JP2004190684A - 自動二輪車の排気装置 - Google Patents

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靖 大美賀
Koji Mizuta
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Abstract

【課題】 ステップや操作部材の配置を、排気装置と干渉することなく自由に設定でき、エンジン下方の狭いスペースに、容易に排気装置を取付けること。
【解決手段】 自動二輪車の排気装置50は、ヘッドパイプ11とヘッドパイプから後方に延出したメインフレーム15とメインフレームの後部から後方に延出したシートレール16とにより車体フレームを構成し、この車体フレームにスイングアーム21を上下揺動可能に取付け、このスイングアームの後端部に後輪6を支持し、一方、多気筒エンジン4前部の各排気口4aから複数の前部排気管51をエンジンの下方を迂回させて延出し、これら前部排気管の出口を1個の集合筒52で集合し、この集合筒を立上り部53aを含む後部排気管53を介して消音器54に接続したものである。立上り部を側面視で略鉛直方向に延ばし、この立上り部をソケット55にて分割可能な構成にした。
【選択図】 図3

Description

本発明は自動二輪車の排気装置に関する。
一般に、自動二輪車の排気装置は図11に示すように構成されている。
図11(a),(b)は従来の自動二輪車の排気装置の構成図であり、(a)は側面図、(b)は背面図である。
(a)に示すように自動二輪車100は、ヘッドパイプ101から後方にメインフレーム102を延出し、このメインフレーム102の後部に後輪103用スイングアーム104を上下揺動可能に取付け、一方、多気筒エンジン105前部の各排気口から複数の前部排気管106…をエンジン105の下方を迂回させて延出し、これら前部排気管106…の出口を1個の集合筒107で集合し、この集合筒107を後部排気管108を介して消音器109に接続したものである。
後部排気管108は、(b)に示すように平面視略H字状のスイングアーム104の外側を通って後方へ延出し、しかも、後輪103の車軸と略同一高さに配置した消音器109に接続する。このため、後部排気管108はステップ111の近傍を通るので、ステップ111と干渉しないように配慮する必要がある。
図12(a),(b)は従来の排気装置のサポートの構成図である。
(a)に示す後部排気管108は、ダウンチューブ113等の車体フレームの後部に専用のブラケット114で取付けられる。
(b)に示す後部排気管108は、ダウンチューブ113等の車体フレームの前部に専用のブラケット115で取付けられる。
なお、116はダウンチューブ113から左右に延びたクロスパイプである。
しかし、図11に示す上記従来の技術では、後部排気管108がステップ111の近傍を通るので、ステップ111付近に配置される操作部材(チェンジペダル、ブレーキペダル等)にも干渉しない位置を選定する必要がある。また、互いに干渉を避けるために、ステップ111や操作部材が車体の外側に出過ぎると、図11(b)に示すバンク角θ2が小さくなり、このため、大きいバンク角を確保することが困難である。このように従来の技術では、自動二輪車の設計の自由度が小さい。
また、図12に示す上記従来の技術では、エンジン105下方の狭いスペースに、後部排気管108を取付けるための専用のブラケット114,115を設けるので、隣接する他の構成部材と干渉しないように配置することが困難であり、自動二輪車の設計の自由度が小さく、しかも、取付け部材数も多く、コストアップの要因となる。
