JP2004192326A - リモートライフサイクルマネジメントサポートシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】ビル内に設置された設備機器を常に正常な状態で運用し、運転コストやエネルギー消費を最適化し、機器に障害が生じた際に、設備機器のうちの該当する装置の補修を行うに適したメーカに確実に連絡できるよう、全ての機器や装置をプロトコルが公開されたネットワークを介して統括することができるリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムを提供する。
【解決手段】管理対象建物10内に設置された各設備機器12を構成する装置の運用情報をプロトコルが公開された施設管理ネットワーク14を介してLDU16に提供する。LDU16は公衆回線網18を介してリモートセンタ20に接続される。LDU16はそれぞれの装置について所定時間毎にコントローラやI/O管理装置の運用データを取得し、リモートセンタ20へ提供する。リモートセンタ20では運用データに基づいて各装置の運転状態を診断する。
【選択図】 図1
【解決手段】管理対象建物10内に設置された各設備機器12を構成する装置の運用情報をプロトコルが公開された施設管理ネットワーク14を介してLDU16に提供する。LDU16は公衆回線網18を介してリモートセンタ20に接続される。LDU16はそれぞれの装置について所定時間毎にコントローラやI/O管理装置の運用データを取得し、リモートセンタ20へ提供する。リモートセンタ20では運用データに基づいて各装置の運転状態を診断する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空調設備、給排水設備、各種制御装置等が設置されたオフィスビルや商業ビル、病院、学校等の管理対象建物の運営維持を適切に行うようにしたビル管理のためのリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムに関するものである。
【0002】
建物施設の運営や維持、修繕、改修などのライフサイクルを通じてその資産価値の維持や向上を図る管理手法をライフサイクルマネージメント(以下、「LCM」と称する。)という。
【0003】
建物管理における社会的な要求事項として、地球温暖化防止策としてのCO 2 排出量を削減するため、エネルギー使用量を低減することが要求され、そのため、すでに行われている大型業務ビルのエネルギー管理施設指定によるエネルギー管理をより強化するよう省エネ法の改正が視野におかれていること、病院や学校、中小のビル等の建物に各設備の専用の管理装置を導入することは困難であり、集中管理に依存した安価なエネルギー管理装置が必要とされていること、近年の経済成長の低下において、建物の収益性を向上させることが望まれていること等がある。このために、総合的なビル管理のため、ビルの各種設備に精通した者に、LCMのためのサポート業務を委託することが行われる。
【0004】
従来のこの種のビル管理システムには、特許文献1に記載された設備データ分析・診断システムなどがある。これは、図7に示すように、ビル管理システムで収集している設備データの数に制限がある場合でも、きめ細かい分析や診断を行うことができる設備データ分析・診断システムを提供するものとして、刻々変化するビル設備データを蓄積し、設備の運転状態を分析し、設備の状態を診断する設備データ分析・診断システムにおいて、ビル管理用データベースを有する主処理装置2103と、ビル設備に接続されるローカル処理装置2131とを含むビル管理システム2100と、設備診断用データベースを有する処理装置2123を備える設備データ分析システム2120と、前記ビル管理システム2100の主処理装置2103とローカル処理装置2131とを接続するとともに、前記ビル管理システム2100と前記設備データ分析システム2120とを接続する情報系ネットワーク2151とを具備したものである。
【0005】
また、複数の建物の遠隔監視、設備機器の発停制御が多額の設備投資なしに実現できるとともに、通常監視している建物の状況などを表す情報からその建物に生じる異常や保守点検の程度を予知し、故障その他の異常事態の発生を未然に防止すること或いは保守点検の内容に応じた要員派遣を実現できるビル管理システムを提供するものとして、管理対象の建物又はその設備に関する情報を蓄積する建物管理装置(MCU)と、複数の建物において各々の建物管理装置に蓄積された情報を収集し一元管理する情報管理装置と、建物管理装置と情報管理装置との間でデータその他の情報を通信するための通信ネットワークとを具備する。情報管理装置は、建物管理装置から受信した情報から予め形成したデータベースを参照して予知される事象を提示する。また、広域ビル管理センタに設置される汎用端末には、対象建物の遠隔監視・制御と情報管理装置に蓄積された情報を参照する機能を備えるものである(例えば特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−265425号
【特許文献2】
特開2001−331571号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のビル管理システムでは、ネットワークを介して遠隔管理サービスが行われる場合でも、分析・診断に使えるデータは、ビル管理システムにおいて収集・蓄積された設備データに限定されている。例えば特開2001−265425号の図1にもあるように、刻々変化するオン・オフ状態や計測値等のデータをベースに設備診断用のデータベースを構成させている。その為に、運用モード・制御モードに応じた適切なエネルギー診断・劣化診断が行えず、制御量と各種運転状態の短期間の変化・応答性を管理して得られる制御調整不良の問題摘出が見逃されることがあった。また、設備機器内の挙動に関するデータは収集・蓄積の対象となっていない為、ビル内設備に障害が発生した場合、機器間の障害の切り分けを行えず、例えばネットワーク化された空調システムに障害が発生した場合には、空調システムを構成するコンプレッサや冷凍機、ポンプ及びネットワーク化されたコントローラ、I/O管理装置に関連する機器のメーカや事業者が全て障害の調査に立ち会うことになる。特に、関連機器や構成部品が多数になる設備ではしばしば調査に立ち会うこともあり、メーカ等では無用な負担となっている。
【0008】
また、各設備の運転状態や運用データなどは、前記設備データ分析システムや前記広域ビル管理センタにおいてデータベース化されているが、これらのデータはビル管理者やその受託者が保有するもので、メーカがこれらのデータを得ることはない。このため、開発された各種機器の運用に関して追跡することができず、以後の開発の参考としにくい場合がある。
【0009】
