JP2004179772A - 車載ゲートウェイ装置及び車載通信システム - Google Patents
車載ゲートウェイ装置及び車載通信システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004179772A JP2004179772A JP2002341172A JP2002341172A JP2004179772A JP 2004179772 A JP2004179772 A JP 2004179772A JP 2002341172 A JP2002341172 A JP 2002341172A JP 2002341172 A JP2002341172 A JP 2002341172A JP 2004179772 A JP2004179772 A JP 2004179772A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle
- setting information
- setting
- unit
- storage unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】データ伝送処理のフィルタリングポリシなどの設定情報を任意に変更できる車載ゲートウェイ装置及び車載通信システムを提供する。
【解決手段】車両に搭載された複数の通信ネットワーク(CL−LAN、OP−LAN)と接続され、通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含む各種処理を実行する車載ゲートウェイ装置10において、前記各種処理に関する設定情報を記憶部12に記憶し、記憶部12に記憶されている設定情報の変更要求を操作装置から第1通信I/F14で受付け、第1通信I/F14が操作装置から受付けた変更要求に応じて、MPU11により、設定情報を更新する。
【選択図】 図2
【解決手段】車両に搭載された複数の通信ネットワーク(CL−LAN、OP−LAN)と接続され、通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含む各種処理を実行する車載ゲートウェイ装置10において、前記各種処理に関する設定情報を記憶部12に記憶し、記憶部12に記憶されている設定情報の変更要求を操作装置から第1通信I/F14で受付け、第1通信I/F14が操作装置から受付けた変更要求に応じて、MPU11により、設定情報を更新する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載され、複数の通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置及び該車載ゲートウェイ装置を有する車載通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の通信ネットワークを相互に接続する場合、ゲートウェイ装置が使用される。自動車内に設けられた車載通信システム(車載LAN)においては、例えば、ユーザが自由に機器を接続及び取外しできる通信ネットワーク(以下、OP−LAN)と、自動車メーカ以外は機器を接続及び取外しできない通信ネットワーク(以下、CL−LAN)とがゲートウェイ装置を用いて接続されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ユーザが、例えばインターネットに接続可能な外部通信装置をOP−LANに接続した場合、OP−LANは外部通信装置によって直接的にインターネットに接続された状態となり、CL−LANはゲートウェイ装置を介して間接的にインターネットに接続された状態となる。ゲートウェイ装置は、OP−LANに接続された機器とCL−LANに接続された機器との間のデータ転送制御を行う。例えばOP−LANの外部通信装置からCL−LANの所定機器へのデータ転送をブロックしたり、CL−LANの所定機器から外部通信機器(インターネット)へのデータ転送をブロックしたり、不要なデータの転送をブロックするフィルタリングなどのデータ転送制御を行う。
【0004】
フィルタリングは、予め設定されているフィルタリングポリシに基づいて行われる。例えば、転送をブロックするデータの種類、データの転送をブロックする送信元及び/又は送信先などのフィルタリングポリシの設定情報が、ゲートウェイ装置内のROM(Read Only Memory)に予め記憶されている。また、ゲートウェイ装置のインタフェイスは、CL−LAN及びOP−LANと接続するためのLANケーブル接続部および電源が接続される電源接続部を備える程度であり、操作部又は表示部などは備えておらず、通常は、インストルメントパネルの裏側などのユーザの目に付かない場所に配置されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−16614号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、ゲートウェイ装置において転送がブロックされるデータを増やすなどしてセキュリティ強度を高めた場合、ゲートウェイ装置で転送可能なデータが大幅に制限され、利便性は低下する。逆に、ゲートウェイ装置において転送がブロックされるデータを減らすなどしてセキュリティ強度を低下させた場合、一部を除く殆どのデータがゲートウェイ装置で転送可能となり、利便性が向上する。セキュリティと利便性とのバランスはユーザ毎に異なるため、フィルタリングポリシをユーザ側で設定したいという要求が生じている。しかし、上述したように、ゲートウェイ装置のフィルタリングポリシは予め設定されており、操作部及び表示部も備えないため、ユーザ側で変更することはできない。
【0007】
例えば、ゲートウェイ装置に、フラッシュメモリなどの書換え可能な記憶装置、スイッチボタンなどの操作部及び液晶パネルなどの表示部を備え、表示部に表示された設定項目を操作部で変更し、変更後の設定をフラッシュメモリに記憶することが考えられる。しかし、フラッシュメモリ、操作部及び表示部の追加により、コストが増加すると共に、装置全体のサイズが大型化する。また、ゲートウェイ装置(操作部及び表示部)をユーザが操作し易い場所に配置する必要があるため、配置の自由度が制限される。そのため、多くのゲートウェイ装置は操作部及び表示部を備えておらず、フィルタリングポリシの変更はユーザ側で行えないのが現状である。また、フィルタリングポリシ以外の各種設定に関してもユーザ側で変更できないのが現状である。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、受付けた変更要求に応じて設定情報を更新する更新手段を備えることにより、データ伝送処理に関するフィルタリングポリシなどの設定情報を任意に変更できる車載ゲートウェイ装置及び車載通信システムを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、車載機器から設定情報の変更要求を受付けることにより、操作パネルなどの新規追加に必要なコストを低減できる車載通信システムを提供することを他の目的とする。
【0010】
また、本発明は、車載LAN内の機器から設定情報の変更要求を受付けることにより、新たな配線に必要なコストを低減できる車載通信システムを提供することを他の目的とする。
【0011】
また、本発明は、データ伝送元を認証する認証手段を備えることにより、特定のデータ伝送元(機器又はユーザ)からの変更要求に応じて設定情報を更新する車載通信システムを提供することを他の目的とする。
【0012】
また、本発明は、機器の追加が制限されているセキュリティ強度の高い通信ネットワーク内の機器から設定情報の変更を受付けることにより、高いセキュリティ強度を維持できる車載通信システムを提供することを他の目的とする。
【0013】
また、本発明は、車両が停止していることを検出する停止検出手段を備え、停車検出時に設定情報の更新を行うことにより、設定情報を変更する場合の安全性を向上させた車載通信システムを提供することを他の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る車載ゲートウェイ装置は、車両に搭載され、複数の通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置において、前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
第2発明に係る車載通信システムは、車両に搭載され、複数の通信ネットワークと、該通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置とを有する車載通信システムにおいて、前記車載ゲートウェイ装置は、前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
第3発明に係る車載通信システムは、車両に搭載され、複数の通信ネットワークと、該通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置と、該車載ゲートウェイ装置に接続された車載機器とを有する車載通信システムにおいて、前記車載ゲートウェイ装置は、前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、前記車載機器から設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
第4発明に係る車載通信システムは、車両に搭載され、複数の通信ネットワークと、該通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置とを有する車載通信システムにおいて、前記車載ゲートウェイ装置は、前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、前記通信ネットワーク内の機器から前記設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
第5発明に係る車載通信システムは、第2〜第4発明のいずれかにおいて、データ伝送元を認証する認証手段を備え、前記更新手段は、認証手段により、前記設定情報の変更を要求したデータ伝送元の認証が完了した場合に、前記設定情報を更新するように構成されていることを特徴とする。
【0019】
第6発明に係る車載通信システムは、第5発明において、データ伝送元の識別情報を取得する取得手段と、前記設定情報の変更が許可されるデータ伝送元の識別情報を記憶する伝送元記憶部とを備え、前記認証手段は、取得手段で取得した識別情報及び伝送元記憶部に記憶されている識別情報に基づいてデータ伝送元を認証するように構成されていることを特徴とする。
【0020】
第7発明に係る車載通信システムは、第2〜第6発明の何れかにおいて、前記複数の通信ネットワークは、機器を追加できない第1ネットワークと、機器を追加できる第2ネットワークとを含み、前記受付手段は、第1ネットワークに接続された機器から前記設定情報の変更要求を受付けるように構成されていることを特徴とする。
【0021】
第8発明に係る車載通信システムは、第2〜第7発明の何れかにおいて、車両が停止していることを検出する停止検出手段を備え、前記更新手段は、停止検出手段によって車両の停止が検出された場合に、前記受付手段で受付けた変更要求に応じて前記設定情報を更新するように構成されていることを特徴とする。
【0022】
第1又は第2発明においては、ゲートウェイ装置で実行されるデータ処理に関する設定情報が設定記憶部に記憶されており、設定情報の変更要求を受付手段で受付け、更新手段により、受付けた変更要求に応じて設定情報を更新する。設定情報は、ゲートウェイ装置の動作(データ処理)に関する各種設定を含み、例えば通信ネットワーク間のデータ伝送処理のフィルタリングポリシを含む。フィルタリングポリシを変更することにより、セキュリティの強度が変わる。セキュリティの強度を高めた場合は、転送できるデータの制限が多くなるため、利便性は低下する。セキュリティの強度を下げた場合は、転送できるデータの制限が少なくなり、利便性は向上する。また、設定情報は、パスワードなどのデータ処理に関する情報も含み、パスワードなどを変更することも可能である。
【0023】
