JP2004185652A - 紫外線硬化型樹脂組成物及びこれを用いた光ディスク - Google Patents
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Abstract
【課題】銀又は銀合金からなる薄膜に対する防食性および密着性ないしは接着性に優れた紫外線硬化型樹脂組成物の提供、また、該組成物を使用して保護層用硬化膜を形成した光ディスクとすることにより、その光ディスクの光反射層材料を銀又はその合金とした場合であっても、金を材料としたときと同等以上に、高耐久性で高信頼性である光ディスクを提供する。
【解決手段】銀又は銀合金からなる薄膜に接する硬化膜形成用の紫外線硬化型樹脂組成物であって、下記一般式(Ι)
【化1】
(ここで、Rは無置換のアルキル基またはアリール基或いは置換基が(メタ)アクリロイル基であっても良い置換のアルキル基またはアリール基を、Oは酸素原子を、Sはイオウ原子を表す)
で表されるジチオカーボナート化合物を含有する紫外線硬化型樹脂組成物とすると共に、該組成物を使用して保護層硬化膜とした光ディスクとする。
【選択図】 なし
【解決手段】銀又は銀合金からなる薄膜に接する硬化膜形成用の紫外線硬化型樹脂組成物であって、下記一般式(Ι)
【化1】
(ここで、Rは無置換のアルキル基またはアリール基或いは置換基が(メタ)アクリロイル基であっても良い置換のアルキル基またはアリール基を、Oは酸素原子を、Sはイオウ原子を表す)
で表されるジチオカーボナート化合物を含有する紫外線硬化型樹脂組成物とすると共に、該組成物を使用して保護層硬化膜とした光ディスクとする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀又は銀合金からなる薄膜に接して硬化膜を形成する紫外線硬化型樹脂組成物、並びに該組成物を光反射層の保護膜形成用材料として用いた銀又は銀合金からなる光反射層を有する光ディスクの耐久性改良の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスクにおける光反射層用材料としては、金もしくはアルミニウム又はそれらの合金等が広く用いられている。
ここで、金は、光反射率と耐食性は高いが高価である。それにも拘わらず、光吸収性が大きい有機色素を記録層として使用するCD−R等の光ディスクにおいては、高反射率の光反射層を形成しなければならないという必要性から、高価な金を利用せざるを得ないという事情が有った。このため、この用途分野では、高価であるという金の欠点を解消できる、より安価な材料が望まれていた。
一方、アルミニウムは、光反射率は金に対して低いものの、耐食性が比較的良好でかつ安価である。そのため、CD−ROM等の再生専用型の光ディスクには利用できるものの、高い光反射率を要求するところの、記録層として有機色素を使用する、CD−R等の光ディスクには不向きであり使用できなかった。
すなわち、CD−R等の有機色素を記録層とする光ディスクの光反射層用材料としては、金とアルミニウムのいずれもが、不満足な点を持っていた。
【0003】
このため、それらに代わる光反射層用材料として、近年、銀が注目され、広く使用されるようになってきている。その理由は、銀が、金と同等の光反射率を有しながら、価格においてはアルミニウム並みに安価であるということに依る。
しかしながら、銀には、耐食性が低いという欠点が存在する。
【0004】
この耐食性の低い銀を光反射層とする際の提案として、銀又は銀を主成分とする金属の光反射層及び保護層を順次積層してなる光記録媒体において、保護層を、メルカプトベンゾイミダゾール系化合物またはチオジプロピオン酸エステル系化合物等を含有する紫外線硬化型樹脂で形成することにより、光反射層の腐食進行を極端に抑えることができて、耐高温・高湿性に優れた高信頼性光記録媒体を得ることができるとの開示がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−105573号公報(第2−3頁)
【0006】
しかしながら、上記公報の特定化合物を含有する紫外線硬化型樹脂は、その含有させる化合物の溶解性が低いために、十分な効果を発揮することは困難であった。そのため、より過酷な条件に対する耐候性(耐高温・高湿性、耐薬品性、他)をさらに付与することは不可能な状況であった。
従って、銀又は銀合金を光反射層とした光ディスクにあっては、より過酷な条件に曝露した場合には、未だ、光反射層と保護層との層間で異常が発生し易く、それが起因となって、金を反射層材料としたものに比較して、該光ディスクの信頼性・耐久性が劣化するという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この様な状況に鑑み、本発明は、銀又は銀合金からなる薄膜の欠点である低耐食性をカバーし得る紫外線硬化型樹脂組成物を提供し、該組成物を使用して銀又は銀合金からなる光反射層の保護層硬化膜を形成した光ディスクを提供するものである。
