JP2004190445A - 自動水栓装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】反射光に応じた検知信号に基づく判定手段を配設させることで、鏡面反射もしくは低反射率の検知物であっても誤作動なく検知できることを可能とした自動水栓装置を実現する。
【解決手段】位置検出素子114より発する二つの検知信号V1、V2に基づいて人体や物との距離を検知する距離測定式センサ110を有し、制御装置130は、二つの検知信号V1、V2を比較して人体や物を検知する第1検知判定手段ステップ233と、二つの検知信号V1、V2の変化量により人体や物を検知する第2検知判定手段ステップ234と、一方の検知信号V2により人体や物を検知する第3検知判定手段ステップ235とを有し、上記第1、2、3検知判定手段に基づいて、バルブ120を開閉制御するようにした。これにより、鏡面反射もしくは低反射率の検知物であっても検知できる。
【選択図】 図4
【解決手段】位置検出素子114より発する二つの検知信号V1、V2に基づいて人体や物との距離を検知する距離測定式センサ110を有し、制御装置130は、二つの検知信号V1、V2を比較して人体や物を検知する第1検知判定手段ステップ233と、二つの検知信号V1、V2の変化量により人体や物を検知する第2検知判定手段ステップ234と、一方の検知信号V2により人体や物を検知する第3検知判定手段ステップ235とを有し、上記第1、2、3検知判定手段に基づいて、バルブ120を開閉制御するようにした。これにより、鏡面反射もしくは低反射率の検知物であっても検知できる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人や食器類などを検知して自動で吐水、止水する自動水栓装置に関するものであり、特に、鏡面反射物や光を透過する物の検知に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動水栓装置では、シンク、手洗い器などに設けられた水栓の近傍に手を差し出すことにより自動で水栓の吐水口から吐水され、手を引っ込むことで吐水が自動で止水される自動水栓装置が知られている。この種の自動水栓装置には、人や物を検知するために検知手段が設けられ、その検知手段の検知エリア内に人や物の存在を検知することにより、自動で水栓の吐水口の吐水、止水を行なっている。因みに、検知エリア内の検知物の存在を検知する検出手段として、検知エリア内に赤外線を発光して跳ね返った光量を検知することで人や物等の対象物のとの距離を検知して検知エリア内の検知物の存在を検知する発光素子、受光素子などからなる距離測定式センサでは、発光素子により発光された光が検知物において拡散反射することにより反射光が受光素子に受光され、かつ受光素子に集光される二つの検知信号によって正確に距離を測定して、検知エリア内の検知物の検知するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−194783号公報 (第3−4頁、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、ステンレスボールやステンレスからなるナイフ等の鏡面反射するような検知物は、検知物にあたる発光された光との角度によっては、発光された光が鏡面反射により、反射光が受光素子に受光されず検知物が検知エリア内に存在しても検知されない問題がある。
【0005】
また、ガラスコップやガラス食器など光を透過させてしまう低反射率の検知物は、発光された光が透過してしまうため反射光が受光素子に受光されず検知物が検知エリア内に存在しても検知されない問題もある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑みたものであり、反射光に応じた検知信号に基づく判定手段を配設させることで、鏡面反射もしくは低反射率の検知物であっても誤作動なく検知できることを可能とした自動水栓装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記、目的を達成するために、請求項1ないし請求項5に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、人体あるいは物を検知する検知手段(110)からの検知信号に基づいて、吐水口(141)への給水流路(161)の開閉を行なうバルブ(120)を開閉制御する制御手段(130)を備える自動水栓装置において、
検知手段(110)は、発光素子(111)と受光素子(114)からなり、かつ受光素子(114)より発する二つの検知信号(V1、V2)に基づいて人体あるいは物との距離を検知する距離検知手段(110)を有し、
制御手段(130)は、二つの検知信号(V1、V2)を比較して人体あるいは物を検知する第1検知判定手段(233)と、二つの検知信号(V1、V2)の変化量により人体あるいは物を検知する第2検知判定手段(234)と、一方の検知信号(V2)により人体あるいは物を検知する第3検知判定手段(235)とを有し、第1、第2、第3検知判定手段(233、234、235)に基づいて、バルブ(120)を開閉制御するようにしたことを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、この種の距離検知手段(110)は、一般的に、検知物の反射光のレベルによって検知の精度が問われるものである。手や通常の物体など凹凸のある検知物においては、検知物の拡散反射により反射光が受光素子(114)に受光されて検知エリア内の検知物を検知するものである。
【0009】
ところが、ガラスコップやガラス食器など光を透過させてしまう低反射率の検知物やステンレスボール等の鏡面反射するような検知物は、反射光が受光素子(14)に受光されず検知物が検知エリア内に存在しても検知されない問題もある。
【0010】
