JP2004186465A - ヘテロ構造型電界効果トランジスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ショットキー接合形成層が薄いヘテロ構造型電界効果トランジスタを、トランジスタ特性の低下なしに実現する。
【解決手段】ショットキー接合形成層を、InP膜(107)/InAlP膜(106)積層膜若しくはInGaP/InAlP積層膜から構成する。これにより、ショットキー接合形成層全体(106、107)が、リセスエッチストッパー層としての機能も持つとともに、十分な障壁高さを得ることができ、トランジスタ特性の低下なしに、ショットキー接合形成層の薄層化とこれによるヘテロ構造型電界効果トランジスタの高速化が実現された。
【選択図】 図1
【解決手段】ショットキー接合形成層を、InP膜(107)/InAlP膜(106)積層膜若しくはInGaP/InAlP積層膜から構成する。これにより、ショットキー接合形成層全体(106、107)が、リセスエッチストッパー層としての機能も持つとともに、十分な障壁高さを得ることができ、トランジスタ特性の低下なしに、ショットキー接合形成層の薄層化とこれによるヘテロ構造型電界効果トランジスタの高速化が実現された。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はヘテロ構造型電界効果トランジスタに関し、詳しくは、高周波数、高利得および低ノイズ等の優れた特性を有し、超高速集積回路、ミリ波およびマイクロ波集積回路等の能動素子として利用することができる、ヘテロ構造型電界効果トランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平2−120258号公報
【特許文献2】特開平9−55494号公報
【非特許文献1】論文;R.Pa11a、J.C.Harmand,S.Biblemon,and A.C1ei”AlInAs/GaInAs HEMT with AlInP barrier layer,Proc.8th Int.Conf.On Indium Phosphide and Related Materials,pp.678−680,April 1996.
【非特許文献2】論文;T.Enoki,H.Ito、K.Ikuta and Y.Ishii,”0.1−μm InAlAs/InGaAs HEMTs with an InP−recess−etch stopper grown by MOCVD”,Proc.7th Int.Cof.On Indium Phosphide and Related Materials,pp.81−84 May 1995.
【非特許文献3】論文;A.Endo,Y.Yamashita,K.Shinohara,M.Higashiwaki、K.Hikosaka,T.Mimura,S.Hiyamisu,and T.Matsui,”Fabrication Technologyand Device Performance of Sub−50−nm−Gate InP−Based High Electron Mobility Transistor”,Jpn.J.Appl.Phhys.,Vol.41(2002)pp.1094−1098。
【0003】
従来、基板にInPを用いたヘテロ構造型電界効果トランジスタが一般に用いられており、その層構成の一例として、前記特許文献1に記載されている構造を図3を用いて参照して説明する。図3に示したように、この構造は、InPからなる基板301上にアンドーブのInAlAsからなるバッファー層302が形成され、その上にアンドーブのInGaAsからなるチャネル層303が形成されている。
【0004】
チャネル層303の上には、アンドーブのInAlAsからなるスペーサ層(InAlAsスペーサ層)304が形成されており、このInAlAsスペーサ層304の最上部には、n型のキャリアが発生するように、Siが原子面状に添加されたプレーナードープ(デルタドープともいう)層305が形成されており、その上に、アンドーブのInAlAs膜306とアンドーブのInP膜307の積層膜からなるショットキー接合形成層が形成されている。
【0005】
このInP膜307は、ゲート電極309が形成される前、リセスエッチングによってn−InGaAsからなるコンタクト層308の一部を除去して開口部を形成する際に、エッチングを自動的に停止させて、下地膜であるInAlAs膜306がエッチングされるのを防止する機能を持っており、リセスエッチストッパー層と呼ばれる。
【0006】
また、前記InAlAsスペーサー層304、InAlAs層306およびInP膜(リセスエッチストッパー層)307を合わせて、バリア層と呼ばれている。前記リセスエッチストッパー層307としては、InP膜の他に例えば前記非特許文献1に記載されているように、InAlP膜が用いられることがある。
【0007】
また、図3には、ショットキー接合形成層が、InAlAs層306とInP膜(リセスエッチストッパー層)307の積層膜からなる場合が示されているが、リセスエッチストッパー層であるInP膜307を含まず、InAlAsキャリア供給層306のみからなるショットキー接合形成層を用いた構造も、従来は多く用いられている。しかし、この場合は、ICを作製する際に、ゲート電極309を形成する際におけるエッチングを、均一かつ高精度で制御して、InAlAs層306のエッチングが不均一になるのを防止するための、高度なプロセス技術が必要となる。
【0008】
一方、ショットキー接合形成層が、InPリセスエッチストッパー層を含むようにすることにより、例えば前記非特許文献2に記載されているように、加工プロセスの再現性は良好になり、かつ、しきい値電圧(Vth)や伝達コンダクタンス(gm)の均一性も向上する。
【0009】
InPリセスエッチストッパー層307の上には、ゲート電極309が配置され、InPリセスエッチストッパー層307とはショットキー接合されている。また、ゲート電極309から所定の間隔を介して、ソース電極310およびドレイン電極311が、Siが不純物として添加されたパルクドープのn−InGaAsからなるコンタクト層308上に配置され、このコンタクト層308を介して、前記InPリセスエッチストッパー層307とオーミック接続されている。
【0010】
このようなヘテロ構造型電界効果トランジスタにおいては、プレーナードーブ層305から供給された電子によって、チャネル層303内のスペーサ層304側の界面付近に、二次元電子ガスが形成される。この二次元電子ガスの流れを、ゲート電極309に電圧を印加することによって、ソース電極310とドレイン電極311領域の間において制御し、これによって電界効果トランジスタとしての動作が行われる。
【0011】
キャリアである電子は、二次元電子ガスとなってアンドーブ(低不純物濃度)のチャネル層303中を移動するので、不純物による散乱が少なく、高速で移動することが可能である。キャリ供給層としては、例えば前記特許文献2に記載されているように、プレーナードープ層305の他に、バルクドープされたn−InAIAs膜やn−InAlP膜を用いることもある。
【0012】
また、従来技術におけるショットキー接合形成層としては、前記のように、InP/InAlAs、InAlP/InAlAsといった積層膜や単層のInAlAs膜が用いられてきた。
【0013】
