JP2004182371A - エレベータ操作盤 - Google Patents

Abstract

【課題】外観を顧客の好みに応じてカスタマイズできるようにすると共に、乗客のいたずら等によってフェースプレートが傷付けられた場合等にその交換作業を極めて簡便に行えるようにする。
【解決手段】フェースプレート４をベース部材５と化粧部材６との二重構造として、ベース部材５の表面が化粧部材６によって覆われるようにする。乗客操作用のスイッチ装置１０ａ，１０ｂ等の乗場操作盤１に必要な各種装置は、全てベース部材５によって固定支持されるようにし、また、化粧部材６はベース部材５に対して着脱可能に取り付けて、ベース部材５から容易に取り外せるようにする。
【選択図】 図３

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの乗場又は乗りかご内の所定位置に設置されて、乗場呼びやかご呼び等の操作を行うためのエレベータ操作盤に関する。
【０００２】
【従来の技術】
エレベータの乗場や乗りかご内には、乗客が乗場呼びやかご呼び等の操作を行うためのエレベータ操作盤が設置されている。このようなエレベータ操作盤としては、収納ボックスとフェースプレートとを組立一体化し、収納ボックスの開口部をフェースプレートで閉塞した構造のものが一般的である（例えば、特許文献１、特許文献２参照。）。
【０００３】
これら特許文献１や特許文献２等にて開示されるエレベータ操作盤では、乗客操作用のスイッチ装置等のエレベータ操作盤に必要な各種装置が、フェースプレートの表面側から操作可能な状態で、フェースプレートの裏面側に取り付けられている。そして、これらフェースプレートの裏面側に取り付けられた各種装置を収納ボックス内の空間に収納させるようにして、収納ボックスの開口部をフェースプレートで閉塞している。
【０００４】
【特許文献１】
特開平５−１４７８７３号公報
【０００５】
【特許文献２】
特開平１１−６０１１６号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エレベータは不特定多数の乗客に利用されることが多いため、稀に乗客のいたずら等によって、エレベータ操作盤のフェースプレート表面側が傷付けられてしまう場合がある。このような場合には、傷付けられたフェースプレートを新しいものと交換することが望まれるが、上述した従来構造のエレベータ操作盤では、フェースプレートの交換作業が極めて煩雑であるといった問題がある。
【０００７】
すなわち、従来構造のエレベータ操作盤でフェースプレートを交換する場合には、乗客操作用のスイッチ装置等の各種装置をフェースプレートから取り外して、これらの各種装置を新しいフェースプレートに付け替える必要がある。このとき、乗客操作用のスイッチ装置等は、フェースプレートに対する取り付け状態が適切でないと正常に動作しない場合があり、フェースプレートに対する取り付けを精度良く行うことが要求される。このため、従来構造のエレベータ操作盤でのフェースプレート交換作業は、熟練した技能を有する作業者が長時間かけて慎重に行う必要があり、煩雑な作業となっていた。
【０００８】
また、エレベータ操作盤のフェースプレートは、化粧面としてエレベータ操作盤の外観を良好なものにする機能を有しており、このようなエレベータ操作盤の外観は、顧客の好みに応じて適宜選択できるようになっていることが望ましい。しかしながら、上述した従来構造のエレベータ操作盤では、フェースプレートが単一の金属板から形成されており、外観を顧客の好みに応じて選択できるようにするには、フェースプレート自体を多種類用意する必要がある。このため、大量生産に不向きとなって、部品コストを上昇させる要因となる。
【０００９】
このような観点から、フェースプレートの化粧面となる部分のみを別部材として本体部分に接合される構造とし、この化粧面となる部分のみを多種類用意して顧客の好みに応じて選択できるようにする試みもなされているが、この例では、フェースプレートの化粧面となる部分が接着剤等によって本体部分に強固に接合されて一体化されるようになっているため、フェースプレートの交換が必要となった場合には、上述した従来構造のエレベータ操作盤と同様に、その交換作業が煩雑なものとなるといった問題が生じる。
【００１０】
