JP2004183506A - 車両の排気浄化装置 - Google Patents

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一弘 長崎
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Abstract

【課題】本発明は、フィルタの再生を安全にかつ効率よく行なうことのできる車両の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】車両の排気浄化装置1は、フィルタ2と停車検出器3と再生開始ボタン4と強制再生制御装置5とを備える。フィルタ2は、エンジン6の排気通路7に設けられて排気Eに含まれるパティキュレートを捕集する。停車検出器3は、車両が停車状態であることを検出して停車信号を出力する。再生開始ボタン4は、フィルタ2を再生する制御の開始を指示する指令信号を出力する。強制再生制御装置5は、停車信号と指令信号とを検出することでエンジン6の回転数を上げるとともにエンジン6の運転状態を制御してフィルタ2を再生する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気に含まれるパティキュレートを捕集するフィルタ及びこのフィルタの機能を回復させる再生手段を備える内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の一例であるディーゼルエンジンは、排気通路に排気浄化装置を備えている。この排気浄化装置は、排気に含まれる黒煙、煤、HC、などといったパティキュレートを捕集するフィルタを備える。また、捕集されたパティキュレートを燃焼除去することでフィルタを再生するために、排気通路においてフィルタよりも上流の位置に酸化触媒を配置している排気浄化装置がある(例えば、特許文献1参照。)。この排気浄化装置によれば、酸化触媒が活性化温度以上になることで、排気中に含まれるNOを酸化させNOを生成する。NOは、Oと比べて低い温度で、パティキュレートを酸化除去する。そして、フィルタの入口でパティキュレートの燃焼温度以上に排気の温度が維持されている場合、フィルタは、連続再生される。また、連続再生ではパティキュレートを十分に燃焼させることができず、フィルタにパティキュレートが堆積した場合は、強制再生を実施する。強制再生は、エンジンの排気行程中に燃料噴射ノズルから燃料を噴射することで、酸化触媒に未燃燃料を供給する。そして、未燃燃料を酸化触媒で燃焼させることで、十分高い温度の排気をフィルタに流し、パティキュレートがOで燃焼する温度までフィルタを昇温させる。これにより、堆積したパティキュレートが燃焼除去され、すなわち、フィルタは、確実に再生される。
【0003】
【特許文献1】
特許第3012249号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、市街地内において移動と停車を繰返す車両に搭載されたディーゼルエンジンの場合、エンジンの回転数が低く排気流量が少ないので、排気温度が酸化触媒の活性化温度以上に上がらない場合がある。このような場合、酸化触媒においてNOが生成されないので、連続再生が行なわれない。また、酸化触媒の温度が低く未燃燃料をうまく燃焼させることができないため、強制再生を実施することも困難である。
【0005】
エンジン回転数を上げることで、積極的に排気温度を上げることができるが、走行速度を変化させないとすると、エンジン回転数を上げる代わりに変速段を変更して変速比を大きくする必要がある。しかしながら、変速比を大きくすると、伝達されるトルクも大きくなるため、車両の加速や減速及び制動性能などに影響し、運転操作性を低下させてしまう。
【0006】
そこで、本発明は、フィルタの再生を安全にかつ効率よく行なうことのできる車両の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる排気浄化装置は、内燃機関を動力として移動する車両に取付けられ、フィルタと停車検出手段と強制再生指示手段と強制再生制御手段とを備える。そして、車両が停車していることを確認してフィルタの強制再生を実施する。フィルタは、内燃機関の排気通路に設けられて排気に含まれるパティキュレートを捕集する。停車検出手段は、車両が停車状態であることを検出して停車信号を出力する。強制再生指示手段は、フィルタを再生する制御の開始を指示する指令信号を出力する。強制再生制御手段は、停車信号と指令信号とを検出することで内燃機関の回転数を上げるとともに内燃機関の運転状態を制御してフィルタを再生する。