ヘテロ構造型電界効果トランジスタで用いられる化合物半導体結晶の積層構造の形成(成長)には、一般に、有機金属気相成長法(MOVPE)や分子線エピタキシャル生長法(MBE)が用いられる。InP基板上にヘテロ構造型電界効果トランジスタを成長する場合、構成材料の一部に、前記のようにInAlAsが用いられることが多いが、InAlAsは活性なAlを含むため、一般に高品質結晶を得るためには、500℃以上の高温度の成長が必要である。
【0014】
ヘテロ構造型電界効果トランジスタの動作速度をさらに向上させるためには、ゲート長を短くして電子の走行距離を短くする方法が有効であるが、ゲート長を短くした場合は、ショートチャネル効果によって、トランジスタ特性が劣化する恐れがある。このショートチャネル効果を抑制して、トランジスタを高速動作させるためには、バリア層とチャネル層の合計の厚さを薄くすることが有効であることが、例えば前記非特許文献3に報告されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、二次元電子ガスを支障なく走行させるためには、チャネル層はある程度(10nm程度)以上の膜厚を維持する必要があり、これ以下に薄くすることは好ましくない。したがって、ヘテロ構造型電界効果トランジスタの動作速度を向上させるためには、バリア層の膜厚をさらに薄くすることによって、前記バリア層とチャネル層の合計の厚さを薄くすることが必要である。
【0016】
すなわち、図3に示した従来の構造の場合、高速化するためには、InAlAsスペーサ層304、キャリア供給層であるプレーナドープ層305、およびInAlAs膜306とInPリセスエッチストッパ層307からなるショットキー接合形成層の合計の膜厚を、小さくする必要がある。しかし、ヘテロ構造型電界効果トランジスタの層構造を形成する際の成長温度は、前記のように高温であるため、キャリア供給層305を形成するために、プレーナードープやバルクドープによってドーピングされた不純物(通常Si)は、キャリア供給層305を挟む上下層(InAlAsスペーサ層304とInAlAs膜306)へ、熱拡散によって広がってしまう。
【0017】
そのため、例えば図3に示した構造において、InAlAsスペーサ層304を除去したり、あるいはその膜厚を極度に薄くすると、プレーナードープされたSiが、前記熱拡散によってInAlAsスペーサー層305を貫通して、InGaAsチャネル層303に到達する。その結果、InGaAsチャネル層303における不純物散乱が増大して、二次元電子ガスの電子移動度が低下し、トランジスタの動作速度が低下してしまう。
【0018】
このような障害の発生を防止するためには、InAlAsスペーサ層304が、前記プレーナードープされたSiの貫通を防止できる程度の膜厚(1〜3nm程度)を有していることが必要であり、過度に薄くすることはできない。
【0019】
さらに、キャリア供給層としては、前記のようにプレーナードープによって形成されたSiプレーナードープ層305、若しくはバルクドープされたn−InAlAsやn−InAlPが用いられるが、プレーナドープ層305をキャリア供給層として用いた場合は、キャリア供給層の厚さは、極度に薄い原子層の厚さになるため、それ以上に薄層化することは困難である。
【0020】
上記説明から明らかなように、InAlAsスペーサ層304、Siプレーナードープ層305およびショットキー接合形成層306、307からなるバリア層の合計膜厚を薄くして動作を高速化するには、ショットキー接合形成層306、307を薄層化することが重要となる。
【0021】
しかし、図3に示したショットキー接合形成層306、307のうち、InPリセスエッチストッパー層307は、十分なストッパー性能を達成するためには、通常5nm程度の膜厚が必要であり、これより薄くした場合は、ゲート電極309の形成の際におけるエッチングのストッパーとしての性能が劣化して、期待したような均一なトランジスタ特性を得ることが困難になる。
【0022】
また、InPの障壁高さがInAlAsと比較して小さいため、InP/InAlAs構造において、InAlAs膜306を薄くすると、実効的なショットキー障壁高さが低下して、ゲートリークが増大するなど、トランジスタ素子特性が劣化してしまう。したがって、InPリセスエッチストッパー層307の厚さを十分な膜厚に維持した状態で、その下に形成されるInAlAs膜306のみを薄層化することも、実用上困難である。
【0023】
一方、前記InP/InAlAs構造において、InPに換えてInAlPを用いたInAlP/InAlAs構造では、InAlAsとInAlPの障壁高さがほぼ等しいため、InAlP膜の厚さを維持した状態でInAlAs膜の膜厚を薄くしても、ショットキー障壁の高さは低下しない。しかし、InAlP膜をリセスエッチストッパー層として使用した場合、活性なAlを含む層が表面に出るため、InPリセスエッチストッパー層を用いた場合と比較して、安定な特性を再現性良く得るのが困難であり、信頼性上の問題も懸念される。
【0024】
本発明の目的は、上記従来の問題を解決し、バリア層を薄くしても、特性劣化が発生しないショットキー構造型電界効果トランジスタを提供することである。
【0025】
本発明の他の目的は、リセスエッチストッパーとしての機能を保持したまま、十分な障壁高さが得られる構造を有するショットキー構造型電界効果トランジスタを提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明のヘテロ構造型電界効果トランジスタは、化合物半導体基板の表面上に順次積層して形成されたそれぞれ化合物半導体からなるバッファー層、チャネル層、スペーサ層、キャリア供給層およショットキー接合形成層と、当該ショットキー接合形成層上の所定部分に形成されたゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を具備し、前記ショットキー接合形成層が、基板側より、InAlP膜とInP膜を積層した膜若しくはInAlP膜とInGaP膜を積層した膜からなることを特徴とする。
【0027】
すなわち、前記のように、従来のリセスエッチストッパー性能を有するショットキー接合形成層には、InP/InAlAsやInAlP/InAlAsという積層構造が用いられてきた。このような従来の積層構造においては、InPリセスエッチストッパー層を用いたショットキー接合形成層における下層であるInAlAs膜は、障壁高さを大きくする役割を有していた。
【0028】
したがって、このような従来技術では、リセスエッチストッパーとしての機能は、上層であるInPリセスエッチストッパー層307のみが有しており、下層であるInAlAs膜306は、そのような作用は有していなかった。
【0029】
しかし、InP結晶にAlを添加すると電子親和力が小さくなるので、下層であるInAlAs膜306を、P系材料であるInAlP膜(例えば図1に示したInAl0.24P膜106)に換えれば、この膜にもストッパー層としての機能を持たせることができ、その結果、本発明におけるInPリセスエッチストッパー層107は、従来より著しく薄くすることができる。
【0030】
ストッパー性能を維持するのに必要であった従来のInPリセスエッチストッパー層307の厚さは約5nmであったが、本発明では、ショットキー接合形成層(InAlP膜106とInP膜107)の全体の厚さをこれと同程度まで薄くしても、十分なストッパー性能を維持することができた。
