【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の植物抽出物による真皮層の線維芽細胞によるコラーゲン産生を活性化させる作用を有するコラーゲン産生促進剤並びにコラーゲン産生促進作用を有する皮膚外用剤及び美容食品に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
老化皮膚では、線維芽細胞の活性低下に伴い、真皮マトリックス成分であるコラーゲン線維、エラスチン線維、酸性ムコ多糖の質的、量的な変化が起こる。コラーゲン線維は異常な老化架橋が形成されるため硬直化し、本来の弾力性に富む張りが失われる。エラスチン線維は変性崩壊し、変わってアミノ酸組成の異なるエラスチンが代償性に生産されて機能障害が進行する。その結果皮膚は柔軟性を失って、シワやたるみが発生する。これら生理的皮膚老化を予防する目的で、コラーゲン産生促進剤が開発されている（特開平１１−３３５２９３、特開２０００−１９１４９８、特開２０００−３０９５２１、特開２００１−３１６２４０）特開２００２−０８０３４０、特開２００２−０８７９７４）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまでのコラーゲン産生促進剤の効果は必ずしも十分でなく製品への配合では、有効な結果を得るに至っていない。本発明は、真皮層線維芽細胞における有効なコラーゲン産生促進剤及び有効なコラーゲン産生促進剤を配合する皮膚概要剤、美容食品を提供する。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上のような現状に鑑み、広く種々の物質についてコラーゲン産生促進作用を調べた結果、ホウライシダ（Ａｄｉａｎｔｕｍ ｃａｐｉｌｌｕｓ−ｖｅｎｅｒｉｓ Ｌ．）、カミメボウキ（Ｏｃｉｍｕｍ ｓａｎｃｔｕｍ Ｌ．）、ムユウジュ（Ｓａｒａｃａ ａｓｏｃａ Ｄｅ Ｗｉｌｄｅ）よりなる群の１種又は２種以上の溶媒抽出物に優れたコラーゲン産生促進作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。ホウライシダ（Ａｄｉａｎｔｕｍ ｃａｐｉｌｌｕｓ−ｖｅｎｅｒｉｓ Ｌ．）抽出物に関しては、コウジ酸及び／又はその誘導体との組み合わせ配合の美白用皮膚外用剤（特開平７−１７８４５）、カミメボウキ（Ｏｃｉｍｕｍ ｓａｎｃｔｕｍ Ｌ．）に関しては、メラニン生成抑制剤およびその用途（特開平１１−１１６４９２）、抗菌剤（特開２０００−１３６１４１、特開２０００−２２９８０４）、血圧降下剤（特開２０００−１６９３８１）、抗酸化剤（特開平７−１３８１２６）、ヒアルロニダーゼ阻害剤（特開平７−１３８１８０）が検討されている。ホウライシダ（Ａｄｉａｎｔｕｍ ｃａｐｉｌｌｕｓ−ｖｅｎｅｒｉｓ Ｌ．）抽出物、カミメボウキ（Ｏｃｉｍｕｍ ｓａｎｃｔｕｍ Ｌ．）抽出物、ムユウジュ（Ｓａｒａｃａ ａｓｏｃａ Ｄｅ Ｗｉｌｄｅ）抽出物のコラーゲン産生促進作用に関する報告はこれまでになく、コラーゲン産生促進剤としての皮膚外用剤、美容食品への応用も全く知られていない。本発明者らは上記の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【０００５】
本発明は、ホウライシダ（Ａｄｉａｎｔｕｍ ｃａｐｉｌｌｕｓ−ｖｅｎｅｒｉｓ Ｌ．）、カミメボウキ（Ｏｃｉｍｕｍ ｓａｎｃｔｕｍ Ｌ．）、ムユウジュ（Ｓａｒａｃａ ａｓｏｃａ Ｄｅ Ｗｉｌｄｅ）よりなる群の１種又は２種以上の溶媒抽出物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤である。本発明のコラーゲン産生促進剤は、皮膚外用剤、美容食品に配合し抗老化剤であることを好適とする。
【０００６】
以下、本発明の構成について詳述する。本発明で使用されるホウライシダとは、シダ植物、ホウライシダ科クジャクシダ属の植物で、学名Ａｄｉａｎｔｕｍ ｃａｐｉｌｌｕｓ−ｖｅｎｅｒｉｓ Ｌ．である。熱帯から亜熱帯にかけて広く分布している。民間では、頭髪の成長促進や消炎利尿、去痰剤として利用されてきた（世界有用植物辞典：平凡社）。本発明での使用部位は、葉である。
【０００７】
カミメボウキとは、シソ科メボウキ属の植物で、学名Ｏｃｉｍｕｍ ｓａｎｃｔｕｍ Ｌ．（＝Ｏｃｉｍｕｍ ｔｅｎｕｉｆｌｏｒｕｍ Ｌ．）である。インドや東南アジアで栽培され、料理の香付けなどにも使用される。本発明での使用部位は、地上部である。
【０００８】
ムユウジュとは、マメ科ムユウジュ属の植物で、学名Ｓａｒａｃａ ａｓｏｃａ Ｄｅ Ｗｉｌｄｅである。インド、スリランカに野生する。アショーカノキの別名があり、ヒンドゥー教の聖木とされる。民間療法では、消化不良、血液の病気、胆汁異常、潰瘍などに用いられてきた。本発明において使用する部位は、樹皮である。
【０００９】
本発明で用いられる抽出物の調製方法は特に限定されないが、生又は乾燥した生薬を種々の溶媒を用い、低温から加温下において抽出する方法があげられる。
【００１０】