本発明は、(1)ステップや操作部材の配置を、排気装置と干渉することなく自由に設定でき、自動二輪車の設計の自由度を高め、しかも、大きいバンク角を容易に確保することができること、(2)エンジン下方の狭いスペースに、容易に排気装置を取付けることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、ヘッドパイプとヘッドパイプから後方に延出したメインフレームとメインフレームの後部から後方に延出したシートレールとにより車体フレームを構成し、この車体フレームにスイングアームを上下揺動可能に取付け、このスイングアームの後端部に後輪を支持し、一方、多気筒エンジン前部の各排気口から複数の前部排気管をエンジンの下方を迂回させて延出し、これら前部排気管の出口を1個の集合筒で集合し、この集合筒を立上り部を含む後部排気管を介して消音器に接続した自動二輪車の排気装置において、立上り部を側面視で略鉛直方向に延ばし、この立上り部を分割可能な構成にしたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、立上り部の分割可能な部分を、スイングアームの揺動支点よりも下側に配置したことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、立上り部の分割可能な部分を、スイングアームの揺動支点と後輪の中心とを通る直線よりも下側に配置したことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、多気筒エンジンが、各排気口を左右1列に配列した4気筒エンジンであることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、スイングアームに、左右のサイドアーム及びこれら左右のサイドアーム間のクロスアームを備え、立上り部が、左右のサイドアームとクロスアームとで囲まれたスペースを通って上方へ延出したことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、車体フレームにスイングアーム並びに後輪を懸架するリヤサスペンションに対して、後部排気管を側面視で交差するように配置したことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、側面視で略鉛直方向に延びた立上り部を、分割可能な構成にしたので、立上り部を上下に分割・結合することができ、分割・結合作業も簡単であり、車体への配管が容易であり、エンジン下方の狭いスペースに、容易に排気装置を取付けることができる。
さらには、立上り部を側面視で略鉛直方向に延ばしたので、この立上り部を、スイングアームの揺動支点近傍且つ車幅中心近傍を通すようにすれば、後部排気管がステップやステップ回りの操作部材(チェンジペダル、ブレーキペダル等)と干渉することがない。このため、ステップや操作部材の配置を排気装置と干渉することなく自由に設定できるので、自動二輪車の設計の自由度が大きくなり、しかも、大きいバンク角を容易に確保することができる。
請求項2に係る発明では、立上り部の分割可能な部分を、スイングアームの揺動支点よりも下側に配置したので、車体への配管が容易である。また、スイングアームとの配置関係が複雑な立上り部のうち、最も分割・結合作業の容易な揺動支点の下側で分割したので、排気装置の分割・結合箇所が少なくてすみ、分割・結合作業も簡単である。
請求項3に係る発明では、立上り部の分割可能な部分を、スイングアームの揺動支点と後輪の中心とを通る直線よりも下側に配置したので、車体への配管が容易である。また、スイングアームとの配置関係が複雑な立上り部のうち、最も分割・結合作業の容易な上記直線の下側で分割したので、排気装置の分割・結合箇所が少なくてすみ、分割・結合作業も簡単である。
請求項4に係る発明では、多気筒エンジンが、各排気口を左右1列に配列した4気筒エンジンであるので、各排気口に接続する複数の前部排気管を有する車両においても、車体への配管が容易である。
請求項5に係る発明では、スイングアームに、左右のサイドアーム及びこれら左右のサイドアーム間のクロスアームを備え、立上り部を、左右のサイドアームとクロスアームとで囲まれたスペースを通して上方へ延ばしたので、後部排気管がステップやステップ回りの操作部材(チェンジペダル、ブレーキペダル等)と干渉することはない。このため、ステップや操作部材の配置を排気装置と干渉することなく自由に設定できるので、自動二輪車の設計の自由度が大きくなり、しかも、大きいバンク角を容易に確保することができる。また、立上り部を上記スペースに通したので、排気装置はバンク角の確保に与える影響は少ない。
