JP2004180015A - カスコード型増幅回路 - Google Patents

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Yasu Shin
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Abstract

【課題】出力周波数応答特性fc(out)が従来よりも改善され、高周波特性、応答特性に優れたカスコード型増幅回路を提供する。
【解決手段】ゲートに入力信号が印加されるFET1と、ゲートに所定のゲートバイアス電圧が印加されるデプリーション型のFET2と、電流源FET5と、負荷とを直列に接続した。FET1のゲート幅をWg1、デプリーション型のFET2のゲート幅をWg2と表記すると、
Wg2<Wg1
の関係がある。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ増幅回路などに用いられる、電界効果トランジスタ(以下「FET」という)カスコード型増幅回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5に、従来のFET増幅回路の一例を示す。
このFET増幅回路は、FET、電流源30、入力抵抗Rin、負荷抵抗Rloadを備えている。FETのゲートは入力抵抗Rinを通して入力端子31に接続される。FETのソースは電流源30に接続され、FETのドレインは、出力端子32につながるとともに、負荷抵抗Rloadを通して電源VDDに接続されている。
【0003】
このようなFET増幅回路を高周波領域に使う場合、ミラー効果による高周波利得特性、遮断周波数特性への悪影響が顕著になる。
ミラー効果の影響を軽減するには、図8に示すようなカスコード接続が有効とされている。
以下、数式を用いながら具体的に説明する。
図6は、図5のFET増幅回路の小信号等価回路図である。この小信号等価回路において、FETのゲート・ソース間抵抗をRgs、ゲート・ソース間寄生容量をCgs、ゲート・ドレイン間寄生容量をCgd、ドレイン・ソース間抵抗をRds、出力側の負荷駆動電流源をgmV1で表している。ここでgmはFETの相互コンダクタンスである。FETには入力抵抗Rinを通して入力信号Vinが印加されている。FETのゲート・ソース間電圧をV1、ドレイン・ソース間電圧すなわち負荷抵抗Rloadにかかる出力電圧をVoutで表す。
【0004】
ゲート・ドレイン間寄生容量Cgdは、
【0005】
【数1】
Figure 2004180015
【0006】
ゲート・ソース間寄生容量をCgsは、
【0007】
【数2】
Figure 2004180015
【0008】
で表される。ここで、WgはFETのゲート幅、LgはFETのゲート長、CoxはFETのゲート酸化膜の単位面積あたりの容量である。
FETのゲート長Lgを決め、容量Coxを決めると、それに応じてFETの寄生容量Cgd,Cgsは、FETのゲート幅Wgに比例するものとなる。すなわちゲート幅Wgが大きければ、寄生容量Cgd,Cgsも大きくなる。
このFET増幅回路のゲインAvは、次の式で表される。
【0009】
【数3】
Figure 2004180015
【0010】
ここで相互コンダクタンスgmは、ゲート・ソース間電圧Vgsがしきい値Vth以上の強反転領域では、
【0011】
【数4】
Figure 2004180015
【0012】
で表される。入力周波数応答特性fc(in)は、
【0013】
【数5】
Figure 2004180015
【0014】
出力周波数応答特性fc(out)は、
【0015】
【数6】
Figure 2004180015
【0016】
で表される。
このFET増幅回路の全体の周波数応答特性Vout/Vinは、角周波数ωを用いて、
【0017】
【数7】
Figure 2004180015
【0018】
となる。
次にミラー効果を考える。ミラー効果とは、図7に示す回路において、−Avのゲインを持つ増幅器の入出力間に接続されたコンデンサCの容量が、等価的に大きくみえる現象をいう。増幅器の入力インピーダンスが極めて大きく、増幅器の入力電流が無視できるとすると、図7(a)の入力電流IinはすべてコンデンサCに流れるため、次式が成り立つ。
【0019】
【数8】
Figure 2004180015
【0020】
【数9】
Figure 2004180015
【0021】
ここvinは入力電圧、Qはコンデンサの蓄積電荷、vcapはコンデンサの両端電圧である。したがって、この回路を入力側から見たとき、図7(b)に示すように、入力側に並列に、(1+|Av|)Cの容量のコンデンサが存在するように見える。出力側の容量は(1+1/|Av|)Cに見える。