そこで、この発明は、ビル内の各種設備をLCM手法に基づいて管理し、省エネルギー等のビルマネジメントの適切化を図り、しかも各設備について運用データを当該設備のメーカに各メーカ別に提供することができるようにしたリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するための技術的手段として、この発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムは、建物内に設置された設備を監視・制御・管理するためにそれぞれの設備に接続された施設管理ネットワークと、該ネットワークに接続されたローカルデータマネジメントユニットと、遠隔地から集約管理するリモートセンタとからなるリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムにおいて、前記ローカルデータマネジメントユニットは、自立分散型のコントローラやI/O管理装置を通じて、設備の運転状態・環境状態・プロセス状態・制御量・制御モード・運用モードの諸情報のうち、解析・診断に必要な情報を必要なタイミングで収集し、該収集された情報を基に、必要に応じて設定された一次診断アルゴリズムで順次診断し、前記リモートセンタに対して詳細な解析・診断による処理を要請し、あるいは調整不良な制御系統・機器を抽出し通知する警告を記録し、前記リモートセンタから指定されたタイミングで、収集したデータ群を定時データとして記録し、リモートセンタからの収集要請に応じて、あるいは設定情報として登録された時刻に、前記ネットワークを介してリモートセンタに接続して、警告データと定時データをリモートセンタに送出し、前記リモートセンタは、前記ローカルデータマネジメントユニットで処理する機能を遠隔設定し、前記ローカルデータマネジメントユニットで収集診断されたデータを集約的に収集し、前記ローカルデータマネジメントユニットで行う診断・解析アルゴリズムの評価・更新を行うと共に、ローカルデータマネジメントユニットより伝えられる警告データにより診断対象を絞り込み、制御性・エネルギー管理・修繕・手入れ・システム不整合・劣化・更新に関する解析・診断を行い、詳細な解析が必要な場合には、臨機に必要な情報の組み合わせと収集タイミングをローカルデータマネジメントユニットに対して遠隔設定して、その遠隔設定条件により前記コントローラやI/O管理装置から所定のデータを収集して取り込み、前記ローカルデータマネジメントユニットから送出された警告データによって定期診断・解析の稼働率を高め、適宜な臨機の詳細診断・解析を行い、調査員の派遣による診断・解析と保守・更新の総合的な運用を支援することを特徴としている。
【0011】
前記ローカルデータマネジメントユニット(以下、「LDU」と略記する。)は、管理対象建物内の各種設備に関して、運転状態や環境状態、プロセス状態、制御量、制御モード、運用モード等種々の諸情報のうち、当該各種設備の運用状態等を解析し、診断するのに必要な情報を、必要なタイミングで収集し、これら収集された情報を基に任意に設定された一次診断アルゴリズムに基づいて所定の診断を行う。調整不良等の機器がある場合には警告として記録する。その上で、前記リモートセンタからの要請がある場合、あるいは予め設定された情報に基づいて、定時データと必要な警告データとをリモートセンタに送出する。警告データは、前記リモートセンタに対する解析、詳細診断の要請となる。
【0012】
前記リモートセンタでは、前記LDUで処理すべき機能を設定する。また、LDUから警告データが送出された場合等には、LDUに対してデータを臨機に収集するための収集タイミングを遠隔設定する。この設定した臨機の収集タイミングで取得されたデータを基に詳細診断と解析処理が行われる。収集したデータだけで診断・解析ができない場合は、必要に応じてリモートセンタでは調査員の派遣を要請することになる。このように前記ローカルデータマネジメントユニットから送出された警告データによって定期診断・解析の稼働率を高め、適宜な臨機の詳細診断・解析を行うので、調査員の派遣による診断・解析が適正化し保守・更新が総合的に運用される。
【0013】
また、請求項2の発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムは、前記ローカルデータマネジメントユニットは、前記コントローラやI/O管理装置の有する収集可能な全情報に関する設置状態であるコンフィグ情報と、コントローラやI/O管理装置内で逐次更新管理されている設備機器の運転状態・環境状態・プロセス状態・制御量状態情報(以下、「運用情報」という)と、施設管理ネットワークの管理装置や保守端末などから設定され保持している制御モード・運用モードのモード情報とに関し、収集する情報の組み合わせグループを複数編成し、それぞれのグループに対して一次診断アルゴリズムとデータ収集タイミングを設定し、取得可能な情報から順に収集して、ネットワークアクセス負荷の高騰を防止し、平準化し、監視制御機能を損なわず、諸情報を適宜に取り込み、必要な処理を行うことを特徴としている。
【0014】
前記LDUによって、コントローラやI/O管理装置の利用可能な情報に関する設置状態を示すコンフィグ情報と、設備機器の運転状態等と、制御モード等のモード情報に関して、収集する情報の組み合わせをグループ化して編成する。この編成された組み合わせのそれぞれのグループについて診断アルゴリズムに応じたタイミングが設定され、このタイミングに基づいて、データの収集と診断処理とが実行されて必要な警告データが作成され、保管される。すなわち、通常の監視制御機能を損なうことなく、安価で多様なリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムを提供できる。
【0015】
また、請求項3の発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムは、前記施設管理ネットワークを、前記コントローラやI/O管理装置に対するネットワークプロトコルを一般に公開されたプロトコルとし、前記ローカルデータマネジメントユニットは、設備機器構成技術に関する障害要因切り分け情報と、設置条件や運用条件に起因する障害要因の切り分け情報、開発設備機器の運用条件下における性能検証情報、開発・運用ニーズを知るためのリサーチ情報とを有した設備機器メーカ製造のコントローラやI/O管理装置に対して、設備機器メーカが各コントローラやI/O管理装置にアクセスする条件・時期を管理する機能を有し、その管理条件が前記リモートセンタから設定され、前記設定された条件により各設備機器メーカが、それぞれのメーカで製造したコントローラやI/O管理装置に有したそれぞれの情報へリモートアクセスすることを制御し、通信結果は記録して保存し、許可条件を認識しないメーカのリモートアクセスを防止するネットワークアクセス制御を行うローカルデータマネジメントユニットを有することを特徴としている。
【0016】
すなわち、リモートセンタは管理対象建物に設置された諸設備を構成する各機器にアクセスする権限を管理し、各LDUに情報を設置し管理しているが、このアクセス許可を申請した各機器のメーカに、公衆回線網を利用して提供する。したがって、各業者は自己の供給した設備や機器の運用条件下における開発機器に関するデータを入手することができ、補修時に迅速に対応することができ、またその後の機器開発の参考に資することができる。なお、各メーカは前記LDUを介して自己の機器にアクセスすることになり、このLDUにセキュリティ機能を具備させることによって、第三者の不正なアクセスを防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係るビル管理システムを具体的に説明する。
【0018】
図1はこのビル管理システムの概要を説明する構成図である。管理対象建物10にはその建物の用途や機能に応じて必要となる、空調機器や給排水設備機器、その他各種制御機器などの設備機器12a 、12b 、12c 、……、12n が設置されている。これらの設備機器12はさらに、必要に応じてコンプレッサやポンプ、モータなど諸装置によって構成される。これらの設備機器12のコントローラやI/O管理装置11は、管理対象建物10内に設けられた施設管理ネットワーク14に接続されており、この施設管理ネットワークは通信プロトコルが公開されたものとしてある。この施設管理ネットワーク14にはLDU16が接続されており、前記諸装置の運転状態や各種の設定パラメータその他の運用情報が、それぞれのコントローラから前記施設管理ネットワーク14を介してLDU16から収集されるようになっている。
【0019】
一方、前記管理対象建物10は、リモートセンタ20から運用管理される。前記LDU16とリモートセンタ20とは公衆回線網18で接続されており、LDU16を介してコントローラやI/O管理装置11の運用情報はリモートセンタ20に提供される。
【0020】