【0008】
また、フィルタより上流側の排気通路に酸化触媒を配置し、強制再生制御手段によって、停車信号と指令信号とを検出することで酸化触媒に供給される内燃機関の排気温度を上げて酸化触媒を活性化させる触媒昇温制御と、この触媒昇温制御の後で酸化触媒に未燃燃料を供給して燃焼させることでフィルタの温度を上げるフィルタ昇温制御とを実施する。
【0009】
そして、酸化触媒よりも上流側の排気通路に配置されて触媒昇温制御時に強制再生制御手段によって作動される排気絞り弁を備え、短時間で酸化触媒を活性化させる。更に、強制再生の開始から短時間で酸化触媒を活性化させるために、酸化触媒よりも内燃機関に近い排気通路に、酸化触媒よりも容積が小さいフロント酸化触媒を設ける。
【0010】
また、強制再生の時期を的確に知り、効率よく強制再生を実施するために、フィルタが強制再生を必要とする状態になったことを検出して再生要求信号を出力する再生時期検出手段と、再生要求信号を検出して作動するとともにフィルタを再生する制御が終了することで強制再生制御手段によって停止される報知手段とを備える。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る第1の実施形態の排気浄化装置について、図1及び図2を参照して説明する。図1に示す排気浄化装置1は、フィルタ2と停車検出器3と再生開始ボタン4と強制再生制御装置5とを備えている。フィルタ2は、内燃機関の一例であるディーゼルエンジン6の排気Eを通す排気通路7に設けられている。フィルタ3は、エンジン6から排出される排気Eに含まれた煤、黒煙、HCなどといったパティキュレートを捕集する。フィルタ2の上流側の排気通路7には、酸化触媒8が配置されている。酸化触媒8は、排気Eに含まれるNOを酸化してNOを生成する。
【0012】
エンジン6とフィルタ2との間の排気通路7には、圧力センサ9が設けられている。圧力センサ9は、フィルタ2にパティキュレートが堆積して強制再生を必要とする状態であることを検出して再生要求信号を出力する再生時期検出手段の一例である。フィルタ2にパティキュレートが堆積することで、フィルタ2が目詰まりし、エンジン6からフィルタ2までの間の排気通路7の圧力Pが高くなる。圧力センサ9は、パティキュレートを捕集する能力が低下したと判断される状態の圧力P1に達したことを検出し、再生要求信号を出力する。
【0013】
なお、再生時期検出手段は、圧力センサ9のほか、タイマや温度検出器などを設けてエンジンの運転時間や排気の温度条件などからパティキュレートの堆積量を予測し再生要求信号を出力しても良い。また、エンジン回転数計、エンジン負荷センサ、吸気排気量系、NOxセンサ、Oセンサなどを単独、または圧力センサやタイマとともにこれらの内のいくつかを併用してパティキュレートの堆積量を予測し再生要求信号を出力しても良い。
【0014】
停車検出器3は、エンジン6を動力として移動する車両が停車状態であることを検出して停車信号を出力する停車検出手段の一例である。停車検出器3は、車両の車軸10に取付けられ、この車軸10の回転を検出する。なお、停車検出器3は、車輪に取付けられた速度検出器の信号を流用しても良いし、車軸10に繋がる駆動軸の回転を検出するように設けられていても良い。また、変速機やその操作レバー、あるいはパーキングブレーキに別途検出器を設け、ギヤがニュートラル、或いはオートマチック車ではパーキングの状態になっていることや、パーキングブレーキが掛けられたことを検出し、停車信号として出力すると、車両が停車したことをより確かに検出できるので安全である。
【0015】
再生開始ボタン4は、フィルタ2を再生する制御の開始を支持する指令信号を出力する強制再生指示手段の一例である。再生開始ボタン4は、運転者が安全に操作できる範囲、例えばダッシュボードに取付けられている。