具体的に抽出溶媒としては、水、メタノール、エタノール等の低級一価アルコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、１，３−ブチレングリコール等の液状多価アルコール、酢酸エチル等の低級アルキルエステルが例示され、これらの一種又は二種以上の混合溶媒を用いることができる。
【００１１】
本発明で使用する抽出物は、そのまま用いてもよいが、必要に応じてろ過、濃縮してもよい。また、抽出物をカラムクロマト法、向流分配法等により、分画、精製して用いることもできる。
【００１２】
更に、上記のものを減圧乾燥又は凍結乾燥した後、粉末又はペースト状に調製し、適宜製剤化して用いることもできる。
【００１３】
（抽出物製造例１）
ホウライシダの葉２０ｇに５０ｖｏｌ％エタノール溶液３００ｇを加え、５０℃にて８時間抽出し、冷後、ろ過して抽出物を製する。製品の蒸発残留物は、２．１３％であった。
【００１４】
（抽出物製造例２）
カミメボウキの地上部２０ｇに５０ｖｏｌ％エタノール３００ｇを加え、室温で５日間抽出する。これをろ過し、濃縮乾固する。５０重量％（以下、単に「％」とする）１，３−ブチレングリコール溶液３００ｇに加温溶解し、抽出物を製する。製品の蒸発残留物は、２．０６％であった。
【００１５】
（抽出物製造例３）
ムユウジュの樹皮２００ｇに５０ｖｏｌ％エタノール溶液３０００ｇを加え、５０℃にて８時間抽出する。冷後ろ過した後、濃縮し、合成吸着体ダイヤイオンＨＰ−２０を充填したカラムに通液する。水洗後、５０ｖｏｌ％エタノール溶液にて溶出し、溶出液を減圧乾固後、５０％１，３−ブチレングリコール溶液５００ｇに溶解し、抽出物を製する。製品の蒸発残留物は、２．１７％であった。
【００１６】
（抽出製造例４）
ホウライシダの葉、カミメボウキの地上部、ムユウジュの樹皮各２００ｇにそれぞれ精製水３０００ｇを加え、７０℃にて８時間攪拌抽出を行い、冷後ろ過した後、濃縮、凍結乾燥し、ホウライシダエキス末５８．３ｇ、カミメボウキエキス末５７．６ｇ、ムユウジュエキス末３８．４ｇを製した。
【００１７】
（抽出物製造例５）
ホウライシダの葉、カミメボウキの地上部、ムユウジュの樹皮各２００ｇにそれぞれ５０ｖｏｌ％エタノール溶液３０００ｇを加え、５０℃にて８時間攪拌抽出を行い、冷後ろ過した後、濃縮、凍結乾燥し、ホウライシダエキス末４０．２ｇ、カミメボウキエキス末３８．４ｇ、ムユウジュエキス末３２．７ｇを製した。
【００１８】
本発明の抽出物の配合量は、配合する製品の種類、性状、品質、期待する効果の程度により異なるが、乾燥固形物に換算して好ましくは、０．０００１〜１０．０％、特に０．００１〜５．０％が効果の面から好ましい。
【００１９】
本発明のコラーゲン産生促進剤を皮膚外用剤に用いる場合、上記成分に加えて、さらに必要により、本発明の効果を損なわない範囲内で、通常化粧品、医薬部外品、医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば界面活性剤、油分、保湿剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線防御剤、アルコール類、粉末成分、色剤、香料、水性成分、水、各種皮膚栄養剤等を必要に応じて適宜配合することができる。
【００２０】
さらに、金属イオン封鎖剤、防腐抗菌剤、細胞賦活剤、皮脂分泌調整剤、消炎剤、収斂剤、美白剤、活性酸素抑制剤、抗アレルギー剤、老化防止剤等、さらに生理活性作用を有する植物抽出物及びこれらの抽出分画、精製物等も適宜配合することができる。
【００２１】
本発明のコラーゲン産生促進剤及びこれを配合してなる皮膚外用剤は、一般皮膚化粧料に限定されるものではなく、医薬品、医薬部外品、薬用化粧料等を包含するものである。本発明の皮膚外用剤の剤型は、可溶化系、乳化系、粉末分散系等何れでもよく、用途も、化粧水、乳液、クリーム、パック等の基礎化粧料、ファンデーション等のメークアップ化粧料、シャンプー、リンス、石けん、ボディーシャンプーなどのトイレタリー製品、浴用剤等を問わない。
【００２２】
また、本発明のコラーゲン産生促進剤を美容食品に用いる場合には、活性を妨げない範囲で任意の食品に配合することができる。ここで、美容食品とは、皮膚の老化防止、改善を図ることを目的とする任意の飲食物をいう。任意の飲食物には、穀物加工食品、油脂加工食品、食肉加工食品、水産加工食品、乳製品、果実加工食品、野菜加工食品、各種飲料、調味料等の他、本発明のコラーゲン産生促進剤を主成分とする健康補助食品等があるが、限定されるものではない。
【００２３】
本発明の美容食品における、本発明のコラーゲン産生促進剤の配合量は、形態により、それぞれ異なるが、当該美容食品の一般的な摂取量を考慮して、成人１日当たり１〜５００ｍｇになるように設定するのが好ましい。
【００２４】
次に実施例をあげて説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【００２５】
（試験例１）コラーゲン産生促進作用の評価