図6の回路に置き直すと、回路の入力容量Cinと、出力容量Coutは、次式で表される。
【0022】
【数10】
Figure 2004180015
【0023】
【数11】
Figure 2004180015
【0024】
(10)式、(11)式を、それぞれ(5)式、(6)式、(7)式に代入すると、以下のようになる。
【0025】
【数12】
Figure 2004180015
【0026】
【数13】
Figure 2004180015
【0027】
【数14】
Figure 2004180015
【0028】
(12)式によれば、ミラー効果のため、増幅回路の入力周波数応答特性fc(in)が低下し、このため、 (14)式の全体の周波数応答特性Vout/Vinは劣化する。負荷抵抗Rloadを大きくして増幅回路のゲインを伸ばす場合、周波数応答特性はさらに劣化していく。
そこで、図8に示すようなカスコード接続が用いられる。
このカスコード型増幅回路は、FET1、FET2、電流源30、入力抵抗Rin、負荷抵抗Rloadを備えている。FET1のゲートは入力抵抗Rinを通して入力端子31に接続される。FET1のソースは電流源30に接続され、FET1のドレインとFET2のソース間はダイレクトに接続される。FET2のドレインは、出力端子32につながるとともに、出力抵抗Routを通して電源VDDに接続されている。FET2のゲートには、バイアス回路(図示せず)からゲートバイアス電圧が供給される。
【0029】
このカスコード型増幅回路のミラー効果を考慮した等価回路は、図9のように表される。この等価回路において、FET1のゲート・ソース間抵抗をRgs、ゲート・ソース間寄生容量をCgs1、ゲート・ドレイン間寄生容量をCgd1、出力側の負荷駆動電流源をgmV1で表している。gmはFET1の相互コンダクタンスである。FET2のゲート・ドレイン間寄生容量をCgd2で表す。FET2のドレイン・ソース間寄生抵抗をRdsで表す。なお、この等価回路において、Cgs1/gmCgd1はCgd1に比べて無視できるほど小さくなるため、無視することにすれば、このカスコード型増幅回路の入力容量Cinと出力容量Coutは、
【0030】
【数15】
Figure 2004180015
【0031】
【数16】
Figure 2004180015
【0032】
となる。(15)式、(16)式を、それぞれ(5)式、(6)式、(7)式に代入すると、以下のようになる。
【0033】
【数17】
Figure 2004180015
【0034】
【数18】
Figure 2004180015
【0035】
【数19】
Figure 2004180015
【0036】
前記(17)式を(12)式と比べると、カスコード接続は、入力容量の低減により、入力周波数応答特性fc(in)の改善に有効であることがわかる。
【0037】
【特許文献1】特開平5−291847号公報
【0038】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、(18)式と(13)式とを比較すれば、出力周波数応答特性fc(out)の改善には、図8のFET2に図5のFETと同じトランジスタを用いる限り、効果がないことが分かる。
前記(18)式のCgd2は、FET2のゲート・ドレイン間寄生容量であるので、ゲート・ドレイン間寄生容量の小さなFET2を用いれば、出力周波数応答特性fc(out)が改善されることが分かる。
【0039】
そこで、本発明は、出力周波数応答特性fc(out)が従来よりも改善され、高周波特性、応答特性に優れたカスコード型増幅回路を実現することを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】
本発明のカスコード型増幅回路は、ゲートに入力信号が印加される第1のFETと、ゲートに所定のゲートバイアス電圧が印加される第2のデプリーション型のFETと、電流源と、負荷とを備え、前記電流源と、前記第1のFETのドレイン・ソース間と、前記第2のデプリーション型のFETのドレイン・ソース間と、前記負荷とが直列に接続されたカスコード型増幅回路である(請求項1)。
【0041】
この構成のカスコード型増幅回路は、第1のFETと負荷との間にデプリーション型のFETを接続することによって、負荷電流を高速でスイッチングできるとともに、周波数特性及び応答性よく負荷を駆動することができる。
前記第1のFETのゲート幅をWg1、前記第2のデプリーション型のFETのゲート幅をWg2と表記すると、
