JP2004191417A - 反射体の製造方法及び反射体並びに液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクジェットノズルを使用して基板表面に低粘度の光硬化型樹脂若しくは熱硬化型樹脂からなる大きさの異なる液滴をランダム配置で形成した後、基板を傾斜させて液滴を非対称型に偏らせ、液滴を偏らせた状態を光硬化若しくは熱硬化させて固化し、さらに固化した樹脂液滴の表面に金属膜からなる反射層を形成する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射型或いは半透過反射型の液晶表示装置等に用いられる反射体の製造方法及びその反射体を備えた液晶表示に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯型情報端末機器分野の発展に伴って、小型,軽量且つ可搬性に優れる液晶表示装置が広く用いられている。中でも反射型液晶表示装置は、バックライトが不要なため消費電力が大幅に低減できるとともに、更なる薄型,軽量化が可能となるため、近年その重要性が高まってきている。このような反射型液晶表示装置では、広い視野角範囲で明るい表示を実現するために、表面にランダムな凹凸が形成された拡散反射体が液晶層の背面側に備えられ、表示面側から入射した外光を拡散反射させて表示を行なうようになっている。
【0003】
このように表面に凹凸の形成された反射体を製造する方法としては、例えば感光性樹脂をパターニングして凹凸を形成する方法(特許文献1参照)や、フィルムの熱収縮によって形成された皺を凹凸として用いる方法等が提案されている。
【0004】
上記感光性樹脂をパターニングする製造方法では、例えば図9に示すように、まず、ガラス等からなる基板101上に感光性の樹脂102を塗布し(図9(a)参照)、この樹脂102をフォトリソグラフィ技術により所定の形状にパターニングして矩形の凸部102aを形成する(図9(b)参照)。次に、この凸部102aを加熱処理して凸部102aの角部を流動によりだらした後、この凸部102aの上に樹脂103を塗布する(図9(c)参照)。これにより、隣接する凸部102aの間が樹脂103により埋められ、基板表面に滑らかな曲面状の凹凸が形成される。そして、最後に、この樹脂103上に、蒸着等の方法によりアルミニウムや銀等の金属膜からなる反射層104を形成することで、反射体105が製造される(図9(d)参照)。
この方法によれば、現像工程が不要になり、低コストで高い反射率と前面への効果的な光拡散特性を有する反射体を得ることができるとされている。
【0005】
また、レジスト材料からなる突起を傾斜させて加熱し、非対称の凸部を形成して表面に金属膜からなる反射層を形成する方法も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
この方法は、図10に示すガラス基板111上にレジスト材料112をスピンコートして成膜し(図10(a)参照)、加熱してプリベークした後、半円の遮光部を有するフォトマスク113を使用して露光および現像を行い(図10(b)参照)、光の非照射部分に微細な半円柱部112bを形成し(図10(c)参照)、次に、ガラス基板111を半円柱部112bの半円の直径部分が下方となるよう傾斜させる(図10(d)参照)。この状態を保持し、120〜250℃で熱処理する。すると、図10(e)に示すように半円柱部112bは角がとれて、滑らかな、かつ、傾斜角分布に偏りを持った、非対称の凸部112cが形成される。その後、放冷などにより硬化させる。
以上の工程により非対称の凸部112cを形成した後、図10(f)に示すように、表面にAl、Ni、Cr、Ag等の金属からなる反射層114を形成して反射体15を得るものである。
この反射体15は、ガラス基板111の上にレジストからなる凸部112cが形成され、その凸部112cおよびガラス基板111を覆って反射層114が形成されている。
【0006】
この方法によれば、反射体の散乱方向を制限することが可能となり、不必要な方向への散乱が減り、視角方向の明るさを飛躍的に向上させ、良好な反射特性を有する反射体を再現性良く作製することが出来るとされている。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−248909号公報
【特許文献2】
特開平10−177106号公報(第6頁 (0070)〜第7頁、)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、反射体の凹凸部の表面形状を十分な精度で制御して形成した場合、内外からの不要な光の反射を抑制し、必要な方向の光の反射を効率よく行なうことができる。このため、凹凸の形状制御は表示品質を高める上で重要な課題である。しかしながら、上述の各方法では、凹凸面を所望の形状に制御して形成することは困難であり、感光性樹脂やレジストのパターニング工程を経るので工程が煩雑となる。
