JP2003277625A - 紫外線硬化型樹脂組成物及びこれを用いた光ディスク - Google Patents

紫外線硬化型樹脂組成物及びこれを用いた光ディスク

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JP2003277625A JP2002085613A JP2002085613A JP2003277625A JP 2003277625 A JP2003277625 A JP 2003277625A JP 2002085613 A JP2002085613 A JP 2002085613A JP 2002085613 A JP2002085613 A JP 2002085613A JP 2003277625 A JP2003277625 A JP 2003277625A
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optical disk
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Koichi Saito
弘一 斉藤
Kazuo Murakami
和夫 村上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銀又はその合金からなる薄膜に対する防食性
および密着性ないしは接着性に優れた紫外線硬化型樹脂
組成物の提供、また、該組成物を使用して保護層用硬化
膜を形成した光ディスクとすることにより、その光ディ
スクの光反射層材料を銀又はその合金とした場合であっ
ても、金を材料としたときと同等以上に、高耐久性で高
信頼性である光ディスクを提供する。 【解決手段】 紫外線硬化型樹脂組成物を、分子構造の
一部にポリスルフィド構造を有する特定のスルフィド化
合物を含有させた組成物とする。また、該組成物を使用
して保護層用硬化膜を形成した光ディスクとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀又はその合金か
らなる光反射層とその保護層としての硬化膜とを有する
光ディスクに関し、特には、該光ディスクにおける前記
硬化膜の形成に好適な紫外線硬化型樹脂組成物及びそれ
を使用した光ディスクの耐久性改良の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクにおける光反射層用材
料としては、金もしくはアルミニウム又はそれらの合金
等が広く用いられている。ここで、金は、光反射率と耐
食性は高いが高価である。それにも拘わらず、光吸収性
が大きい有機色素を記録層として使用するCD−R等の
光ディスクにおいては、高反射率の光反射層を形成しな
ければならないという必要性から、高価な金を利用せざ
るを得ないという事情が有った。このため、この用途分
野では、高価であるという金の欠点を解消できる、より
安価な材料が望まれていた。一方、アルミニウムは、光
反射率は金に対して低いものの、耐食性が比較的良好で
かつ安価である。そのため、CD−ROM等の再生専用
型の光ディスクには利用できるものの、光反射率が低い
という欠点のために、記録層として有機色素を使用する
CD−R等の光ディスクには不向きであって、使用でき
なかった。すなわち、金とアルミニウムのいずれもが、
CD−R等の有機色素を記録層とする光ディスクの光反
射層用材料としては、不満足な点を持っていた。
【0003】このため、それらに代わる光反射層用材料
として、近年、銀が注目され、広く使用されるようにな
ってきている。その理由は、銀が、光反射率においては
金と同等、価格においてはアルミニウム並みに安価とい
うことに依る。しかしながら、銀には、耐食性が低いと
いう欠点が存在する。そのため、銀を光反射層用材料と
した光ディスクにあっては、光反射層と保護層との層間
で異常が発生し易く、それが起因となり、銀を光反射層
用材料とした光ディスクの信頼性・耐久性は、金を材料
としたものに比較して劣るという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この様な状況に鑑み、
本発明は、銀又はその合金からなる薄膜の欠点である低
耐食性をカバーし得る紫外線硬化型樹脂組成物を提供
し、それを使用して、銀又はその合金からなる光反射層
に対する保護層としての硬化膜を形成した、光ディスク
を提供するものである。すなわち本発明の目的は、銀又
はその合金からなる薄膜に対する防食性および密着性な
いしは接着性に優れた紫外線硬化型樹脂組成物の提供で
ある。また同時に、前記紫外線硬化型樹脂組成物を使用
して保護層用硬化膜を形成した光ディスクとすることに
よる、銀又はその合金を光ディスクの光反射層用材料と
した場合であっても、金を材料としたときと同等以上
に、高耐久性で高信頼性の光ディスクを提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、紫外線硬化型組成物に、分子内にポリスルフィ
ド構造を有する化合物を含有させることにより、銀又は
その合金からなる光反射層に対する防食性および密着性
ないしは接着性が向上し、また同時に、該組成物を使用
して保護層用硬化膜を形成した光ディスクとすることに
より、光反射層と硬化膜との相互間に異常発生が生じな
いため、高耐久性・高信頼性の光ディスクをすることが
できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】すなわち本発明は、銀又はその合金からな
る薄膜に接する硬化膜形成用の紫外線硬化型樹脂組成物
であって、分子構造の一部に下記一般式(1)