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、部品コストの上昇を招くことなく、その外観を顧客の好みに応じて選択できるようにすると共に、フェースプレートの交換が必要な場合にはその交換作業を極めて簡便に行うことができるエレベータ操作盤を提供することを目的としている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエレベータ操作盤は、収納ボックスとこの収納ボックスの開口部を閉塞するフェースプレートとが組立一体化されてなり、エレベータの乗場又は乗りかごの所定位置に設置されるものであり、前記フェースプレートが、ベース部材と化粧部材とを備えている。ベース部材は、少なくとも乗客操作用のスイッチ装置を固定支持する。また、化粧部材はスイッチ装置の操作部を外部に露出させる窓部を有し、この窓部からスイッチ装置の操作部を外部に露出させた状態で、ベース部材の表面を覆う。そして、化粧部材は、ベース部材に対して着脱可能に取り付けられている。
【００１２】
このエレベータ操作盤では、フェースプレートがベース部材とその表面を覆う化粧部材とから構成されており、乗客操作用のスイッチ装置等はベース部材に固定支持されている。したがって、化粧部材として多種類のものを用意しておき、これらの中から使用する化粧部材を適宜選択するようにすれば、様々な外観を実現できる。また、例えば乗客のいたずら等によって化粧部材が傷付けられた場合には、乗客操作用のスイッチ装置等を取り外すことなく、化粧部材のみを新しいものと交換すればよい。この化粧部材は、ベース部材に対して着脱可能に取り付けられているので、その交換作業は極めて簡便である。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【００１４】
（第１の実施形態）
本実施形態は、エレベータの乗場に設置される乗場操作盤に本発明を適用した例である。乗場操作盤１は、図１に示すように、エレベータの乗場出入り口の扉を囲む三方枠２に設置され、乗客が乗場呼び等の操作を行う際に利用されるものである。
【００１５】
この乗場操作盤１は、図２に示すように、収納ボックス３とフェースプレート４とが組立一体化されてなるものであり、フェースプレート４によって収納ボックス３の開口部を閉塞した状態で、三方枠２に固着されている。そして、本発明を適用した乗場操作盤１では、図３に示すように、フェースプレート４が、ベース部材５と化粧部材６との２つの部材を重ね合わせた構造となっており、化粧部材６がベース部材５に対して着脱可能に取り付けられている点に大きな特徴を有している。
【００１６】
収納ボックス３は、例えば金属板が箱状に折り曲げ加工されてなり、その底面部を三方枠２の表面に当接させて、三方枠２の所定の高さ位置に配置されている。そして、この収納ボックス３は、底面部にタッピングネジ７が挿通されて、このタッピングネジ７によって三方枠２に固着されている。
【００１７】
フェースプレート４のベース部材５は、例えば金属板が収納ボックス３の外形寸法よりも若干大きめの断面コ字状を有する蓋形状に折り曲げ加工されてなり、収納ボックス３の開口部を閉塞するようにして、この収納ボックス３に表側から嵌め合わされている。このベース部材５及び収納ボックス３には、その長手方向の両端部に、これら両部材を連結させるための締結片がそれぞれ張り出し形成されており、これら締結片が互いに重ね合わされた状態でタッピングネジ８によって締結されることで、ベース部材５が収納ボックス３に対して固着されるようになっている。なお、これらベース部材５及び収納ボックス３の連結片が重ね合わされる部分は、三方枠２に固定された目隠し枠１４によって保持され、この目隠し枠１４によってその表面側が覆われるようになっている。
【００１８】
また、ベース部材５には、乗場操作盤１に内蔵される各種装置、具体的には、例えば３つのインジケータ９ａ，９ｂ，９ｃや、２つのスイッチ装置１０ａ，１０ｂ、キースイッチ１１を、それぞれ当該ベース部材５に取り付けるための６つの取付用開口穴５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄ，５ｅ，５ｆが、以上の各装置に対応した形状で厚み方向に貫通して設けられている。
【００１９】