すなわち本発明の目的は、銀又は銀合金からなる薄膜に対する防食性および密着性に優れた紫外線硬化型樹脂組成物の提供である。また同時に、前記紫外線硬化型樹脂組成物を使用して保護層用硬化膜を形成し、銀又は銀合金を光反射層用材料とした光ディスクにおいて、金を材料としたときと同等以上に、高耐久性で高信頼性の光ディスクを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、紫外線硬化型組成物に、特定のジチオカーボナート化合物を含有させることにより、銀又はその合金からなる光反射層に対する防食性および密着性が向上し、また同時に、該組成物を使用して保護層用硬化膜を形成した光ディスクとすることにより、光反射層と硬化膜との相互間に異常発生が生じさせることがない、高耐久性・高信頼性の光ディスクとすることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち本発明は、銀又は銀合金からなる薄膜に接する硬化膜形成用の紫外線硬化型樹脂組成物であって、下記一般式(Ι)
【化2】
(ここで、Rは無置換のアルキル基またはアリール基或いは置換基が(メタ)アクリロイル基であっても良い置換のアルキル基またはアリール基を、Oは酸素原子を、Sはイオウ原子を表す)
で表されるジチオカーボナート化合物を含有する紫外線硬化型樹脂組成物である。
【0010】
また本発明は、基板上に銀又は銀合金の薄膜からなる光反射層とそれに接する硬化膜とを有する光ディスクにおいて、前記硬化膜が、請求項1〜請求項3の何れかに記載の紫外線硬化型樹脂組成物からなる光ディスクである。
【0011】
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜は、銀又は銀合金からなる薄膜に対する腐食性が極めて小さく、これに対して安定した保護膜を形成することができる。
また本発明の光ディスクは、上記紫外線硬化型樹脂組成物を使用して硬化膜を形成しているため、銀又は銀合金からなる光反射層の耐食性が良好となり、光反射層が金からなる光ディスクに比較して同等以上に、高耐久性および高信頼性の光ディスクである。
【0012】
銀又は銀合金からなる光反射層とそれに接する紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜とを有する光ディスクにおいては、光反射層と硬化膜との密着性が劣る場合、次のような現象が顕著に発生する。すなわち、高温高湿環境下に所定時間曝露すると、銀又は銀合金からなる光反射層から硬化膜が剥離するという現象であって、この現象が起きると、光反射層の耐腐食性は大きく低下する。
上記剥離現象は、従来の紫外線硬化型樹脂組成物を使用した場合では顕著に起きるが、本発明の特定のジチオカーボナート化合物を含有した組成物にあっては起きることがない。
この現象の発生の有無は、上記高温高湿環境下に所定時間曝露する試験の加速・促進試験であるJIS K 54001990記載の耐塩水性試験を実施して、そこでの硬化膜の割れ・膨れ・剥がれを観察・評価することにより判定することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物は、特定のジチオカーボナート化合物と紫外線硬化性成分とを必須成分とする。
本発明の組成物に含有させるジチオカーボナート化合物は、下記一般式(Ι)
【化3】
(ここで、Rは無置換のアルキル基またはアリール基或いは置換基が(メタ)アクリロイル基であっても良い置換のアルキル基またはアリール基を、Oは酸素原子を、Sはイオウ原子を表す)
で表わされる化合物である。
なかでも、好ましくは、下記式(II)で表される5−(メタクリロイルオキシ)メチル―1,3―オキサチオラン―2―チオンである。この化合物は市販品として容易に入手可能であり、例えば、協和発酵工業株式会社より『TCMA』として入手できる。
【0014】
【化4】
【0015】
本発明の組成物に含有させるジチオカーボナート化合物の含有量は、紫外線硬化型樹脂組成物に対して、0.05〜5質量%であり、好ましくは0.2〜1.0質量%である。含有量が0.05質量%未満の場合は耐久性向上化に対する効果が乏しく、5質量%超過の場合は化合物中の不純物等の影響により、高温高湿環境下での環境曝露負荷後で、光ディスクのエラーレートの上昇が起こり、好ましくない。
【0016】
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物における一方の必須成分である紫外線硬化性成分は、紫外線を照射することにより硬化する成分であれば特に制限はないが、光重合性化合物と光重合開始剤とを主成分とすることが好ましい。
