JP2004182661A - 歯科用レジン強化型セメント用前処理剤 - Google Patents

歯科用レジン強化型セメント用前処理剤 Download PDF

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JP2004182661A
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Daisuke Ota
大介 太田
Hisashi Nakaseko
恒 中瀬古
Daisuke Usu
大輔 薄
Hideki Tokui
秀樹 徳井
Shinichi Kato
伸一 加藤
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GC Corp
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Abstract

【課題】歯科用レジン強化型セメントの歯質への接着性を向上させると共に安定した接着強度を得ることができ、しかも従来より歯質表面の前処理操作が簡略化され脱落や破折等が生じることが無い安定したセメント修復を可能とする歯科用レジン強化型セメント用前処理剤を提供する。
【解決手段】歯科用レジン強化型セメント用前処理剤を、
a)リン酸基を少なくとも1個有する重合性モノマー:0.5〜25重量%、
b)カルボキシル基を少なくとも1個有する重合性モノマー:0.5〜50重量%、
c)常圧での沸点200℃以下の揮発性有機溶剤:1.0〜50重量%、
d)水:10〜90重量%
より成る構成とし、更に、e)重合触媒:0.01〜10重量%を含有させたり、f)重合触媒:0.01〜10重量%を含有させたりすることもある。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科用レジン強化型セメント用前処理剤に関するものである。更に詳しくは、歯科の臨床で歯科用レジン強化型セメントを使用する際に歯質等への接着力をより強く、或いはより安定させるために使用する歯科用レジン強化型セメント用前処理剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
歯科用セメントは幅広い用途に使用されている歯科材料の一つであり、その種類は多い。現在使用されている主なものは、酸化亜鉛とリン酸との反応を利用したリン酸亜鉛セメント、酸化亜鉛とポリカルボン酸との反応を利用したポリカルボキシレートセメント、酸化亜鉛とユージノールとの反応を利用した酸化亜鉛ユージノールセメント、アルミノシリケートガラスとリン酸との反応を利用したシリケートセメント、アルミノシリケートガラスとポリカルボン酸との反応を利用したグラスアイオノマーセメント等が代表的なものである。
【0003】
また最近、歯科用レジン強化型セメント或いは歯科用光重合型セメントといった新しい歯科用セメントが開発され、例えば、特開昭62−149715号公報「重合可能なセメント混合物」、特開平2−6358号公報「光硬化性イオノマーセメント」、特開平5−255033号公報「歯組成物および方法」、特公平6−27047号公報「歯科用グラスアイオノマーセメント組成物」、特開平8−26925号公報「歯科用グラスアイオノマーセメント組成物」、特許第3288698号公報「水をベースとする万能な医療用及び歯科用セメント」として開示され、大きな注目を集めている。これらは従来の歯科用セメント成分、例えばグラスアイオノマーセメントであれば塩基性の粉末と酸性の液といった成分に更に重合性モノマー及び重合触媒を配合したものであり、従来の塩基性の粉末と酸性の液といった成分の硬化反応とほぼ同時に且つ独立して光重合又は化学重合により重合性モノマーの重合反応が起こり硬化する機構を持つ歯科用セメントである。
【0004】
これらの歯科用セメントは従来型のものと比較して任意に硬化作業を短縮できることから操作性が大きく向上し、また諸物性、例えば初期硬さや曲げ強度、抗張力等の物性が著しく向上している。更にレジン成分(重合性モノマー)の配合によって透明性が向上した結果、審美性の点でも大きく改善されている。特にグラスアイオノマーセメントやポリカルボキシレートセメント等のセメントにおいてはこのタイプのセメントの欠点とされていた硬化初期における水分との接触による脆弱化や崩壊、色の白濁といった問題点も克服され、優れた性質を持つ歯科用セメントとなっている。
【0005】
