JP2004191372A - 時計用表示板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】本発明の時計用表示板は、基板と有色被膜層とシリカ等の微粒子含有透明樹脂被膜層とが順に積層されてなり、透明樹脂被膜層表面の60°グロス値が0.01〜1.0の範囲内にあることを特徴とし、両被膜層間に該微粒子を含まない透明樹脂被膜層を有していてもよい。この表示板の製造方法は、基板を製作する工程と、該基板表面に、塗装、印刷、乾式メッキまたは湿式メッキの手段により有色被膜層を形成する工程と、該被膜層表面に、上記微粒子を特定量混合した透明樹脂塗料または透明樹脂インキで塗装または印刷して微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する工程とを少なくとも含むことを特徴とする。
【効果】本発明によれば、有色被膜層の色をそのまま現出させて透明感があり、しかも、文字の視認性に優れる高級感のある時計用表示板を提供できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、時計用表示板およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、特に、基板上に形成したメッキ被膜あるいは塗装塗膜等の仕上げ被膜に透明感のある艶消し仕上げ被膜を有する時計用表示板およびその製造方法に関する。
従来、時計用表示板ではないが、時計用部品の艶消し仕上げ方法として、艶消し塗料による方法、たとえば腕時計等の小型時計に使用する太陽電池において、太陽電池の受光表面に、エポキシ系、シリコン系またはニトロセルロース系等の透明塗料に微粉ケイ酸等を混入させた半光沢ツヤ消し塗料を塗布することにより受光表面を艶消し状態にする方法がある(特許文献1参照。)。
また、時計用文字板の艶消し方法として、ガラスビーズを用いたホーニング加工による方法、たとえば腕時計の文字板の形状に加工したアクリル板の表面を、ガラスビーズによりホーニング加工してアクリル板表面を艶消しの状態にする方法がある(特許文献2参照。)。
しかしながら、これらの方法では、時計用表示板の基板に形成したメッキ被膜あるいは塗装被膜等からなる下地の色をそのまま現出させて透明感のある艶消し被膜を形成することができず、高級感のある艶消し仕上げの時計用表示板が得られないという問題がある。
また、時計用表示板は、その機能として文字の視認性が要求されるから、仕上げ被膜を文字の視認性に優れる被膜にする必要がある。
したがって、基板表面に形成したメッキ被膜あるいは塗装被膜等からなる下地(有色被膜層)の色をそのまま現出させて透明感のある艶消し被膜を有し、しかも、文字の視認性に優れる高級感のある時計用表示板およびその製造方法の出現が望まれている。
実開昭48−80466号公報(実願昭47−3342号明細書の第1〜2頁) 特開昭49−110380号公報(第2頁左下欄の実施例III)
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、基板表面に形成したメッキ被膜あるいは塗装被膜等からなる下地(有色被膜層)の色をそのまま現出させて透明感のある艶消し被膜を有し、しかも、文字の視認性に優れる高級感のある時計用表示板およびその製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る時計用表示板は、
時計用表示板の基板と、
該基板表面に形成された有色被膜層と、
該有色被膜層の表面に形成された、シリカ、アルミナ、ジルコニアまたはチタニアの微粒子を含有する微粒子含有透明樹脂被膜層と
で構成され、かつ、
前記微粒子含有透明樹脂被膜層表面の60°グロス値が0.01〜1.0の範囲内にあることを特徴としている。
また、本発明に係る時計用表示板は、前記有色被膜層と前記微粒子含有透明樹脂被膜層との間に、前記微粒子を含まない透明樹脂被膜層が形成されていてもよい。
前記有色被膜層は、黒色系被膜層、金色系被膜層、銀色系被膜層、白色系被膜層、青色系被膜層、緑色系被膜層、黄色系被膜層および赤色系被膜層の中から選ばれる少なくとも1つの被膜層からなることが好ましく、有色樹脂塗料層または有色樹脂インキ層からなることが好ましい。
また、前記有色被膜層は、酸化乾燥法、重合乾燥法、膨潤ゲル化乾燥法、紫外線重合乾燥法、融解重合乾燥法、揮発酸化乾燥法、揮発重合乾燥法、揮発酸化重合乾燥法および揮発膨潤ゲル化乾燥法からなる群から選ばれる少なくとも1種の乾燥法により乾燥された被膜であることが好ましく、有色樹脂塗料または有色樹脂インキを乾燥温度60〜180℃で揮発重合乾燥させることにより形成された被膜であることがより好ましい。
前記有色被膜層は、乾式メッキ法により形成された金属被膜または金属化合物被膜からなることが好ましい。前記金属被膜は、クロム、ニッケル、アルミニウム、金、白金、ロジウム、銀、チタン、ジルコニウム、タンタルおよびハフニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含有することが好ましく、前記金属化合物被膜は、チタン、ジルコニウム、タンタルまたはハフニウムの、炭化物、酸化物、窒化物、炭窒化物、炭酸化物および炭窒化物の中から選ばれる少なくとも1つの金属化合物(合金を含む)からなることが好ましい。
前記有色被膜層は、湿式メッキ法により形成された被膜であって、該被膜が黒クロム、黒ニッケル、黒ロジウム、黒ルテニウム、金、白金、ロジウム、銀、ニッケルおよびクロムの中から選ばれる少なくとも1つからなることが好ましい。
前記微粒子含有透明樹脂被膜層は、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子またはチタニア微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキからなることが好ましく、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子またはチタニア微粒子と、分散剤とを含有する微粒子含有透明樹脂塗料からなることがより好ましい。
前記分散剤は、脂肪族多価カルボン酸、ポリエステルのアミン塩、ポリエーテル・エステル型アニオン系界面活性剤、ポリカルボン酸の長鎖アミン塩、ポリアミノアマイドと燐酸の塩、ポリアミノアマイドとポリエステル酸の塩、特殊変性ポリアマイド、燐酸エステル系界面活性剤、アクリル系重合物、高分子量ポリエステル酸のアマイドアミン塩、ポリエーテル燐酸エステルのアミン塩およびポリエーテル燐酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種の化合物からなることが好ましい。
前記微粒子含有透明樹脂被膜層の厚さは、5〜50μmの範囲内にあることが好ましい。
前記微粒子含有透明樹脂被膜層における前記微粒子の含有量は、微粒子を除く透明樹脂(固形分)100重量%に対して、10〜30重量%の範囲内であることが好ましい。
前記微粒子の粒径は、1.0〜5.0μmの範囲内にあることが好ましい。
前記微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキの透明樹脂は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの変性樹脂であることが好ましい。
前記透明樹脂被膜層は、酸化乾燥法、重合乾燥法、膨潤ゲル化乾燥法、紫外線重合乾燥法、融解重合乾燥法、揮発酸化乾燥法、揮発重合乾燥法、揮発酸化重合乾燥法および揮発膨潤ゲル化乾燥法からなる群から選ばれる少なくとも1種の乾燥法により乾燥された被膜であることが好ましく、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを乾燥温度60〜180℃で揮発重合乾燥させることにより形成された被膜であることがより好ましい。
前記透明樹脂被膜層の厚さは、20〜30μmの範囲内にあることが好ましい。
前記透明樹脂被膜層を形成する透明樹脂塗料または透明樹脂インキの透明樹脂は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの変性樹脂であることが好ましい。
本発明に係る時計用表示板の製造方法は、
基板用素材から所定の時計用表示板の形状に成形して基板を製作する工程と、
前工程で得られた時計用表示板の基板表面に、塗装、印刷、乾式メッキまたは湿式メッキから選ばれる手段により有色被膜層を形成する工程と、
前工程で得られた有色被膜層表面に、樹脂固形分100重量%に対し、シリカ、アルミナ、ジルコニアまたはチタニアの微粒子を10〜30重量%混合した、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキで塗装または印刷して微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する工程と
を少なくとも含むことを特徴としている。
また、本発明に係る時計用表示板の製造方法は、
基板用素材から所定の時計用表示板の形状に成形して基板を製作する工程と、
前工程で得られた時計用表示板の基板表面に、塗装、印刷、乾式メッキまたは湿式メッキから選ばれる手段により有色被膜層を形成する工程と、
前工程で得られた有色被膜層表面に、透明樹脂塗料または透明樹脂インキで塗装または印刷して透明樹脂被膜層を形成する工程と、
前工程で得られた透明樹脂被膜層表面を平滑で鏡面光沢に仕上げる工程と、
前工程で得られた透明樹脂被膜層の鏡面に、樹脂固形分100重量%に対し、シリカ、アルミナ、ジルコニアまたはチタニアの微粒子を10〜30重量%混合した、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキで塗装または印刷して微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する工程と
を少なくとも含むことを特徴としている。
前記製造方法において、前記基板を、金属、プラスチック、ガラス、セラミックスまたは貴石から、機械加工、射出成形または研磨加工の手段を用いて製作することが好ましい。
前記製造方法において、前記有色被膜層を、有色樹脂塗料を用いてエアースプレー塗装法、静電塗装法、ロールコーター塗装法またはスピンナー塗装法により形成することが好ましく、有色樹脂インキを用いてスクリーン印刷法、オフセット印刷法またはグラビア印刷法により形成することも好ましい。
前記有色被膜層を、有色樹脂塗料または有色樹脂インキを用いて、酸化乾燥法、重合乾燥法、膨潤ゲル化乾燥法、紫外線重合乾燥法、融解重合乾燥法、揮発酸化乾燥法、揮発重合乾燥法、揮発酸化重合乾燥法および揮発膨潤ゲル化乾燥法からなる群から選ばれる少なくとも1種の乾燥法により形成することが好ましく、有色樹脂塗料または有色樹脂インキを乾燥温度60〜180℃で揮発重合乾燥させることにより形成することがより好ましい