光重合性化合物としては、重合性モノマーおよび重合性オリゴマーが使用できる。
【0017】
重合性モノマーとしては、各種の単官能および多官能モノマーが使用できる。単官能モノマーとしては、単官能(メタ)アクリレートや多官能(メタ)アクリレートがあり、使用できる。
【0018】
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、置換基としてメチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ベンジル、メトキシエチル、ブトキシエチル、フェノキシエチル、ノニルフェノキシエチル、グリシジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル,カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル、ジシクロペンタニル,ジシクロペンテニロキシエチル等の基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0019】
多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリシクロデカンジメタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジまたはトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
【0020】
また、重合性オリゴマーとして、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等があり、使用可能である。
【0021】
紫外線硬化性成分の他方である光重合開始剤は、用いる重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーに代表される紫外線硬化性化合物が硬化できる公知慣用のものがいずれも使用できる。光重合開始剤としては、分子開裂型または水素引き抜き型のものが本発明に好適である。
【0022】
本発明に使用する光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン及び2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等の分子開裂型や、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等の水素引き抜き型の光重合開始剤を使用することができる。
【0023】
また、本発明の組成物を構成する際の任意成分としては、次のようなものが有り、本発明の効果を損わない範囲内で、使用可能である。すなわち、光重合開始剤に対する増感剤として、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン及び4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等であり、さらには前述光重合性化合物と付加反応を起こさないアミン類を併用することもできる。もちろん、これらは、紫外線硬化性化合物への溶解性に優れ、かつ紫外線透過性を阻害しないものを選択して用いることが好ましい。
【0024】
次に本発明に係わる光ディスクの実施形態の例について説明する。
まず、ポリカーボネート等からなる円形透明樹脂基板上に、信号に対応するピットを形成し、さらにその上に光反射層を設けて記録層としたディスクを用意する。
ここで、ピットの代わりに有機色素、相変化記録材料等の層を設け、その上に光反射層を積層して記録層としたディスクを用いてもよい。
【0025】
前記記録層用の有機色素としては、記録に用いるレーザー光によってピットを形成することができるものであれば特に制限なく使用でき、例えば、シアニン系、フタロシアニン系、アゾ系、ナフタロシアニン系、アントラキノン系、トリフェニルメタン系、ピリリウムないしチアピリリウム塩系、スクワリリウム系、クロコニウム系、ホルマザン系、金属錯体色素系等が挙げられる。また、色素に一重項酸素クエンチャーを混合して用いるのもよい。クエンチャーとしては、アセチルアセトナート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフェニルジチオール系などのビスジチオール系、チオカテコール系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェノレート系等の金属錯体が好ましい。また、窒素のラジカルカチオンを有するアミン系化合物やヒンダードアミン等のアミン系のクエンチャーも好適である。
