JP2003036501A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP2003036501A
JP2003036501A JP2001220542A JP2001220542A JP2003036501A JP 2003036501 A JP2003036501 A JP 2003036501A JP 2001220542 A JP2001220542 A JP 2001220542A JP 2001220542 A JP2001220542 A JP 2001220542A JP 2003036501 A JP2003036501 A JP 2003036501A
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JP2001220542A
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Shigeru Kawase
茂 川瀬
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パイロット信号記録ヘッドを記録ヘッド対よ
りも先行して取り付ける。 【解決手段】 トラッキング用のパイロット信号を磁気
テープ4上に記録するためのパイロット信号記録ヘッド
H4A,H4Bを、隣り合う記録トラック同士を互いに
逆アジマス角で記録するための複数の記録ヘッドを備え
た記録ヘッド対(H2A,H2B),(H2C,H2
D)よりも先行させて回転ドラム22上に取り付け、且
つ、記録ヘッド対と対応したアジマス角を有する複数の
再生ヘッドを備えた再生ヘッド対(H3A,H3B),
(H3C,H3D)を回転ドラム上に取り付けた磁気記
録再生装置10Bにおいて、パイロット信号記録ヘッド
H4A,H4Bのアジマス角を、再生ヘッド対中でトラ
ッキング用として予め設定した再生ヘッドH2B,H2
Dのアジマス角と同じに設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転ドラム上でパ
イロット信号記録ヘッドを記録ヘッド対よりも先行して
取り付けたヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタル・マルチメディア時代の到来
と共に、磁気テープ上に大容量のディジタル情報信号を
長時間に亘って記録再生できるヘリカルスキャン方式の
磁気記録再生装置が注目されている。
【0003】図1は一般的なヘリカルスキャン方式の磁
気記録再生装置の構成を示した図である。
【0004】図1に示した如く、一般的なヘリカルスキ
ャン方式の磁気記録再生装置10Aではシャーシベース
11上の手前側にテープカセット1が載置されており、
このテープカセット1内に収納した供給リール2と巻取
リール3との間に磁気テープ4が掛け渡されている。そ
して、テープカセット1内の供給リール2から出た磁気
テープ4は、それぞれ矢印方向に移動するテンションポ
ール12と、供給側のテープガイドローラ13及び傾斜
ポール14と、巻取側の傾斜ポール15及びテープガイ
ドローラ16とによって回転磁気ヘッド部20A側に引
き出される。
【0005】ここで、シャーシベース11上の奥方に設
けられた回転磁気ヘッド部20Aは、シャーシベース1
1に固定され且つ外周面21aに磁気テープ4を所定の
角度(略180°)に亘って螺旋状に案内するリード部
21a1を形成した固定ドラム21と、複数の磁気ヘッ
ドHを外周面22aに沿って取り付けて固定ドラム21
の上方で僅かな隙間を隔ててドラム軸23を中心に矢印
D方向に回転する回転ドラム22とで概略構成されてい
る。
【0006】そして、テープカセット1内から引き出さ
れた磁気テープ4は、固定ドラム21の外周面21aと
回転ドラム22の外周面22aとに所定の角度(略18
0°)に亘って螺旋状に巻き付けられ、回転ドラム22
と一体に回転する複数の磁気ヘッドHでディジタル情報
信号を記録及び/又は再生し、この後、磁気テープ4は
ピンチローラ17とキャプスタン18とで挟持走行され
て、巻取リール3に巻き取られている。
【0007】ここで、磁気テープ4上で記録密度を上げ
て大容量のディジタル情報信号を記録する場合、磁気テ
ープ4上に記録すべき記録トラックのピッチはますます
狭くなって狭トラック化が図られている。このために、
特開平03−44852号公報には、マルチチャンネル
の信号を記録再生するビデオテープレコーダとか、オー
ディオテープレコーダなどにおける再生ヘッドのトラッ
キング制御方式が開示されている。
【0008】図2は従来のトラッキング制御方式におい
て、回転ドラムに取り付けた複数の磁気ヘッドの配置を
示した平面図、図3は従来のトラッキング制御方式にお
いて、磁気テープ上での記録パターンを示した図であ
る。
【0009】ここで、上記した特開平03−44852
号公報に開示された従来のトラッキング制御方式につい
て同号公報を参照しながら図2及び図3を用いて簡略に
説明する。
【0010】図2に示した如く、従来のトラッキング制
御方式において、磁気テープ4の深層部にパイロット信
号を記録するためのパイロット信号記録ヘッドH1A,
H1Bと、磁気テープ4の表層部にディジタルデータを
記録するための記録ヘッドH2A〜H2Dと、パイロッ
ト信号及びディジタルデータを再生するための再生ヘッ
ドH3A〜H3Dとが、回転ドラム22の底面22b
(図1)側の外周に沿って取り付けられている。