前記有色被膜層を、乾式メッキ法または湿式メッキ法により形成することが好ましい。
前記有色被膜層を、蒸着法、イオンプレーティング法、アーク法およびスパッタリング法の中から選ばれる乾式メッキ法により、不活性ガス雰囲気、窒素ガス雰囲気、酸素を含むガス雰囲気および炭素を含むガス雰囲気の中から選ばれる少なくとも1つの雰囲気下に形成することが好ましい。
前記製造方法において、前記有色被膜層は、乾式メッキ法により形成された金属被膜であって、該被膜がクロム、ニッケル、アルミニウム、金、白金、ロジウム、銀、チタン、ジルコニウム、タンタルおよびハフニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含有することが好ましい。
前記有色被膜層は、乾式メッキ法により形成された金属化合物被膜であって、該被膜がチタン、ジルコニウム、タンタルまたはハフニウムの、炭化物、酸化物、窒化物、炭窒化物、炭酸化物および炭窒化物の中から選ばれる少なくとも1つの金属化合物(合金を含む)からなることが好ましい。
前記有色被膜層は、湿式メッキ法により形成された被膜であって、該被膜が黒クロム、黒ニッケル、黒ロジウム、黒ルテニウム、金、白金、ロジウム、銀、ニッケルおよびクロムの中から選ばれる少なくとも1つからなることが好ましい。
前記製造方法において、前記微粒子含有透明樹脂被膜層を、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを用いて、厚さが5〜50μmになるように形成することが好ましい。前記微粒子含有透明樹脂被膜層における前記微粒子の含有量は、微粒子を除く透明樹脂(固形分)100重量%に対して、10〜30重量%の範囲内になるように、微粒子含有透明樹脂被膜層を形成することが好ましい。
前記微粒子含有透明樹脂被膜層を塗装により形成する際に使用される微粒子含有透明樹脂塗料は、有機溶剤として沸点が160℃以下の溶剤を含有していることが好ましく、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子またはチタニア微粒子と、分散剤とを含有することも好ましい。
前記分散剤は、脂肪族多価カルボン酸、ポリエステルのアミン塩、ポリエーテル・エステル型アニオン系界面活性剤、ポリカルボン酸の長鎖アミン塩、ポリアミノアマイドと燐酸の塩、ポリアミノアマイドとポリエステル酸の塩、特殊変性ポリアマイド、燐酸エステル系界面活性剤、アクリル系重合物、高分子量ポリエステル酸のアマイドアミン塩、ポリエーテル燐酸エステルのアミン塩およびポリエーテル燐酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種の化合物からなることが好ましい。前記微粒子含有透明樹脂塗料に含有される分散剤の含有量は、前記微粒子含有透明樹脂塗料に含有される透明樹脂(固形分)100重量%に対して、0.1〜10重量%であることが好ましい。
前記微粒子含有透明樹脂被膜層をスクリーン印刷法により形成する際に使用される微粒子含有透明樹脂インキは、有機溶剤として沸点が160℃以下の溶剤を含有していることが好ましい。
前記微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する際に用いられる、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキ中の透明樹脂は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの変性樹脂であることが好ましい。
前記製造方法において、前記透明樹脂被膜層を、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを用いて、酸化乾燥法、重合乾燥法、膨潤ゲル化乾燥法、紫外線重合乾燥法、融解重合乾燥法、揮発酸化乾燥法、揮発重合乾燥法、揮発酸化重合乾燥法および揮発膨潤ゲル化乾燥法からなる群から選ばれる少なくとも1種の乾燥法により形成することが好ましく、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを乾燥温度60〜180℃で揮発重合乾燥させることにより形成することがより好ましい。また、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを用いて、厚さが20〜30μmの範囲内になるように形成することも好ましい。
前記透明樹脂被膜層を形成する透明樹脂塗料または透明樹脂インキの透明樹脂は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの変性樹脂であることが好ましい。
前記微粒子含有透明樹脂被膜層表面の60°グロス値は0.01〜1.0の範囲内にあることが好ましい。
前記時計用表示板は、文字板、見切板または見返リングであることが好ましい。
本発明によれば、基板表面に形成したメッキ被膜あるいは塗装被膜等からなる下地(有色被膜層)の色をそのまま現出させて透明感のある艶消し被膜を有し、しかも、文字の視認性に優れる高級感のある時計用表示板およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明に係る時計用表示板およびその製造方法について具体的に説明する。
本発明に係る時計用表示板は、前記したように、時計用表示板の基板と、該基板表面(全表面または一部の表面)に形成された有色被膜層と、該有色被膜層の表面に形成された微粒子含有透明樹脂被膜層とで構成され、かつ、前記微粒子含有透明樹脂被膜層表面の60°グロス値が0.01〜1.0、好ましくは0.01〜0.5の範囲内にある。本発明に係る時計用表示板は、有色被膜層と微粒子含有透明樹脂被膜層との間に、シリカ、アルミナ、ジルコニアまたはチタニアの微粒子を含まない透明樹脂被膜層が形成されていてもよい。
<時計用表示板の基板>
本発明で用いられる時計用表示板の基板の素材は、通常、金属、プラスチック、ガラス、セラミックスまたは貴石であり、基板は、これらの素材から従来公知の機械加工、射出成形または研磨加工の手段を用いて製作する。
この基板を製作する工程で、時計用表示板がたとえば時計用文字盤である場合、基板に時字を固定することを目的とする小穴、中心穴等の必要な穴を形成することがある。
上記金属(合金を含む)としては、具体的には、ステンレス鋼、チタン、チタン合金、銅、銅合金(たとえば黄銅、洋白、ベリリウム銅)、亜鉛、亜鉛合金、タングステンなどが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
上記プラスチックとしては、具体的には、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
上記ガラスとしては、具体的には、サファイヤガラス、白板ガラス、青板、強化ガラス等の無機ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の有機ガラスが挙げられる。
上記セラミックスとしては、具体的には、ジルコニアセラミックス、アルミナセラミックスなどが挙げられる。このジルコニアセラミックスは、その組成が酸化イットリウム(Y22)または他の安定化剤(たとえば酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO))を3〜7重量%含む安定化ジルコニアで、白色色調を呈している。より具体的に説明すると、このジルコニアセラミックスは、ジルコニアおよびバインダーを主成分とし、酸化イットリウム等の安定剤を3〜7重量%含んだ安定化ジルコニア粉末100重量部に対して、バインダーを20〜25重量部含んでおり、焼成後に白色色調を呈する。バインダーとしては、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレンビニルアセテート、ブチルメタクリレート、ポリアセタール、ワックスおよびステアリン酸からなる群から選ばれる少なくとも2種を混合したものがよい。
本発明において、酸化イットリウム(イットリア)等の安定化剤を3〜7重量%含むジルコニアセラミックスを選択した理由は、イットリア等の安定化剤が3重量%より少なくなると、成形したジルコニアセラミックスの耐衝撃性が低下し(脆くなる)、外部からの衝撃で割れ等が発生し易くなり、また、安定化剤が7重量%より多くなっても耐衝撃性が低下し、外部からの衝撃で割れ等が発生し易くなるからである。安定化剤が上記範囲内にあると、ジルコニアセラミックスの結晶構造が立方晶と単斜晶の2相混合組織となっているため、耐衝撃性が安定していると考えられる。
また、バインダーの含有量を、ジルコニア粉末100重量部に対して20〜25重量部としたのは、バインダーが20重量部より少なくなると、射出成形が悪くなり、金型内に素材が完全に充填されにくくなり、また、25重量部より多くなると、脱脂工程に時間がかかり量産性が悪くなるとともに、成形された形が壊れやすくなるからである。
貴石としては、具体的には、サファイヤ、真珠、ガーネット、アメジスト、ブラッドストーン・アクアマリン、ダイヤモンド、エメラルド、ルビー、サードニックス、オパール、トパーズ、トルコ石などが挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
<有色被膜層>
本発明で用いられる基板表面に形成される有色被膜層は、有色被膜層は、通常、黒色色調、黒青色調、黒灰色調などの色調を有する黒色系被膜層、金色色調の金色系被膜層、銀色色調の銀色系被膜層、白色色調の白色系被膜層、青色色調の青色系被膜層、緑色色調の緑色系被膜層、黄色色調の黄色系被膜層および赤色色調の赤色系被膜層の中から選ばれる少なくとも1つの被膜層からなる。すなわち、この有色被膜層は1層または2層以上の有色被膜からなる。
有色被膜層として、上記のような色を有する被膜層を形成すると、時計の時刻を示す数字等の文字の視認性に優れる時計用表示板が得られる。
前記有色被膜層は、通常、有色樹脂塗料層または有色樹脂インキ層からなるが、乾式メッキ法により形成された金属被膜または金属化合物被膜からなっていてもよいし、また湿式メッキ法により形成された被膜からなっていてもよい。
乾式メッキ法により形成される金属被膜は、クロム、ニッケル、アルミニウム、金、白金、ロジウム、銀、チタン、ジルコニウム、タンタルおよびハフニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含有することが好ましい。前記金属被膜は、具体的には、下記(i)〜(iii)の群から選ばれる少なくとも1つの金属(合金を含む)からなることが好ましい。