リモートセンタ20では、LDU16から提供される前記コントローラやI/O管理装置11の運用情報がデータベース化されて保存されると共に、提供された運用情報に基づいて設備機器の運転状態などの診断が行われる。また、LDU16にはコントローラやI/O管理装置11の運用情報を一次診断するアルゴリズムが備えられており、制御不良な場合とリモートセンタ20による詳細な診断・解析が必要な場合には警告を記録するようにしてあり、リモートセンタ20ではこの警告を受けた場合は、その警告の内容を確認し、適宜な処理が行われる。
【0021】
図2は前記LDU16の処理機能とリモートセンタ20との関係を説明する図で、これらは公衆回線網18を介して接続されている。LDU16には、公衆回線網18と接続してコントローラやI/O管理装置11の保有する情報の交換を行わせる装置管理通信処理手段31が具備されており、この装置管理・通信処理手段31によりLDU16の動作が統括されている。装置管理・通信処理手段31は、前記施設管理ネットワーク14に接続された自立分散型のコントローラ111aやI/O管理装置111bから接続されている設備機器・センサ類13のそれぞれ保有しているデータを収集取得し、その周期は、サンプリングタイム管理・処理32による。この定時収集データ35・順次収集データ39の一次診断は一次診断アルゴリズム33によって行われる。また、LDU16の一次診断アルゴリズム33の内容は、リモートセンタ20のリモート一次診断管理処理43のアルゴリズムを、LDU16の処理機能であるリモート設定処理49により遠隔設定される。前記サンプリングタイム管理・処理32では、定期的に取得されたコントローラやI/O管理装置11に関する運用情報から定時サンプリングテーブル34及び臨機サンプリングテーブル36を作成し、同時に定時収集データ35及び順次収集データ39を順次サンプリングして、前記一次診断アルゴリズム33に提供する。一次診断アルゴリズム33で実行されるアルゴリズムに基づいて、一次的なデータ診断が行われ詳細な診断・解析が必要か判断する。
【0022】
警告データに基づく詳細診断要請や定期的に行われる定時データによるリモートセンタ20での定時診断・解析で詳細データが必要となった場合には、前記リモートセンタ20からの指令に基づいて、該当装置の臨機サンプリングテーブル36が作成される。取得されたデータは臨機収集データ37として登録され、リモートセンタ20の臨機解析診断処理47に基づいて処理される。この処理によって、必要とする場合には、さらに現地調査が指示される。
【0023】
図5は、前記LDU16の機能を説明するブロック図である。このLDU16には前記施設管理ネットワーク14を介して設備機器12やセンサ類を制御・管理するコントローラやI/O管理装置11が接続されており、該LDU16にはこれらコントローラやI/O管理装置11の設置情報とこれらに接続された設備機器12、センサ類の設置・運用・管理情報がコンフィグ情報91として記録管理されている。前記リモートセンタ20から遠隔設定される一次診断アルゴリズム群92の中の一つと、コンフィグ情報91の中から当該一次診断アルゴリズムの対象となる情報を選択し、サンプリングのための収集タイミング93と組み合わせて、収集情報組み合わせテーブル94としてリモートセンタ20により遠隔管理される。
【0024】
前記LDU16は、最新の定時収集データから運用下にある設備機器12を選び出し、その設備機器12に関する収集情報組合せグループを抽出し、その記述に従い、施設管理ネットワーク14の中にある諸情報を順次収集する。収集データから該当する情報を生成している設備機器12が保守・テストモードの場合は、一次診断アルゴリズム92を実行せず、次の未収集のグループデータを選定して次の収集処理に移行する。収集データが通常の運用モードの時には、一次診断アルゴリズム92を実行し、その結果、設備機器12が調整不良と一次診断されたり、リモートセンタ20における詳細な解析・診断が必要であるとの結果が得られた場合には、警告を記録し、次の情報収集処理の順次移行することになる。
【0025】
前記収集された定時収集データ35と臨機収集データ37は、公衆回線網18を介してリモートセンタ20に送信される。リモートセンタ20では、定時・臨機データ収集処理41によって送信されたコントローラやI/O管理装置11の運用データをリモート収集データデータベース42に格納する。また、前記定時収集データ35に基づいて諸装置の運用状態の診断が、定時診断処理44において行われて、これらのデータが定時診断結果データベース46に格納される。定時に行われるアルゴリズムは定時的診断アルゴリズムデータベース45で格納管理される。
【0026】
図3はLDU16と設備機器メーカのアクセスを管理するリモートセンタ20との関係を説明する構成図であり、設備機器メーカに対して、自己が納入した装置に組み込んだ運転情報その他の情報を自由に入手することができるようにしてある。このために、リモートセンタ20では、各設備機器メーカのアクセス権申請を受けてアクセス権を許可し、LDU16に設備するアクセス権許可設定管理の処理とを行い、許可設定情報はアクセス権許可・設定データベース82に格納される。
【0027】
LDU16の前記装置管理・通信処理31では、設備機器メーカからのリモートアクセス処理63の指令に基づいてアクセス管理71が機能し、アクセス権管理テーブル72に基づいてアクセス権がチェックされる。アクセス権管理テーブル72には、例えばいずれの設備機器メーカにアクセスが許可されているかに関するアクセス者72a 、アクセスが許可されている期間に関するアクセス期間72b 、当該アクセス者72a がいずれの装置にアクセスすることを許可されているかについてのアクセスデバイス・情報単位名72c に関する情報が記録される。
【0028】
アクセス許可されていないアクセス者がセキュリティ制約下にある情報単位を無断アクセスすることを抑制するために、施設管理ネットワーク14の通信を、フィールド通信ログ73をフィールド通信自動記録手段73a によって記録する。また、セキュリティアクセスログ74が、図4に示すように、アクセスの時刻やアクセス者、アクセスしたデバイス(装置)名、アクセスした運用情報に関する情報単位名等に関して記録される。
【0029】
アクセス管理されているセキュリティ情報77には、セキュリティ情報1〜4の4つの内容が含まれており、いずれの情報にアクセスされたかが記録される。例えば、セキュリティ情報1では、装置に生じた障害のうちリモートセンタ20が把握する必要がある障害情報がセンタ管理障害切り分け情報として提供される。また、セキュリティ情報2では、装置に生じた障害のうち設備機器メーカ固有の構成技術の内容を切り分けるために必要がある障害情報がメーカ管理障害切り分け情報として提供される。セキュリティ情報3では、設備機器メーカのアクセスによって、当該設備機器メーカが納入した開発装置の実運用下での性能等を検証することとなる技術情報が提供される。また、セキュリティ情報4では、設備機器メーカが今後の開発・運用ニーズをリサーチするための運用情報が提供される。そして、前記セキュリティ情報収集処理76では、これらセキュリティ情報に関するアクセス情報が収集され、収集された情報は装置通信管理処理31により公衆回線網18を介して、セキュリティ情報1はリモートセンタ20に提供され、セキュリティ情報2、3、4は設備機器メーカに提供される。
【0030】
次に、図1を参照してこのリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムの作用を、以下に説明する。リモートセンタ20では、複数の管理対象建物10についてリモートライフサイクルマネジメントを行うことになる。それぞれの管理対象建物10ではLDU16によって設備機器12を管理するコントローラやI/O管理装置11の保有データが取得され、公衆回線網18を介してリモートセンタ20に収集されている。また、リモートセンタ10には、管理対象建物20内の作業者からも日常的な情報やクレーム情報が提供されることがある。
【0031】
