JP2004189234A - 吊り下げ付き梱包箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】梱包箱を吊り下げ形の用途と標準形の用途の2通りの用途に共用可能とするとともに、吊り下げ棒への吊り下げ時における梱包箱の傾きや上蓋の外れを防止すること。
【解決手段】後面部材1と、前面部材2と、側面部材と、を備え、前面部材の端部から延在する上蓋10と、上蓋から延在する延在片31と、上蓋と延在片との間に形成された挿入孔30と、を設け、後面部材の端部から延在する第1延在部17、第2延在部18、第3延在部19が順に設けられるとともに各延在部間に第1折り曲げ部32、第2折り曲げ部8、第3折り曲げ部27をそれぞれ形成し、後面部材端部の略中央部分において後面部材及び第1延在部の一部を切り欠き、切り欠かれた後面部材及び第1延在部が後面部材で折り曲げ可能であり且つ舌片20,21を形成し、舌片21を挿入孔30に挿入することによって上蓋を固定すること。
【選択図】 図5
【解決手段】後面部材1と、前面部材2と、側面部材と、を備え、前面部材の端部から延在する上蓋10と、上蓋から延在する延在片31と、上蓋と延在片との間に形成された挿入孔30と、を設け、後面部材の端部から延在する第1延在部17、第2延在部18、第3延在部19が順に設けられるとともに各延在部間に第1折り曲げ部32、第2折り曲げ部8、第3折り曲げ部27をそれぞれ形成し、後面部材端部の略中央部分において後面部材及び第1延在部の一部を切り欠き、切り欠かれた後面部材及び第1延在部が後面部材で折り曲げ可能であり且つ舌片20,21を形成し、舌片21を挿入孔30に挿入することによって上蓋を固定すること。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被収納体を収納する梱包箱に関し、特に、標準形と吊り下げ形の2通りの用途に共用可能な梱包箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術における吊り下げ付き梱包箱の構造及び機能について、図10〜図14を用いて説明する。図10は従来技術の吊り下げ付き梱包箱における組立後の斜視図を示し、図11は従来技術の吊り下げ付き梱包箱の展開図を示し、図12は従来技術の吊り下げ付き梱包箱に被収納体を収納する過程を示す斜視図であり、図13は従来技術の吊り下げ付き梱包箱で上蓋が開く状況を示す図であり、図14は従来技術の吊り下げ付き梱包箱を吊り下げ棒に吊したとき梱包箱が傾く状況を示す図である。
【0003】
従来技術の吊り下げ付き梱包箱aは、図12に示すように略直方体に形成された構造を有し、且つ吊り下げ孔5.6を有している。被収納体14を緩衝材13へ挿入した後に天蓋15で被収納体を押さえた後、梱包箱aに収納し、更に、吊り下げ棒16に通して陳列していた(図14を参照)。
【0004】
更に詳細に云えば、図11と図12を参照して、吊り下げ孔5を有する後面部材1端部とこの端部から延在した延在部4との間に設けられた折り曲げ部8(図11の点線)で延在部4を折り曲げて折り重ね、吊り下げ孔5と6を合致させた後に、左右の内蓋3と7を内側に折り曲げ、前面部材2から延在した上蓋10を折り曲げ部9(図11の点線)で後面部材1方向へ折り曲げ、さらに差し込み片11を上蓋10と差し込み片11の間に設けられた折り曲げ部12(図11の点線)で折り曲げた後に、図10に示すように後面部材1方向へ差し込み固定していた。
【0005】
また、従来技術として、フック片を介して吊り下げ棚に物品を吊り下げるための懸垂用梱包箱において、フック片の破れを防止する具体的構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術によれば、収納口を閉塞する蓋片に対し、下方から当接係止する係止片がフック片に一体に設けられている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−86934号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術では、梱包箱aの運搬時や吊り下げ棒16に吊るした時の被収納体の重さによって、図13に示すように、差し込み片11が後面部材1から外れ、上蓋10が開いて、緩衝材13、被収納体14及び天蓋15が梱包箱aから脱落する事故が生じていた。
【0008】
また、図14に示すように、吊り下げ孔5,6へ吊り下げ棒16を通して陳列した際に、被収納体の偏重心により梱包箱aに傾きが生じて、吊り下げ棒への収容確保数を低下させ、また陳列の整列性にも課題があった。
【0009】