Wg2<Wg1
の関係があることが望ましい(請求項2)。
【0042】
この構成によれば、第2のFETのゲート幅Wg2が小さくなっているので、ゲート・ドレイン間寄生容量を減らすことができ、増幅回路の出力周波数応答特性fc(out)を高周波側に伸ばすことができる。したがって、全体の周波数応答特性も改善することができる。
この場合、第2のFETとしてデプリーション型のFETを用いたところに意味がある。デプリーション型のFETの場合、エンハンスメント型のFETとゲート幅が同じで、同じバイアス(Vgs)条件では、ドレイン電流が過大に流れてしまう。言い換えれば、ゲート幅を小さくすれば、ドレイン電流を同じにできる。
【0043】
本発明は、この特徴を利用して、カスコード接続用のFETにゲート幅を小さくしたデプリーション型を用いて、バイアス条件の設計を基本的に変えずに、ゲート・ドレイン間寄生容量を小さくすることに成功したのである。
前記第1のFETは、デプリーション型、エンハンスメント型のどちらを用いてもよいが、エンハンスメント型FETであれば(請求項3)、ゲート電圧のしきい値が0付近にあるので、大入力信号が入ってきたとき、オンオフ制御しやすくなるという利点がある。
【0044】
前記ゲート幅Wg2を選ぶときの基準は、ゲート幅Wg1のエンハンスメント型のFETのゲートに前記「所定のゲートバイアス電圧」を印加したときに流れるドレイン電流と同じドレイン電流が流れるように選定すれば(請求項4)、エンハンスメント型のFETを用いたときとで、バイアス条件を変えずに済むので、ICの設計が容易になる。
前記第1、第2のFETがGaAsをチャンネル材料とするショットキーFETであってもよい(請求項5)。
【0045】
また、本発明のカスコード型増幅回路は、前記請求項1〜5記載のカスコード型増幅回路と同じ構造のカスコード型増幅回路を相補的に並べて差動増幅回路の構成にしたものである(請求項6〜10)。その作用は非差動型と同じである。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
―第1の実施形態―
図1は、本発明のカスコード型増幅回路の一例を示す。このカスコード型増幅回路は、半導体レーザ駆動回路の出力段に用いられる。
このカスコード型増幅回路に使用しているFETのタイプは、GaAsをチャンネル材料とするショットキーFETである。
【0047】
このカスコード型増幅回路は、エンハンスメント型のFET1、デプリーション型のFET2、及び電流源を構成するFET5を備えている。さらに、このカスコード型増幅回路は、入力端子11、出力端子12、入力抵抗Rin、出力抵抗Rout、バイアス電圧生成回路13及び参照電圧生成回路14を備えている。出力端子12には、半導体レーザ(図示せず)が接続される。
FET2においては、ドレイン端子が出力端子12及び出力抵抗Routに接続され、そのソース端子がFET1のドレイン端子に接続されている。出力抵抗Routの一端は、電源VDDに接続される。FET2のゲート端子は、バイアス電圧生成回路13に接続されている。バイアス電圧生成回路13は、所定のゲートバイアス電圧Vbiasを生成して、FET2のゲート端子に印加する。
【0048】
FET1においては、入力抵抗Rinがゲート端子に接続されている。半導体レーザ増幅回路の前段からの電圧信号が、入力端子11、入力抵抗Rinを通じてこのゲート抵抗に供給される。FET1のソース端子には、電流源であるFET5が接続されている。
FET5においては、参照電圧生成回路14がゲート端子に接続されている。参照電圧生成回路14は、半導体レーザに供給する電流の大きさを制御するための参照電圧Vrefを生成して、この電圧をFET5のゲート端子へ供給する。
【0049】
ここで、FET2として、そのゲート幅が、FET1のゲート幅よりも小さなものが用いられている。そのゲート幅の選定基準については、後述する。
以上のカスコード型増幅回路の動作を説明する。FET5は、参照電圧生成回路14から参照電圧Vrefを受けて電流I0を生成する。FET2は、電流I0を流すため、バイアス電圧生成回路13からゲート電圧Vbiasの供給受ける。FET1は入力信号Vinに応答して、電流I0の変調電流を生成する。
【0050】
図2は、図1の回路の小信号解析用等価回路である。この等価回路は、[従来の技術]で説明した図9と同じであり、その符号も説明したものであるから、重複した説明は省略する。出力周波数応答特性fc(out)は、
【0051】
【数20】
Figure 2004180015
【0052】