【0011】まず、回転ドラム22上ではパイロット信
号記録ヘッドH1Aとパイロット信号記録ヘッドH1B
とがドラム軸23を中心に対称に取り付けられている。
上記したパイロット信号記録ヘッドH1Aは、回転ドラ
ム22の回転方向Dに対して記録ヘッド対H2A,H2
Bより僅かに先行して取り付けられていると共に、パイ
ロット信号記録ヘッドH1Bも記録ヘッド対H2C,H
2Dより僅かに先行して取り付けられている。また、パ
イロット信号記録ヘッドH1A,H1Bのトラック幅
は、記録トラックのトラック幅の2トラック分に設定さ
れていると共に、パイロット信号記録ヘッドH1A,H
1Bのアジマス角は、±β°のアジマス角を有する記録
ヘッド対(H2A,H2B),(H2C,H2D)及び
±β°のアジマス角を有する再生ヘッド対(H3A,H
3B),(H3C,H3D)に対して中間の0°に設定
されている。
【0012】次に、上記した記録ヘッドH2A〜H2D
は、アジマス角−β°の記録ヘッドH2A及びアジマス
角+β°の記録ヘッドH2Bを備えた記録ヘッド対と、
アジマス角−β°の記録ヘッドH2C及びアジマス角+
β°の記録ヘッドH2Dを備えた記録ヘッド対とがドラ
ム軸23を中心にして対称に取り付けられている。従っ
て、上記した記録ヘッド対(H2A,H2B),(H2
C,H2D)により磁気テープ4上にディジタルデータ
を記録した際に、隣り合う記録トラック同士が互いに逆
アジマス角なる。
【0013】次に、上記した再生ヘッドH3A〜H3D
は、回転ドラム22の回転方向Dに対して記録ヘッドH
2A〜H2Dよりも略90°後方に取り付けられてお
り、且つ、アジマス角−β°の再生ヘッドH3A及びア
ジマス角+β°の再生ヘッドH3Bを備えた再生ヘッド
対と、アジマス角−β°の再生ヘッドH3C及びアジマ
ス角+β°の再生ヘッドH3Dを備えた再生ヘッド対と
がドラム軸23を中心にして対称に取り付けられてい
る。
【0014】ここで、図3に示した如く、パイロット信
号記録ヘッドH1A,H1Bを用いてパイロット信号発
生回路(図示せず)より順次出力される相異なる4種類
の周波数のパイロット信号f1〜f4を磁気テープ4上
に2トラック分づづそれぞれ上記順で繰り返し記録す
る。
【0015】この後、パイロット信号f1〜f4を記録
した各トラックの上に、記録ヘッド対(H2A,H2
B),(H2C,H2D)を用いて、ディジタルデータ
を±β°のアジマス角で2トラック略同時にそれぞれ重
ね書きすると、パイロット信号f1〜f4は磁気テープ
4の深層部に残り、且つ、ディジタルデータは磁気テー
プ4の表層部に記録される。
【0016】更に、磁気テープ4上に記録されたディジ
タルデータを再生ヘッド対(H3A,H3B),(H3
C,H3D)を用いて2トラック略同時に再生する場
合、各再生ヘッド対の各再生ヘッドの出力には隣接した
トラックに記録したパイロット信号からのクロストーク
成分が含まれるので、各再生ヘッドでパイロット信号の
クロストーク成分を各クロストーク検出回路(図示せ
ず)で検出し、この後、トラッキングエラー生成回路
(図示せず)で各クロストーク検出回路からの各クロス
トーク量の差を求めてトラッキングエラー信号を得る。
そして、このトラッキングエラー信号でキャプスタン1
8(図1)の回転を制御してクロストーク量の差がなく
なるように磁気テープ4を走行することで再生ヘッド対
(H3A,H3B),(H3C,H3D)のトラッキン
グ制御を行っている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来のトラッキング制御方式では磁気テープ4への再生時
に、再生ヘッド対(H3A,H3B),(H3C,H3
D)により上記したようなトラッキングエラー信号を得
ることができる。
【0018】しかしながら、パイロット信号が再生デー
タに及ぼす影響を零にできないためエラーレートが劣化
し易いし、また深層部に記録されたパイロット信号の再
生効率が悪いため、より高いレベルでパイロット信号を
記録しなければならずエラーレートへの影響が懸念さ
れ、さらに深層記録の記録レベルが低下し易い磁性層を
形成した薄手の磁気テープなどでは実現が難しい。
【0019】一方、磁気テープ4への狭トラック化を図
るにあたって再生データのエラーレートをより向上させ
るために更なる改良が必要であり、新たなトラッキング
制御方式が望まれている。そこで、互いに逆のアジマス
角を有する再生ヘッド対のうちでトラッキングを取るた
めの再生ヘッドでは隣接したトラックに記録したパイロ
ット信号からのクロストーク成分を確実に検出でき、且
つ、トラッキングを取らない再生ヘッドで再生した再生
データに対してパイロット信号の影響を少なくするよう
な磁気記録再生装置が望まれている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、トラッキング用
のパイロット信号を磁気テープ上に記録するためのパイ
ロット信号記録ヘッドを、隣り合う記録トラック同士が
互いに逆アジマス角になるように記録するための複数の
記録ヘッドを備えた記録ヘッド対よりも先行させて回転
ドラム上に取り付け、且つ、前記記録ヘッド対と対応し
たアジマス角を有する複数の再生ヘッドを備えた再生ヘ
ッド対を前記回転ドラム上に取り付け、前記パイロット
信号記録ヘッドにより前記パイロット信号を前記磁気テ
ープの深層部に記録した後に、前記記録ヘッド対により
ヘッド数と対応した各情報信号を前記磁気テープの表層