いずれかの装置に障害が発生した場合には、LDU16を通じてリモートセンタ20では、設備機器を管理するコントローラやI/O管理装置11所収のセキュリティ情報1にアクセスして、設置条件により障害が発生したか否かを確認する。メーカ60が製造したことに起因する障害が発生したと判断される場合には該当する設備機器12に関するメーカ60に連絡され、連絡を受けた該メーカ60の工場技術者がアクセス申請し、許可されたアクセス権管理内容に従ってセキュリティ情報2にアクセスし、メーカ固有技術に関する障害要因領域・区分等に対する切り分けを行う。これらにより、駆けつけ対応するメーカや業者が定まり、その判断の下、所定の担当者が駆けつけることになり、補修その他の必要な手入れが適切に行われる。
【0032】
次に図6を参照して、LDU16により実行される、設備機器12の保有情報の収集処理を説明する。定時データで運用中の収集情報組合せテーブル読み込みが処理され(ステップ700 )、当該一次診断アルゴリズム92の収集タイミング93が到来するのを待機する(ステップ701 )。そして、収集タイミング93が到来した診断アルゴリズム93が順次選択され実行される(ステップ702 )。次いで診断に供する設備機器12が運用モードにあるか否かが判断され(ステップ703 )、保守中である場合には前記ステップ701 へ戻る。ステップ703 の判断で運用モードにある場合には、選択されたテーブルの診断アルゴリズム93に関して、既にデータが収集済みか否かが判断され(ステップ704 )、収集済みの場合には後記ステップ706に進む。ステップ704 において収集済みでない場合にはフィールドへデータ収集処理が実行される(ステップ705 )。ステップ706では、制御モードに応じた診断アルゴリズムが選択される。次に診断処理が実行される(ステップ707 )。この診断処理の結果、警告の必要があるか否かが判断され(ステップ708 )、警告の必要がない場合には、該当するテーブル処理について処理済みの処理を行って(ステップ710 )、ステップ701 へ戻る。また、警告の必要がある場合には、警告処理が実行された(ステップ709 )後、規定時間の経過を待って警告処理済みを解除し(ステップ711 )、該当するテーブル処理について処理済みの処理を行って(ステップ710 )、ステップ701 へ戻る。
【0033】
また、LDU16から定期的に送信される各設備機器12の運用情報に基づいて診断が実行されている。診断が開始されると(ステップ1100)、運用情報のデータ取得が実行され(ステップ1101)、図1に示すように、LCM警告受信により(ステップ1000)その警告内容が確認される(ステップ1001)。そして両該データに基づいて診断される(ステップ1102)。
【0034】
ステップ1102において障害の発生が認められたと判断される場合には、運用データの詳細な解析が行われる(ステップ1104)。解析結果(ステップ1104)から障害の発生が認められた場合には、現地調査の要否が判断され(ステップ1105)、調査員を派遣して現地調査を行い、その結果を基に評価・判断が行われる(ステップ1107)。また不要と判断された場合には現地調査を行わずに評価判断が行われる(ステップ1107)。これにより、例えば各装置の運転の状態で寿命や省エネルギー効率についての検討がなされる。この判断結果に応じて、該当する管理対象建物10の所有者等に対して修繕・復旧・調整(ステップ1103)、運用改善提案(ステップ1108)やシステム更改提案(ステップ1106)が行われる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムによれば、ネットワークプロトコルの公開された施設管理ネットワークを利用することにより各装置の制御を正常化し、修繕、手入れの適正化、予知保全に基づく保守を実行し、計画的な更新運用をすることができるようになり、この結果エネルギー費が最適化し、運用コストも最適化する。
【0036】
さらに、派遣端末(LDU)で常に制御性、手入れ、修繕、更新、システム不整合に関する一次診断アルゴリズムを働かせ、リモートセンタで集約管理するので、管理要員の集約化と管理技術の高度化が達成される。
【0037】
また、請求項3の発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムによれば、設備機器メーカ自己の供給した設備や機器に関して運用下における開発検証データや運用ニーズリサーチ用の諸情報を入手することができ、メーカの効率的で、状況にマッチした開発を支援することができる。さらに、メーカで対応すべき障害と設置業者で対応すべき障害の切り分けを、公衆回線網を通じて行うことができるので、無駄なコストを削減し、設置業者及び設備機器メーカが協力しあえる関係を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムの概要を説明する構成図である。
【図2】この発明に係るローカルデータマネジメントユニットとリモートセンタとの機能区分を説明するブロックである。
【図3】この発明に係るローカルデータマネジメントユニットとリモートセンタとメーカの間のアクセスセキュリティ機構を説明するブロック図である。
【図4】セキュリティアクセスログとして記録される内容を示す図である。
【図5】この発明に係るローカルデータマネジメントユニットの機能を説明するブロック図である。
【図6】この発明に係るローカルデータマネジメントユニットにより実行される、設備機器の保有情報の収集処理を説明するフローチャートである。
【図7】従来のビル管理システムの概略を説明する構成図である。
【符号の説明】
10 管理対象建物
11 コントローラまたはI/O管理装置
12 設備機器
14 施設管理ネットワーク
16 ローカルデータマネジメントユニット(LDU)
18 公衆回線網
20 リモートセンタ
31 装置通信管理手段
60 メーカ
【発明の属する技術分野】
この発明は、空調設備、給排水設備、各種制御装置等が設置されたオフィスビルや商業ビル、病院、学校等の管理対象建物の運営維持を適切に行うようにしたビル管理のためのリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムに関するものである。
【0002】
建物施設の運営や維持、修繕、改修などのライフサイクルを通じてその資産価値の維持や向上を図る管理手法をライフサイクルマネージメント(以下、「LCM」と称する。)という。
【0003】
建物管理における社会的な要求事項として、地球温暖化防止策としてのCO 2 排出量を削減するため、エネルギー使用量を低減することが要求され、そのため、すでに行われている大型業務ビルのエネルギー管理施設指定によるエネルギー管理をより強化するよう省エネ法の改正が視野におかれていること、病院や学校、中小のビル等の建物に各設備の専用の管理装置を導入することは困難であり、集中管理に依存した安価なエネルギー管理装置が必要とされていること、近年の経済成長の低下において、建物の収益性を向上させることが望まれていること等がある。このために、総合的なビル管理のため、ビルの各種設備に精通した者に、LCMのためのサポート業務を委託することが行われる。
【0004】
従来のこの種のビル管理システムには、特許文献1に記載された設備データ分析・診断システムなどがある。これは、図7に示すように、ビル管理システムで収集している設備データの数に制限がある場合でも、きめ細かい分析や診断を行うことができる設備データ分析・診断システムを提供するものとして、刻々変化するビル設備データを蓄積し、設備の運転状態を分析し、設備の状態を診断する設備データ分析・診断システムにおいて、ビル管理用データベースを有する主処理装置2103と、ビル設備に接続されるローカル処理装置2131とを含むビル管理システム2100と、設備診断用データベースを有する処理装置2123を備える設備データ分析システム2120と、前記ビル管理システム2100の主処理装置2103とローカル処理装置2131とを接続するとともに、前記ビル管理システム2100と前記設備データ分析システム2120とを接続する情報系ネットワーク2151とを具備したものである。