【化2】 (但し、Sはイオウ原子を、nは3以上の整数を表わ
す)で表されるポリスルフィド構造を有した化合物を、
組成物に対して、0.05〜5質量%含有する紫外線硬
化型樹脂組成物である。
【0007】また本発明は、基板上に銀又はその合金の
薄膜からなる光反射層とそれに接する硬化膜とを有する
光ディスクにおいて、前記硬化膜が、分子構造の一部に
上記一般式(1)で表わされるポリスルフィド構造を有
した化合物を、組成物に対して、0.05〜5質量%含
有する紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜である光
ディスクである。
【0008】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物からなる
硬化膜は、銀又はその合金からなる薄膜に対する腐食性
が極めて小さく、これに対して安定した保護膜を形成す
ることができる。また本発明の光ディスクは、上記紫外
線硬化型樹脂組成物を使用して硬化膜を形成しているた
め、銀又はその合金からなる光反射層の耐食性が良好と
なり、光反射層が金からなる光ディスクに比較して同等
以上に、耐久性および信頼性に優れた光ディスクであ
る。
【0009】銀又はその合金からなる光反射層とそれに
接する紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜とを有す
る光ディスクにおいては、光反射層と硬化膜との接着性
が劣る場合、次のような現象が顕著に発生する。すなわ
ち、高温高湿環境下に所定時間の曝露負荷で、銀又はそ
の合金からなる光反射層から硬化膜が剥離するという現
象であって、この現象が起きると、光反射層の耐腐食性
は大きく低下する。上記剥離現象は、従来の紫外線硬化
型樹脂組成物を使用した場合には顕著に起きるが、本発
明の特定のポリスルフィド構造を有する化合物を含有し
た組成物にあっては起きることがない。この現象の発生
の有無は、JIS K 54001990記載の耐塩水
性試験を実施することにより、硬化膜の割れ・膨れ・剥
がれを観察して評価し判定した。その結果、本発明の光
ディスクは、3質量%塩化ナトリウム水溶液浸漬法で、
硬化膜の外観変化が認められず、耐久性は極めて良好で
あった。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物
は、特定のスルフィド化合物と紫外線硬化性成分とを必
須成分とする。本発明の組成物に含有させるスルフィド
化合物は、その分子構造の一部に下記一般式(1)
【化3】 (但し、Sはイオウ原子を、nは3以上の整数を表わ
す)で表わされるポリスルフィド構造を有した化合物で
ある。なかでも、上記したように、nが3以上のポリス
ルフィド構造をもつ化合物が好ましく、特に好ましく
は、nが4であるビス(トリエトキシシリルプロピル)
テトラスルフィド、すなわち、(CO)SiC
Si(CO)である。この化合物は
市販品として容易に入手可能であり、例えば、信越シリ
コーン社より『KBE−846』として入手できる。
【0011】本発明の組成物に含有させるスルフィド化
合物の含有量は、紫外線硬化型樹脂組成物に対して、好
ましくは0.05〜5質量%であり、特に好ましくは
0.5〜1.0質量%である。含有量が0.05質量%
未満の場合は耐久性向上化に対する効果が乏しく、5質
量%超過の場合は化合物中の不純物等の影響により、環
境負荷後で、光ディスクのエラーレートの上昇が起こ
り、好ましくない。
【0012】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物における
一方の必須成分である紫外線硬化性成分は、紫外線を照
射することにより硬化する成分であれば特に制限はない
が、光重合性化合物と光重合開始剤とを主成分とするこ
とが好ましい。光重合性化合物としては、重合性モノマ
ーおよび重合性オリゴマーが使用できる。
【0013】重合性モノマーとしては、各種の単官能お
よび多官能モノマーが使用できる。単官能モノマーとし
ては、単官能(メタ)アクリレートや多官能(メタ)ア
クリレートがあり、使用できる。
【0014】単官能(メタ)アクリレートとしては、例
えば、置換基としてメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、ノニル、
ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ベンジル、メ
トキシエチル、ブトキシエチル、フェノキシエチル、ノ
ニルフェノキシエチル、グリシジル、2−ヒドロキシエ
チル、2−ヒドロキシプロピル、3−クロロ−2−ヒド
ロキシプロピル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミ
ノエチル、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフ
リル,カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル、ジ
シクロペンタニル,ジシクロペンテニロキシエチル等の
基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0015】多官能(メタ)アクリレートとしては、例
えば、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,
5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、