この重合性モノマー及び重合触媒を配合した歯科用レジン強化型セメントは、歯質に対する接着性ということに関してはその基となる従来型歯科用セメントの性質をそのまま受け継いでいる。例えばリン酸亜鉛セメント、酸化亜鉛ユージノールセメント、シリケートセメント等は歯質接着性を持たず、グラスアイオノマーセメントやポリカルボキシレートセメント等は歯質接着性を有している。一方、歯科用レジン強化型セメントに配合される重合性モノマーには一般的には歯質接着性がないことから、歯科用レジン強化型セメントは従来型セメントと同様に歯質に対する接着性が無いか又はあっても比較してより低くなってしまう欠点があった。
【0006】
一般に、歯科用セメントと歯質との接着性を向上させるために切削後の歯面に残存しているスメアー層を除去する目的で酸による前処理が行われている。従来の歯科用セメントの前処理剤としては、リン酸の水溶液やカルボン酸の水溶液を歯面に塗布し、一定時間経過後に水洗して乾燥してから歯科用セメントを適用することが一般的に行われていた。また、リン酸やカルボン酸の水溶液中に重合性モノマーを含ませ必要により光照射を行ってから歯科用レジン強化型セメントを適用することもできるが、何れの場合にも前処理剤塗布後に水洗,乾燥,更に重合性モノマーを含む場合には光照射を行う必要があり、これらの操作は煩雑且つ繊細であるため操作ミスによる接着力の低下を起こす可能性も少なくなかった。
【0007】
そこで、リン酸基、リン酸ジエステル基、ホスホン酸モノエステル基及びホスフィン酸基のいずれか1つを少なくとも1個含有する有機化合物と重合可能な不飽和有機化合物と水とから成る歯科用レジン強化型セメント用前処理剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この歯科用レジン強化型セメント用前処理剤は、塗布後の水洗が不要でありながら歯科用レジン強化型セメントと歯質との接着力を向上させることが可能なものである。しかし、この前処理剤では歯面のスメアー層の溶解や歯質脱灰の効果が高いためエナメル質に対しては高い効果を発揮するが、象牙質のコラーゲンが変性し易いため象牙質接着性については接着の安定性に欠ける面があった。また歯質表面に塗布後約30秒間の放置が必要であり、歯科医師や患者への時間的な負担が大きかった。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−249514号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、前記リン酸基、リン酸ジエステル基、ホスホン酸モノエステル基及びホスフィン酸基のいずれか1つを少なくとも1個含有する有機化合物と重合可能な不飽和有機化合物と水とから成る歯科用レジン強化型セメント用前処理剤の問題点であった、象牙質のコラーゲン変性に伴う象牙質との接着力及び接着安定性の向上、更には歯質表面に塗布後約30秒間の放置が必要である問題を解決した新規な歯科用レジン強化型セメント用前処理剤を開発することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、歯質又はグラスアイオノマーセメントとコンポジットレジン等の重合性モノマーを含む複合材料とを接着する際に利用されているプライマー(例えば特開平3−240712号公報,特開平4−8368号公報,特開2001−72523号公報)や前処理剤を必要としない接着性組成物(例えば特開平10−236912号公報)の接着機構に着目し、リン酸基を有する重合性モノマーと比較して象牙質のコラーゲンを変性させ難いカルボキシル基を有する重合性モノマーをリン酸基を有する重合性モノマーと併用することにより、歯面のスメアー層の溶解や歯質脱灰の効果に加えて、重合性モノマーのカルボキシル基が、歯質のコラーゲンを変性させることなくアパタイト表層の水酸基,金属イオン及び水素イオンや,有機質であるコラーゲンのカルボキシル基,カルボニル基,アミノ基及びイミノ基等とキレート結合や水素結合、或いはイオン架橋反応による結合を起こすことにより象牙質に対しても優れた接着性と接着安定性とを示すことを究明して本発明を完成したのである。
【0011】
即ち本発明は、
a)リン酸基を少なくとも1個有する重合性モノマー:0.5〜25重量%、
b)カルボキシル基を少なくとも1個有する重合性モノマー:0.5〜50重量%、
c)常圧での沸点200℃以下の揮発性有機溶剤:1.0〜50重量%、
d)水:10〜90重量%
より成ることを特徴とする歯科用レジン強化型セメント用前処理剤であって、