【0005】
また、複数の建物の遠隔監視、設備機器の発停制御が多額の設備投資なしに実現できるとともに、通常監視している建物の状況などを表す情報からその建物に生じる異常や保守点検の程度を予知し、故障その他の異常事態の発生を未然に防止すること或いは保守点検の内容に応じた要員派遣を実現できるビル管理システムを提供するものとして、管理対象の建物又はその設備に関する情報を蓄積する建物管理装置(MCU)と、複数の建物において各々の建物管理装置に蓄積された情報を収集し一元管理する情報管理装置と、建物管理装置と情報管理装置との間でデータその他の情報を通信するための通信ネットワークとを具備する。情報管理装置は、建物管理装置から受信した情報から予め形成したデータベースを参照して予知される事象を提示する。また、広域ビル管理センタに設置される汎用端末には、対象建物の遠隔監視・制御と情報管理装置に蓄積された情報を参照する機能を備えるものである(例えば特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−265425号
【特許文献2】
特開2001−331571号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のビル管理システムでは、ネットワークを介して遠隔管理サービスが行われる場合でも、分析・診断に使えるデータは、ビル管理システムにおいて収集・蓄積された設備データに限定されている。例えば特開2001−265425号の図1にもあるように、刻々変化するオン・オフ状態や計測値等のデータをベースに設備診断用のデータベースを構成させている。その為に、運用モード・制御モードに応じた適切なエネルギー診断・劣化診断が行えず、制御量と各種運転状態の短期間の変化・応答性を管理して得られる制御調整不良の問題摘出が見逃されることがあった。また、設備機器内の挙動に関するデータは収集・蓄積の対象となっていない為、ビル内設備に障害が発生した場合、機器間の障害の切り分けを行えず、例えばネットワーク化された空調システムに障害が発生した場合には、空調システムを構成するコンプレッサや冷凍機、ポンプ及びネットワーク化されたコントローラ、I/O管理装置に関連する機器のメーカや事業者が全て障害の調査に立ち会うことになる。特に、関連機器や構成部品が多数になる設備ではしばしば調査に立ち会うこともあり、メーカ等では無用な負担となっている。
【0008】
また、各設備の運転状態や運用データなどは、前記設備データ分析システムや前記広域ビル管理センタにおいてデータベース化されているが、これらのデータはビル管理者やその受託者が保有するもので、メーカがこれらのデータを得ることはない。このため、開発された各種機器の運用に関して追跡することができず、以後の開発の参考としにくい場合がある。
【0009】
そこで、この発明は、ビル内の各種設備をLCM手法に基づいて管理し、省エネルギー等のビルマネジメントの適切化を図り、しかも各設備について運用データを当該設備のメーカに各メーカ別に提供することができるようにしたリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するための技術的手段として、この発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムは、建物内に設置された設備を監視・制御・管理するためにそれぞれの設備に接続された施設管理ネットワークと、該ネットワークに接続されたローカルデータマネジメントユニットと、遠隔地から集約管理するリモートセンタとからなるリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムにおいて、前記ローカルデータマネジメントユニットは、自立分散型のコントローラやI/O管理装置を通じて、設備の運転状態・環境状態・プロセス状態・制御量・制御モード・運用モードの諸情報のうち、解析・診断に必要な情報を必要なタイミングで収集し、該収集された情報を基に、必要に応じて設定された一次診断アルゴリズムで順次診断し、前記リモートセンタに対して詳細な解析・診断による処理を要請し、あるいは調整不良な制御系統・機器を抽出し通知する警告を記録し、前記リモートセンタから指定されたタイミングで、収集したデータ群を定時データとして記録し、リモートセンタからの収集要請に応じて、あるいは設定情報として登録された時刻に、前記ネットワークを介してリモートセンタに接続して、警告データと定時データをリモートセンタに送出し、前記リモートセンタは、前記ローカルデータマネジメントユニットで処理する機能を遠隔設定し、前記ローカルデータマネジメントユニットで収集診断されたデータを集約的に収集し、前記ローカルデータマネジメントユニットで行う診断・解析アルゴリズムの評価・更新を行うと共に、ローカルデータマネジメントユニットより伝えられる警告データにより診断対象を絞り込み、制御性・エネルギー管理・修繕・手入れ・システム不整合・劣化・更新に関する解析・診断を行い、詳細な解析が必要な場合には、臨機に必要な情報の組み合わせと収集タイミングをローカルデータマネジメントユニットに対して遠隔設定して、その遠隔設定条件により前記コントローラやI/O管理装置から所定のデータを収集して取り込み、前記ローカルデータマネジメントユニットから送出された警告データによって定期診断・解析の稼働率を高め、適宜な臨機の詳細診断・解析を行い、調査員の派遣による診断・解析と保守・更新の総合的な運用を支援することを特徴としている。
【0011】
前記ローカルデータマネジメントユニット(以下、「LDU」と略記する。)は、管理対象建物内の各種設備に関して、運転状態や環境状態、プロセス状態、制御量、制御モード、運用モード等種々の諸情報のうち、当該各種設備の運用状態等を解析し、診断するのに必要な情報を、必要なタイミングで収集し、これら収集された情報を基に任意に設定された一次診断アルゴリズムに基づいて所定の診断を行う。調整不良等の機器がある場合には警告として記録する。その上で、前記リモートセンタからの要請がある場合、あるいは予め設定された情報に基づいて、定時データと必要な警告データとをリモートセンタに送出する。警告データは、前記リモートセンタに対する解析、詳細診断の要請となる。
【0012】
前記リモートセンタでは、前記LDUで処理すべき機能を設定する。また、LDUから警告データが送出された場合等には、LDUに対してデータを臨機に収集するための収集タイミングを遠隔設定する。この設定した臨機の収集タイミングで取得されたデータを基に詳細診断と解析処理が行われる。収集したデータだけで診断・解析ができない場合は、必要に応じてリモートセンタでは調査員の派遣を要請することになる。このように前記ローカルデータマネジメントユニットから送出された警告データによって定期診断・解析の稼働率を高め、適宜な臨機の詳細診断・解析を行うので、調査員の派遣による診断・解析が適正化し保守・更新が総合的に運用される。
【0013】
また、請求項2の発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムは、前記ローカルデータマネジメントユニットは、前記コントローラやI/O管理装置の有する収集可能な全情報に関する設置状態であるコンフィグ情報と、コントローラやI/O管理装置内で逐次更新管理されている設備機器の運転状態・環境状態・プロセス状態・制御量状態情報(以下、「運用情報」という)と、施設管理ネットワークの管理装置や保守端末などから設定され保持している制御モード・運用モードのモード情報とに関し、収集する情報の組み合わせグループを複数編成し、それぞれのグループに対して一次診断アルゴリズムとデータ収集タイミングを設定し、取得可能な情報から順に収集して、ネットワークアクセス負荷の高騰を防止し、平準化し、監視制御機能を損なわず、諸情報を適宜に取り込み、必要な処理を行うことを特徴としている。