【0031】
さらに、InP膜107を薄くして、その下に形成される障壁高さの大きなInAlP膜106を厚くすることもできるので、実効的な障壁高さの低下も効果的に防止される。また、InPリセスエッチストッパー層107を使用せずに、その下のInAlAs膜の代わりに設けた前記InAl0.24P層106を、ストッパー層にすることも可能である。しかし、このようにすると、前記のように、InAlP中のAlは活性であるため、InPリセスドエッチストッパー層107層は除去せずに残し、ゲート電極109をその上に蒸着する最表面層とした方が、より安定な特性が得られる。また、InPの代わりにInGaPを用いても、同様に極めて好ましい結果が得られる。
【0032】
本発明においては、ショットキー接合形成層にInP/InAlP若しくはInGaP/InAlPの積層構造を用いることによって、ショットキー接合形成層全体にリセスエッチストッパー層としての機能を持たせ、これにより、ヘテロ構造型電界効果トランジスタ特性劣化なしに、バリア層を効果的に薄層化することが可能になった。
【0033】
Au/Pt/Ti/WSiNの積層膜からなるゲート電極109は、n−InGaAsからなるコンタクト層108の一部を、クエン酸系のエッチング液を用いたリセスエッチングによって除去して開口した部分に形成される。InPはクエン酸に対して極めて安定なので、クエン酸によるリセスエッチングは、InPリセスエッチストッパー膜107によって効果的に防止され、コンタクト層108のみが選択的にエッチされる。
【0034】
本発明において、前記InAlP膜の膜厚を4nm以上、10nm以下、前記InAlP膜とInP膜の合計膜厚を5nm以上とすれば、極めて好ましい結果が得られる。
【0035】
すなわち、InAlP膜はInP基板と格子不整合であるため、InAlP膜の膜厚は、転位の無い歪格子結品を成長できる膜厚(臨界膜厚)以下に設定する必要がある。InP上におけるInAlPの臨界膜厚は10nm程度であり、また、InP膜を成長を行う上で、薄層化しても最低1nm程度の膜厚は確保する必要がある。さらに、エッチングストッパー性能を維持するためには、InAlP膜とInP膜の合計膜厚を5nm以上とすることが必要である。したがって、実際に使用できるInAlP膜の膜厚は4〜10nmの範囲である。InP膜の代わりにInGaAsP膜を用いて、InAlP膜とInGaP膜の積層膜を用いた場合も同様であり、InGaP膜とInAlP膜の合計膜厚を5nm以上とすることによって好ましい結果が得られる。
【0036】
本発明において、前記化合物半導体基板としては、InPからなる基板を使用することができる。
【0037】
前記チャネル層としては、GaAs膜、InAs膜、若しくはGaAsとInAsの混晶からなる膜を用いることができる。
【0038】
また、前記スペーサ層としてInAlP膜、若しくはInAlAs膜とInAlP膜の積層膜を使用することができる。
【0039】
すなわち、スペーサ層としては、従来用いられてきたInAlAsの単層膜を用いることもできるが、この層にもInAlP膜を用いて、リセスエッチストッパー層としての機能を持たせれば、バリア層全体をさらに薄層化できるので有利である。
【0040】
スペーサ層をすべてInAlPで構成した構造とすることも可能であるが、Alを含む系の成長温度が高いので、InGaAsチャネル層上にP系材料を直接成長する場合、InGaAsから脱離したAsが、P系材料側に混入し易いという問題がある。したがって、一般に、急峻なInAlP/InGaAs界面の形成には、切り換えシーケンス等を最適化することが必要となる。一方、InGaAsと比較してInAlAsからのAsの脱離量は少ないため、InAlP/InAlAsヘテロ界面の作製は、InAlP/InGaAsの場合よりも容易である。すなわち、スペーサ層104としてInAlP/InAlAsの積層構造を採用すれば、ヘテロ構造型電界効果トランジスタ構造の作製がさらに容易となる。
【0041】
スペーサ層としてInAlP膜やInAlP/InAlAs積層膜を用いた場合は、スペーサとして用いたInAlP膜にも、リセスエッチストッパーとしての機能を持たせることができるので、InAlAs膜106とInP膜107からなるショットキー障壁形成層がさらに薄層化される。
【0042】
また、前記キャリア供給層としては、n型不純物が原子層状にドープされたプレーナドープ層を用いることが、薄層化に最も有利である。n型不純物としては、例えばSiを用いることができる。
【0043】
前記ゲート電極109は、前記ショットキー接合形成層107の所定部分上に直接形成され、両者は互いにショットキー接続しているが、前記ソース電極111およびドレイン電極112は、前記ショットキー接合形成層107の所定部分上に形成されたコンタクト層108を介して、前記ショットキー接合形成層107とオーミック接続されている。
【0044】
【発明の実施の形態】
実施例1
図1は、本発明の実施例1における半導体装置の断面構造を示す図である。InPからなる基板101上に、アンドーブのInAlAsからなるバッファー層102、アンドーブのInGaAsからなるチャネル層103、アンドーブのInAl0.24Pからなる厚さ3nmのスペーサ層104が、それぞれ形成されている。前記スペーサ層104の表面領域には、Siをドーパントに用いたプレーナードープ層105が形成され、さらに、厚さ5nmのアンドーブのInAlo.24P膜106と厚さ1nmのアンドーブのInP膜107からなるショットキー接合形成層を順次積層して、バリア層が形成されている。
【0045】
バリア層の最上層であるInP膜107上には、Siがバルクドーピングされたn−InGaAs膜からなるコンタクト層108が形成されており、リセスエッチングによって開口され、InP膜107の露出された部分上には、InP膜107とショットキー接合して、Au/Pt/Ti/WSiN積層膜からなるゲート電極109が形成されている。また、前記コンタクト層108の上には、ゲート電極109から所定の間隔を介して、Au/Pt/Ti積層膜からなるソース電極110とドレイン電極111が形成されている。
【0046】
InAl0.24P層106は、InP基板101と格子不整合であるため、その膜厚は、転位の無い歪格子結品を成長できる膜厚(臨界膜厚)以下に設定する必要がある。InP上におけるInAl0.24Pの臨界膜厚は10nm程度であり、また、InP膜を成長を行う上で、薄層化しても最低1nm程度の膜厚は確保する必要がある。さらに、ストッパー性能を維持するためには、InAl0.24P膜106とInP膜107の合計膜厚を5nm以上とすることが必要である。したがって、実際に使用できるInAl0.24P膜106の膜厚は、4〜10nmの範囲となる。本実施例では、InAl0.24Pスペーサ膜104、InAl0.24Pリセスエッチストッパー膜106およびInPコンタクト(リセスエッチストッパー)膜107の膜厚は、上記のように、それぞれ、3、5および1nmとした。
【0047】
本発明の効果を明らかにするため、本実施例の前記ヘテロ構造型電界効果トランジスタのサンプルを、ゲート電極109、ソース電極110およびドレイン電極111を形成する前に、クエン酸系エッチャントによってエッチングして、ホール効果測定によって、シートキャリア濃度と移動度の変化を測定した。得られたシートキャリア濃度と移動度のエッチング時間変化を図4に示した。