(i)クロム、ニッケル、アルミニウム、金、白金、ロジウム、銀、チタン、ジルコニウム、タンタルおよびハフニウムからなる金属群。
(ii)クロム、ニッケル、アルミニウム、金、白金、ロジウム、銀、チタン、ジルコニウム、タンタルおよびハフニウムから選ばれる少なくとも2つの金属からなる合金群。
(iii)クロム、ニッケル、アルミニウム、金、白金、ロジウム、銀、チタン、ジルコニウム、タンタルおよびハフニウムから選ばれる少なくとも1つの金属とその他の金属からなる合金群。
上記(iii)における「その他の金属」とは、クロム、ニッケル、アルミニウム、金、白金、ロジウム、銀、チタン、ジルコニウム、タンタルおよびハフニウム以外の金属を意味し、具体的には、バナジウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、ケイ素、ゲルマニウム、銅、パラジウム、鉄、コバルト、ルテニウムなどが挙げられる。これらの金属は、1種類であってもよいし、また2種以上組合せた合金でもよい。
前記金属被膜として、より具体的には、下記(I)〜(VII)の被膜が挙げられる。
(I)金属群(i)から選択される少なくとも1種の金属からなる被膜、
(II)合金群(ii)から選択される少なくとも1種の合金からなる被膜、
(III)合金群(iii)から選択される少なくとも1種の合金からなる被膜、
(IV)金属群(i)から選択される少なくとも1種の金属と合金群(ii)から選択される少なくとも1種の合金との組み合わせからなる被膜、
(V)金属群(i)から選択される少なくとも1種の金属と合金群(iii)から選択される少なくとも1種の合金との組み合わせからなる被膜、
(VI)合金群(ii)から選択される少なくとも1種の合金と合金群(iii)から選択される少なくとも1種の合金との組み合わせからなる被膜、
(VII)金属群(i)から選択される少なくとも1種の金属と合金群(ii)から選択される少なくとも1種の合金と合金群(iii)から選択される少なくとも1種の合金との組み合わせからなる被膜。
また、乾式メッキ法により形成される金属化合物被膜は、チタン、ジルコニウム、タンタルまたはハフニウムの、炭化物、酸化物、窒化物、炭窒化物、酸炭化物および炭窒化物の中から選ばれる少なくとも1つの金属(合金を含む)からなることが望ましい。
上記以外の炭化物としては、炭化バナジウム、炭化ニオブ、炭化クロム、炭化モリブデン、炭化タングステン、炭化ケイ素、炭化金、炭化銀、炭化銅、炭化鉄、炭化コバルト、炭化ニッケルなどが挙げられる。
上記以外の酸化物としては、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、酸化金、酸化銀、酸化銅、酸化白金、酸化パラジウム、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化チタン鉄などが挙げられる。
上記以外の窒化物としては、窒化バナジウム、窒化ニオブ、窒化クロム、窒化モリブデン、窒化タングステン、窒化ケイ素、窒化ゲルマニウム、窒化金、窒化銀、窒化銅、窒化鉄、窒化コバルト、窒化ニッケルなどが挙げられる。
上記以外の炭窒化物としては、バナジウム、ニオブなどの炭窒化物が挙げられる。
上記以外の酸炭化物としては、バナジウム、ニオブなどの酸炭化物が挙げられる。
上記以外の炭窒化物としては、バナジウム、ニオブなどの炭窒化物が挙げられる。
また、金属化合物被膜を形成する金属化合物(合金も含む)は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタルの酸窒化物、酸炭窒化物であってもよい。
湿式メッキ法により形成される被膜は、黒クロム、黒ニッケル、黒ロジウム、黒ルテニウム、金、白金、ロジウム、銀、ニッケルおよびクロムの中から選ばれる少なくとも1つからなることが望ましい。
有色被膜層として有色樹脂塗料層を形成する場合、有色樹脂塗料を用いて、通常、エアースプレー塗装法、静電塗装法、ロールコーター塗装法またはスピンナー塗装法により形成する。
また、有色被膜層として有色樹脂インキ層を形成する場合、有色樹脂インキを用いて、通常、スクリーン印刷法、オフセット印刷法またはグラビア印刷法により形成する。
有色被膜層として有色樹脂塗料層または有色樹脂インキ層を形成する場合、「塗料便覧(日刊工業新聞、昭和40年11月29日発行)」に記載された乾燥法や紫外線重合乾燥法を適宜選択して有色樹脂塗料または有色樹脂インキを乾燥する。これらのうち、酸化乾燥法、重合乾燥法、膨潤ゲル化乾燥法、紫外線重合乾燥法、融解重合乾燥法、揮発酸化乾燥法、揮発重合乾燥法、揮発酸化重合乾燥法および揮発膨潤ゲル化乾燥法が好ましい。これらの乾燥法は、溶剤に不溶な有色被膜層を形成することができ、その結果、有色被膜層を損傷(膨潤やひび割れ、溶解など)させることなく、この上に微粒子含有透明樹脂被膜層または後述する透明樹脂被膜層を形成することができる。
特に、有色被膜層を揮発重合乾燥法により形成する場合、有色樹脂塗料または有色樹脂インキを乾燥温度60〜180℃、好ましくは90〜150℃、最も好ましくは130〜150℃で乾燥することが望ましい。
有色樹脂塗料層または有色樹脂インキ層は、有色樹脂塗料または有色樹脂インキとして、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはこれらの混合樹脂からなる塗料またはインキによって形成することができる。有色樹脂塗料および有色樹脂インキは、耐光性、耐退色性に優れていることが好ましい。
有色樹脂塗料は、上記のような樹脂と着色剤(顔料、染料)を含有している。この有色樹脂塗料中に、必要に応じて、消泡剤、沈降防止剤、レベリング剤、分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、有機溶剤などの従来公知の塗料用添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
有色樹脂インキは、上記のような樹脂と着色剤(顔料、染料)を含有している。この有色樹脂インキ中に、必要に応じて、熱安定剤、紫外線吸収剤、有機溶剤などの従来公知の印刷インキ用添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
有色被膜層を乾式メッキ法により形成する場合、蒸着法、イオンプレーティング法、アーク法およびスパッタリング法の中から選ばれる乾式メッキ法により、不活性ガス雰囲気、窒素ガス雰囲気、酸素を含むガス雰囲気および炭素を含むガス雰囲気の中から選ばれる少なくとも1つの雰囲気下に、被膜を形成することが望ましい。
有色被膜層の厚さは、特に制限はなく、その形成方法等により異なるが、有色樹脂塗料層の厚さは、通常、5〜20μmであり、有色樹脂インキ層の厚さは、通常、5〜20μmであり、乾式メッキ法により形成される金属被膜または金属化合物被膜からなる有色被膜層の厚さは、通常、0.01〜1.0μmであり、湿式メッキ法により形成される被膜からなる有色被膜層の厚さは、通常、0.01〜5.0μmである。
<透明樹脂被膜層>
本発明においては、上記したように、有色被膜層表面に、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタンの微粒子を含まない透明樹脂被膜層(以下、単に「透明樹脂被膜層」ともいう)が形成されていてもよい。この透明樹脂被膜層は、前記微粒子を含まない、透明樹脂塗料(以下、単に「透明樹脂塗料」ともいう)または透明樹脂インキ(以下、単に「透明樹脂インキ」ともいう)を用いて塗装または印刷して乾燥することにより形成することができる。
前記透明樹脂被膜層として透明樹脂塗料層または透明樹脂インキ層を形成する場合、「塗料便覧(日刊工業新聞、昭和40年11月29日発行)」に記載された乾燥法や紫外線重合乾燥法を適宜選択して透明樹脂塗料または透明樹脂インキを乾燥する。これらのうち、酸化乾燥法、重合乾燥法、膨潤ゲル化乾燥法、紫外線重合乾燥法、融解重合乾燥法、揮発酸化乾燥法、揮発重合乾燥法、揮発酸化重合乾燥法および揮発膨潤ゲル化乾燥法が好ましい。これらの乾燥法は、溶剤に不溶な透明樹脂被膜層を形成することができ、その結果、透明樹脂被膜層を損傷(膨潤やひび割れ、溶解など)させることなく、この上に、後述する微粒子含有透明樹脂被膜層を形成することができる。
特に、前記透明樹脂被膜層を揮発重合乾燥法により形成する場合、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを乾燥温度60〜180℃、好ましくは90〜150℃、最も好ましくは130〜150℃で乾燥することが望ましい。
上記の透明樹脂塗料または透明樹脂インキの透明樹脂としては、通常、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの変性樹脂が用いられる。透明樹脂は、耐光性に優れていることが好ましい。
この透明樹脂塗料および透明樹脂インキは、有機溶剤として沸点が160℃以下の溶剤を含有していることが好ましい。このような有機溶剤としては、具体的には、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;
酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル等の酢酸エステル類;
キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらの溶剤は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。混合有機溶剤全体の沸点は、160℃以下であることが好ましい。
上記のように方法で形成した透明樹脂被膜層表面は、従来公知の研磨手段、たとえばラッピング、ポリシング等の研磨手段により鏡面光沢に仕上げることが好ましい。
この透明樹脂被膜層の厚さは10〜50μm、好ましくは20〜30μmの範囲内であることが望ましい。
上記のような透明樹脂被膜層を有する時計用表示板は、透明樹脂被膜層を有しない時計用表示板に比べ、より一層深みのある艶消し仕上がり状態になり、より高級感がある。
透明樹脂被膜層を上記のような透明樹脂塗料で形成する場合、その塗装法としては、エアースプレー塗装法、ロールコーター塗装法、スピナー塗装法などが挙げられる。
また、透明樹脂被膜層を上記のような透明樹脂インキで形成する場合、その印刷方法としては、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法などが挙げられる。
<微粒子含有透明樹脂被膜層>
本発明における有色被膜層または透明樹脂被膜層の表面には、微粒子含有透明樹脂被膜層が形成されている。