更に、e)重合触媒:0.01〜10重量%を含有したり、f)酸基を有さない重合性モノマーを1.0〜40重量%含有することが好ましい歯科用レジン強化型セメント用前処理剤である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明において歯科用レジン強化型セメントとは、特にその構成の一部に重合性モノマー及び重合触媒が配合され、その硬化反応機構の一部に重合性モノマーの重合反応を含むセメント組成物を指す。より具体的に本発明で述べる歯科用レジン強化型セメントの例を挙げると、レジン強化型リン酸亜鉛セメント、レジン強化型ポリカルボキシレートセメント、レジン強化型酸化亜鉛ユージノールセメント、レジン強化型シリケートセメント、レジン強化型グラスアイオノマーセメント等が挙げられる。これ等の歯科用レジン強化型セメントに含まれる重合性モノマーの重合反応には、化学重合型,光重合型,その両方を併せ持つデュアルキュア型等があるが、どのような形態でもよい。
【0013】
本発明のa)成分であるリン酸基を少なくとも1個有する重合性モノマーとは、歯質及び歯科用レジン強化型セメントとの化学的接着における主要な接着成分であり、1分子中にリン酸基を少なくとも1個有する重合性モノマーであって、好ましくは1分子中にリン酸基を少なくとも1個有するメタクリレート又はアクリレートである(2種を纏めて(メタ)アクリレートと表記することがある)。リン酸基は、カルボキシル基よりも強い酸性を示すことから歯面のスメアー層の溶解や歯質脱灰の効果が高く、特にエナメル質に対して高い効果を発揮する。
【0014】
リン酸基としては、リン酸基、リン酸ジエステル基、ホスホン酸モノエステル基及びホスフィン酸基を含み、具体的にa)成分であるリン酸基を少なくとも1個有する重合性モノマーを明記すると例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェート、ビス[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]ハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフェニルハイドロジェンホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルプロパン−2−ジハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルプロパン−2−フェニルハイドロジェンホスフェート、ビス(3−(メタ)クリロキシプロピル)アシドホスフェート、ビス[5−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニル}ヘプチル]ハイドロジェンホスフェートなどが挙げられる。これ等のリン酸基を少なくとも1個有する重合性モノマーは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【0015】
本発明において、a)成分のリン酸基を少なくとも1個有する重合性モノマーは、前処理剤中に0.5〜25重量%の範囲で配合することが必要である。0.5重量%未満では特にエナメル質に対する歯科用レジン強化型セメントの良好な接着性が得られず、また25重量%を超えると歯科用レジン強化型セメント用前処理剤の保存性が悪くなり、また却って歯質接着性が低下する。
【0016】
本発明のb)成分であるカルボキシル基を少なくとも1個有する重合性モノマーとは、1分子中にカルボキシル基を少なくとも1個有する或いは水と容易に反応してカルボキシル基を少なくとも1個生じることが可能な重合性モノマーであり、1分子中にカルボキシル基を少なくとも1個有する或いは水と容易に反応してカルボキシル基を少なくとも1個生じることが可能な(メタ)アクリレートであることが好ましい。このb)成分のカルボキシル基を少なくとも1個有する重合性モノマー中のカルボキシル基は、リン酸基と比較して作用がマイルドであるため象牙質のコラーゲン変性の危険性が少ないため特に象牙質に対して高い効果を発揮する。また、a)成分であるリン酸基を少なくとも1個有する重合性モノマーと併用することにより歯面への処理時間を短縮することが可能となる。
【0017】
b)成分であるカルボキシル基を少なくとも1個有する重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、4−(メタ)クリロキシエチルトリメリット酸及びその酸水和物、6−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−1,2,6−トリカルボン酸及びその酸水和物、1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルピロメリット酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、11−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸、N−(メタ)アクリロイル−p−アミノ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−o−アミノ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−5−アミノサリチル酸、1,3−ジ(メタ)アクリロイルプロパン−2−フェニルハイドロジェンホスフェート等を例示できる。これ等のカルボキシル基を少なくとも1個有する重合性モノマーは2種類以上を組み合わせて使用してよい。