そこで、本発明は、受光素子(114)より発する二つの検知信号(V1、V2)を反射光に応じた検知信号(V1、V2)に基づく判定手段、すなわち、二つの検知信号(V1、V2)を比較する第1検知判定手段(233)と、二つの検知信号(V1、V2)の変化量による第2検知判定手段(234)と、一方の検知信号(V2)により第3検知判定手段(235)とを有することにより、第1検知判定手段(233)により凹凸のある検知物の検知、第2検知判定手段(234)より低反射率の検知物の検知、および第3検知判定手段(235)により鏡面反射するような検知物の検知ができるように構成したものである。
【0011】
請求項2に記載の発明では、第1検知判定手段(233)は、二つの検知信号(V1、V2)を比較し、一方の検知信号(V2)が他方の検知信号(V1)を超えたときに、人体あるいは物を検知する判定手段であることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、凹凸のある検知物では、検知エリア内に検知物があるときには、検知物の拡散反射により二つの検知信号(V1、V2)でV1≦V2により容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、第2検知判定手段(234)は、二つの検知信号(V1、V2)を加算し、その加算値の変化量が所定値以上のときに、人体あるいは物を検知する判定手段であることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、低反射率の検知物は、例えば、検知物がないときの状態と比較してその変化量が所定値以上のときに検知物の検知判定できるようにすることで、低反射率の検知物であっても容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、第3検知判定手段(235)は、一方の検知信号(V2)が所定値以上のときに、人体あるいは物を検知する判定手段であることを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、鏡面反射するような検知物では、反射光が請求項2のときよりも大きくなる。従って、一方の検知信号(V2)が所定値以上のときに、検知物の検知判定できるようにすることで、鏡面反射する検知物であっても容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0017】
請求項5に記載の発明では、制御手段(130)は、第1、第2、第3検知判定手段(233、234、235)のいずれか一つが人体あるいは物を検知する判定のときに、バルブ(120)が開弁されるように制御することを特徴としている。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、どんな検知物であっても検知エリア内の検知物の検知ができるとともに、検知に基づいてバルブ(120)が開弁するように確実に制御される。
【0019】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図7に基づいて説明する。図1は、本発明の自動水栓装置100を台所のシンクに適用したものである。まず、図1および図2に示すように、自動水栓装置100の全体構成について説明する。
【0021】
自動水栓装置100は、台所のシンク150の水栓140に設けられた検知手段110、バルブ120、制御手段である制御装置130などから構成されている。
【0022】
水栓140には、湯水供給装置160からの湯水が流通する給水流路161が接続されており、下流端に吐水口141、この吐水口141近傍の先端部には人体の手や物などの対象物との距離を検知する検知手段としての距離測定式センサ(以下、距離センサと呼ぶ)110が設けられている。この距離センサ110は、図2に示すように、発光素子である赤外発光素子111、発光側レンズ112、受光側レンズ113および受光素子である位置検出素子114から成る周知のものである。
【0023】
本実施形態の距離センサ110は、略垂直方向に検知エリアLを有している。そして、赤外発光素子111から発光される光が、発光側レンズ112を通り対象物によって反射され、その光が受光側レンズ113を通して位置検出素子114に集光される位置Xに応じて対象物との検知距離Lを捉えるようにしたものである。
【0024】
因みに、発光レンズ112と受光レンズ113との距離をP、受光レンズ113と位置検出素子114との距離をdとなるように設定しており、幾何学的には、検知距離L=P×d/Xとして得られるものであるが、実際には、位置検出素子114に集光する光の位置X1、X2に応じてそれぞれ発生する検知信号として、二つの電流i1、i2を後述する制御装置130に出力するようにしている。
【0025】
次に、制御装置130は、距離センサ110を作動させ、また上記二つの検知信号に基づいて、バルブ120を開閉制御する制御プログラム(後述する)を有するとともに、内部にはアンプ131、A/D変換器132、演算部133が設けられている。そして、二つの電流i1、i2は、アンプ131によりそれぞれ増幅、電圧変換されてV1、V2となり、さらに、A/D変換器132によりデジタル変換を行ない、演算部133において検知距離LがDATA=(V1−V2)/(V1+V2)として求めるようにしている。
【0026】
また、デジタル変換された二つの検知信号であるV1、V2は、後述するバルブ120を開閉制御するための第1、第2、第3判定手段に用いられており、この演算部133により求めるようにしている。そして、バルブ120は、給水流路161の途中に設けられ、上述した制御装置130からの開閉信号によって、給水流路161を開閉し、水栓140の吐水口141からの吐水、止水を自動で行なうものである。
【0027】
なお、制御装置130には、図示しないタイマーが設け、後述する所定周期(T1、T2)ごとに距離センサ110を作動させている。また、二つの検知信号V1、V2に応じて距離センサ110およびバルブ120全体の制御を行なう制御プログラムがROM(図示せず)には記憶されている。
