JP2004188252A - 膜ろ過装置およびその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】膜破断検出を確実に行うこと。
【解決手段】中空糸膜モジュールと、洗浄時に開閉する弁機構と、原水供給機構と、ろ過水案内機構と、一次側から洗浄用空気を送る機構と二次側から逆洗水を送る機構とから成る中空糸膜モジュールの洗浄機構と、一次側に供給される洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出する圧力検出機構と、膜破断検出時に漏れる洗浄用空気を大気中に排気する空気抜き管とを備え、洗浄時には、弁機構を開放するとともに洗浄用空気を送る機構と逆洗水を送る機構とを同時に作動して逆洗および空洗を同時に行い、逆洗および空洗後に行われる膜破断検出時には、弁機構を閉鎖するとともに逆洗水を送る機構を停止しかつ空気抜き管の流路を開放して圧力検出機構により洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出する。
【選択図】 図1
【解決手段】中空糸膜モジュールと、洗浄時に開閉する弁機構と、原水供給機構と、ろ過水案内機構と、一次側から洗浄用空気を送る機構と二次側から逆洗水を送る機構とから成る中空糸膜モジュールの洗浄機構と、一次側に供給される洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出する圧力検出機構と、膜破断検出時に漏れる洗浄用空気を大気中に排気する空気抜き管とを備え、洗浄時には、弁機構を開放するとともに洗浄用空気を送る機構と逆洗水を送る機構とを同時に作動して逆洗および空洗を同時に行い、逆洗および空洗後に行われる膜破断検出時には、弁機構を閉鎖するとともに逆洗水を送る機構を停止しかつ空気抜き管の流路を開放して圧力検出機構により洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、水道水の製造や産業用水の製造に使用する膜ろ過装置およびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の膜ろ過装置としては、例えば、図3に示すものが知られている。
先ず、膜ろ過装置1の構成を説明する。
原水をろ過する中空糸膜モジュール2には、洗浄時に開閉する弁3,4が設けてある。中空糸膜モジュール2の一次側には、弁6を設け原水管5が取り付けられている。中空糸膜モジュール2の二次側には、膜ろ過水管7が取り付けられている。中空糸膜モジュール2の前後には、差圧を取るために原水管5と膜ろ過水管7とに圧力計8,9がそれぞれ取り付けられている。
【0003】
原水管5には、圧力計8より上流側において洗浄空気管10が取り付けられている。洗浄空気管10は、コンプレッサ12に弁11を介して連絡している。
膜ろ過水管7には、膜ろ過水槽13に弁14を介して連絡している。また、膜ろ過水管7には、濁度計測管15が弁14より上流側に取り付けられている。濁度計測管15には、弁16を介して高感度濁度計17が取り付けられている。濁度計測管15より上流側において膜ろ過水管7と膜ろ過水槽13とを連絡する洗浄水管18が取り付けられている。洗浄水管18には、弁19を介して逆洗ポンプ20が取り付けられている。
【0004】
次に、このように構成された従来の膜ろ過装置1について説明する。
従来の膜ろ過装置1の運転は、次のような工程を繰り返し行っている。
ろ過工程→逆洗工程→空洗工程→ドレン工程→フラッシング工程
それぞれの水または空気の流れるラインは、次の通りである。
ろ過工程:
弁6→中空糸膜モジュール2→弁14→膜ろ過水槽13
逆洗工程:
膜ろ過水槽13→逆洗ポンプ20→弁19→中空糸膜モジュール2→弁3
空洗工程:
コンプレッサ12→弁11→中空糸膜モジュール2→弁3
ドレン工程:
弁3→中空糸膜モジュール2→弁4
ここで、弁3は、ドレン排水のために空気を入れる時に開とする。
【0005】
フラッシング工程:
弁6→中空糸膜モジュール2→弁3
そして、中空糸膜モジュール2の破断は、ろ過工程において、高感度濁度計17を使用して検出していた。
しかし、濁度計などの水質測定計器による検出は、中空糸膜モジュール2の本数が増えるにつれて発見精度が鈍る。また、原水が極端にきれいな場合、濁度計等では検出不可能であるという問題点があった。そして、中空糸膜モジュール2では、膜が破断した状態でろ過を続けると、破断部が原水の懸濁物質により閉塞し、膜破断の検出が困難であった。
【0006】
そこで、膜破断検出装置付き膜ろ過装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載された発明を、図3の膜ろ過装置に応用すると、図4のような膜ろ過装置30となる。
この膜ろ過装置30では、弁22,23を設けた空気管21にて、洗浄空気管10と膜ろ過水管7を接続し、膜破断検出用の空気を膜ろ過水管7に供給できるようにしている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−79065号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この膜ろ過装置30では、洗浄空気管10が原水管5とも接続されているため、膜ろ過水管7が汚染されるという問題点がある。
