば時計方向に回転している場合には、ゴミ67が図15に示すように被検出用マグネット64と磁気抵抗素子65との間に入込み、とくにゴミ67の大きさが被検出用マグネット64と磁気抵抗素子65との間の隙間よりも大きい場合には、両者の間に挟まってロータ60の回転を阻害する。
【0037】
これに対して本実施の形態のキャプスタンモータ29は図12および図13に示すように、ロータ60がゴミ67が付着した状態で回転したとしても、弾性片66の作用によってゴミ67が排除され、被検出用マグネット64と磁気抵抗素子65との間にゴミ67が挟まれることがない。しかも弾性片66ガ磁気抵抗素子65の両側に配されているために、逆方向に回転した場合であっても弾性片66によってゴミ67が確実に排除されることになる。
【0038】
従ってゴミ67の付着によってキャプスタンモータ29が回転しなくなる問題が解決される。また安価な弾性片66と簡単な形状とによってゴミの排除の実現が可能になる。さらにはゴミの侵入経路を塞ぐための対策が不要になって、キャプスタンモータ29の周囲の設定の自由度が向上する。
【0039】
以上本願発明を図示の一実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態は、ヘッドドラム10に対して近接および離間可能なスライドシャーシ33上に一対のリール台31、32と引出しレバー23、25とを設けた方式のVTRに関するものであるが、本願発明は必ずしもスライドシャーシ33を備えないVTRにも適用可能である。また本願発明は、ビデオ信号以外のオーディオ信号やデータの記録のためのヘリカルスキャン方式の記録再生装置にも広く適用可能である。
【0040】
【発明の効果】
本願の主要な発明は、ヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置において、ヘッドドラムに対してテープ状記録媒体の供給側に一対の傾斜するテープガイドを設けるとともに、該一対のテープガイドの内のヘッドドラム側のテープガイドにテーパ状のフランジを設けたものである。
【0041】
従ってこのような記録再生装置によれば、ヘッドドラムの入口側におけるテープ状記録媒体の案内部の機構の簡素化を図ることが可能になり、よりシンプルであってしかも低コストの記録再生装置の提供が可能になる。
【0042】
テープ状記録媒体の案内方法に関する主要な発明は、ヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置において、ヘッドドラムに対してテープ状記録媒体の供給側に設けられた一対の傾斜するテープガイドによってテープ状記録媒体を案内しながらヘッドドラムに巻付け、このときに一対のテープガイドの内のヘッドドラム側に配されたテープガイドの軸線方向の一端に設けられたテーパ状のフランジによってテープ状記録媒体を幅方向に案内するようにしたものである。
【0043】
従ってこのようなテープ状記録媒体の案内方法によれば、テープ状記録媒体の幅方向の端部にダメージを与えることなくしかもテープ状記録媒体をヘッドドラムに対して正しく巻付けることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】VTRの要部平面図である。
【図2】同VTR上にテープカセットを装着した状態の平面図である。
【図3】同磁気テープのローディングを行なった状態の平面図である。
【図4】本願の実施の形態(A)および従来(B)の磁気テープの案内の機構を示す展開平面図である。
【図5】本願の実施の形態(A)および従来(B)のS側コースタ上のテープガイドを示す外観斜視図である。
【図6】本願の実施の形態(A)および従来(B、C)のS側コースタによる磁気テープの案内を示す要部平面図である。
【図7】ダブルスキャン方式による信号の記録と再生の動作を示す平面図である。
【図8】再生された信号のメモリに対する書込み動作を示す平面図である。
【図9】再生出力の合成動作を示す平面図である。
【図10】キャプスタンモータの底面図である。
【図11】一部を破断したキャプスタンモータの正面図である。
【図12】ロータの外周部にゴミが付着した状態の底面図である。
【図13】同ゴミの排除動作を示す底面図である。
【図14】従来のキャプスタンモータにおけるロータに対するゴミの付着を示す底面図である。
【図15】同ゴミの侵入動作を示す底面図である。
【符号の説明】
10‥‥ヘッドドラム、11‥‥案内板(S側)、12‥‥案内板(T側)、13‥‥案内溝(S側)、14‥‥案内溝(T側)、15‥‥コースタ(S側)、16‥‥コースタ(T側)、17‥‥テープガイド(S側)、18‥‥テープガイド(T側)、19‥‥テープガイド(T側)、23‥‥引出しレバー(S側)、24‥‥テープガイド(S側)、25‥‥引出しレバー(T側)、26‥‥ピンチローラ、27‥‥テープガイド(T側)、28‥‥キャプスタン、29‥‥キャプスタンモータ、31‥‥リール台(S側)、32‥‥リール台(T側)、33‥‥スライドシャーシ、40‥‥テープカセット、41‥‥リール(S側)、42‥‥リール(T側)、43‥‥切込み、44‥‥磁気テープ、46、47‥‥支点ピン、48、49‥‥衝当てガイド、52‥‥テープガイド、53、54‥‥テーパ状フランジ、55〜58‥‥直角フランジ、59‥‥リード、60‥‥ロータヨーク、61‥‥駆動用マグネット、62‥‥プリント基板、63‥‥偏平型コイル、64‥‥被検出用マグネット、65‥‥磁気抵抗素子、66‥‥弾性片、67‥‥ゴミ