請求項6に係る発明では、車体フレームにスイングアーム並びに後輪を懸架するリヤサスペンションに対して、後部排気管を側面視で交差するように配置したので、車体への配管が容易である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る自動二輪車の側面図であり、自動二輪車1は車体フレーム2と、この車体フレーム2を覆うボディカバー3と、車体フレーム2に取付けられたエンジン4、前輪5、後輪6、燃料タンク7、シート8等からなる。
車体フレーム2はヘッドパイプ11と、ヘッドパイプ11から後下方に延出された側面視略逆L字状のメインフレーム15と、このメインフレーム15の後部上部から後方に延出されシート8を載置するためのシートレール16とを主要構成とする。
ヘッドパイプ11は、このヘッドパイプ11に操向可能に支承されたフロントフォーク12と、このフロントフォーク12に連結されたハンドル13とを備え、前記フロントフォーク12は下端部に前輪5を懸架する。
メインフレーム15の前部に配置したエンジン4は、それの前部が、フロントフォーク12から後下方に延出したダウンチューブ17に取付けられ、後部が、メインフレーム15の後部下部に取付けられる。
メインフレーム15は後部下部に後輪用スイングアーム21を上下揺動可能に取付け、このスイングアーム21は後端部に後輪6を懸架する。22はリヤサスペンションであり、スイングアーム21を支える。
ボディカバー3は、前輪5の上部を覆うためのフロントフェンダ24と、シートレール16の下部に配置し後輪6の上部を覆うための図示せぬリヤフェンダと、シート8下方且つシートレール16の両側に配置したリヤカウル26と、このリヤカウル26の前部から前方へ延出したサイドカバー27とからなる。
なお、燃料タンク7はメインフレーム15の上部水平部分を跨いで取付けられる。41はエアクリーナ、42はキャブレタ、43はエンジン4の下部に取付けたオイルパン、44は後輪6を駆動するためのドライブチェーンである。
図2は本発明に係る自動二輪車の車体フレームの斜視図であり、メインフレーム15は車幅中心を通る1本のフレームからなり、このフレームは幅広の矩形中空断面体である。そしてメインフレーム15は、ヘッドパイプ11から後方に延出した水平部15aと、この水平部15aの後部から垂下した垂直部15bとからなる。
シートレール16は、メインフレーム15の後部上部のコーナ部15cから延出し、且つ、車幅中心を通る1本のフレームからなり、このフレームは幅広の矩形中空断面体である。
ダウンチューブ17,17は、ヘッドパイプ11とメインフレーム15とを接合するためのガセット31から、後下方にフォーク状に延出し、先端にエンジン4の前部を取付けるものである。
垂直部15bは、それの中間前部にエンジン用ハンガ32を備え、下部に左右方向へ延びるクロスメンバ33を備えており、これらハンガ32並びにクロスメンバ33は、エンジン4の後部を垂直部15bに連結する部材である。
なお、35はスイングアーム21(図1参照)を垂直部15bに上下揺動可能に取付けるための軸用孔、36はリヤサスペンション22(図1参照)の上部をコーナ部15cに懸架するためのピボット用孔、37はリヤフェンダ並びにリヤカウル26(図1参照)をシートレール16に取付けるためのブラケットであり、シートレール16の左右に延出したクロスメンバ38に固定する。また、39は垂直部15bから後上方に延出したサブフレームであり、シートレール16の略中間部を支持するものである。
図3は本発明に係る自動二輪車の排気装置の側面図であり、4気筒エンジン4は、前部上部に4つの排気口4a…(…は複数を示す。以下、同じ。)が左右1列に配列している。
排気装置50は、エンジン4の各排気口4a…から4つの前部排気管51…を、エンジン4の下方を迂回させて延出し、これら前部排気管51…の出口を1個の集合筒52で集合し、この集合筒52を、後部排気管53を介して消音器54に接続したものである。
後部排気管53は立上り部53aを含む。消音器54は後輪6より高位置に配置され、シートレール16に固定される。
