JP2004188083A - 非接触眼圧計 - Google Patents

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Abstract

【課題】開瞼介助作業がし易い非接触眼圧計を得る。
【解決手段】ステップS1において、被検眼Eのアライメントを行った後に、ステップS2において制御部による開瞼状態の検出が行われる。そして開瞼が不十分と判断された場合には、ステップS3において測定部を後退する。ステップS4において、開瞼介助作業を行った後に開瞼用移動スイッチから開瞼作業完了信号が入力され、ステップS5において測定部を前進させ、再度ステップS1に戻る。また、ステップS2において開瞼が十分と判断された場合にはそのまま測定を行う。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検眼の眼圧を非接触で測定する非接触眼圧計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の非接触式眼圧計では、ノズルを介して圧縮気体を被検眼角膜に吹き付けることにより、角膜の変形を光学的に検出し被検眼の眼圧を測定している。正確な測定結果を得るためには、被検眼の開瞼を十分に行い、測定用の気体や測定光束が瞼や睫毛にけられない状態において測定することが重要となる。このため、開瞼を十分に行えない被検者に対しては、介助者が手を添えて上瞼を持ち上げて開瞼を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述の従来例においては、測定時のノズルと角膜との距離が極めて接近しているため、介助者の手が入り難く、介助作業が困難となることがある。
【0004】
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、被検眼の開瞼介助作業が必要な場合には、ノズルと被検眼の距離を一時的に広げて介助を行い易くすることができる非接触眼圧計を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る非接触眼圧計は、測定部を駆動する駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段と、被検眼の開瞼状態を検知する検知手段と、該検知手段による検知結果を判定する判定手段と、介助により被検眼の開瞼が完了したことを告知する告知手段とを有する非接触眼圧計において、前記制御手段は、前記判定手段により開瞼が不十分と判定された場合に前記測定部を前記駆動手段により所定位置に後退するように制御することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は第1の実施の形態における非接触式眼圧計の構成図を示し、本体1上には、三次元移動可能な測定部2が設けられ、この測定部2の前側上部には圧縮空気を吹き付けるためのノズル3が設けられている。また、本体1上には測定部2を操作する操作スイッチ4が配置され、本体1の前側位置には顎受台5が付設され、この顎受台5の両側には、上方に延在する支柱6を介してアーチ状の額当て7が取り付けられている。
【0007】
図2は装置の測定部2の構成図を示し、装置の被検眼Eの角膜Ecに対向する位置には、ノズル3を有し空気圧縮室から成る検眼ユニット11が配置されている。この検眼ユニット11の背後の光軸上には、レンズ12、テレビカメラ13が順次に配列されている。また、検眼ユニット11の上方近傍に外眼照明用光源14が配置されており、この外部照明用光源14の位置は、角膜Ecに生ずるこの外部照明用光源14による角膜反射像が、角膜Ec上の所定位置となるように調整されている。更に、検眼ユニット11の下部には可動のピストン15がに装着され、ピストン15はソレノイド16によって駆動されるようになっている。
【0008】
テレビカメラ13の出力はテレビモニタ17、画像取込用メモリ18にそれぞれ接続されており、更に画像取込用メモリ18は制御部19に接続され、制御部19には測定開始スイッチ20、開瞼用移動スイッチ21が接続されている。
【0009】
上述の構成において、先ず測定部2を操作スイッチ4を介してX、Y、Z方向に図示しないモータを介して三次元的に駆動させることにより、被検眼Eとノズル3の概略の位置を合わせる。概略の位置合わせが完了すると、レンズ12を介してテレビカメラ13に取り込まれた被検眼前眼部像がテレビモニタ17に表示される。テレビカメラ13により取り込まれた被検眼Eの前眼部の映像は、画像取込用メモリ18に伝送され、制御部19において画像処理することにより、外眼照明用光源14による角膜反射像が検出される。
【0010】
図3は被検眼Eが開瞼が十分されている場合のテレビモニタ17の前眼部の映像を示し、角膜Ec上に外眼照明光源14による角膜反射像Sが映し出されており、測定開始スイッチ20が押されると測定部2が駆動され、被検眼Eと測定部2の光学系とのアライメントが行われ、角膜反射像Sが所定位置に検出された後に、制御部19からソレノイド16に対して駆動信号が出力され、ピストン15が上昇し、検眼ユニット11内の空気圧が高くなり、ノズル3から圧縮空気流が角膜Ecに噴出され測定が行われる。
【0011】
一方、図4は被検眼Eの開瞼が不十分な場合のテレビモニタ17の映像を示しており、角膜Ec上の角膜反射像Sが上瞼に隠れて検出することができない。この角膜反射像Sを検出できない閉瞼状態が所定時間以上続いた場合、或いは所定の頻度で発生するような場合には開瞼介助が必要と判断される。この場合に、制御部19は測定部2を被検眼Eから所定距離L1だけ後退し、ノズル3と被検眼Eの距離が離れるように後退し、この位置で被検眼Eの開瞼介助作業を行う。
【0012】