【0018】
本発明において、b)成分のカルボキシル基を少なくとも1個有する重合性モノマーは、前処理剤中に0.5〜50重量%の範囲で配合することが必要である。0.5重量%未満では特に象牙質に対する歯科用レジン強化型セメントの良好な接着性及び接着の安定性が得られず、また50重量%を超えると歯科用レジン強化型セメント用前処理剤の保存性が悪くなり、また特にエナメル質への歯質接着性が低下する。
【0019】
本発明においては、各種重合性モノマーと後述するd)成分である水とを容易に相溶させること及び歯質中に本発明に係る歯科用レジン強化型セメント用前処理剤を効率良く浸透させること、更に歯面への塗布後にエアーにより乾燥し易くすることを目的として、c)成分である常圧での沸点200℃以下の揮発性有機溶剤を配合する。本発明に使用されるc)成分である常圧での沸点200℃以下の揮発性有機溶剤としては例えば、メタノール,エタノール,イソプロパノール,アリルアルコール,アセトン,メチルエチルケトン,ジエチルエーテル,イソプロピルエーテル,ジエチレングリコール,酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチル,2−エチルヘキシルアセテート,ヘキサン,トルエン,キシレン,ジクロルメタン,1,2−ジクロルエタン,クロロホルム,塩化メチレン等が挙げられる。これ等の揮発性有機溶剤は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【0020】
本発明において、c)成分の常圧での沸点200℃以下の揮発性有機溶剤は、前処理剤中に1.0〜50重量%の範囲で配合する。1.0重量%未満では前述の効果が充分得られず、また50重量%を超えると歯質接着性が悪化する。
【0021】
本発明ににおいて、d)成分の水は、a)成分のリン酸基を少なくとも1個有する重合性モノマー,b)成分のカルボキシル基を少なくとも1個有する重合性モノマー及びc)成分の常圧での沸点200℃以下の揮発性有機溶剤を、希釈,溶解し、歯科用レジン強化型セメント用前処理剤に適度な流動性,浸透性を持たせるために必要不可欠な成分である。本発明において水は不純物を含まないものが好ましく、蒸留水,精製水,イオン交換水又は脱イオン水等が好適である。
【0022】
d)成分である水の含有量は、前処理剤中に10〜90重量%の範囲にあることが必要である。10重量%未満では歯面に対するぬれ性が悪くなり、また90重量%を超えると歯科用レジン強化型セメント用前処理剤としての歯質接着性の向上等の効果が得られなくなる。
【0023】
本発明においては、更にe)成分として重合触媒を加えて重合硬化性を持たせることもできる。これにより歯科用レジン強化型セメントと同時に本発明に係る歯科用レジン強化型セメント用前処理剤を重合させることができ、充分な重合反応が得られるので好ましい。勿論、操作性を悪化させないためにも歯科用レジン強化型セメントを適用する前に前処理剤単独で光照射を行う必要はなく、更には後に使用する歯科用レジン強化型セメントが光照射が不要な場合ならば光照射を行わなくても接着力向上の効果がある。
【0024】
本発明に用いられるe)成分の重合触媒には公知のものが用いることができ、レドックス反応等により重合反応を起こさせる有機過酸化物、又は光照射により重合反応を起こさせる光重合開始剤が歯科用材料では最も一般的であり、これ等は本発明におけるe)成分の重合触媒としても好ましい。具体例を挙げると、有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド,ジ−t−ブチルパーオキサイド,クメンハイドロパーオキサイド,m−トリオイルパーオキサイド,ジ−P−クロロベンゾイルパーオキサイド,t−ブチルハイドロパーオキサイド,メチルエチルケトンパーオキサイド,ジラウロイルパーオキサイド等が挙げられる。また光重合開始剤としては特にカルボニル系光重合開始剤が好ましい。具体例を挙げると、ベンジル−p,p’−ジメトキシベンジル,p,p’−ジクロロベンジル,カンファーキノン,ベンゾイン,ベンジルジメチルケタール,ベンジルジエチルケタール,チオキサントン等で、より詳しくは歯科用光重合型セメントとして前述した特公平6−27047号公報「歯科用グラスアイオノマーセメント組成物」の中で例示されている光重合開始剤が挙げられる。これ等の重合触媒は場合によっては2種類以上使用しても差し支えない。