【0009】
特に、水道水処理では、浄水、すなわち、膜ろ過水の衛生性を保つためには、原水管5と膜ろ過水管7とが連通となるような配管は避けなければならない。
また、図4に示すように、特許文献1の検出方法では、膜ろ過水管内の圧力を一定圧力まで上げた後、その後の圧力の低下度合いを中空糸膜膜破断の検出に用いている。
【0010】
しかし、この検出方法では、中空糸膜破断の影響が大きい場合、すなわち、空気の漏れが多い場合、検出に必要なところまで圧力が上がらず、中空糸膜破断有りの場合も無しの場合も低下する圧力はほとんど差がなくなる。
その結果、特許文献1の検出方法では、中空糸膜破断が起こっていないと判断されてしまうという問題点がある。
【0011】
本発明は斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、膜破断検出を確実に行うことができる膜ろ過装置およびその運転方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、原水からろ過水を得る中空糸膜モジュールと、前記中空糸膜モジュールに設け前記中空糸膜モジュールの洗浄時に開閉する弁機構と、前記中空糸膜モジュールの一次側に設け前記中空糸膜モジュールに原水を供給する原水供給機構と、前記中空糸膜モジュールの二次側に設け前記中空糸膜モジュールにて処理されたろ過水を導出するろ過水案内機構と、前記中空糸膜モジュールの一次側に設け前記中空糸膜モジュールの洗浄時および膜破断検出時に前記中空糸膜モジュールに洗浄用空気を送る機構と前記中空糸膜モジュールの二次側に設け前記中空糸膜モジュールの洗浄時に前記中空糸膜モジュールに逆洗水を送る機構とから成る前記中空糸膜モジュールの洗浄機構と、前記中空糸膜モジュールの一次側に設け前記中空糸膜モジュールの一次側に供給される洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出する圧力検出機構と、前記中空糸膜モジュールの二次側に設け前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時に流路を開放して前記中空糸膜モジュールの二次側に漏れる洗浄用空気を大気中に排気する空気抜き管とを備え、前記中空糸膜モジュールの洗浄時には、前記弁機構を開放するとともに前記洗浄機構における洗浄用空気を送る機構と逆洗水を送る機構とを同時に作動して逆洗および空洗を同時に行い、前記逆洗および空洗後に行われる前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時には、前記弁機構を閉鎖するとともに前記逆洗水を送る機構を停止しかつ前記空気抜き管の流路を開放して前記圧力検出機構により前記洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の膜ろ過装置において、前記中空糸膜モジュールが、ケーシング収納型外圧式であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の膜ろ過装置において、前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時に供給される前記洗浄空気の圧力は、バブルポイントより低い圧力であることを特徴とする。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項1記載の膜ろ過装置において、前記圧力検出機構は、前記洗浄空気の圧力上昇度合いが遅いまたは上昇しない場合には、膜破断信号を送出することを特徴とする。
【0015】
請求項5に係る発明は、原水のろ過、前記中空糸膜モジュールの洗浄および膜破断検出を行う請求項1記載の膜ろ過装置の運転方法であって、前記原水のろ過時には、前記原水供給機構を介して供給される前記原水を前記中空糸膜モジュールにてろ過水し、前記ろ過水を前記ろ過水案内機構を介して導出し、前記中空糸膜モジュールの洗浄時および膜破断検出時には、前記弁機構を開放した後、前記洗浄機構における洗浄用空気を送る機構と逆洗水を送る機構とを同時に作動して前記中空糸膜モジュールの逆洗と空洗とを同時に行い、次いで、前記弁機構を閉鎖するとともに前記空気抜き管の流路を開放した後、前記洗浄用空気を送る機構を作動して前記洗浄空気を前記中空糸膜モジュールに送りながら前記圧力検出機構により前記洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出することを特徴とする。
【0016】
請求項6に係る発明は、請求項5記載の膜ろ過装置の運転方法において、前記圧力検出機構は、前記洗浄空気の圧力上昇度合いが遅いまたは上昇しない場合には、膜破断信号を送出することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5記載の膜ろ過装置の運転方法において、前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時に供給される前記洗浄空気の圧力は、バブルポイントより低い圧力であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1および図2は、本発明の一実施形態に係る膜ろ過装置およびその運転方法を示す。