図4は本発明に係る自動二輪車の排気装置の平面図であり、スイングアーム21はクロスアーム21aから前方へ前サイドアーム21b,21bを延出し、後方へ後サイドアーム21c,21cを延出してなる、平面視略H形状部材である。前サイドアーム21b,21bの前端部は、揺動軸21dにてメインフレーム15の後部に上下揺動可能に支持される。
ここで、スイングアーム21の揺動支点は、揺動軸21dを図2に示す軸用孔35にて支持する点である。
前部排気管51は、前端部に入口フランジ51aを備え、後端部(出口)が集合筒52(集合筒52は車幅中心から右寄りに配置されている。)に接続する。
集合筒52から後部排気管53が延出し、この後部排気管53はクロスアーム21aと揺動軸21dとの間のスペースSまで延出し、更に、このスペースSから立上り部53aを立上げ、後輪6の右側に配置された消音器54に接続する。
なお、46はステップ、47はブレーキペダルである。
図5は本発明に係る自動二輪車の排気装置の背面図であり、集合筒52並びに消音器54が車体右側にあり、しかも、後部排気管53の立上り部53aが車幅中心近傍を通るので、立上り部53aは背面視逆く字状を呈する。
図6は本発明に係る自動二輪車の排気装置の斜視図であり、排気装置50の全体姿を示す。
立上り部53aは上述のように、スイングアーム21の揺動支点(揺動軸21d位置)近傍且つ車幅中心近傍位置にある。
後部排気管53は、立上り部53aの途中で且つスイングアーム21の下側で分割可能であり、ソケット55にて接続している。このソケット55は、立上り部53aの直管部に設けられ、図示しないバンドにて締付けるものであって、バンドを締付けるための締付ボルトを、作業が容易な位置に配置する。
以上の説明及び図3〜図6から明らかなように、排気装置50は、後輪用スイングアーム21を、左右のサイドアーム(すなわち、左右の前サイドアーム21b,21b及び左右の後サイドアーム21c,21cの組合せ構成)及びこれら左右のサイドアーム間のクロスアーム21aで構成した、平面視略H形状部材とし、立上り部53aを、後輪用スイングアーム21の揺動支点(すなわち、揺動軸21d位置)近傍且つ車幅中心近傍に配置するとともに左右のサイドアームとクロスアーム21aと揺動軸21dとで囲まれたスペースSに通し、後部排気管53は、立上り部53aの途中で且つ後輪用スイングアーム21におけるスペースSの下側(すなわち、後輪用スイングアーム21の下側)で分割可能にし、この分割部分は、側面視で略鉛直方向を向いている(図3参照)。
図7(a),(b)は本発明に係る排気装置のハンガの構成図であり、(a)は排気装置の取付け状態の背面図、(b)は排気装置の取付け状態の斜視図であって、共に車体右側のみを示す。
上記クロスメンバ33は、それの両端部にハンガプレート(取付部材)56を固定しており、このハンガプレート56はエンジン4並びに排気装置50をメインフレーム15の垂直部15bに取付ける部材である。
詳しくは、集合筒52はそれの上部に固定されたステー57を、ハンガプレート56にボルト止めすること、で垂直部15bに取付いている。
このように、エンジン4をメインフレーム15に取付けるためのハンガプレート56が、排気装置50を取付けるための役割を兼ねるので、エンジン4下方の狭いスペースに、容易に排気装置50を取付けることができる。
図8は本発明に係る消音器の断面図であり、消音器54は、円筒状の内筒61と、この内筒61の両端部に接続したガス入口部62並びにガス出口部63と、内筒61内を長手方向に3つの室(第1室64、第2室65、第3室66からなる。)に仕切る第1仕切壁67並びに第2仕切壁68と、ガス出口部63と第3室66との間を仕切る第3仕切壁69と、第1室64と第3室66とを連通する第1連通管71と、第3室66からガス出口部63を通り且つガス出口部63から突出した排出管72と、第1室64と第2室65とを連通する第2連通管73と、内筒61をガス入口部62からガス出口部63にかけて覆う外筒74とからなる。
第1・第3室64,66は膨張室の役割を果たし、第2室65並びに第2連通管73はレゾネータ(共鳴室)の役割を果たす。第1・第2連通管71,73並びに排出管72は、内筒61内に配置する。
