JP2004179640A - 半導体レーザおよび光送信用モジュールおよび光通信システム - Google Patents

半導体レーザおよび光送信用モジュールおよび光通信システム Download PDF

Info

Publication number
JP2004179640A
JP2004179640A JP2003376466A JP2003376466A JP2004179640A JP 2004179640 A JP2004179640 A JP 2004179640A JP 2003376466 A JP2003376466 A JP 2003376466A JP 2003376466 A JP2003376466 A JP 2003376466A JP 2004179640 A JP2004179640 A JP 2004179640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
semiconductor laser
strain
active layer
quantum well
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003376466A
Other languages
English (en)
Inventor
Morimasa Uenishi
盛聖 上西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2003376466A priority Critical patent/JP2004179640A/ja
Publication of JP2004179640A publication Critical patent/JP2004179640A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

【課題】 酸化狭窄構造を有する半導体レーザにおいて、素子の劣化を防止し、信頼性を向上させる。
【解決手段】 GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有する半導体レーザにおいて、前記酸化狭窄層の上下に隣接して、圧縮歪を有しIn原子を含むIII−V族半導体層からなる歪補償層を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、酸化狭窄構造を有する半導体レーザおよび光送信用モジュールおよび光通信システムに関する。
面発光型半導体レーザ(VCSEL)は、端面発光型半導体レーザに比べて、製造コストが低く、アレイによる集積化が容易なこと等の多くの利点を有していることから、光通信,光インターコネクション,光記録などの多くの分野で用いられることが期待されている。
このような面発光型半導体レーザの中で、しきい電流値,消費電力等、レーザ特性の観点から最も有望視されているものに、選択酸化型VCSELと呼ばれるものがある。これは、結晶成長の際にAlAs層(あるいはAl組成が極めて1に近いAlGaAs層)を分布ブラッグ反射鏡(DBR:Distributed Bragg Reflector)の一部として成長し、このAlAs層を選択酸化することで電流狭窄構造をVCSEL構造の中に作りこんだものである。選択酸化型VCSELは、結晶成長後にAlAsあるいはAlGaAsの選択酸化プロセスを用いて電流狭窄構造を作りこむので、インプラ型で電流狭窄構造を作製した場合に発生しやすい活性層に与えるダメージの心配はない。
例えば酸化されずに残ったAlAsの開口部(アパーチャ)の径が数μm程度である場合、面発光型半導体レーザに両面の電極を通して電流を注入すると、注入された電流は、酸化されなかったメサ形状の中心数μmだけに狭窄され、低しきい電流値を示すなど、選択酸化型VCSELは優れたレーザ特性を有している。
しかしながら、VCSELに限らず、選択酸化型の半導体レーザを作製した場合、連続動作中にしきい電流値の上昇などの劣化が見られることがある。例えば特許文献1においては、アパーチャのエッジ部すなわちAlAsの酸化部分と非酸化部分の境界部周辺で歪が集中し、その歪が活性層に対して悪影響を与えるとされている。また、例えば非特許文献1での報告によると、劣化した選択酸化型VCSEL素子のTEMによる観察の結果、VCSELにおける酸化狭窄層から活性領域にかけてはその内部に多数の転位が確認されている。この非特許文献1の報告においては、選択酸化により酸化狭窄を行なう場合、AlAsからAlOへと酸化される時に体積の大きな収縮が起き、この体積収縮が大きな歪を結晶に引き起こし、転位の発生する要因の一つとなるのではないかと考察されている。以上のような従来からの報告から、選択酸化型の半導体レーザにおいては、レーザー駆動中に酸化狭窄層の歪により活性層を含む活性領域において転位などの欠陥が生じ、増殖する危険性は非常に高いと考えられる。
また、混晶半導体を活性層として用いる際には、歪を有する量子井戸構造を用いることで特性の向上を図ることがある。そのような歪活性層は格子緩和などで転位などの欠陥が入りやすく、良質な活性層を得ることが困難であり、このような欠陥や転位が酸化層の歪による転位と共に素子の劣化を引き起こす要因となる。
以上のような理由により、酸化狭窄層による歪の影響で転移などの欠陥が増殖しやすいため、選択酸化型レーザの連続駆動の際に転位の増殖を促進したりすることで欠陥が増殖し、劣化のスピードが上昇しやすいと考えられる。
特開2000−22204号公報 CLEO(Conference on Laser and Electro−Optics) 2002 Technical Digest (CThA4, p437)