先ず、本実施形態に係る膜ろ過装置50の構成を説明する。
【0018】
中空糸膜モジュール60は、ケーシング収納型外圧式である。ケーシング収納型外圧式としては、精密ろ過膜または限外ろ過膜がある。また、中空糸膜モジュール60は、ポリフッ化ビニリデン中空糸膜またはポリアクリロニトリル中空糸膜が用いられている。
【0019】
中空糸膜モジュール60には、洗浄時に開閉する弁61,62が設けてある。弁61,62は、中空糸膜モジュール60の洗浄時に開閉する弁機構を構成する。
中空糸膜モジュール60の一次側には、弁64を設けた原水管63が取り付けられている。原水管63は、弁64の手前に設けた原水ポンプ(図示せず)または原水取水弁(図示せず)に連絡しており、中空糸膜モジュール60に原水を供給する原水供給機構を構成する。
【0020】
原水管63には、圧力計66より上流側において洗浄空気管68が取り付けられている。洗浄空気管68は、コンプレッサ70に弁69を介して連絡している。洗浄空気管68は、中空糸膜モジュール60の洗浄時および膜破断検出時に中空糸膜モジュール60に洗浄用空気を送る機構を構成する。
中空糸膜モジュール60の二次側には、膜ろ過水管65が取り付けられている。膜ろ過水管65は、中空糸膜モジュール60にて処理されたろ過水を導出するろ過水案内機構を構成する。
【0021】
中空糸膜モジュール60の前後には、差圧を取るために原水管63と膜ろ過水管65とに圧力計66,67がそれぞれ取り付けられている。圧力計66は、中空糸膜モジュール60の一次側に供給される洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出する圧力検出機構を構成する。圧力計66は、警報装置に連絡しており、膜破断時には圧力計66から送出される信号に基づいて警報装置から警報が発せられるようになっている。
【0022】
膜ろ過水管65は、膜ろ過水槽71に弁72を介して連絡している。
また、膜ろ過水管65には、濁度計測管73が弁72より上流側に取り付けられている。濁度計測管73には、弁74を介して高感度濁度計75が取り付けられている。
【0023】
濁度計測管73より上流側において膜ろ過水管65と膜ろ過水槽71とを連絡する洗浄水管76が取り付けられている。洗浄水管76には、弁77を介して逆洗ポンプ78が取り付けられている。洗浄水管76が、中空糸膜モジュール60の洗浄時に中空糸膜モジュール60に逆洗水を送る機構を構成する。
【0024】
また、膜ろ過水管65には、圧力計67の上流側で分岐する空気抜き管80が取り付けられている。空気抜き管80には、弁79が取り付けられている。弁79は、中空糸膜モジュール60の洗浄時に流路を開放して中空糸膜モジュール60の二次側に漏れる洗浄用空気を大気中に排気する。
本実施形態において、洗浄空気管68と洗浄水管76とは、中空糸膜モジュールの洗浄機構を構成する。
【0025】
次に、本実施形態に係る膜ろ過装置50の運転方法を説明する。
先ず、中空糸膜モジュール60によるろ過処理時には、弁64,72,74を開き、弁77,61,62,69,79を閉じる。
次に、原水管5の弁64の手前に設けた原水ポンプ(図示せず)または原水取水弁(図示せず)との水位差により、中空糸膜モジュール60に原水を加圧送水する。
【0026】
次に、中空糸膜モジュール60によりろ過されたろ過水は、膜ろ過水管65を介して膜ろ過水槽71に貯水される。同時に、高感度濁度計75にて中空糸膜モジュール60の破断を検出する。
以上により、ろ過水を得ることができる。
次に、中空糸膜モジュール60の洗浄について説明する。
【0027】
先ず、原水管63の弁64、膜ろ過水管65の弁72、濁度計測管73の弁74を閉じる。
次に、洗浄水管76の弁77、中空糸膜モジュール60の上部排水用の弁61および下部排水用の弁62を開き、膜ろ過水槽71内の洗浄水を逆洗ポンプ78により送水し、中空糸膜モジュール60の二次側から一次側に洗浄水を通して、中空糸膜モジュール60の逆洗を行う。
【0028】
この逆洗と同時に、洗浄空気管68の弁69を開き、コンプレッサ70から洗浄用空気を中空糸膜モジュール60の一次側に供給し、中空糸膜モジュール60の空洗を行う。
ここで、中空糸膜モジュール60の洗浄は、洗浄水を中空糸膜モジュール60の二次側から一次側に通す逆圧水洗浄と、洗浄空気を中空糸膜モジュール60の一次側に送り膜糸を揺動させる空気洗浄とを同時に行う。この運転時間は、例えば、30秒程度である。
【0029】
以上により、中空糸膜モジュール60の洗浄が終わる。
次に、上部排水用の弁61を開き、中空糸膜モジュール60内の一次側に溜まった水を下部排水用の弁62からドレンする。
次に、洗浄水管76の弁77、中空糸膜モジュール60の上部排水用の弁61および下部排水用の弁62を閉じ、空気抜き管80の弁79を開き、洗浄空気管68の弁69を開き、コンプレッサ70から洗浄用空気を中空糸膜モジュール60の一次側に供給する。
【0030】