試験試料は、製造例４及び製造例５にて調製したものを使用した。ヒト皮膚由来線維芽細胞の濃度を１０％ウシ胎児血清（以下ＦＢＳと略記）を含むＭＥＭ培地にて調製し、９６穴プレートに２×１０４個／穴ずつ播種し、３７℃、５％炭酸ガス下、２４時間培養した。２４時間培養後、ＰＢＳ（−）にて２回洗浄後、試験試料を添加した無血清培地（５ｇ／ＬのＢＳＡ、０．０１ｍｇ／ＬのＥＧＦ、１ｍｇ／Ｌのインシュリン及び１ｍｇ／Ｌのハイドロコーチゾンを添加したＭＥＭ培地）にて、４８時間同条件にて培養した。培養後、１００μＬの培養上清をＥＬＩＳＡ用プレートに添加し、１８時間室温中に保管した。０．０５％Ｔｗｅｅｎ−２０を含むＰＢＳ（ＰＢＳ−Ｔ）で洗浄後、１％スキムミルク含有ＰＢＳ−Ｔを加え、室温にて２時間ブロッキングした。抗ヒトＩ型コラーゲン抗体、ペルオキシダーゼ標準抗ラットＩｇＧ抗体で処理し、ペルオキシダーゼ用発色キットを用いて発色させた。４５０ｎｍの吸光度から培養上清中に含まれるＩ型コラーゲン量を求めた。コントロールのＩ型コラーゲン量を１００％とし、単位蛋白当たりにて算出した。蛋白定量は、Ｌｏｗｒｙ法を用いた。結果を表１に記す。
【００２６】
【表１】
【００２７】
（試験例２）皮膚の抗老化試験
皮膚の抗老化効果を調べるために、下記実施例１、比較例１に示す組成の化粧料を用いて、以下の方法により、しわに対する改善効果と、肌のはり、たるみに対する改善効果について評価試験を行った。
【００２８】
無作為に抽出した年齢４０〜５０歳の健常な女性３０名を被験者とし、実施例及び比較例化粧料を顔面皮膚に連日２ケ月使用した後、しわに対する改善効果と肌のはり、たるみに対する改善効果について調べた。
【００２９】
（実施例１）クリーム
下記成分（１）〜（１０）、別に下記成分（１１）〜（１８）を７５℃に加温溶解しそれぞれＡ液及びＢ液とした。Ａ液にＢ液を加えて乳化し、攪拌しながら５０℃まで冷却し、成分（１９）を加え、クリームを調製した。
【００３０】
（比較例１）
クリーム実施例１において、ホウライシダ抽出物、カミメボウキ抽出物、ムユウジュ抽出物を精製水５．０％に代えた以外は、実施例１と同様にしてクリームを調製した。
【００３１】
「しわに対する改善効果」
目尻のしわの状態を視覚評価した。
（判定基準）
有効 ：しわがかなり目立たなくなった
やや有効：しわが以前より目立たなくなった
効果なし：変化なし
「肌のはり、たるみに対する改善効果」
肌のはり、たるみを視覚評価した。
（判定基準）
有効 ：使用前に比べ肌にはりがあり、たるみがない
やや有効：使用前に比べ肌にややはりがあり、たるみが減少した
効果なし：変化なし
【００３２】
【表２】
【００３３】
表２から明らかなように、実施例１のクリームを用いた場合には、比較例１のクリームを用いた場合よりも、目尻のしわ及び肌のはり、たるみの点で改善されていることが認められた。これにより、本発明抽出物を配合した化粧料には、抗老化作用のあることが確認された。
【００３４】
（試験例３）皮膚粘弾性試験
皮膚の粘弾性に対する美容食品の効果調べるために、表３に示す実施例の組成の美容食品を用いて、以下の方法により、皮膚粘弾性試験を行った。
【００３５】
無作為に抽出した年齢３０〜４０歳の健常な女性３０名（無作為に５名ずつ６グループした）を被験者とし、実施例の美容食品を連日朝夕各１錠３ケ月服用した。皮膚粘弾性測定器（ＣＵＴＯＭＥＴＥＲ ＳＥＭ４７４：日本ユーロテック製）にて、被験者の目の下の皮膚粘弾性を測定し、服用を開始する前の値を比較した。被験者グループの平均を測定数値とした。常法により塑性度と弾力度を求めた。結果を表３に記す。
【００３６】
【表３】
【００３７】
以下にさらに、本発明の処方例を示す。
【００３８】
（実施例２）化粧水
下記成分（５）〜（８）を混合溶解させＡ液とし、これとは別に下記成分（１）〜（４）及び（９）を混合溶解させてＢ液とし、Ａ液とＢ液を均等に混合し、化粧水を調整した。
【００３９】
（実施例３）乳液
下記成分（１）〜（１０）、別に（１１）〜（１４）及び（１６）を７５℃で加熱溶解させてそれぞれＡ液及びＢ液とし、Ａ液にＢ液を加えて乳化し、攪拌しながら５０℃まで冷却し、成分（１５）を加え、乳液を調製した。
【００４０】
（実施例４）石けん
石けん製造の定法により下記成分を混合し製した。
【００４１】
（実施例５）クレンジングジェル
下記成分（１）〜（３）、別に（４）〜（６）及び（８）を７０℃に加熱溶解させてそれぞれＡ液及びＢ液とし、Ａ液にＢ液を加えて均一になるまで攪拌した。攪拌しながら５０℃まで冷却し、成分（７）を加えてクレンジングジェルを製した。
【００４２】
（実施例６）パック剤
Ａ相、Ｂ相、Ｃ相をそれぞれ均一に溶解し、Ａ相にＢ相を加えて可溶化し、次いでＣ相を加えて均一に溶解し、製した。
【００４３】
（実施例７）乳化型ファンデーション
下記成分（１）〜（６）を充分に混合粉砕した粉末部をＡとし、（７）（８）をＢ液、（９）〜（１２）及び（１４）をＣ液とする。Ｃ液を加熱撹拌後、Ａを添加しホモミキサー処理し、さらに過熱混合したＢ液を加えてホモミキサー処理した。撹拌しながら５０℃まで冷却し、（１３）を加え、さらに室温まで冷却して製した。
【００４４】
（実施例８）固形ファンデーション
下記成分（１）〜（７）をブレンダーで均一に混合し、これに（８）〜（１４）を加え、よく混練して製した。
【００４５】