例えば、上記特許文献1に開示された反射体の製造方法では、感光性樹脂層をフォトマスクを用いて露光によりパターニングするので凸部の表面が平坦となり、必要な方向の光の反射率を高めるための高性能な反射体を得ることが困難であり、また、精密なフォトマスクを作製するために多大な労力を要するという問題点がある。
また、上記特許文献2に開示された反射体の製造方法では、ランダムに配置された開口部を有する精密なフォトマスクを作製するのに多大な労力を要し、露光・現像手段を経るので工程が煩雑になるという難点がある。
本発明は、上述の事情に鑑みなされたものであって、反射特性が制御された凸面をスピーディーに効率よく、安価に製造する方法を提供しようとするものである。また、このように効率よく製造された性能の優れた反射体を具備した液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の反射体の製造方法は、基板上に光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂の液滴を多数形成する工程と、前記基板を傾斜させて該樹脂の多数の液滴を個々に基板傾斜の下側を厚く基板傾斜の上側を薄い非対称形状の液滴にする工程と、前記多数の液滴を硬化させて非対称形状の多数の凸部を基板上に形成する工程と、上記多数の凸部の形成された基板上に反射層を形成する工程とを備えた方法を採用した。
そして前記液滴を形成する方法としては、インクジェット方式を採用することとした。
また、液滴を硬化させる手段としては、紫外線硬化法や熱硬化法を利用することができる。
本発明の反射体の製造方法によれば、インクジェット方式により直径の異なる液滴をランダム配置で迅速に形成することができるので、その液滴を硬化させて凸部としてからそれらの上に反射層を形成することで、高性能の反射特性を備えた反射体を高能率で形成することが可能となる。
【0010】
本発明の反射体の製造方法で使用する光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂は、粘度が5cp〜50cpのものを使用するのが良い。
また、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂と基板との接触角が15度〜40度であるものを使用するのが好ましい。
基板上に液滴を形成して傾斜させた後、液滴の形状が任意に変化し易く、独立した凸部を形成し易いからである。このような特性の光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を使用することにより、視野方向に強い反射率を有する所望の形状に制御された凸部を有する反射体を得ることが可能となる。
【0011】
本発明の反射体においては、基板上に噴射された光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂の液滴を基板を傾斜させて非対称形状としてから硬化させて形成した非対称形状の多数の凸部と、これらの凸部を備えた基板上面に形成された反射層とを具備してなることを特徴とする。
更に本発明の液晶表示装置においては、基板上に噴射された光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂の液滴を基板を傾斜させて非対称形状としてから硬化させて形成した非対称形状の多数の凸部と、これらの凸部を備えた基板上面に形成された反射層とを具備してなる反射体を備えたことを特徴とする。
これらの反射体を備えることで、視野方向に強い反射率を有する所望の形状に制御された凸部を有する反射特性を得ることができ、目的の方向においてより明るい表示形態を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(反射体及びその製造方法)
図1は、本発明の反射体の表面を一部拡大して示す図であり、図2は、図1に示す本発明の反射体の線A−A’に沿った断面図である。
図1に示すとおり、本発明の反射体5の表面には互いに粒径の異なる樹脂製の凸部2がランダムに配置されている。この凸部2は、図1に示す様に平面形状はやや扁平な円形をなしており、図2に示すように紙面右側がいずれも厚くなるような左右非対称形状に形成されている。
そして各凸部2の表面はアルミニウム(Al)あるいは銀(Ag)等の光反射率の高い金属からなる反射層3で覆われている。
【0013】
次に、図3は本発明の反射体表面の非対称形状の凸部2の断面を拡大して示した図である。この凸部2は、例えば鎖線で示す直径Lの半円形をなすような形状の樹脂製の液滴2’が、図3の紙面右側に傾いて硬化したものである。なお、実際に用いる液滴2’の大きさは図3のものよりも若干小さく、その大きさの液滴が変形することで凸部2を構成するが、図3では液滴2’を見やすいように多少拡大して示している。
凸部2において、その頂点Pを通り基板1に垂直な線Hは、紙面右側に偏り、図3において a<b となっている。また、図3において凸部2のa側の接線のなす角度(θ1 :後退接触角)は、b側の接線のなす角度(θ2 :前進接触角)よりも大きくなっている。すなわち、図3においてθ1 >θ2 の関係となっている。