第1連通管71は、第1室64から第2室65を通って第3室66と連通することにより、第1室64内では第2連通管73と長手方向にオーバーラップし、第3室66内では排出管72と長手方向にオーバーラップする。
次に、上記構成の排気装置50の作用を図3、図5、図8に基づき説明する。 図3に示すように、エンジン4の各排気口4a…から排出された排気は前部排気管51…→集合筒52→後部排気管53→消音器54の経路で流れる。
そして、図8に示すように、消音器54のガス入口部62から入った排気は、この図の白抜き矢印のように第1室64→第1連通管71→第3室66→排出管72の経路で流れた後、大気に排出する。
また、上記消音器54を通過する排気の排気音は、第1連通管71を通る際に、共鳴室(第2室65並びに第2連通管73)の共鳴作用により特定周波数成分が打ち消されて減衰し、更に、第3室(膨張室)66に入った際の膨張作用により減衰(消音)する。
このように、本実施例の消音器54は、排気音を共鳴作用による減衰効果と、膨張作用による減衰効果との、複合効果で減衰(消音)させることができる。このため、消音器54は膨張作用だけで消音効果を高める場合のように、第1連通管71の径を極端に小さくする必要がないので、圧力損失が少なく、効率良くエンジン出力を得ることができる。
また共鳴室は、第2室65の容量や、第2連通管73の径、長さを変えることで、任意の特定周波数の排気音を減衰させることができ、また、排気音の音色を自由に設定することもできる。
一方、図5に示すように排気装置50は、ステップ46やステップ46回りの操作部材(チェンジペダル、ブレーキペダル47等)の近傍を通る後部排気管53の一部が立上り、この立上り部53aがスイングアーム21の揺動支点近傍且つ車幅中心近傍を通るので、後部排気管53がステップ46や操作部材と干渉することがない。
このため、ステップ46や操作部材の配置を排気装置50と干渉することなく自由に設定できるので、干渉を避けるためにステップ46や操作部材が車体の外側に出過ぎてバンク角θ1が小さくなることがない。従って、大きいバンク角θ1を容易に確保することができる。
また、立上り部53aが車幅中心近傍を通るので、排気装置50はバンク角θ1の確保に与える影響が少ない。
以上の内容をまとめて説明する。
以上の説明及び図1〜図6から明らかなように、自動二輪車1の排気装置50は、ヘッドパイプ11とヘッドパイプ11から後方に延出したメインフレーム15とメインフレーム15の後部から後方に延出したシートレール16とにより車体フレーム2を構成し、この車体フレーム2にスイングアーム21を上下揺動可能に取付け、このスイングアーム21の後端部に後輪6を支持し、一方、多気筒エンジン4前部の各排気口4a…から複数の前部排気管51…をエンジン4の下方を迂回させて延出し、これら前部排気管51…の出口を1個の集合筒52で集合し、この集合筒52を立上り部53aを含む後部排気管53を介して消音器54に接続したものであり、立上り部53aを側面視で略鉛直方向に延ばし(図3参照)、この立上り部53aを分割可能な構成にしたことを特徴とする。
このように、側面視で略鉛直方向に延びた立上り部53aを、分割可能な構成にしたので、立上り部53aを上下に分割・結合することができ、分割・結合作業も簡単であり、車体への配管が容易であり、エンジン4下方の狭いスペースに、容易に排気装置50を取付けることができる。
さらには、立上り部53aを側面視で略鉛直方向に延ばしたので、この立上り部53aを、スイングアーム21の揺動支点(揺動軸21d位置)近傍且つ車幅中心近傍を通すことで、後部排気管53がステップ46やステップ46回りの操作部材(チェンジペダル、ブレーキペダル47等)と干渉することがない。このため、ステップ46や操作部材の配置を排気装置50と干渉することなく自由に設定できるので、自動二輪車1の設計の自由度が大きくなり、しかも、大きいバンク角θ1を容易に確保することができる。