第3発明においては、ゲートウェイ装置で実行されるデータ処理に関する設定情報が設定記憶部に記憶されており、受付手段により、車両に搭載されている機器から設定情報の変更要求を受付け、更新手段により、受付けた変更要求に応じて設定情報を更新する。例えば、車両に搭載されているタッチパネル式の液晶ディスプレイから、設定情報の変更要求を受付ける。また、インストルメントパネルに汎用性のある操作パネルが搭載されている場合は、前記操作パネルから設定情報の変更要求を受付けることが可能である。車両に搭載されている既存の車載機器から設定情報の変更要求を受付ける場合、機器の新規追加は不要である。
【0024】
第4発明においては、ゲートウェイ装置で実行されるデータ処理に関する設定情報が設定記憶部に記憶されており、受付手段により、車載LAN内の機器から設定情報の変更要求を受付け、更新手段により、受付けた変更要求に応じて設定情報を更新する。例えば、ゲートウェイ装置に接続された車載LAN内のタッチパネル式の液晶ディスプレイから、設定情報の変更要求を受付ける。また、インストルメントパネルに搭載された汎用性のある操作パネルが車載LANに接続されている場合は、前記操作パネルから設定情報の変更要求を受付けることが可能である。車両に搭載されている既存通信ネットワーク内の機器から設定情報の変更要求を受付ける場合、機器及び通信回線の新規追加は不要である。
【0025】
第5発明においては、認証手段でデータ伝送元を認証し、設定情報の変更を要求したデータ伝送元の認証が完了した場合に、更新手段で設定情報を更新する。更新手段は、認証が完了していないデータ伝送元からの変更要求は破棄し、設定情報の更新は行わない。認証として、例えばユーザから入力されるパスワードを使用したり、機器に予め割当てられている機器番号を使用することが可能である。特定のデータ伝送元(ユーザ又は機器)からの変更要求に応じて設定情報を更新することにより、設定情報の変更に対するセキュリティ強度が向上する。
【0026】
第6発明においては、設定情報の変更を許可するデータ伝送元の識別情報が伝送元記憶部に記憶されており、取得手段でデータ伝送元の識別情報を取得し、取得した識別情報と伝送元記憶部に記憶されている識別情報とに基づいて認証を行う。認証手段は、データ伝送元(ユーザ又は機器)から受付けたパスワード又は機器番号などの識別情報と、伝送元記憶部に記憶されているパスワード又は機器番号などの識別情報とを比較して認証を行う。送信元記憶部に記憶されている識別情報は、設定情報と同様にして変更することも可能である。
【0027】
第7発明においては、ゲートウェイ装置には、機器を追加できない第1ネットワークと、機器を追加できる第2ネットワークとが接続されており、受付手段は、第1ネットワークに接続された機器から設定情報の変更要求を受付ける。第1ネットワークは、新たに機器を追加できないため、接続される機器は予め固定されており、セキュリティ強度は高い。セキュリティ強度の高い第1ネットワークに接続された機器から設定情報の変更要求を受付けることにより、設定情報の変更に対するセキュリティ強度が向上する。
【0028】
第8発明においては、車両が停止していることを停止検出手段で検出し、車両の停止が検出された場合、更新手段により、変更要求に応じて設定情報を更新する。設定情報を変更した場合、ゲートウェイ装置の動作が不安定になる可能性がある。例えば、フィルタリングポリシを途中で変更した場合、設定記憶部の更新処理などにより、データ伝送が一時的に停止される場合がある。また、運転中に設定情報を変更する場合、操作パネルの操作などにより、運転に対する集中力が低下する可能性がある。停車中であれば、設定情報の変更が運転に与える影響が最小限に抑えられる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(第1の実施の形態)
図1に、本発明に係る車載ゲートウェイ装置(以下、ゲートウェイという)10を備えた車載通信システム(以下、車載LANという)の例を示す。また、図2にゲートウェイ10の例を示す。
【0030】
車載LAN(Local Area Network)は、ゲートウェイ10に接続されたCL−LAN(第1ネットワーク)とOP−LAN(第2ネットワーク)とを含む。CL−LANは、接続できる機器を自動車メーカが制限しており、自動車メーカ以外による機器の接続及び取外しを禁止しているLANであり、ユーザは機器を接続及び取外しできない。OP−LANは、自動車のユーザが自由に機器を接続及び取外すことができるLANである。
【0031】
本説明では、CL−LANには、ディスプレイ20,スピーカ46,ナビゲーションシステム48及び操作装置30が接続されており、OP−LANには、外部通信装置40,車載PC(Personal Computer)42及びDVD(Digital Video Disk)プレーヤ44が接続されている。ゲートウェイ10に接続される通信ネットワークは、ユーザにオープンなバス(OP−LAN)、クローズなバス(CL−LAN)に限定はされず、低速バス及び高速バス、制御系バス及び情報系バス、または、車外バス(携帯電話などで構成されるネットワーク)及び車内バスをゲートウェイ10で接続することも可能である。
【0032】
各機器20,30,40,42,44,46,48は、例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394に準拠した通信I/F(通信インタフェイス)を備え、IEEE1394バスに接続されている。また、RFC(Request For Comments)2734で規定されているIP overIEEE1394を用いて、IEEE1394バスでIPパケットを伝送することが可能であり、外部通信装置40は、インターネット等の車外の通信ネットワーク50に接続されている。
【0033】
OP−LAN及びCL−LANに接続された各機器及びゲートウェイ10は、IEEE1394パケット(以下、1394パケット)と、IP over IEEE1394パケット(以下、IP−1394パケット)との一方又は両方の伝送が可能である。例えば、ゲートウェイ10のデータ転送処理により、DVDプレーヤ44からディスプレイ20に1394パケットを伝送したり、外部通信装置40からナビゲーションシステム48へIP―1394パケットを伝送すること等が可能である。
【0034】
ゲートウェイ10は、図2に示すように、CL−LAN,OP−LANが夫々接続される第1通信I/F14,第2通信I/F15と、第1通信I/F14及び第2通信I/F15が接続され、CL−LAN及びOP−LAN間のデータ転送を制御する転送制御部13とを備える。転送制御部13にはMPU(MicroProcessing Unit)11が接続され、ゲートウェイ10で行う各種処理をMPU11で実行する。転送制御部13及びMPU11には、データ転送処理を含む各種処理に関する設定情報などが記憶される記憶部12が接続される。記憶部12は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリを含む。
【0035】
MPU11は、AV/C(Audio/Video Control)を使用して、IEEE1394に対応する各機器の機器番号等の機器識別情報を取得し、記憶部12に記憶する。また、MPU11は、CL−LAN及びOP−LANに接続されている各機器の1394アドレス及び/又はIPアドレスを取得又は割当てて、記憶部12に記憶する。また、記憶部12には、例えば、転送をブロックするデータの種類、データの転送をブロックする送信元及び/又は送信先などのフィルタリングポリシを含む設定情報が記憶される。
【0036】
転送制御部13は、CL−LAN及びOP−LANの一方から送信されたデータ(パケット)を、パケットのヘッダ及び記憶部12に記憶された設定情報(フィルタリングポリシ)に基づいて他方へ転送する。パケットの送信先及び/又は送信元の識別は、例えば、1394パケットのヘッダに含まれる1394アドレスに基づいて識別したり、IP−1394パケットのヘッダに含まれるIPアドレスに基づいて識別したり、機器番号などの機器識別情報に基づいて識別することが可能である。
【0037】
第1通信I/F14は、設定情報の変更要求を受付ける手段(受付手段)として動作する。第1通信I/F14が受付けた設定情報の変更要求は、転送制御部13からMPU11に送られる。MPU11は、第1通信I/F14で受付けた設定情報の変更要求に応じて、記憶部12に記憶されている設定情報を更新する手段(更新手段)として動作する。
【0038】
設定情報の例を図3(a)、(b)に示す。図3(a)、(b)の例では、設定情報には、各設定項目の設定値が登録されている。例えば図3(a)に示すように、CL−LANへのアクセスを許可する機器に関する設定項目「アクセス可能機器」の設定値が「ALL」の場合、ゲートウェイ10は、制限なく全ての機器からアクセスを受付けてデータを転送する。また、例えば図3(b)に示すように、設定項目「アクセス可能機器」の設定値が「3」で、「機器A」,「機器B」及び「機器D」が登録されている場合、ゲートウェイ10は、3つの機器(機器A,B,D)からのみアクセスを受付けてデータを転送する。図示していないが、設定項目「アクセス可能機器」の設定値が「0」の場合、ゲートウェイ10は、何れの機器からもアクセスを受付けず、データも転送しない。
【0039】
同様に、図示していないが、CL−LANへのアクセスを許可するアドレスに関する設定項目「アクセス可能アドレス」の設定値が「2」で、「アドレスA」及び「アドレスC」が登録されている場合、ゲートウェイ10(MPU11)は、2つのアドレス(アドレスA,C)からのみアクセスを受付けてデータを転送する。ここで、アドレスA,Cは、1394アドレス又はIPアドレスである。
【0040】
ユーザは、操作装置30を使用して設定情報の変更を行う。操作装置30の例を図4(a)に示す。操作装置30は、例えば十字カーソルキー(上下左右キー)と、決定キーと、キャンセルキーと、設定情報の変更を指示する設定変更キーなどを有する入力デバイス36を備える。入力デバイス36は、入力I/F35を介してMPU32に接続され、MPU32は通信I/F31を介してIEEE1394バスと接続されている。
【0041】
操作装置30を操作して設定情報を変更する場合、ゲートウェイ10のMPU11により、記憶部12に記憶されている現在の設定情報の内容を読み出して、ディスプレイ20に表示する。また、ゲートウェイ10のMPU11により、設定情報の変更を受付ける設定変更画面などを記憶部12から読み出して、ディスプレイ20に表示する。
【0042】
ディスプレイ20の例を図4(b)に示す。図4(b)に示すディスプレイ20aは、液晶パネルなどの表示デバイス26と、表示デバイス26に接続され、液晶素子を駆動するドライバ回路25と、ドライバ回路25に接続され、表示対象の画像フレームを記憶するフレームメモリ24とを備える。また、ディスプレイ20aは、IEEE1394バスに接続された通信I/F21と、通信I/F21に接続されたMPU22と、MPU22に接続され、通信I/F21で受付けた画像データの画像処理を行って画像フレームを作成する画像処理回路23とを備え、画像処理回路23で作成した画像フレームがフレームメモリ24に送られ、表示デバイス26に表示される。
【0043】
図4(b)にディスプレイ20の一例(ディスプレイ20a)を示したが、車載の場合においては、タッチパネル式のディスプレイが多く用いられている。図5にタッチパネル式のディスプレイ20bの例を示す。タッチパネル式のディスプレイ20bは、図4(b)に示したディスプレイ20aと同様に、通信I/F21、MPU22、画像処理回路23、フレームメモリ24、ドライバ回路25、および、表示デバイス26を備える。また、ディスプレイ20bは、表示デバイス26の表示画面表面に設けられたタッチパネルなどの入力デバイス37と、入力デバイス37と接続された入力I/F38とを備え、入力I/F38はMPU22に接続されている。本実施の形態においては、ディスプレイ20として、タッチパネル式のディスプレイ20bを例にして説明を行う。
【0044】
次に、本発明に係るゲートウェイ10の設定情報の変更について説明する。本説明では、フィルタリングポリシの変更を例にして説明する。また、タッチパネル式のディスプレイ20bを、ディスプレイ20と表現している。
【0045】
ユーザが操作装置30の設定変更キーを操作して、設定情報の変更を指示した場合、設定変更キー(入力デバイス36)への操作の検出信号が入力I/F35からMPU32に送られる。MPU32は、設定変更キーが操作されたことにより、設定情報の変更要求を通信I/F31からゲートウェイ10に送信する。なお、設定変更キーをディスプレイ20(ディスプレイ20bの入力デバイス37)に設け、設定情報の変更要求をディスプレイ20からゲートウェイ10に送信することも可能である。
【0046】