また、上述した特許文献1は、吊り下げ形の梱包箱を前提としたものであって、フック片の破れ防止のための技術であり、標準形の梱包箱としても用いることを意図したものではなく、その用途が限定されていた。
【0010】
本発明の目的は、梱包箱を吊り下げ形の用途と標準形の用途の2通りの用途に共用可能とするとともに、吊り下げ棒への吊り下げ時における梱包箱の傾きや上蓋の外れを防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。 薄板材を複数回折り曲げて略直方体を形成する吊り下げ付き梱包箱において、後面部を形成する後面部材と、前記後面部材に対向する位置にある前面部材と、前記後面部材と前記前面部材の間に位置する側面部材と、を備え、
前記前面部材の端部から延在する上蓋と、前記上蓋から延在する延在片と、前記上蓋と延在片との間に形成された折り曲げ部の略中央部に設けられた挿入孔と、を設け、
前記後面部材の端部から延在する第1延在部、第2延在部、第3延在部が順に設けられ、前記後面部材端部と前記第1延在部の間、前記第1延在部と前記第2延在部の間、前記第2延在部と前記第3延在部の間に第1折り曲げ部、第2折り曲げ部、第3折り曲げ部をそれぞれ形成し、
前記後面部材端部の略中央部分において前記後面部材及び前記第1延在部の一部を切り欠き、切り欠かれた後面部材及び第1延在部が前記後面部材で折り曲げ可能であり且つ舌片を形成し、
前記側面部材の端部から延在する蓋を設け、
前記舌片を前記挿入孔に挿入することによって前記上蓋を固定する構成とする。
【0012】
また、前記構成において、前記第2折り曲げ部で折り曲げて前記第2延在部及び前記第3延在部を前記後面部材に沿うようにして吊り下げ片を構成することによって吊り下げ形の梱包箱を形成する。
【0013】
また、前記構成において、前記第1折り曲げ部において前記第1延在部、前記第2延在部及び前記第3延在部を前記前面部材の方向に折り曲げた後に、前記上蓋で覆うことによって標準形の梱包箱を形成する。
【0014】
このような構成を採用することによって、梱包箱を吊り下げ形の用途と標準形の用途の2通りの用途に共用可能とすることができ、梱包箱の上蓋の外れを防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱について、図1〜図9を参照しながら以下説明する。図1は本発明の実施形態に係る標準形の梱包箱における組立後の斜視図(図4のA方向からみた組立図)であり、図2は本発明の実施形態に係る吊り下げ形の梱包箱における組立後の斜視図(図5のB方向からみた組立図)である。また、図3は本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱の展開図である。図4は本発明の実施形態に係る標準形の梱包箱における組立過程を示す斜視図であり、図5は本発明の実施形態に係る吊り下げ形の梱包箱における組立過程を示す斜視図である。
【0016】
また、図6は図1のA−A断面を示す図であり、図7は図2のB−B断面を示す図である。図8は本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱に被収納体を挿入する過程を示す斜視図であり、図9は本実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱を吊り下げ棒に吊した状態を示す図である。
【0017】
ここで、aは梱包箱、アは孔、1は後面部材、2は前面部材、3,7は内蓋、5,6は吊り下げ孔、8は第2折り曲げ部、9,28は折り曲げ部、10は上蓋、13は緩衝材、14は被収納体、15は天蓋、17は第1延在部、18は第2延在部、19は第3延在部、20,21は舌片、27は第3折り曲げ部、31は延在片、32は第1折り曲げ部、をそれぞれ表す。
【0018】
図8と図3を参照して説明すると、本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱は、薄板材から成る略直方体に形成された梱包箱aであり、後面部を形成する後面部材1と、後面部材1に対向する位置にある前面部材2と、後面部材1と前面部材2の間に位置する側面部材と、前面部材2の端部から延在する上蓋10と、上蓋10から延在する延在片31と、前記上蓋10と延在片31との間に形成された折り曲げ部28の略中央部に設けられた孔29、30と、を備えている。
【0019】
