JP2004182325A - 不正開封防止付口栓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スパウト200 の注出筒220 の下端部外周面に複数個の螺脱方向回転防止ラチェット222 を周方向へ等間隔に形成し、キャップ100 の周壁120 の下方に周方向へ等間隔に設ける複数個の易破断連結部122 を介してキャップを螺脱方向へ回転したときにスパウトの螺脱方向回転防止ラチェットと嵌合する複数個の螺脱方向回転防止ラチェット131 を内周面の周方向へ等間隔に形成する不正開封防止環部130 を接続した不正開封防止付口栓10であり、キャップの不正開封防止環部の下端に液体用紙容器20の口栓取付孔23の口径よりも大きい内径をもち、口栓取付孔に貫通可能な大きさの外径を有する薄肉の仮止リング140 を垂設する。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、清酒、果汁飲料、調味料などに使用される液体用紙容器の注出位置に突設される不正開封防止付口栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品などの液体内容物に使用される液体用紙容器には、例えば、図5に示すように、胴部(21)が四角柱状で、切り妻屋根形の頂部傾斜板(22)には、スパウト(100)とキャップ(200)とからなる例えば図6に示すようなプルリング付の口栓(10)を注出位置に突設した液体用紙容器(20)が、広い用途範囲にわたって使用されていた。この口栓は、使用時の便利性を考慮したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の液体用紙容器の口栓は、不正開封防止機能が付いてなく、流通過程で誤って又は故意に開封されても、商品の外観からは判断することが難しく、商品のバージン性が損なわれたり、また、商品の内容物に悪影響を及ぼすことがあった。
【0004】
また、口栓を液体用紙容器の注出位置に取り付ける方法は、まず、液体用紙容器の口栓取付孔にスパウトの注出筒と環状台座部を突出させ、口栓取付孔周縁部をスパウトの環状台座部の外周上端部に周方向へ等間隔に設けられている仮止突起に引っかけて仮止めし、次に、超音波シール法などで、図6に示すように、スパウト(200)の環状台座部(210)の外周下端部に設けられている溶着リング(230)の上面と液体用紙容器(20)の口栓取付孔(23)の内周縁部の内面とを溶着して取り付けるものである。しかしながら、図6に示すようなプルリング付の口栓(10)の場合には、使用するときに、キャップ(100)を取り外し、スパウト(200)の注出筒(220)の内側に収容されているプルリング(244)に指を引っかけて引き上げ、環状薄肉脆弱線(242)を破断して封鎖板(240)を開口するものであり、このため、スパウトの材質に柔らかい材質が用いられ、仮止突起(211)の仮止め機能が不十分になることがあった。
【0005】
本発明は、上述の従来の問題を解決したものであり、流通過程や店頭で開封されたことが、商品の外観から容易に判断でき、また、液体用紙容器への取付工程での十分な仮止機能を有する不正開封防止付口栓を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第1の発明は、液体用紙容器の口栓取付孔に突設するスパウトとこのスパウトに螺着するキャップとからなり、前記スパウトの注出筒の下端部外周面に、複数個の螺脱方向回転防止ラチェットを周方向へ等間隔に形成し、前記キャップの周壁の下方に、周方向へ等間隔に設ける複数個の易破断連結部を介して、キャップを螺脱方向へ回転したときに前記スパウトの螺脱方向回転防止ラチェットと嵌合する複数個の螺脱方向回転防止ラチェットを内周面の周方向へ等間隔に形成する不正開封防止環部を接続した不正開封防止付口栓であって、前記キャップの不正開封防止環部の下端に、前記液体用紙容器の口栓取付孔の口径よりも大きい内径をもち、かつ前記口栓取付孔に貫通可能な大きさの外径を有する薄肉の仮止リングを垂設したことを特徴とする不正開封防止付口栓である。
【0007】
次に、本発明の第2の発明は、液体用紙容器の口栓取付孔に突設するスパウトとこのスパウトに螺着するキャップとからなり、前記スパウトの注出筒の雄ねじの下方の外周面に固定リングを設け、前記キャップの周壁の下方に、周方向へ等間隔に設ける複数個の易破断連結部を介して、キャップを螺脱方向へ回転したときに前記スパウトの注出筒の固定リング及び下方外周面と嵌合する複数個の螺脱方向回転防止フラップを下端部内周面の周方向へ等間隔に形成する不正開封防止環部を接続した不正開封防止付口栓であって、前記キャップの不正開封防止環部の下端に、前記液体用紙容器の口栓取付孔の口径よりも大きい内径をもち、かつ前記口栓取付孔に貫通可能な大きさの外径を有する薄肉の仮止リングを垂設したことを特徴とする不正開封防止付口栓である。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の不正開封防止付口栓の実施の形態について、図を用いて詳細に説明する。