1,9−ノナンジオール、トリシクロデカンジメタノー
ル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ
(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキ
サイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジ
オールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくは
プロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジま
たはトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポ
リ(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
【0016】重合性オリゴマーとして、ポリエステル
(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレ
ート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メ
タ)アクリレート等があり、使用可能である。
【0017】紫外線硬化性成分の一方である光重合開始
剤は、用いる重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマ
ーに代表される紫外線硬化性化合物が硬化できる公知慣
用のものがいずれも使用できる。光重合開始剤として
は、分子開裂型または水素引き抜き型のものが本発明に
好適である。
【0018】本発明に使用する光重合開始剤としては、
例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエ
チルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサント
ン、ベンジル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチル
ケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン
及び2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2
−モルフォリノプロパン−1−オン等の分子開裂型や、
ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフ
タルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェ
ニルスルフィド等の水素引き抜き型の光重合開始剤を使
用することができる。
【0019】また、本発明の組成物を構成する際の任意
成分としては、次のようなものが有り、本発明の効果を
損わない範囲内で、使用可能である。すなわち、光重合
開始剤に対する増感剤として、例えば、トリメチルアミ
ン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチル
アミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イ
ソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン及び4,
4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等であ
り、さらには前述光重合性化合物と付加反応を起こさな
いアミン類を併用することもできる。もちろん、これら
は、紫外線硬化性化合物への溶解性に優れ、かつ紫外線
透過性を阻害しないものを選択して用いることが好まし
い。
【0020】次に本発明に係わる光ディスクの実施形態
の例について説明する。まず、ポリカーボネート等から
なる円形透明樹脂基板上に、信号に対応するピットを形
成し、さらにその上に光反射層を設けて記録層としたデ
ィスクを用意する。ここで、ピットの代わりに有機色
素、相変化記録材料等の層を設け、その上に光反射層を
積層して記録層としたディスクを用いてもよい。
【0021】前記記録層用の有機色素としては、記録に
用いるレーザー光によってピットを形成することができ
るものであれば特に制限なく使用でき、例えば、シアニ
ン系、フタロシアニン系、アゾ系、ナフタロシアニン
系、アントラキノン系、トリフェニルメタン系、ピリリ
ウムないしチアピリリウム塩系、スクワリリウム系、ク
ロコニウム系、ホルマザン系、金属錯体色素系等が挙げ
られる。また、色素に一重項酸素クエンチャーを混合し
て用いるのもよい。クエンチャーとしては、アセチルア
セトナート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフェ
ニルジチオール系などのビスジチオール系、チオカテコ
ール系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェ
ノレート系等の金属錯体が好ましい。また、窒素のラジ
カルカチオンを有するアミン系化合物やヒンダードアミ
ン等のアミン系のクエンチャーも好適である。他の前記
記録層用材料である相変化記録材料としては、カルコゲ
ン合金が使用でき、例えば、GeSbTe、AgInS
bTe等が挙げられる。さらに、銀又はその合金からな
る光反射層は、銀又はその合金をスパッタリング、蒸着
等の方法で薄膜を形成することにより得ることができ
る。
【0022】次に、本発明に係る紫外線硬化型樹脂組成