この微粒子含有透明樹脂被膜層に含まれる微粒子は、シリカ、アルミナ、ジルコニアまたはチタニアの微粒子であり、中でも、シリカ微粒子が好ましい。
これらの微粒子の粒径は、0.1〜10μm、好ましくは1.0〜5.0μm、より好ましくは1.0〜3.0μmの範囲内にあることが望ましい。シリカ等の微粒子は、透明樹脂に混ぜたときに、吸油性が大きいものが特に好ましい。
粒径が上記範囲内にあるシリカ等の微粒子を含む艶消しの微粒子含有透明樹脂被膜層を有色被膜層の表面に形成すると、有色被膜層の色をそのまま現出させて透明感があり、しかも、文字の視認性に優れる高級感のある時計用表示板が得られる。特に、この艶消しの微粒子含有透明樹脂被膜層を、シリカ等の上記微粒子を含まない透明樹脂被膜層の表面に形成すると、より一層深みのある色を現出させることができる。
微粒子含有透明樹脂被膜層における微粒子の含有量は、有色被膜層の色調等により異なるが、通常、微粒子を除く透明樹脂(固形分)100重量%に対して、5〜30重量%、好ましくは10〜30重量%、最も好ましくは10〜20重量%の範囲内である。
上記の微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する際に用いられる微粒子含有の、透明樹脂塗料(以下、「微粒子含有透明樹脂塗料」という)または透明樹脂インキ(以下、「微粒子含有透明樹脂インキ」という)の透明樹脂は、通常、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの変性樹脂である。透明樹脂は、耐光性に優れていることが好ましい。
この微粒子含有透明樹脂塗料は、有機溶剤として沸点が160℃以下の溶剤を含有していることが好ましい。このような有機溶剤としては、具体的には、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;
酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル等の酢酸エステル類;
キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらの溶剤は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。混合有機溶剤全体の沸点は、160℃以下であることが好ましい。
微粒子含有透明樹脂被膜層を上記のような微粒子含有透明樹脂塗料で形成する場合、その塗装法としては、エアースプレー塗装法、ロールコーター塗装法、スピナー塗装法などが挙げられる。中でも、溶液分散性の面から、エアースプレー塗装法が好ましい。
微粒子含有透明樹脂被膜層を上記のような微粒子含有透明樹脂塗料を用いて塗装により形成する場合、この透明樹脂塗料はシリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子またはチタニア微粒子と、分散剤とを含有することが好ましい。
前記分散剤としては、脂肪族多価カルボン酸、ポリエステルのアミン塩、ポリエーテル・エステル型アニオン系界面活性剤、ポリカルボン酸の長鎖アミン塩、ポリアミノアマイドと燐酸の塩、ポリアミノアマイドとポリエステル酸の塩、特殊変性ポリアマイド、燐酸エステル系界面活性剤、アクリル系重合物、高分子量ポリエステル酸のアマイドアミン塩、ポリエーテル燐酸エステルのアミン塩およびポリエーテル燐酸エステル(以上、楠本化成(株)製分散剤)が挙げられる。
分散剤の含有量は、通常、微粒子を除く透明樹脂(固形分)100重量%に対して、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%、最も好ましくは1〜6重量%の範囲内である。なお、本明細書において、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキに含まれる透明樹脂量(固形分)は、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを調製する際に使用された透明樹脂の量であり、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを被膜形成条件で処理して溶媒を除去することによって確認することができる。
微粒子含有透明樹脂塗料に分散剤を含有させることにより、微粒子が均一に分散し、微粒子含有透明樹脂塗料は安定性、塗装性に優れるとともに、美しい艶消し仕上がりの、生産性に優れた時計用表示板を得ることができる。
また、微粒子含有透明樹脂被膜層を上記のような微粒子含有透明樹脂インキで形成する場合、その印刷方法としては、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法などが挙げられる。中でも、スクリーン印刷法が好ましい。
微粒子含有透明樹脂被膜層をスクリーン印刷法で形成する場合、使用する微粒子含有透明樹脂インキは、有機溶剤として沸点が160℃以下の溶剤を含有していることが好ましい。このような有機溶剤としては、具体的には、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;
酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル等の酢酸エステル類;
キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらの溶剤は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。混合有機溶剤全体の沸点は、160℃以下であることが好ましい。
微粒子含有透明樹脂被膜層は、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを用いて、厚さが5〜50μm、好ましくは10〜30μmの範囲内になるように形成することが望ましい。
<時計用表示板>
本発明に係る時計用表示板は、時計用表示板の基板と、有色被膜層と、微粒子含有透明樹脂被膜層とを、この順で積層した構造、あるいは、時計用表示板の基板と、有色被膜層と、透明樹脂被膜層と、微粒子含有透明樹脂被膜層とを、この順で積層した構造を有し、仕上がり表面が艶消し状態になっている。この微粒子含有透明樹脂被膜層表面の60°グロス値は、0.01〜1.0、好ましくは0.01〜0.5の範囲内にある。
微粒子含有透明樹脂被膜層表面の60°グロス値が上記範囲内にあると、いわゆる「白ボケ」がなく、従来の艶消し仕上がりの時計用表示板では得られなかった、透明感のある綺麗な艶消し仕上がり状態の、高級感のある時計用表示板が得られる。この時計用表示板は、種々の角度から見ても、下地表面に形成された微粒子含有透明樹脂被膜層が透明性、光透過性に優れているため透過した光の散乱がなく、下地の有色被膜層の色がそのまま艶消し仕上がり状態で現出しており、文字の視認性に優れている。
また、艶消しと同じような作用がある無反射コーティング蒸着法による無反射膜コーティングは、視野角が狭く、ある角度からは無反射となるが、別の角度から見た場合、無反射とならない。しかも、本発明品より高価であるため、時計用表示板には本発明品が最も有効である。
本発明に係る時計用表示板の製造方法は、前記したように、(1)基板を製作する工程と、(2)前工程(1)で得られた時計用表示板の基板表面に、有色被膜層を形成する工程と、(3)前工程(2)で得られた有色被膜層表面に、特定の微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する工程とを少なくとも含むことを特徴とする。
本発明においては、前記したように、上記(3)の工程の前に、有色被膜層表面に、シリカ等の前記微粒子を含有していない透明樹脂被膜層を形成する工程と、この工程で得られた透明樹脂被膜層表面を鏡面光沢に仕上げる工程を加えることができる。
また、上記諸工程の他に、基板に、プレス加工によって時字などを構成する表面突設部を設ける工程、あるいは、時計用表示板の上面に、印刷によるマーキングを施したり、時字などのマーキング部材を付着させる工程を適宜、採用することも可能である。
さらに、時計用表示板に、時計用表示板を時計本体に取り付けるための取り付け手段が設けられているのが好ましく、このような取り付け手段を設ける工程を適宜、採用することも可能である。取り付け手段としては、外周部に形成した切欠部、外周部に形成した突起部、外周部に形成した孔、または表示板の裏面に形成した突設部、足などが挙げられる。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
なお、実施例における微粒子含有透明樹脂被膜層表面の60°グロス値は、日本電色工業(株)製のグロスメーター(商品名 光沢計VG2000)を用いて測定した。60°グロス値が小さい程、表面の艶が消えることを意味する。
時計用表示板として文字板を以下のようにして製造した。その製造方法を図1を用いて説明する。図1は、時計用表示板の断面図である。
まず、厚さ400μmの黄銅(銅合金)製フープ材からプレス加工で所定の形状に文字板用の基板1を製作した。
次いで、時字(植字)を取り付けるための小孔(12ヶ所で各2個)(図示せず)をプレス加工で開けた。
次いで、ムーブメント(図示せず)に取り付け固定するための足2(直径700μmの銅製丸棒)を2本スポット溶接した。符号3が、そのスポット溶接部である。
次いで、目付機に基板1を取り付け、基板1と燐青銅の線材を束にした金属ブラシとを回転させながら、基板1表面に金属ブラシを当て、基板1の中心孔4から外周部に向かった放射状の旭光目付けを行なった。符号5が旭光目が設けられた基板1表面である。上記の中心孔4には、針軸が入る。
次いで、基板1の錆防止を目的として、上記足2に電極を固定し、ニッケルメッキ浴中(湿式メッキ)で基板1の表面に、厚さ約0.1〜0.3μmのニッケルメッキ被膜(図示せず)を形成した。
次いで、このニッケルメッキ被膜表面に、黒色の樹脂塗料をエアースプレー塗装法(エアー圧、約2気圧)で塗布した後、80℃で30分間乾燥し、厚さ約10μmの黒色の有色被膜層6(黒色系被膜層)を形成した。
次いで、この有色被膜層6の表面に、粒径が1.0〜5.0μmで、平均粒径2μmのシリカ微粒子を含む透明アクリル樹脂インキ(溶剤の沸点は160℃以下である。)をスクリーン印刷法で印刷した後100℃で60分間乾燥し、厚さ約20μmのシリカ微粒子含有透明樹脂被膜層7を形成した。この微粒子含有透明樹脂層7における平均粒径2μmのシリカ微粒子含有量は15重量%であった。
次いで、この微粒子含有透明樹脂被膜層7表面に、パット印刷法(特殊凹版オフセット印刷法)で切分、製品名、メーカー名等(図示せず)を印刷した。