そして、この洗浄用空気の供給時の圧力上昇度合いを圧力計66により測定し、上昇度合いが遅い場合あるいは上昇しない場合には、警報を発し膜破断を通報する。
ここで、膜破断について説明する。
膜ろ過は、膜表面に空いた微細な孔により原水をろ過してろ過水を得る。この細孔を水などの液体で湿潤させ、中空糸膜モジュール60の一次側に空気で圧力をかけると、ある圧力で細孔内の水が空気により押し出され、中空糸膜モジュール60の二次側に空気が通過する。この圧力をバブルポイントという。バブルポイントは、膜の細孔径にもよるが、一般的に300kPa以下である。
【0031】
従って、中空糸膜モジュール60の一次側にバブルポイントより低い圧力をかけた場合、中空糸膜モジュール60の二次側に空気は通過しないので、中空糸膜モジュール60の一次側の圧力は、図2に示すように、供給空気圧に応じて上昇する。
しかし、膜に破断箇所がある場合、バブルポイントより低い圧力でも破断箇所から中空糸膜モジュール60の二次側に空気が漏れるため、図2に示すように、膜に破断がない場合に比べて圧力上昇が遅いか圧力上昇が起こらない。
【0032】
この空気圧力上昇の違いにより、膜破断を検出することができる。
以上により、膜破断検出が終了する。
次に、弁64および61を開き、残りの弁62,69,72,74,77,79を閉じてフラッシング工程を行う。
以上により、本実施形態では、ろ過工程→洗浄工程(逆洗+空洗)→ドレン工程→膜破断検出(膜のリーク検査)→フラッシング工程を繰り返して行うことができる。
【0033】
以上のように、本実施形態によれば、膜ろ過装置の洗浄後に膜破断の検出を行うので、膜破断検出前に中空糸膜モジュール60の膜の破断部の目詰まりを確実に無くすることができるため、膜破断検出を確実に行うことが可能となる。
また、膜破断の有無を、中空糸膜モジュール60の一次側に送られる空気圧力の上昇度合いを決定因子とするので、膜破断の検出が確実となる。
【0034】
また、膜破断の有無を、中空糸膜モジュール60の一次側に送られる空気圧力の上昇度合いを決定因子とするので、中空糸膜モジュール60の本数が多くても対応が可能である。
【0035】
また、膜破断の検出に、コンプレッサ70からの洗浄用空気を併用することができるので、特別な装置を必要としない。
また、膜破断の検出を、通常の洗浄工程に組み込むことができるので、膜破断の検出を一定サイクルで周期的に行うことが可能となり、定期的に破断のチェックを行うことができる。
【0036】
また、原水管63と膜ろ過水管65とを接続しないので、膜ろ過水管65の汚染が起こらない。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、逆洗と空洗を同時に行って膜の破断部の目詰まりを確実に無くした後で膜破断検出を行うので、膜破断検出を確実に行うことができる。
【0038】
しかも、従来の逆洗設備および空気洗浄設備を用いることができるので、特別な装置を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る膜ろ過装置を示す概念図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る膜ろ過装置の運転方法における膜破断検出を示すグラフである。
【図3】従来の膜ろ過装置を示す概念図である。
【図4】公知の膜破断検出装置を従来の膜ろ過装置に付加した例を示す概念図である。
【図5】図4に示す膜ろ過装置の運転方法における膜破断検出を示すグラフである。
【符号の説明】
50 膜ろ過装置
60 中空糸膜モジュール
61,62,64,69,72,74,77,79 弁
63 原水管
65 膜ろ過水管
66,67 圧力計
68 洗浄空気管
70 コンプレッサ
71 膜ろ過水槽
73 濁度計測管
75 高感度濁度計
76 洗浄水管
78 逆洗ポンプ
80 空気抜き管
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、水道水の製造や産業用水の製造に使用する膜ろ過装置およびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の膜ろ過装置としては、例えば、図3に示すものが知られている。
先ず、膜ろ過装置1の構成を説明する。
原水をろ過する中空糸膜モジュール2には、洗浄時に開閉する弁3,4が設けてある。中空糸膜モジュール2の一次側には、弁6を設け原水管5が取り付けられている。中空糸膜モジュール2の二次側には、膜ろ過水管7が取り付けられている。中空糸膜モジュール2の前後には、差圧を取るために原水管5と膜ろ過水管7とに圧力計8,9がそれぞれ取り付けられている。
【0003】
原水管5には、圧力計8より上流側において洗浄空気管10が取り付けられている。洗浄空気管10は、コンプレッサ12に弁11を介して連絡している。
膜ろ過水管7には、膜ろ過水槽13に弁14を介して連絡している。また、膜ろ過水管7には、濁度計測管15が弁14より上流側に取り付けられている。濁度計測管15には、弁16を介して高感度濁度計17が取り付けられている。濁度計測管15より上流側において膜ろ過水管7と膜ろ過水槽13とを連絡する洗浄水管18が取り付けられている。洗浄水管18には、弁19を介して逆洗ポンプ20が取り付けられている。