図1は、液体用紙容器の口栓取付孔に取り付けられた本発明の実施形態1の不正開封防止付口栓の断面図であり、図2は、そのキャップの断面図である。図3は、液体用紙容器の口栓取付孔に取り付けられた本発明の実施形態2の不正開封防止付口栓の断面図であり、図4は、そのキャップの断面図である。図5は、一例の口栓を頂部に突設する液体用紙容器の斜視図である。図6は、液体用紙容器の口栓取付孔に取り付けられた従来の一例の口栓の断面図である。
【0009】
本発明の不正開封防止付口栓は、液体用紙容器の注出位置に取り付けられるスパウトとこのスパウトに螺着するキャップとからなるものである。スパウトは、液体用紙容器の注出位置の口栓取付孔に注出筒と環状台座部を突設させて、液体紙容器の内面に溶着リングの上面を超音波シール法などの溶着法により溶着して取り付けるものである。スパウトやキャップは、破断される部分があるため、通常、低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンなどの比較的に軟性の熱可塑性樹脂を用いて射出成形法により作製されものである。
【0010】
実施形態1の不正開封防止付口栓のキャップ(200)は、図2に示すように、天板(110)と周壁(120)とからなり、天板の下面にスパウトを封止するコンタクト封止リング(111)(先端をスパウトの注出筒の天面に密接)とインナー封止リング(112)(外周面をスパウトの注出筒の先端部内周面に密接)を垂設し、周壁の内周面にスパウトとの雌ねじ(121)を設け、周壁の下端面に、周方向へ等間隔に設ける複数個の易破断連結部(122)を介して、キャップを螺脱方向へ回転したときにスパウトの螺脱方向回転防止ラチェットと嵌合する複数個の螺脱方向回転防止ラチェット(131)を内周面に周方向へ等間隔に形成する不正開封防止環部(130)を接続するものである。そして、不正開封防止環部の下端に、液体用紙容器の口栓取付孔の口径よりも大きい内径をもち、口栓取付孔に貫通可能な大きさの外径を有する薄肉の仮止リング(140)を垂設するものである。なお、易破断連結部は、薄肉にして破断し易く形成するものである。
【0011】
そして、スパウト(200)は、図1に示すように、下端外周面に容器との溶着リング(230)をもつ環状台座部(210)に、キャップとの雄ねじ(221)を外周面にもつ注出筒(220)を立設し、この注出筒の内側下方に、封鎖板(240)を設けて封止し、この封鎖板の開口予定位置の下面に断面逆V字状の環状切込み(241)を設けて、その上面側に環状薄肉脆弱線(242)を形成し、この環状薄肉脆弱線の内側近傍の上面の一側に、先端にプルリング(244)をもつ支柱(243)を立設するものであり、注出筒の下端部外周面に、複数個の螺脱方向回転防止ラチェット(222)を周方向へ等間隔に形成するものである。なお、スパウトを開口するときは、注出筒の内側に収容されているプルリングを指に引っかけて上方へ引っ張って環状薄肉脆弱線を破断して封鎖板を開口するものである。
【0012】
次に、実施形態2の不正開封防止付口栓のキャップ(200)は、図4に示すように、天板(110)と周壁(120)とからなり、天板の下面にスパウトを封止するコンタクト封止リング(111)とインナー封止リング(112)を垂設し、周壁の内周面にスパウトとの雌ねじ(121)を設け、周壁の下端面に、周方向へ等間隔に設ける複数個の易破断連結部(122)を介して、キャップを螺脱方向へ回転したときに図3に示すスパウト(200)の注出筒(220)の固定リング(223)及び下方外周面と嵌合する複数個の螺脱方向回転防止フラップ(132)を下端部内周面に周方向へ等間隔に形成する不正開封防止環部(130)を接続するものである。そして、不正開封防止環部の下端に、液体用紙容器の口栓取付孔の口径よりも大きい内径をもち、口栓取付孔に貫通可能な大きさの外径を有する薄肉の仮止リング(140)を垂設するものである。
【0013】
そして、スパウト(200)は、図3に示すように、下端外周面に容器との溶着リング(230)をもつ環状台座部(210)に、外周面にキャップとの雄ねじ(221)を設けこの雄ねじの下方に固定リング(223)を設ける注出筒(220)を立設し、この注出筒の内側下方に、封鎖板(240)を設けて封止し、この封鎖板の開口予定位置の下面に断面逆V字状の環状切込み(241)を設けて、その上面側に環状薄肉脆弱線(242)を形成し、この環状薄肉脆弱線の内側近傍の上面の一側に、先端にプルリング(244)をもつ支柱(243)を立設するものであり、注出筒の下端部外周面に、複数個の螺脱方向回転防止ラチェット(222)を周方向へ等間隔に形成するものである。なお、スパウトを開口するときは、注出筒の内側に収容されているプルリングを指に引っかけて上方へ引っ張って環状薄肉脆弱線を破断して封鎖板を開口するものである。
【0014】
上述の実施形態1又は2の不正開封防止付口栓は、キャップを取り外すために、キャップを螺脱回転方向へ回転したときに、キャップの周壁の下端に易破断連結部を介して接続する不正開封防止環部の内周面に設けられた螺脱方向回転防止ラチェット又は螺脱方向回転防止フラップが、スパウトの注出筒の下端部外周面に設けられた螺脱方向回転防止ラチェット又は固定リング及び下方外周面と嵌合し、不正開封防止環がスパウトに固定され、キャップをさらに螺脱回転方向へ回転すると、キャップの周壁の下端と不正開封防止環の上端とを接続する易破断連結部が破断され、不正開封防止環が下方へ下がる。このため、易破断連結部が破断された状態は、キャップをスパウトに再度螺着しても外観から容易に確認できる。