操作装置30からの変更要求を第1通信I/F14で受付けたゲートウェイ10の転送制御部13は、変更要求をMPU11に送る。MPU11は、変更要求に応じて、記憶部12から設定変更画面を読み出して、転送制御部13からディスプレイ20に送信する。
【0047】
ゲートウェイ10から送信された設定変更画面を通信I/F21で受付けたディスプレイ20のMPU22は、画像処理回路23に設定変更画面を転送して、表示デバイス26に設定変更画面を表示させる。設定変更画面の例を図6(a)に示す。図6(a)に示す設定変更画面60には、タッチパネル(入力デバイス37)による操作(選択)を受付ける選択ボタン61〜64が設けられている。
【0048】
図6(a)の例では、選択ボタン61は「制限なくアクセス可能」であり、この設定が選択された場合、転送制御部13は、第2通信I/F15が受付けたパケットを全てCL−LANに転送する。選択ボタン62は「特定アドレスからのみアクセス可能」であり、この設定が選択された場合、転送制御部13は、第2通信I/F15が受付けたパケットのヘッダの送信元アドレスを確認し、設定情報の「アクセス可能アドレス」に登録されている場合のみCL−LANにパケットを転送する。選択ボタン63は「特定機器からのみアクセス可能」であり、この設定が選択された場合、転送制御部13は、第2通信I/F15が受付けたパケットの送信元の機器識別情報を確認し、設定情報の「アクセス可能機器」に登録されている場合のみCL−LANにパケットを転送する。選択ボタン64は「全てアクセス不可」であり、この設定が選択された場合、転送制御部13は、第2通信I/F15が受付けたパケットを全て破棄し、CL−LANに転送しない。
【0049】
選択ボタン61〜64の何れかが選択された場合、選択ボタン61〜64(入力デバイス37)のいずれかへの操作の検出信号が入力I/F38からMPU22に送られる。MPU22は、選択ボタン61〜64のいずれかの選択結果を通信I/F21からゲートウェイ10に送信する。
【0050】
ディスプレイ20からの選択結果を第1通信I/F14で受付けたゲートウェイ10の転送制御部13は、選択結果をMPU11に送る。MPU11は、選択結果に応じて、記憶部12から設定変更画面を読み出して、転送制御部13からディスプレイ20に送信する。例えば、選択ボタン63(「特定機器からのみアクセス可能」)が選択された場合、MPU11は、設定変更画面として機器選択画面を送信する。例えば、MPU11により、機器選択画面のフォーマットと、OP−LANに接続されている機器識別情報とを記憶部12から読み出して、機器選択画面を作成し、ディスプレイ20に送信する。
【0051】
ゲートウェイ10から送信された機器選択画面を通信I/F21で受付けたディスプレイ20のMPU22は、画像処理回路23に機器選択画面を送って、表示デバイス26に機器選択画面を表示させる。機器選択画面の例を図7(a)に示す。図7(a)に示す機器選択画面70には、タッチパネル(入力デバイス37)による操作を受付ける選択ボタン71〜75が設けられている。図7(a)の例では、選択ボタン71,72,73,74は夫々機器A,B,C,Dの選択に用い、選択ボタン75(次ページボタン)は、次頁の機器選択画面の表示に用いる。
【0052】
選択ボタン71〜74により機器A〜Dの何れかが選択された場合、上述した選択ボタン61〜64の選択と同様にして、選択結果(例えば選択ボタン74を選択)がゲートウェイ10に送信され、機器選択画面と同様にゲートウェイ10のMPU11で作成された確認画面がディスプレイ20に送信され、表示される。ディスプレイ20に表示される確認画面の例を図7(b)に示す。図7(a)に示した機器選択画面70で選択ボタン74(機器D)が選択された場合、図7(b)に示すように、機器Dからのアクセスを許可することの確認画面80がディスプレイ20に表示される。
【0053】
確認画面80に設けられたキャンセルボタン84が選択された場合、上述した選択結果と同様にして、キャンセル指示がゲートウェイ10に送られ、ゲートウェイ10からディスプレイ20に、例えば図6(a)に示す選択変更画面が再度送信される。また、確認画面80に設けられたOKボタン82が選択された場合、上述した選択結果と同様にして、更新指示がゲートウェイ10に送られ、更新指示を受付けたMPU11は、記憶部12に記憶されている設定情報を更新する。選択ボタン74(機器D)が選択された場合は、設定情報の「アクセス可能機器」の設定値に機器Dを追加する。追加後、機器DからCL−LANへのアクセスが可能になる。
【0054】
設定情報の「アクセス可能アドレス」の変更(図6(a)の選択ボタン62)は、「アドレス変更機器」の変更と同様にして行うことが可能である。アドレスの選択は、図7(a)に示した機器の選択と同様に行うことが可能であるが、例えば、「0」〜「9」及び「.」などの選択ボタンにより、IPアドレスなどを直接入力することも可能である。
【0055】
上述した実施の形態では、CL−LANへのアクセスの可否を設定したが、CL−LAN内の各機器へのアクセスの可否を設定することも可能である。例えば図8に示すように、設定項目「アクセス可能機器」の設定値に、送信先及び送信元を1組にして登録することも可能である。図8の例では、2組の機器(「機器X」(送信先)及び「機器A」(送信元)と、「機器Z」(送信先)及び「機器C」(送信元))が登録されている。
【0056】
また、上述した実施の形態では、ディスプレイ20をタッチパネル式(ディスプレイ20b)としたが、タッチパネル式で無い場合(ディスプレイ20a)は、操作装置30の十字カーソルキー(上下左右キー)と、決定キーと、キャンセルキーとを操作して、設定を変更することが可能である。例えば、図6(b)に示す設定変更画面60a内の反転カーソル69を十字カーソルキーで移動させ、決定キーで選択を行う。また、操作装置30は、ディスプレイ20の操作パネルのように、ディスプレイ20と一体的に構成することも可能である。また、操作装置30として、例えばDVDプレーヤのリモートコントローラの十字キー、決定キー及びキャンセルキーなどを使用することも可能である。
【0057】
上述した実施の形態では、アクセスを許可する機器又はアドレスの登録を受付けたが、登録された機器又はアドレスを削除することも可能である。例えば、操作装置30の変更指示キーが操作された場合、ディスプレイ20に設定変更のメニュー画面を表示し、メニュー画面内の選択ボタン「登録の削除」を選択して、登録の削除処理を行う。
【0058】
また、上述した実施の形態では、フィルタリングポリシの変更を例にして説明したが、設定情報は、フィルタリングポリシに限定はされず、IP通信に関する設定(例えばIPアドレス、サブネットマスク又はDNSなどの設定)、IEEE1394に関する設定(例えばバスマネージャの設定)、各種データ伝送に対する優先度設定、セキュリティに関する設定(例えばユーザ登録又はパスワード登録などの設定)、不正アクセスに対する対処設定(例えばアクセスログ、不正アクセス発生時の通知先又は不正アクセス発生時の強制切断などの設定)、または、故障に対する設定(例えば故障のログ記録、故障発生時の通知先又は故障発生時の強制切断などの設定)などを含む。例えば、操作装置30の変更指示キーが操作された場合、ディスプレイ20に設定変更のメニュー画面を表示し、メニュー画面内に表示される各種設定の選択ボタンのいずれかを選択して、上述した各種設定の変更処理を行うことが可能である。
【0059】
(第2の実施の形態)
フィルタリングポリシを変更することにより、セキュリティの強度を低下させることが可能(例えば、図6(a)の選択ボタン61)であるため、フィルタリングポリシを含む設定情報の変更は、特定のデータ伝送元(機器又はユーザ)のみ可能とすることが好ましい。特定の機器のみが設定情報を変更可能なゲートウェイの例を図9に示す。図9に示すゲートウェイ10は、第1の実施の形態と同様の構成をしている。本実施の形態においては、記憶部(伝送元記憶部)12に、設定情報を受付けるデータ伝送元の認証に用いる認証設定が記憶されている。
【0060】
本実施の形態において、認証設定には、CL−LANに接続された機器からのみ設定情報の変更要求を受付けるように登録が行われている。MPU(認証手段、取得手段)11は、設定情報の変更要求を受付けた場合、送信元の機器識別番号及び/又はアドレスを取得し、CL−LANの機器であるか否かを確認し、CL−LANの機器である場合のみ、受付けた変更要求に基づいて設定情報を更新する。CL−LANは、接続される機器が制限されており、多くの場合、自動車メーカが接続した機器しか含まれていない。また、CL−LANは、車両内に設置されているため、車外から操作を行うことはできない。よって、設定情報の変更に対するセキュリティ強度が向上する。
【0061】
上述した例では、CL−LANに接続された機器のみ設定情報の更新を可能としたが、認証設定に、設定情報の変更要求が許可される機器の機器番号及び/又はアドレスを登録しておき、MPU11により、登録されている機器のみ設定情報の更新を行うことも可能である。例えば、CL−LANに接続された操作装置30の1394アドレス及び/又は機器番号を認証設定に予め登録しておき、MPU11により、データ伝送元が認証設定に登録されている場合のみ設定情報を更新することが可能である。この場合は、CL−LANの中で操作装置30しか設定情報を変更できず、セキュリティ強度がさらに向上する。
【0062】
また、例えば認証設定にパスワードを登録しておき、MPU(認証手段、取得手段)11により、パスワード認証が完了した機器(ユーザ)のみ設定情報の更新を行うことも可能である。例えば、OP−LANの車載PC42から設定情報の変更要求及びパスワードを受付け、MPU11による認証完了後に設定情報を更新することも可能である。この場合、車載PCのキーボード及び表示装置が、操作装置30及びディスプレイ20と同様に動作し、第2通信I/F15が、設定情報の変更要求を受付ける手段として動作する。
【0063】
また、同一機器からのパスワード認証が続けて所定回数(例えば5回)失敗した場合、MPU11による前記機器からのパスワード認証を中止して、セキュリティ強度を高めることも可能である。また、例えばゲートウェイ10のリセットスイッチなどを操作して、パスワードを初期化することも可能である。認証設定は、設定情報に含まれており、セキュリティポリシなどの変更と同様にして、変更することが可能である。
【0064】
(第3の実施の形態)
設定情報を変更した場合、ゲートウェイ10の動作が一時的に不安定になる可能性がある。また、運転中に設定情報の変更操作を行うことにより、運転に対する集中力が低下する可能性がある。そのため、設定情報の変更は、停車中に行うことが好ましい。停車中にのみ設定情報を変更するゲートウェイを有する車載LANの例を図10に示す。図10に示すゲートウェイ10は、第1の実施の形態と同様の構成をしている。本実施の形態において、CL−LANには、車速を表示するスピードメータ49が接続されている。スピードメータ49は、図示しない車速センサ(停止検出手段)と接続され、車速センサから出力される車速検出信号に応じた速度を表示する。スピードメータ49からゲートウェイ10に、車速に関する車速情報が送信される。
【0065】
ゲートウェイ10の転送制御部13から車速情報を受付けたMPU11は、車速が基準値よりも小さい場合は、車両が停車していると判定する。MPU(更新手段)11は、車両が停止していると判定した場合のみ、変更要求に応じて設定情報を変更する。上述した説明では、車載LANにスピードメータ49を接続したが、スピードメータ49又は車速センサを直接ゲートウェイ10に接続することも可能である。また、車両の停止は、サイドブレーキの状態から取得することも可能である。
【0066】
【発明の効果】
第1又は第2発明によれば、受付手段で受付けた設定情報の変更要求に応じて、設定記憶部に記憶されている設定情報を更新手段で更新することが可能なため、例えばデータ伝送処理のフィルタリングポリシなどを任意に変更することができる。例えば、セキュリティ強度が高くなるように設定情報を変更したり、セキュリティ強度を下げて利便性を向上させることが可能になる。
【0067】
第3発明によれば、車両に搭載されている機器から設定情報の変更要求を受付けることにより、ゲートウェイ装置に操作装置を新規追加する必要が無く、コストを低減できると共に、ゲートウェイ装置自身には操作部が無いため、例えばインストルメントパネルの裏側など、任意の場所に配置することが可能になる。
【0068】