次いで、時字(植字)(図示せず)を基板1の小孔に挿入し、基板1の裏面より時字の足をカシメ固定すると共に、接着剤を併用して完全に固着させて文字板を完成させた。
得られた文字板表面における60°グロス値は0.03であり、黒色系被膜層の色がそのまま現出し、しかも、透明感のある艶消し仕上げで高級感があり、時字(文字)の視認性に優れていた。
また、上記文字板と同様の処理を施した時計用表示板である見返リングを、通常仕上げを施した文字板の外周部に固定することで、今までにないデザイン表現がなされた文字板を得ることができる。(文字板表面が光沢を有し、見返リングのみが透明感のある艶消し仕上げとなっている。)
時計用表示板として文字板を以下のようにして製造した。
まず、模様の入った金型を用いてプレス加工にて、厚さ300μmの洋白(銅合金)製フープ材表面に模様を転写した。
次いで、このフープ材からプレス加工で所定の形状に文字板用の基板を製作した。
次いで、ムーブメントに取り付け固定するための足(直径700μmの銅製丸棒)を2本スポット溶接した。
次いで、基板の錆防止を目的として、上記足に電極を固定し、ニッケルメッキ浴中(湿式メッキ)で基板表面に、厚み約0.1〜0.3μmのニッケルメッキ被膜を形成した。
次いで、この足に電極を固定し、銀メッキ浴中(湿式メッキ)で上記ニッケルメッキ被膜表面に、厚さ約0.3〜0.8μmの銀メッキ被膜(有色被膜層(銀色系被膜層))を形成した。
次いで、この銀メッキ被膜表面に、透明アクリル樹脂塗料(溶剤の沸点は160℃以下である。)をエアースプレー塗装法(エアー圧、約3気圧)で塗布した後、140℃で60分間乾燥し、厚さ約50μmの透明樹脂被膜層を形成した。
次いで、この透明樹脂被膜層表面をポリシングして研磨し、厚さ約20μmの透明樹脂被膜層を形成した。この研磨した表面は、平滑で鏡面光沢を有している。
次いで、時字(植字)を取り付けるための小孔(12ヶ所で各2個)をプレス加工で開けた。
次いで、この透明樹脂被膜層表面に、粒径が1.0〜5.0μmで、平均粒径1.5μmのアルミナ微粒子を含む透明ウレタン樹脂インキ(溶剤の沸点は160℃以下である。)をスクリーン印刷法で印刷し、80℃で30分間乾燥し、厚さ約15μmのアルミナ微粒子含有透明樹脂被膜層を形成した。この微粒子含有透明樹脂層における平均粒径1.5μmのアルミナ微粒子含有量は20重量%であった。
次いで、この微粒子含有透明樹脂被膜層表面に、パット印刷法(特殊凹版オフセット印刷法)で切分、製品名、メーカー名等を印刷した。
次いで、時字(植字)を基板の小孔に挿入し、基板の裏面より時字の足をカシメ固定すると共に、接着剤を併用して完全に固着させて文字板を完成させた。
得られた文字板表面における60°グロス値は0.4であり、銀色系被膜層の色がそのまま現出し、しかも、非常に透明感のある艶消し仕上げで高級感があり、時字(文字)の視認性に優れていた。
時計用表示板として文字板を以下のようにして製造した。その製造方法を図2を用いて説明する。図2は、時計用表示板の平面図である。図3は、時計用表示板の固定状態を説明するための断面図である。
まず、ポリカーボネート樹脂を射出成形して表面に模様を有する厚さ500μmの文字板11用の基板を製作した。この基板の外周部に、切欠部12aを形成して突出部12Aを設けるとともに、ノッチすなわち、ほぼ矩形の突出部12B、12C、12Dを形成した。これらの突出部たとえば突出部12Aは、図3に示すように、外胴15の内部に嵌着された合成樹脂から成る支持枠16の上部に形成された凹部17に嵌合されることにより固定されるようになっている。符号18は、支持枠16の凹部17の一つに設けられた位置合わせ用の突設部であり、この突設部18と上記切欠部12aとを嵌合して文字板11の位置合わせが可能なようになっている。
次いで、蒸着装置内に、上記基板をセットし、1×10-5Torrの真空度とした後、蒸着法により銀を飛ばして基板表面に厚さ0.01μmの銀メッキ被膜(図示せず)を形成し、さらに、蒸着法により金を飛ばして銀メッキ表面に厚さ0.015μmの金メッキ被膜(図示せず)を形成して2層からなる金色の有色被膜層(金色系被膜層)を得た。このとき、基板の裏面にメッキ被膜が着かないようにするため、基板の裏面が治具(基板を固定するためのもの)に密接されている状態でメッキ被膜形成処理が行なわれている。また、デザインのため、基板の裏面にメッキ被膜を形成する場合は、上記と反対に基板の表面を治具に固定すればよい。
次いで、この有色被膜層表面に、粒径が1.0〜5.0μmで、平均粒径2μmのシリカ微粒子を含む透明アクリル樹脂インキ(溶剤の沸点は160℃以下である。)をスクリーン印刷法で印刷し、60℃で30分間乾燥し、厚さ約10μmのシリカ微粒子含有透明樹脂被膜層(図示せず)を形成した。この微粒子含有透明樹脂被膜層における平均粒径2μmのシリカ微粒子含有量は10重量%であった。
次いで、この微粒子含有透明樹脂被膜層表面に、パット印刷法(特殊凹版オフセット印刷法)で切分13、製品名、メーカー名等を印刷した。
次いで、接着剤が裏面にコーティングされた時字(植字)14を基板の所定の位置に接着固定させて文字板11を完成させた。
得られた文字板11の表面における60°グロス値は0.15であり、金色系被膜層の色がそのまま現出し、しかも、透明感のある艶消し仕上げで高級感があり、時字(文字)の視認性に優れていた。また、微粒子含有透明樹脂被膜層における光の透過率は20〜40%であった。
なお、上記時字14は、厚さ20〜30μmの電気鋳造法で作製された時字であって、以下の方法によって製造されたものである。
まず、ステンレス製の基板表面にフォトレジストをコーティングし、所定の時字(ポジフィルム)が描かれたポジフィルムを基板上に載せて露光し、現像・水洗・乾燥を順次行なった後、クロム酸溶液に浸漬し、露出した基板表面に酸化膜(電気鋳造法で作製された時字を基板から剥離できるようにするためのもの)を形成する。次いで、この基板を用い、ニッケル電気鋳造浴中で電気鋳造を行なう。その後、基板から電気鋳造法で作製された時字をバックシート(表面に粘着剤が塗布されている。)に写し、この時字の裏面に印刷により接着剤をコーティングすることにより上記時字が得られる。
時計用表示板としてソーラー用文字板を以下のようにして製造した。その製造方法を図4を用いて説明する。図4の(a)は、時計用表示板の断面図であり、(b)は平面図である。
まず、強化ガラスから厚さ300μmのソーラー用文字板27の基板21を製作した。図4の(b)に示すように、外周部に切欠部22aを形成して突出部22Aを設けるとともに、ノッチすなわち、ほぼ矩形の突出部22B、22C、22Dを有する金属リング23を、強化ガラス製の基板21の外周に固定した。図4の(a)に示すように、この金属リング23の下部には基板21を受けるための鍔部24が設けられている。また符号28は針軸が入る中心孔である。
次いで、イオンプレーティング装置内に、上記基板21をセットして、1×10-5Torrの真空度とした後、アルゴンガスを3×10-3Torrになるまで導入した。
次いで、アルゴンガスの導入を止め、この装置内に窒素ガスを2×10-3Torrになるまで導入した。
次いで、この装置内に備えられたプラズマ銃でプラズマを発生させた後、チタンを10分間蒸発させて、厚さ0.5μmの金色のTiN被膜(図示せず)を形成し、有色被膜層(金色系被膜層)を得た。このとき、基板の裏面にメッキ被膜が着かないようにするため、基板の裏面が治具(基板を固定するためのもの)に密接されている状態でメッキ被膜形成処理が行なわれている。また、デザインのため、基板の裏面にメッキ被膜を形成する場合は、上記と反対に基板の表面を治具に固定すればよい。
次いで、この有色被膜層表面に、粒径が1.0〜5.0μmで、平均粒径2μmのシリカ微粒子を含む透明ウレタン樹脂インキ(溶剤の沸点は160℃以下である。)をスクリーン印刷法で印刷し、80℃で30分間乾燥し、厚さ約10μmのシリカ微粒子含有透明樹脂被膜層(図示せず)を形成した。この微粒子含有透明樹脂被膜層における平均粒径2μmのシリカ微粒子含有量は15重量%であった。
次いで、この微粒子含有透明樹脂被膜層表面に、パット印刷法(特殊凹版オフセット印刷法)で切分26、製品名、メーカー名等を印刷した。
次いで、接着剤が裏面にコーティングされた時字(植字)25を基板21の所定の位置に接着固定させて文字板27を完成させた。
得られた文字板27の表面29における60°グロス値は0.1であり、金色系被膜層の色がそのまま現出し、しかも、透明感のある艶消し仕上げで高級感があり、時字(文字)の視認性に優れていた。また、微粒子含有透明樹脂被膜層における光の透過率は25〜40%であった。
なお、上記時字25は、厚さ20〜30μmの電気鋳造法で作製された時字であって、実施例3における時字14と同じ方法で製造されたものである。
液晶デジタル時計用表示板として使用される見切板を以下のようにして製造した。
まず、厚さ400μmの黄銅(銅合金)製フープ材からプレス加工で所定の形状に見切板用の基板を製作した。
次いで、ムーブメントに取り付け固定するための足(直径700μmの銅製丸棒)を2本スポット溶接した。
次いで、基板の錆防止を目的として、上記足に電極を固定し、ニッケルメッキ浴中(湿式メッキ)で基板表面に、厚さ約0.1〜0.3μmのニッケルメッキ被膜を形成した。
次いで、この足に電極を固定し、金メッキ浴中(湿式メッキ)で上記ニッケルメッキ被膜表面に、厚さ約0.3〜0.8μmの金メッキ被膜(有色被膜層(金色系被膜層))を形成した。
次いで、この有色被膜層表面に、粒径が1.0〜5.0μmで、平均粒径1.5μmのアルミナ微粒子を含む透明ウレタン樹脂塗料(溶剤の沸点は160℃以下である。)をエアースプレー塗装法(エアー圧、約3気圧)で塗布した後、120℃で30分間乾燥し、厚さ約15μmのアルミナ微粒子含有透明樹脂被膜層を形成した。この微粒子含有透明樹脂層における平均粒径1.5μmのアルミナ微粒子含有量は20重量%であった。
次いで、この微粒子含有透明樹脂被膜層表面に、パット印刷法(特殊凹版オフセット印刷法)で製品名、メーカー名等を印刷して見切板を完成させた。
得られた見切板表面における60°グロス値は0.5であり、金色系被膜層の色がそのまま現出し、しかも、透明感のある艶消し仕上げで高級感があった。
以下に、上記見切板の使われ方を図5を用いて説明する。
図5は、上記見切板を使用した液晶デジタル時計の部分断面図である。
符号31は時計ケースである。そのケース31内部の不要部分を覆う見切板32の裏面にスポット溶接された足33を、モジュール34の上面に設けられた凹部に挿入することにより、見切板32がモジュール34上面に固定される。