【0048】
図4に示したように、本実施例においては、エッチング時間が30秒程度までは、シートキャリア濃度は減少し、それにともなって移動度が増加した。30秒以上のエッチングを行うと、シートキャリア濃度および移動度はいずれも一定値になった。一定値になったシートキャリア濃度は約2×1012cm−2、移動度は9000cm2/vsであった。
【0049】
シートキャリア濃度および移動度の値が、30秒以上のエッチングによって一定になることは、n−InGaAsコンタクト層108が、エッチングによって除去された後は、エッチングの進行が停止していることを示している。また、120秒以上のエッチングを行っても、これらの値が一定で変化しないことは、InP膜107およびInAlP膜106のエッチングストッパーとしての性能が、本実施例において十分良好であることを示している。
【0050】
実施例2
図2は、本発明の実施例2における半導体装置の構成を示す断面図である。本実施例では、InPからなる基板201上に、アンドーブのInAlAsからなるバッファー層202、アンドーブのInGaAsからなるチャネル層203、および膜厚2nmのアンドーブのInAlAs膜204と膜厚1nmのアンドーブのInAl0.24P層からなるスペーサ層205が、順次積層して形成されている。
【0051】
前記スペーサ層205の表面領域には、Siをドーパントとして用いたプレーナードーブ層206が形成され、さらに、膜厚5nmのアンドーブのInAlo.24P層207と膜厚1nmのアンドーブのInP膜208からなるショットキー接合形成層が、順次積層してバリア層が形成されている。
【0052】
バリア層の最上層であるInP膜208上に、ショットキー接合してAu/Pt/Ti/WSiN積層膜からなるゲート電極210が形成されている。また、前記InP膜208の露出された部分以外には、Siがバルクドープされたn−InGaAsからなるコンタクト層209が形成され、このコンタクト層209の上には、前記ゲート電極210から所定の間隔を介して、At/Pt/Ti積層膜からなるソース電極211とドレイン電極212が形成されており、コンタクト層209を介して前記InP膜208とオーミック接合されている。
【0053】
前記実施例1におけるInP膜107の場合と同様に、InAlAs膜204やInAlP膜205を形成する場合も、成長を行うためには、やはり最低1nm程度の膜厚は確保する必要がある。本実施例では、上記のように、アンドーブのInAlAs膜204、アンドーブのInAl0.24P層205、アンドーブのInAlo.24P膜207およびアンドーブのInP膜208の膜厚は、それぞれ、2、1、5および1nmとした。
【0054】
前記実施例1の場合と同様に、本実施例の効果を明らかにするため、形成されたヘテロ構造型電界効果トランジスタ構造のサンプルを、クエン酸系エッチャントによってエッチングした後、ホール効果測定によって、シートキャリア濃度と移動度の変化を測定した。
【0055】
その結果、図5に示したように、本実施例においても、基本的には前記実施例1の場合と同じ傾向が得られた。しかし、シートキャリア濃度がほぼ同じ値であるにも関わらず、移動度は約9500cm2/vsで一定となり、図4に示した実施例1の場合よりも、移動度が若干向上する傾向があることが認められた。この傾向は、前記のように、実施例1における2層のInAlP/InGaAs構造(スペーサー104/チャネル103構造)と比較して、本実施例における3層のInAlP/InAlAs/InGaAs構造(スペーサー層205/スペーサー層204/チャネル203構造)の方が、ヘテロ界面を急峻に形成できることを示している。
【0056】
なお、前記実施例においては、各半導体層の形成にはMOVPEを用い、P系材料としては、InAl0.24Pを用いたが、MBEやMOMBE(有機金属分子線エピタキシャル成長法)など、他の成長法を用いることもできることは言うまでもないた。さらに、臨界膜厚を考慮することにより、InAl0.24P以外の組成のInAlPを用いることができた。
【0057】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、InP/InAlP若しくはInGaP/InAlPの積層構造を有するショットキー接合形成層を用いることによって、ショットキー接合形成層全体にリセスエッチストッパーとしての機能も持たせ、かつ、十分な障壁高さを得ることができた。これにより、ショットキー接合形成層の薄層化にともなうトランジスタ特性の劣化を効果的に防止することができた。全体を極めて薄くしても、設計通りのデバイス特性を得ることが可能になり、ヘテロ構造型トランジスタの特性の劣化なしに、さらなる高速化が実現された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるヘテロ構造型電界効果トランジスタの断面図。
【図2】本発明の実施例2におけるヘテロ構造型電界効果トランジスタの断面図。
【図3】従来の一般的なヘテロ構造型電界効果トランジスタの断面図。
【図4】本発明の実施例1の効果を説明するための図。
【図5】本発明の実施例2の効果を説明するための図。
【符号の説明】
101…InP基板、102…InAlAsバッファー層、103…InGaAsチャネル層、104…InAl0.24Pスペーサー層、105…Siプレーナドープ層、106…InAl0.24Pリセスエッチストッパー層、107…InPリセスエッチストッパー層、108……InGaAsコンタクト層、109…ゲート電極、110…ソース電極、111…ドレイン電極、201…InP基板、202…InAlAsバッファー層、203…InGaAsチャネル層、204…InAlAsスペーサー層、205…InAl0.24Pスペーサー層、206…Siプレーナードープ層、207…InAl0.24Pリセスエッチストッパー層、208…InPリセスエッチストッパー層、209…n−InGaAsコンタクト層、210…ゲート電極、211…ソース電極、212…ドレイン電極、301…InP基板、302…InAlAsバッファー層、303…InGaAsチャネル層、304…InAlAsスペーサー層、305…Siプレーナードープ層、306…InAlAs膜、307…InPリセスエッチストッパー層、308…n−InGaAsコンタクト層、309…ゲート電極、110…ソース電極、311…ドレイン電極。
【発明が属する技術分野】
本発明はヘテロ構造型電界効果トランジスタに関し、詳しくは、高周波数、高利得および低ノイズ等の優れた特性を有し、超高速集積回路、ミリ波およびマイクロ波集積回路等の能動素子として利用することができる、ヘテロ構造型電界効果トランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平2−120258号公報
【特許文献2】特開平9−55494号公報
【非特許文献1】論文;R.Pa11a、J.C.Harmand,S.Biblemon,and A.C1ei”AlInAs/GaInAs HEMT with AlInP barrier layer,Proc.8th Int.Conf.On Indium Phosphide and Related Materials,pp.678−680,April 1996.