第4発明によれば、車載LAN内の機器から設定情報の変更要求を受付けることにより、ゲートウェイ装置と操作装置とを新規接続する必要が無く、コストを低減できる。また、ゲートウェイ装置は車載LANに接続できればよいため、インストルメントパネルの裏側など、任意の場所に配置することが可能である。
【0069】
第5又は6発明によれば、認証手段でデータ伝送元を認証し、認証が完了した場合に、更新手段で設定情報を更新することにより、設定情報の変更を行えるデータ伝送元(機器又はユーザ)が制限され、設定情報の変更に関するセキュリティ強度が向上する。例えば、データ伝送元の識別情報を取得手段で取得し、取得した識別情報と伝送元記憶部に記憶されている識別情報とに基づいて認証を行う。設定情報の変更資格を有していないデータ伝送元(機器又はユーザ)による設定情報の変更を防止することが可能になる。
【0070】
第7発明によれば、機器の追加が制限されるセキュリティ強度の高い通信ネットワーク内の機器から設定情報の変更を指示することにより、設定情報の変更に対するセキュリティ強度がさらに向上する。
【0071】
第8発明によれば、停止検出手段によって車両の停止が検出された場合に、変更要求に応じて更新手段で設定情報を更新することにより、設定情報の変更時に生じる可能性のある注意力の低下又は安定性の低下が運転に及ぼす影響が低減され、安全性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゲートウェイ(車載ゲートウェイ装置)を備えた車載LAN(車載通信システム)の例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るゲートウェイの例を示すブロック図である。
【図3】設定情報の例を示す図である。
【図4】(a)は操作装置の例を示すブロック図であり、(b)はディスプレイの例を示すブロック図である。
【図5】タッチパネル式のディスプレイの例を示すブロック図である。
【図6】設定変更画面の例を示す図である。
【図7】(a)は機器選択画面の例を示す図であり、(b)は確認画面の例を示す図である。
【図8】設定情報の例を示す図である。
【図9】本発明に係るゲートウェイの例を示すブロック図である。
【図10】本発明に係るゲートウェイを備えた車載LANの例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 ゲートウェイ(車載ゲートウェイ装置)
11 MPU(更新手段、認証手段、取得手段)
12 記憶部(設定記憶部、伝送元記憶部)
13 転送制御部
14 第1通信I/F(受付手段)
15 第2通信I/F(受付手段)
20 ディスプレイ
30 操作装置
26 表示デバイス
36 入力デバイス
49 スピードメータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載され、複数の通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置及び該車載ゲートウェイ装置を有する車載通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の通信ネットワークを相互に接続する場合、ゲートウェイ装置が使用される。自動車内に設けられた車載通信システム(車載LAN)においては、例えば、ユーザが自由に機器を接続及び取外しできる通信ネットワーク(以下、OP−LAN)と、自動車メーカ以外は機器を接続及び取外しできない通信ネットワーク(以下、CL−LAN)とがゲートウェイ装置を用いて接続されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ユーザが、例えばインターネットに接続可能な外部通信装置をOP−LANに接続した場合、OP−LANは外部通信装置によって直接的にインターネットに接続された状態となり、CL−LANはゲートウェイ装置を介して間接的にインターネットに接続された状態となる。ゲートウェイ装置は、OP−LANに接続された機器とCL−LANに接続された機器との間のデータ転送制御を行う。例えばOP−LANの外部通信装置からCL−LANの所定機器へのデータ転送をブロックしたり、CL−LANの所定機器から外部通信機器(インターネット)へのデータ転送をブロックしたり、不要なデータの転送をブロックするフィルタリングなどのデータ転送制御を行う。
【0004】
フィルタリングは、予め設定されているフィルタリングポリシに基づいて行われる。例えば、転送をブロックするデータの種類、データの転送をブロックする送信元及び/又は送信先などのフィルタリングポリシの設定情報が、ゲートウェイ装置内のROM(Read Only Memory)に予め記憶されている。また、ゲートウェイ装置のインタフェイスは、CL−LAN及びOP−LANと接続するためのLANケーブル接続部および電源が接続される電源接続部を備える程度であり、操作部又は表示部などは備えておらず、通常は、インストルメントパネルの裏側などのユーザの目に付かない場所に配置されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−16614号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、ゲートウェイ装置において転送がブロックされるデータを増やすなどしてセキュリティ強度を高めた場合、ゲートウェイ装置で転送可能なデータが大幅に制限され、利便性は低下する。逆に、ゲートウェイ装置において転送がブロックされるデータを減らすなどしてセキュリティ強度を低下させた場合、一部を除く殆どのデータがゲートウェイ装置で転送可能となり、利便性が向上する。セキュリティと利便性とのバランスはユーザ毎に異なるため、フィルタリングポリシをユーザ側で設定したいという要求が生じている。しかし、上述したように、ゲートウェイ装置のフィルタリングポリシは予め設定されており、操作部及び表示部も備えないため、ユーザ側で変更することはできない。
【0007】
例えば、ゲートウェイ装置に、フラッシュメモリなどの書換え可能な記憶装置、スイッチボタンなどの操作部及び液晶パネルなどの表示部を備え、表示部に表示された設定項目を操作部で変更し、変更後の設定をフラッシュメモリに記憶することが考えられる。しかし、フラッシュメモリ、操作部及び表示部の追加により、コストが増加すると共に、装置全体のサイズが大型化する。また、ゲートウェイ装置(操作部及び表示部)をユーザが操作し易い場所に配置する必要があるため、配置の自由度が制限される。そのため、多くのゲートウェイ装置は操作部及び表示部を備えておらず、フィルタリングポリシの変更はユーザ側で行えないのが現状である。また、フィルタリングポリシ以外の各種設定に関してもユーザ側で変更できないのが現状である。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、受付けた変更要求に応じて設定情報を更新する更新手段を備えることにより、データ伝送処理に関するフィルタリングポリシなどの設定情報を任意に変更できる車載ゲートウェイ装置及び車載通信システムを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、車載機器から設定情報の変更要求を受付けることにより、操作パネルなどの新規追加に必要なコストを低減できる車載通信システムを提供することを他の目的とする。
【0010】
また、本発明は、車載LAN内の機器から設定情報の変更要求を受付けることにより、新たな配線に必要なコストを低減できる車載通信システムを提供することを他の目的とする。
【0011】
また、本発明は、データ伝送元を認証する認証手段を備えることにより、特定のデータ伝送元(機器又はユーザ)からの変更要求に応じて設定情報を更新する車載通信システムを提供することを他の目的とする。
【0012】
また、本発明は、機器の追加が制限されているセキュリティ強度の高い通信ネットワーク内の機器から設定情報の変更を受付けることにより、高いセキュリティ強度を維持できる車載通信システムを提供することを他の目的とする。
【0013】
また、本発明は、車両が停止していることを検出する停止検出手段を備え、停車検出時に設定情報の更新を行うことにより、設定情報を変更する場合の安全性を向上させた車載通信システムを提供することを他の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る車載ゲートウェイ装置は、車両に搭載され、複数の通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置において、前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
第2発明に係る車載通信システムは、車両に搭載され、複数の通信ネットワークと、該通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置とを有する車載通信システムにおいて、前記車載ゲートウェイ装置は、前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
第3発明に係る車載通信システムは、車両に搭載され、複数の通信ネットワークと、該通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置と、該車載ゲートウェイ装置に接続された車載機器とを有する車載通信システムにおいて、前記車載ゲートウェイ装置は、前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、前記車載機器から設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
第4発明に係る車載通信システムは、車両に搭載され、複数の通信ネットワークと、該通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置とを有する車載通信システムにおいて、前記車載ゲートウェイ装置は、前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、前記通信ネットワーク内の機器から前記設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
第5発明に係る車載通信システムは、第2〜第4発明のいずれかにおいて、データ伝送元を認証する認証手段を備え、前記更新手段は、認証手段により、前記設定情報の変更を要求したデータ伝送元の認証が完了した場合に、前記設定情報を更新するように構成されていることを特徴とする。
【0019】
第6発明に係る車載通信システムは、第5発明において、データ伝送元の識別情報を取得する取得手段と、前記設定情報の変更が許可されるデータ伝送元の識別情報を記憶する伝送元記憶部とを備え、前記認証手段は、取得手段で取得した識別情報及び伝送元記憶部に記憶されている識別情報に基づいてデータ伝送元を認証するように構成されていることを特徴とする。
【0020】
第7発明に係る車載通信システムは、第2〜第6発明の何れかにおいて、前記複数の通信ネットワークは、機器を追加できない第1ネットワークと、機器を追加できる第2ネットワークとを含み、前記受付手段は、第1ネットワークに接続された機器から前記設定情報の変更要求を受付けるように構成されていることを特徴とする。
【0021】
第8発明に係る車載通信システムは、第2〜第7発明の何れかにおいて、車両が停止していることを検出する停止検出手段を備え、前記更新手段は、停止検出手段によって車両の停止が検出された場合に、前記受付手段で受付けた変更要求に応じて前記設定情報を更新するように構成されていることを特徴とする。
【0022】
第1又は第2発明においては、ゲートウェイ装置で実行されるデータ処理に関する設定情報が設定記憶部に記憶されており、設定情報の変更要求を受付手段で受付け、更新手段により、受付けた変更要求に応じて設定情報を更新する。設定情報は、ゲートウェイ装置の動作(データ処理)に関する各種設定を含み、例えば通信ネットワーク間のデータ伝送処理のフィルタリングポリシを含む。フィルタリングポリシを変更することにより、セキュリティの強度が変わる。セキュリティの強度を高めた場合は、転送できるデータの制限が多くなるため、利便性は低下する。セキュリティの強度を下げた場合は、転送できるデータの制限が少なくなり、利便性は向上する。また、設定情報は、パスワードなどのデータ処理に関する情報も含み、パスワードなどを変更することも可能である。
【0023】