【0025】
本発明においては、e)成分の重合触媒として硬化性をより促進するために還元剤を適当な量加えることもある。還元剤としては特に限定はないが、一般的なアミン化合物類,チオ尿素類,有機スルフィン酸塩類等が好ましい。具体例を挙げると、ジメチルアミノエチルメタクリレート、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、P−ジメチルアミノ安息香酸メチル、P−ジメチルアミノ安息香酸エチル、P−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N’−ジメチルアニリン、N,N’−ジメチル−P−トルイジン、N,N’−ジ(β−ヒドロキシエチル)−アニリン、N,N’−ジ(β−ヒドロキシエチル)−P−トルイジン、N−メチルアニリン、チオ尿素、アリルチオ尿素、O−トリルチオ尿素、ジフェニルチオ尿素、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、ベンゼンスルフィン酸カルシウム、ベンゼンスルフィン酸ストロンチウム、ベンゼンスルフィン酸アンモニウム、P−アセトアミドベンゼンスルフィン酸ナトリウム、ベンゼンスルフィン酸N,N’ジメチル−P−トルイジン塩、P−トルエンスルフィン酸ナトリウム、P−トルエンスルフィン酸リチウム、ロンガライト等が挙げられる。これ等の還元剤は2種類以上組み合わせて使用しても差し支えない。
【0026】
重合触媒の組み合わせとしては2成分系,3成分系を中心に、有機過酸化物−アミン化合物系、有機過酸化物−アミン化合物,スルフィン酸塩系、有機過酸化物−チオ尿素系、光重合開始剤−アミン化合物系、光重合開始剤−アミン化合物,スルフィン酸塩系、光重合開始剤−アミン化合物,チオ尿素系、有機過酸化物,光重合開始剤−アミン化合物系など様々なものが考えられるが、その何れでも構わない。特に好ましいのは、有機過酸化物−アミン化合物,スルフィン酸塩系、光重合開始剤−アミン化合物系である。
【0027】
本発明においてe)成分の重合触媒は、前処理剤中に0.01〜10重量%の範囲にあることが好ましい。0.01重量%未満では充分な硬化反応が得られ難く、10重量%を超えても特に効果が向上しない傾向がある。
【0028】
本発明においては、前処理被膜の強度を向上させるために更に適当なf)成分である酸基を有さない重合性モノマーを配合することもできる。このf)成分である酸基を有さない重合性モノマーは、a)及びb)成分の酸基を有する重合性モノマーを除いたアクリロイル基又はメタクリルロイル基を有する重合可能な不飽和有機化合物のことである。例えば、歯科用光重合型セメントとして前述した特公平6−27047号公報「歯科用グラスアイオノマーセメント組成物」の中で例示されているアクリレート又はメタクリレートが挙げられる。このf)成分である酸基を有さない重合性モノマーは必ずしも1種類に限定されず、2種類以上を組み合わせて使用することもできる。
【0029】
本発明においてf)成分の酸基を有さない重合性モノマーは、前処理剤中に1.0〜40重量%の範囲で前処理剤中に配合されることが好ましい。1.0重量%未満では良好な接着効果が得られ難く、40重量%を超えると接着性が悪化する傾向がある。
【0030】
本発明に係る歯科用レジン強化型セメント用前処理剤には、より歯科用レジン強化型セメント及び歯質と親和性を持ち、また馴染みを良くするために、歯質接着性のレジン強化型セメントである歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメントや歯科用レジン強化型ポリカルボキシレートセメントの液の主成分であるポリカルボン酸類、更に詳しくは、重量平均分子量が1,000〜40,000であるα−β不飽和カルボン酸の重合体を例えば1〜20重量%加えることもできる。これらのα−β不飽和カルボン酸の重合体は、α−β不飽和モノカルボン酸或いはα−β不飽和ジカルボン酸のことであり、例えば、アクリル酸,メタクリル酸,2−クロロアクリル酸,アコニット酸,メサコン酸,マレイン酸,イタコン酸,フマール酸,グルタコン酸,シトラコン酸等の単独重合体或いは共重合体のことである。共重合体はα−β不飽和カルボン酸同士の共重合体であってもよく、またα−β不飽和カルボン酸と共重合可能な成分であってもよい。