部に略同時に記録し、更に、記録済みの前記各情報信号
を前記再生ヘッド対により略同時に再生すると共に前記
パイロット信号を参照して該再生ヘッド対のトラッキン
グ制御を行うように構成した磁気記録再生装置におい
て、前記パイロット信号記録ヘッドのアジマス角を、前
記再生ヘッド対中でトラッキング用として予め設定した
再生ヘッドのアジマス角と同じに設定したことを特徴と
する磁気記録再生装置である。
【0021】また、第2の発明は、上記した第1の発明
の磁気記録再生装置において、前記再生ヘッド対中でト
ラッキング用として予め設定した前記再生ヘッドが走査
するトラックに対しては前記パイロット信号を記録せ
ず、このトラックに隣接するトラックに対して前記パイ
ロット信号記録ヘッドにより前記パイロット信号を記録
すると共に、前記記録ヘッド対中で前記パイロット信号
記録ヘッドのアジマス角と同じアジマス角を有する記録
ヘッドにより前記パイロット信号を記録しないトラック
に対して情報信号を記録する一方、このトラックに隣接
して前記パイロット信号を記録したトラックに対して前
記パイロット信号記録ヘッドのアジマス角と逆のアジマ
ス角を有する記録ヘッドにより情報信号を記録すること
を特徴とする磁気記録再生装置である。
【0022】また、第3の発明は、上記した第2の発明
の磁気記録再生装置において、前記パイロット信号を記
録する記録トラックに対して、前記再生ヘッド対中で前
記パイロット信号記録ヘッドのアジマス角と逆のアジマ
ス角を有する再生ヘッドのアジマス損失が最大となるよ
うに前記パイロット信号の周波数を設定したことを特徴
とする磁気記録再生装置である。
【0023】また、第4の発明は、上記した第3の発明
の磁気記録再生装置において、前記パイロット信号を記
録しないトラックに隣接した左右のトラックにそれぞれ
記録する前記パイロット信号は、互いに異なる周波数で
前記再生ヘッドのアジマス損失が最大となる第1,第2
の周波数に設定したことを特徴とする磁気記録再生装置
である。
【0024】また、第5の発明は、上記した第1〜第4
の発明のいずれかの磁気記録再生装置において、前記再
生ヘッド対をヘッドアクチュエータに搭載し、トラッキ
ング用として予め設定した前記再生ヘッドが走査するト
ラックに隣接する左右のトラックからの前記パイロット
信号のクロストーク成分の差分を検出することで、前記
ヘッドアクチュエータと一体に前記再生ヘッド対を記録
トラックの幅方向に変位させることを特徴とする磁気記
録再生装置である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る磁気記録再生
装置の一実施例を図1,図4乃至図10を参照して詳細
に説明する。
【0026】図4は本発明に係る磁気記録再生装置にお
いて、回転ドラムに取り付けた複数の磁気ヘッドの配置
を示した平面図、図5は図4に示した回転ドラムに取り
付けた複数の磁気ヘッドの記録トラック上での高さを模
式的に示した図、図6は図4に示した再生ヘッド対を搭
載したヘッドアクチュエータを説明するための図であ
り、(a)はヘッドアクチュエータとして圧電バイモル
フを用いる場合を示し、(b)はヘッドアクチュエータ
としてボイスコイルモータ用いる場合を示した断面図、
図7は本発明に係る磁気記録再生装置内に設けた信号処
理部を示したブロック図、図8は本発明に係る磁気記録
再生装置において、記録再生動作を説明するためのトラ
ックパターンを模式的に示した図、図9は本発明に係る
磁気記録再生装置において、パイロット信号の周波数を
説明するための図である。
【0027】尚、説明の便宜上、先に従来例で示した構
成部材と同一構成部材に対しては同一の符号を付して適
宜説明し、且つ、従来例と異なる構成部材に新たな符号
を付す共に、この実施例では従来例と異なる点を中心に
説明する。
【0028】本発明に係る磁気記録再生装置10B(図
1)は、先に従来の技術で説明した一般的なヘリカルス
キャン方式の磁気記録再生装置10A(図1)内に設け
た回転磁気ヘッド部20Aに代えて、新たな構成による
回転磁気ヘッド部20B(図1)を適用しており、この
回転磁気ヘッド部20Bは、回転ドラム22の底面22
b側に取り付けた複数の磁気ヘッドHが従来例と一部異
なっている。
【0029】即ち、図4に示した如く、本発明では、回
転ドラム22に取り付けた複数の磁気ヘッドHのうち
で、先に図2を用いて説明したパイロット信号記録ヘッ
ドH1A,H1Bに代えて、パイロット信号記録ヘッド
H4A,H4Bを取り付けている。
【0030】上記したパイロット信号記録ヘッドH4A
とパイロット信号記録ヘッドH4Bは、従来と同様に、
回転ドラム22上でドラム軸23を中心に対称に取り付
けられており、パイロット信号記録ヘッドH4Aは回転
ドラム22の回転方向Dに対して記録ヘッド対H2A,
H2Bより僅かに先行して取り付けられ、且つ、パイロ
ット信号記録ヘッドH4Bも記録ヘッド対H2C,H2
Dより僅かに先行して取り付けられている。
【0031】ここで、従来と異なる点は、パイロット信
号記録ヘッドH4A,H4Bのトラック幅は、図5及び
図8並びに図10に示したように記録トラックのトラッ
ク幅Twに設定されていると共に、パイロット信号記録
ヘッドH4A,H4Bのアジマス角が共に−β°に設定
されている。
【0032】一方、±β°のアジマス角を有する記録ヘ
ッド対(H2A,H2B),(H2C,H2D)と、±
β°のアジマス角を有する再生ヘッド対(H3A,H3