符号35は風防ガラス35でパッキン36を介して時計ケース31に固定されている。また、符号37は開口部であり、その開口部37の下に時刻を示す液晶表示装置38が、モジュール34上面の中央部に設けられている凹部に固定されている。この液晶表示装置38では、液晶39が上ガラス40と下ガラス41との間で介在している。上記開口部37を通して液晶で表示された時刻等を見ることができる。
時計用表示板として文字板を以下のようにして製造した。その製造方法を図1を用いて説明する。図1は、時計用表示板の断面図である。
まず、厚さ400μmの黄銅(銅合金)製フープ材からプレス加工で所定の形状に文字板用の基板1を製作した。
次いで、時字(植字)を取り付けるための小孔(12ヶ所で各2個)(図示せず)をプレス加工で開けた。
次いで、ムーブメント(図示せず)に取り付け固定するための足2(直径700μmの銅製丸棒)を2本スポット溶接した。符号3が、そのスポット溶接部である。
次いで、目付機に基板1を取り付け、基板1と燐青銅の線材を束にした金属ブラシとを回転させながら、基板1表面に金属ブラシを当て、基板1の中心孔4から外周部に向かった放射状の旭光目付けを行なった。符号5が旭光目が設けられた基板1表面である。上記の中心孔4には、針軸が入る。
次いで、基板1の錆防止を目的として、上記足2に電極を固定し、ニッケルメッキ浴中(湿式メッキ)で基板1の表面に、厚さ約0.1〜0.3μmのニッケルメッキ被膜(図示せず)を形成した。
次いで、このニッケルメッキ被膜表面に、黒色のエポキシ樹脂塗料をエアースプレー塗装法(エアー圧、約2気圧)で塗布した後、80℃で30分間揮発重合乾燥法により乾燥し、厚さ約10μmの黒色の有色被膜層6(黒色系被膜層)を形成した。
次いで、この有色被膜層6の表面に、粒径が1.0〜5.0μmで、平均粒径2μmのシリカ微粒子と、透明エポキシ樹脂(固形分)100重量%に対して8重量%のポリカルボン酸の長鎖アミン塩とを含む透明エポキシ樹脂塗料(溶剤の沸点は160℃以下である。)をエアースプレー塗装法(エアー圧、約3気圧)で塗布した後80℃で30分間揮発重合乾燥法により乾燥し、厚さ約20μmのシリカ微粒子含有透明樹脂被膜層7を形成した。この微粒子含有透明樹脂層7における平均粒径2μmのシリカ微粒子含有量は15重量%であった。
次いで、この微粒子含有透明樹脂被膜層7表面に、パット印刷法(特殊凹版オフセット印刷法)で切分、製品名、メーカー名等(図示せず)を印刷した。
次いで、時字(植字)(図示せず)を基板1の小孔に挿入し、基板1の裏面より時字の足をカシメ固定すると共に、接着剤を併用して完全に固着させて文字板を完成させた。
得られた文字板表面における60°グロス値は0.1であり、黒色系被膜層の色がそのまま現出し、しかも、透明感のある艶消し仕上げで高級感があり、時字(文字)の視認性に優れていた。
また、上記文字板と同様の処理を施した時計用表示板である見返リングを、通常仕上げを施した文字板の外周部に固定することで、今までにないデザイン表現がなされた文字板を得ることができる。(文字板表面が光沢を有し、見返リングのみが透明感のある艶消し仕上げとなっている。)
時計用表示板として文字板を以下のようにして製造した。
まず、模様の入った金型を用いてプレス加工にて、厚さ300μmの洋白(銅合金)製フープ材表面に模様を転写した。
次いで、このフープ材からプレス加工で所定の形状に文字板用の基板を製作した。
次いで、ムーブメントに取り付け固定するための足(直径700μmの銅製丸棒)を2本スポット溶接した。
次いで、基板の錆防止を目的として、上記足に電極を固定し、ニッケルメッキ浴中(湿式メッキ)で基板表面に、厚み約0.1〜0.3μmのニッケルメッキ被膜を形成した。
次いで、この足に電極を固定し、銀メッキ浴中(湿式メッキ)で上記ニッケルメッキ被膜表面に、厚さ約0.3〜0.8μmの銀メッキ被膜(有色被膜層(銀色系被膜層))を形成した。
次いで、この銀メッキ被膜表面に、透明アクリル樹脂塗料(溶剤の沸点は160℃以下である。)をエアースプレー塗装法(エアー圧、約3気圧)で塗布した後、150℃で60分間揮発重合乾燥法により乾燥し、厚さ約50μmの透明樹脂被膜層を形成した。
次いで、この透明樹脂被膜層表面をポリシングして研磨し、厚さ約20μmの透明樹脂被膜層を形成した。この研磨した表面は、平滑で鏡面光沢を有している。
次いで、時字(植字)を取り付けるための小孔(12ヶ所で各2個)をプレス加工で開けた。
次いで、この透明樹脂被膜層表面に、粒径が1.0〜5.0μmで、平均粒径1.5μmのアルミナ微粒子と、透明ウレタン樹脂(固形分)100重量%に対して0.1重量%のポリアミノアマイドとポリエステル酸の塩とを含む透明ウレタン樹脂塗料(溶剤の沸点は160℃以下である。)をエアースプレー塗装法(エアー圧、約3気圧)で塗布し、80℃で30分間揮発重合乾燥法により乾燥し、厚さ約15μmのアルミナ微粒子含有透明樹脂被膜層を形成した。この微粒子含有透明樹脂層における平均粒径1.5μmのアルミナ微粒子含有量は20重量%であった。
次いで、この微粒子含有透明樹脂被膜層表面に、パット印刷法(特殊凹版オフセット印刷法)で切分、製品名、メーカー名等を印刷した。
次いで、時字(植字)を基板の小孔に挿入し、基板の裏面より時字の足をカシメ固定すると共に、接着剤を併用して完全に固着させて文字板を完成させた。
得られた文字板表面における60°グロス値は0.4であり、銀色系被膜層の色がそのまま現出し、しかも、非常に透明感のある艶消し仕上げで高級感があり、時字(文字)の視認性に優れていた。
時計用表示板として文字板を以下のようにして製造した。その製造方法を図2を用いて説明する。図2は、時計用表示板の平面図である。図3は、時計用表示板の固定状態を説明するための断面図である。
まず、ポリカーボネート樹脂を射出成形して表面に模様を有する厚さ500μmの文字板11用の基板を製作した。この基板の外周部に、切欠部12aを形成して突出部12Aを設けるとともに、ノッチすなわち、ほぼ矩形の突出部12B、12C、12Dを形成した。これらの突出部たとえば突出部12Aは、図3に示すように、外胴15の内部に嵌着された合成樹脂から成る支持枠16の上部に形成された凹部17に嵌合されることにより固定されるようになっている。符号18は、支持枠16の凹部17の一つに設けられた位置合わせ用の突設部であり、この突設部18と上記切欠部12aとを嵌合して文字板11の位置合わせが可能なようになっている。
次いで、蒸着装置内に、上記基板をセットし、1×10-5Torrの真空度とした後、蒸着法により銀を飛ばして基板表面に厚さ0.01μmの銀メッキ被膜(図示せず)を形成し、さらに、蒸着法により金を飛ばして銀メッキ表面に厚さ0.015μmの金メッキ被膜(図示せず)を形成して2層からなる金色の有色被膜層(金色系被膜層)を得た。このとき、基板の裏面にメッキ被膜が着かないようにするため、基板の裏面が治具(基板を固定するためのもの)に密接されている状態でメッキ被膜形成処理が行なわれている。また、デザインのため、基板の裏面にメッキ被膜を形成する場合は、上記と反対に基板の表面を治具に固定すればよい。
次いで、この有色被膜層表面に、粒径が1.0〜5.0μmで、平均粒径2μmのシリカ微粒子と、透明アクリル樹脂(固形分)100重量%に対して0.5重量%のポリアミノアマイドとポリエステル酸の塩とを含む透明アクリル樹脂塗料(溶剤の沸点は160℃以下である。)をエアースプレー塗装法(エアー圧、約2気圧)で塗布し、60℃で30分間揮発重合乾燥法により乾燥し、厚さ約10μmのシリカ微粒子含有透明樹脂被膜層(図示せず)を形成した。この微粒子含有透明樹脂被膜層における平均粒径2μmのシリカ微粒子含有量は10重量%であった。
次いで、この微粒子含有透明樹脂被膜層表面に、パット印刷法(特殊凹版オフセット印刷法)で切分13、製品名、メーカー名等を印刷した。
次いで、接着剤が裏面にコーティングされた時字(植字)14を基板の所定の位置に接着固定させて文字板11を完成させた。
得られた文字板11の表面における60°グロス値は0.3であり、金色系被膜層の色がそのまま現出し、しかも、透明感のある艶消し仕上げで高級感があり、時字(文字)の視認性に優れていた。また、微粒子含有透明樹脂被膜層における光の透過率は20〜40%であった。
なお、上記時字14は、厚さ20〜30μmの電気鋳造法で作製された時字であって、以下の方法によって製造されたものである。
まず、ステンレス製の基板表面にフォトレジストをコーティングし、所定の時字(ポジフィルム)が描かれたポジフィルムを基板上に載せて露光し、現像・水洗・乾燥を順次行なった後、クロム酸溶液に浸漬し、露出した基板表面に酸化膜(電気鋳造法で作製された時字を基板から剥離できるようにするためのもの)を形成する。次いで、この基板を用い、ニッケル電気鋳造浴中で電気鋳造を行なう。その後、基板から電気鋳造法で作製された時字をバックシート(表面に粘着剤が塗布されている。)に写し、この時字の裏面に印刷により接着剤をコーティングすることにより上記時字が得られる。
時計用表示板としてソーラー用文字板を以下のようにして製造した。その製造方法を図4を用いて説明する。図4の(a)は、時計用表示板の断面図であり、(b)は平面図である。
まず、強化ガラスから厚さ300μmのソーラー用文字板27の基板21を製作した。図4の(b)に示すように、外周部に切欠部22aを形成して突出部22Aを設けるとともに、ノッチすなわち、ほぼ矩形の突出部22B、22C、22Dを有する金属リング23を、強化ガラス製の基板21の外周に固定した。図4の(a)に示すように、この金属リング23の下部には基板21を受けるための鍔部24が設けられている。また符号28は針軸が入る中心孔である。
次いで、イオンプレーティング装置内に、上記基板21をセットして、1×10-5Torrの真空度とした後、アルゴンガスを3×10-3Torrになるまで導入した。
次いで、アルゴンガスの導入を止め、この装置内に窒素ガスを2×10-3Torrになるまで導入した。
次いで、この装置内に備えられたプラズマ銃でプラズマを発生させた後、チタンを10分間蒸発させて、厚さ0.5μmの金色のTiN被膜(図示せず)を形成し、有色被膜層(金色系被膜層)を得た。このとき、基板の裏面にメッキ被膜が着かないようにするため、基板の裏面が治具(基板を固定するためのもの)に密接されている状態でメッキ被膜形成処理が行なわれている。また、デザインのため、基板の裏面にメッキ被膜を形成する場合は、上記と反対に基板の表面を治具に固定すればよい。
次いで、この有色被膜層表面に、粒径が1.0〜5.0μmで、平均粒径2μmのシリカ微粒子と、透明アクリル樹脂(固形分)100重量%に対して2重量%のポリアミノアマイドと燐酸の塩とを含む透明アクリル樹脂塗料(溶剤の沸点は160℃以下である。)をエアースプレー塗装法(エアー圧、約3気圧)で塗布し、140℃で30分間揮発重合乾燥法により乾燥し、厚さ約15μmのシリカ微粒子含有透明樹脂被膜層(図示せず)を形成した。この微粒子含有透明樹脂被膜層における平均粒径2μmのシリカ微粒子含有量は15重量%であった。