本発明の反射体においては、この前進接触角(θ2 )が15〜40度、好ましくは20〜30度であるのが良い。これは多くの液晶表示装置の場合、表示面と視線のなす視角が30度前後であるから、この方向に最も良く光を反射するようにするためである。
【0014】
図4は、液晶表示装置における視線方向を模式的に示した図である。図3に示した凸部2を有する反射体5の垂直方向から入射した光Liは、液晶表示装置の液晶層を通過した後反射層3で反射して視界に入射してくる。この場合の反射層3に対する光の受光角は、図3における前進接触角(θ2 )に相当する。
【0015】
本発明の反射体における受光角と反射率との関係を測定した結果を図5に示す。
図5に示すように本発明に係る反射体は、受光角が15度〜30度の範囲で高率の反射率を示し、特に20度から30度の間の反射率が高い。また、30度から50度の範囲においても反射率が急激に低下することなく一定の反射率を保つ特性を有する。このために本発明に係る反射体5であるならば、15度〜50度の範囲で一定以上に明るい上に、最も重要視される15度〜30度において更に明るいという、最も好ましい反射特性を得ることができる。
【0016】
次に、本発明の反射体の製造方法について説明する。
図6は、本発明に係る反射体の製造方法の概要を模式的に説明する工程図である。
先ず、図6(a)に示すように、ガラス等の平滑な基板1の表面に光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂からなる液滴2を形成する。液滴2を形成する手段としては圧電素子を利用して液滴を噴射する形式のノズル若しくはノズル中の液内にバブルを発生させてその圧力で噴射するバブルジェット(登録商標、以下同じ))式のノズルを使用するインクジェット法を利用して、適当な粘度の樹脂溶液をノズル10,11から吐出させることにより形成することができる。
【0017】
基板としてはガラス、各種樹脂板等表面が滑らかなものであれば特に制限はない。また、基板表面に必要に応じて液滴の接触角を制御するために撥水性の層を適宜形成しても良い。
光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂も特に制限はなく、フェノール系、アクリル系、エポキシ系、ポリスチレン系、アミド系、イミド系の樹脂で、紫外線を含む光照射や加熱により硬化する樹脂ならば種類を問わず利用できる。
ノズルから吐出させるためには、樹脂の粘度は形成温度において5cp(センチポアズ)〜50cp程度の低粘度にするのが適当であり、各種溶剤を使用して適正に粘度と溶剤除去後の液滴の径が適当な大きさ/高さになるように調整をしたものを使用する。さらに使用する基板との接触角が10度〜50度程度となるものを選択して使用すれば良い。
【0018】
基板としてガラスを使用する場合、上記のような特性を有する光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を例示すれば、フェノール系、アクリル系或いはエポキシ変性アクリル系、ウレタン系等の樹脂を挙げることができる。
【0019】
前記樹脂の液滴を形成するノズルは、例えばインクジェットプリンターで使用する、圧電素子の体積変化を利用して液滴を吐出させるピエゾジェット式のノズルや、液体を加熱してその一部を気化させ、そのときの圧力を利用して液滴を吐出させるバブルジェット式のノズルを使用することができる。
【0020】
本発明の方法においては、図6に示すように、吐出孔のサイズの異なる複数のノズル10,11を多数配置したマルチノズルとし、これらのノズルを基板表面上を走査させると同時にコンピューター制御してランダムに動作させることが好ましい。このように異なる大きさの液滴を個々にランダム配置で噴射形成すると、部分的に偏りのない均一な反射特性を有する反射体が得られ易いので都合が良い。
【0021】
前記液滴の大きさは、直径1〜40μmが適当であり、互いに独立させて形成するのが好ましい。液滴の大きさは基板の表面エネルギーと液体の表面張力との釣り合いによって決まる。そのためにも使用する樹脂の粘度と、基板に対する表面張力の選択は重要である。粘度と基板に対する表面張力を最適に選択した樹脂溶液を使用すれば、インクジェットプリンター用の600〜2400dpiの解像度のインクジェット噴射装置を使用して、図6(b)に示すような反射体として好適な樹脂製の液滴2を基板1上に高速で極めて容易に形成することができる。なお、図6(b)では隣接する液滴が接触した状態に描かれているが、隣接した液滴が一体化して凝集すると不都合なので、各液滴を独立して分離した状態で形成することが好ましい。
【0022】