（実施例９）ヘアートニック
下記成分（５）に（１）〜（４）及び（７）を加え、攪拌溶解した後、（６）及び（８）を加えてさらに攪拌して製した。
【００４６】
（実施例１０）健康補助食品
下記の混合物を打錠して、錠剤状の健康補助食品を製した。
（１）コラーゲン ２０．０％
（２）ホウライシダ抽出物（製造例４） ３０．０％
（３）ムユウジュ抽出物（製造例４） ２０．０％
（４）ムコ多糖蛋白 １０．０％
（５）粉糖 ２０．０％
【００４７】
（実施例１１）健康補助食品
下記の混合物を打錠して、錠剤状の健康補助食品を製した。
（１）セラミド ２．０％
（２）シルクフィブロイン ８．０％
（３）ムユウジュ抽出物（製造例４） ２０．０％
（４）カミメボウキ抽出物（製造例４） １０．０％
（５）Ｎ−アセチルグルコサミン ２０．０％
（６）デキストリン ３０．０％
（７）グリセリン脂肪酸エステル １０．０％
【００４８】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のホウライシダ（Ａｄｉａｎｔｕｍ ｃａｐｉｌｌｕｓ−ｖｅｎｅｒｉｓ Ｌ．）、カミメボウキ（Ｏｃｉｍｕｍ ｓａｎｃｔｕｍ Ｌ．）、ムユウジュ（Ｓａｒａｃａ ａｓｏｃａ Ｄｅ Ｗｉｌｄｅ）よりなる群の１種又は２種以上の溶媒抽出物は、優れたコラーゲン産生促進作用を有し、これらを配合した皮膚外用剤、美容食品は、皮膚の老化防止に有効である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a collagen production promoter having an action of activating collagen production by fibroblasts in the dermis layer of a specific plant extract, an external preparation for skin having a collagen production promotion action, and a cosmetic food.
[0002]
[Prior art]
In aging skin, qualitative and quantitative changes in dermal matrix components such as collagen fibers, elastin fibers, and acidic mucopolysaccharides occur as fibroblast activity decreases. Collagen fibers become rigid due to the formation of abnormal aging crosslinks and lose their inherent elasticity. Elastin fibers degenerate and disintegrate, and elastin having a different amino acid composition is produced in a compensatory manner, leading to dysfunction. As a result, the skin loses its flexibility, causing wrinkles and sagging. Collagen production promoters have been developed for the purpose of preventing such physiological skin aging (JP-A-11-335293, JP-A-2000-191498, JP-A-2000-309521, JP-A-2001-316240). And JP-A-2002-087974).
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the effects of the collagen production promoter to date have not always been sufficient, and effective incorporation into products has not yielded effective results. The present invention provides an effective collagen production promoter in dermal fibroblasts, a skin preparation agent and a beauty food containing the effective collagen production promoter.