物を使用して、本発明の光ディスクを得る。すなわち、
前記光反射層上に、スピンコート法等により、硬化後の
膜厚が3〜20μmになるように前記紫外線硬化型樹脂
組成物を塗布した後、紫外線を照射して硬化膜を形成す
ることにより、光ディスクとする。ここで、紫外線を照
射する手段としては、例えば、高圧水銀灯、メタルハラ
イドランプ等の連続照射方式の紫外線照射装置または、
キセノンフラッシュ等の閃光照射方式の紫外線照射装置
を使用することができる。
【0023】なお、本発明の光ディスクは、レーザー光
による情報の記録・再生を、従来のように樹脂基板を通
して行うものであっても良いし、または、本発明に係る
紫外線硬化型組成物の硬化膜を通して行うものであって
も良い。
【0024】(実施例)次に実施例を挙げて本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。 <実施例1,2および比較例1,2>下記の表1に示し
た配合により、各組成材料を60℃で3時間加熱・溶解
して、紫外線硬化型樹脂組成物を調製した。
【0025】次に、厚さ1.2mm、直径120mmの
ポリカーボネート基板上に、フタロシアニン系色素から
なる記録層、銀からなる光反射層を順に積層し、さらに
その上に、実施例及び比較例の各組成物を硬化後の保護
層硬化膜の厚みが7〜9μmになるよう塗布し、120
W/cmの集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス
(株)製、H03−L31)を使用して光量0.25J
/cm(同社積算光量計UVPF−36)の紫外線を
照射して硬化膜とし、評価用の各光ディスクサンプルを
作製した。
【0026】<評価方法>作製した光ディスクサンプル
について、室温(25±3℃)にて、3質量%塩化ナトリ
ウム水溶液(塩水)中に14〜18時間浸漬し、その後サンプ
ルを引き上げて蒸留水をかけることにより洗浄したのち
乾燥させ、紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬化膜の外
観状態を目視で観察して評価した。評価結果を下記表1
に示した。評価結果は、3質量%塩化ナトリウム水溶液
(塩水)に浸漬させたものと浸漬させなかったものとを比
較し、硬化膜外観状態の変化の有無により、「変化な
し」のときは良好、「変化有り」のときは不良とし、そ
の時の状態を併記した。
【0027】
【表1】表1. 実施例及び比較例の組成と評価結果
【0028】表1中の略号は、以下の化合物を表す。 BPA(EO)DA:ビスフェノールA1モルに4モル
のエチレンオキサイドを付加して得たジオールのジアク
リレート DCPDA:ジシクロペンタニルジアクリレート TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート NPGDA:ネオペンチルグリコールジアクリレート HCPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
【0029】上記の表1から明らかなように、本発明に
係わる実施例1、2で得られた紫外線硬化型樹脂組成物
からなる硬化膜を保護層として用いた光ディスクは、3
質量%塩化ナトリウム水溶液(塩水)への浸責後も、硬化
膜の外観変化は認められず、光ディスクの耐久性に優れ
ることが判る。また、別途確認した80℃85%RH3
00時間の環境負荷後においても、エラーレートの上昇
が少なかった。一方、nが2のスルフィド構造である化
合物(3,3'−ジチオジプロピオン酸ジメチル)を含有さ
せた組成物を使用した比較例1のサンプルでは、光ディ
スク内外周部において硬化膜の剥がれが発生し、光ディ
スクの耐久性が劣ることが判る。さらに、ポリスルフィ
ド系化合物を、一切含有させない組成物を使用した比較
例2のサンプルでも、同様に、光ディスク内外周部にお
いて硬化膜の剥がれが発生し、光ディスクの耐久性が劣
ることが判る。
【0030】
【発明の効果】基板上に銀又はその合金からなる光反射
層及びそれに接する紫外線硬化型樹脂組成物からなる硬
化膜を保護層として有する光ディスクにおいて、本発明
の紫外線硬化型樹脂組成物を使用して前記硬化膜を形成
した光ディスクとする。これにより、前記光反射層と前
記硬化膜との密着性ないし接着性が向上し、銀又はその
合金からなる光反射層と硬化膜保護層との層間への水及
び/又は溶質の浸透ないし浸入を防止することが可能と
なり、硬化膜の剥がれ発生が抑制できて、耐薬品性(例
えば、3質量%塩化ナトリウム水溶液(塩水)等)や耐候
性等に優れた、高耐久性で高信頼性の光ディスクが提供
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀又はその合金からなる薄膜に接する硬
    化膜形成用の紫外線硬化型樹脂組成物であって、分子構
    造の一部に下記一般式(1) 【化1】 (但し、Sはイオウ原子を、nは3以上の整数を表わ
    す)で表されるポリスルフィド構造を有した化合物を、
    組成物に対して、0.05〜5質量%含有することを特
    徴とする紫外線硬化型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 基板上に銀又はその合金の薄膜からなる
    光反射層とそれに接する硬化膜とを有する光ディスクに
    おいて、前記硬化膜が請求項1記載の紫外線硬化型樹脂
    組成物からなる硬化膜であることを特徴とする光ディス
    ク。
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