他の前記記録層用材料である相変化記録材料としては、カルコゲン合金が使用でき、例えば、GeSbTe、AgInSbTe等が挙げられる。
さらに、銀又はその合金からなる光反射層は、銀又はその合金をスパッタリング、蒸着等の方法で薄膜を形成することにより得ることができる。
【0026】
次に、本発明に係る紫外線硬化型樹脂組成物を使用して、本発明の光ディスクを得る。すなわち、前記光反射層上に、スピンコート法等により、硬化後の膜厚が3〜20μmになるように前記紫外線硬化型樹脂組成物を塗布した後、紫外線を照射して硬化膜を形成することにより、光ディスクとする。
ここで、紫外線を照射する手段としては、例えば、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等の連続照射方式の紫外線照射装置または、キセノンフラッシュ等の閃光照射方式の紫外線照射装置を使用することができる。
【0027】
なお、本発明の光ディスクは、レーザー光による情報の記録・再生を、従来のように樹脂基板を通して行うものであっても良いし、または、本発明に係る紫外線硬化型組成物の硬化膜を通して行うものであっても良い。
【0028】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1,2および比較例1)
<組成物および光ディスクサンプルの調製>
下記表1に示した配合組成により、各組成材料を60℃で3時間加熱・溶解して、紫外線硬化型樹脂組成物を調製した。
【0029】
次に、厚さ1.2mm、直径120mmのポリカーボネート基板上に、フタロシアニン系色素からなる記録層、銀からなる光反射層を順に積層し、さらにその上に、実施例及び比較例の各組成物を硬化後の保護層硬化膜の厚みが7〜9μmになるよう塗布し、120W/cmの集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製、H03−L31)を使用して光量0.25J/cm2(同社積算光量計UVPF−36)の紫外線を照射して硬化膜とし、評価用の各光ディスクサンプルを調製した。
【0030】
<耐塩水性試験方法と防食性および密着性の評価方法:>
調製した光ディスクサンプルについて、室温(25±3℃)にて、3質量%塩化ナトリウム水溶液(塩水)中に14〜18時間浸漬し、その後サンプルを引き上げて蒸留水をかけることにより洗浄し乾燥させた。
乾燥後の紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜の外観状態を目視観察し、評価した。
評価は、3質量%塩化ナトリウム水溶液(塩水)に浸漬させたものと浸漬させなかったものとを比較し、硬化膜外観状態の変化の有無により行った。判定は、「変化なし」(「金」反射膜のときと同等)のときを良好、「変化有り」のときを不良とし、不良のときはその状態を記録した。
評価結果は、表1.実施例及び比較例の原料組成と評価結果 に示した。
【0031】
【表1】
【0032】
表1中の略号は、以下の化合物を表す。
BPA(EO)DA:ビスフェノールA1モルに4モルのエチレンオキサイドを付加して得たジオールのジアクリレート
DCPDA:ジシクロペンタニルジアクリレート
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
NPGDA:ネオペンチルグリコールジアクリレート
(EO)PDMA:エチレンオキシド変性リン酸ジメタアクリレート
HCPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
TCMA:5−(メタクリロイルオキシ)メチル−1,3−オキサチオラン−2−チオン
【0033】
≪評価結果のまとめ≫
上記表1から明らかなように、本発明に係わる実施例1、2で得られた紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜を保護層として用いた光ディスクは、3質量%塩化ナトリウム水溶液(塩水)への浸漬後も、硬化膜の外観変化は認められず、光ディスクの耐久性に優れることが判る。
一方、ジチオカーボナート化合物を含有しない組成物を使用した比較例1の光ディスクは、光ディスクの内・外周部において保護層硬化膜の剥がれが発生し、光ディスクの耐久性が劣っていた。
【0034】
【発明の効果】
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物からなる保護層硬化膜は、銀又は銀合金からなる光反射層に極めて良く密着するため、硬化膜と光反射層との層間への水及び/又は溶質の浸透ないし浸入を防止して硬化膜の剥がれ等の発生を抑制できることにより、耐候性と耐薬品性等に優れた、金を反射層のものに比較して同等以上である、高耐久性・高信頼性の光ディスクを提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀又は銀合金からなる薄膜に接して硬化膜を形成する紫外線硬化型樹脂組成物、並びに該組成物を光反射層の保護膜形成用材料として用いた銀又は銀合金からなる光反射層を有する光ディスクの耐久性改良の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスクにおける光反射層用材料としては、金もしくはアルミニウム又はそれらの合金等が広く用いられている。