【0016】
強制再生制御装置5は、停車信号と指令信号を検出することでエンジン6の回転数を上げるとともに、エンジン6の運転状態を制御してフィルタ2を再生する強制再生制御手段の一例である。強制再生制御装置6には、警告灯11が接続されている。警告灯11は、再生要求信号を検出して作動し、フィルタ2を再生する制御が終了することで強制再生制御手段によって停止される報知手段の一例である。報知手段として、警告灯11以外に、スピーカや表示板などを設け、音や録音された音声などとともに文字や操作手順などを表示して報知しても良い。警告灯11は、運転者の目に付きやすい位置、例えばダッシュボードの速度計の近くに配置すると、運転者に確認されやすい。
【0017】
また、酸化触媒8とフィルタ6の間の排気通路7、及びフィルタ2の下流側の排気通路7には、それぞれ温度センサ12,13が設けられている。各温度センサ12,13は、強制再生制御装置5に温度情報を出力する。
【0018】
次に、排気浄化装置1の動作について説明する。圧力センサ9は、エンジン6が運転される(S1)と、排気Eの圧力Pを検出する(S2)。排気Eの圧力Pはパティキュレートを捕集するにつれて上昇する。パティキュレートを捕集する能力が低下してきたと判断される状態として予め設定された圧力P1を排気Eの圧力Pが超えると、圧力センサ9は、再生要求信号を出力する。
【0019】
再生要求信号が検出されると、警告灯11は、点灯する(S3)。これにより、運転者は、フィルタ2にパティキュレートが堆積し、フィルタ2の再生が必要であることを知ることができる。運転者が安全な場所に車両を停車させると、停車検出器3は、停車信号を出力する。さらに、運転者がギヤをニュートラル(オートマチック車ではパーキングでも良い)状態にすることを別途検出し、停車信号として出力してもよい。出力された各停車信号は、強制再生制御装置5によって検出される(S4、S5)。そして、運転者が再生開始ボタン4を押すと、指令信号が出力される。この指令信号は、強制再生制御装置5によって検出される(S6)。なお、再生開始ボタン4は、点灯式のものとし、停車信号を検出して点灯し、操作が行なえるように設けると、車両が確かに停車していることを運転者が視覚的に確認することができ、操作性や安全性も向上する。
【0020】
強制再生制御装置5は、停車信号と指令信号とを検出すると、強制再生制御を開始し(S7)、エンジン6を制御してエンジン回転数を上昇させる(S8)。所定のエンジン回転数に達すると、強制再生制御装置5は、その回転数を維持させた状態で、排気Eの温度を上昇させる排気昇温制御を開始する(S9)。排気Eの温度は、例えば、膨張行程において燃料噴射ノズルから燃料を追加噴射して燃焼させることで、上げることができる。昇温された排気Eは、酸化触媒8に供給される。強制再生制御装置5は、酸化触媒8の下流側に設けられた温度センサ12によって、酸化触媒8の温度K1を検出する(S10)。酸化触媒8が活性化する活性温度K2以上にこの酸化触媒8の温度K1が上昇したことが確認されると、強制再生制御装置5は、排気昇温制御を終了し(S11)、未燃燃料を酸化触媒8に供給する未燃燃料添加制御を開始する(S12)。未燃燃料は、例えば、排気行程で燃料噴射ノズルから燃料を噴射させることによって供給される。酸化触媒8を予め活性化しておくことで、排気Eに含まれる未燃燃料を酸化触媒8上で反応させ、触媒反応の熱で排気Eを加熱する。加熱された排気Eは、フィルタ2に供給される。強制再生制御装置5は、フィルタ2の下流に設けられた温度センサ13によって、フィルタ2の温度K3を検出する(S13)。フィルタ2の温度K3がパティキュレートの燃焼温度K4以上になっていることを確認すると、強制再生制御装置5は、内蔵するタイマによって、時間tを計測する(S14)。強制再生制御装置5は、パティキュレートが堆積して飽和状態になったフィルタ2からパティキュレートを除去しきるために予め設定された再生時間tの間、未燃燃料の添加を継続する。強制再生制御装置5は、フィルタ2が燃焼温度K4以上に保たれた状態で、再生時間t以上経過したことを確認すると、未燃燃料の添加を終了する(S15)。そして、エンジン回転数をアイドリング状態に低下させ(S16)、警告灯11を消灯(S17)する。これによって、一連の強制再生制御を終了させ(S18)、車両は、再び運転できるようになる(S1)。本実施形態において、S9からS11は、排気Eの温度を上昇させて酸化触媒8を活性化させる触媒昇温制御に相当し、S12からS13は、酸化触媒8に未燃燃料を供給して燃焼させることでフィルタ2の温度K3を上げるフィルタ昇温制御に相当する。