また、以上の説明及び図3、図5、図6に示すように排気装置50は、立上り部53aの分割可能な部分(ソケット55にて接続する部分)を、スイングアーム21の揺動支点(揺動軸21d位置)よりも下側に配置したので、車体への配管が容易である。また、スイングアーム21との配置関係が複雑な立上り部53aのうち、最も分割・結合作業の容易な揺動支点の下側で分割したので、排気装置50の分割・結合箇所が少なくてすみ、分割・結合作業も簡単である。
また、以上の説明及び図3に示すように排気装置50は、立上り部53aの分割可能な部分(ソケット55にて接続する部分)を、スイングアーム21の揺動支点(揺動軸21d位置)と後輪6の中心Ceとを通る、一点鎖線にて示す直線Liよりも下側に配置したので、車体への配管が容易である。また、スイングアーム21との配置関係が複雑な立上り部53aのうち、最も分割・結合作業の容易な揺動支点の下側で分割したので、排気装置50の分割・結合箇所が少なくてすみ、分割・結合作業も簡単である。
また、以上の説明から明らかな排気装置50は、多気筒エンジン4が、各排気口4a…を左右1列に配列した4気筒エンジンであるので、各排気口4a…に接続する複数の前部排気管51…(図3、図4、図6参照)を有する車両においても、車体への配管が容易である。
また、以上の説明及び図3〜図6に示すように排気装置50は、スイングアーム21に、左右のサイドアーム(すなわち、左右の前サイドアーム21b,21b及び左右の後サイドアーム21c,21cの組合せ構成)及びこれら左右のサイドアーム間のクロスアーム21aを備え、立上り部53aを、左右のサイドアームとクロスアーム21aとで囲まれたスペースSを通して上方へ延ばしたので、後部排気管53がステップ46やステップ46回りの操作部材(チェンジペダル、ブレーキペダル47等)と干渉することはない。このため、ステップ46や操作部材の配置を排気装置50と干渉することなく自由に設定できるので、自動二輪車1の設計の自由度が大きくなり、しかも、大きいバンク角θ1を容易に確保することができる。また、立上り部53aを上記スペースSに通したので、排気装置50はバンク角θ1の確保に与える影響は少ない。
また、以上の説明及び図1、図2に示すように排気装置50は、車体フレーム2にスイングアーム21並びに後輪6を懸架するリヤサスペンション22に対して、後部排気管53を側面視で交差するように配置したので、車体への配管が容易である。
次に、上記消音器54の変形例を図9に基づき説明する。
図9(a)〜(e)は本発明に係る消音器の変形例図であり、各変形例の構成を模式的に示す。なお、特に説明しない構成については、上記図8に示す消音器54と同構成である。
(a)の消音器54は、上記第2連通管73を設ける代りに、第1仕切壁67に孔67aを開けた構成である。
(b)の消音器54は、上記第2連通管73を設ける代りに、第2室65内で第1連通管71の途中に孔71aを開けた構成である。
(c)の消音器54は、上記第2連通管73が第2室65と第3室66とを連通した構成である。
(d)の消音器54は、上記排出管72が第2室65と連通した構成である。これにより、第2室65は膨張室の役割を果たし、第1連通管71並びに第3室66はレゾネータ(共鳴室)の役割を果たす。
(e)の消音器54は、上記(d)の構成において、第1連通管71が第2室65と第3室66とを連通した構成である。
なお、上記実施例において、図4に示す後部排気管53の立上り部53aは、スイングアーム21の揺動支点近傍且つ車幅中心近傍に配置した構成であればよいものであり、例えば、図10に示す変形例の配置でもよく、更に、形状も背面視逆く字状に限定されない。
図10(a)〜(c)は本発明に係る自動二輪車の排気装置の変形例図であり、スイングアーム21回りの平面姿を示す。
(a)は、前サイドアーム21b又は後サイドアーム21cに、車幅中心側に窪んだ凹部21eを設け、この凹部21eを立上り部53aが通る構成である。
(b)は、後輪6とクロスアーム21aとの間を、立上り部53aが通る構成である。
(c)は、クロスアーム21aの前部を、立上り部53aが通る構成である。
また、上記実施例において、多気筒エンジン4は4気筒に限定するものではない。そして、排気装置50はエンジン4の気筒数に合せて前部排気管51…の数量が変わることになる。