B),(H3C,H3D)は、従来と同様の配置で回転
ドラム22上に取り付けられている。
【0033】そして、記録ヘッド対(H2A,H2
B),(H2C,H2D)は、それぞれのヘッド数に対
応した各ディジタル情報信号を隣り合う記録トラック同
士が互いに逆アジマス角になるように±β°のアジマス
角で磁気テープ4上に2トラック略同時に記録してい
る。一方、再生ヘッド対(H3A,H3B),(H3
C,H3D)は記録済みの記録トラックを2トラック略
同時に再生している。この際、記録ヘッド対及び再生ヘ
ッド対は、図5に示したように、各ヘッド対の隣り合う
ヘッドが記録トラック上で1トラック分高さを違えて回
転ドラム22上にそれぞれ取り付けられている。
【0034】ここで、図5に示したように、2トラック
記録再生の場合、アジマス角−β°のパイロット信号記
録ヘッドH4A,H4Bは1トラック分のトラック幅T
wしか持たないために、パイロット信号記録ヘッドH4
A,H4Bが走査しない記録トラック上には、記録ヘッ
ド対のうちでアジマス角−β°の記録ヘッドH2A,H
2Cと、再生ヘッド対のうちでアジマス角−β°の再生
ヘッドH3A,H3Cとが走査するように予め設定され
ている。
【0035】一方、アジマス角−β°のパイロット信号
記録ヘッドH4A,H4Bが走査するトラック上には、
記録ヘッド対のうちでアジマス角+β°の記録ヘッドH
2B,H2Dと、再生ヘッド対のうちでアジマス角+β
°の再生ヘッドH3B,H3Dとが走査するように予め
設定されているので、パイロット信号記録ヘッドH4
A,H4Bのアジマス角は記録ヘッドH2B,H2D及
び再生ヘッドH3B,H3Dに対して逆アジマスとなっ
ている。
【0036】尚、実施例では、パイロット信号記録ヘッ
ドH4A,H4Bのアジマス角を−β°に設定したが、
これとは逆に、パイロット信号記録ヘッドH4A,H4
Bのアジマス角を+β°に設定する場合は、このトラッ
ク上を走査する記録ヘッドH2B,H2D及び再生ヘッ
ドH3B,H3Dのアジマス角を−β°に設定すると共
に、隣のトラック上を走査する記録ヘッドH2A,H2
C及び再生ヘッドH3A,H3Cのアジマス角を+β°
に設定すれば良い。
【0037】次に、アジマス角±β°の再生ヘッド対H
3A,H3Bはヘッドアクチュエータ30A上に一体と
なって搭載され、且つ、再生ヘッド対H3A,H3Bの
うちでアジマス角−β°の再生ヘッドH3Aはトラッキ
ング制御用として予め設定されている。また、アジマス
角±β°の再生ヘッド対H3C,H3Dもヘッドアクチ
ュエータ30B上に一体となって搭載され、且つ、再生
ヘッド対H3C,H3Dのうちでアジマス角−β°の再
生ヘッドH3Cはトラッキング制御用として予め設定さ
れている。そして、ヘッドアクチュエータ30A及びヘ
ッドアクチュエータ30Bにより、後述するように再生
ヘッド対H3A,H3B及び再生ヘッド対H3C,H3
Dを記録トラックのトラック幅方向にそれぞれ変位させ
てトラッキング制御している。
【0038】ここで、上記したヘッドアクチュエータ3
0A,30Bは、図6(a)に示した圧電バイモルフB
M又は図6(b)に示したボイスコイルモータVCMを
用いている。
【0039】より具体的に説明すると、図6(a)に示
した回転磁気ヘッド部20Bでは、シヤーシ(図示せ
ず)など固定設置される固定ドラム21の上下に嵌着し
た一対のベアリング24,24に、回転ドラム22を圧
入したドラム軸23が図示しないドラムモータの駆動力
により回転自在に支持されている。
【0040】また、回転ドラム22の底面22bには圧
電バイモルフBMがヘッド駆動方向(矢印方向)に揺動
自在に取り付けられている。この圧電バイモルフBMの
先端には、再生ヘッド対H3A,H3Bを固着したヘッ
ドサポート板SPが取り付けられており、且つ、再生ヘ
ッド対H3A,H3Bは回転ドラム22の外周面22a
から磁気テープ4側に僅かに突出している。尚、ドラム
軸23の反対側には、再生ヘッド対H3C,H3Dを搭
載した圧電バイモルフBMが取り付けられており、これ
によりダイナミックバランスが保たれているものの、こ
こでの図示を省略する。
【0041】また、圧電バイモルフBMの各リード線
は、回転ドラム22に穿設した貫通孔22cを通って回
転ドラム22の上面22d側に導かれ、回転ドラム22
の上部に形成した複数のスリップリング25に接続され
ている。更に、複数のスリップリング25には固定部材
に取り付けた複数のブラシ26が摺接している。従っ
て、複数のブラシ26,複数のスリップリング25を介
して圧電バイモルフBMにトラッキングエラー信号に基
づいて生成したトラッキング制御信号を印加すると、圧
電バイモルフBMと一体に再生ヘッド対H3A,H3B
が磁気テープ4に記録した記録トラックの幅方向に変位
可能になっている。
【0042】この際、固定ドラム21の内部に固着した
固定側ロータリートランス27Aと、回転ドラム22の
内部に固着した回転側ロータリートランス27Bとを、
僅かな隙間を隔てて互いに対向させることで、記録ヘッ
ド対及び再生ヘッド対へのディジタル情報信号の授受を
両ロータリートランス27A,27Bにより非接触で行
っている。
【0043】また、図6(b)に示した回転磁気ヘッド
部20Bでは、図6(a)で説明した圧電バイモルフB
Mに代えて、ボイスコイルモータVCMが回転ドラム2
2の底面側から穿設した有底孔22e内に取り付けられ
ている。このボイスコイルモータVCMは内部に設けた