３つのインジケータ９ａ，９ｂ，９ｃは、エレベータの運行状態を表示するための表示装置であり、例えば、インジケータ９ａが乗りかごの現在位置を階床番号で表示し、インジケータ９ｂが乗りかごの進行方向を矢印で表示し、インジケータ９ｃが「満員」や「出発」等の管制表示を行うようになっている。そして、これらインジケータ９ａ，９ｂ，９ｃは、その表示部をベース部材５の裏面側から取付用開口穴５ａ，５ｂ，５ｃにそれぞれ嵌合させるようにして、タッピングネジ１２によってベース部材５の裏面側に取り付けられ、ベース部材５に固定支持されている。
【００２０】
なお、ベース部材５の表面側には、取付用開口穴５ａ，５ｂ，５ｃが形成された位置に、インジケータ９ａ，９ｂ，９ｃの表示部への光の映り込みを防止するための半透過性の表示部表面板１３が例えば接着剤等によって接着されており、この表示部表面板１３によってインジケータ９ａ，９ｂ，９ｃの表示部を覆うことで、表示を見易くするようになっている。なお、この表示部表面板１３がベース部材５の表面側に接着されることで、化粧部材６をベース部材５の表面側に嵌合させて取り付ける際の位置決めが容易に行えるといった効果も得られる。
【００２１】
２つのスイッチ装置１０ａ，１０ｂは、乗客が乗場呼びを行う際に操作するものであり、例えばスイッチ装置１０ａが上階指定用のスイッチ、スイッチ装置１０ｂが下階指定用のスイッチとなっている。そして、これらスイッチ装置１０ａ，１０ｂは、その操作部をベース部材５の裏面側から取付用開口穴５ｄ，５ｅにそれぞれ嵌合させるようにして、タッピングネジ１２によってベース部材５の裏面側に取り付けられ、ベース部材５に固定支持されている。なお、これらスイッチ装置１０ａ，１０ｂは、静電式のタッチスイッチとして構成されていてもよいし、押ボタン式のスイッチとして構成されていてもよい。
【００２２】
キースイッチ１１は、エレベータの管理者や保守作業員が専用のキーを用いて操作するスイッチであり、キーが挿入されるシリンダ先端部をベース部材５の裏面側から取付用開口穴５ｆに嵌合させるようにして、タッピングネジ１２によってベース部材５の裏面側に取り付けられ、ベース部材５に固定支持されている。
【００２３】
以上のように、本発明を適用した乗場操作盤１では、当該乗場操作盤１に内蔵される各種装置の全てが、フェースプレート４のベース部材５に取り付けられて、このベース部材５に固定支持されるようになっている。そして、ベース部材５の表面側に化粧部材６が着脱可能に取り付けられて、この化粧部材６によってベース部材５の保護及び外観の向上が図られている。
【００２４】
なお、各種インジケータ９ａ，９ｂ，９ｃやスイッチ装置１０ａ，１０ｂ内に設けられる照明装置としては、白熱電球、赤や青、緑、白色等の発光ダイオード（ＬＥＤ）、蛍光灯（冷陰極管等）、有機ＥＬ等を用いた照明装置が適宜使用される。ただし、乗場操作盤１のように密閉された空間内での使用を考慮すると、小型で長寿命であるＬＥＤや冷陰極管を用いたものが特に効果的である。
【００２５】
化粧部材６は、例えば金属板がベース部材５に対応した大きさの断面コ字状を有する蓋形状に折り曲げ加工されてなり、その表面に化粧フィルムが貼着されて化粧面とされている。このような化粧部材６は、顧客の好みに応じた色やデザインの化粧フィルムを選択して化粧面に用いることによって、乗場操作盤１の外観を顧客の好みに合わせてカスタマイズすることができる。
【００２６】
この化粧部材６には、ベース部材５の表面側に接着された表示部表面板１３に対応した形状の開口窓６ａや、ベース部材５に固定支持されたスイッチ装置１０ａ，１０ｂの表示部に対応した形状の開口窓６ｂ，６ｃ、ベース部材５に固定支持されたキースイッチ１１のシリンダ先端部に対応した形状の開口窓６ｄが、厚み方向に貫通してそれぞれ設けられている。そして、化粧部材６は、これらの開口窓６ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄから、表示部表面板１３、スイッチ装置１０ａ，１０ｂの表示部、キースイッチ１１のシリンダ先端部をそれぞれ外部に露出させた状態で、ベース部材５の表面側に重ね合わせるようにして、このベース部材５の表面側に嵌合されている。このように、化粧部材６はベース部材５に嵌合されることでベース部材５と一体のフェースプレート４を構成するようになっているので、必要な場合には、化粧部材６をベース部材５から容易に取り外すことができる。
【００２７】