更に、梱包箱aは、後面部材1の端部から延在する第1延在部17、第2延在部18、第3延在部19が順に設けられ、後面部材1端部と第1延在部17の間、第1延在部17と第2延在部18の間、第2延在部18と第3延在部19の間にそれぞれ第1折り曲げ部32、第2折り曲げ部8、第3折り曲げ部27をそれぞれ形成している。また、梱包箱aは、後面部材1端部の略中央部分で後面部材1及び第1延在部17の一部周囲に切り欠き33を設け、切り欠かれた後面部材1及び第1延在部が後面部材中央部22で折り曲げ可能で、且つ後面部材1より延在された舌片20,21を備えている。また、梱包箱aには、前面部材2の上蓋10及び第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19に対応して、前記側面部材から延在する内蓋3,7が折り曲げ可能に形成されている。
【0020】
また、図5と図7を参照すると、梱包箱aには、後面部材1から延在する舌片20,21の存在する方向に後面部材1端部1から延在した第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19が形成され、第1延在部17と第2延在部18の間に設けられた第2折り曲げ部8で第2延在部18及び第3延在部19が折り返され、後面部材1方向に折り曲げ貫通する孔(ア)が後面部材1端部と第1延在部17に設けられている。
【0021】
次に、標準形の梱包箱aを形成する形成方法について、図4と図6を参照しながら説明する。まず、内蓋3,7を予め内側へ折り曲げた後、後面部材1端部から延在した第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19を第1折り曲げ部32で前面部材2の方向(矢印方向)に折り曲げ、その後に前面部材2から延びた上蓋10で蓋をする。更に、図6に詳記するように、前面部材2端部から延在した上蓋10と延在片31の間の折り曲げ部28を略直角に折り曲げ、延在片10に形成された孔30へ後面部材1端部で折り曲げ可能な舌片21を挿入し、この舌片21の孔30への挿入で上蓋10が固定されて標準形の梱包箱が形成される。標準形の梱包箱形成後の構造を図1に示す。
【0022】
次に、吊り下げ形の梱包箱aを形成する形成方法について、図5と図7を参照しながら説明する。後面部材1端部から延在した第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19を第2折り曲げ部8を中心に略180度矢印方向へ後面部材1に沿うように折り曲げる。この折り曲げによって第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19が吊り下げ片を形成する。
【0023】
上述した略180度の折り曲げにより、図7に詳記するように、吊り下げ孔5と6、5−aと6−aが合致し、後面部材1端部と第1延在部17に貫通する孔(ア)が設けられる。その後、内蓋3,7を内側へ折り曲げることによって、第2折り曲げ部8を中心に折り曲げられた第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19の折り曲げ形態を固定する。
【0024】
更に、前面部材2端部から延在した上蓋10及び延在片31を後面部材1端部方向へ略90度折り曲げて上蓋を形成する。その後、図7に詳記するように、上蓋10と延在片31の間の折り曲げ部28を略直角に折り曲げることで形成された孔30に対して、後面部材1端部で折り曲げ可能な舌片21を挿入することによって上蓋10が固定され、吊り下げ形の梱包箱aが形成される。吊り下げ形の梱包箱形成後の構造を図2に示す。このように、舌片21による上蓋10の固定により、従来、上蓋10が開くことで生じていた緩衝材13、被収納体14及び天蓋15の脱落防止が可能となる。
【0025】
また、上述したように吊り下げ形の梱包箱が組立てられると、図9に示すように、後面部材の端部における第1折り曲げ部32と第2延在部18と第3延在部19の間の第3折り曲げ部27とが組立て後に合致し、表側と裏側の両側での折り曲げが可能となる(図2と図7参照)。この第1折り曲げ部32と第3折り曲げ部の折り曲げ部27が合致することにより、第1折り曲げ部32と第3折り曲げ部27において梱包箱aの重量バランスが保たれ、図14に示すように従来生じていた、吊り下げ棒16を通した陳列時の被収納体の偏重心による梱包箱aの傾きを無くすることができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、薄板材使用による吊り下げ付き梱包箱は、箱組立の方法を多少変えるだけで、標準形と吊り下げ形の2通りの用途に簡単に共用可能にすることができる。
【0027】
また、後面部材から延在される舌片を、前面部材の延在片における略90度の折り曲げで形成された孔へ挿入することによって、梱包箱の上蓋を完全に固定でき、上蓋の外れによる梱包輸送時及び陳列時における被収納体の脱落を防止することができる。
【0028】