ここで、金は、光反射率と耐食性は高いが高価である。それにも拘わらず、光吸収性が大きい有機色素を記録層として使用するCD−R等の光ディスクにおいては、高反射率の光反射層を形成しなければならないという必要性から、高価な金を利用せざるを得ないという事情が有った。このため、この用途分野では、高価であるという金の欠点を解消できる、より安価な材料が望まれていた。
一方、アルミニウムは、光反射率は金に対して低いものの、耐食性が比較的良好でかつ安価である。そのため、CD−ROM等の再生専用型の光ディスクには利用できるものの、高い光反射率を要求するところの、記録層として有機色素を使用する、CD−R等の光ディスクには不向きであり使用できなかった。
すなわち、CD−R等の有機色素を記録層とする光ディスクの光反射層用材料としては、金とアルミニウムのいずれもが、不満足な点を持っていた。
【0003】
このため、それらに代わる光反射層用材料として、近年、銀が注目され、広く使用されるようになってきている。その理由は、銀が、金と同等の光反射率を有しながら、価格においてはアルミニウム並みに安価であるということに依る。
しかしながら、銀には、耐食性が低いという欠点が存在する。
【0004】
この耐食性の低い銀を光反射層とする際の提案として、銀又は銀を主成分とする金属の光反射層及び保護層を順次積層してなる光記録媒体において、保護層を、メルカプトベンゾイミダゾール系化合物またはチオジプロピオン酸エステル系化合物等を含有する紫外線硬化型樹脂で形成することにより、光反射層の腐食進行を極端に抑えることができて、耐高温・高湿性に優れた高信頼性光記録媒体を得ることができるとの開示がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−105573号公報(第2−3頁)
【0006】
しかしながら、上記公報の特定化合物を含有する紫外線硬化型樹脂は、その含有させる化合物の溶解性が低いために、十分な効果を発揮することは困難であった。そのため、より過酷な条件に対する耐候性(耐高温・高湿性、耐薬品性、他)をさらに付与することは不可能な状況であった。
従って、銀又は銀合金を光反射層とした光ディスクにあっては、より過酷な条件に曝露した場合には、未だ、光反射層と保護層との層間で異常が発生し易く、それが起因となって、金を反射層材料としたものに比較して、該光ディスクの信頼性・耐久性が劣化するという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この様な状況に鑑み、本発明は、銀又は銀合金からなる薄膜の欠点である低耐食性をカバーし得る紫外線硬化型樹脂組成物を提供し、該組成物を使用して銀又は銀合金からなる光反射層の保護層硬化膜を形成した光ディスクを提供するものである。
すなわち本発明の目的は、銀又は銀合金からなる薄膜に対する防食性および密着性に優れた紫外線硬化型樹脂組成物の提供である。また同時に、前記紫外線硬化型樹脂組成物を使用して保護層用硬化膜を形成し、銀又は銀合金を光反射層用材料とした光ディスクにおいて、金を材料としたときと同等以上に、高耐久性で高信頼性の光ディスクを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、紫外線硬化型組成物に、特定のジチオカーボナート化合物を含有させることにより、銀又はその合金からなる光反射層に対する防食性および密着性が向上し、また同時に、該組成物を使用して保護層用硬化膜を形成した光ディスクとすることにより、光反射層と硬化膜との相互間に異常発生が生じさせることがない、高耐久性・高信頼性の光ディスクとすることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち本発明は、銀又は銀合金からなる薄膜に接する硬化膜形成用の紫外線硬化型樹脂組成物であって、下記一般式(Ι)
【化2】
(ここで、Rは無置換のアルキル基またはアリール基或いは置換基が(メタ)アクリロイル基であっても良い置換のアルキル基またはアリール基を、Oは酸素原子を、Sはイオウ原子を表す)
で表されるジチオカーボナート化合物を含有する紫外線硬化型樹脂組成物である。
【0010】
また本発明は、基板上に銀又は銀合金の薄膜からなる光反射層とそれに接する硬化膜とを有する光ディスクにおいて、前記硬化膜が、請求項1〜請求項3の何れかに記載の紫外線硬化型樹脂組成物からなる光ディスクである。