開瞼介助作業が完了すると、検者又は介助作業者が開瞼用移動スイッチ21を押すと、開瞼介助完了信号が発せられ、制御部19は測定部2を所定距離L2だけ被検眼Eに近付ける位置復帰制御を行う。この距離L2は測定開始スイッチ20が押された際に、アライメントが行える位置まで前進すればよく、距離L1より短い距離でよい。その後に再度、測定開始スイッチ20が押されると、眼圧測定動作が行われる。
【0013】
また、距離L2だけ前進しなくとも、十分に被検眼Eのアライメントが行えるような場合は、開瞼介助作業が完了後に測定開始スイッチ20を押すようにすればよい。
【0014】
図5は上述の測定手順のフローチャート図を示し、先ずステップS1において被検眼Eのアライメントを行った後に、ステップS2において制御部19による開瞼状態の検出が行われる。そして、開瞼が不十分と判断した場合には、ステップS3において測定部2を後退させた後に、ステップS4において、開瞼介助作業を行った後に、開瞼用移動スイッチ21から開瞼作業完了信号が入力され、ステップS5において測定部2を前進させ、再度ステップS1に戻る。また、ステップS2において開瞼が十分と判断された場合にはそのまま測定を行う。
【0015】
上述の実施の形態においては、被検眼Eの開瞼状態を検出することにより、自動的にノズル3の後退をさせているが、検知結果に応じてテレビモニタ17に検出結果を表示させることにより、開瞼用移動スイッチ21を押すよう検者に促したり、或いはアライメント時の観察画像等から検者自信の判断で開瞼用移動スイッチ21を押すことにより、測定部2を後退させるようにしてもよい。
【0016】
図6は第2の実施の形態における測定手順のフローチャート図を示しており、先ずステップS11において被検眼Eとのアライメントを行った後に、ステップS12において制御部19により開瞼状態の検出を行う。開瞼が不十分と判断された場合には、ステップS13においてテレビモニタ17上に測定部2を後退させるか否かを選択させるメッセージを表示し、このメッセージに従って検者は何れかをスイッチを選択する。後退を選択した場合には、ステップS14において測定部2を後退させた後に、ステップS15において開瞼介助作業を行った後に、開瞼用移動スイッチ21から開瞼作業完了信号が入力され、ステップS16において測定部2を前進させた後に、再度ステップS11に戻る。
【0017】
また、ステップS12において開瞼が十分と判断された場合には、そのまま測定を行い、ステップS13において後退しないと選択した場合はステップS12に戻る。
【0018】
上述の実施の形態においては、被検眼Eからの角膜反射像Sの輝点検出の可否によって開瞼状態の検出を行っているが、他の方法、例えば撮像素子で取り込んだ被検眼像の画像の輝度情報から瞼の状態変化を検出して開瞼状態を検知する方法や、或いは受光素子を用いて被検眼Eからの反射光の光量変化を検出することによって開瞼状態の検出をするような方法を用いてもよい。
【0019】
また、開瞼介助をしなくとも被検者に自力での開瞼を促すだけで済むような場合には、測定を続行することができ、効率的に測定を行うことができる。
【0020】
本発明の実施の形態の幾つかを、次に列挙する。
【0021】
[実施の形態1] 測定部を駆動する駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段と、被検眼の開瞼状態を検知する検知手段と、該検知手段による検知結果を判定する判定手段と、介助により被検眼の開瞼が完了したことを告知する告知手段とを有する非接触眼圧計において、前記制御手段は、前記判定手段により開瞼が不十分と判定された場合に前記測定部を前記駆動手段により所定位置に後退するように制御することを特徴とする非接触眼圧計。
【0022】
[実施の形態2] 前記判定手段により開瞼が不十分と判定された場合に、前記測定部の後退を行うか否かを選択する選択手段を有することを特徴とする実施の形態1に記載の非接触眼圧計。
【0023】
[実施の形態3] 前記測定部が後退した位置において開瞼がなされると、前記測定部は測定のために前進するようにしたことを特徴とする実施の形態1に記載の非接触眼圧計。
【0024】
[実施の形態4] 前記検知手段は角膜反射像が瞼によりけられずに検知可能かどうかによることを特徴とする実施の形態1に記載の非接触眼圧計。
【0025】
【発明の効果】
本発明に係る非接触眼圧計は、開瞼介助作業が必要な場合は装置と被検者の間隔が広がるため介助作業が行い易く、かつ測定時は通常通りのノズルと被検眼の距離で測定を行うことができるため信頼性の高いデータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非接触眼圧計の外観図である。
【図2】測定部の構成図である。
【図3】被検眼の開瞼が十分な場合の観察画像である。
【図4】被検眼の開瞼が不十分な場合の観察画像である。
【図5】測定手順のフローチャート図である。
【図6】測定手順のフローチャート図である。
【符号の説明】
1 本体
2 測定部
3 ノズル
11 検眼ユニット
13 テレビカメラ
14 外眼照明光源
17 テレビモニタ
18 画像取込用メモリ
19 制御部
20 測定開始スイッチ
21 開瞼用移動スイッチ

Claims (1)

  1. 測定部を駆動する駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段と、被検眼の開瞼状態を検知する検知手段と、該検知手段による検知結果を判定する判定手段と、介助により被検眼の開瞼が完了したことを告知する告知手段とを有する非接触眼圧計において、前記制御手段は、前記判定手段により開瞼が不十分と判定された場合に前記測定部を前記駆動手段により所定位置に後退するように制御することを特徴とする非接触眼圧計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009082513A (ja) * 2007-09-29 2009-04-23 Nidek Co Ltd 眼科装置

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