また、後面部材からの延在部における第1折り曲げ部と第3折り曲げ部を合致することで重量バランスがとれて、吊り下げ時の陳列時に生じていた被収納体の偏重心による梱包箱の傾きを無くすることができ、展示効果の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る標準形の梱包箱における組立後の斜視図(図4のA方向からみた組立図)である。
【図2】本発明の実施形態に係る吊り下げ形の梱包箱における組立後の斜視図(図5のB方向からみた組立図)である。
【図3】本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱の展開図である。
【図4】本発明の実施形態に係る標準形の梱包箱における組立過程を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る吊り下げ形の梱包箱における組立過程を示す斜視図である。
【図6】図1のA−A断面を示す図である。
【図7】図2のB−B断面を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱に被収納体を挿入する過程を示す斜視図である。
【図9】本実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱を吊り下げ棒に吊した状態を示す図である。
【図10】従来技術の吊り下げ付き梱包箱における組立後の斜視図である。
【図11】従来技術の吊り下げ付き梱包箱の展開図である。
【図12】従来技術の吊り下げ付き梱包箱に被収納体を収納する過程を示す斜視図である。
【図13】従来技術の吊り下げ付き梱包箱で上蓋が開く状況を示す図である。
【図14】従来技術の吊り下げ付き梱包箱を吊り下げ棒に吊したとき梱包箱が傾く状況を示す図である。
【符号の説明】
a 梱包箱
ア 孔
1 後面部材
2 前面部材
3,7 内蓋
5,6 吊り下げ孔
8 第2折り曲げ部
9,28 折り曲げ部
10 上蓋
13 緩衝材
14 被収納体
15 天蓋
17 第1延在部
18 第2延在部
19 第3延在部
20,21 舌片
27 第3折り曲げ部
31 延在片
32 第1折り曲げ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、被収納体を収納する梱包箱に関し、特に、標準形と吊り下げ形の2通りの用途に共用可能な梱包箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術における吊り下げ付き梱包箱の構造及び機能について、図10〜図14を用いて説明する。図10は従来技術の吊り下げ付き梱包箱における組立後の斜視図を示し、図11は従来技術の吊り下げ付き梱包箱の展開図を示し、図12は従来技術の吊り下げ付き梱包箱に被収納体を収納する過程を示す斜視図であり、図13は従来技術の吊り下げ付き梱包箱で上蓋が開く状況を示す図であり、図14は従来技術の吊り下げ付き梱包箱を吊り下げ棒に吊したとき梱包箱が傾く状況を示す図である。
【0003】
従来技術の吊り下げ付き梱包箱aは、図12に示すように略直方体に形成された構造を有し、且つ吊り下げ孔5.6を有している。被収納体14を緩衝材13へ挿入した後に天蓋15で被収納体を押さえた後、梱包箱aに収納し、更に、吊り下げ棒16に通して陳列していた(図14を参照)。
【0004】
更に詳細に云えば、図11と図12を参照して、吊り下げ孔5を有する後面部材1端部とこの端部から延在した延在部4との間に設けられた折り曲げ部8(図11の点線)で延在部4を折り曲げて折り重ね、吊り下げ孔5と6を合致させた後に、左右の内蓋3と7を内側に折り曲げ、前面部材2から延在した上蓋10を折り曲げ部9(図11の点線)で後面部材1方向へ折り曲げ、さらに差し込み片11を上蓋10と差し込み片11の間に設けられた折り曲げ部12(図11の点線)で折り曲げた後に、図10に示すように後面部材1方向へ差し込み固定していた。
【0005】
また、従来技術として、フック片を介して吊り下げ棚に物品を吊り下げるための懸垂用梱包箱において、フック片の破れを防止する具体的構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術によれば、収納口を閉塞する蓋片に対し、下方から当接係止する係止片がフック片に一体に設けられている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−86934号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術では、梱包箱aの運搬時や吊り下げ棒16に吊るした時の被収納体の重さによって、図13に示すように、差し込み片11が後面部材1から外れ、上蓋10が開いて、緩衝材13、被収納体14及び天蓋15が梱包箱aから脱落する事故が生じていた。