【0031】
本発明に係る歯科用レジン強化型セメント用前処理剤においては、必要に応じて通常用いられる重合禁止剤、紫外線吸収剤、着色剤等を適宜配合すること、あるいはフィラー、増粘剤等を使用して或る程度の粘性を持たせることは当然できる。また、本発明に係る歯科用レジン強化型セメント用前処理剤の形態としては基本的には1液又は1ペースト型であるが、2種以上を反応させる重合触媒を配合した場合には保存性の面から2液混合型、3液混合型、ペースト−液型などの形態が好ましい。また本発明に係る歯科用レジン強化型セメント用前処理剤の使用法に関しても様々な方法が考えられる。例えば、歯面に塗布した後直ぐに乾燥して歯科用レジン強化型セメントを使用する方法、歯面に塗布した後一定の時間放置した後に乾燥する方法、或いは歯面に一定時間筆等により擦り付けるように使用する方法(スクラビング処理)、2液混合型の場合は各液を使用直前に混合して歯面に塗布する方法、或いは1液を先ず歯面に塗布後にもう1液を塗布して使用する方法等がある。また歯質組織の部位、窩洞の形態等によって使用方法を変化させることも考えられる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。先ず、実施例1〜9の歯科用レジン強化型セメント用前処理剤、比較例2,3の試作液を以下に示す配合で調製した。
【0033】
<実施例1>
2−メタクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェート 3重量%
メタクリル酸 17重量%
アセトン 30重量%
蒸留水 50重量%
【0034】
<実施例2>
6−メタクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンホスフェート 3重量%
N−メタクリロイル−p−アミノ安息香酸 2重量%
イソプロパノール 20重量%
蒸留水 75重量%
【0035】
<実施例3>
10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート 3重量%
2−メタクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェート 7重量%
2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸 20重量%
エタノール 40重量%
蒸留水 30重量%
【0036】
<実施例4>
ビス(3−メタクリロキシプロピル)アシドホスフェート 10重量%
N−メタクリロイル−p−アミノ安息香酸 15重量%
ネオペンチルグリコールジメタクリレート 15重量%
エタノール 20重量%
蒸留水 40重量%
【0037】
<実施例5>
2−メタクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスフェート7重量%
1,3−ジメタクリロイルプロパン−2−フェニルハイドロジェンホスフェート3重量%
2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸 20重量%
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15重量%
メチルエチルケトン 20重量%
蒸留水 35重量%
【0038】
<実施例6>
Figure 2004182661
【0039】
<実施例7>
A液:
6−メタクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンホスフェート 20重量%
2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸 20重量%
ネオペンチルグリコールジメタクリレート 58.5重量%
ジラウロイルパーオキサイド 1.5重量%
B液:
イソプロパノール 25重量%
蒸留水 57重量%
ポリアクリル酸(平均分子量18,000) 15重量%
N,N’−ジメチル−P−トルイジン 1.5重量%
P−トルエンスルフィン酸ナトリウム 1.5重量%
【0040】
<実施例8>
10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート 15重量%
N−メタクリロイル−o−アミノ安息香酸 20重量%
ネオペンチルグリコールジメタクリレート 7.5重量%
エタノール 30重量%
蒸留水 25重量%
チオキサントン 1.0重量%
N,N’−ジメチル−P−トルイジン 1.5重量%
【0041】
<実施例9>
ビス[2−メタクリロイルオキシエチル]ハイドロジェンホスフェート10重量%