軸Gがヘッド駆動方向(矢印方向)に上下動自在になっ
ている。そして、ボイスコイルモータVCMの軸Gに
は、再生ヘッド対H3A,H3Bを固着したヘッドサポ
ート板SPが取り付けられており、且つ、再生ヘッド対
H3A,H3Bは回転ドラム22の外周面22aから磁
気テープ4側に僅かに突出している。尚、ドラム軸23
の反対側には、再生ヘッド対H3C,H3Dを搭載した
ボイスコイルモータVCMが取り付けられているもの
の、ここでの図示を省略する。
【0044】そして、複数のブラシ26,複数のスリッ
プリング25を介してボイスコイルモータVCMにトラ
ッキングエラー信号に基づいて生成したトラッキング制
御信号を印加すると、ボイスコイルモータVCMと一体
に再生ヘッド対H3A,H3Bが磁気テープ4に記録し
た記録トラックの幅方向に変位可能になっている。
【0045】次に、本発明に係る磁気記録再生装置10
B内に設けた信号処理部40について、図7を用いて説
明する。
【0046】図7に示した如く、信号処理部40では、
パイロット信号発生回路41内で第1,第2のパイロッ
ト信号が周波数F1,F2にそれぞれ設定されて生成さ
れ、これら第1,第2のパイロット信号は記録アンプ4
2でそれぞれ増幅された後、周波数F1に設定された第
1のパイロット信号は回転ドラム22の半回転期間に亘
ってアジマス角−β°のパイロット信号記録ヘッドH4
Aに供給され、且つ、周波数F2に設定された第2のパ
イロット信号は残りの半回転期間に亘ってアジマス角−
β°のパイロット信号記録ヘッドH4Bに供給されてい
る。そして、パイロット信号記録ヘッドH4A,4Bに
より第1,第2のパイロット信号を磁気テープ4(図
1)の深層部に記録している。
【0047】より具体的には、図8に示したように、記
録ヘッド対H2A,2Bより先行したアジマス角−β°
のパイロット信号記録ヘッドH4Aは、周波数F1に設
定された第1のパイロット信号をトラック番号2,6,
…と4トラックおきに記録し、一方、記録ヘッド対H2
C,2Dより先行したアジマス角−β°のパイロット信
号記録ヘッドH4Bは、周波数F2に設定された第2の
パイロット信号をトラック番号4,8,…と4トラック
おきに記録している。
【0048】また、パイロット信号記録ヘッドH4A,
H4Bは、前述したように、1トラック分のトラック幅
Twに形成されているために、パイロット信号無しのト
ラックが生じることになり、この場合はパイロット信号
無しのトラックがトラック番号1,3,5,7,9,…
の順に2トラックおきに発生することになる。
【0049】図7に戻り、記録信号処理回路43より供
給された記録データ信号は記録アンプ44,45でそれ
ぞれ増幅された後、回転ドラムの半回転ごとに切り換え
られてアジマス角±β°の記録ヘッド対H2A,H2B
と、アジマス角±β°の記録ヘッド対H2C,H2Dと
にそれぞれ供給されている。
【0050】そして、パイロット信号F1,F2を記録
した直後に引き続いて記録ヘッド対(H2A,H2
B),(H2C,H2C)により記録データ信号を磁気
テープ4の表層部に±β°のアジマス角で2トラック略
同時に記録している。
【0051】より具体的には、図8に示したように、回
転ドラム22の前半の半回転中に記録ヘッド対H2A,
H2Bのうちでアジマス角−β°の記録ヘッドH2Aで
パイロット信号が記録されていないトラック番号1を、
アジマス角+β°の記録ヘッドH2Bでパイロット信号
F1が記録されたトラック番号2をそれぞれ略同時に記
録し、この後、回転ドラム22の後半の半回転中は休
み、次の前半の半回転中に記録ヘッドH2Aでパイロッ
ト信号が記録されていないトラック番号5を、記録ヘッ
ドH2Bでパイロット信号F1が記録されたトラック番
号6をそれぞれ略同時に記録し、以下、これを繰り返し
ている。
【0052】一方、回転ドラム22の後半の半回転中に
記録ヘッド対H2C,H2Dのうちでアジマス角−β°
の記録ヘッドH2Cでパイロット信号が記録されていな
いトラック番号3を、アジマス角+β°の記録ヘッドH
2Dでパイロット信号F2が記録されたトラック番号4
をそれぞれ略同時に記録し、この後、回転ドラム22の
次の前半の半回転中は休み、次の後半の半回転中に記録
ヘッドH2Cでパイロット信号が記録されていないトラ
ック番号7を、記録ヘッドH2Bでパイロット信号F2
が記録されたトラック番号8をそれぞれ略同時に記録
し、以下、これを繰り返している。
【0053】次に、磁気テープ4上に記録された記録済
みの記録トラックを再生する場合には、アジマス角±β
°の再生ヘッド対(H3A,H3B),(H3C,H3
D)によりそれぞれ2トラック略同時に再生され、再生
された各再生信号は、各再生ヘッド対の各再生ヘッドと
対応したプリアンプ46〜49で増幅された後にヘッド
切り換えスイッチ50,51に送られている。この際、
ヘッド切り換えスイッチ50,51は回転ドラム22の
半回転ごとに、端子a−端子cと、端子b−端子cとに
交互に切り換えられている。
【0054】即ち、再生ヘッド対H3A,H3Bのうち
でアジマス角−β°の再生ヘッド3Aと、再生ヘッド対
H3C,H3Dのうちでアジマス角−β°の再生ヘッド
3Cとによりそれぞれ再生した各再生信号は、プリアン
プ47,49をそれぞれ経由してヘッド切り換えスイッ
チ51を通って波形等価器53とトラッキングエラー検
出回路55とに送られている。一方、再生ヘッド対H3
A,H3Bのうちでアジマス角+β°の再生ヘッド3B