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In view of the above-mentioned current situation, the present inventors have studied collagen-promoting effects of a wide variety of substances. As a result, the present inventors have found that spinach fertilizer (Adiantum capillus-veneris L.), sea squirrel (Ocimum sanctum L.), and sea urchin (Saraca asoca). One or more solvent extracts of the group consisting of De Wild) have been found to have an excellent collagen production promoting action, and the present invention has been completed. With respect to the extract of Spinach (Adiantum capillus-veneris L.), an external preparation for whitening skin combined with kojic acid and / or a derivative thereof (Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-17845) and melanin with respect to Ocimum sanctum L. Production inhibitors and their uses (JP-A-11-116492), antibacterial agents (JP-A-2000-136141, JP-A-2000-229804), blood pressure lowering agents (JP-A-2000-169381), antioxidants (JP-A-7-138126) ) And a hyaluronidase inhibitor (JP-A-7-138180). There has been no report on the collagen production-promoting effect of an extract of Adiantum capillus-veneris L., an extract of sea cucumber (Ocimum sanctum L.), or an extract of swordfish (Saraca asoca De Wild). There is no known application to skin external preparations or beauty foods. The present inventors have completed the present invention based on the above findings.
[0005]
The present invention provides a collagen production comprising, as an active ingredient, one or two or more solvent extracts of the group consisting of spinach (Adiantum capillus-veneris L.), sea gull (Ocimum sanctum L.), and sea lion (Saraca asoca De Wild). Accelerator. The collagen production promoter of the present invention is preferably used as an anti-aging agent when incorporated into an external preparation for skin or beauty food.
[0006]
Hereinafter, the configuration of the present invention will be described in detail. The spinach used in the present invention is a fern plant, a plant belonging to the genus Pescaridae in the family Spinach fern. It is. It is widely distributed from tropical to subtropical. In the private sector, it has been used as a hair growth promoter, anti-inflammatory diuresis, and expectorant (World Dictionary of Useful Plants: Heibonsha). The site used in the present invention is a leaf.