【0008】
また、図14に示すように、吊り下げ孔5,6へ吊り下げ棒16を通して陳列した際に、被収納体の偏重心により梱包箱aに傾きが生じて、吊り下げ棒への収容確保数を低下させ、また陳列の整列性にも課題があった。
【0009】
また、上述した特許文献1は、吊り下げ形の梱包箱を前提としたものであって、フック片の破れ防止のための技術であり、標準形の梱包箱としても用いることを意図したものではなく、その用途が限定されていた。
【0010】
本発明の目的は、梱包箱を吊り下げ形の用途と標準形の用途の2通りの用途に共用可能とするとともに、吊り下げ棒への吊り下げ時における梱包箱の傾きや上蓋の外れを防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。 薄板材を複数回折り曲げて略直方体を形成する吊り下げ付き梱包箱において、後面部を形成する後面部材と、前記後面部材に対向する位置にある前面部材と、前記後面部材と前記前面部材の間に位置する側面部材と、を備え、
前記前面部材の端部から延在する上蓋と、前記上蓋から延在する延在片と、前記上蓋と延在片との間に形成された折り曲げ部の略中央部に設けられた挿入孔と、を設け、
前記後面部材の端部から延在する第1延在部、第2延在部、第3延在部が順に設けられ、前記後面部材端部と前記第1延在部の間、前記第1延在部と前記第2延在部の間、前記第2延在部と前記第3延在部の間に第1折り曲げ部、第2折り曲げ部、第3折り曲げ部をそれぞれ形成し、
前記後面部材端部の略中央部分において前記後面部材及び前記第1延在部の一部を切り欠き、切り欠かれた後面部材及び第1延在部が前記後面部材で折り曲げ可能であり且つ舌片を形成し、
前記側面部材の端部から延在する蓋を設け、
前記舌片を前記挿入孔に挿入することによって前記上蓋を固定する構成とする。
【0012】
また、前記構成において、前記第2折り曲げ部で折り曲げて前記第2延在部及び前記第3延在部を前記後面部材に沿うようにして吊り下げ片を構成することによって吊り下げ形の梱包箱を形成する。
【0013】
また、前記構成において、前記第1折り曲げ部において前記第1延在部、前記第2延在部及び前記第3延在部を前記前面部材の方向に折り曲げた後に、前記上蓋で覆うことによって標準形の梱包箱を形成する。
【0014】
このような構成を採用することによって、梱包箱を吊り下げ形の用途と標準形の用途の2通りの用途に共用可能とすることができ、梱包箱の上蓋の外れを防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱について、図1〜図9を参照しながら以下説明する。図1は本発明の実施形態に係る標準形の梱包箱における組立後の斜視図(図4のA方向からみた組立図)であり、図2は本発明の実施形態に係る吊り下げ形の梱包箱における組立後の斜視図(図5のB方向からみた組立図)である。また、図3は本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱の展開図である。図4は本発明の実施形態に係る標準形の梱包箱における組立過程を示す斜視図であり、図5は本発明の実施形態に係る吊り下げ形の梱包箱における組立過程を示す斜視図である。
【0016】
また、図6は図1のA−A断面を示す図であり、図7は図2のB−B断面を示す図である。図8は本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱に被収納体を挿入する過程を示す斜視図であり、図9は本実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱を吊り下げ棒に吊した状態を示す図である。
【0017】
ここで、aは梱包箱、アは孔、1は後面部材、2は前面部材、3,7は内蓋、5,6は吊り下げ孔、8は第2折り曲げ部、9,28は折り曲げ部、10は上蓋、13は緩衝材、14は被収納体、15は天蓋、17は第1延在部、18は第2延在部、19は第3延在部、20,21は舌片、27は第3折り曲げ部、31は延在片、32は第1折り曲げ部、をそれぞれ表す。
【0018】
図8と図3を参照して説明すると、本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱は、薄板材から成る略直方体に形成された梱包箱aであり、後面部を形成する後面部材1と、後面部材1に対向する位置にある前面部材2と、後面部材1と前面部材2の間に位置する側面部材と、前面部材2の端部から延在する上蓋10と、上蓋10から延在する延在片31と、前記上蓋10と延在片31との間に形成された折り曲げ部28の略中央部に設けられた孔29、30と、を備えている。