以上のように構成される乗場操作盤１では、フェースプレート４が、ベース部材５の表面側に化粧部材６を重ね合わせた二重構造となっているので、例えば乗客のいたずら等によってフェースプレート４が傷付けられるようなことがあっても、傷が付くのは化粧部材６のみである。そして、この化粧部材６は、ベース部材５に対して着脱可能に取り付けられており、このベース部材５から容易に取り外すことができるようになっているので、傷付けられた化粧部材６を新しいものと交換する作業は、極めて簡便に行える。
【００２８】
すなわち、化粧部材６を交換する際は、ベース部材５に嵌合された化粧部材６をこのベース部材５から取り外す。このとき、乗場操作盤１に内蔵されるインジケータ９ａ，９ｂ，９ｃや、スイッチ装置１０ａ，１０ｂ、キースイッチ１１等は、全てベース部材５に取り付けられてこのベース部材５に固定支持されているので、化粧部材６を取り外した状態でもこれらの各種装置が脱落することはない。したがって、傷付けられた化粧部材６をベース部材５から取り外した後、新たな化粧部材６をベース部材５に嵌合させるのみで化粧部材６の交換作業が完了し、作業が極めて簡便である。
【００２９】
従来構造の操作盤では、この操作盤に内蔵される各種装置が単一部材のフェースプレートに固定支持された構造となっていたため、フェースプレートを新しいものと交換する際には、これら各種装置の付け替えを行う必要があり、このことがフェースプレートの交換作業を煩雑なものとする要因となっていた。これに対して、本発明を適用した乗場操作盤１では、フェースプレート４がベース部材５と化粧部材６との二重構造とされて、各種装置を固定支持するベース部材５の表面を化粧部材６で覆う構造となっており、化粧部材６がベース部材５に対して着脱可能に取り付けられているので、各種装置の付け替え等を行うことなく、化粧部材６のみを簡便な作業で交換することができる。
【００３０】
また、本発明を適用した乗場操作盤１では、化粧部材６の化粧フィルムに顧客の好みに応じたものを選択して使用することで、その外観を顧客の好みに合わせてカスタマイズすることができ、生産性の低下を招くことなく、多くの顧客の要望に応えることができる。
【００３１】
また、本発明は、既設の乗場操作盤をリニューアルする際にも有効に適用できる。そして、既設の乗場操作盤を本発明を適用してリニューアルすれば、その後は、以上のように化粧部材６を新しいものと交換する作業を極めて簡便に行える。
【００３２】
（第２の実施形態）
本実施形態は、エレベータの乗りかご内に設置されるかご操作盤に本発明を適用した例である。かご操作盤２１は、図４に示すように、かご扉側方のリターンパネル２２に設置され、乗りかご内の乗客がかご呼び等の操作を行う際に利用されるものである。
【００３３】
このかご操作盤２１は、基本的な構造を上述した第１の実施形態の乗場操作盤１と同様とし、内蔵される装置の種類が乗場操作盤１とは異なるものである。すなわち、このかご操作盤２１は、図５に示すように、収納ボックス２３の開口部がフェースプレート２４によって閉塞された状態でリターンパネル２２に設置されており、フェースプレート２４が、ベース部材２５と化粧部材２６との２つの部材を重ね合わせた構造とされて、化粧部材２６がベース部材２５に対して着脱可能に取り付けられている点に大きな特徴を有している。
【００３４】
収納ボックス２３は、上述した乗場操作盤１の収納ボックス３と同様に、箱状に成形されてタッピングネジ２７によってリターンパネル２２に固着されている。また、フェースプレート２４のベース部材２５は、断面コ字状を有する蓋形状に成形されて収納ボックス２３に表側から嵌め合わされ、タッピングネジ２８によって収納ボックス２３に対して固着されている。
【００３５】
また、ベース部材２５には、かご操作盤２１に内蔵される各種装置、具体的には、例えば乗りかごの現在位置を階床番号で表示するインジケータ２９や、かご扉の開閉を指示するスイッチ装置３０ａ，３０ｂ、行き先階床を指定するためのスイッチ装置３０ｃ，３０ｄ，３０ｅ，３０ｆ、乗りかご内の環境を調整するための各種スイッチが設けられたスイッチボックス３１等を、それぞれ当該ベース部材２５に取り付けるための取付用開口穴２５ａ，２５ｂ，２５ｃ，２５ｄ，２５ｅ，２５ｆ，２５ｇ，２５ｈが、以上の各装置に対応した形状で厚み方向に貫通して設けられている。
【００３６】
そして、インジケータ２９は、その表示部をベース部材２５の裏面側から取付用開口穴２５ａに嵌合させるようにして、タッピングネジ３２によってベース部材２５の裏面側に取り付けられ、ベース部材２５に固定支持されている。なお、ベース部材２５の表面側には、取付用開口穴２５ａが形成された位置に表示部表面板３３が接着されており、この表示部表面板３３によってインジケータ２９の表示部を覆うことで、表示を見易くするようになっている。なお、この表示部表面板３３がベース部材２５の表面側に接着されることで、化粧部材２６をベース部材２５の表面側に嵌合させて取り付ける際の位置決めが容易に行えるといった効果も得られる。