であらわされる。この式から、この出力周波数応答特性fc(out)を高周波側に延ばすには、FET2のゲート・ドレイン間寄生容量Cgd2を低減することが効果的である。
そこで、本発明では、FET2のゲート幅Wg2を、FET1のゲート幅Wg1よりも狭く設定している。
図3は、FETの基本構造を示す斜視図である。このFETは、GaAsをチャンネル材料とするショットキーゲートFETである。FETは、半絶縁性基板21、半絶縁性基板21の上面に形成された活性層22、活性層22の上に設けられたソース電極23、ゲート電極24及びドレイン電極25を備えている。
【0053】
半絶縁性基板21は、GaAsからなり、FETの基体となる。活性層22はn型半導体であり、半絶縁性基板21の上に気相成長法あるいはイオン注入法などにより形成される。ソース電極23及びドレイン電極25は、AuGe合金等からなり、活性層22の上に所定の間隔をおいて形成される。ゲート電極24は、ソース電極23及びドレイン電極25の互いに向かい合う辺に平行な方向を長手方向として柱状に形成される。また、活性層22内には、ゲート電極24に印加される電圧に応じて空乏層26が形成される。ゲート電極24に印加する電圧を変化させると、空乏層26の状態が変化する。これによりドレイン電極25からソース電極23に流れる電流が変化する。この電流は、ゲート電極24のゲート幅Wgに比例し、ゲート長Lgに反比例する。
【0054】
ゲート・ドレイン間寄生容量Cgdは、すでに述べたように、
【0055】
【数21】
Figure 2004180015
【0056】
で表されるので、Cgdは、ゲート長Lgを一定とすると、ゲート幅Wgに比例する関係となる。つまり、ゲート幅Wgが小さなほどゲート・ドレイン間寄生容量Cgdは小さくなる。したがって、ゲート幅Wgを小さくできれば、Cgdは小さくなり、出力周波数応答特性fc(out)を高域まで延ばすことができる。
本発明では、FET2として、デプリーション型のFETを用いているので、ゲートゲートバイアス電圧が0でもドレイン電流が流れる。同じゲートバイアス電圧をエンハンスメント型のFET及びデプリーション型のFETの各ゲート端子に印加したときには、デプリーション型のFETのドレイン電流が、エンハンスメント型のFETのドレイン電流よりも大きくなる。
【0057】
一方、ドレイン電流は、前述したとおりゲート電極のゲート幅Wgに比例する。したがって、デプリーション型のFET2のゲート幅は、負荷を駆動するのに必要なドレイン電流を流せるように決定されるが、エンハンスメント型のFET1のゲート幅より小さくすることができる。
特に、半導体レーザなどを駆動する時には、大きな負荷電流が必要であり、図8で説明したような従来のカスコード型増幅回路では、ゲート幅Wgを大きく設計する必要がある。この結果、ゲート・ドレイン間寄生容量Cgdは大きくなる。これに対して、本実施形態によるカスコード型増幅回路では、大きな負荷電流が必要なときでも、前記した構成によって、ゲート・ドレイン間寄生容量Cgdを小さくすることができる。よって、本実施形態は、大電流が流れる半導体レーザ増幅回路の高速化に特に有効である。
【0058】
―第2の実施形態―
図4は、本発明のカスコード型差動増幅回路の一例を示す。このカスコード型差動増幅回路は、半導体レーザ駆動回路等に用いられる。
このカスコード型差動増幅回路に使用しているFETは、GaAsをチャンネル材料とするショットキーFETである。
このカスコード型差動増幅回路は、エンハンスメント型のFET1,3、デプリーション型のFET2,4、及び電流源を構成するFET5を備えている。さらに、このカスコード型差動増幅回路は、入力端子11a、相補信号である入力信号を受ける入力端子11b、2つの出力端子12a,12b、第1、第2の入力抵抗Rin、第1、第2の出力抵抗Rout、バイアス電圧生成回路13及び参照電圧生成回路14を備えている。出力端子12a,12bのいずれかには、半導体レーザ(図示せず)等が接続される。
【0059】
FET2においては、ドレイン端子が出力端子12a及び第1の出力抵抗Routに接続され、そのソース端子がFET1のドレイン端子に接続されている。第1の出力抵抗Routの一端は、電源VDDに接続される。FET2のゲート端子は、バイアス電圧生成回路13に接続されている。バイアス電圧生成回路13は、所定のゲートバイアス電圧Vbiasを生成して、FET2のゲート端子に印加する。
【0060】
FET4においては、ドレイン端子が出力端子12b及び第2の出力抵抗Routに接続され、そのソース端子がFET3のドレイン端子に接続されている。第2の出力抵抗Routの一端は、電源VDDに接続される。FET4のゲート端子は、バイアス電圧生成回路13に接続されている。バイアス電圧生成回路13は、所定のゲートバイアス電圧Vbiasを生成して、FET4のゲート端子に印加する。