【0019】
更に、梱包箱aは、後面部材1の端部から延在する第1延在部17、第2延在部18、第3延在部19が順に設けられ、後面部材1端部と第1延在部17の間、第1延在部17と第2延在部18の間、第2延在部18と第3延在部19の間にそれぞれ第1折り曲げ部32、第2折り曲げ部8、第3折り曲げ部27をそれぞれ形成している。また、梱包箱aは、後面部材1端部の略中央部分で後面部材1及び第1延在部17の一部周囲に切り欠き33を設け、切り欠かれた後面部材1及び第1延在部が後面部材中央部22で折り曲げ可能で、且つ後面部材1より延在された舌片20,21を備えている。また、梱包箱aには、前面部材2の上蓋10及び第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19に対応して、前記側面部材から延在する内蓋3,7が折り曲げ可能に形成されている。
【0020】
また、図5と図7を参照すると、梱包箱aには、後面部材1から延在する舌片20,21の存在する方向に後面部材1端部1から延在した第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19が形成され、第1延在部17と第2延在部18の間に設けられた第2折り曲げ部8で第2延在部18及び第3延在部19が折り返され、後面部材1方向に折り曲げ貫通する孔(ア)が後面部材1端部と第1延在部17に設けられている。
【0021】
次に、標準形の梱包箱aを形成する形成方法について、図4と図6を参照しながら説明する。まず、内蓋3,7を予め内側へ折り曲げた後、後面部材1端部から延在した第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19を第1折り曲げ部32で前面部材2の方向(矢印方向)に折り曲げ、その後に前面部材2から延びた上蓋10で蓋をする。更に、図6に詳記するように、前面部材2端部から延在した上蓋10と延在片31の間の折り曲げ部28を略直角に折り曲げ、延在片10に形成された孔30へ後面部材1端部で折り曲げ可能な舌片21を挿入し、この舌片21の孔30への挿入で上蓋10が固定されて標準形の梱包箱が形成される。標準形の梱包箱形成後の構造を図1に示す。
【0022】
次に、吊り下げ形の梱包箱aを形成する形成方法について、図5と図7を参照しながら説明する。後面部材1端部から延在した第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19を第2折り曲げ部8を中心に略180度矢印方向へ後面部材1に沿うように折り曲げる。この折り曲げによって第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19が吊り下げ片を形成する。
【0023】
上述した略180度の折り曲げにより、図7に詳記するように、吊り下げ孔5と6、5−aと6−aが合致し、後面部材1端部と第1延在部17に貫通する孔(ア)が設けられる。その後、内蓋3,7を内側へ折り曲げることによって、第2折り曲げ部8を中心に折り曲げられた第1延在部17、第2延在部18及び第3延在部19の折り曲げ形態を固定する。
【0024】
更に、前面部材2端部から延在した上蓋10及び延在片31を後面部材1端部方向へ略90度折り曲げて上蓋を形成する。その後、図7に詳記するように、上蓋10と延在片31の間の折り曲げ部28を略直角に折り曲げることで形成された孔30に対して、後面部材1端部で折り曲げ可能な舌片21を挿入することによって上蓋10が固定され、吊り下げ形の梱包箱aが形成される。吊り下げ形の梱包箱形成後の構造を図2に示す。このように、舌片21による上蓋10の固定により、従来、上蓋10が開くことで生じていた緩衝材13、被収納体14及び天蓋15の脱落防止が可能となる。
【0025】
また、上述したように吊り下げ形の梱包箱が組立てられると、図9に示すように、後面部材の端部における第1折り曲げ部32と第2延在部18と第3延在部19の間の第3折り曲げ部27とが組立て後に合致し、表側と裏側の両側での折り曲げが可能となる(図2と図7参照)。この第1折り曲げ部32と第3折り曲げ部の折り曲げ部27が合致することにより、第1折り曲げ部32と第3折り曲げ部27において梱包箱aの重量バランスが保たれ、図14に示すように従来生じていた、吊り下げ棒16を通した陳列時の被収納体の偏重心による梱包箱aの傾きを無くすることができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、薄板材使用による吊り下げ付き梱包箱は、箱組立の方法を多少変えるだけで、標準形と吊り下げ形の2通りの用途に簡単に共用可能にすることができる。