【００３７】
また、スイッチ装置３０ａ，３０ｂ，３０ｃ，３０ｄ，３０ｅ，３０ｆは、その操作部をベース部材２５の裏面側から取付用開口穴２５ｂ，２５ｃ，２５ｄ，２５ｅ，２５ｆ，２５ｇにそれぞれ嵌合させるようにして、タッピングネジ３２によってベース部材２５の裏面側に取り付けられ、ベース部材２５に固定支持されている。
【００３８】
また、スイッチボックス３１は、その扉が設けられた前面側をベース部材２５の裏面側から取付用開口穴２５ｈに嵌合させるようにして、タッピングネジ３２によってベース部材２５の裏面側に取り付けられ、ベース部材２５に固定支持されている。
【００３９】
以上のように、本発明を適用したかご操作盤２１では、上述した第１の実施形態の乗場操作盤１と同様に、当該かご操作盤２１に内蔵される各種装置の全てが、フェースプレート２４のベース部材２５に取り付けられて、このベース部材２５に固定支持されるようになっている。そして、ベース部材２５の表面側に化粧部材２６が着脱可能に取り付けられて、この化粧部材２６によってベース部材２５の保護及び外観の向上が図られている。
【００４０】
なお、インジケータ２９や各種スイッチ装置３０ａ，３０ｂ，３０ｃ，３０ｄ，３０ｅ，３０ｆ内に設けられる照明装置としては、白熱電球、赤や青、緑、白色等の発光ダイオード（ＬＥＤ）、蛍光灯（冷陰極管等）、有機ＥＬ等を用いた照明装置が適宜使用される。ただし、かご操作盤２１のように密閉された空間内での使用を考慮すると、小型で長寿命であるＬＥＤや冷陰極管を用いたものが特に効果的である。
【００４１】
化粧部材２６は、上述した乗場操作盤１の化粧部材６と同様に、例えば金属板がベース部材２５に対応した大きさの断面コ字状を有する蓋形状に折り曲げ加工されてなり、その表面に化粧フィルムが貼着されて化粧面とされている。このような化粧部材２６は、顧客の好みに応じた色やデザインの化粧フィルムを選択して化粧面に用いることによって、かご操作盤２１の外観を顧客の好みに合わせてカスタマイズすることができる。
【００４２】
この化粧部材２６には、ベース部材２５の表面側に接着された表示部表面板３３に対応した形状の開口窓２６ａや、ベース部材２５に固定支持されたスイッチ装置３０ａ，３０ｂ，３０ｃ，３０ｄ，３０ｅ，３０ｆの表示部に対応した形状の開口窓２６ｂ，２６ｃ，２６ｄ，２６ｅ，２６ｆ，２６ｇ、ベース部材２５に固定支持されたスイッチボックス３１の扉に対応した形状の開口窓２６ｈが、厚み方向に貫通してそれぞれ設けられている。そして、化粧部材２６は、これらの開口窓２６ａ，２６ｂ，２６ｃ，２６ｄ，２６ｅ，２６ｆ，２６ｇ，２６ｈから、表示部表面板３３、スイッチ装置３０ａ，３０ｂ，３０ｃ，３０ｄ，３０ｅ，３０ｆの表示部、スイッチボックス３１の扉をそれぞれ外部に露出させた状態で、ベース部材２５の表面側に重ね合わせるようにして、このベース部材２５の表面側に嵌合されている。このように、化粧部材２６はベース部材２５に嵌合されることでベース部材２５と一体のフェースプレート４を構成するようになっているので、必要な場合には、化粧部材２６をベース部材２５から容易に取り外すことができる。
【００４３】
以上のように構成されるかご操作盤２１では、上述した第１の実施形態の乗場操作盤１と同様に、乗客のいたずら等によって傷が付くのは化粧部材２６のみである。そして、この化粧部材２６は、ベース部材２５に対して着脱可能に取り付けられており、このベース部材２５から容易に取り外すことができるようになっているので、傷付けられた化粧部材２６を新しいものと交換する作業は、極めて簡便に行える。
【００４４】
また、本発明を適用したかご操作盤２１では、化粧部材２６の化粧フィルムに顧客の好みに応じたものを選択して使用することで、その外観を顧客の好みに合わせてカスタマイズすることができ、生産性の低下を招くことなく、多くの顧客の要望に応えることができる。
【００４５】
また、本発明は、既設のかご操作盤をリニューアルする際にも有効に適用できる。そして、既設のかご操作盤を本発明を適用してリニューアルすれば、その後は、以上のように化粧部材２６を新しいものと交換する作業を極めて簡便に行える。