本発明は、酸化狭窄構造を有する半導体レーザにおいて、素子の劣化を防止し、信頼性を向上させることの可能な半導体レーザおよび光送信用モジュールおよび光通信システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有する半導体レーザにおいて、前記酸化狭窄層の上下に隣接して、圧縮歪を有しIn原子を含むIII−V族半導体層からなる歪補償層を有していることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有する半導体レーザにおいて、前記酸化狭窄層と活性層との間にIn原子を含む歪を有する層が設けられていることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有する半導体レーザにおいて、前記酸化狭窄層の上下に隣接して、圧縮歪を有しIn原子を含むIII−V族半導体層からなる歪補償層を有し、かつ、前記酸化狭窄層と活性層との間に、In原子を含む歪を有する層が設けられていることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層はGaAs基板に対して歪を有していることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層に隣接してIn原子を含む層が設けられていることを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層に隣接して設けられているIn原子を含む層は、歪を有する活性層に対しての歪補償層であることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層は、Nとその他のV族元素を含む混晶半導体であることを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項7記載の半導体レーザにおいて、活性層はGaInNAsであることを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、該半導体レーザは、面発光型の半導体レーザであることを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有し、前記酸化狭窄層と活性層との間にIn原子を含む歪を有する層が設けられている面発光型の半導体レーザであって、前記In原子を含む歪を有する層は、DBR(分布ブラッグ反射鏡)の一部であることを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、面発光型の半導体レーザを用いた光送信用モジュールにおいて、光送信用光源として請求項9または請求項10に記載の半導体レーザを用いたことを特徴とする光送信用モジュールである。
また、請求項12記載の発明は、面発光型の半導体レーザを用いた光通信システムにおいて、光送信用モジュールとして請求項11記載の光送信用モジュールを用いたことを特徴とする光通信システムである。
請求項1記載の発明によれば、GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有する半導体レーザにおいて、前記酸化狭窄層の上下に隣接して、圧縮歪を有しIn原子を含むIII−V族半導体層からなる歪補償層を有しているので、酸化狭窄層の応力を緩和して欠陥の発生を低減し、かつ酸化狭窄層近傍で欠陥が発生した場合にも、欠陥の移動,増殖を妨げる効果が得られ、高信頼性の半導体レーザを得ることができる。
また、請求項2記載の発明によれば、GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有する半導体レーザにおいて、前記酸化狭窄層と活性層との間に、In原子を含む歪を有する層が設けられているので、酸化狭窄層近傍で欠陥,転位が発生した場合にも、活性層側への伝播を妨げる効果が得られ、高信頼性の半導体レーザを得る事ができる。
また、請求項3記載の発明によれば、GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有する半導体レーザにおいて、前記酸化狭窄層の上下に隣接して、圧縮歪を有しIn原子を含むIII−V族半導体層からなる歪補償層を有し、かつ前記酸化狭窄層と活性層との間に、In原子を含む歪を有する層が設けられているので、酸化狭窄層の応力を緩和して欠陥の発生を低減し、かつ酸化狭窄層近傍で欠陥が発生した場合にも、欠陥の移動,増殖を妨げる効果が得られ、かつ酸化狭窄層近傍で欠陥,転位が発生した場合にも活性層側への伝播を妨げる効果がより一層大きく得られ、高信頼性の半導体レーザを得る事ができる。
また、請求項4記載の発明では、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層はGaAs基板に対して歪を有しているので、酸化狭窄層の応力の影響を受けやすい量子井戸活性層に対して酸化狭窄層の応力を緩和して欠陥の発生を低減し、かつ酸化狭窄層近傍で欠陥が発生した場合にも欠陥の移動,増殖を妨げる効果が得られ、高信頼性の半導体レーザを得ることができる。
また、請求項5記載の発明では、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層に隣接してIn原子を含む層が設けられているので、Inを含む層によって、量子井戸において転位,欠陥が移動増殖するのを妨げる働きを得ることができ、高信頼性の半導体レーザを得ることができる。