【0011】
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜は、銀又は銀合金からなる薄膜に対する腐食性が極めて小さく、これに対して安定した保護膜を形成することができる。
また本発明の光ディスクは、上記紫外線硬化型樹脂組成物を使用して硬化膜を形成しているため、銀又は銀合金からなる光反射層の耐食性が良好となり、光反射層が金からなる光ディスクに比較して同等以上に、高耐久性および高信頼性の光ディスクである。
【0012】
銀又は銀合金からなる光反射層とそれに接する紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜とを有する光ディスクにおいては、光反射層と硬化膜との密着性が劣る場合、次のような現象が顕著に発生する。すなわち、高温高湿環境下に所定時間曝露すると、銀又は銀合金からなる光反射層から硬化膜が剥離するという現象であって、この現象が起きると、光反射層の耐腐食性は大きく低下する。
上記剥離現象は、従来の紫外線硬化型樹脂組成物を使用した場合では顕著に起きるが、本発明の特定のジチオカーボナート化合物を含有した組成物にあっては起きることがない。
この現象の発生の有無は、上記高温高湿環境下に所定時間曝露する試験の加速・促進試験であるJIS K 54001990記載の耐塩水性試験を実施して、そこでの硬化膜の割れ・膨れ・剥がれを観察・評価することにより判定することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物は、特定のジチオカーボナート化合物と紫外線硬化性成分とを必須成分とする。
本発明の組成物に含有させるジチオカーボナート化合物は、下記一般式(Ι)
【化3】
(ここで、Rは無置換のアルキル基またはアリール基或いは置換基が(メタ)アクリロイル基であっても良い置換のアルキル基またはアリール基を、Oは酸素原子を、Sはイオウ原子を表す)
で表わされる化合物である。
なかでも、好ましくは、下記式(II)で表される5−(メタクリロイルオキシ)メチル―1,3―オキサチオラン―2―チオンである。この化合物は市販品として容易に入手可能であり、例えば、協和発酵工業株式会社より『TCMA』として入手できる。
【0014】
【化4】
【0015】
本発明の組成物に含有させるジチオカーボナート化合物の含有量は、紫外線硬化型樹脂組成物に対して、0.05〜5質量%であり、好ましくは0.2〜1.0質量%である。含有量が0.05質量%未満の場合は耐久性向上化に対する効果が乏しく、5質量%超過の場合は化合物中の不純物等の影響により、高温高湿環境下での環境曝露負荷後で、光ディスクのエラーレートの上昇が起こり、好ましくない。
【0016】
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物における一方の必須成分である紫外線硬化性成分は、紫外線を照射することにより硬化する成分であれば特に制限はないが、光重合性化合物と光重合開始剤とを主成分とすることが好ましい。
光重合性化合物としては、重合性モノマーおよび重合性オリゴマーが使用できる。
【0017】
重合性モノマーとしては、各種の単官能および多官能モノマーが使用できる。単官能モノマーとしては、単官能(メタ)アクリレートや多官能(メタ)アクリレートがあり、使用できる。
【0018】
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、置換基としてメチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ベンジル、メトキシエチル、ブトキシエチル、フェノキシエチル、ノニルフェノキシエチル、グリシジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル,カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル、ジシクロペンタニル,ジシクロペンテニロキシエチル等の基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0019】
多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリシクロデカンジメタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジまたはトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
【0020】
また、重合性オリゴマーとして、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等があり、使用可能である。