【0028】
次に、本実施形態の自動水栓装置100の作動について図3および図4に基づいて説明する。まず、図3は、バルブ120を開閉制御する制御装置130の制御プログラムの制御処理を示すフローチャートである。この制御プログラムは、バルブ120を開弁する開弁制御手段200と、開弁されたバルブ120を閉弁する閉弁制御手段300に区画されて設けられている。
【0029】
開弁制御手段200は、ステップ210で、第1所定周期T1(0.5秒)を計測するタイマーT1をスタートさせる。そして、ステップ220で、タイマーT1が第1所定周期T1だけタイムアップしたかを判定し、タイムアップしたと判定すれば、ステップ230で、距離センサ110を作動させて、検知エリア内の検知物の存在を検出する。なお、ステップ220で否と判定されれば、タイムアップするまで計時が継続される。
【0030】
そして、ステップ240にて、検知物を検知したか否かを判定し、検知物を検知すれば、ステップ250で、バルブ120を開弁するように信号を出力し、吐水口141から吐水流が吐水される。なお、ステップ240にて、検知物が非検知であればステップ210にリターンするようにしている。
【0031】
一方、閉弁制御手段300は、ステップ310で、第2所定周期T2(0.5秒)を計測するタイマーT2をスタートさせる。そして、ステップ320で、タイマーT2が第2所定周期T2だけタイムアップしたかを判定し、タイムアップしたと判定すれば、ステップ330で、距離センサ110を作動させて、検知エリア内の検知物の存在を検出する。なお、ステップ320で否と判定されれば、タイムアップするまで計時が継続される。
【0032】
そして、ステップ340にて、検知物を検知したか否かを判定し、検知物が非検知であれば、ステップ350で、バルブ120を閉弁するように信号を出力し、吐水口141から吐水流が止水される。なお、ステップ340にて、検知物が検知であればステップ310にリターンするようにしている。
【0033】
次に、以上の制御処理のうち、ステップ230およびステップ330における距離センサ110の作動およびステップ240およびステップ340における検知物の判定の詳細は、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。ステップ230にて距離センサ110の作動が開始されると、ステップ231にて、赤外発光素子111から送信信号として検知物に光が発光される。そして、ステップ232にて、検知物を反射した受光信号として二つの検知信号i1、i2が制御装置130に入力され、かつこの検知信号i1、i2が制御装置130によりデータ変換されて検知信号V1、V2となる。
【0034】
そして、変換された検知信号V1、V2に基づいて、つまり、検知物の反射光に応じた検知信号V1、V2に基づいて検知物の検知を判定させている。まず、ステップ233の第1検知判定手段では、凹凸を有する通常の検知物を検知するための判定手段であり、二つの検知信号V1、V2を比較し、一方のV2が他方のV1よりも大きいか否かを判定するものである。
【0035】
ところで、検知エリア内に検知物が検知されたときの二つの検知信号V1、V2は、図5に示すように、実線で示す検知信号V1と破線で示す検知信号V2とは距離との関係が図に示すように、検知エリア内ではV2がV1よりも大きく、検知エリア外に遠ざかってくるとV1がV2よりも大きくなる特性を示すものである。特に、この特性は凹凸を有する検知物が受光した光を拡散反射により反射したときに、位置検出素子114に集光させたときに発する検知信号V1、V2の特性である。
【0036】
そこで、本発明では、この検知信号V1、V2を比較し、V2≧V1のときに検知、V2<V1のときに非検知としたことにより、大多数の凹凸を有する検知物の検知が容易にできる。
【0037】
次に、ステップ234の第2検知判定手段は、ガラスコップやガラス食器など光を透過させてしまう低反射率の検知物を検知するための判定手段であって、ここでは、二つの検知信号V1、V2を加算し、その加算した変化量が所定値を超えたか否かを判定するものである。具体的には、起動時の状態、つまりシンク150面に距離センサが発光したときの検知信号V1、V2を所定値として、この所定値をも超えたときに検知するようにしている。
【0038】
従って、図6に示すように、検知エリア内にガラスコップなどの検知物が存在されることで、発光された光がガラスコップにて僅かな反射や透過によって、今までシンク150面からの反射光による検知信号V1、V2が急激に変化させることで低反射率の検知物であっても容易に検知できる。なお、本実施形態では、基準となる所定値を起動時の状態の検知信号V1、V2としたが、これに限らず、予め設定した所定値でも良い。
【0039】
次に、ステップ235の第3検知判定手段は、ステンレスボールやステンレスからなるナイフ等の鏡面反射するような検知物を検知するための判定手段である。ここで、鏡面反射する検知物と、通常の凹凸を有する検知物とでは、赤外発光素子111から発光される光が検知物に反射され、その反射光が位置検出素子114に集光される反射光量が異なる理由について図7(a)および図7(b)に基づいて説明する。
【0040】
図7(a)は凹凸を有する検知物、および図7(b)は鏡面反射する検知物における距離測定式センサ110の発光、受光形態を示す説明図であって、まず、図7(a)に示すように、凹凸を有する検知物の場合における距離測定式センサ110は、検知物に発光された光が検知物の拡散反射により、その反射光が図中に示すAのように、位置検出素子114全体に集光されることで正確に距離を検知できるようになっている。
【0041】
一方、図7(b)に示すように、鏡面反射する検知物における距離測定式センサ110は、特に、赤外発光素子111から発光される光に対して実線で示すように傾いて検知エリア内に存在されたときには、局所的な反射光となるため、その反射光が図中の一点鎖線で示す領域Bとなるが、位置検出素子114が集光できるのは領域Cの反射光のみが受光されるため、検知される距離が遠距離側に検知されてしまう。従って、検知エリア内に検知物があっても距離が長いと誤判定をする場合がある。