【0014】
前記LDUによって、コントローラやI/O管理装置の利用可能な情報に関する設置状態を示すコンフィグ情報と、設備機器の運転状態等と、制御モード等のモード情報に関して、収集する情報の組み合わせをグループ化して編成する。この編成された組み合わせのそれぞれのグループについて診断アルゴリズムに応じたタイミングが設定され、このタイミングに基づいて、データの収集と診断処理とが実行されて必要な警告データが作成され、保管される。すなわち、通常の監視制御機能を損なうことなく、安価で多様なリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムを提供できる。
【0015】
また、請求項3の発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムは、前記施設管理ネットワークを、前記コントローラやI/O管理装置に対するネットワークプロトコルを一般に公開されたプロトコルとし、前記ローカルデータマネジメントユニットは、設備機器構成技術に関する障害要因切り分け情報と、設置条件や運用条件に起因する障害要因の切り分け情報、開発設備機器の運用条件下における性能検証情報、開発・運用ニーズを知るためのリサーチ情報とを有した設備機器メーカ製造のコントローラやI/O管理装置に対して、設備機器メーカが各コントローラやI/O管理装置にアクセスする条件・時期を管理する機能を有し、その管理条件が前記リモートセンタから設定され、前記設定された条件により各設備機器メーカが、それぞれのメーカで製造したコントローラやI/O管理装置に有したそれぞれの情報へリモートアクセスすることを制御し、通信結果は記録して保存し、許可条件を認識しないメーカのリモートアクセスを防止するネットワークアクセス制御を行うローカルデータマネジメントユニットを有することを特徴としている。
【0016】
すなわち、リモートセンタは管理対象建物に設置された諸設備を構成する各機器にアクセスする権限を管理し、各LDUに情報を設置し管理しているが、このアクセス許可を申請した各機器のメーカに、公衆回線網を利用して提供する。したがって、各業者は自己の供給した設備や機器の運用条件下における開発機器に関するデータを入手することができ、補修時に迅速に対応することができ、またその後の機器開発の参考に資することができる。なお、各メーカは前記LDUを介して自己の機器にアクセスすることになり、このLDUにセキュリティ機能を具備させることによって、第三者の不正なアクセスを防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係るビル管理システムを具体的に説明する。
【0018】
図1はこのビル管理システムの概要を説明する構成図である。管理対象建物10にはその建物の用途や機能に応じて必要となる、空調機器や給排水設備機器、その他各種制御機器などの設備機器12a 、12b 、12c 、……、12n が設置されている。これらの設備機器12はさらに、必要に応じてコンプレッサやポンプ、モータなど諸装置によって構成される。これらの設備機器12のコントローラやI/O管理装置11は、管理対象建物10内に設けられた施設管理ネットワーク14に接続されており、この施設管理ネットワークは通信プロトコルが公開されたものとしてある。この施設管理ネットワーク14にはLDU16が接続されており、前記諸装置の運転状態や各種の設定パラメータその他の運用情報が、それぞれのコントローラから前記施設管理ネットワーク14を介してLDU16から収集されるようになっている。
【0019】
一方、前記管理対象建物10は、リモートセンタ20から運用管理される。前記LDU16とリモートセンタ20とは公衆回線網18で接続されており、LDU16を介してコントローラやI/O管理装置11の運用情報はリモートセンタ20に提供される。
【0020】
リモートセンタ20では、LDU16から提供される前記コントローラやI/O管理装置11の運用情報がデータベース化されて保存されると共に、提供された運用情報に基づいて設備機器の運転状態などの診断が行われる。また、LDU16にはコントローラやI/O管理装置11の運用情報を一次診断するアルゴリズムが備えられており、制御不良な場合とリモートセンタ20による詳細な診断・解析が必要な場合には警告を記録するようにしてあり、リモートセンタ20ではこの警告を受けた場合は、その警告の内容を確認し、適宜な処理が行われる。
【0021】
図2は前記LDU16の処理機能とリモートセンタ20との関係を説明する図で、これらは公衆回線網18を介して接続されている。LDU16には、公衆回線網18と接続してコントローラやI/O管理装置11の保有する情報の交換を行わせる装置管理通信処理手段31が具備されており、この装置管理・通信処理手段31によりLDU16の動作が統括されている。装置管理・通信処理手段31は、前記施設管理ネットワーク14に接続された自立分散型のコントローラ111aやI/O管理装置111bから接続されている設備機器・センサ類13のそれぞれ保有しているデータを収集取得し、その周期は、サンプリングタイム管理・処理32による。この定時収集データ35・順次収集データ39の一次診断は一次診断アルゴリズム33によって行われる。また、LDU16の一次診断アルゴリズム33の内容は、リモートセンタ20のリモート一次診断管理処理43のアルゴリズムを、LDU16の処理機能であるリモート設定処理49により遠隔設定される。前記サンプリングタイム管理・処理32では、定期的に取得されたコントローラやI/O管理装置11に関する運用情報から定時サンプリングテーブル34及び臨機サンプリングテーブル36を作成し、同時に定時収集データ35及び順次収集データ39を順次サンプリングして、前記一次診断アルゴリズム33に提供する。一次診断アルゴリズム33で実行されるアルゴリズムに基づいて、一次的なデータ診断が行われ詳細な診断・解析が必要か判断する。
【0022】
警告データに基づく詳細診断要請や定期的に行われる定時データによるリモートセンタ20での定時診断・解析で詳細データが必要となった場合には、前記リモートセンタ20からの指令に基づいて、該当装置の臨機サンプリングテーブル36が作成される。取得されたデータは臨機収集データ37として登録され、リモートセンタ20の臨機解析診断処理47に基づいて処理される。この処理によって、必要とする場合には、さらに現地調査が指示される。
【0023】
図5は、前記LDU16の機能を説明するブロック図である。このLDU16には前記施設管理ネットワーク14を介して設備機器12やセンサ類を制御・管理するコントローラやI/O管理装置11が接続されており、該LDU16にはこれらコントローラやI/O管理装置11の設置情報とこれらに接続された設備機器12、センサ類の設置・運用・管理情報がコンフィグ情報91として記録管理されている。前記リモートセンタ20から遠隔設定される一次診断アルゴリズム群92の中の一つと、コンフィグ情報91の中から当該一次診断アルゴリズムの対象となる情報を選択し、サンプリングのための収集タイミング93と組み合わせて、収集情報組み合わせテーブル94としてリモートセンタ20により遠隔管理される。
【0024】
前記LDU16は、最新の定時収集データから運用下にある設備機器12を選び出し、その設備機器12に関する収集情報組合せグループを抽出し、その記述に従い、施設管理ネットワーク14の中にある諸情報を順次収集する。収集データから該当する情報を生成している設備機器12が保守・テストモードの場合は、一次診断アルゴリズム92を実行せず、次の未収集のグループデータを選定して次の収集処理に移行する。収集データが通常の運用モードの時には、一次診断アルゴリズム92を実行し、その結果、設備機器12が調整不良と一次診断されたり、リモートセンタ20における詳細な解析・診断が必要であるとの結果が得られた場合には、警告を記録し、次の情報収集処理の順次移行することになる。