[0007]
Kamimebuki is a plant belonging to the Labiatae family of the genus Lamiaceae. (= Ocimum tenuiflorum L.). Cultivated in India and Southeast Asia, it is also used for flavoring dishes. The part used in the present invention is a ground part.
[0008]
Scarlet beetle is a plant belonging to the genus Meju, a legume family, and has a scientific name of Saraca asoca De Wild. Wild in India and Sri Lanka. Also known as Ashoka Kanoki, it is a Hindu holy tree. Folk remedies have been used for dyspepsia, blood disorders, bile disorders, ulcers, etc. The site used in the present invention is the bark.
[0009]
The method for preparing the extract used in the present invention is not particularly limited, and examples thereof include a method of extracting a crude or dried crude drug from a low temperature to a heated temperature using various solvents.
[0010]
Specific examples of the extraction solvent include water, lower monohydric alcohols such as methanol and ethanol, glycerin, propylene glycol, dipropylene glycol, liquid polyhydric alcohols such as 1,3-butylene glycol, and lower alkyl esters such as ethyl acetate. For example, one or more of these mixed solvents can be used.
[0011]
The extract used in the present invention may be used as it is, or may be filtered and concentrated as necessary. In addition, the extract can be fractionated and purified by a column chromatography method, a countercurrent distribution method, or the like, and used.
[0012]
Further, after the above-mentioned substances are dried under reduced pressure or lyophilized, they can be prepared in powder or paste form and formulated into an appropriate formulation for use.
[0013]
(Extract production example 1)
300 g of a 50 vol% ethanol solution is added to 20 g of spinach fern leaves, extracted at 50 ° C. for 8 hours, cooled, and filtered to produce an extract. The product evaporation residue was 2.13%.
[0014]
(Extract manufacturing example 2)
300 g of 50 vol% ethanol is added to 20 g of the above-ground portion of the sea cucumber and extracted at room temperature for 5 days. This is filtered and concentrated to dryness. It is heated and dissolved in 300 g of a 50% by weight (hereinafter simply referred to as "%") 1,3-butylene glycol solution to produce an extract. The evaporation residue of the product was 2.06%.
[0015]
(Extract Manufacturing Example 3)
3000 g of a 50 vol% ethanol solution is added to 200 g of the bark of Mju, and extracted at 50 ° C. for 8 hours. After cooling, the mixture is filtered, concentrated, and passed through a column filled with the synthetic adsorbent Diaion HP-20. After washing with water, elution is carried out with a 50 vol% ethanol solution, and the eluate is dried under reduced pressure and dissolved in 500 g of a 50% 1,3-butylene glycol solution to produce an extract. The evaporation residue of the product was 2.17%.
[0016]
(Extraction Production Example 4)
3000 g of purified water was added to 200 g of each of the leaves of the spinach fern, the above-ground portion of the seagull broom, and the bark of the rouge, and the mixture was stirred and extracted at 70 ° C. for 8 hours, cooled, filtered, concentrated, freeze-dried, and dried. 3 g, Kamimebuki extract powder 57.6 g, and Mujuju extract powder 38.4 g were produced.
[0017]
(Extract Manufacturing Example 5)
To each of 200 g of the leaf of the spinach fern, the above-ground portion of the sea squirrel, and the bark of the rouge, 3000 g of a 50 vol% ethanol solution was added, and the mixture was stirred and extracted at 50 ° C. for 8 hours, filtered after cooling, concentrated, freeze-dried, and dried. 40.2 g, Kamimebuki extract powder 38.4 g, and Muju extract powder 32.7 g were produced.
[0018]
The amount of the extract of the present invention varies depending on the type, properties, quality and expected effect of the product to be blended, but preferably 0.0001 to 10.0%, particularly 0% in terms of dry solid matter. 0.001 to 5.0% is preferable from the viewpoint of the effect.
[0019]
When the collagen production promoter of the present invention is used in an external preparation for skin, in addition to the above-mentioned components, if necessary, a skin external preparation such as a cosmetic, a quasi-drug, or a medicament, as long as the effects of the present invention are not impaired. Ingredients required for use, for example, surfactants, oils, humectants, thickeners, antioxidants, UV protection agents, alcohols, powder components, coloring agents, fragrances, aqueous components, water, various skin nutrients, etc. are required Can be appropriately compounded according to the conditions.