【００４６】
【発明の効果】
本発明に係るエレベータ操作盤によれば、フェースプレートがベース部材とその表面を覆う化粧部材とから構成されており、乗客操作用のスイッチ装置等はベース部材に固定支持されていると共に、化粧部材はベース部材に対して着脱可能に取り付けられているので、例えば乗客のいたずら等によって化粧部材が傷付けられてその交換が必要となった場合には、その交換作業を極めて簡便に行うことができる。
【００４７】
また、このエレベータ操作盤では、化粧部材として多種類のものを用意しておき、ベース部材に取り付ける化粧部材を顧客の要望に応じて選択することによって、その外観を顧客の好みに応じたものにカスタマイズすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】エレベータの乗場三方枠に設置された乗場操作盤を示す図。
【図２】本発明を適用した乗場操作盤の縦断面図。
【図３】前記乗場操作盤の分解斜視図。
【図４】乗りかご内のリターンパネルに設置されたかご操作盤を示す図。
【図５】本発明を適用したかご操作盤の分解斜視図。
【符号の説明】
１ 乗場操作盤
３ 収納ボックス
４ フェースプレート
５ ベース部材
６ 化粧部材
６ａ〜６ｄ 開口窓
９ａ〜９ｃ インジケータ（表示装置）
１０ａ，１０ｂ スイッチ装置
１１ キースイッチ
２１ かご操作盤
２３ 収納ボックス
２４ フェースプレート
２５ ベース部材
２６ 化粧部材
２６ａ〜２６ｈ 開口窓
２９ インジケータ（表示装置）
３０ａ〜３０ｆ スイッチ装置
３１ スイッチボックス

Claims (10)

1. 収納ボックスと、この収納ボックスの開口部を閉塞するフェースプレートとが組立一体化されてなり、エレベータの乗場又は乗りかご内の所定位置に設置されるエレベータ操作盤において、
   前記フェースプレートが、
   少なくとも乗客操作用のスイッチ装置を固定支持するベース部材と、
   前記スイッチ装置の操作部を外部に露出させる窓部を有し、少なくとも前記ベース部材の表面の一部を覆う化粧部材とを備え、
   前記化粧部材が、前記ベース部材に対して着脱可能に取り付けれられていることを特徴とするエレベータ操作盤。
2. 前記スイッチ装置は、前記化粧部材が前記ベース部材に取り付けられた状態で、操作部が前記窓部を介して前記化粧部材から外部に突出するように、前記ベース部材に固定支持されていることを特徴とする請求項１に記載のエレベータ操作盤。
3. 前記ベース部材に、エレベータの運行状態を表示する表示装置が更に固定支持され、
   前記化粧部材に、前記表示装置の表示部を外部に露出させる窓部が設けられていることを特徴とする請求項１又は２に記載のエレベータ操作盤。
4. 前記表示装置の表示部を外部に露出させる窓部は、前記化粧部材の上側に位置して設けられていることを特徴とする請求項３に記載のエレベータ操作盤。
5. 前記表示装置の表示部を外部に露出させる窓部は、略Ｕ字形状に形成されていることを特徴とする請求項３又は４に記載のエレベータ操作盤。
6. 前記表示装置は、前記化粧部材が前記ベース部材に取り付けられた状態で、表示部が前記化粧部材から外部に突出しないように、前記ベース部材に固定支持されていることを特徴とする請求項３に記載のエレベータ操作盤。
7. 前記ベース部材の前記表示装置を固定支持する位置の表面側には、半透過性の表面板が前記化粧部材側に突出するように接着されていることを特徴とする請求項６に記載のエレベータ操作盤。
8. 前記表面板は、前記化粧部材が前記ベース部材に取り付けられた状態で、前記化粧部材と同一面を形成するように、前記ベース部材に接着されていることを特徴とする請求項７に記載のエレベータ操作盤。
9. 前記ベース部材に、エレベータの管理者又は保守作業員によって操作されるキースイッチが更に固定支持され、
   前記化粧部材に、前記キースイッチの操作部を外部に露出させる窓部が設けられていることを特徴とする請求項１乃至８の何れかに記載のエレベータ操作盤。
10. 前記ベース部材に、乗りかご内の環境を調整するための各種スイッチが設けられたスイッチボックスが更に固定支持され、
    前記化粧部材に、前記スイッチボックスの扉を外部から開閉可能とする窓部が設けられていることを特徴とする請求項１乃至９の何れかに記載のエレベータ操作盤。

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