【0025】
前記収集された定時収集データ35と臨機収集データ37は、公衆回線網18を介してリモートセンタ20に送信される。リモートセンタ20では、定時・臨機データ収集処理41によって送信されたコントローラやI/O管理装置11の運用データをリモート収集データデータベース42に格納する。また、前記定時収集データ35に基づいて諸装置の運用状態の診断が、定時診断処理44において行われて、これらのデータが定時診断結果データベース46に格納される。定時に行われるアルゴリズムは定時的診断アルゴリズムデータベース45で格納管理される。
【0026】
図3はLDU16と設備機器メーカのアクセスを管理するリモートセンタ20との関係を説明する構成図であり、設備機器メーカに対して、自己が納入した装置に組み込んだ運転情報その他の情報を自由に入手することができるようにしてある。このために、リモートセンタ20では、各設備機器メーカのアクセス権申請を受けてアクセス権を許可し、LDU16に設備するアクセス権許可設定管理の処理とを行い、許可設定情報はアクセス権許可・設定データベース82に格納される。
【0027】
LDU16の前記装置管理・通信処理31では、設備機器メーカからのリモートアクセス処理63の指令に基づいてアクセス管理71が機能し、アクセス権管理テーブル72に基づいてアクセス権がチェックされる。アクセス権管理テーブル72には、例えばいずれの設備機器メーカにアクセスが許可されているかに関するアクセス者72a 、アクセスが許可されている期間に関するアクセス期間72b 、当該アクセス者72a がいずれの装置にアクセスすることを許可されているかについてのアクセスデバイス・情報単位名72c に関する情報が記録される。
【0028】
アクセス許可されていないアクセス者がセキュリティ制約下にある情報単位を無断アクセスすることを抑制するために、施設管理ネットワーク14の通信を、フィールド通信ログ73をフィールド通信自動記録手段73a によって記録する。また、セキュリティアクセスログ74が、図4に示すように、アクセスの時刻やアクセス者、アクセスしたデバイス(装置)名、アクセスした運用情報に関する情報単位名等に関して記録される。
【0029】
アクセス管理されているセキュリティ情報77には、セキュリティ情報1〜4の4つの内容が含まれており、いずれの情報にアクセスされたかが記録される。例えば、セキュリティ情報1では、装置に生じた障害のうちリモートセンタ20が把握する必要がある障害情報がセンタ管理障害切り分け情報として提供される。また、セキュリティ情報2では、装置に生じた障害のうち設備機器メーカ固有の構成技術の内容を切り分けるために必要がある障害情報がメーカ管理障害切り分け情報として提供される。セキュリティ情報3では、設備機器メーカのアクセスによって、当該設備機器メーカが納入した開発装置の実運用下での性能等を検証することとなる技術情報が提供される。また、セキュリティ情報4では、設備機器メーカが今後の開発・運用ニーズをリサーチするための運用情報が提供される。そして、前記セキュリティ情報収集処理76では、これらセキュリティ情報に関するアクセス情報が収集され、収集された情報は装置通信管理処理31により公衆回線網18を介して、セキュリティ情報1はリモートセンタ20に提供され、セキュリティ情報2、3、4は設備機器メーカに提供される。
【0030】
次に、図1を参照してこのリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムの作用を、以下に説明する。リモートセンタ20では、複数の管理対象建物10についてリモートライフサイクルマネジメントを行うことになる。それぞれの管理対象建物10ではLDU16によって設備機器12を管理するコントローラやI/O管理装置11の保有データが取得され、公衆回線網18を介してリモートセンタ20に収集されている。また、リモートセンタ10には、管理対象建物20内の作業者からも日常的な情報やクレーム情報が提供されることがある。
【0031】
いずれかの装置に障害が発生した場合には、LDU16を通じてリモートセンタ20では、設備機器を管理するコントローラやI/O管理装置11所収のセキュリティ情報1にアクセスして、設置条件により障害が発生したか否かを確認する。メーカ60が製造したことに起因する障害が発生したと判断される場合には該当する設備機器12に関するメーカ60に連絡され、連絡を受けた該メーカ60の工場技術者がアクセス申請し、許可されたアクセス権管理内容に従ってセキュリティ情報2にアクセスし、メーカ固有技術に関する障害要因領域・区分等に対する切り分けを行う。これらにより、駆けつけ対応するメーカや業者が定まり、その判断の下、所定の担当者が駆けつけることになり、補修その他の必要な手入れが適切に行われる。
【0032】
次に図6を参照して、LDU16により実行される、設備機器12の保有情報の収集処理を説明する。定時データで運用中の収集情報組合せテーブル読み込みが処理され(ステップ700 )、当該一次診断アルゴリズム92の収集タイミング93が到来するのを待機する(ステップ701 )。そして、収集タイミング93が到来した診断アルゴリズム93が順次選択され実行される(ステップ702 )。次いで診断に供する設備機器12が運用モードにあるか否かが判断され(ステップ703 )、保守中である場合には前記ステップ701 へ戻る。ステップ703 の判断で運用モードにある場合には、選択されたテーブルの診断アルゴリズム93に関して、既にデータが収集済みか否かが判断され(ステップ704 )、収集済みの場合には後記ステップ706に進む。ステップ704 において収集済みでない場合にはフィールドへデータ収集処理が実行される(ステップ705 )。ステップ706では、制御モードに応じた診断アルゴリズムが選択される。次に診断処理が実行される(ステップ707 )。この診断処理の結果、警告の必要があるか否かが判断され(ステップ708 )、警告の必要がない場合には、該当するテーブル処理について処理済みの処理を行って(ステップ710 )、ステップ701 へ戻る。また、警告の必要がある場合には、警告処理が実行された(ステップ709 )後、規定時間の経過を待って警告処理済みを解除し(ステップ711 )、該当するテーブル処理について処理済みの処理を行って(ステップ710 )、ステップ701 へ戻る。
【0033】
また、LDU16から定期的に送信される各設備機器12の運用情報に基づいて診断が実行されている。診断が開始されると(ステップ1100)、運用情報のデータ取得が実行され(ステップ1101)、図1に示すように、LCM警告受信により(ステップ1000)その警告内容が確認される(ステップ1001)。そして両該データに基づいて診断される(ステップ1102)。
【0034】
ステップ1102において障害の発生が認められたと判断される場合には、運用データの詳細な解析が行われる(ステップ1104)。解析結果(ステップ1104)から障害の発生が認められた場合には、現地調査の要否が判断され(ステップ1105)、調査員を派遣して現地調査を行い、その結果を基に評価・判断が行われる(ステップ1107)。また不要と判断された場合には現地調査を行わずに評価判断が行われる(ステップ1107)。これにより、例えば各装置の運転の状態で寿命や省エネルギー効率についての検討がなされる。この判断結果に応じて、該当する管理対象建物10の所有者等に対して修繕・復旧・調整(ステップ1103)、運用改善提案(ステップ1108)やシステム更改提案(ステップ1106)が行われる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムによれば、ネットワークプロトコルの公開された施設管理ネットワークを利用することにより各装置の制御を正常化し、修繕、手入れの適正化、予知保全に基づく保守を実行し、計画的な更新運用をすることができるようになり、この結果エネルギー費が最適化し、運用コストも最適化する。