【0021】
なお、パティキュレートが除去されてフィルタ2が再生されたことを確認するために、圧力センサ9の圧力Pが、パティキュレートがフィルタ2から除去された状態に相当する再生後圧力以下になったことを検出し、強制再生制御を終了するように強制再生制御装置5を設けても良い。
【0022】
以上のように、排気浄化装置1は、車両を停車させた状態で、フィルタ2の再生を実施する。したがって、排気浄化装置1は、市街地などにおいて、低速走行や停車などを繰り返し、排気Eの温度が低く、連続再生を期待できない状態の車両に対して適切に強制再生を実行することができる。
【0023】
また、排気浄化装置1は、走行中にエンジン回転数を変動させたりギヤを変速したりせず、車両を停車させて強制再生を行なうように設けられている。そして、排気浄化装置1は、強制再生制御装置5が停車信号と指令信号を確認して強制再生を実施するので、運転者の誤操作によって、車両の走行中に強制再生が開始されない。さらに、停車中であっても、再生開始ボタン4からの指令信号を検出しないと、強制再生が開始されないので、運転者の意に反して強制再生が実施されることがない。したがって、排気浄化装置1は、安全性に優れている。
【0024】
また、走行中にエンジン6の運転状態を制御してフィルタ2を強制再生するのではなく、フィルタ2の強制再生を目的として車両を停車させてエンジン6の状態を制御するので、走行中に実施するよりも短時間でしかも効率よくフィルタ2を再生することができる。
【0025】
本発明に係る第2の実施形態の排気浄化装置21について、図3から図5を参照して説明する。なお、第1の実施形態の排気浄化装置1と同じ構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0026】
図3に示す排気浄化装置21は、酸化触媒8とエンジン6との間の排気通路7にフロント酸化触媒22と排気絞り弁23とを備えている。フロント酸化触媒22は、酸化触媒8よりもエンジン6に近い排気通路7に配置されている。また、フロント酸化触媒22は、酸化触媒8よりも容積が小さいため、排気Eによって酸化触媒8よりも短時間で温められる。フロント酸化触媒22は、排気Eが通過する断面の密度が酸化触媒8よりも粗い。
【0027】
排気絞り弁23は、フロント酸化触媒22よりも下流で酸化触媒8よりも上流、すなわちフロント酸化触媒22と酸化触媒8の間の排気通路7に配置されている。排気絞り弁23は、強制再生制御装置5に制御されて作動し、排気通路7を狭めることによって、エンジン6から排気絞り弁23までの間の排気通路7内の圧力を上昇させる。なお、車両が排気ブレーキ装置を備えている場合は、排気ブレーキ装置を排気絞り弁23として使用することもできる。
【0028】
圧力センサ9は、排気絞り弁23よりも上流に配置されており、再生要求信号を出力する。また、圧力センサ9は、排気絞り弁23によって排気通路7が所定の大きさまで狭められた場合に検出されるべき圧力からの差圧を検出し、差圧信号を強制再生制御装置5に出力しても良い。強制再生制御装置5は、差圧信号を用いることで排気絞り弁23の開度を適切に調整することができる。
【0029】
また、フロント酸化触媒22と排気絞り弁23との間、本実施形態では圧力センサ9と同じ位置、の排気通路7に、暖機温度センサ24が設けられている。暖機温度センサ24は、強制再生制御装置5に温度情報を出力する。排気絞り弁23と酸化触媒8との間には、酸化触媒8に未燃燃料を供給する添加ノズル25が設けられている。
【0030】