【非特許文献2】論文;T.Enoki,H.Ito、K.Ikuta and Y.Ishii,”0.1−μm InAlAs/InGaAs HEMTs with an InP−recess−etch stopper grown by MOCVD”,Proc.7th Int.Cof.On Indium Phosphide and Related Materials,pp.81−84 May 1995.
【非特許文献3】論文;A.Endo,Y.Yamashita,K.Shinohara,M.Higashiwaki、K.Hikosaka,T.Mimura,S.Hiyamisu,and T.Matsui,”Fabrication Technologyand Device Performance of Sub−50−nm−Gate InP−Based High Electron Mobility Transistor”,Jpn.J.Appl.Phhys.,Vol.41(2002)pp.1094−1098。
【0003】
従来、基板にInPを用いたヘテロ構造型電界効果トランジスタが一般に用いられており、その層構成の一例として、前記特許文献1に記載されている構造を図3を用いて参照して説明する。図3に示したように、この構造は、InPからなる基板301上にアンドーブのInAlAsからなるバッファー層302が形成され、その上にアンドーブのInGaAsからなるチャネル層303が形成されている。
【0004】
チャネル層303の上には、アンドーブのInAlAsからなるスペーサ層(InAlAsスペーサ層)304が形成されており、このInAlAsスペーサ層304の最上部には、n型のキャリアが発生するように、Siが原子面状に添加されたプレーナードープ(デルタドープともいう)層305が形成されており、その上に、アンドーブのInAlAs膜306とアンドーブのInP膜307の積層膜からなるショットキー接合形成層が形成されている。
【0005】
このInP膜307は、ゲート電極309が形成される前、リセスエッチングによってn−InGaAsからなるコンタクト層308の一部を除去して開口部を形成する際に、エッチングを自動的に停止させて、下地膜であるInAlAs膜306がエッチングされるのを防止する機能を持っており、リセスエッチストッパー層と呼ばれる。
【0006】
また、前記InAlAsスペーサー層304、InAlAs層306およびInP膜(リセスエッチストッパー層)307を合わせて、バリア層と呼ばれている。前記リセスエッチストッパー層307としては、InP膜の他に例えば前記非特許文献1に記載されているように、InAlP膜が用いられることがある。
【0007】
また、図3には、ショットキー接合形成層が、InAlAs層306とInP膜(リセスエッチストッパー層)307の積層膜からなる場合が示されているが、リセスエッチストッパー層であるInP膜307を含まず、InAlAsキャリア供給層306のみからなるショットキー接合形成層を用いた構造も、従来は多く用いられている。しかし、この場合は、ICを作製する際に、ゲート電極309を形成する際におけるエッチングを、均一かつ高精度で制御して、InAlAs層306のエッチングが不均一になるのを防止するための、高度なプロセス技術が必要となる。
【0008】
一方、ショットキー接合形成層が、InPリセスエッチストッパー層を含むようにすることにより、例えば前記非特許文献2に記載されているように、加工プロセスの再現性は良好になり、かつ、しきい値電圧(Vth)や伝達コンダクタンス(gm)の均一性も向上する。
【0009】
InPリセスエッチストッパー層307の上には、ゲート電極309が配置され、InPリセスエッチストッパー層307とはショットキー接合されている。また、ゲート電極309から所定の間隔を介して、ソース電極310およびドレイン電極311が、Siが不純物として添加されたパルクドープのn−InGaAsからなるコンタクト層308上に配置され、このコンタクト層308を介して、前記InPリセスエッチストッパー層307とオーミック接続されている。
【0010】
このようなヘテロ構造型電界効果トランジスタにおいては、プレーナードーブ層305から供給された電子によって、チャネル層303内のスペーサ層304側の界面付近に、二次元電子ガスが形成される。この二次元電子ガスの流れを、ゲート電極309に電圧を印加することによって、ソース電極310とドレイン電極311領域の間において制御し、これによって電界効果トランジスタとしての動作が行われる。
【0011】
キャリアである電子は、二次元電子ガスとなってアンドーブ(低不純物濃度)のチャネル層303中を移動するので、不純物による散乱が少なく、高速で移動することが可能である。キャリ供給層としては、例えば前記特許文献2に記載されているように、プレーナードープ層305の他に、バルクドープされたn−InAIAs膜やn−InAlP膜を用いることもある。
【0012】
また、従来技術におけるショットキー接合形成層としては、前記のように、InP/InAlAs、InAlP/InAlAsといった積層膜や単層のInAlAs膜が用いられてきた。
【0013】
ヘテロ構造型電界効果トランジスタで用いられる化合物半導体結晶の積層構造の形成(成長)には、一般に、有機金属気相成長法(MOVPE)や分子線エピタキシャル生長法(MBE)が用いられる。InP基板上にヘテロ構造型電界効果トランジスタを成長する場合、構成材料の一部に、前記のようにInAlAsが用いられることが多いが、InAlAsは活性なAlを含むため、一般に高品質結晶を得るためには、500℃以上の高温度の成長が必要である。
【0014】
ヘテロ構造型電界効果トランジスタの動作速度をさらに向上させるためには、ゲート長を短くして電子の走行距離を短くする方法が有効であるが、ゲート長を短くした場合は、ショートチャネル効果によって、トランジスタ特性が劣化する恐れがある。このショートチャネル効果を抑制して、トランジスタを高速動作させるためには、バリア層とチャネル層の合計の厚さを薄くすることが有効であることが、例えば前記非特許文献3に報告されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、二次元電子ガスを支障なく走行させるためには、チャネル層はある程度(10nm程度)以上の膜厚を維持する必要があり、これ以下に薄くすることは好ましくない。したがって、ヘテロ構造型電界効果トランジスタの動作速度を向上させるためには、バリア層の膜厚をさらに薄くすることによって、前記バリア層とチャネル層の合計の厚さを薄くすることが必要である。
【0016】
すなわち、図3に示した従来の構造の場合、高速化するためには、InAlAsスペーサ層304、キャリア供給層であるプレーナドープ層305、およびInAlAs膜306とInPリセスエッチストッパ層307からなるショットキー接合形成層の合計の膜厚を、小さくする必要がある。しかし、ヘテロ構造型電界効果トランジスタの層構造を形成する際の成長温度は、前記のように高温であるため、キャリア供給層305を形成するために、プレーナードープやバルクドープによってドーピングされた不純物(通常Si)は、キャリア供給層305を挟む上下層(InAlAsスペーサ層304とInAlAs膜306)へ、熱拡散によって広がってしまう。
【0017】
そのため、例えば図3に示した構造において、InAlAsスペーサ層304を除去したり、あるいはその膜厚を極度に薄くすると、プレーナードープされたSiが、前記熱拡散によってInAlAsスペーサー層305を貫通して、InGaAsチャネル層303に到達する。その結果、InGaAsチャネル層303における不純物散乱が増大して、二次元電子ガスの電子移動度が低下し、トランジスタの動作速度が低下してしまう。