【0036】
さらに、派遣端末(LDU)で常に制御性、手入れ、修繕、更新、システム不整合に関する一次診断アルゴリズムを働かせ、リモートセンタで集約管理するので、管理要員の集約化と管理技術の高度化が達成される。
【0037】
また、請求項3の発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムによれば、設備機器メーカ自己の供給した設備や機器に関して運用下における開発検証データや運用ニーズリサーチ用の諸情報を入手することができ、メーカの効率的で、状況にマッチした開発を支援することができる。さらに、メーカで対応すべき障害と設置業者で対応すべき障害の切り分けを、公衆回線網を通じて行うことができるので、無駄なコストを削減し、設置業者及び設備機器メーカが協力しあえる関係を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムの概要を説明する構成図である。
【図2】この発明に係るローカルデータマネジメントユニットとリモートセンタとの機能区分を説明するブロックである。
【図3】この発明に係るローカルデータマネジメントユニットとリモートセンタとメーカの間のアクセスセキュリティ機構を説明するブロック図である。
【図4】セキュリティアクセスログとして記録される内容を示す図である。
【図5】この発明に係るローカルデータマネジメントユニットの機能を説明するブロック図である。
【図6】この発明に係るローカルデータマネジメントユニットにより実行される、設備機器の保有情報の収集処理を説明するフローチャートである。
【図7】従来のビル管理システムの概略を説明する構成図である。
【符号の説明】
10 管理対象建物
11 コントローラまたはI/O管理装置
12 設備機器
14 施設管理ネットワーク
16 ローカルデータマネジメントユニット(LDU)
18 公衆回線網
20 リモートセンタ
31 装置通信管理手段
60 メーカ
Claims (3)
- 建物内に設置された設備を監視・制御・管理するためにそれぞれの設備に接続された施設管理ネットワークと、該ネットワークに接続されたローカルデータマネジメントユニットと、遠隔地から集約管理するリモートセンタとからなるリモートライフサイクルマネジメントサポートシステムにおいて、
前記ローカルデータマネジメントユニットは、
(a) 自立分散型のコントローラやI/O管理装置を通じて、設備の運転状態・環境状態・プロセス状態・制御量・制御モード・運用モードの諸情報のうち、解析・診断に必要な情報を必要なタイミングで収集し、該収集された情報を基に、必要に応じて設定された一次診断アルゴリズムで順次診断し、
(b) 前記リモートセンタに対して詳細な解析・診断による処理を要請し、あるいは調整不良な制御系統・機器を抽出し通知する警告を記録し、
(c) 前記リモートセンタから指定されたタイミングで、収集したデータ群を定時データとして記録し、
(d) リモートセンタからの収集要請に応じて、あるいは設定情報として登録された時刻に、前記ネットワークを介してリモートセンタに接続して、警告データと定時データをリモートセンタに送出し、
前記リモートセンタは、
(a) 前記ローカルデータマネジメントユニットで処理する機能を遠隔設定し、
(b) 前記ローカルデータマネジメントユニットで収集診断されたデータを集約的に収集し、
(c) 前記ローカルデータマネジメントユニットで行う診断・解析アルゴリズムの評価・更新を行うと共に、ローカルデータマネジメントユニットより伝えられる警告データにより診断対象を絞り込み、制御性・エネルギー管理・修繕・手入れ・システム不整合・劣化・更新に関する解析・診断を行い、
(d) 詳細な解析が必要な場合には、臨機に必要な情報の組み合わせと収集タイミングをローカルデータマネジメントユニットに対して遠隔設定して、その遠隔設定条件により前記コントローラやI/O管理装置から所定のデータを収集して取り込み、
(e) 前記ローカルデータマネジメントユニットから送出された警告データによって定期診断・解析の稼働率を高め、
(f) 適宜な臨機の詳細診断・解析を行い、
(g) 調査員の派遣による診断・解析と保守・更新の総合的な運用を支援する
ことを特徴とするリモートライフサイクルマネジメントサポートシステム。 - 前記ローカルデータマネジメントユニットは、
前記コントローラやI/O管理装置の有する収集可能な全情報に関する設置状態であるコンフィグ情報とを取得し、コントローラやI/O管理装置内で逐次更新管理されている設備機器の運転状態・環境状態・プロセス状態・制御量状態情報と、施設管理ネットワークの管理装置や保守端末などから設定され保持している制御モード・運用モードのモード情報とに関し、収集する情報の組み合わせグループを複数編成し、
それぞれのグループに対して一次診断アルゴリズムとデータ収集タイミングを設定し、
取得可能な情報から順に収集して、
ネットワークアクセス負荷の高騰を防止し、平準化し、監視制御機能を損なわず、諸情報を適宜に取り込み、必要な処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のリモートライフサイクルマネジメントサポートシステム。 - 前記施設管理ネットワークを、前記コントローラやI/O管理装置に対するネットワークプロトコルを一般に公開されたプロトコルとし、
前記ローカルデータマネジメントユニットは、
設備機器構成技術に関する障害要因切り分け情報と、設置条件や運用条件に起因する障害要因の切り分け情報、開発設備機器の運用条件下における性能検証情報、開発・運用ニーズを知るためのリサーチ情報とを有した設備機器メーカ製造のコントローラやI/O管理装置に対して、設備機器メーカが各コントローラやI/O管理装置にアクセスする条件・時期を管理する機能を有し、
その管理条件が前記リモートセンタから設定され、
前記設定された条件により各設備機器メーカが、それぞれのメーカで製造したコントローラやI/O管理装置に有したそれぞれの情報へリモートアクセスすることを制御し、通信結果は記録して保存し、許可条件を認識しないメーカのリモートアクセスを防止するネットワークアクセス制御を行うローカルデータマネジメントユニットを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリモートライフサイクルマネジメントサポートシステム。
Priority Applications (1)
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JP7104858B1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-07-21 | ヤマザキマザック株式会社 | 工作機械、工作機械の診断システム、及び、工作機械の診断方法 |
JP2022113362A (ja) * | 2021-01-25 | 2022-08-04 | 株式会社インティ | 管理装置 |
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2002
- 2002-12-11 JP JP2002359347A patent/JP2004192326A/ja active Pending
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WO2022208803A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | ヤマザキマザック株式会社 | 工作機械、工作機械の診断システム、及び、工作機械の診断方法 |
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