第3発明においては、ゲートウェイ装置で実行されるデータ処理に関する設定情報が設定記憶部に記憶されており、受付手段により、車両に搭載されている機器から設定情報の変更要求を受付け、更新手段により、受付けた変更要求に応じて設定情報を更新する。例えば、車両に搭載されているタッチパネル式の液晶ディスプレイから、設定情報の変更要求を受付ける。また、インストルメントパネルに汎用性のある操作パネルが搭載されている場合は、前記操作パネルから設定情報の変更要求を受付けることが可能である。車両に搭載されている既存の車載機器から設定情報の変更要求を受付ける場合、機器の新規追加は不要である。
【0024】
第4発明においては、ゲートウェイ装置で実行されるデータ処理に関する設定情報が設定記憶部に記憶されており、受付手段により、車載LAN内の機器から設定情報の変更要求を受付け、更新手段により、受付けた変更要求に応じて設定情報を更新する。例えば、ゲートウェイ装置に接続された車載LAN内のタッチパネル式の液晶ディスプレイから、設定情報の変更要求を受付ける。また、インストルメントパネルに搭載された汎用性のある操作パネルが車載LANに接続されている場合は、前記操作パネルから設定情報の変更要求を受付けることが可能である。車両に搭載されている既存通信ネットワーク内の機器から設定情報の変更要求を受付ける場合、機器及び通信回線の新規追加は不要である。
【0025】
第5発明においては、認証手段でデータ伝送元を認証し、設定情報の変更を要求したデータ伝送元の認証が完了した場合に、更新手段で設定情報を更新する。更新手段は、認証が完了していないデータ伝送元からの変更要求は破棄し、設定情報の更新は行わない。認証として、例えばユーザから入力されるパスワードを使用したり、機器に予め割当てられている機器番号を使用することが可能である。特定のデータ伝送元(ユーザ又は機器)からの変更要求に応じて設定情報を更新することにより、設定情報の変更に対するセキュリティ強度が向上する。
【0026】
第6発明においては、設定情報の変更を許可するデータ伝送元の識別情報が伝送元記憶部に記憶されており、取得手段でデータ伝送元の識別情報を取得し、取得した識別情報と伝送元記憶部に記憶されている識別情報とに基づいて認証を行う。認証手段は、データ伝送元(ユーザ又は機器)から受付けたパスワード又は機器番号などの識別情報と、伝送元記憶部に記憶されているパスワード又は機器番号などの識別情報とを比較して認証を行う。送信元記憶部に記憶されている識別情報は、設定情報と同様にして変更することも可能である。
【0027】
第7発明においては、ゲートウェイ装置には、機器を追加できない第1ネットワークと、機器を追加できる第2ネットワークとが接続されており、受付手段は、第1ネットワークに接続された機器から設定情報の変更要求を受付ける。第1ネットワークは、新たに機器を追加できないため、接続される機器は予め固定されており、セキュリティ強度は高い。セキュリティ強度の高い第1ネットワークに接続された機器から設定情報の変更要求を受付けることにより、設定情報の変更に対するセキュリティ強度が向上する。
【0028】
第8発明においては、車両が停止していることを停止検出手段で検出し、車両の停止が検出された場合、更新手段により、変更要求に応じて設定情報を更新する。設定情報を変更した場合、ゲートウェイ装置の動作が不安定になる可能性がある。例えば、フィルタリングポリシを途中で変更した場合、設定記憶部の更新処理などにより、データ伝送が一時的に停止される場合がある。また、運転中に設定情報を変更する場合、操作パネルの操作などにより、運転に対する集中力が低下する可能性がある。停車中であれば、設定情報の変更が運転に与える影響が最小限に抑えられる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(第1の実施の形態)
図1に、本発明に係る車載ゲートウェイ装置(以下、ゲートウェイという)10を備えた車載通信システム(以下、車載LANという)の例を示す。また、図2にゲートウェイ10の例を示す。
【0030】
車載LAN(Local Area Network)は、ゲートウェイ10に接続されたCL−LAN(第1ネットワーク)とOP−LAN(第2ネットワーク)とを含む。CL−LANは、接続できる機器を自動車メーカが制限しており、自動車メーカ以外による機器の接続及び取外しを禁止しているLANであり、ユーザは機器を接続及び取外しできない。OP−LANは、自動車のユーザが自由に機器を接続及び取外すことができるLANである。
【0031】
本説明では、CL−LANには、ディスプレイ20,スピーカ46,ナビゲーションシステム48及び操作装置30が接続されており、OP−LANには、外部通信装置40,車載PC(Personal Computer)42及びDVD(Digital Video Disk)プレーヤ44が接続されている。ゲートウェイ10に接続される通信ネットワークは、ユーザにオープンなバス(OP−LAN)、クローズなバス(CL−LAN)に限定はされず、低速バス及び高速バス、制御系バス及び情報系バス、または、車外バス(携帯電話などで構成されるネットワーク)及び車内バスをゲートウェイ10で接続することも可能である。
【0032】
各機器20,30,40,42,44,46,48は、例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394に準拠した通信I/F(通信インタフェイス)を備え、IEEE1394バスに接続されている。また、RFC(Request For Comments)2734で規定されているIP overIEEE1394を用いて、IEEE1394バスでIPパケットを伝送することが可能であり、外部通信装置40は、インターネット等の車外の通信ネットワーク50に接続されている。
【0033】
OP−LAN及びCL−LANに接続された各機器及びゲートウェイ10は、IEEE1394パケット(以下、1394パケット)と、IP over IEEE1394パケット(以下、IP−1394パケット)との一方又は両方の伝送が可能である。例えば、ゲートウェイ10のデータ転送処理により、DVDプレーヤ44からディスプレイ20に1394パケットを伝送したり、外部通信装置40からナビゲーションシステム48へIP―1394パケットを伝送すること等が可能である。
【0034】
ゲートウェイ10は、図2に示すように、CL−LAN,OP−LANが夫々接続される第1通信I/F14,第2通信I/F15と、第1通信I/F14及び第2通信I/F15が接続され、CL−LAN及びOP−LAN間のデータ転送を制御する転送制御部13とを備える。転送制御部13にはMPU(MicroProcessing Unit)11が接続され、ゲートウェイ10で行う各種処理をMPU11で実行する。転送制御部13及びMPU11には、データ転送処理を含む各種処理に関する設定情報などが記憶される記憶部12が接続される。記憶部12は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリを含む。
【0035】
MPU11は、AV/C(Audio/Video Control)を使用して、IEEE1394に対応する各機器の機器番号等の機器識別情報を取得し、記憶部12に記憶する。また、MPU11は、CL−LAN及びOP−LANに接続されている各機器の1394アドレス及び/又はIPアドレスを取得又は割当てて、記憶部12に記憶する。また、記憶部12には、例えば、転送をブロックするデータの種類、データの転送をブロックする送信元及び/又は送信先などのフィルタリングポリシを含む設定情報が記憶される。
【0036】
転送制御部13は、CL−LAN及びOP−LANの一方から送信されたデータ(パケット)を、パケットのヘッダ及び記憶部12に記憶された設定情報(フィルタリングポリシ)に基づいて他方へ転送する。パケットの送信先及び/又は送信元の識別は、例えば、1394パケットのヘッダに含まれる1394アドレスに基づいて識別したり、IP−1394パケットのヘッダに含まれるIPアドレスに基づいて識別したり、機器番号などの機器識別情報に基づいて識別することが可能である。
【0037】
第1通信I/F14は、設定情報の変更要求を受付ける手段(受付手段)として動作する。第1通信I/F14が受付けた設定情報の変更要求は、転送制御部13からMPU11に送られる。MPU11は、第1通信I/F14で受付けた設定情報の変更要求に応じて、記憶部12に記憶されている設定情報を更新する手段(更新手段)として動作する。
【0038】
設定情報の例を図3(a)、(b)に示す。図3(a)、(b)の例では、設定情報には、各設定項目の設定値が登録されている。例えば図3(a)に示すように、CL−LANへのアクセスを許可する機器に関する設定項目「アクセス可能機器」の設定値が「ALL」の場合、ゲートウェイ10は、制限なく全ての機器からアクセスを受付けてデータを転送する。また、例えば図3(b)に示すように、設定項目「アクセス可能機器」の設定値が「3」で、「機器A」,「機器B」及び「機器D」が登録されている場合、ゲートウェイ10は、3つの機器(機器A,B,D)からのみアクセスを受付けてデータを転送する。図示していないが、設定項目「アクセス可能機器」の設定値が「0」の場合、ゲートウェイ10は、何れの機器からもアクセスを受付けず、データも転送しない。
【0039】
同様に、図示していないが、CL−LANへのアクセスを許可するアドレスに関する設定項目「アクセス可能アドレス」の設定値が「2」で、「アドレスA」及び「アドレスC」が登録されている場合、ゲートウェイ10(MPU11)は、2つのアドレス(アドレスA,C)からのみアクセスを受付けてデータを転送する。ここで、アドレスA,Cは、1394アドレス又はIPアドレスである。
【0040】
ユーザは、操作装置30を使用して設定情報の変更を行う。操作装置30の例を図4(a)に示す。操作装置30は、例えば十字カーソルキー(上下左右キー)と、決定キーと、キャンセルキーと、設定情報の変更を指示する設定変更キーなどを有する入力デバイス36を備える。入力デバイス36は、入力I/F35を介してMPU32に接続され、MPU32は通信I/F31を介してIEEE1394バスと接続されている。
【0041】
操作装置30を操作して設定情報を変更する場合、ゲートウェイ10のMPU11により、記憶部12に記憶されている現在の設定情報の内容を読み出して、ディスプレイ20に表示する。また、ゲートウェイ10のMPU11により、設定情報の変更を受付ける設定変更画面などを記憶部12から読み出して、ディスプレイ20に表示する。
【0042】
ディスプレイ20の例を図4(b)に示す。図4(b)に示すディスプレイ20aは、液晶パネルなどの表示デバイス26と、表示デバイス26に接続され、液晶素子を駆動するドライバ回路25と、ドライバ回路25に接続され、表示対象の画像フレームを記憶するフレームメモリ24とを備える。また、ディスプレイ20aは、IEEE1394バスに接続された通信I/F21と、通信I/F21に接続されたMPU22と、MPU22に接続され、通信I/F21で受付けた画像データの画像処理を行って画像フレームを作成する画像処理回路23とを備え、画像処理回路23で作成した画像フレームがフレームメモリ24に送られ、表示デバイス26に表示される。
【0043】
図4(b)にディスプレイ20の一例(ディスプレイ20a)を示したが、車載の場合においては、タッチパネル式のディスプレイが多く用いられている。図5にタッチパネル式のディスプレイ20bの例を示す。タッチパネル式のディスプレイ20bは、図4(b)に示したディスプレイ20aと同様に、通信I/F21、MPU22、画像処理回路23、フレームメモリ24、ドライバ回路25、および、表示デバイス26を備える。また、ディスプレイ20bは、表示デバイス26の表示画面表面に設けられたタッチパネルなどの入力デバイス37と、入力デバイス37と接続された入力I/F38とを備え、入力I/F38はMPU22に接続されている。本実施の形態においては、ディスプレイ20として、タッチパネル式のディスプレイ20bを例にして説明を行う。
【0044】
次に、本発明に係るゲートウェイ10の設定情報の変更について説明する。本説明では、フィルタリングポリシの変更を例にして説明する。また、タッチパネル式のディスプレイ20bを、ディスプレイ20と表現している。
【0045】
ユーザが操作装置30の設定変更キーを操作して、設定情報の変更を指示した場合、設定変更キー(入力デバイス36)への操作の検出信号が入力I/F35からMPU32に送られる。MPU32は、設定変更キーが操作されたことにより、設定情報の変更要求を通信I/F31からゲートウェイ10に送信する。なお、設定変更キーをディスプレイ20(ディスプレイ20bの入力デバイス37)に設け、設定情報の変更要求をディスプレイ20からゲートウェイ10に送信することも可能である。