【0018】
このような障害の発生を防止するためには、InAlAsスペーサ層304が、前記プレーナードープされたSiの貫通を防止できる程度の膜厚(1〜3nm程度)を有していることが必要であり、過度に薄くすることはできない。
【0019】
さらに、キャリア供給層としては、前記のようにプレーナードープによって形成されたSiプレーナードープ層305、若しくはバルクドープされたn−InAlAsやn−InAlPが用いられるが、プレーナドープ層305をキャリア供給層として用いた場合は、キャリア供給層の厚さは、極度に薄い原子層の厚さになるため、それ以上に薄層化することは困難である。
【0020】
上記説明から明らかなように、InAlAsスペーサ層304、Siプレーナードープ層305およびショットキー接合形成層306、307からなるバリア層の合計膜厚を薄くして動作を高速化するには、ショットキー接合形成層306、307を薄層化することが重要となる。
【0021】
しかし、図3に示したショットキー接合形成層306、307のうち、InPリセスエッチストッパー層307は、十分なストッパー性能を達成するためには、通常5nm程度の膜厚が必要であり、これより薄くした場合は、ゲート電極309の形成の際におけるエッチングのストッパーとしての性能が劣化して、期待したような均一なトランジスタ特性を得ることが困難になる。
【0022】
また、InPの障壁高さがInAlAsと比較して小さいため、InP/InAlAs構造において、InAlAs膜306を薄くすると、実効的なショットキー障壁高さが低下して、ゲートリークが増大するなど、トランジスタ素子特性が劣化してしまう。したがって、InPリセスエッチストッパー層307の厚さを十分な膜厚に維持した状態で、その下に形成されるInAlAs膜306のみを薄層化することも、実用上困難である。
【0023】
一方、前記InP/InAlAs構造において、InPに換えてInAlPを用いたInAlP/InAlAs構造では、InAlAsとInAlPの障壁高さがほぼ等しいため、InAlP膜の厚さを維持した状態でInAlAs膜の膜厚を薄くしても、ショットキー障壁の高さは低下しない。しかし、InAlP膜をリセスエッチストッパー層として使用した場合、活性なAlを含む層が表面に出るため、InPリセスエッチストッパー層を用いた場合と比較して、安定な特性を再現性良く得るのが困難であり、信頼性上の問題も懸念される。
【0024】
本発明の目的は、上記従来の問題を解決し、バリア層を薄くしても、特性劣化が発生しないショットキー構造型電界効果トランジスタを提供することである。
【0025】
本発明の他の目的は、リセスエッチストッパーとしての機能を保持したまま、十分な障壁高さが得られる構造を有するショットキー構造型電界効果トランジスタを提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明のヘテロ構造型電界効果トランジスタは、化合物半導体基板の表面上に順次積層して形成されたそれぞれ化合物半導体からなるバッファー層、チャネル層、スペーサ層、キャリア供給層およショットキー接合形成層と、当該ショットキー接合形成層上の所定部分に形成されたゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を具備し、前記ショットキー接合形成層が、基板側より、InAlP膜とInP膜を積層した膜若しくはInAlP膜とInGaP膜を積層した膜からなることを特徴とする。
【0027】
すなわち、前記のように、従来のリセスエッチストッパー性能を有するショットキー接合形成層には、InP/InAlAsやInAlP/InAlAsという積層構造が用いられてきた。このような従来の積層構造においては、InPリセスエッチストッパー層を用いたショットキー接合形成層における下層であるInAlAs膜は、障壁高さを大きくする役割を有していた。
【0028】
したがって、このような従来技術では、リセスエッチストッパーとしての機能は、上層であるInPリセスエッチストッパー層307のみが有しており、下層であるInAlAs膜306は、そのような作用は有していなかった。
【0029】
しかし、InP結晶にAlを添加すると電子親和力が小さくなるので、下層であるInAlAs膜306を、P系材料であるInAlP膜(例えば図1に示したInAl0.24P膜106)に換えれば、この膜にもストッパー層としての機能を持たせることができ、その結果、本発明におけるInPリセスエッチストッパー層107は、従来より著しく薄くすることができる。
【0030】
ストッパー性能を維持するのに必要であった従来のInPリセスエッチストッパー層307の厚さは約5nmであったが、本発明では、ショットキー接合形成層(InAlP膜106とInP膜107)の全体の厚さをこれと同程度まで薄くしても、十分なストッパー性能を維持することができた。
【0031】
さらに、InP膜107を薄くして、その下に形成される障壁高さの大きなInAlP膜106を厚くすることもできるので、実効的な障壁高さの低下も効果的に防止される。また、InPリセスエッチストッパー層107を使用せずに、その下のInAlAs膜の代わりに設けた前記InAl0.24P層106を、ストッパー層にすることも可能である。しかし、このようにすると、前記のように、InAlP中のAlは活性であるため、InPリセスドエッチストッパー層107層は除去せずに残し、ゲート電極109をその上に蒸着する最表面層とした方が、より安定な特性が得られる。また、InPの代わりにInGaPを用いても、同様に極めて好ましい結果が得られる。
【0032】
本発明においては、ショットキー接合形成層にInP/InAlP若しくはInGaP/InAlPの積層構造を用いることによって、ショットキー接合形成層全体にリセスエッチストッパー層としての機能を持たせ、これにより、ヘテロ構造型電界効果トランジスタ特性劣化なしに、バリア層を効果的に薄層化することが可能になった。
【0033】
Au/Pt/Ti/WSiNの積層膜からなるゲート電極109は、n−InGaAsからなるコンタクト層108の一部を、クエン酸系のエッチング液を用いたリセスエッチングによって除去して開口した部分に形成される。InPはクエン酸に対して極めて安定なので、クエン酸によるリセスエッチングは、InPリセスエッチストッパー膜107によって効果的に防止され、コンタクト層108のみが選択的にエッチされる。
【0034】
本発明において、前記InAlP膜の膜厚を4nm以上、10nm以下、前記InAlP膜とInP膜の合計膜厚を5nm以上とすれば、極めて好ましい結果が得られる。
【0035】
すなわち、InAlP膜はInP基板と格子不整合であるため、InAlP膜の膜厚は、転位の無い歪格子結品を成長できる膜厚(臨界膜厚)以下に設定する必要がある。InP上におけるInAlPの臨界膜厚は10nm程度であり、また、InP膜を成長を行う上で、薄層化しても最低1nm程度の膜厚は確保する必要がある。さらに、エッチングストッパー性能を維持するためには、InAlP膜とInP膜の合計膜厚を5nm以上とすることが必要である。したがって、実際に使用できるInAlP膜の膜厚は4〜10nmの範囲である。InP膜の代わりにInGaAsP膜を用いて、InAlP膜とInGaP膜の積層膜を用いた場合も同様であり、InGaP膜とInAlP膜の合計膜厚を5nm以上とすることによって好ましい結果が得られる。