更に、排気装置50は前部排気管51と集合筒52の少なくとも一方を、取付部材にてエンジン4とともにメインフレーム15に取付ける構成であればよい。このように、集合筒52と排気管(前部排気管51)の少なくとも一方を、取付部材(ハンガプレート56)にてエンジン4とともにメインフレーム15に取付けたことにより、エンジン4をメインフレーム15に取付けるための取付部材が、排気装置50を取付けるための役割を兼ねるので、エンジン4下方の狭いスペースに、容易に排気装置50を取付けることができ、自動二輪車1の設計の自由度が大きく、しかも、取付け部材数も少なくなり、コストダウンを図ることができる。
本発明に係る自動二輪車の側面図である。 本発明に係る自動二輪車の車体フレームの斜視図である。 本発明に係る自動二輪車の排気装置の側面図である。 本発明に係る自動二輪車の排気装置の平面図である。 本発明に係る自動二輪車の排気装置の背面図である。 本発明に係る自動二輪車の排気装置の斜視図である。 本発明に係る排気装置のハンガの構成図である。 本発明に係る消音器の断面図である。 本発明に係る消音器の変形例図である。 本発明に係る自動二輪車の排気装置の変形例図である。 従来の自動二輪車の排気装置の構成図である。 従来の排気装置のサポートの構成図である。
符号の説明
1…自動二輪車、2…車体フレーム、4…多気筒エンジン、4a…排気口、6…後輪、11…ヘッドパイプ、15…メインフレーム、16…シートレール、21…後輪用スイングアーム、21a…クロスアーム、21b…前サイドアーム、21c…後サイドアーム、21d…スイングアームの揺動支点となる揺動軸、22…リヤサスペンション、46…ステップ、47…ブレーキペダル、50…排気装置、51…前部排気管、52…集合筒、53…後部排気管、53a…立上り部、54…消音器、55…ソケット(立上り部の分割可能な部分)、Ce…後輪の中心、Li…スイングアームの揺動支点と後輪の中心とを通る直線、S…スペース。

Claims (6)

  1. ヘッドパイプとヘッドパイプから後方に延出したメインフレームとメインフレームの後部から後方に延出したシートレールとにより車体フレームを構成し、この車体フレームにスイングアームを上下揺動可能に取付け、このスイングアームの後端部に後輪を支持し、一方、多気筒エンジン前部の各排気口から複数の前部排気管をエンジンの下方を迂回させて延出し、これら前部排気管の出口を1個の集合筒で集合し、この集合筒を立上り部を含む後部排気管を介して消音器に接続した自動二輪車の排気装置において、前記立上り部は側面視で略鉛直方向に延び、この立上り部を分割可能な構成にしたことを特徴とする自動二輪車の排気装置。
  2. 前記立上り部の分割可能な部分を、前記スイングアームの揺動支点よりも下側に配置したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の排気装置。
  3. 前記立上り部の分割可能な部分を、前記スイングアームの揺動支点と前記後輪の中心とを通る直線よりも下側に配置したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の排気装置。
  4. 前記多気筒エンジンは、前記各排気口を左右1列に配列した4気筒エンジンであることを特徴とした請求項1記載の自動二輪車の排気装置。
  5. 前記スイングアームは、左右のサイドアーム及びこれら左右のサイドアーム間のクロスアームを備え、前記立上り部は、前記左右のサイドアームと前記クロスアームとで囲まれたスペースを通って上方へ延出したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の排気装置。
  6. 前記後部排気管は、前記車体フレームに前記スイングアーム並びに前記後輪を懸架するリヤサスペンションに対して、側面視で交差するように配置したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の排気装置。
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