【0046】
操作装置30からの変更要求を第1通信I/F14で受付けたゲートウェイ10の転送制御部13は、変更要求をMPU11に送る。MPU11は、変更要求に応じて、記憶部12から設定変更画面を読み出して、転送制御部13からディスプレイ20に送信する。
【0047】
ゲートウェイ10から送信された設定変更画面を通信I/F21で受付けたディスプレイ20のMPU22は、画像処理回路23に設定変更画面を転送して、表示デバイス26に設定変更画面を表示させる。設定変更画面の例を図6(a)に示す。図6(a)に示す設定変更画面60には、タッチパネル(入力デバイス37)による操作(選択)を受付ける選択ボタン61〜64が設けられている。
【0048】
図6(a)の例では、選択ボタン61は「制限なくアクセス可能」であり、この設定が選択された場合、転送制御部13は、第2通信I/F15が受付けたパケットを全てCL−LANに転送する。選択ボタン62は「特定アドレスからのみアクセス可能」であり、この設定が選択された場合、転送制御部13は、第2通信I/F15が受付けたパケットのヘッダの送信元アドレスを確認し、設定情報の「アクセス可能アドレス」に登録されている場合のみCL−LANにパケットを転送する。選択ボタン63は「特定機器からのみアクセス可能」であり、この設定が選択された場合、転送制御部13は、第2通信I/F15が受付けたパケットの送信元の機器識別情報を確認し、設定情報の「アクセス可能機器」に登録されている場合のみCL−LANにパケットを転送する。選択ボタン64は「全てアクセス不可」であり、この設定が選択された場合、転送制御部13は、第2通信I/F15が受付けたパケットを全て破棄し、CL−LANに転送しない。
【0049】
選択ボタン61〜64の何れかが選択された場合、選択ボタン61〜64(入力デバイス37)のいずれかへの操作の検出信号が入力I/F38からMPU22に送られる。MPU22は、選択ボタン61〜64のいずれかの選択結果を通信I/F21からゲートウェイ10に送信する。
【0050】
ディスプレイ20からの選択結果を第1通信I/F14で受付けたゲートウェイ10の転送制御部13は、選択結果をMPU11に送る。MPU11は、選択結果に応じて、記憶部12から設定変更画面を読み出して、転送制御部13からディスプレイ20に送信する。例えば、選択ボタン63(「特定機器からのみアクセス可能」)が選択された場合、MPU11は、設定変更画面として機器選択画面を送信する。例えば、MPU11により、機器選択画面のフォーマットと、OP−LANに接続されている機器識別情報とを記憶部12から読み出して、機器選択画面を作成し、ディスプレイ20に送信する。
【0051】
ゲートウェイ10から送信された機器選択画面を通信I/F21で受付けたディスプレイ20のMPU22は、画像処理回路23に機器選択画面を送って、表示デバイス26に機器選択画面を表示させる。機器選択画面の例を図7(a)に示す。図7(a)に示す機器選択画面70には、タッチパネル(入力デバイス37)による操作を受付ける選択ボタン71〜75が設けられている。図7(a)の例では、選択ボタン71,72,73,74は夫々機器A,B,C,Dの選択に用い、選択ボタン75(次ページボタン)は、次頁の機器選択画面の表示に用いる。
【0052】
選択ボタン71〜74により機器A〜Dの何れかが選択された場合、上述した選択ボタン61〜64の選択と同様にして、選択結果(例えば選択ボタン74を選択)がゲートウェイ10に送信され、機器選択画面と同様にゲートウェイ10のMPU11で作成された確認画面がディスプレイ20に送信され、表示される。ディスプレイ20に表示される確認画面の例を図7(b)に示す。図7(a)に示した機器選択画面70で選択ボタン74(機器D)が選択された場合、図7(b)に示すように、機器Dからのアクセスを許可することの確認画面80がディスプレイ20に表示される。
【0053】
確認画面80に設けられたキャンセルボタン84が選択された場合、上述した選択結果と同様にして、キャンセル指示がゲートウェイ10に送られ、ゲートウェイ10からディスプレイ20に、例えば図6(a)に示す選択変更画面が再度送信される。また、確認画面80に設けられたOKボタン82が選択された場合、上述した選択結果と同様にして、更新指示がゲートウェイ10に送られ、更新指示を受付けたMPU11は、記憶部12に記憶されている設定情報を更新する。選択ボタン74(機器D)が選択された場合は、設定情報の「アクセス可能機器」の設定値に機器Dを追加する。追加後、機器DからCL−LANへのアクセスが可能になる。
【0054】
設定情報の「アクセス可能アドレス」の変更(図6(a)の選択ボタン62)は、「アドレス変更機器」の変更と同様にして行うことが可能である。アドレスの選択は、図7(a)に示した機器の選択と同様に行うことが可能であるが、例えば、「0」〜「9」及び「.」などの選択ボタンにより、IPアドレスなどを直接入力することも可能である。
【0055】
上述した実施の形態では、CL−LANへのアクセスの可否を設定したが、CL−LAN内の各機器へのアクセスの可否を設定することも可能である。例えば図8に示すように、設定項目「アクセス可能機器」の設定値に、送信先及び送信元を1組にして登録することも可能である。図8の例では、2組の機器(「機器X」(送信先)及び「機器A」(送信元)と、「機器Z」(送信先)及び「機器C」(送信元))が登録されている。
【0056】
また、上述した実施の形態では、ディスプレイ20をタッチパネル式(ディスプレイ20b)としたが、タッチパネル式で無い場合(ディスプレイ20a)は、操作装置30の十字カーソルキー(上下左右キー)と、決定キーと、キャンセルキーとを操作して、設定を変更することが可能である。例えば、図6(b)に示す設定変更画面60a内の反転カーソル69を十字カーソルキーで移動させ、決定キーで選択を行う。また、操作装置30は、ディスプレイ20の操作パネルのように、ディスプレイ20と一体的に構成することも可能である。また、操作装置30として、例えばDVDプレーヤのリモートコントローラの十字キー、決定キー及びキャンセルキーなどを使用することも可能である。
【0057】
上述した実施の形態では、アクセスを許可する機器又はアドレスの登録を受付けたが、登録された機器又はアドレスを削除することも可能である。例えば、操作装置30の変更指示キーが操作された場合、ディスプレイ20に設定変更のメニュー画面を表示し、メニュー画面内の選択ボタン「登録の削除」を選択して、登録の削除処理を行う。
【0058】
また、上述した実施の形態では、フィルタリングポリシの変更を例にして説明したが、設定情報は、フィルタリングポリシに限定はされず、IP通信に関する設定(例えばIPアドレス、サブネットマスク又はDNSなどの設定)、IEEE1394に関する設定(例えばバスマネージャの設定)、各種データ伝送に対する優先度設定、セキュリティに関する設定(例えばユーザ登録又はパスワード登録などの設定)、不正アクセスに対する対処設定(例えばアクセスログ、不正アクセス発生時の通知先又は不正アクセス発生時の強制切断などの設定)、または、故障に対する設定(例えば故障のログ記録、故障発生時の通知先又は故障発生時の強制切断などの設定)などを含む。例えば、操作装置30の変更指示キーが操作された場合、ディスプレイ20に設定変更のメニュー画面を表示し、メニュー画面内に表示される各種設定の選択ボタンのいずれかを選択して、上述した各種設定の変更処理を行うことが可能である。
【0059】
(第2の実施の形態)
フィルタリングポリシを変更することにより、セキュリティの強度を低下させることが可能(例えば、図6(a)の選択ボタン61)であるため、フィルタリングポリシを含む設定情報の変更は、特定のデータ伝送元(機器又はユーザ)のみ可能とすることが好ましい。特定の機器のみが設定情報を変更可能なゲートウェイの例を図9に示す。図9に示すゲートウェイ10は、第1の実施の形態と同様の構成をしている。本実施の形態においては、記憶部(伝送元記憶部)12に、設定情報を受付けるデータ伝送元の認証に用いる認証設定が記憶されている。
【0060】
本実施の形態において、認証設定には、CL−LANに接続された機器からのみ設定情報の変更要求を受付けるように登録が行われている。MPU(認証手段、取得手段)11は、設定情報の変更要求を受付けた場合、送信元の機器識別番号及び/又はアドレスを取得し、CL−LANの機器であるか否かを確認し、CL−LANの機器である場合のみ、受付けた変更要求に基づいて設定情報を更新する。CL−LANは、接続される機器が制限されており、多くの場合、自動車メーカが接続した機器しか含まれていない。また、CL−LANは、車両内に設置されているため、車外から操作を行うことはできない。よって、設定情報の変更に対するセキュリティ強度が向上する。
【0061】
上述した例では、CL−LANに接続された機器のみ設定情報の更新を可能としたが、認証設定に、設定情報の変更要求が許可される機器の機器番号及び/又はアドレスを登録しておき、MPU11により、登録されている機器のみ設定情報の更新を行うことも可能である。例えば、CL−LANに接続された操作装置30の1394アドレス及び/又は機器番号を認証設定に予め登録しておき、MPU11により、データ伝送元が認証設定に登録されている場合のみ設定情報を更新することが可能である。この場合は、CL−LANの中で操作装置30しか設定情報を変更できず、セキュリティ強度がさらに向上する。
【0062】
また、例えば認証設定にパスワードを登録しておき、MPU(認証手段、取得手段)11により、パスワード認証が完了した機器(ユーザ)のみ設定情報の更新を行うことも可能である。例えば、OP−LANの車載PC42から設定情報の変更要求及びパスワードを受付け、MPU11による認証完了後に設定情報を更新することも可能である。この場合、車載PCのキーボード及び表示装置が、操作装置30及びディスプレイ20と同様に動作し、第2通信I/F15が、設定情報の変更要求を受付ける手段として動作する。
【0063】
また、同一機器からのパスワード認証が続けて所定回数(例えば5回)失敗した場合、MPU11による前記機器からのパスワード認証を中止して、セキュリティ強度を高めることも可能である。また、例えばゲートウェイ10のリセットスイッチなどを操作して、パスワードを初期化することも可能である。認証設定は、設定情報に含まれており、セキュリティポリシなどの変更と同様にして、変更することが可能である。
【0064】
(第3の実施の形態)
設定情報を変更した場合、ゲートウェイ10の動作が一時的に不安定になる可能性がある。また、運転中に設定情報の変更操作を行うことにより、運転に対する集中力が低下する可能性がある。そのため、設定情報の変更は、停車中に行うことが好ましい。停車中にのみ設定情報を変更するゲートウェイを有する車載LANの例を図10に示す。図10に示すゲートウェイ10は、第1の実施の形態と同様の構成をしている。本実施の形態において、CL−LANには、車速を表示するスピードメータ49が接続されている。スピードメータ49は、図示しない車速センサ(停止検出手段)と接続され、車速センサから出力される車速検出信号に応じた速度を表示する。スピードメータ49からゲートウェイ10に、車速に関する車速情報が送信される。
【0065】
ゲートウェイ10の転送制御部13から車速情報を受付けたMPU11は、車速が基準値よりも小さい場合は、車両が停車していると判定する。MPU(更新手段)11は、車両が停止していると判定した場合のみ、変更要求に応じて設定情報を変更する。上述した説明では、車載LANにスピードメータ49を接続したが、スピードメータ49又は車速センサを直接ゲートウェイ10に接続することも可能である。また、車両の停止は、サイドブレーキの状態から取得することも可能である。
【0066】
【発明の効果】
第1又は第2発明によれば、受付手段で受付けた設定情報の変更要求に応じて、設定記憶部に記憶されている設定情報を更新手段で更新することが可能なため、例えばデータ伝送処理のフィルタリングポリシなどを任意に変更することができる。例えば、セキュリティ強度が高くなるように設定情報を変更したり、セキュリティ強度を下げて利便性を向上させることが可能になる。
【0067】
第3発明によれば、車両に搭載されている機器から設定情報の変更要求を受付けることにより、ゲートウェイ装置に操作装置を新規追加する必要が無く、コストを低減できると共に、ゲートウェイ装置自身には操作部が無いため、例えばインストルメントパネルの裏側など、任意の場所に配置することが可能になる。