以上の構成要素をさらに備えた排気浄化装置21において、第1の実施形態と異なる動作を含むS8からS16の動作について説明する。図4に示すように、強制再生制御装置5は、エンジン回転数を上昇させる(S8)と、排気昇温制御を開始する(S9)前に、排気絞り弁23を作動させ(S21)、図5に示すように排気通路7を狭める。なお、S8,S9,S21は、ほぼ同時に行なわれるのであれば、順番が入れ替わっても良い。排気通路7が狭められて排気絞り弁23よりも上流側の内圧が高まるとともに、フロント酸化触媒22は、エンジン6に近い位置に設けられているので、排気昇温制御が始まると、短時間で活性化される。
【0031】
強制再生制御装置5は、暖機温度センサ24からの温度情報をもとにフロント酸化触媒22の温度K5がフロント触媒活性温度K6以上になったことを検出する(S22)と、図3に示すように排気絞り弁23を開放し(S23)、排気通路7を狭める前の状態に戻す。排気絞り弁23が開放されると、フロント酸化触媒22の触媒反応で昇温された排気Eが酸化触媒8に供給される。酸化触媒8が排気Eによって温められて酸化触媒8の温度K1が活性温度K2以上になったことを検出すると、強制再生制御装置5は、排気昇温制御を終了する(S11)。
【0032】
次に、強制再生制御装置5は、添加ノズル25から燃料を噴射することで、未燃燃料を酸化触媒8に添加する(S24)。なお、排気行程においてエンジン6の燃料噴射ノズルから噴射される未燃燃料が、フロント酸化触媒22で燃焼されずに酸化触媒8まで到達する程度に、フロント酸化触媒22の密度が粗い場合は、未燃燃料を燃料噴射ノズルから供給しても良い。添加された未燃燃料は、酸化触媒8で燃焼し、排気Eの温度を上げる。昇温された排気Eは、フィルタ2に供給され、フィルタ2を加熱する。フィルタ2の温度K3がパティキュレートの燃焼温度K4以上になると、パティキュレートは、酸化燃焼され、フィルタ2から除去される。強制再生制御装置5は、フィルタ2の温度K3が、パティキュレートの燃焼温度K4以上であることを確認(S13)し、さらに、その状態で再生時間t経過したことを確認(S14)する。
【0033】
再生時間t経過すると、強制再生制御装置5は、添加ノズル25からの未燃燃料の供給を終了し(S25)、高回転化されていたエンジン6の回転数をアイドリング状態に低下させる(S16)。これ以降の動作は、第1の実施形態と同じである。本実施形態において、S9からS11は、排気Eの温度を上昇させて酸化触媒8を活性化させる触媒昇温制御に相当し、S21からS23は、フロント酸化触媒22を温める暖機運転に相当する。また、S12からS13は、酸化触媒8に未燃燃料を供給して燃焼させることでフィルタ2の温度K3を上げるフィルタ昇温制御に相当する。
【0034】
以上のように、第2の実施形態の排気浄化装置21は、フロント酸化触媒22と、排気絞り弁23を備えることで、第1の実施形態の排気浄化装置1による効果に加え、更に、酸化触媒8を活性化させる時間が短縮できるという効果が得られる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の排気浄化装置によれば、停車検出手段と強制再生指示手段と強制再生制御手段とを備え、停車検出手段で車両が停車していることを検出して出力された停車信号と、強制再生指示手段から出力された強制再生の開始を指示する指令信号とを強制再生制御手段で検出し、エンジン回転数を上昇させるとともに排気温度を上昇させる。これによって、酸化触媒を活性化させ、酸化触媒の酸化還元反応の熱でさらに排気を暖め、フィルタに堆積したパティキュレートを燃焼除去する。車両が停車している状態で、フィルタの再生が行なわれるので、排気浄化装置は、市街地などにおいて、低速走行や停車などを繰り返し、排気の温度が低く、連続再生を期待できない状態の車両にも適用することができる。また、停車信号を検出して強制再生を実施するので、運転者の誤操作によって、車両の走行中に強制再生が開始されない。さらに、停車中であっても、強制再生指示手段からの指令信号を検出しないと、強制再生が開始されないので、運転者の意に反して強制再生が実施されることがない。したがって、排気浄化装置は、安全性に優れている。また、排気浄化装置は、停車した状態で強制再生を実施するので、排気温度、回転数、排気流量などフィルタの再生に利用される内燃機関の条件を制御しやすく、安定した条件でフィルタの再生を行なうことができるので、効率よくかつ短時間でフィルタを再生することができる。