【0027】
また、後面部材から延在される舌片を、前面部材の延在片における略90度の折り曲げで形成された孔へ挿入することによって、梱包箱の上蓋を完全に固定でき、上蓋の外れによる梱包輸送時及び陳列時における被収納体の脱落を防止することができる。
【0028】
また、後面部材からの延在部における第1折り曲げ部と第3折り曲げ部を合致することで重量バランスがとれて、吊り下げ時の陳列時に生じていた被収納体の偏重心による梱包箱の傾きを無くすることができ、展示効果の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る標準形の梱包箱における組立後の斜視図(図4のA方向からみた組立図)である。
【図2】本発明の実施形態に係る吊り下げ形の梱包箱における組立後の斜視図(図5のB方向からみた組立図)である。
【図3】本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱の展開図である。
【図4】本発明の実施形態に係る標準形の梱包箱における組立過程を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る吊り下げ形の梱包箱における組立過程を示す斜視図である。
【図6】図1のA−A断面を示す図である。
【図7】図2のB−B断面を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱に被収納体を挿入する過程を示す斜視図である。
【図9】本実施形態に係る吊り下げ付き梱包箱を吊り下げ棒に吊した状態を示す図である。
【図10】従来技術の吊り下げ付き梱包箱における組立後の斜視図である。
【図11】従来技術の吊り下げ付き梱包箱の展開図である。
【図12】従来技術の吊り下げ付き梱包箱に被収納体を収納する過程を示す斜視図である。
【図13】従来技術の吊り下げ付き梱包箱で上蓋が開く状況を示す図である。
【図14】従来技術の吊り下げ付き梱包箱を吊り下げ棒に吊したとき梱包箱が傾く状況を示す図である。
【符号の説明】
a 梱包箱
ア 孔
1 後面部材
2 前面部材
3,7 内蓋
5,6 吊り下げ孔
8 第2折り曲げ部
9,28 折り曲げ部
10 上蓋
13 緩衝材
14 被収納体
15 天蓋
17 第1延在部
18 第2延在部
19 第3延在部
20,21 舌片
27 第3折り曲げ部
31 延在片
32 第1折り曲げ部
Claims (4)
- 薄板材を複数回折り曲げて略直方体を形成する吊り下げ付き梱包箱において、
後面部を形成する後面部材と、前記後面部材に対向する位置にある前面部材と、前記後面部材と前記前面部材の間に位置する側面部材と、を備え、
前記前面部材の端部から延在する上蓋と、前記上蓋から延在する延在片と、前記上蓋と延在片との間に形成された折り曲げ部の略中央部に設けられた挿入孔と、を設け、
前記後面部材の端部から延在する第1延在部、第2延在部、第3延在部が順に設けられ、前記後面部材端部と前記第1延在部の間、前記第1延在部と前記第2延在部の間、前記第2延在部と前記第3延在部の間に第1折り曲げ部、第2折り曲げ部、第3折り曲げ部をそれぞれ形成し、
前記後面部材端部の略中央部分において前記後面部材及び前記第1延在部の一部を切り欠き、切り欠かれた後面部材及び第1延在部が前記後面部材で折り曲げ可能であり且つ舌片を形成し、
前記側面部材の端部から延在する内蓋を設け、
前記舌片を前記挿入孔に挿入することによって前記上蓋を固定する
ことを特徴とする吊り下げ付き梱包箱。 - 請求項1において、
前記第2折り曲げ部で折り曲げて前記第2延在部及び前記第3延在部を前記後面部材に沿うようにして吊り下げ片を構成することによって吊り下げ形の梱包箱を形成する
ことを特徴とする吊り下げ付き梱包箱。 - 請求項1において、
前記第1折り曲げ部において前記第1延在部、前記第2延在部及び前記第3延在部を前記前面部材の方向に折り曲げた後に、前記上蓋で覆うことによって標準形の梱包箱を形成する
ことを特徴とする吊り下げ付き梱包箱。 - 請求項2において、
前記第1折り曲げ部と前記第3折り曲げ部との位置が合致することを特徴とする吊り下げ付き梱包箱。
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-
2002
- 2002-12-06 JP JP2002355402A patent/JP2004189234A/ja active Pending
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