【0061】
FET3においては、第1の入力抵抗Rinがゲート端子に接続されている。増幅回路の前段からの電圧信号が、入力端子11b、第2の入力抵抗Rinを通してゲート端子に供給される。FET3のソース端子には、共通の電流源であるFET5が接続されている。
FET5においては、参照電圧生成回路14がゲート端子に接続されている。参照電圧生成回路14は、半導体レーザに供給する電流の大きさを制御するための参照電圧Vrefを生成して、この電圧をFET5のゲート端子へ供給する。
【0062】
ここで、FET2,4は、そのゲート幅が、FET1,3のゲート幅よりも小さなものが用いられている。
以上のカスコード型差動増幅回路の動作を説明する。FET5は、参照電圧生成回路14から参照電圧Vrefを受けて電流I0を生成する。FET2,4は、電流I0を流すため、バイアス電圧生成回路13からゲートバイアス電圧Vbiasの供給受ける。FET1,3は入力信号Vinの差分に応答して、電流I0の変調電流を生成する。この変調電流は、出力端子12a,12bの差分電圧変化として現われ、いずれかの出力端子12a,12bに接続された半導体レーザを変調駆動する。
【0063】
このカスコード型差動増幅回路においても、FET2,4をデプリーション型とし、FET2,4のゲート幅Wgを、FET1,3のゲート幅Wgよりも狭く設定している。
デプリーション型のFET2,4のゲート幅は、負荷を駆動するのに必要なドレイン電流を流せるように決定されるが、デプリーション型のFETのドレイン電流は、同じバイアス条件ではエンハンスメント型のFETより大きいので、前述したとおりゲート電極のゲート幅Wgを小さくできる。したがって、本実施形態においても、FET2,4のゲート・ドレイン間寄生容量Cgdを小さくすることができ、半導体レーザを良好な応答性で駆動することができる。よって、本実施形態は、大電流が流れる半導体レーザ増幅回路の高速化に特に有効である。
【0064】
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではない。例えば、図1、図4の回路において、FETの極性をnチャンネルからpチャンネルにして電源極性を反転させた実施も可能である。また、GaAsFET以外にSiMOSFETやバイポーラトランジスタなどを用いてもよい。また、本発明のカスコード型増幅回路は、半導体レーザ増幅回路の出力段に用いてもよいが、出力段以外の段に用いることも可能である。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、エンハンスメント型のFETと出力端子との間に、デプリーション型のFETをカスコード接続することによって、出力周波数応答特性を高周波側に伸ばすことができる。したがって、全体の周波数応答特性も改善することができる。応答性もよくなり、高速スイッチング動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカスコード型増幅回路の一例を示す回路図である。
【図2】図1の回路の小信号解析用等価回路である。
【図3】FETの基本構造を示す斜視図である。
【図4】本発明のカスコード型差動増幅回路の一例を示す回路図である。
【図5】従来のFET増幅回路の回路図である。
【図6】図5のFET増幅回路の小信号等価回路図である。
【図7】ミラー効果の説明図である。
【図8】従来のカスコード型FET増幅回路の回路図である。
【図9】カスコード型増幅回路のミラー効果を考慮した等価回路である。
【符号の説明】
11 入力端子
11a,b 入力端子
12 出力端子
12a,b 出力端子
13 バイアス電圧生成回路
14 参照電圧生成回路
21 半絶縁性基板
22 活性層
23 ソース電極
24 ゲート電極
25 ドレイン電極
30 電流源
31 入力端子
32 出力端子
Cgs ゲート・ソース間寄生容量
Cgd ゲート・ドレイン間寄生容量
Lg ゲート長
Rin 入力抵抗
Rds ドレイン・ソース間抵抗
Rout 出力抵抗
Rin 入力抵抗
Rload 負荷抵抗
Rgs FETのゲート・ソース間抵抗
Wg ゲート幅

Claims (10)

  1. ゲートに入力信号が印加される第1の電界効果トランジスタと、 ゲートに所定のゲートバイアス電圧が印加される第2の電界効果トランジスタと、電流源と、負荷とを備え、