【0036】
また、請求項2の発明によれば、酸化触媒を活性化させてからフィルタを昇温させるので、未燃燃料を確実に酸化触媒で反応させることができ、未燃成分の大気放出を抑制しながらより効率良くフィルタを再生できる。
【0037】
また、酸化触媒より上流側の排気通路に排気絞り弁を備えた請求項3の発明によれば、排気絞り弁において排気流路を狭め、内燃機関から排気絞り弁までの間の排気通路内の圧力を高くする。これにより、内燃機関から排出される排気の温度を高い状態で維持しやすい。したがって、酸化触媒を早く活性温度に温めることができる。
【0038】
また、酸化触媒よりも内燃機関に近い側の排気通路に、酸化触媒よりも容積の小さいフロント酸化触媒を設けた請求項4の発明によれば、フロント酸化触媒が酸化触媒に比べて短時間で活性温度に達し、この触媒反応熱で排気をさらに温めることで、効率よくかつ早く酸化触媒を温めることができる。
【0039】
また、請求項5の発明によれば、強制再生指示手段を操作すべき時期を報知手段により適切に指示する事ができる。また、再生処理が終了するまで報知手段が作動するので、強制再生指示手段の操作を効果的に促すことができるし、車両走行に支障があることを的確に知らせることができ、報知手段の停止により再生処理の終了を的確に知ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態の排気浄化装置を示す図。
【図2】図1の排気浄化装置の動作を示すフローチャート。
【図3】本発明に係る第2の実施形態の排気浄化装置を示す図。
【図4】図3の排気浄化装置の動作の一部を示すフローチャート。
【図5】図3の排気浄化装置の排気絞り弁を絞ってフロント触媒を温める状態を示す図。
【符号の説明】
1,21…排気浄化装置
2…フィルタ
3…停車検出器(停車検出手段)
4…再生開始ボタン(強制再生指示手段)
5…強制再生制御装置(強制再生制御手段)
6…エンジン(内燃機関)
7…排気通路
8…酸化触媒
9…圧力センサ(再生時期検出手段)
11…警告灯(報知手段)
22…フロント酸化触媒
23…排気絞り弁
E…排気

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に配置されて排気に含まれるパティキュレートを捕集するフィルタと、
    前記内燃機関を動力として移動する車両が停車状態であることを検出して停車信号を出力する停車検出手段と、
    前記フィルタを再生する制御の開始を指示する指令信号を出力する強制再生指示手段と、
    前記停車信号と前記指令信号とを検出することで前記内燃機関の回転数を上げるとともに前記内燃機関の運転状態を制御してフィルタを再生する強制再生制御手段とを備えることを特徴とする車両の排気浄化装置。
  2. 前記フィルタより上流側の前記排気通路に配置される酸化触媒を備え、
    前記強制再生制御手段は、前記停車信号と前記指令信号とを検出することで前記酸化触媒に供給される前記内燃機関の排気温度を上げて前記酸化触媒を活性化させる触媒昇温制御と、この触媒昇温制御の後で前記酸化触媒に未燃燃料を供給して燃焼させることで前記フィルタの温度を上げるフィルタ昇温制御とを実施することを特徴とする請求項1に記載の車両の排気浄化装置。
  3. 前記酸化触媒よりも上流側の前記排気通路に配置されて前記触媒昇温制御時に前記強制再生制御手段によって作動される排気絞り弁を備えることを特徴とする請求項2に記載の車両の排気浄化装置。
  4. 前記酸化触媒よりも前記内燃機関に近い前記排気通路に、前記酸化触媒よりも容積が小さいフロント酸化触媒を設けることを特徴とする請求項3に記載の車両の排気浄化装置。
  5. 前記フィルタが強制再生を必要とする状態になったことを検出して再生要求信号を出力する再生時期検出手段と、
    前記再生要求信号を検出して作動し、前記フィルタを再生する制御が終了することで前記強制再生制御手段によって停止される報知手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の車両の排気浄化装置。
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