【0042】
ところが、鏡面反射のときには、反射光量が通常の凹凸を有する検知物よりも検知エリア外に遠ざかっても、一方の検知信号V2が極端に大きくなる特性を有している。そこで、第3検知判定手段では、二つの検知信号V1、V2のうち、一方の検知信号V2のレベル値が所定値以上か否かを判定するものであり、検知信号V2が所定値以上のときに検知、所定値以下のときに非検知させている。これにより、鏡面反射する検知物であっても検知信号V2のレベル値により容易に検知できるものである。
【0043】
また、ステップ237では、第1、第2、第3検知判定手段のいずれか一つが検知されると検知判定がなされ、ステップ236では、第1、第2、第3検知判定手段の全てが非検知のときに非検知判定がなされる。従って、ステップ240およびステップ340の判定手段(図3参照)は、ステップ236およびステップ237によって検知、非検知が判定される。
【0044】
以上の一実施形態の自動水栓装置100によれば、この種の距離センサ110は、一般的に、検知物の反射光によって検知の精度が問われるものである。手や通常の物体など凹凸のある検知物においては、検知物の拡散反射により反射光が位置検出素子114に受光されて検知エリア内の検知物を検知するものである。
【0045】
ところが、ガラスコップやガラス食器など光を透過させてしまう低反射率の検知物やステンレスボール等の鏡面反射するような検知物は、反射光が位置検出素子114に受光されず検知物が検知エリア内に存在しても検知されない問題もある。
【0046】
そこで、本発明は、位置検出素子114より発する二つの検知信号V1、V2を反射光に応じた検知信号V1、V2に基づく判定手段、すなわち、二つの検知信号V1、V2を比較する第1検知判定手段(ステップ233)と、二つの検知信号V1、V2の変化量による第2検知判定手段(ステップ234)と、一方の検知信号V2により第3検知判定手段(ステップ235)とを有することにより、第1検知判定手段(ステップ233)により凹凸のある検知物の検知、第2検知判定手段(ステップ234)より低反射率の検知物の検知、および第3検知判定手段(ステップ235)により鏡面反射する検知物の検知ができる。
【0047】
しかも、凹凸のある検知物は、検知エリア内に検知物があるときには、検知物の拡散反射により二つの検知信号V1、V2でV1≦V2により容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0048】
また、低反射率の検知物は、検知物がないときの状態と比較してその変化量が所定値以上のときに検知物の検知判定できるようにすることで、低反射率の検知物であっても容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0049】
さらに、鏡面反射する検知物では、反射光のうち検知信号V2が凹凸の有する検知物のときよりも大きくなる。従って、一方の検知信号V2が所定値以上のときに、検知物の検知判定できるようにすることで、鏡面反射する検知物であっても容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0050】
従って、これらの検知判定手段により、どんな検知物であっても検知エリア内の検知物の検知ができるとともに、検知信号V1、V2に基づいてバルブ120の開閉制御が確実に制御される。
【0051】
(他の実施形態)
以上の一実施形態では、本発明を台所のシンクの水栓140に適用して説明したが、これに限らず、洗面所などの手洗い器などにも適用できる。
【0052】
また、第1所定周期T1、第2所定周期T2などの数値は、上記実施形態中に記載の各定量値に限定されるものではなく、使用状況に応じて設定してやれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における自動水栓装置100の全体構成を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施形態における(a)は、距離測定式センサ110の構造を示す模式図、(b)は制御装置130の構造を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態における制御装置130の制御プログラムの制御処理を示すフローチャートである。
【図4】センサ作動230、330の詳細な制御処理を示すフローチャートである。
【図5】検知信号V1、V2と距離との関係を示す特性図である。
【図6】低反射率の検知物における距離測定式センサ110の発光、受光形態を示す説明図である。
【図7】(a)は凹凸の検知物、および(b)は鏡面反射する検知物における距離測定式センサ110の発光、受光形態を示す説明図である。
【符号の説明】
110…距離測定式センサ(検知手段、距離検知手段)
111…赤外発光素子(発光素子)
114…位置検出素子(受光素子)
120…バルブ
130…制御装置(制御手段)
141…吐水口
161…給水流路
233…第1検知判定手段
234…第2検知判定手段
235…第3検知判定手段
V1、V2…検知信号
【発明の属する技術分野】