【0004】
次に、このように構成された従来の膜ろ過装置1について説明する。
従来の膜ろ過装置1の運転は、次のような工程を繰り返し行っている。
ろ過工程→逆洗工程→空洗工程→ドレン工程→フラッシング工程
それぞれの水または空気の流れるラインは、次の通りである。
ろ過工程:
弁6→中空糸膜モジュール2→弁14→膜ろ過水槽13
逆洗工程:
膜ろ過水槽13→逆洗ポンプ20→弁19→中空糸膜モジュール2→弁3
空洗工程:
コンプレッサ12→弁11→中空糸膜モジュール2→弁3
ドレン工程:
弁3→中空糸膜モジュール2→弁4
ここで、弁3は、ドレン排水のために空気を入れる時に開とする。
【0005】
フラッシング工程:
弁6→中空糸膜モジュール2→弁3
そして、中空糸膜モジュール2の破断は、ろ過工程において、高感度濁度計17を使用して検出していた。
しかし、濁度計などの水質測定計器による検出は、中空糸膜モジュール2の本数が増えるにつれて発見精度が鈍る。また、原水が極端にきれいな場合、濁度計等では検出不可能であるという問題点があった。そして、中空糸膜モジュール2では、膜が破断した状態でろ過を続けると、破断部が原水の懸濁物質により閉塞し、膜破断の検出が困難であった。
【0006】
そこで、膜破断検出装置付き膜ろ過装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載された発明を、図3の膜ろ過装置に応用すると、図4のような膜ろ過装置30となる。
この膜ろ過装置30では、弁22,23を設けた空気管21にて、洗浄空気管10と膜ろ過水管7を接続し、膜破断検出用の空気を膜ろ過水管7に供給できるようにしている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−79065号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この膜ろ過装置30では、洗浄空気管10が原水管5とも接続されているため、膜ろ過水管7が汚染されるという問題点がある。
【0009】
特に、水道水処理では、浄水、すなわち、膜ろ過水の衛生性を保つためには、原水管5と膜ろ過水管7とが連通となるような配管は避けなければならない。
また、図4に示すように、特許文献1の検出方法では、膜ろ過水管内の圧力を一定圧力まで上げた後、その後の圧力の低下度合いを中空糸膜膜破断の検出に用いている。
【0010】
しかし、この検出方法では、中空糸膜破断の影響が大きい場合、すなわち、空気の漏れが多い場合、検出に必要なところまで圧力が上がらず、中空糸膜破断有りの場合も無しの場合も低下する圧力はほとんど差がなくなる。
その結果、特許文献1の検出方法では、中空糸膜破断が起こっていないと判断されてしまうという問題点がある。
【0011】
本発明は斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、膜破断検出を確実に行うことができる膜ろ過装置およびその運転方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、原水からろ過水を得る中空糸膜モジュールと、前記中空糸膜モジュールに設け前記中空糸膜モジュールの洗浄時に開閉する弁機構と、前記中空糸膜モジュールの一次側に設け前記中空糸膜モジュールに原水を供給する原水供給機構と、前記中空糸膜モジュールの二次側に設け前記中空糸膜モジュールにて処理されたろ過水を導出するろ過水案内機構と、前記中空糸膜モジュールの一次側に設け前記中空糸膜モジュールの洗浄時および膜破断検出時に前記中空糸膜モジュールに洗浄用空気を送る機構と前記中空糸膜モジュールの二次側に設け前記中空糸膜モジュールの洗浄時に前記中空糸膜モジュールに逆洗水を送る機構とから成る前記中空糸膜モジュールの洗浄機構と、前記中空糸膜モジュールの一次側に設け前記中空糸膜モジュールの一次側に供給される洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出する圧力検出機構と、前記中空糸膜モジュールの二次側に設け前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時に流路を開放して前記中空糸膜モジュールの二次側に漏れる洗浄用空気を大気中に排気する空気抜き管とを備え、前記中空糸膜モジュールの洗浄時には、前記弁機構を開放するとともに前記洗浄機構における洗浄用空気を送る機構と逆洗水を送る機構とを同時に作動して逆洗および空洗を同時に行い、前記逆洗および空洗後に行われる前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時には、前記弁機構を閉鎖するとともに前記逆洗水を送る機構を停止しかつ前記空気抜き管の流路を開放して前記圧力検出機構により前記洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の膜ろ過装置において、前記中空糸膜モジュールが、ケーシング収納型外圧式であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の膜ろ過装置において、前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時に供給される前記洗浄空気の圧力は、バブルポイントより低い圧力であることを特徴とする。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項1記載の膜ろ過装置において、前記圧力検出機構は、前記洗浄空気の圧力上昇度合いが遅いまたは上昇しない場合には、膜破断信号を送出することを特徴とする。