【0021】
紫外線硬化性成分の他方である光重合開始剤は、用いる重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーに代表される紫外線硬化性化合物が硬化できる公知慣用のものがいずれも使用できる。光重合開始剤としては、分子開裂型または水素引き抜き型のものが本発明に好適である。
【0022】
本発明に使用する光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン及び2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等の分子開裂型や、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等の水素引き抜き型の光重合開始剤を使用することができる。
【0023】
また、本発明の組成物を構成する際の任意成分としては、次のようなものが有り、本発明の効果を損わない範囲内で、使用可能である。すなわち、光重合開始剤に対する増感剤として、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン及び4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等であり、さらには前述光重合性化合物と付加反応を起こさないアミン類を併用することもできる。もちろん、これらは、紫外線硬化性化合物への溶解性に優れ、かつ紫外線透過性を阻害しないものを選択して用いることが好ましい。
【0024】
次に本発明に係わる光ディスクの実施形態の例について説明する。
まず、ポリカーボネート等からなる円形透明樹脂基板上に、信号に対応するピットを形成し、さらにその上に光反射層を設けて記録層としたディスクを用意する。
ここで、ピットの代わりに有機色素、相変化記録材料等の層を設け、その上に光反射層を積層して記録層としたディスクを用いてもよい。
【0025】
前記記録層用の有機色素としては、記録に用いるレーザー光によってピットを形成することができるものであれば特に制限なく使用でき、例えば、シアニン系、フタロシアニン系、アゾ系、ナフタロシアニン系、アントラキノン系、トリフェニルメタン系、ピリリウムないしチアピリリウム塩系、スクワリリウム系、クロコニウム系、ホルマザン系、金属錯体色素系等が挙げられる。また、色素に一重項酸素クエンチャーを混合して用いるのもよい。クエンチャーとしては、アセチルアセトナート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフェニルジチオール系などのビスジチオール系、チオカテコール系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェノレート系等の金属錯体が好ましい。また、窒素のラジカルカチオンを有するアミン系化合物やヒンダードアミン等のアミン系のクエンチャーも好適である。
他の前記記録層用材料である相変化記録材料としては、カルコゲン合金が使用でき、例えば、GeSbTe、AgInSbTe等が挙げられる。
さらに、銀又はその合金からなる光反射層は、銀又はその合金をスパッタリング、蒸着等の方法で薄膜を形成することにより得ることができる。
【0026】
次に、本発明に係る紫外線硬化型樹脂組成物を使用して、本発明の光ディスクを得る。すなわち、前記光反射層上に、スピンコート法等により、硬化後の膜厚が3〜20μmになるように前記紫外線硬化型樹脂組成物を塗布した後、紫外線を照射して硬化膜を形成することにより、光ディスクとする。
ここで、紫外線を照射する手段としては、例えば、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等の連続照射方式の紫外線照射装置または、キセノンフラッシュ等の閃光照射方式の紫外線照射装置を使用することができる。
【0027】
なお、本発明の光ディスクは、レーザー光による情報の記録・再生を、従来のように樹脂基板を通して行うものであっても良いし、または、本発明に係る紫外線硬化型組成物の硬化膜を通して行うものであっても良い。
【0028】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1,2および比較例1)
<組成物および光ディスクサンプルの調製>
下記表1に示した配合組成により、各組成材料を60℃で3時間加熱・溶解して、紫外線硬化型樹脂組成物を調製した。
【0029】