[0020]
In addition, plants having a physiologically active effect such as sequestering agents, antiseptic antibacterial agents, cell activators, sebum secretion regulators, anti-inflammatory agents, astringents, whitening agents, active oxygen inhibitors, antiallergic agents, antiaging agents, etc. Extracts and their extracted fractions, purified products, and the like can also be appropriately blended.
[0021]
The collagen production promoter of the present invention and the skin external preparation containing the same are not limited to general skin cosmetics, but include drugs, quasi-drugs, cosmeceuticals and the like. The dosage form of the external preparation for skin of the present invention may be any of a solubilizing system, an emulsifying system, a powder dispersing system, etc., and the application is a basic cosmetic such as a lotion, an emulsion, a cream, a pack, and a makeup cosmetic such as a foundation. Toilet products such as shampoos, rinses, soaps, body shampoos, and bath agents.
[0022]
In addition, when the collagen production promoter of the present invention is used in a beauty food, it can be blended with any food as long as the activity is not hindered. Here, the beauty food means any food or drink intended to prevent and improve skin aging. Optional foods and drinks include processed grain foods, processed fats and oils, processed meat meat, processed marine products, dairy products, processed fruit foods, processed vegetable foods, various beverages, seasonings, etc., and the collagen production promoter of the present invention. There is, but is not limited to, health supplements and the like mainly containing.
[0023]
In the beauty food of the present invention, the amount of the collagen production promoter of the present invention varies depending on the form, but in consideration of the general intake of the beauty food, it is 1 to 500 mg per adult per day. It is preferable to set.
[0024]
Next, examples will be described, but the present invention is not limited to these examples.
[0025]
(Test Example 1) As a test sample for evaluating the collagen production promoting action, those prepared in Production Examples 4 and 5 were used. The concentration of human skin-derived fibroblasts was prepared in a MEM medium containing 10% fetal bovine serum (hereinafter abbreviated as FBS), and seeded at 2 × 10 4 cells / well on a 96-well plate at 37 ° C., 5% carbon dioxide. The cells were cultured under gas for 24 hours. After culturing for 24 hours, washing twice with PBS (-), and adding a test sample to a serum-free medium (5 g / L BSA, 0.01 mg / L EGF, 1 mg / L insulin and 1 mg / L hydrogel) The cells were cultured under the same conditions for 48 hours in a MEM medium supplemented with cortisone. After the culture, 100 μL of the culture supernatant was added to the ELISA plate and stored at room temperature for 18 hours. After washing with PBS containing 0.05% Tween-20 (PBS-T), PBS-T containing 1% skim milk was added and blocked at room temperature for 2 hours. The cells were treated with an anti-human type I collagen antibody and a peroxidase standard anti-rat IgG antibody, and the color was developed using a peroxidase color development kit. The amount of type I collagen contained in the culture supernatant was determined from the absorbance at 450 nm. The amount was calculated per unit protein, with the amount of type I collagen of the control taken as 100%. For protein quantification, the Lowry method was used. The results are shown in Table 1.
[0026]
[Table 1]
[0027]
(Test Example 2) Anti-aging test of skin In order to examine the anti-aging effect of the skin, the cosmetics having the compositions shown in the following Example 1 and Comparative Example 1 were used to improve the effect on wrinkles and the skin by the following methods. An evaluation test was carried out on the effect of improving adhesion and sagging.
[0028]
Thirty healthy women of age 40 to 50 randomly selected as subjects were used as test subjects, and the cosmetics of Examples and Comparative Examples were used on the facial skin for two months every day. The effect was examined.
[0029]
(Example 1) Cream The following components (1) to (10) and separately the following components (11) to (18) were heated and dissolved at 75 ° C. to obtain a liquid A and a liquid B, respectively. Solution B was added to Solution A, emulsified, cooled to 50 ° C. with stirring, and component (19) was added to prepare a cream.
[0030]
(Comparative Example 1)
Cream A cream was prepared in the same manner as in Example 1, except that the extract of Pleurotus fern, the extract of Gullium serrata, and the extract of Citrus salmon were replaced with 5.0% of purified water.
[0031]
"Improvement effect on wrinkles"
The state of wrinkles at the outer corner of the eyes was visually evaluated.
(Judgment criteria)
Effective: Wrinkles are less noticeable Slightly effective: Wrinkles are less noticeable No effect: No change "Improvement effect on skin flaking and sagging"
Visual evaluation of skin flaking and sagging was performed.