【0068】
第4発明によれば、車載LAN内の機器から設定情報の変更要求を受付けることにより、ゲートウェイ装置と操作装置とを新規接続する必要が無く、コストを低減できる。また、ゲートウェイ装置は車載LANに接続できればよいため、インストルメントパネルの裏側など、任意の場所に配置することが可能である。
【0069】
第5又は6発明によれば、認証手段でデータ伝送元を認証し、認証が完了した場合に、更新手段で設定情報を更新することにより、設定情報の変更を行えるデータ伝送元(機器又はユーザ)が制限され、設定情報の変更に関するセキュリティ強度が向上する。例えば、データ伝送元の識別情報を取得手段で取得し、取得した識別情報と伝送元記憶部に記憶されている識別情報とに基づいて認証を行う。設定情報の変更資格を有していないデータ伝送元(機器又はユーザ)による設定情報の変更を防止することが可能になる。
【0070】
第7発明によれば、機器の追加が制限されるセキュリティ強度の高い通信ネットワーク内の機器から設定情報の変更を指示することにより、設定情報の変更に対するセキュリティ強度がさらに向上する。
【0071】
第8発明によれば、停止検出手段によって車両の停止が検出された場合に、変更要求に応じて更新手段で設定情報を更新することにより、設定情報の変更時に生じる可能性のある注意力の低下又は安定性の低下が運転に及ぼす影響が低減され、安全性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゲートウェイ(車載ゲートウェイ装置)を備えた車載LAN(車載通信システム)の例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るゲートウェイの例を示すブロック図である。
【図3】設定情報の例を示す図である。
【図4】(a)は操作装置の例を示すブロック図であり、(b)はディスプレイの例を示すブロック図である。
【図5】タッチパネル式のディスプレイの例を示すブロック図である。
【図6】設定変更画面の例を示す図である。
【図7】(a)は機器選択画面の例を示す図であり、(b)は確認画面の例を示す図である。
【図8】設定情報の例を示す図である。
【図9】本発明に係るゲートウェイの例を示すブロック図である。
【図10】本発明に係るゲートウェイを備えた車載LANの例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 ゲートウェイ(車載ゲートウェイ装置)
11 MPU(更新手段、認証手段、取得手段)
12 記憶部(設定記憶部、伝送元記憶部)
13 転送制御部
14 第1通信I/F(受付手段)
15 第2通信I/F(受付手段)
20 ディスプレイ
30 操作装置
26 表示デバイス
36 入力デバイス
49 スピードメータ
Claims (8)
- 車両に搭載され、複数の通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置において、
前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、
設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、
受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段と
を備えることを特徴とする車載ゲートウェイ装置。 - 車両に搭載され、複数の通信ネットワークと、該通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置とを有する車載通信システムにおいて、
前記車載ゲートウェイ装置は、
前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、
設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、
受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段と
を備えることを特徴とする車載通信システム。 - 車両に搭載され、複数の通信ネットワークと、該通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置と、該車載ゲートウェイ装置に接続された車載機器とを有する車載通信システムにおいて、
前記車載ゲートウェイ装置は、
前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、
前記車載機器から設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、
受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段と
を備えることを特徴とする車載通信システム。 - 車両に搭載され、複数の通信ネットワークと、該通信ネットワーク間のデータ伝送処理を含むデータ処理を実行する車載ゲートウェイ装置とを有する車載通信システムにおいて、
前記車載ゲートウェイ装置は、
前記データ処理に関する設定情報を記憶する設定記憶部と、
前記通信ネットワーク内の機器から前記設定記憶部に記憶されている設定情報の変更要求を受付ける受付手段と、
受付手段で受付けた変更要求に応じて、前記設定情報を更新する更新手段と
を備えることを特徴とする車載通信システム。 - データ伝送元を認証する認証手段を備え、
前記更新手段は、認証手段により、前記設定情報の変更を要求したデータ伝送元の認証が完了した場合に、前記設定情報を更新するように構成されていることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の車載通信システム。 - データ伝送元の識別情報を取得する取得手段と、
前記設定情報の変更が許可されるデータ伝送元の識別情報を記憶する伝送元記憶部と
を備え、
前記認証手段は、取得手段で取得した識別情報及び伝送元記憶部に記憶されている識別情報に基づいてデータ伝送元を認証するように構成されていることを特徴とする請求項5記載の車載通信システム。 - 前記複数の通信ネットワークは、機器を追加できない第1ネットワークと、機器を追加できる第2ネットワークとを含み、
前記受付手段は、第1ネットワークに接続された機器から前記設定情報の変更要求を受付けるように構成されていることを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載の車載通信システム。 - 車両が停止していることを検出する停止検出手段を備え、
前記更新手段は、停止検出手段によって車両の停止が検出された場合に、前記受付手段で受付けた変更要求に応じて前記設定情報を更新するように構成されていることを特徴とする請求項2〜7の何れかに記載の車載通信システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002341172A JP2004179772A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 車載ゲートウェイ装置及び車載通信システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002341172A JP2004179772A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 車載ゲートウェイ装置及び車載通信システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004179772A true JP2004179772A (ja) | 2004-06-24 |
Family
ID=32703620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002341172A Pending JP2004179772A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 車載ゲートウェイ装置及び車載通信システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004179772A (ja) |
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006191204A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-20 | Matsushita Electric Works Ltd | 通信装置 |
JP2007318202A (ja) * | 2006-05-23 | 2007-12-06 | Sharp Corp | 通信装置 |
JP2008193572A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-08-21 | Hitachi Ltd | 車載ゲートウェイ装置 |
JP2009143459A (ja) * | 2007-12-17 | 2009-07-02 | Hitachi Ltd | 車載エレクトロニクス・システム及び自動車 |
JP2009194497A (ja) * | 2008-02-13 | 2009-08-27 | Hitachi Ltd | 送信フィルタ方法及び車載ゲートウェイ装置、プログラム |
JP2009253803A (ja) * | 2008-04-09 | 2009-10-29 | Hitachi Ltd | 情報のフィルタリング方法および車載ゲートウェイ装置 |
JP2012028851A (ja) * | 2010-07-20 | 2012-02-09 | Mitsubishi Electric Corp | ゲートウェイ装置 |
KR101272911B1 (ko) * | 2007-12-13 | 2013-06-11 | 현대자동차주식회사 | 차량 네트워크를 위한 중앙 게이트웨이 장치 |
JP2013146031A (ja) * | 2012-01-16 | 2013-07-25 | Denso Corp | 車載ゲートウェイ装置、車載通信システム、及びプログラム |
JP2013187555A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-19 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 通信システム |
JP2014146997A (ja) * | 2013-01-30 | 2014-08-14 | Denso Corp | 車両用ゲートウエイ装置 |
JP2014193654A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-09 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 車載通信システム及び車載中継装置 |
US20140317729A1 (en) * | 2012-02-20 | 2014-10-23 | Denso Corporation | Data communication authentication system for vehicle gateway apparatus for vehicle data communication system for vehicle and data communication apparatus for vehicle |
US9223559B2 (en) | 2012-03-02 | 2015-12-29 | Mitsubishi Electric Corporation | Information processing apparatus, electronic control unit, information processing method, and program |
JP2019129513A (ja) * | 2018-01-26 | 2019-08-01 | トヨタ自動車株式会社 | 車載ネットワークシステム |
JP2019165444A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | トヨタ自動車株式会社 | ゲートウェイ装置及び通信方法 |
WO2020157797A1 (ja) * | 2019-01-28 | 2020-08-06 | 三菱電機株式会社 | 車両用制御装置、車両用制御システム、およびプログラム |