基板1上に液滴2を形成したならば、図6(c)に示すように基板1を水平状態から10〜50度程度傾け、図3に示す液滴の前進接触角θ2 が15〜40度となるようにする。すると粘性をもった液体は重力により傾斜方向に偏り、非対称形の液滴になる。ついで基板を傾けた状態で樹脂製の液滴2を硬化させる。硬化手段としては、使用した樹脂が光硬化型樹脂の場合には、波長400nm以下、例えば365nm等の紫外線を照射する。使用した樹脂が熱硬化型樹脂の場合には、赤外線を照射するか加熱装置に入れて硬化させる。すると図6(d)に示すように同じ方向に傾いたサイズの異なる液滴2を有する基板が得られる。
【0023】
以上の工程を行った後、図6(e)に示すように、硬化した液滴2の表面に金属膜からなる反射層3を成膜法により形成する。反射層としては、Al、Ni、Cr、Ag等の光反射率の高い金属を使用することができる。反射層3の厚さは、0.05〜0.3μm、好ましくは0.1〜0.2μm程度が適している。反射層3の形成方法は、真空蒸着やスパッタ法等公知の成膜手段が利用できる。
【0024】
以上詳説したとおり、本発明の反射体の製造方法によれば、インクジェット式のノズルを使用して液滴を形成するので、インクジェットノズルのコンピューター制御により大きさの異なる液滴をランダム配置で簡単に基板上に形成できるので、反射特性に優れた反射体を極めてスピーディーに容易に形成することが可能となる。特に、インクジェットノズルをマルチ化したものにすれば、極めて生産性良く反射体を形成することができる。
【0025】
(液晶表示装置)
次に、本発明の反射体を使用した液晶表示装置の一例について説明する。
図7は、本発明の液晶表示装置の構成を上面側から見た斜視図である。本発明の液晶表示装置は本体である液晶パネル100と、この液晶パネル100の前面(上面)に配されたフロントライト200とを備えて構成されている。
フロントライト200は、平板状の導光体220と、この導光体220の側端面に配されたアクリル系樹脂等の透明部材からなる四角柱状の中間導光体212と、この中間導光体212の長手方向の一端面に配されたLED(Light Emitting Diode )等からなる発光素子211とを備えて構成されている。中間導光体212と導光体220とは、内面にAlやAg等の高反射率の金属膜が形成されたケース状の筐体213によって一体に固定されていることが好ましい。
また、導光体220の上面(液晶パネル100と反対側の面)には、プリズム状の溝221がストライプ状に形成されている。
【0026】
図8(a)は、本発明の反射体をパネルの下側基板に外付けした液晶パネルの断面構造の一例を示す図である。
液晶パネル100は、ガラスなどの透明な材料からなる下側基板110と、上側基板120を対向させて配置し、その間に液晶層130を基板周辺部に介在させたシール材により封止した構成となっている。
この例では下側基板110の液晶層130側の面に、透明電極115、配向膜116が順次積層形成されている。また、上側基板120の液晶層130側の面には、透明電極125、配向膜126が順次積層形成されている。上側基板120の外側には偏光板128が設けられている。
上記下側基板110の液晶層130側と反対側の面(すなわち基板110の外面側)には、偏光板118が設けられており、その外側には透明樹脂層4を介して本発明の反射体5が貼り付けられている。
【0027】
図8(a)に示す反射体5は基板1上に紙面右側にやや傾斜した、扁平な樹脂製の凸部2がランダムに配置されており、凸部2の表面には高反射率のAl層等からなる反射層3が形成されている。反射体5は、図1に示す線A−A’を視線の方向にして組み立てる。
前述の構造の反射体5を備えた本発明の液晶表示装置は、良好な反射特性を有し視角方向の明るさが飛躍的に向上する。これによって明るい反射型液晶表示装置を得ることができる。
即ち、図5を基に先に説明した場合と同様に、本発明に係る反射体5を備えた液晶パネル100は、受光角が15度〜30度の範囲で高率の反射率を示し、特に20度から30度の間の反射率が高く、その範囲で視認した場合に明るい表示状態が得られる。また、30度から50度の範囲においても反射率が急激に低下することなく一定の反射率を保つ明るい反射特性の液晶表示装置を提供することができる。このために本発明に係る反射体5を備えた液晶表示装置であるならば、受光角15度〜50度の範囲で一定以上に明るい上に、最も重要視される15度〜30度において更に明るいという、最も好ましい反射特性を得ることができる。
【0028】
本発明の反射体は、液晶パネルを構成する一対の基板の内側に形成することもできる。この場合には、図8(b)に示すように、観察側と反対の下側基板110の表面に透明樹脂層4’を介して反射体を設ける。
或いはまた、本発明では反射層3に所定の微小開口部を設け、半透過性の液晶パネルとすることも可能であり、この場合には開口面積が1画素の面積に対して15〜30%となるように設定し、かつ図8(b)において下側基板110の下側の光源(図示省略)との間に、偏光板及び位相差板を配置する。
【0029】
【発明の効果】