【0015】
請求項5に係る発明は、原水のろ過、前記中空糸膜モジュールの洗浄および膜破断検出を行う請求項1記載の膜ろ過装置の運転方法であって、前記原水のろ過時には、前記原水供給機構を介して供給される前記原水を前記中空糸膜モジュールにてろ過水し、前記ろ過水を前記ろ過水案内機構を介して導出し、前記中空糸膜モジュールの洗浄時および膜破断検出時には、前記弁機構を開放した後、前記洗浄機構における洗浄用空気を送る機構と逆洗水を送る機構とを同時に作動して前記中空糸膜モジュールの逆洗と空洗とを同時に行い、次いで、前記弁機構を閉鎖するとともに前記空気抜き管の流路を開放した後、前記洗浄用空気を送る機構を作動して前記洗浄空気を前記中空糸膜モジュールに送りながら前記圧力検出機構により前記洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出することを特徴とする。
【0016】
請求項6に係る発明は、請求項5記載の膜ろ過装置の運転方法において、前記圧力検出機構は、前記洗浄空気の圧力上昇度合いが遅いまたは上昇しない場合には、膜破断信号を送出することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5記載の膜ろ過装置の運転方法において、前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時に供給される前記洗浄空気の圧力は、バブルポイントより低い圧力であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1および図2は、本発明の一実施形態に係る膜ろ過装置およびその運転方法を示す。
先ず、本実施形態に係る膜ろ過装置50の構成を説明する。
【0018】
中空糸膜モジュール60は、ケーシング収納型外圧式である。ケーシング収納型外圧式としては、精密ろ過膜または限外ろ過膜がある。また、中空糸膜モジュール60は、ポリフッ化ビニリデン中空糸膜またはポリアクリロニトリル中空糸膜が用いられている。
【0019】
中空糸膜モジュール60には、洗浄時に開閉する弁61,62が設けてある。弁61,62は、中空糸膜モジュール60の洗浄時に開閉する弁機構を構成する。
中空糸膜モジュール60の一次側には、弁64を設けた原水管63が取り付けられている。原水管63は、弁64の手前に設けた原水ポンプ(図示せず)または原水取水弁(図示せず)に連絡しており、中空糸膜モジュール60に原水を供給する原水供給機構を構成する。
【0020】
原水管63には、圧力計66より上流側において洗浄空気管68が取り付けられている。洗浄空気管68は、コンプレッサ70に弁69を介して連絡している。洗浄空気管68は、中空糸膜モジュール60の洗浄時および膜破断検出時に中空糸膜モジュール60に洗浄用空気を送る機構を構成する。
中空糸膜モジュール60の二次側には、膜ろ過水管65が取り付けられている。膜ろ過水管65は、中空糸膜モジュール60にて処理されたろ過水を導出するろ過水案内機構を構成する。
【0021】
中空糸膜モジュール60の前後には、差圧を取るために原水管63と膜ろ過水管65とに圧力計66,67がそれぞれ取り付けられている。圧力計66は、中空糸膜モジュール60の一次側に供給される洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出する圧力検出機構を構成する。圧力計66は、警報装置に連絡しており、膜破断時には圧力計66から送出される信号に基づいて警報装置から警報が発せられるようになっている。
【0022】
膜ろ過水管65は、膜ろ過水槽71に弁72を介して連絡している。
また、膜ろ過水管65には、濁度計測管73が弁72より上流側に取り付けられている。濁度計測管73には、弁74を介して高感度濁度計75が取り付けられている。
【0023】
濁度計測管73より上流側において膜ろ過水管65と膜ろ過水槽71とを連絡する洗浄水管76が取り付けられている。洗浄水管76には、弁77を介して逆洗ポンプ78が取り付けられている。洗浄水管76が、中空糸膜モジュール60の洗浄時に中空糸膜モジュール60に逆洗水を送る機構を構成する。
【0024】
また、膜ろ過水管65には、圧力計67の上流側で分岐する空気抜き管80が取り付けられている。空気抜き管80には、弁79が取り付けられている。弁79は、中空糸膜モジュール60の洗浄時に流路を開放して中空糸膜モジュール60の二次側に漏れる洗浄用空気を大気中に排気する。
本実施形態において、洗浄空気管68と洗浄水管76とは、中空糸膜モジュールの洗浄機構を構成する。
【0025】
次に、本実施形態に係る膜ろ過装置50の運転方法を説明する。