N−メタクリロイル−5−アミノサリチル酸 38重量%
ネオペンチルグリコールジメタクリレート 12重量%
エタノール 15重量%
蒸留水 15重量%
ポリアクリル酸(平均分子量18,000) 5重量%
ベンジルジエチルケタール 1.0重量%
ジフェニルチオ尿素 2.0重量%
P−ジメチルアミノ安息香酸イソプロピル 2.0重量%
【0042】
<比較例1>
前処理なし
【0043】
<比較例2>
10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート 10重量%
エタノール 45重量%
蒸留水 45重量%
【0044】
<比較例3>
特開平9−249514号公報に開示されている実施例1の歯科用レジン強化型セメント用前処理剤として
2−アクリロキシエチルホスホリック酸 3重量%
ネオペンチルグリコールジアクリレート 17重量%
蒸留水 80重量%
【0045】
前記実施例及び比較例の各材料を、以下に示す使用方法、試験方法にて接着試験を行い比較した。
〈使用方法〉
▲1▼ 実施例1〜5,8,9及び比較例2は歯質表面に筆により薄く塗布した後、10秒間放置し、その後軽くエアーを吹き付けて乾燥させ、続いて歯科用レジン強化型セメントの充填を行った。
▲2▼ 比較例3は特開平9−249514号公報に開示されているように歯質表面に筆により薄く塗布した後、30秒間放置し、その後軽くエアーを吹き付けて乾燥させ、続いてレジン強化型セメントの充填を行った。
▲3▼ 実施例6,7はA液とB液とを1:1の割合でディスポーザブル皿に採り、10秒間筆により混和した後、▲1▼と同様に筆により薄く塗布した後10秒間放置し、その後軽くエアーを吹き付けて乾燥させ、続いてレジン強化型セメントの充填を行った。
【0046】
〈接着試験とその評価〉
次に、以下に示す2種類の歯科用レジン強化型セメントを調整し、それぞれ下記に示す試験方法により、各実施例及び比較例の前処理剤を使用して牛歯エナメル質及び象牙質の歯質接着試験を行った。但し、比較例1は前処理剤等を何も使用せず、無処理で試験を行った。
【0047】
(1)<レジン強化型リン酸亜鉛セメント>
酸化亜鉛82g,酸化マグネシウム8g,無水硅酸6g,酸化ビスマス4gを充分混合し、1200℃の高温電気炉中で3時間保持して焼成し、冷却後、生成した硬い塊(クリンカー)をボールミルを用い10時間粉砕し、200メッシュ(ASTM)篩を通過させた。この粉末100gにベンゼンスルホニルクロライド1gを添加し、暗室中で充分混合して粉末をセメント粉末とした。一方、遊離正リン酸45g,リン酸亜鉛10g,ジ−2−メタクリロキシエチル−ヘキサメチレンジカルバメート10g,亜鉛5g,蒸留水30gを60分間撹拌混合し均一化し、この液をセメント液とした。前記セメント粉末2.5gに対して液1.0gの割合で30秒間練和して使用した。
【0048】
(2)<レジン強化型ポリカルボキシレートセメント>
酸化亜鉛75g,酸化マグネシウム10g,無水硅酸9g,フッ化ナトリウム6gを充分混合し、1200℃の高温電気炉中で3時間保持して焼成し、冷却後、生成した硬い塊(クリンカー)をボールミルを用いて10時間粉砕し、200メッシュ(ASTM)篩を通過させた。この粉末100gにベンゼンスルホニルクロライド1gを添加し、暗室中で充分混合して粉末をセメント粉末とした。一方、平均分子量20,000のポリアクリル酸30g,ジ−2−メタクリロキシエチル−ヘキサメチレンジカルバメート10g,ネオペンチルグリコールジアクリレート15g,蒸留水45gを60分間撹拌混合して均一化し、この液をセメント液とした。前記セメント粉末2.5gに対して液1.0gの割合で練和して使用した。
【0049】
(3)<レジン強化型グラスアイオノマーセメント>(光重合型)
酸化アルミニウム23g,無水硅酸41g,フッ化ストロンチウム10g,リン酸アルミニウム13g,リン酸カルシウム13gから成るガラス原料を充分混合し、1100℃の高温電気炉中で5時間保持しガラスを熔融させた。熔融後冷却し、ボールミルを用い10時間粉砕し200メッシュ(ASTM)篩を通過させた粉をガラス粉末とした。このガラス粉末100gに対してビニルトリエトキシシラン10%エタノール溶液20gを加えて乳鉢中で充分混合した後、蒸気乾燥器を用い110℃で2時間乾燥しシラン乾燥粉末とした。このシラン乾燥粉末100gにベンゼンスルホヒドロキサンミン酸1g,フッ化錫1g及びベンジルジメチルケタール1gを添加し、暗室中で充分混合して粉末をセメント粉末とした。一方、平均分子量20,000のポリアクリル酸30g,ジ−2−メタクリロキシエチル−ヘキサメチレンジカルバメート10g,ネオペンチルグリコールジアクリレート15g,蒸留水45gを60分間撹拌混合して均一化し、この液をセメント液とした。前記セメント粉末2.5gに対して液1.0gの割合で練和して使用した。