【0036】
本発明において、前記化合物半導体基板としては、InPからなる基板を使用することができる。
【0037】
前記チャネル層としては、GaAs膜、InAs膜、若しくはGaAsとInAsの混晶からなる膜を用いることができる。
【0038】
また、前記スペーサ層としてInAlP膜、若しくはInAlAs膜とInAlP膜の積層膜を使用することができる。
【0039】
すなわち、スペーサ層としては、従来用いられてきたInAlAsの単層膜を用いることもできるが、この層にもInAlP膜を用いて、リセスエッチストッパー層としての機能を持たせれば、バリア層全体をさらに薄層化できるので有利である。
【0040】
スペーサ層をすべてInAlPで構成した構造とすることも可能であるが、Alを含む系の成長温度が高いので、InGaAsチャネル層上にP系材料を直接成長する場合、InGaAsから脱離したAsが、P系材料側に混入し易いという問題がある。したがって、一般に、急峻なInAlP/InGaAs界面の形成には、切り換えシーケンス等を最適化することが必要となる。一方、InGaAsと比較してInAlAsからのAsの脱離量は少ないため、InAlP/InAlAsヘテロ界面の作製は、InAlP/InGaAsの場合よりも容易である。すなわち、スペーサ層104としてInAlP/InAlAsの積層構造を採用すれば、ヘテロ構造型電界効果トランジスタ構造の作製がさらに容易となる。
【0041】
スペーサ層としてInAlP膜やInAlP/InAlAs積層膜を用いた場合は、スペーサとして用いたInAlP膜にも、リセスエッチストッパーとしての機能を持たせることができるので、InAlAs膜106とInP膜107からなるショットキー障壁形成層がさらに薄層化される。
【0042】
また、前記キャリア供給層としては、n型不純物が原子層状にドープされたプレーナドープ層を用いることが、薄層化に最も有利である。n型不純物としては、例えばSiを用いることができる。
【0043】
前記ゲート電極109は、前記ショットキー接合形成層107の所定部分上に直接形成され、両者は互いにショットキー接続しているが、前記ソース電極111およびドレイン電極112は、前記ショットキー接合形成層107の所定部分上に形成されたコンタクト層108を介して、前記ショットキー接合形成層107とオーミック接続されている。
【0044】
【発明の実施の形態】
実施例1
図1は、本発明の実施例1における半導体装置の断面構造を示す図である。InPからなる基板101上に、アンドーブのInAlAsからなるバッファー層102、アンドーブのInGaAsからなるチャネル層103、アンドーブのInAl0.24Pからなる厚さ3nmのスペーサ層104が、それぞれ形成されている。前記スペーサ層104の表面領域には、Siをドーパントに用いたプレーナードープ層105が形成され、さらに、厚さ5nmのアンドーブのInAlo.24P膜106と厚さ1nmのアンドーブのInP膜107からなるショットキー接合形成層を順次積層して、バリア層が形成されている。
【0045】
バリア層の最上層であるInP膜107上には、Siがバルクドーピングされたn−InGaAs膜からなるコンタクト層108が形成されており、リセスエッチングによって開口され、InP膜107の露出された部分上には、InP膜107とショットキー接合して、Au/Pt/Ti/WSiN積層膜からなるゲート電極109が形成されている。また、前記コンタクト層108の上には、ゲート電極109から所定の間隔を介して、Au/Pt/Ti積層膜からなるソース電極110とドレイン電極111が形成されている。
【0046】
InAl0.24P層106は、InP基板101と格子不整合であるため、その膜厚は、転位の無い歪格子結品を成長できる膜厚(臨界膜厚)以下に設定する必要がある。InP上におけるInAl0.24Pの臨界膜厚は10nm程度であり、また、InP膜を成長を行う上で、薄層化しても最低1nm程度の膜厚は確保する必要がある。さらに、ストッパー性能を維持するためには、InAl0.24P膜106とInP膜107の合計膜厚を5nm以上とすることが必要である。したがって、実際に使用できるInAl0.24P膜106の膜厚は、4〜10nmの範囲となる。本実施例では、InAl0.24Pスペーサ膜104、InAl0.24Pリセスエッチストッパー膜106およびInPコンタクト(リセスエッチストッパー)膜107の膜厚は、上記のように、それぞれ、3、5および1nmとした。
【0047】
本発明の効果を明らかにするため、本実施例の前記ヘテロ構造型電界効果トランジスタのサンプルを、ゲート電極109、ソース電極110およびドレイン電極111を形成する前に、クエン酸系エッチャントによってエッチングして、ホール効果測定によって、シートキャリア濃度と移動度の変化を測定した。得られたシートキャリア濃度と移動度のエッチング時間変化を図4に示した。
【0048】
図4に示したように、本実施例においては、エッチング時間が30秒程度までは、シートキャリア濃度は減少し、それにともなって移動度が増加した。30秒以上のエッチングを行うと、シートキャリア濃度および移動度はいずれも一定値になった。一定値になったシートキャリア濃度は約2×1012cm−2、移動度は9000cm2/vsであった。
【0049】
シートキャリア濃度および移動度の値が、30秒以上のエッチングによって一定になることは、n−InGaAsコンタクト層108が、エッチングによって除去された後は、エッチングの進行が停止していることを示している。また、120秒以上のエッチングを行っても、これらの値が一定で変化しないことは、InP膜107およびInAlP膜106のエッチングストッパーとしての性能が、本実施例において十分良好であることを示している。
【0050】
実施例2
図2は、本発明の実施例2における半導体装置の構成を示す断面図である。本実施例では、InPからなる基板201上に、アンドーブのInAlAsからなるバッファー層202、アンドーブのInGaAsからなるチャネル層203、および膜厚2nmのアンドーブのInAlAs膜204と膜厚1nmのアンドーブのInAl0.24P層からなるスペーサ層205が、順次積層して形成されている。
【0051】
前記スペーサ層205の表面領域には、Siをドーパントとして用いたプレーナードーブ層206が形成され、さらに、膜厚5nmのアンドーブのInAlo.24P層207と膜厚1nmのアンドーブのInP膜208からなるショットキー接合形成層が、順次積層してバリア層が形成されている。
【0052】
バリア層の最上層であるInP膜208上に、ショットキー接合してAu/Pt/Ti/WSiN積層膜からなるゲート電極210が形成されている。また、前記InP膜208の露出された部分以外には、Siがバルクドープされたn−InGaAsからなるコンタクト層209が形成され、このコンタクト層209の上には、前記ゲート電極210から所定の間隔を介して、At/Pt/Ti積層膜からなるソース電極211とドレイン電極212が形成されており、コンタクト層209を介して前記InP膜208とオーミック接合されている。
【0053】
前記実施例1におけるInP膜107の場合と同様に、InAlAs膜204やInAlP膜205を形成する場合も、成長を行うためには、やはり最低1nm程度の膜厚は確保する必要がある。本実施例では、上記のように、アンドーブのInAlAs膜204、アンドーブのInAl0.24P層205、アンドーブのInAlo.24P膜207およびアンドーブのInP膜208の膜厚は、それぞれ、2、1、5および1nmとした。