本発明は、人や食器類などを検知して自動で吐水、止水する自動水栓装置に関するものであり、特に、鏡面反射物や光を透過する物の検知に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動水栓装置では、シンク、手洗い器などに設けられた水栓の近傍に手を差し出すことにより自動で水栓の吐水口から吐水され、手を引っ込むことで吐水が自動で止水される自動水栓装置が知られている。この種の自動水栓装置には、人や物を検知するために検知手段が設けられ、その検知手段の検知エリア内に人や物の存在を検知することにより、自動で水栓の吐水口の吐水、止水を行なっている。因みに、検知エリア内の検知物の存在を検知する検出手段として、検知エリア内に赤外線を発光して跳ね返った光量を検知することで人や物等の対象物のとの距離を検知して検知エリア内の検知物の存在を検知する発光素子、受光素子などからなる距離測定式センサでは、発光素子により発光された光が検知物において拡散反射することにより反射光が受光素子に受光され、かつ受光素子に集光される二つの検知信号によって正確に距離を測定して、検知エリア内の検知物の検知するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−194783号公報 (第3−4頁、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、ステンレスボールやステンレスからなるナイフ等の鏡面反射するような検知物は、検知物にあたる発光された光との角度によっては、発光された光が鏡面反射により、反射光が受光素子に受光されず検知物が検知エリア内に存在しても検知されない問題がある。
【0005】
また、ガラスコップやガラス食器など光を透過させてしまう低反射率の検知物は、発光された光が透過してしまうため反射光が受光素子に受光されず検知物が検知エリア内に存在しても検知されない問題もある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑みたものであり、反射光に応じた検知信号に基づく判定手段を配設させることで、鏡面反射もしくは低反射率の検知物であっても誤作動なく検知できることを可能とした自動水栓装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記、目的を達成するために、請求項1ないし請求項5に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、人体あるいは物を検知する検知手段(110)からの検知信号に基づいて、吐水口(141)への給水流路(161)の開閉を行なうバルブ(120)を開閉制御する制御手段(130)を備える自動水栓装置において、
検知手段(110)は、発光素子(111)と受光素子(114)からなり、かつ受光素子(114)より発する二つの検知信号(V1、V2)に基づいて人体あるいは物との距離を検知する距離検知手段(110)を有し、
制御手段(130)は、二つの検知信号(V1、V2)を比較して人体あるいは物を検知する第1検知判定手段(233)と、二つの検知信号(V1、V2)の変化量により人体あるいは物を検知する第2検知判定手段(234)と、一方の検知信号(V2)により人体あるいは物を検知する第3検知判定手段(235)とを有し、第1、第2、第3検知判定手段(233、234、235)に基づいて、バルブ(120)を開閉制御するようにしたことを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、この種の距離検知手段(110)は、一般的に、検知物の反射光のレベルによって検知の精度が問われるものである。手や通常の物体など凹凸のある検知物においては、検知物の拡散反射により反射光が受光素子(114)に受光されて検知エリア内の検知物を検知するものである。
【0009】
ところが、ガラスコップやガラス食器など光を透過させてしまう低反射率の検知物やステンレスボール等の鏡面反射するような検知物は、反射光が受光素子(14)に受光されず検知物が検知エリア内に存在しても検知されない問題もある。
【0010】
そこで、本発明は、受光素子(114)より発する二つの検知信号(V1、V2)を反射光に応じた検知信号(V1、V2)に基づく判定手段、すなわち、二つの検知信号(V1、V2)を比較する第1検知判定手段(233)と、二つの検知信号(V1、V2)の変化量による第2検知判定手段(234)と、一方の検知信号(V2)により第3検知判定手段(235)とを有することにより、第1検知判定手段(233)により凹凸のある検知物の検知、第2検知判定手段(234)より低反射率の検知物の検知、および第3検知判定手段(235)により鏡面反射するような検知物の検知ができるように構成したものである。
【0011】
請求項2に記載の発明では、第1検知判定手段(233)は、二つの検知信号(V1、V2)を比較し、一方の検知信号(V2)が他方の検知信号(V1)を超えたときに、人体あるいは物を検知する判定手段であることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、凹凸のある検知物では、検知エリア内に検知物があるときには、検知物の拡散反射により二つの検知信号(V1、V2)でV1≦V2により容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、第2検知判定手段(234)は、二つの検知信号(V1、V2)を加算し、その加算値の変化量が所定値以上のときに、人体あるいは物を検知する判定手段であることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、低反射率の検知物は、例えば、検知物がないときの状態と比較してその変化量が所定値以上のときに検知物の検知判定できるようにすることで、低反射率の検知物であっても容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、第3検知判定手段(235)は、一方の検知信号(V2)が所定値以上のときに、人体あるいは物を検知する判定手段であることを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、鏡面反射するような検知物では、反射光が請求項2のときよりも大きくなる。従って、一方の検知信号(V2)が所定値以上のときに、検知物の検知判定できるようにすることで、鏡面反射する検知物であっても容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0017】