次に、厚さ1.2mm、直径120mmのポリカーボネート基板上に、フタロシアニン系色素からなる記録層、銀からなる光反射層を順に積層し、さらにその上に、実施例及び比較例の各組成物を硬化後の保護層硬化膜の厚みが7〜9μmになるよう塗布し、120W/cmの集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製、H03−L31)を使用して光量0.25J/cm2(同社積算光量計UVPF−36)の紫外線を照射して硬化膜とし、評価用の各光ディスクサンプルを調製した。
【0030】
<耐塩水性試験方法と防食性および密着性の評価方法:>
調製した光ディスクサンプルについて、室温(25±3℃)にて、3質量%塩化ナトリウム水溶液(塩水)中に14〜18時間浸漬し、その後サンプルを引き上げて蒸留水をかけることにより洗浄し乾燥させた。
乾燥後の紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜の外観状態を目視観察し、評価した。
評価は、3質量%塩化ナトリウム水溶液(塩水)に浸漬させたものと浸漬させなかったものとを比較し、硬化膜外観状態の変化の有無により行った。判定は、「変化なし」(「金」反射膜のときと同等)のときを良好、「変化有り」のときを不良とし、不良のときはその状態を記録した。
評価結果は、表1.実施例及び比較例の原料組成と評価結果 に示した。
【0031】
【表1】
【0032】
表1中の略号は、以下の化合物を表す。
BPA(EO)DA:ビスフェノールA1モルに4モルのエチレンオキサイドを付加して得たジオールのジアクリレート
DCPDA:ジシクロペンタニルジアクリレート
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
NPGDA:ネオペンチルグリコールジアクリレート
(EO)PDMA:エチレンオキシド変性リン酸ジメタアクリレート
HCPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
TCMA:5−(メタクリロイルオキシ)メチル−1,3−オキサチオラン−2−チオン
【0033】
≪評価結果のまとめ≫
上記表1から明らかなように、本発明に係わる実施例1、2で得られた紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜を保護層として用いた光ディスクは、3質量%塩化ナトリウム水溶液(塩水)への浸漬後も、硬化膜の外観変化は認められず、光ディスクの耐久性に優れることが判る。
一方、ジチオカーボナート化合物を含有しない組成物を使用した比較例1の光ディスクは、光ディスクの内・外周部において保護層硬化膜の剥がれが発生し、光ディスクの耐久性が劣っていた。
【0034】
【発明の効果】
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物からなる保護層硬化膜は、銀又は銀合金からなる光反射層に極めて良く密着するため、硬化膜と光反射層との層間への水及び/又は溶質の浸透ないし浸入を防止して硬化膜の剥がれ等の発生を抑制できることにより、耐候性と耐薬品性等に優れた、金を反射層のものに比較して同等以上である、高耐久性・高信頼性の光ディスクを提供することができる。
Claims (4)
- 前記ジチオカーボナート化合物の含有量が、組成物に対して、0.05〜5質量%である請求項1記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記硬化膜が、光記録媒体の光反射層に対する保護膜層形成用である請求項1または請求項2に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
- 基板上に銀又は銀合金の薄膜からなる光反射層とそれに接する硬化膜とを有する光ディスクにおいて、前記硬化膜が、請求項1〜請求項3の何れかに記載の紫外線硬化型樹脂組成物からなることを特徴とする光ディスク。
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JP2002347614A JP2004185652A (ja) | 2002-11-29 | 2002-11-29 | 紫外線硬化型樹脂組成物及びこれを用いた光ディスク |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013209601A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Yamagata Prefecture | チオカーボナートとスルフィド骨格をもつメタクリル酸エステルの櫛型共重合体およびその製造方法並びにそのuv硬化物 |
-
2002
- 2002-11-29 JP JP2002347614A patent/JP2004185652A/ja active Pending
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