CN111694299A (zh) * | 2019-03-15 | 2020-09-22 | 矢崎总业株式会社 | 车辆用通信系统 |
-
2002
- 2002-11-25 JP JP2002341172A patent/JP2004179772A/ja active Pending
Cited By (30)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006191204A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-20 | Matsushita Electric Works Ltd | 通信装置 |
JP2007318202A (ja) * | 2006-05-23 | 2007-12-06 | Sharp Corp | 通信装置 |
JP2008193572A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-08-21 | Hitachi Ltd | 車載ゲートウェイ装置 |
EP1956794A3 (en) * | 2007-02-07 | 2009-04-15 | Hitachi, Ltd. | On-vehicle gateway device |
KR100923618B1 (ko) * | 2007-02-07 | 2009-10-23 | 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 | 차량 탑재 게이트웨이 장치, 그의 제어 방법, 기록 매체,접속 장치 및 그의 접속 제어 방법 |
US8693346B2 (en) | 2007-02-07 | 2014-04-08 | Hitachi, Ltd. | On-vehicle gateway device, method for controlling an on-vehicle gateway device, connection device and connection control method |
US8139493B2 (en) | 2007-02-07 | 2012-03-20 | Hitachi, Ltd. | On-vehicle gateway device, method for controlling an on-vehicle gateway device, connection device and connection control method |
CN102594594A (zh) * | 2007-02-07 | 2012-07-18 | 株式会社日立制作所 | 车载网关装置、其控制方法、连接装置及其连接控制方法 |
KR101272911B1 (ko) * | 2007-12-13 | 2013-06-11 | 현대자동차주식회사 | 차량 네트워크를 위한 중앙 게이트웨이 장치 |
JP2009143459A (ja) * | 2007-12-17 | 2009-07-02 | Hitachi Ltd | 車載エレクトロニクス・システム及び自動車 |
JP2009194497A (ja) * | 2008-02-13 | 2009-08-27 | Hitachi Ltd | 送信フィルタ方法及び車載ゲートウェイ装置、プログラム |
JP2009253803A (ja) * | 2008-04-09 | 2009-10-29 | Hitachi Ltd | 情報のフィルタリング方法および車載ゲートウェイ装置 |
JP2012028851A (ja) * | 2010-07-20 | 2012-02-09 | Mitsubishi Electric Corp | ゲートウェイ装置 |
JP2013146031A (ja) * | 2012-01-16 | 2013-07-25 | Denso Corp | 車載ゲートウェイ装置、車載通信システム、及びプログラム |
US20140317729A1 (en) * | 2012-02-20 | 2014-10-23 | Denso Corporation | Data communication authentication system for vehicle gateway apparatus for vehicle data communication system for vehicle and data communication apparatus for vehicle |
US9489544B2 (en) | 2012-02-20 | 2016-11-08 | Denso Corporation | Data communication authentication system for vehicle gateway apparatus for vehicle data communication system for vehicle and data communication apparatus for vehicle |
US9223559B2 (en) | 2012-03-02 | 2015-12-29 | Mitsubishi Electric Corporation | Information processing apparatus, electronic control unit, information processing method, and program |
JP2013187555A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-19 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 通信システム |
JP2014146997A (ja) * | 2013-01-30 | 2014-08-14 | Denso Corp | 車両用ゲートウエイ装置 |
JP2014193654A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-09 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 車載通信システム及び車載中継装置 |
JP2019129513A (ja) * | 2018-01-26 | 2019-08-01 | トヨタ自動車株式会社 | 車載ネットワークシステム |
CN110077336A (zh) * | 2018-01-26 | 2019-08-02 | 丰田自动车株式会社 | 车载网络系统 |
CN110077336B (zh) * | 2018-01-26 | 2022-05-03 | 丰田自动车株式会社 | 车载网络系统 |
JP2019165444A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | トヨタ自動車株式会社 | ゲートウェイ装置及び通信方法 |
JP7083456B2 (ja) | 2018-03-19 | 2022-06-13 | トヨタ自動車株式会社 | ゲートウェイ装置及び通信方法 |
WO2020157797A1 (ja) * | 2019-01-28 | 2020-08-06 | 三菱電機株式会社 | 車両用制御装置、車両用制御システム、およびプログラム |
JPWO2020157797A1 (ja) * | 2019-01-28 | 2021-11-25 | 三菱電機株式会社 | 車両用制御装置、車両用制御システム、およびプログラム |
JP7321192B2 (ja) | 2019-01-28 | 2023-08-04 | 三菱電機株式会社 | 車両用制御装置、車両用制御システム、およびプログラム |
CN111694299A (zh) * | 2019-03-15 | 2020-09-22 | 矢崎总业株式会社 | 车辆用通信系统 |
CN111694299B (zh) * | 2019-03-15 | 2023-04-28 | 矢崎总业株式会社 | 车辆用通信系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2004179772A (ja) | 車載ゲートウェイ装置及び車載通信システム | |
US9730254B2 (en) | Efficient headunit communication integration | |
JP4349365B2 (ja) | 制御情報の伝送方法、中継サーバ、及び被制御装置 | |
JP4260116B2 (ja) | 安全な仮想プライベート・ネットワーク | |
US8056117B2 (en) | Network and domain-creating method thereof | |
KR100461593B1 (ko) | 통신망을 통한 원격제어서비스 제공장치, 시스템 및 방법 | |
JP4173866B2 (ja) | 通信装置 | |
EP1659739B1 (en) | System and method for establishing secured connection between home network devices | |
US7865718B2 (en) | Computer-readable recording medium recording remote control program, portable terminal device and gateway device | |
EP2104317B1 (en) | Information processing unit, information playback unit, information processing method, information playback method, information processing system and program | |
Bose et al. | Terminal mode: transforming mobile devices into automotive application platforms | |
US8516579B2 (en) | Controlling device | |
US20070162762A1 (en) | Ownership sharing method and apparatus using secret key in home network remote controller | |
WO2015027712A1 (zh) | 移动终端连接网络的方法、移动终端与终端设备 | |
CN102216731A (zh) | 在车辆中使用联网移动设备的系统和方法 | |
JP2012094162A (ja) | 安全なネットワークアクセスを提供するためのシステムおよび方法 | |
WO2008093868A9 (ja) | 周辺装置などの被制御装置を制御する制御システム、制御方法、及び制御用コンピュータプログラム | |
JP2004509511A (ja) | アクセス制御方法 | |
WO2008023934A1 (en) | Outdoor remote control system and method for home network device | |
JP4726190B2 (ja) | ネットワークカメラ、ddnsサーバおよび映像配信システム | |
US9590974B2 (en) | Communication apparatus, communication system, and recording medium | |
JP4505861B2 (ja) | 情報処理装置と情報処理システムおよびプログラム | |
WO2007132764A1 (ja) | ネットワークシステム | |
JP2005150794A (ja) | コンピュータ装置及びコンピュータプログラム | |
JP5169461B2 (ja) | セキュリティパラメータ配布装置及びセキュリティパラメータ配布方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050822 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070710 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070814 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080311 |