請求項5に記載の発明では、制御手段(130)は、第1、第2、第3検知判定手段(233、234、235)のいずれか一つが人体あるいは物を検知する判定のときに、バルブ(120)が開弁されるように制御することを特徴としている。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、どんな検知物であっても検知エリア内の検知物の検知ができるとともに、検知に基づいてバルブ(120)が開弁するように確実に制御される。
【0019】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図7に基づいて説明する。図1は、本発明の自動水栓装置100を台所のシンクに適用したものである。まず、図1および図2に示すように、自動水栓装置100の全体構成について説明する。
【0021】
自動水栓装置100は、台所のシンク150の水栓140に設けられた検知手段110、バルブ120、制御手段である制御装置130などから構成されている。
【0022】
水栓140には、湯水供給装置160からの湯水が流通する給水流路161が接続されており、下流端に吐水口141、この吐水口141近傍の先端部には人体の手や物などの対象物との距離を検知する検知手段としての距離測定式センサ(以下、距離センサと呼ぶ)110が設けられている。この距離センサ110は、図2に示すように、発光素子である赤外発光素子111、発光側レンズ112、受光側レンズ113および受光素子である位置検出素子114から成る周知のものである。
【0023】
本実施形態の距離センサ110は、略垂直方向に検知エリアLを有している。そして、赤外発光素子111から発光される光が、発光側レンズ112を通り対象物によって反射され、その光が受光側レンズ113を通して位置検出素子114に集光される位置Xに応じて対象物との検知距離Lを捉えるようにしたものである。
【0024】
因みに、発光レンズ112と受光レンズ113との距離をP、受光レンズ113と位置検出素子114との距離をdとなるように設定しており、幾何学的には、検知距離L=P×d/Xとして得られるものであるが、実際には、位置検出素子114に集光する光の位置X1、X2に応じてそれぞれ発生する検知信号として、二つの電流i1、i2を後述する制御装置130に出力するようにしている。
【0025】
次に、制御装置130は、距離センサ110を作動させ、また上記二つの検知信号に基づいて、バルブ120を開閉制御する制御プログラム(後述する)を有するとともに、内部にはアンプ131、A/D変換器132、演算部133が設けられている。そして、二つの電流i1、i2は、アンプ131によりそれぞれ増幅、電圧変換されてV1、V2となり、さらに、A/D変換器132によりデジタル変換を行ない、演算部133において検知距離LがDATA=(V1−V2)/(V1+V2)として求めるようにしている。
【0026】
また、デジタル変換された二つの検知信号であるV1、V2は、後述するバルブ120を開閉制御するための第1、第2、第3判定手段に用いられており、この演算部133により求めるようにしている。そして、バルブ120は、給水流路161の途中に設けられ、上述した制御装置130からの開閉信号によって、給水流路161を開閉し、水栓140の吐水口141からの吐水、止水を自動で行なうものである。
【0027】
なお、制御装置130には、図示しないタイマーが設け、後述する所定周期(T1、T2)ごとに距離センサ110を作動させている。また、二つの検知信号V1、V2に応じて距離センサ110およびバルブ120全体の制御を行なう制御プログラムがROM(図示せず)には記憶されている。
【0028】
次に、本実施形態の自動水栓装置100の作動について図3および図4に基づいて説明する。まず、図3は、バルブ120を開閉制御する制御装置130の制御プログラムの制御処理を示すフローチャートである。この制御プログラムは、バルブ120を開弁する開弁制御手段200と、開弁されたバルブ120を閉弁する閉弁制御手段300に区画されて設けられている。
【0029】
開弁制御手段200は、ステップ210で、第1所定周期T1(0.5秒)を計測するタイマーT1をスタートさせる。そして、ステップ220で、タイマーT1が第1所定周期T1だけタイムアップしたかを判定し、タイムアップしたと判定すれば、ステップ230で、距離センサ110を作動させて、検知エリア内の検知物の存在を検出する。なお、ステップ220で否と判定されれば、タイムアップするまで計時が継続される。
【0030】
そして、ステップ240にて、検知物を検知したか否かを判定し、検知物を検知すれば、ステップ250で、バルブ120を開弁するように信号を出力し、吐水口141から吐水流が吐水される。なお、ステップ240にて、検知物が非検知であればステップ210にリターンするようにしている。
【0031】
一方、閉弁制御手段300は、ステップ310で、第2所定周期T2(0.5秒)を計測するタイマーT2をスタートさせる。そして、ステップ320で、タイマーT2が第2所定周期T2だけタイムアップしたかを判定し、タイムアップしたと判定すれば、ステップ330で、距離センサ110を作動させて、検知エリア内の検知物の存在を検出する。なお、ステップ320で否と判定されれば、タイムアップするまで計時が継続される。
【0032】
そして、ステップ340にて、検知物を検知したか否かを判定し、検知物が非検知であれば、ステップ350で、バルブ120を閉弁するように信号を出力し、吐水口141から吐水流が止水される。なお、ステップ340にて、検知物が検知であればステップ310にリターンするようにしている。
【0033】