次いで、この微粒子含有透明樹脂被膜層表面に、パット印刷法(特殊凹版オフセット印刷法)で切分26、製品名、メーカー名等を印刷した。
次いで、接着剤が裏面にコーティングされた時字(植字)25を基板21の所定の位置に接着固定させて文字板27を完成させた。
得られた文字板27の表面29における60°グロス値は0.1であり、金色系被膜層の色がそのまま現出し、しかも、透明感のある艶消し仕上げで高級感があり、時字(文字)の視認性に優れていた。また、微粒子含有透明樹脂被膜層における光の透過率は25〜40%であった。
なお、上記時字25は、厚さ20〜30μmの電気鋳造法で作製された時字であって、実施例3における時字14と同じ方法で製造されたものである。
液晶デジタル時計用表示板として使用される見切板を以下のようにして製造した。
まず、厚さ400μmの黄銅(銅合金)製フープ材からプレス加工で所定の形状に見切板用の基板を製作した。
次いで、ムーブメントに取り付け固定するための足(直径700μmの銅製丸棒)を2本スポット溶接した。
次いで、基板の錆防止を目的として、上記足に電極を固定し、ニッケルメッキ浴中(湿式メッキ)で基板表面に、厚さ約0.1〜0.3μmのニッケルメッキ被膜を形成した。
次いで、この足に電極を固定し、金メッキ浴中(湿式メッキ)で上記ニッケルメッキ被膜表面に、厚さ約0.3〜0.8μmの金メッキ被膜(有色被膜層(金色系被膜層))を形成した。
次いで、この有色被膜層表面に、粒径が1.0〜5.0μmで、平均粒径1.5μmのアルミナ微粒子と、透明ウレタン樹脂(固形分)100重量%に対して9重量%のポリエーテルリン酸エステルとを含む透明ウレタン樹脂塗料(溶剤の沸点は160℃以下である。)をエアースプレー塗装法(エアー圧、約3気圧)で塗布した後、120℃で30分間揮発重合乾燥法により乾燥し、厚さ約15μmのアルミナ微粒子含有透明樹脂被膜層を形成した。この微粒子含有透明樹脂層における平均粒径1.5μmのアルミナ微粒子含有量は20重量%であった。
次いで、この微粒子含有透明樹脂被膜層表面に、パット印刷法(特殊凹版オフセット印刷法)で製品名、メーカー名等を印刷して見切板を完成させた。
得られた見切板表面における60°グロス値は0.5であり、金色系被膜層の色がそのまま現出し、しかも、透明感のある艶消し仕上げで高級感があった。
以下に、上記見切板の使われ方を図5を用いて説明する。
図5は、上記見切板を使用した液晶デジタル時計の部分断面図である。
符号31は時計ケースである。そのケース31内部の不要部分を覆う見切板32の裏面にスポット溶接された足33を、モジュール34の上面に設けられた凹部に挿入することにより、見切板32がモジュール34上面に固定される。
符号35は風防ガラス35でパッキン36を介して時計ケース31に固定されている。また、符号37は開口部であり、その開口部37の下に時刻を示す液晶表示装置38が、モジュール34上面の中央部に設けられている凹部に固定されている。この液晶表示装置38では、液晶39が上ガラス40と下ガラス41との間で介在している。上記開口部37を通して液晶で表示された時刻等を見ることができる。
図1は、本発明の実施例1の時計用表示板(文字板)の断面図である。 図2は、本発明の実施例3の時計用表示板(文字板)の平面図である。 図3は、本発明の実施例3の時計用表示板(文字板)の固定状態を説明するための断面図である。 図4の(a)は、本発明の実施例4の時計用表示板(文字板)の断面図であり、(b)はその平面図である。 図5は、本発明の実施例5の時計表示板(見切板)を使用した液晶デジタル時計の部分断面図である。
符号の説明
1・・・ 基板
2・・・ 足
3・・・ スポット溶接部
4・・・ 中心孔
5・・・ 旭光目が設けられた基板表面
6・・・ 黒色の有色被膜層
7・・・ シリカ微粒子含有透明樹脂被膜層
11・・・ 文字板
12a・・・ 切欠部
12A、12B、12C、12D・・・ 突出部
13・・・ 切分
14・・・ 時字(植字)
15・・・ 外胴
16・・・ 支持枠
17・・・ 凹部
18・・・ 位置合わせ用の突設部
21・・・ ソーラー用文字板用基板(強化ガラス)
22a・・・ 切欠部
22A、22B、22C、22D・・・ 突出部
23・・・ 金属リング
24・・・ 鍔部
25・・・ 時字(植字)
26・・・ 切分
27・・・ ソーラー用文字板
28・・・ 中心孔
29・・・ 文字板の表面
31・・・ 時計ケース
32・・・ 見切板
33・・・ 足
34・・・ モジュール
35・・・ 風防ガラス
36・・・ パッキン
37・・・ 開口部
38・・・ 液晶表示装置
39・・・ 液晶
40・・・ 上ガラス
41・・・ 下ガラス

Claims (48)

  1. 時計用表示板の基板と、
    該基板表面に形成された有色被膜層と、
    該有色被膜層の表面に形成された、シリカ、アルミナ、ジルコニアまたはチタニアの微粒子を含有する微粒子含有透明樹脂被膜層と
    で構成され、かつ、
    前記微粒子含有透明樹脂被膜層表面の60°グロス値が0.01〜1.0の範囲内にあることを特徴とする時計用表示板。
  2. 前記有色被膜層と前記微粒子含有透明樹脂被膜層との間に、前記微粒子を含まない透明樹脂被膜層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の時計用表示板。
  3. 前記有色被膜層が、黒色系被膜層、金色系被膜層、銀色系被膜層、白色系被膜層、青色系被膜層、緑色系被膜層、黄色系被膜層および赤色系被膜層の中から選ばれる少なくとも1つの被膜層からなることを特徴とする請求項1または2に記載の時計用表示板。
  4. 前記有色被膜層が、有色樹脂塗料層または有色樹脂インキ層からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の時計用表示板。
  5. 前記有色被膜層が、酸化乾燥法、重合乾燥法、膨潤ゲル化乾燥法、紫外線重合乾燥法、融解重合乾燥法、揮発酸化乾燥法、揮発重合乾燥法、揮発酸化重合乾燥法および揮発膨潤ゲル化乾燥法からなる群から選ばれる少なくとも1種の乾燥法により乾燥された被膜であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の時計用表示板。
  6. 前記有色被膜層が、有色樹脂塗料または有色樹脂インキを乾燥温度60〜180℃で揮発重合乾燥させることにより形成された被膜であることを特徴とする請求項4に記載の時計用表示板。
  7. 前記有色被膜層が、乾式メッキ法により形成された金属被膜または金属化合物被膜からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の時計用表示板。
  8. 前記金属被膜が、クロム、ニッケル、アルミニウム、金、白金、ロジウム、銀、チタン、ジルコニウム、タンタルおよびハフニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含有することを特徴とする請求項7に記載の時計用表示板。
  9. 前記金属化合物被膜が、チタン、ジルコニウム、タンタルまたはハフニウムの、炭化物、酸化物、窒化物、炭窒化物、炭酸化物および炭窒化物の中から選ばれる少なくとも1つの金属化合物(合金を含む)からなることを特徴とする請求項7に記載の時計用表示板。
  10. 前記有色被膜層が、湿式メッキ法により形成された被膜であって、該被膜が黒クロム、黒ニッケル、黒ロジウム、黒ルテニウム、金、白金、ロジウム、銀、ニッケルおよびクロムの中から選ばれる少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の時計用表示板。
  11. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層が、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子またはチタニア微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキからなることを特徴とする請求項1または2に記載の時計用表示板。
  12. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層が、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子またはチタニア微粒子と、分散剤とを含有する微粒子含有透明樹脂塗料からなることを特徴とする請求項11に記載の時計用表示板。
  13. 前記分散剤が、脂肪族多価カルボン酸、ポリエステルのアミン塩、ポリエーテル・エステル型アニオン系界面活性剤、ポリカルボン酸の長鎖アミン塩、ポリアミノアマイドと燐酸の塩、ポリアミノアマイドとポリエステル酸の塩、特殊変性ポリアマイド、燐酸エステル系界面活性剤、アクリル系重合物、高分子量ポリエステル酸のアマイドアミン塩、ポリエーテル燐酸エステルのアミン塩およびポリエーテル燐酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種の化合物からなることを特徴とする請求項12に記載の時計用表示板。
  14. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層の厚さが、5〜50μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1、2、11〜13のいずれかに記載の時計用表示板。
  15. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層における前記微粒子の含有量が、微粒子を除く透明樹脂(固形分)100重量%に対して、10〜30重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1、2、11〜14のいずれかに記載の時計用表示板。
  16. 前記微粒子の粒径が、1.0〜5.0μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1、2、11〜15のいずれかに記載の時計用表示板。
  17. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキの透明樹脂が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの変性樹脂であることを特徴とする請求項1、2、11〜16のいずれかに記載の時計用表示板。