と、再生ヘッド対H3C,H3Dのうちでアジマス角+
β°の再生ヘッド3Dとによりそれぞれ再生した各再生
信号は、プリアンプ46,48をそれぞれ経由してヘッ
ド切り換えスイッチ50を通って波形等価器52に送ら
れている。
【0055】上記した波形等価器52,53では各再生
信号に対して波形整形を行った後に再生信号処理回路5
4に送出して、再生信号処理回路54からパイロット信
号F1,F2が除かれた再生信号が出力される。
【0056】また、上記したトラッキングエラー検出回
路55では、アジマス角−β°の再生ヘッド3A又は再
生ヘッド3Cでパイロット信号が記録されていないトラ
ックを走査する際に、このトラックの両側に隣接したト
ラックに記録されたパイロット信号F1,F2からのク
ロストーク成分の差分を検出してトラッキングエラー信
号を得て、このトラッキングエラー信号に基づいて生成
したトラッキング制御信号を再生ヘッド対H3A,H3
Bを搭載したヘッドアクチュエータ30A(図4,図
5)又は再生ヘッド対H3C,H3Dを搭載したヘッド
アクチュエータ30B(図4,図5)に供給すること
で、ヘッドアクチュエータ30A又はヘッドアクチュエ
ータ30Bと一体に再生ヘッド対H3A,H3B又は再
生ヘッド対H3C,H3Dを記録トラックの幅方向に変
位させてトラッキング制御している。
【0057】より具体的には、図8に示した如く、再生
ヘッド対H3A,H3Bは、記録ヘッド対H2A,H2
Bと対応してトラック番号1,2、次にトラック番号
5,6、次にトラック番号9,10、……の順に2トラ
ック略同時に走査し、一方、再生ヘッド対H3C,H3
Dは、記録ヘッド対H2C,H2Dと対応してトラック
番号3,4、次にトラック番号7,8、……の順に2ト
ラック略同時に走査している。
【0058】ここで、例えばトラック番号7,8に注目
すると、再生ヘッド対H3C,H3Dのうちでアジマス
角−β°の再生ヘッドH3Cは、パイロット信号が記録
されていないトラック番号7を走査し、一方、アジマス
角+β°の再生ヘッドH3Cは、これとは逆のアジマス
角−β°で磁気テープ4の深層部にパイロット信号F2
を記録したトラック番号8を走査している。
【0059】従って、アジマス角−β°の再生ヘッドH
3Cは、これと同じアジマス角−β°で磁気テープ4の
表層部に記録したトラック番号7の記録データ信号を確
実に再生すると共に、このトラック番号7に隣接するト
ラック番号6,8に同じアジマス角−β°で磁気テープ
4の深層部に記録したパイロット信号F1,F2からの
クロストーク成分を検出し、ここで検出した両クロスト
ーク成分の差分によるトラッキングエラー信号に基づい
て生成したトラッキング制御信号をヘッドアクチュエー
タ30B(図4,図5)に供給して再生ヘッド対H3
C,H3Dをトラッキング制御している。
【0060】一方、アジマス角+β°の再生ヘッドH3
Dは、これと同じアジマス角+β°で磁気テープ4の表
層部に記録したトラック番号8の記録データ信号を確実
に再生しているものの、磁気テープ4の深層部に記録し
たパイロット信号F2は逆アジマス角のために再生ヘッ
ドH3Dで再生できないので、パイロット信号F2によ
る記録データ信号への干渉を最小限に押さえることがで
きる。この理由を説明すると、トラック番号8上におい
て、再生ヘッドH3Dのトラック幅をTwとし、且つ、
パイロット信号記録ヘッドH4Bのアジマス角と再生ヘ
ッドH3Dのアジマス角とがなす角をθ°とし、更に、
トラック番号8に記録された記録データ信号の記録波長
をλとすると、一般的に、再生ヘッドH3Dのアジマス
損失L(dB)は、下記する数1の式で決まり、且つ、
図9に示した特性となる。勿論、再生ヘッドH3Dと同
じアジマス角の再生ヘッドH3Bに対しても同様であ
る。
【0061】
【数1】 ここで、本発明では、パイロット信号を記録する記録ト
ラックに対して、再生ヘッド対(H3A,H3B),
(H3C,H3D)中でパイロット信号記録ヘッドH4
A,H4Bのアジマス角と逆のアジマス角を有する再生
ヘッドH3B,H3Dのアジマス損失が最大となるよう
にパイロット信号の周波数を設定しており、言い換える
と、再生ヘッドH3B,H3Dへのパイロット信号のク
ロストーク成分が最小となるような周波数にパイロット
信号を設定しており、この周波数は図9から明らかなよ
うに周期的に現れるので、最初に現れるクロストークの
レベルを最小にする周波数を第1のパイロット信号周波
数F1に設定し、次に現れるクロストークのレベルを最
小にする周波数を第2のパイロット信号周波数F2に設
定することにより、再生ヘッドH3B,H3Dでは同じ
トラック上に逆アジマス角で記録したパイロット信号F
1,F2に干渉されることなく、再生ヘッドH3B,H
3Dと同じアジマス角で記録した記録データ信号を確実
に再生することができる。
【0062】次に、本発明に係る磁気記録再生装置10
Bを一部変形した変形例について図10を用いて簡略に
説明する。
【0063】図10は本発明に係る磁気記録再生装置1
0Bを一部変形した変形例において、記録再生動作を説
明するためのトラックパターンを模式的に示した図であ
る。
【0064】先に説明した本発明に係る磁気記録再生装
置10Bでは、磁気テープ4上でディジタル情報信号を
記録再生する際に、アジマス角±β°の記録ヘッド対
(H2A,H2B),(H2C,H2D)及びアジマス
角±β°の再生ヘッド対(H3A,H3B),(H3