次に、以上の制御処理のうち、ステップ230およびステップ330における距離センサ110の作動およびステップ240およびステップ340における検知物の判定の詳細は、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。ステップ230にて距離センサ110の作動が開始されると、ステップ231にて、赤外発光素子111から送信信号として検知物に光が発光される。そして、ステップ232にて、検知物を反射した受光信号として二つの検知信号i1、i2が制御装置130に入力され、かつこの検知信号i1、i2が制御装置130によりデータ変換されて検知信号V1、V2となる。
【0034】
そして、変換された検知信号V1、V2に基づいて、つまり、検知物の反射光に応じた検知信号V1、V2に基づいて検知物の検知を判定させている。まず、ステップ233の第1検知判定手段では、凹凸を有する通常の検知物を検知するための判定手段であり、二つの検知信号V1、V2を比較し、一方のV2が他方のV1よりも大きいか否かを判定するものである。
【0035】
ところで、検知エリア内に検知物が検知されたときの二つの検知信号V1、V2は、図5に示すように、実線で示す検知信号V1と破線で示す検知信号V2とは距離との関係が図に示すように、検知エリア内ではV2がV1よりも大きく、検知エリア外に遠ざかってくるとV1がV2よりも大きくなる特性を示すものである。特に、この特性は凹凸を有する検知物が受光した光を拡散反射により反射したときに、位置検出素子114に集光させたときに発する検知信号V1、V2の特性である。
【0036】
そこで、本発明では、この検知信号V1、V2を比較し、V2≧V1のときに検知、V2<V1のときに非検知としたことにより、大多数の凹凸を有する検知物の検知が容易にできる。
【0037】
次に、ステップ234の第2検知判定手段は、ガラスコップやガラス食器など光を透過させてしまう低反射率の検知物を検知するための判定手段であって、ここでは、二つの検知信号V1、V2を加算し、その加算した変化量が所定値を超えたか否かを判定するものである。具体的には、起動時の状態、つまりシンク150面に距離センサが発光したときの検知信号V1、V2を所定値として、この所定値をも超えたときに検知するようにしている。
【0038】
従って、図6に示すように、検知エリア内にガラスコップなどの検知物が存在されることで、発光された光がガラスコップにて僅かな反射や透過によって、今までシンク150面からの反射光による検知信号V1、V2が急激に変化させることで低反射率の検知物であっても容易に検知できる。なお、本実施形態では、基準となる所定値を起動時の状態の検知信号V1、V2としたが、これに限らず、予め設定した所定値でも良い。
【0039】
次に、ステップ235の第3検知判定手段は、ステンレスボールやステンレスからなるナイフ等の鏡面反射するような検知物を検知するための判定手段である。ここで、鏡面反射する検知物と、通常の凹凸を有する検知物とでは、赤外発光素子111から発光される光が検知物に反射され、その反射光が位置検出素子114に集光される反射光量が異なる理由について図7(a)および図7(b)に基づいて説明する。
【0040】
図7(a)は凹凸を有する検知物、および図7(b)は鏡面反射する検知物における距離測定式センサ110の発光、受光形態を示す説明図であって、まず、図7(a)に示すように、凹凸を有する検知物の場合における距離測定式センサ110は、検知物に発光された光が検知物の拡散反射により、その反射光が図中に示すAのように、位置検出素子114全体に集光されることで正確に距離を検知できるようになっている。
【0041】
一方、図7(b)に示すように、鏡面反射する検知物における距離測定式センサ110は、特に、赤外発光素子111から発光される光に対して実線で示すように傾いて検知エリア内に存在されたときには、局所的な反射光となるため、その反射光が図中の一点鎖線で示す領域Bとなるが、位置検出素子114が集光できるのは領域Cの反射光のみが受光されるため、検知される距離が遠距離側に検知されてしまう。従って、検知エリア内に検知物があっても距離が長いと誤判定をする場合がある。
【0042】
ところが、鏡面反射のときには、反射光量が通常の凹凸を有する検知物よりも検知エリア外に遠ざかっても、一方の検知信号V2が極端に大きくなる特性を有している。そこで、第3検知判定手段では、二つの検知信号V1、V2のうち、一方の検知信号V2のレベル値が所定値以上か否かを判定するものであり、検知信号V2が所定値以上のときに検知、所定値以下のときに非検知させている。これにより、鏡面反射する検知物であっても検知信号V2のレベル値により容易に検知できるものである。
【0043】
また、ステップ237では、第1、第2、第3検知判定手段のいずれか一つが検知されると検知判定がなされ、ステップ236では、第1、第2、第3検知判定手段の全てが非検知のときに非検知判定がなされる。従って、ステップ240およびステップ340の判定手段(図3参照)は、ステップ236およびステップ237によって検知、非検知が判定される。
【0044】
以上の一実施形態の自動水栓装置100によれば、この種の距離センサ110は、一般的に、検知物の反射光によって検知の精度が問われるものである。手や通常の物体など凹凸のある検知物においては、検知物の拡散反射により反射光が位置検出素子114に受光されて検知エリア内の検知物を検知するものである。
【0045】
ところが、ガラスコップやガラス食器など光を透過させてしまう低反射率の検知物やステンレスボール等の鏡面反射するような検知物は、反射光が位置検出素子114に受光されず検知物が検知エリア内に存在しても検知されない問題もある。
【0046】
そこで、本発明は、位置検出素子114より発する二つの検知信号V1、V2を反射光に応じた検知信号V1、V2に基づく判定手段、すなわち、二つの検知信号V1、V2を比較する第1検知判定手段(ステップ233)と、二つの検知信号V1、V2の変化量による第2検知判定手段(ステップ234)と、一方の検知信号V2により第3検知判定手段(ステップ235)とを有することにより、第1検知判定手段(ステップ233)により凹凸のある検知物の検知、第2検知判定手段(ステップ234)より低反射率の検知物の検知、および第3検知判定手段(ステップ235)により鏡面反射する検知物の検知ができる。