  18. 前記透明樹脂被膜層が、酸化乾燥法、重合乾燥法、膨潤ゲル化乾燥法、紫外線重合乾燥法、融解重合乾燥法、揮発酸化乾燥法、揮発重合乾燥法、揮発酸化重合乾燥法および揮発膨潤ゲル化乾燥法からなる群から選ばれる少なくとも1種の乾燥法により乾燥された被膜であることを特徴とする請求項2に記載の時計用表示板。
  19. 前記透明樹脂被膜層が、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを乾燥温度60〜180℃で揮発重合乾燥させることにより形成された被膜であることを特徴とする請求項2に記載の時計用表示板。
  20. 前記透明樹脂被膜層の厚さが、20〜30μmの範囲内にあることを特徴とする請求項2、18、19のいずれかに記載の時計用表示板。
  21. 前記透明樹脂被膜層を形成する透明樹脂塗料または透明樹脂インキの透明樹脂が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの変性樹脂であることを特徴とする請求項2、18〜20のいずれかに記載の時計用表示板。
  22. 前記時計用表示板が、文字板、見切板または見返リングであることを特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載の時計用表示板。
  23. 基板用素材から所定の時計用表示板の形状に成形して基板を製作する工程と、
    前工程で得られた時計用表示板の基板表面に、塗装、印刷、乾式メッキまたは湿式メッキから選ばれる手段により有色被膜層を形成する工程と、
    前工程で得られた有色被膜層表面に、樹脂固形分100重量%に対し、シリカ、アルミナ、ジルコニアまたはチタニアの微粒子を10〜30重量%混合した、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキで塗装または印刷して微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する工程と
    を少なくとも含むことを特徴とする時計用表示板の製造方法。
  24. 基板用素材から所定の時計用表示板の形状に成形して基板を製作する工程と、
    前工程で得られた時計用表示板の基板表面に、塗装、印刷、乾式メッキまたは湿式メッキから選ばれる手段により有色被膜層を形成する工程と、
    前工程で得られた有色被膜層表面に、透明樹脂塗料または透明樹脂インキで塗装または印刷して透明樹脂被膜層を形成する工程と、
    前工程で得られた透明樹脂被膜層表面を平滑で鏡面光沢に仕上げる工程と、
    前工程で得られた透明樹脂被膜層の鏡面に、樹脂固形分100重量%に対し、シリカ、アルミナ、ジルコニアまたはチタニアの微粒子を10〜30重量%混合した、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキで塗装または印刷して微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する工程と
    を少なくとも含むことを特徴とする時計用表示板の製造方法。
  25. 前記基板を、金属、プラスチック、ガラス、セラミックスまたは貴石から、機械加工、射出成形または研磨加工の手段を用いて製作することを特徴とする請求項23または24に記載の製造方法。
  26. 前記有色被膜層を、有色樹脂塗料を用いてエアースプレー塗装法、静電塗装法、ロールコーター塗装法またはスピンナー塗装法により形成することを特徴とする請求項23または24に記載の製造方法。
  27. 前記有色被膜層を、有色樹脂インキを用いてスクリーン印刷法、オフセット印刷法またはグラビア印刷法により形成することを特徴とする請求項23または24に記載の製造方法。
  28. 前記有色被膜層を、有色樹脂塗料または有色樹脂インキを用いて、酸化乾燥法、重合乾燥法、膨潤ゲル化乾燥法、紫外線重合乾燥法、融解重合乾燥法、揮発酸化乾燥法、揮発重合乾燥法、揮発酸化重合乾燥法および揮発膨潤ゲル化乾燥法からなる群から選ばれる少なくとも1種の乾燥法により形成することを特徴とする請求項23、24、26、27のいずれかに記載の製造方法。
  29. 前記有色被膜層を、有色樹脂塗料または有色樹脂インキを乾燥温度60〜180℃で揮発重合乾燥させることにより形成することを特徴とする請求項28に記載の製造方法。
  30. 前記有色被膜層を、乾式メッキ法または湿式メッキ法により形成することを特徴とする請求項23または24に記載の製造方法。
  31. 前記有色被膜層を、蒸着法、イオンプレーティング法、アーク法およびスパッタリング法の中から選ばれる乾式メッキ法により、不活性ガス雰囲気、窒素ガス雰囲気、酸素を含むガス雰囲気および炭素を含むガス雰囲気の中から選ばれる少なくとも1つの雰囲気下に形成することを特徴とする請求項30に記載の製造方法。
  32. 前記有色被膜層が、乾式メッキ法により形成された金属被膜であって、該被膜がクロム、ニッケル、アルミニウム、金、白金、ロジウム、銀、チタン、ジルコニウム、タンタルおよびハフニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含有することを特徴とする請求項30または31に記載の製造方法。
  33. 前記有色被膜層が、乾式メッキ法により形成された金属化合物被膜であって、該被膜がチタン、ジルコニウム、タンタルまたはハフニウムの、炭化物、酸化物、窒化物、炭窒化物、炭酸化物および炭窒化物の中から選ばれる少なくとも1つの金属化合物(合金を含む)からなることを特徴とする請求項30または31に記載の製造方法。
  34. 前記有色被膜層が、湿式メッキ法により形成された被膜であって、該被膜が黒クロム、黒ニッケル、黒ロジウム、黒ルテニウム、金、白金、ロジウム、銀、ニッケルおよびクロムの中から選ばれる少なくとも1つからなることを特徴とする請求項30に記載の製造方法。
  35. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層を、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを用いて、厚さが5〜50μmになるように形成することを特徴とする請求項23または24に記載の製造方法。
  36. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層における前記微粒子の含有量が、微粒子を除く透明樹脂(固形分)100重量%に対して、10〜30重量%の範囲内になるように、微粒子含有透明樹脂被膜層を形成することを特徴とする請求項23、24、35のいずれかに記載の製造方法。
  37. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層を塗装により形成する際に使用される微粒子含有透明樹脂塗料は、有機溶剤として沸点が160℃以下の溶剤を含有していることを特徴とする請求項23、24、35、36のいずれかに記載の製造方法。
  38. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層を塗装により形成する際に使用される微粒子含有透明樹脂塗料が、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子またはチタニア微粒子と、分散剤とを含有することを特徴とする請求項23、24、35〜37のいずれかに記載の製造方法。
  39. 前記分散剤が、脂肪族多価カルボン酸、ポリエステルのアミン塩、ポリエーテル・エステル型アニオン系界面活性剤、ポリカルボン酸の長鎖アミン塩、ポリアミノアマイドと燐酸の塩、ポリアミノアマイドとポリエステル酸の塩、特殊変性ポリアマイド、燐酸エステル系界面活性剤、アクリル系重合物、高分子量ポリエステル酸のアマイドアミン塩、ポリエーテル燐酸エステルのアミン塩およびポリエーテル燐酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種の化合物からなることを特徴とする請求項38に記載の製造方法。
  40. 前記微粒子含有透明樹脂塗料に含有される分散剤の含有量が、前記微粒子含有透明樹脂塗料に含有される透明樹脂(固形分)100重量%に対して、0.1〜10重量%であることを特徴とする請求項38または39に記載の製造方法。
  41. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層をスクリーン印刷法により形成する際に使用される微粒子含有透明樹脂インキは、有機溶剤として沸点が160℃以下の溶剤を含有していることを特徴とする請求項23、24、35、36のいずれかに記載の製造方法。
  42. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層を形成する際に用いられる、微粒子含有の、透明樹脂塗料または透明樹脂インキ中の透明樹脂が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの変性樹脂であることを特徴とする請求項23、24、35〜41のいずれかに記載の製造方法。
  43. 前記透明樹脂被膜層を、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを用いて、酸化乾燥法、重合乾燥法、膨潤ゲル化乾燥法、紫外線重合乾燥法、融解重合乾燥法、揮発酸化乾燥法、揮発重合乾燥法、揮発酸化重合乾燥法および揮発膨潤ゲル化乾燥法からなる群から選ばれる少なくとも1種の乾燥法により形成することを特徴とする請求項24に記載の製造方法。
  44. 前記透明樹脂被膜層を、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを乾燥温度60〜180℃で揮発重合乾燥させることにより形成することを特徴とする請求項43に記載の製造方法。
  45. 前記透明樹脂被膜層を、透明樹脂塗料または透明樹脂インキを用いて、厚さが20〜30μmの範囲内になるように形成することを特徴とする請求項24、43、44のいずれかに記載の製造方法。
  46. 前記透明樹脂被膜層を形成する透明樹脂塗料または透明樹脂インキの透明樹脂が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの変性樹脂であることを特徴とする請求項24、43〜45のいずれかに記載の製造方法。
  47. 前記微粒子含有透明樹脂被膜層表面の60°グロス値が0.01〜1.0の範囲内にあることを特徴とする請求項23〜46のいずれかに記載の製造方法。
  48. 前記時計用表示板が、文字板、見切板または見返リングであることを特徴とする請求項23〜47のいずれかに記載の製造方法。
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