    前記電流源と、前記第1の電界効果トランジスタのドレイン・ソース間と、前記第2のデプリーション型の電界効果トランジスタのドレイン・ソース間と、前記負荷とが直列に接続され、
    第2の電界効果トランジスタがデプリーション型であることを特徴とするカスコード型増幅回路。
  2. 前記第1の電界効果トランジスタのゲート幅をWg1、前記第2のデプリーション型の電界効果トランジスタのゲート幅をWg2と表記すると、
    Wg2<Wg1
    の関係がある請求項1記載のカスコード型増幅回路。
  3. 前記第1の電界効果トランジスタがエンハンスメント型の電界効果トランジスタである請求項1又は請求項2記載のカスコード型増幅回路。
  4. 前記ゲート幅Wg2は、ゲート幅Wg1のエンハンスメント型の電界効果トランジスタのゲートに前記「所定のゲートバイアス電圧」を印加したときに流れるドレイン電流と同じドレイン電流が流れるように選ばれている、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のカスコード型増幅回路。
  5. 前記第1、第2の電界効果トランジスタがGaAsをチャンネル材料とするショットキー電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のカスコード型増幅回路。
  6. ゲートに第1の入力信号が印加される第1の電界効果トランジスタと、前記第1の入力信号に対する相補信号である第2の入力信号が印加される第3の電界効果トランジスタと、ゲートに所定のゲートバイアス電圧が印加される第2の電界効果トランジスタと、ゲートに所定のゲートバイアス電圧が印加される第4の電界効果トランジスタと、電流源と、第1の負荷と、第2の負荷とを備え、
    前記第1の電界効果トランジスタのドレイン・ソース間と、前記第2のデプリーション型の電界効果トランジスタのドレイン・ソース間と、前記第1の負荷とが直列に接続され、
    前記第3の電界効果トランジスタのドレイン・ソース間と、前記第4のデプリーション型の電界効果トランジスタのドレイン・ソース間と、前記第2の負荷とが直列に接続され、
    前記電流源が前記直列に接続された2つの回路に共通に接続され、
    前記第2の電界効果トランジスタがデプリーション型であることを特徴とするカスコード型増幅回路。
  7. 前記第1の電界効果トランジスタのゲート幅をWg1、前記第2のデプリーション型の電界効果トランジスタのゲート幅をWg2と表記すると、
    Wg2<Wg1
    の関係があり、
    前記第3の電界効果トランジスタのゲート幅をWg3、前記第4のデプリーション型の電界効果トランジスタのゲート幅をWg4と表記すると、
    Wg4<Wg3
    の関係がある請求項6記載のカスコード型増幅回路。
  8. 前記第1、第3の電界効果トランジスタのいずれか一方又は双方がエンハンスメント型の電界効果トランジスタである請求項6又は請求項7記載のカスコード型増幅回路。
  9. 前記ゲート幅Wg2は、ゲート幅Wg1のエンハンスメント型の電界効果トランジスタのゲートに前記「所定のゲートバイアス電圧」を印加したときに流れるドレイン電流と同じドレイン電流が流れるように選ばれ、
    前記ゲート幅Wg4は、ゲート幅Wg3のエンハンスメント型の電界効果トランジスタのゲートに前記「所定のゲートバイアス電圧」を印加したときに流れるドレイン電流と同じドレイン電流が流れるように選ばれている請求項6〜請求項8のいずれかに記載のカスコード型増幅回路。
  10. 前記第1から第4までの電界効果トランジスタがGaAsをチャンネル材料とするショットキー電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項6〜請求項9のいずれかに記載のカスコード型増幅回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100657821B1 (ko) 2004-12-02 2006-12-14 한국전자통신연구원 동적 바이어스를 갖는 내부 병렬 삼중 캐스코드 전력증폭기
WO2008111491A1 (ja) * 2007-03-10 2008-09-18 Nagoya Industrial Science Research Institute 3次相互変調歪補償増幅器とそれを有する低雑音増幅器
KR100875201B1 (ko) 2007-04-04 2008-12-19 한국과학기술원 진폭 변조를 위한 캐스코드 구조의 전력 증폭기

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