C,H3D)により略同時に2トラックを記録したり、
再生しているが、上記した技術的思想を踏まえた上で、
変形例の磁気記録再生装置では4トラック以上の偶数ト
ラックを略同時に記録したり、略同時に再生することが
できるように構成されている。
【0065】即ち、図10に示した如く、例えば4トラ
ックを略同時に記録したり、略同時に再生する場合に
は、隣り合う記録トラック同士が互いに逆アジマス角な
るように記録するために、記録ヘッド対はアジマス角−
β°の記録ヘッドとアジマス角+β°の記録ヘッドとを
交互に4個各トラックに高さを合わせて設けており、再
生ヘッド対も記録ヘッド対にアジマス角を合わせて設け
られている。一方、記録ヘッド対より先行するパイロッ
ト信号記録ヘッドは、記録ヘッド対のうちで1トラック
おきにアジマス角+β°の記録ヘッドが走査する2本の
トラック上を先行して走査しており、アジマス角−β°
のパイロット信号F1,F2をそれぞれ記録するように
2個設けられている。また、パイロット信号記録ヘッド
が走査しないトラックが1トラックおきに2本あるが、
この2本のトラックにはアジマス角−β°の記録ヘッド
及び再生ヘッドが走査しており、且つ、トラッキッング
制御用の再生ヘッドは2本のトラックのうちのいずれか
のトラックと対応して予め設定しておけば良いものであ
る。以下、6トラック,8トラックの記録再生場合でも
4トラックの例を拡張させれば良い。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係る磁気記録再生
装置において、請求項1記載によると、トラッキング用
のパイロット信号を磁気テープ上に記録するためのパイ
ロット信号記録ヘッドを、隣り合う記録トラック同士が
互いに逆アジマス角なるように記録するための複数の記
録ヘッドを備えた記録ヘッド対よりも先行させて回転ド
ラム上に取り付け、且つ、記録ヘッド対と対応したアジ
マス角を有する複数の再生ヘッドを備えた再生ヘッド対
を回転ドラム上に取り付けて、パイロット信号を情報信
号よりも先行して記録するにあたって、パイロット信号
記録ヘッドのアジマス角を、再生ヘッド対中でトラッキ
ング用として予め設定した再生ヘッドのアジマス角と同
じに設定したため、トラッキング用の再生ヘッドと同じ
アジマス角で磁気テープの深層部に記録したパイロット
信号をトラッキング用の再生ヘッドで確実に検出でき
る。
【0067】また、請求項2記載によると、再生ヘッド
対中でトラッキング用として予め設定した再生ヘッドが
走査するトラックに対してはパイロット信号を記録せ
ず、このトラックに隣接するトラックに対してパイロッ
ト信号記録ヘッドによりパイロット信号を記録すると共
に、記録ヘッド対中でパイロット信号記録ヘッドのアジ
マス角と同じアジマス角を有する記録ヘッドによりパイ
ロット信号を記録しないトラックに対して情報信号を記
録する一方、このトラックに隣接してパイロット信号を
記録したトラックに対してパイロット信号記録ヘッドの
アジマス角と逆のアジマス角を有する記録ヘッドにより
情報信号を記録しているため、再生ヘッド対中でトラッ
キング用の再生ヘッドは、これと同じアジマス角で記録
した情報信号を確実に再生できると共に、このトラック
に隣接するトラックに記録したパイロット信号からのク
ロストーク成分を確実に検出できる。また、再生ヘッド
対中でパイロット信号を記録した記録トラックを走査す
る再生ヘッドのアジマス角はパイロット信号記録ヘッド
のアジマス角と逆アジマスであるので、パイロット信号
に干渉されることなく、再生ヘッドと同じアジマス角で
記録した情報信号を確実に再生することができる。
【0068】また、請求項3及び請求項4記載による
と、パイロット信号を記録する記録トラックに対して、
再生ヘッド対中でパイロット信号記録ヘッドのアジマス
角と逆のアジマス角を有する再生ヘッドのアジマス損失
が最大となるようにパイロット信号の周波数を設定して
いるために、パイロット信号を記録した記録トラックを
走査する再生ヘッドはパイロット信号に全く左右されず
に記録済みの情報信号を確実に再生することができる。
【0069】また、請求項5記載によると、再生ヘッド
対をヘッドアクチュエータに搭載し、トラッキング用と
して予め設定した再生ヘッドが走査するトラックに隣接
する左右のトラックからのパイロット信号のクロストー
ク成分の差分を検出することで、ヘッドアクチュエータ
と一体に再生ヘッド対を記録トラックの幅方向に変位さ
せているため、再生ヘッド対のトラッキング制御を良好
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なヘリカルスキャン方式の磁気記録再生
装置の構成を示した図である。
【図2】従来のトラッキング制御方式において、回転ド
ラムに取り付けた複数の磁気ヘッドの配置を示した平面
図である。
【図3】従来のトラッキング制御方式において、磁気テ
ープ上での記録パターンを示した図である。
【図4】本発明に係る磁気記録再生装置において、回転
ドラムに取り付けた複数の磁気ヘッドの配置を示した平
面図である。
【図5】図4に示した回転ドラムに取り付けた複数の磁
気ヘッドの記録トラック上での高さを模式的に示した図
である。
【図6】図4に示した再生ヘッド対を搭載したヘッドア
クチュエータを説明するための図であり、(a)はヘッ
ドアクチュエータとして圧電バイモルフを用いる場合を
示し、(b)はヘッドアクチュエータとしてボイスコイ
ルモータ用いる場合を示した断面図である。