(Judgment criteria)
Effective: There is a peel on the skin compared to before use, and there is no sagging. Effective: There is still a skin on the skin before use, and sagging is reduced. No effect: No change.
[Table 2]
[0033]
As is clear from Table 2, when the cream of Example 1 was used, wrinkles at the outer corners of the eyes, skin swelling and sagging were improved as compared with the case where the cream of Comparative Example 1 was used. Admitted. This confirmed that the cosmetic containing the extract of the present invention had an anti-aging effect.
[0034]
(Test Example 3) Skin viscoelasticity test In order to examine the effect of a cosmetic food on the viscoelasticity of skin, a skin viscoelasticity test was performed by using the cosmetic food of the composition shown in Table 3 by the following method.
[0035]
Thirty randomly selected healthy women aged 30 to 40 years (six groups of five at random) were taken as subjects, and the beauty foods of the examples were taken one tablet each morning and evening every day for three months. The skin viscoelasticity under the eyes of the subject was measured using a skin viscoelasticity meter (CUTOMETER SEM474: manufactured by Eurotech Japan), and the values before starting to take were compared. The average of the group of subjects was taken as the measured value. The degree of plasticity and elasticity were determined by a conventional method. The results are shown in Table 3.
[0036]
[Table 3]
[0037]
Examples of the formulation of the present invention are shown below.
[0038]
(Example 2) Lotion The following components (5) to (8) are mixed and dissolved to form a solution A. Separately, the following components (1) to (4) and (9) are mixed and dissolved to form a solution B, The solution A and the solution B were evenly mixed to prepare a lotion.
[0039]
(Example 3) Emulsion The following components (1) to (10) and (11) to (14) and (16) are separately dissolved by heating at 75 ° C. to obtain a liquid A and a liquid B, respectively. The mixture was emulsified, cooled to 50 ° C. while stirring, and the component (15) was added to prepare an emulsion.
[0040]
(Example 4) The following components were mixed and produced according to a standard method for producing soap and soap.
[0041]
(Example 5) Cleansing gel The following components (1) to (3) and (4) to (6) and (8) are separately heated and dissolved at 70 ° C. to obtain a liquid A and a liquid B, respectively. And stirred until uniform. The mixture was cooled to 50 ° C. while stirring, and the component (7) was added to produce a cleansing gel.
[0042]
(Example 6) Packing agent A phase, B phase, and C phase were each uniformly dissolved, and the B phase was added to the A phase to solubilize, and then the C phase was added to uniformly dissolve and produce.
[0043]
(Example 7) Emulsion type foundation A powder part obtained by sufficiently mixing and pulverizing the following components (1) to (6) was designated as A, (7) and (8) as a B liquid, and (9) to (12) and (14). Is liquid C. After the solution C was heated and stirred, A was added thereto, and the mixture was treated with a homomixer. Further, the superheated and mixed solution B was added, followed by treatment with a homomixer. The mixture was cooled to 50 ° C. with stirring, (13) was added, and the mixture was further cooled to room temperature to produce the product.
[0044]
(Example 8) Solid foundation The following components (1) to (7) were uniformly mixed with a blender, and (8) to (14) were added thereto and kneaded well.
[0045]
Example 9 Hair Tonic The components (1) to (4) and (7) were added to the following component (5), and the mixture was dissolved by stirring.
[0046]
(Example 10) Health supplements The following mixture was tableted to produce tablet-shaped health supplements.
(1) Collagen 20.0%
(2) Spinach extract (Production Example 4) 30.0%
(3) Porphyra extract (Production Example 4) 20.0%
(4) Mucopolysaccharide protein 10.0%
(5) Powdered sugar 20.0%
[0047]
(Example 11) Health supplements The following mixture was tableted to produce tablet-shaped health supplements.
(1) Ceramide 2.0%
(2) Silk fibroin 8.0%
(3) Porphyra extract (Production Example 4) 20.0%
(4) Sea cucumber extract (Production Example 4) 10.0%
(5) N-acetylglucosamine 20.0%
(6) Dextrin 30.0%
(7) Glycerin fatty acid ester 10.0%
[0048]
【The invention's effect】
As described above, one or more solvent extracts of the group consisting of the spinach (Adiantum capillus-veneris L.), the sea squirrel (Ocimum sanctum L.), and the sea roast (Saraca asoca De Wild) of the present invention are as described above. It has an excellent collagen production promoting action, and a skin external preparation and a beauty food containing these are effective in preventing skin aging.