先ず、中空糸膜モジュール60によるろ過処理時には、弁64,72,74を開き、弁77,61,62,69,79を閉じる。
次に、原水管5の弁64の手前に設けた原水ポンプ(図示せず)または原水取水弁(図示せず)との水位差により、中空糸膜モジュール60に原水を加圧送水する。
【0026】
次に、中空糸膜モジュール60によりろ過されたろ過水は、膜ろ過水管65を介して膜ろ過水槽71に貯水される。同時に、高感度濁度計75にて中空糸膜モジュール60の破断を検出する。
以上により、ろ過水を得ることができる。
次に、中空糸膜モジュール60の洗浄について説明する。
【0027】
先ず、原水管63の弁64、膜ろ過水管65の弁72、濁度計測管73の弁74を閉じる。
次に、洗浄水管76の弁77、中空糸膜モジュール60の上部排水用の弁61および下部排水用の弁62を開き、膜ろ過水槽71内の洗浄水を逆洗ポンプ78により送水し、中空糸膜モジュール60の二次側から一次側に洗浄水を通して、中空糸膜モジュール60の逆洗を行う。
【0028】
この逆洗と同時に、洗浄空気管68の弁69を開き、コンプレッサ70から洗浄用空気を中空糸膜モジュール60の一次側に供給し、中空糸膜モジュール60の空洗を行う。
ここで、中空糸膜モジュール60の洗浄は、洗浄水を中空糸膜モジュール60の二次側から一次側に通す逆圧水洗浄と、洗浄空気を中空糸膜モジュール60の一次側に送り膜糸を揺動させる空気洗浄とを同時に行う。この運転時間は、例えば、30秒程度である。
【0029】
以上により、中空糸膜モジュール60の洗浄が終わる。
次に、上部排水用の弁61を開き、中空糸膜モジュール60内の一次側に溜まった水を下部排水用の弁62からドレンする。
次に、洗浄水管76の弁77、中空糸膜モジュール60の上部排水用の弁61および下部排水用の弁62を閉じ、空気抜き管80の弁79を開き、洗浄空気管68の弁69を開き、コンプレッサ70から洗浄用空気を中空糸膜モジュール60の一次側に供給する。
【0030】
そして、この洗浄用空気の供給時の圧力上昇度合いを圧力計66により測定し、上昇度合いが遅い場合あるいは上昇しない場合には、警報を発し膜破断を通報する。
ここで、膜破断について説明する。
膜ろ過は、膜表面に空いた微細な孔により原水をろ過してろ過水を得る。この細孔を水などの液体で湿潤させ、中空糸膜モジュール60の一次側に空気で圧力をかけると、ある圧力で細孔内の水が空気により押し出され、中空糸膜モジュール60の二次側に空気が通過する。この圧力をバブルポイントという。バブルポイントは、膜の細孔径にもよるが、一般的に300kPa以下である。
【0031】
従って、中空糸膜モジュール60の一次側にバブルポイントより低い圧力をかけた場合、中空糸膜モジュール60の二次側に空気は通過しないので、中空糸膜モジュール60の一次側の圧力は、図2に示すように、供給空気圧に応じて上昇する。
しかし、膜に破断箇所がある場合、バブルポイントより低い圧力でも破断箇所から中空糸膜モジュール60の二次側に空気が漏れるため、図2に示すように、膜に破断がない場合に比べて圧力上昇が遅いか圧力上昇が起こらない。
【0032】
この空気圧力上昇の違いにより、膜破断を検出することができる。
以上により、膜破断検出が終了する。
次に、弁64および61を開き、残りの弁62,69,72,74,77,79を閉じてフラッシング工程を行う。
以上により、本実施形態では、ろ過工程→洗浄工程(逆洗+空洗)→ドレン工程→膜破断検出(膜のリーク検査)→フラッシング工程を繰り返して行うことができる。
【0033】
以上のように、本実施形態によれば、膜ろ過装置の洗浄後に膜破断の検出を行うので、膜破断検出前に中空糸膜モジュール60の膜の破断部の目詰まりを確実に無くすることができるため、膜破断検出を確実に行うことが可能となる。
また、膜破断の有無を、中空糸膜モジュール60の一次側に送られる空気圧力の上昇度合いを決定因子とするので、膜破断の検出が確実となる。
【0034】
また、膜破断の有無を、中空糸膜モジュール60の一次側に送られる空気圧力の上昇度合いを決定因子とするので、中空糸膜モジュール60の本数が多くても対応が可能である。
【0035】
また、膜破断の検出に、コンプレッサ70からの洗浄用空気を併用することができるので、特別な装置を必要としない。
また、膜破断の検出を、通常の洗浄工程に組み込むことができるので、膜破断の検出を一定サイクルで周期的に行うことが可能となり、定期的に破断のチェックを行うことができる。
【0036】
また、原水管63と膜ろ過水管65とを接続しないので、膜ろ過水管65の汚染が起こらない。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、逆洗と空洗を同時に行って膜の破断部の目詰まりを確実に無くした後で膜破断検出を行うので、膜破断検出を確実に行うことができる。
【0038】
しかも、従来の逆洗設備および空気洗浄設備を用いることができるので、特別な装置を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る膜ろ過装置を示す概念図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る膜ろ過装置の運転方法における膜破断検出を示すグラフである。