【0050】
<牛歯接着試験方法>
〔(1)レジン強化型リン酸亜鉛セメント及び(2)レジン強化型ポリカルボキシレートセメントの場合〕
牛歯下顎前歯の歯根部を切断し、抜髄後#600のSiCペーパーを用いて被着エナメル質、又は象牙質面を露出した。この牛歯エナメル質、又は牛歯象牙質面に対して、実施例1〜9,比較例2,3に示した前処理剤を前述の各使用方法で使用した。その後、直径3mmの孔の開いたマスキングテープをエナメル質、又は象牙質歯面に貼り付けた。レジン強化型セメントを練和してマスキングテープの孔の上に載せ、上からステンレス棒を押し付けて立て、セメント硬化後、温度37℃、湿度100%の恒温槽に入れ、24時間後万能試験機(商品名:オートグラフAG−50,島津社製)により、クロスヘッドスピード1mm/minの速度で試験体30個の引張り接着強度の平均値と標準偏差とを求め、表1に纏めて示した。
【0051】
〔(3)レジン強化型グラスアイオノマーセメントの場合〕
前述の(1)レジン強化型リン酸亜鉛セメント及び(2)レジン強化型ポリカルボキシレートセメントの場合と同様にして実施例1〜9,比較例2,3に示した前処理剤を使用して被着体を準備した後、牛歯エナメル質又は象牙質に、直径3mmの孔の開いたマスキングテープを貼り付け、その後に内径4mm,外径6mm、高さ2mmのアクリル製リングを付けた。続いてアクリル製リング内に、レジン強化型グラスアイオノマーセメントを練和して填入し、セルロイド板で圧接し、タングステン・ハロゲン・ランプを有する可視光線照射装置(商品名:GCニューライトVLーII,ジーシー社製)によって30秒間光照射し硬化させた。光硬化後、温度37℃、湿度100%の恒温槽に入れ、24時間後万能試験機(商品名:オートグラフ,島津社製)により、クロスヘッドスピード1mm/minの速度で試験体30個の引張り接着強度の平均値と標準偏差とを求め、表1に纏めて示した。
【0052】
【表1】
Figure 2004182661
【0053】
前記表1から明らかなように、歯科用レジン強化型ポリカルボキシレートセメント及び歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメントにおいて、比較例1の前処理剤を使用しない無処理の場合、比較例2の前処理剤を使用した場合と比較して実施例1〜9の歯科用レジン強化型セメント用前処理剤を使用した場合の方が、何れの歯科用レジン強化型セメントにおいても有意に接着強度が上がった。また、比較例2及び3と比較してバラツキが少なく、より安定した接着強度が得られることが判った。また比較例の場合、象牙質の接着試験において検体のうち数個に引張り試験前に脱落してしまったものがあったが、実施例1〜9の歯科用レジン強化型セメント用前処理剤を使用した場合は全く脱落することは無かった。
【0054】
【発明の効果】
以上に詳述した如く本発明に係る歯科用レジン強化型セメント用前処理剤は、歯科用レジン強化型セメントを使用する際の前処理剤として、接着性の無いレジン強化型セメントに対しては歯質との接着性を持たせ、また歯質接着性を有するレジン強化型セメントに対しては、セメントと歯質との接着をより強く、より安定させる効果を持つことが確実に認められたものである。しかも従来使用されている歯面処理剤と比較して放置時間も約10秒と短く、水洗をする必要も無いため操作も簡便であり、また歯質の脱灰、コラーゲン変性等も殆ど生じないため生体的にも安全であり、歯髄刺激等の心配が無いといった、非常に優れた理想的な性質を持った歯科用レジン強化型セメント用前処理剤であり、その歯科医療に貢献する価値の非常に大なるものである。

Claims (3)

  1. a)リン酸基を少なくとも1個有する重合性モノマー:0.5〜25重量%、
    b)カルボキシル基を少なくとも1個有する重合性モノマー:0.5〜50重量%、
    c)常圧での沸点200℃以下の揮発性有機溶剤:1.0〜50重量%、
    d)水:10〜90重量%
    より成ることを特徴とする歯科用レジン強化型セメント用前処理剤。
  2. 更に、e)重合触媒:0.01〜10重量%を含有する請求項1に記載の歯科用レジン強化型セメント用前処理剤。
  3. 更に、f)酸基を有さない重合性モノマーを1.0〜40重量%含有する請求項1又は2に記載の歯科用レジン強化型セメント用前処理剤。
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