【0047】
しかも、凹凸のある検知物は、検知エリア内に検知物があるときには、検知物の拡散反射により二つの検知信号V1、V2でV1≦V2により容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0048】
また、低反射率の検知物は、検知物がないときの状態と比較してその変化量が所定値以上のときに検知物の検知判定できるようにすることで、低反射率の検知物であっても容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0049】
さらに、鏡面反射する検知物では、反射光のうち検知信号V2が凹凸の有する検知物のときよりも大きくなる。従って、一方の検知信号V2が所定値以上のときに、検知物の検知判定できるようにすることで、鏡面反射する検知物であっても容易に検知エリア内の検知物の検知判定できる。
【0050】
従って、これらの検知判定手段により、どんな検知物であっても検知エリア内の検知物の検知ができるとともに、検知信号V1、V2に基づいてバルブ120の開閉制御が確実に制御される。
【0051】
(他の実施形態)
以上の一実施形態では、本発明を台所のシンクの水栓140に適用して説明したが、これに限らず、洗面所などの手洗い器などにも適用できる。
【0052】
また、第1所定周期T1、第2所定周期T2などの数値は、上記実施形態中に記載の各定量値に限定されるものではなく、使用状況に応じて設定してやれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における自動水栓装置100の全体構成を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施形態における(a)は、距離測定式センサ110の構造を示す模式図、(b)は制御装置130の構造を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態における制御装置130の制御プログラムの制御処理を示すフローチャートである。
【図4】センサ作動230、330の詳細な制御処理を示すフローチャートである。
【図5】検知信号V1、V2と距離との関係を示す特性図である。
【図6】低反射率の検知物における距離測定式センサ110の発光、受光形態を示す説明図である。
【図7】(a)は凹凸の検知物、および(b)は鏡面反射する検知物における距離測定式センサ110の発光、受光形態を示す説明図である。
【符号の説明】
110…距離測定式センサ(検知手段、距離検知手段)
111…赤外発光素子(発光素子)
114…位置検出素子(受光素子)
120…バルブ
130…制御装置(制御手段)
141…吐水口
161…給水流路
233…第1検知判定手段
234…第2検知判定手段
235…第3検知判定手段
V1、V2…検知信号
Claims (5)
- 人体あるいは物を検知する検知手段(110)からの検知信号に基づいて、吐水口(141)への給水流路(161)の開閉を行なうバルブ(120)を開閉制御する制御手段(130)を備える自動水栓装置において、
前記検知手段(110)は、発光素子(111)と受光素子(114)からなり、かつ前記受光素子(114)より発する二つの検知信号(V1、V2)に基づいて人体あるいは物との距離を検知する距離検知手段(110)を有し、
前記制御手段(130)は、前記二つの検知信号(V1、V2)を比較して人体あるいは物を検知する第1検知判定手段(233)と、前記二つの検知信号(V1、V2)の変化量により人体あるいは物を検知する第2検知判定手段(234)と、一方の検知信号(V2)により人体あるいは物を検知する第3検知判定手段(235)とを有し、前記第1、第2、第3検知判定手段(233、234、235)に基づいて、前記バルブ(120)を開閉制御するようにしたことを特徴とする自動水栓装置。 - 前記第1検知判定手段(233)は、前記二つの検知信号(V1、V2)を比較し、一方の検知信号(V2)が他方の検知信号(V1)を超えたときに、人体あるいは物を検知する判定手段であることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓装置。
- 前記第2検知判定手段(234)は、前記二つの検知信号(V1、V2)を加算し、その加算値の変化量が所定値以上のときに、人体あるいは物を検知する判定手段であることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓装置。
- 前記第3検知判定手段(235)は、一方の検知信号(V2)が所定値以上のときに、人体あるいは物を検知する判定手段であることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓装置。
- 前記制御手段(130)は、前記第1、第2、第3検知判定手段(233、234、235)のいずれか一つが人体あるいは物を検知する判定のときに、前記バルブ(120)が開弁されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の自動水栓装置。
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Cited By (1)
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JP2016069867A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 株式会社Lixil | 自動水栓およびキッチン |
-
2002
- 2002-12-13 JP JP2002362691A patent/JP2004190445A/ja active Pending
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