【0054】
前記実施例1の場合と同様に、本実施例の効果を明らかにするため、形成されたヘテロ構造型電界効果トランジスタ構造のサンプルを、クエン酸系エッチャントによってエッチングした後、ホール効果測定によって、シートキャリア濃度と移動度の変化を測定した。
【0055】
その結果、図5に示したように、本実施例においても、基本的には前記実施例1の場合と同じ傾向が得られた。しかし、シートキャリア濃度がほぼ同じ値であるにも関わらず、移動度は約9500cm2/vsで一定となり、図4に示した実施例1の場合よりも、移動度が若干向上する傾向があることが認められた。この傾向は、前記のように、実施例1における2層のInAlP/InGaAs構造(スペーサー104/チャネル103構造)と比較して、本実施例における3層のInAlP/InAlAs/InGaAs構造(スペーサー層205/スペーサー層204/チャネル203構造)の方が、ヘテロ界面を急峻に形成できることを示している。
【0056】
なお、前記実施例においては、各半導体層の形成にはMOVPEを用い、P系材料としては、InAl0.24Pを用いたが、MBEやMOMBE(有機金属分子線エピタキシャル成長法)など、他の成長法を用いることもできることは言うまでもないた。さらに、臨界膜厚を考慮することにより、InAl0.24P以外の組成のInAlPを用いることができた。
【0057】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、InP/InAlP若しくはInGaP/InAlPの積層構造を有するショットキー接合形成層を用いることによって、ショットキー接合形成層全体にリセスエッチストッパーとしての機能も持たせ、かつ、十分な障壁高さを得ることができた。これにより、ショットキー接合形成層の薄層化にともなうトランジスタ特性の劣化を効果的に防止することができた。全体を極めて薄くしても、設計通りのデバイス特性を得ることが可能になり、ヘテロ構造型トランジスタの特性の劣化なしに、さらなる高速化が実現された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるヘテロ構造型電界効果トランジスタの断面図。
【図2】本発明の実施例2におけるヘテロ構造型電界効果トランジスタの断面図。
【図3】従来の一般的なヘテロ構造型電界効果トランジスタの断面図。
【図4】本発明の実施例1の効果を説明するための図。
【図5】本発明の実施例2の効果を説明するための図。
【符号の説明】
101…InP基板、102…InAlAsバッファー層、103…InGaAsチャネル層、104…InAl0.24Pスペーサー層、105…Siプレーナドープ層、106…InAl0.24Pリセスエッチストッパー層、107…InPリセスエッチストッパー層、108……InGaAsコンタクト層、109…ゲート電極、110…ソース電極、111…ドレイン電極、201…InP基板、202…InAlAsバッファー層、203…InGaAsチャネル層、204…InAlAsスペーサー層、205…InAl0.24Pスペーサー層、206…Siプレーナードープ層、207…InAl0.24Pリセスエッチストッパー層、208…InPリセスエッチストッパー層、209…n−InGaAsコンタクト層、210…ゲート電極、211…ソース電極、212…ドレイン電極、301…InP基板、302…InAlAsバッファー層、303…InGaAsチャネル層、304…InAlAsスペーサー層、305…Siプレーナードープ層、306…InAlAs膜、307…InPリセスエッチストッパー層、308…n−InGaAsコンタクト層、309…ゲート電極、110…ソース電極、311…ドレイン電極。
Claims (7)
- 化合物半導体基板の表面上に順次積層して形成された、それぞれ化合物半導体からなるバッファー層、チャネル層、スペーサ層、キャリア供給層およショットキー接合形成層と、当該ショットキー接合形成層上の所定部分に形成されたゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を具備し、前記ショットキー接合形成層が、基板側より、InAlP膜とInP膜を積層した膜若しくはInAlP膜とInGaP膜を積層した膜からなることを特徴とするヘテロ構造型電界効果トランジスタ。
- 前記InAlP膜の膜厚は4nm以上、10nm以下であり、前記InAlP膜と前記InP膜若しくは前記InAlP膜と前記InGaP膜の合計膜厚は5nm以上であることを特徴とする請求項1に記載のヘテロ構造型電界効果トランジスタ。
- 前記化合物半導体基板はInPからなることを特徴とする請求項1若しくは2に記載のヘテロ構造型電界効果トランジスタ。
- 前記チャネル層は、GaAs膜、InAs膜、若しくはGaAsとInAsの混晶膜からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のヘテロ構造型電界効果トランジスタ。
- 前記スペーサ層がInAlP膜、若しくはInAlAs膜とInAlP膜の積層膜であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載のヘテロ構造型電界効果トランジスタ。
- 前記キャリア供給層が、n型不純物がプレーナドープされたプレーナドープ層であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のヘテロ構造型電界効果トランジスタ。
- 前記ソース電極およびドレイン電極は、前記ショットキー接合形成層の所定部分上に形成されたコンタクト層上に形成され、当該コンタクト層を介して、前記ショットキー接合形成層とオーミック接続されていることを特徴する請求項1乃至5のいずれか一に記載のヘテロ構造型電界効果トランジスタ。
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JP2002352194A JP2004186465A (ja) | 2002-12-04 | 2002-12-04 | ヘテロ構造型電界効果トランジスタ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009060043A (ja) * | 2007-09-03 | 2009-03-19 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | 電界効果トランジスタの製造方法及びその電界効果トランジスタ |
US7573079B2 (en) * | 2004-09-07 | 2009-08-11 | Fujitsu Limited | Field effect type semiconductor device |
-
2002
- 2002-12-04 JP JP2002352194A patent/JP2004186465A/ja active Pending
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JP2009060043A (ja) * | 2007-09-03 | 2009-03-19 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | 電界効果トランジスタの製造方法及びその電界効果トランジスタ |
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