【図3】従来の膜ろ過装置を示す概念図である。
【図4】公知の膜破断検出装置を従来の膜ろ過装置に付加した例を示す概念図である。
【図5】図4に示す膜ろ過装置の運転方法における膜破断検出を示すグラフである。
【符号の説明】
50 膜ろ過装置
60 中空糸膜モジュール
61,62,64,69,72,74,77,79 弁
63 原水管
65 膜ろ過水管
66,67 圧力計
68 洗浄空気管
70 コンプレッサ
71 膜ろ過水槽
73 濁度計測管
75 高感度濁度計
76 洗浄水管
78 逆洗ポンプ
80 空気抜き管
Claims (7)
- 原水からろ過水を得る中空糸膜モジュールと、
前記中空糸膜モジュールに設け前記中空糸膜モジュールの洗浄時に開閉する弁機構と、
前記中空糸膜モジュールの一次側に設け前記中空糸膜モジュールに原水を供給する原水供給機構と、
前記中空糸膜モジュールの二次側に設け前記中空糸膜モジュールにて処理されたろ過水を導出するろ過水案内機構と、
前記中空糸膜モジュールの一次側に設け前記中空糸膜モジュールの洗浄時および膜破断検出時に前記中空糸膜モジュールに洗浄用空気を送る機構と前記中空糸膜モジュールの二次側に設け前記中空糸膜モジュールの洗浄時に前記中空糸膜モジュールに逆洗水を送る機構とから成る前記中空糸膜モジュールの洗浄機構と、
前記中空糸膜モジュールの一次側に設け前記中空糸膜モジュールの一次側に供給される洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出する圧力検出機構と、
前記中空糸膜モジュールの二次側に設け前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時に流路を開放して前記中空糸膜モジュールの二次側に漏れる洗浄用空気を大気中に排気する空気抜き管とを備え、
前記中空糸膜モジュールの洗浄時には、前記弁機構を開放するとともに前記洗浄機構における洗浄用空気を送る機構と逆洗水を送る機構とを同時に作動して逆洗および空洗を同時に行い、前記逆洗および空洗後に行われる前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時には、前記弁機構を閉鎖するとともに前記逆洗水を送る機構を停止しかつ前記空気抜き管の流路を開放して前記圧力検出機構により前記洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出するように構成されている
ことを特徴とする膜ろ過装置。 - 請求項1記載の膜ろ過装置において、
前記中空糸膜モジュールが、ケーシング収納型外圧式である
ことを特徴とする膜ろ過装置。 - 請求項1記載の膜ろ過装置において、
前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時に供給される前記洗浄空気の圧力は、バブルポイントより低い圧力である
ことを特徴とする膜ろ過装置。 - 請求項1記載の膜ろ過装置において、
前記圧力検出機構は、前記洗浄空気の圧力上昇度合いが遅いまたは上昇しない場合には、膜破断信号を送出する
ことを特徴とする膜ろ過装置。 - 原水のろ過、前記中空糸膜モジュールの洗浄および膜破断検出を行う請求項1記載の膜ろ過装置の運転方法であって、
前記原水のろ過時には、前記原水供給機構を介して供給される前記原水を前記中空糸膜モジュールにてろ過水し、前記ろ過水を前記ろ過水案内機構を介して導出し、
前記中空糸膜モジュールの洗浄時および膜破断検出時には、前記弁機構を開放した後、前記洗浄機構における洗浄用空気を送る機構と逆洗水を送る機構とを同時に作動して前記中空糸膜モジュールの逆洗と空洗とを同時に行い、次いで、前記弁機構を閉鎖するとともに前記空気抜き管の流路を開放した後、前記洗浄用空気を送る機構を作動して前記洗浄空気を前記中空糸膜モジュールに送りながら前記圧力検出機構により前記洗浄用空気の圧力上昇度合いを検出する
ことを特徴とする膜ろ過装置の運転方法。 - 請求項5記載の膜ろ過装置の運転方法において、
前記圧力検出機構は、前記洗浄空気の圧力上昇度合いが遅いまたは上昇しない場合には、膜破断信号を送出する
ことを特徴とする膜ろ過装置の運転方法。 - 請求項5記載の膜ろ過装置の運転方法において、
前記中空糸膜モジュールの膜破断検出時に供給される前記洗浄空気の圧力は、バブルポイントより低い圧力である
ことを特徴とする膜ろ過装置の運転方法。
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WO2024033231A1 (de) * | 2022-08-08 | 2024-02-15 | Vetter Pharma-Fertigung GmbH & Co. KG | Verfahren zur durchführung eines filtertests und steriles filterset mit einer anweisung zur durchführung eines solchen verfahrens |
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