本発明の反射体の製造方法によれば、大きさの異なる非対称な凸部がランダムに配列された反射面を有する、反射特性に優れた反射板を極めて容易に高能率で形成することが可能となる。また、フォトマスクを用いた露光工程やエッチング工程を必要とすることなく、基板に対するインクの噴射と硬化、並びに反射層形成工程で実施できるので、製造工程自体を簡略化することができるともに、エッチング工程のように部分的に除去して大量の無駄を出す方法に比べて噴射して形成した凸部を全て利用することができ、無駄のない製造を実現できる。
また、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂の粘度を5〜50cpの範囲とするならば、インクジェット装置のノズルから噴射する場合に好適な粘度範囲となる。
【0030】
また、本発明の反射体あるいは液晶表示装置は、上記本発明による反射特性に優れた反射板を備えているので、視野が明るく、必要な方向でより鮮明な表示が得られ、そのような表示画像を有する液晶表示装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射体の表面を一部拡大して示す図である。
【図2】図1に示す反射体の線A−A’に沿った断面図である。
【図3】本発明の反射体表面の凸部の断面を拡大して示した図である。
【図4】液晶表示装置の視線方向を模式的に示した図である。
【図5】本発明に係る反射体の受光角と反射率との関係を示す図である。
【図6】本発明の反射体の製造方法の概要を模式的に説明する工程図であり、図6(a)は基板上に液を噴射した状態を示す図、図6(b)は基板上に形成された液滴を示す図、図6(c)は基板を傾斜させた状態を示す略図、図6(d)は硬化させた液滴を示す図、図6(e)は基板上に硬化した液滴が整列された状態を示す図である。
【図7】本発明に係る液晶表示装置全体を上面側から見た斜視図である。
【図8】図7に示す液晶パネルの断面構造を示す図である。
【図9】従来の反射体の製造方法の概要を模式的に説明する工程図の一例であり、図9(a)は基板上にレジストを塗布した状態を示す図、図9(b)はレジストの一部を除去した状態を示す図、図9(c)はレジストの凸部上に樹脂層を形成した状態を示す図、図9(d)は凸部上に反射層を形成した状態を示す図である。
【図10】従来の反射体の製造方法の概要を模式的に説明する断面工程図の他の例である。
【符号の説明】
1…基板、2…凸部、3…反射層、5…反射体、10,11…ノズル、100…液晶パネル、110…下側基板、120…上側基板、130…液晶層、200…フロントライト、211…発光素子、212…中間導光体、220…導光体
Claims (7)
- 基板上に光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂の液滴を多数形成する工程と、前記基板を傾斜させて該樹脂の多数の液滴を個々に基板傾斜の下側を厚く基板傾斜の上側を薄い非対称形状の液滴にする工程と、前記多数の液滴を硬化させて非対称形状の多数の凸部を基板上に形成する工程と、上記多数の凸部の形成された基板上に反射層を形成する工程とを備えたことを特徴とする反射体の製造方法。
- 前記液滴を形成する方法が、インクジェット方式によることを特徴とする請求項1に記載の反射体の製造方法。
- 前記多数の液滴を固化させる方法が、紫外線硬化法又は熱硬化法であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の反射体の製造方法。
- 前記光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂の粘度が5cp〜50cpであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の反射体の製造方法。
- 前記光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂と基板との接触角が15度〜40度であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の反射体の製造方法。
- 基板上に噴射された光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂の液滴を基板を傾斜させて非対称形状としてから硬化させて形成した非対称形状の多数の凸部と、これらの凸部を備えた基板上面に形成された反射層とを具備してなることを特徴とする反射体。
- 基板上に噴射された光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂の液滴を基板を傾斜させて非対称形状としてから硬化させて形成した非対称形状の多数の凸部と、これらの凸部を備えた基板上面に形成された反射層とを具備してなる反射体を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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