【図7】本発明に係る磁気記録再生装置内に設けた信号
処理部を示したブロック図である。
【図8】本発明に係る磁気記録再生装置において、記録
再生動作を説明するためのトラックパターンを模式的に
示した図である。
【図9】本発明に係る磁気記録再生装置において、パイ
ロット信号の周波数を説明するための図である。
【図10】本発明に係る磁気記録再生装置を一部変形し
た変形例において、記録再生動作を説明するためのトラ
ックパターンを模式的に示した図である。
【符号の説明】
4…磁気テープ、10B…本発明に係る磁気記録再生装
置、20B…回転磁気ヘッド部、21…固定ドラム、2
2…回転ドラム、23…ドラム軸、30A,30B…ヘ
ッドアクチュエータ、40…信号処理部、41…パイロ
ット信号発生回路、43…記録信号処理回路、52,5
3…波形等価器、54…再生信号処理回路、55…トラ
ッキングエラー検出回路、(H2A,H2B),(H2
C,H2D)…記録ヘッド対、(H3A,H3B),
(H3C,H3D)…再生ヘッド対、H4A,H4B…
パイロット信号記録ヘッド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D036 AA08 BB02 BB12 BB22 CC03 CC23 CC71 5D042 FA05 GA01 HA05 HA15 HB02 KA02 KA14 5D091 AA03 BB08 GG06 GG08 HH06 HH20 5D097 AA01 BB01 BB02 FF05 LL08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラッキング用のパイロット信号を磁気
    テープ上に記録するためのパイロット信号記録ヘッド
    を、隣り合う記録トラック同士が互いに逆アジマス角に
    なるように記録するための複数の記録ヘッドを備えた記
    録ヘッド対よりも先行させて回転ドラム上に取り付け、
    且つ、前記記録ヘッド対と対応したアジマス角を有する
    複数の再生ヘッドを備えた再生ヘッド対を前記回転ドラ
    ム上に取り付け、前記パイロット信号記録ヘッドにより
    前記パイロット信号を前記磁気テープの深層部に記録し
    た後に、前記記録ヘッド対によりヘッド数と対応した各
    情報信号を前記磁気テープの表層部に略同時に記録し、
    更に、記録済みの前記各情報信号を前記再生ヘッド対に
    より略同時に再生すると共に前記パイロット信号を参照
    して該再生ヘッド対のトラッキング制御を行うように構
    成した磁気記録再生装置において、 前記パイロット信号記録ヘッドのアジマス角を、前記再
    生ヘッド対中でトラッキング用として予め設定した再生
    ヘッドのアジマス角と同じに設定したことを特徴とする
    磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気記録再生装置におい
    て、 前記再生ヘッド対中でトラッキング用として予め設定し
    た前記再生ヘッドが走査するトラックに対しては前記パ
    イロット信号を記録せず、このトラックに隣接するトラ
    ックに対して前記パイロット信号記録ヘッドにより前記
    パイロット信号を記録すると共に、前記記録ヘッド対中
    で前記パイロット信号記録ヘッドのアジマス角と同じア
    ジマス角を有する記録ヘッドにより前記パイロット信号
    を記録しないトラックに対して情報信号を記録する一
    方、このトラックに隣接して前記パイロット信号を記録
    したトラックに対して前記パイロット信号記録ヘッドの
    アジマス角と逆のアジマス角を有する記録ヘッドにより
    情報信号を記録することを特徴とする磁気記録再生装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の磁気記録再生装置におい
    て、 前記パイロット信号を記録する記録トラックに対して、
    前記再生ヘッド対中で前記パイロット信号記録ヘッドの
    アジマス角と逆のアジマス角を有する再生ヘッドのアジ
    マス損失が最大となるように前記パイロット信号の周波
    数を設定したことを特徴とする磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の磁気記録再生装置におい
    て、 前記パイロット信号を記録しないトラックに隣接した左
    右のトラックにそれぞれ記録する前記パイロット信号
    は、互いに異なる周波数で前記再生ヘッドのアジマス損
    失が最大となる第1,第2の周波数に設定したことを特
    徴とする磁気記録再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のうちいずれか1項
    記載の磁気記録再生装置において、 前記再生ヘッド対をヘッドアクチュエータに搭載し、ト
    ラッキング用として予め設定した前記再生ヘッドが走査
    するトラックに隣接する左右のトラックからの前記パイ
    ロット信号のクロストーク成分の差分を検出すること
    で、前記ヘッドアクチュエータと一体に前記再生ヘッド
    対を記録トラックの幅方向に変位させることを特徴とす
    る磁気記録再生装置。
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