Claims (10)
- ヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置において、前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に一対の傾斜するテープガイドを設けるとともに、前記一対のテープガイドの内の前記ヘッドドラム側のテープガイドにテーパ状のフランジを設けたことを特徴とする記録再生装置。
- 前記ヘッドドラムの外周面上の段差から成るリードに対して前記テープ状記録媒体が押圧される力を発生するように前記ヘッドドラム側のテープガイドに前記テーパ状のフランジを設けたことを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
- 前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に一対の傾斜するテープガイドを設けるとともに、前記一対のテープガイドの軸線方向の互いに反対側にそれぞれテーパ状のフランジを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録再生装置。
- 前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に設けられる一対のテープガイドの内の前記ヘッドドラムに最も近いテープガイドが案内手段に沿って前記ヘッドドラムの周囲を移動するコースタ上に設けられるとともに、他方のテープガイドが回動するレバー上に設けられることを特徴とする請求項1〜請求項3にの何れかに記載の記録再生装置。
- 前記回転するヘッドが前記テープ状記録媒体上のトラックを2回読出すとともに、読出された出力を合成することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の記録再生装置。
- 回転するヘッドドラムの円周方向の180度ずれた位置に2個のヘッドが設けられ、該2個のヘッドの再生出力を合成することを特徴とする請求項5に記載の記録再生装置。
- 前記ヘッドドラムに巻付けられたテープ状記録媒体を定速で走行させるキャプスタンを具備し、該キャプスタンを駆動するモータのロータの外周部に対向するように回転検出手段が配され、しかも該回転検出手段の両側にそれぞれ弾性片が片持ち支持され、該弾性片の先端部が前記ロータの外周面に摺接することを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
- 前記キャプスタンが前記モータの出力軸と兼用されることを特徴とする請求項7に記載の記録再生装置。
- ヘッドドラムにテープ状記録媒体を斜めに巻付け、回転するヘッドによってヘリカルスキャン方式の記録および/または再生を行なう記録再生装置において、前記ヘッドドラムに対して前記テープ状記録媒体の供給側に設けられた一対の傾斜するテープガイドによって前記テープ状記録媒体を案内しながら前記ヘッドドラムに巻付け、このときに前記一対のテープガイドの内の前記ヘッドドラム側に配されたテープガイドの軸線方向の一端に設けられたテーパ状のフランジによって前記テープ状記録媒体を幅方向に案内することを特徴とする記録再生装置のテープ状記録媒体の案内方法。
- 前記テープ状記録媒体の幅方向の反対側のエッジが前記ヘッドドラムの段差から成るリードに押圧されるように前記テープガイドのテーパ状のフランジが前記テープ状記録媒体を幅方向に案内することを特徴とする請求項9に記載の記録再生装置のテープ状記録媒体の案内方法。
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JP2002362307A JP2004192758A (ja) | 2002-12-13 | 2002-12-13 | 記録再生装置およびそのテープ状記録媒体の案内方法 |
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Family Applications (1)
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2002
- 2002-12-13 JP JP2002362307A patent/JP2004192758A/ja not_active Abandoned
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