【0015】
また、実施形態1及び2の不正開封防止付口栓は、キャップの不正開封防止環部の下端に、液体用紙容器の口栓取付孔の口径よりも大きい内径をもち、口栓取付孔に貫通可能な大きさの外径を有する薄肉で柔軟な仮止リングを垂設しており、この仮止リングは、液体用紙容器の口栓取付孔を通り抜けたのちに、口栓取付孔の口径よりも大きい通常の大きさに戻るため、液体用紙容器への取付工程での仮止機能が良好である。
【0016】
【発明の効果】
本発明の不正開封防止付口栓は、流通過程で誤って又は故意に開封されたことは、キャップの周壁下端と不正開封防止環部を接続していた易破断連結部の破断状態や不正開封防止環部の落下状態から、容易に外観から確認できる。
【0017】
また、本発明の不正開封防止付口栓は、キャップの不正開封防止環部の下端に仮止リングが垂設されており、この仮止リングの作用により液体用紙容器への取付工程での仮止機能が良好である。なお、この仮止リングの構造は、各種の液体用紙容器にも適用可能である。
【0018】
また、本発明の不正開封防止付口栓の仮止リングは、従来の口栓の仮止突起ととは異なり突起形状でないため、人の手指を傷つける危惧がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】液体用紙容器の口栓取付孔に取り付けられた本発明の実施形態1の不正開封防止付口栓の断面図である。
【図2】実施形態1のキャップの断面図である。
【図3】液体用紙容器の口栓取付孔に取り付けられた本発明の実施形態2の不正開封防止付口栓の断面図である。
【図4】実施形態2のキャップの断面図である。
【図5】一例の口栓を頂部に突設する液体用紙容器の斜視図である。
【図6】液体用紙容器の口栓取付孔に取り付けられた従来の一例の口栓の断面図である。
【符号の説明】
10……口栓
20……液体用紙容器
21……胴部
22……頂部傾斜板
23……口栓取付孔
100……キャップ
110……天板
111……インナー封止リング
112……コンタクト封止リング
120……周壁
121……雌ねじ
122……易破断連結部
130……不正開封防止環部
131,222……螺脱方向回転防止ラチェット
132……螺脱方向回転防止フラップ
140……仮止リング
200……スパウト
210……環状台座部
211……仮止突起
220……注出筒
221……雄ねじ
223……固定リング
230……溶着リング
240……封鎖板
241……環状切込み
242……環状薄肉脆弱線
243……支柱
244……プルリング
Claims (2)
- 液体用紙容器の口栓取付孔に突設するスパウトとこのスパウトに螺着するキャップとからなり、前記スパウトの注出筒の下端部外周面に、複数個の螺脱方向回転防止ラチェットを周方向へ等間隔に形成し、前記キャップの周壁の下方に、周方向へ等間隔に設ける複数個の易破断連結部を介して、キャップを螺脱方向へ回転したときに前記スパウトの螺脱方向回転防止ラチェットと嵌合する複数個の螺脱方向回転防止ラチェットを内周面の周方向へ等間隔に形成する不正開封防止環部を接続した不正開封防止付口栓であって、前記キャップの不正開封防止環部の下端に、前記液体用紙容器の口栓取付孔の口径よりも大きい内径をもち、かつ前記口栓取付孔に貫通可能な大きさの外径を有する薄肉の仮止リングを垂設したことを特徴とする不正開封防止付口栓。
- 液体用紙容器の口栓取付孔に突設するスパウトとこのスパウトに螺着するキャップとからなり、前記スパウトの注出筒の雄ねじの下方の外周面に固定リングを設け、前記キャップの周壁の下方に、周方向へ等間隔に設ける複数個の易破断連結部を介して、キャップを螺脱方向へ回転したときに前記スパウトの注出筒の固定リング及び下方外周面と嵌合する複数個の螺脱方向回転防止フラップを下端部内周面の周方向へ等間隔に形成する不正開封防止環部を接続した不正開封防止付口栓であって、前記キャップの不正開封防止環部の下端に、前記液体用紙容器の口栓取付孔の口径よりも大きい内径をもち、かつ前記口栓取付孔に貫通可能な大きさの外径を有する薄肉の仮止リングを垂設したことを特徴とする不正開封防止付口栓。
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JP2008137688A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | 注出キャップ |
JP2009508778A (ja) * | 2005-09-21 | 2009-03-05 | テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ | 容器のネック用の栓具、栓具を備えた容器、及び栓具の組立方法 |
-
2002
- 2002-12-06 JP JP2002354731A patent/JP4333130B2/ja not_active Expired - Fee Related
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