また、請求項6記載の発明では、請求項5記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層に隣接して設けられているIn原子を含む層は、歪を有する活性層に対しての歪補償層であるので、より一層、転位や欠陥の移動,増殖を妨げる働きがあり、さらには活性層近傍のトータルの歪が低減されることで、活性層を含む領域全体として転位や欠陥の発生を低減できて、高信頼性の半導体レーザを得ることができる。
また、請求項7記載の発明では、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層は、Nとその他のV族元素を含む混晶半導体であるので、光通信に好適な1.3μm帯で発振する活性層に対して、酸化狭窄層の応力を緩和して欠陥の発生を低減し、かつ酸化狭窄層近傍で欠陥が発生した場合にも欠陥の移動,増殖を妨げる効果が得られ、高信頼性の半導体レーザを得ることができる。
また、請求項8記載の発明では、請求項7記載の半導体レーザにおいて、活性層はGaInNAsであるので、光通信用光源として好適な波長で発振し、高信頼性の半導体レーザを得ることができる。
また、請求項9記載の発明では、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、該半導体レーザは面発光型半導体レーザであるので、安価でかつ小型の高信頼性の半導体レーザを得ることができる。
また、請求項10記載の発明によれば、GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有し、前記酸化狭窄層と活性層との間にIn原子を含む歪を有する層が設けられている面発光型の半導体レーザであって、前記In原子を含む歪を有する層は、DBR(分布ブラッグ反射鏡)の一部であるので、In原子を含む歪を有する層をより厚く設けることが可能になり、酸化狭窄層近傍で欠陥,転位が発生した場合にも、活性層側への伝播を妨げる効果がより一層大きく得られ、高信頼性の半導体レーザを得る事ができる。
また、請求項11記載の発明によれば、面発光型の半導体レーザを用いた光送信用モジュールにおいて、光送信用光源として請求項9または請求項10に記載の半導体レーザを用いたことにより、安価な高信頼性の光通信モジュールを得ることができる。
また、請求項12記載の発明によれば、面発光型の半導体レーザを用いた光通信システムにおいて、光送信用モジュールとして請求項11に記載の光送信用モジュールを用いたことにより、安価な高信頼性の光通信システムを構築することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明に係る半導体レーザの一構成例を示す図である。図1の半導体レーザは、端面発光型半導体レーザとなっており、基板側から、n−GaAs基板、n−Al0.5Ga0.5Asクラッド層(厚さ2μm)、Al0.2Ga0.8Asガイド層(厚さ100nm)、GaAs DQW量子井戸活性層(厚さ8nm×2)、Al0.2Ga0.8Asガイド層(厚さ100nm)、p−GaInP層(厚さ100nm)、Al0.98Ga0.02As酸化狭窄層(厚さ20nm)、p−GaInP層(厚さ100nm)、p−Al0.5Ga0.5Asクラッド層(厚さ2μm)、p−GaAsコンタクト層(厚さ0.1μm)からなっている。
ここで、酸化狭窄層は、Al0.98Ga0.02Asを酸化することによって電流狭窄構造として形成されている。また、基板の裏面と上部コンタクト層上には、それぞれ対応する電極(n−電極,p−電極)が設けられている。また、GaInPは、圧縮歪を有するように(例えば+500ppm)組成が調整されている。ここでは、Inを含む圧縮歪を有する層としてGaInPを用いているが、Inを含む圧縮歪を有する層であれば、その材料はGaInPに限定されない。例えば、GaInAsP,AlInAs,AlGaInAs,InGaAsなどの材料を用い、適度な圧縮歪で酸化狭窄層の歪を補償できる層であれば利用できる。
図1の構成例では、電流は狭窄構造によって活性層に注入され、発生した光が端面で反射されながら注入領域のガイド層内を往復し光が増幅されることでレーザ発振を得る。
図1の半導体レーザの作製工程は以下の様になる。まず、有機金属化学気相成長(MOCVD)法により、n型GaAs基板上にn−Al0.5Ga0.5Asクラッド層を成長する。有機金属材料としては、例えば、トリメチルガリウム(TMG),トリメチルアルミニウム(TMA),トリメチルインジウム(TMI)などを用いる。また、n型とするためには、HSeを導入し、Seをドーピングするようにし、また、p型とするためには、ジメチル亜鉛(DMZn)を用いてZnをドーピングするようにした。有機金属原料は、基板上に導入され、V族原料、例えばAsH,PHなどとともに基板近傍で熱分解等の手段で分解され、基板上に目的の半導体をエピタキシャル成長させることができる。クラッドの成長後は、順次、Al0.2Ga0.8Asガイド層、GaAs DQW量子井戸活性層、Al0.2Ga0.8Asガイド層、p−GaInP層、Al0.98Ga0.02As酸化狭窄層、p−GaInP層、p−Al0.5Ga0.5Asクラッド層、p−GaAsコンタクト層をエピタキシャル成長で形成する。
基板の成長後、酸化狭窄を行なうために、リッジ状に基板をエッチングする。この時、エッチングは、例えば反応性プラズマエッチングなどにより、酸化層より下の部分まで行なうようにする。その後、水蒸気中,400℃で酸化を行ない、電流狭窄構造を形成する。酸化狭窄の終了後、上下の電極を形成して、図1のレーザ構造を作製できる。
ここで、Al0.98Ga0.02As酸化狭窄層は、その上下をGaInP層によって挟まれる構造を取っている。通常、選択酸化によってAl0.98Ga0.02Asが酸化されると、その体積は大きく収縮して歪を生じ、その歪の影響で、周囲に転位などの欠陥が発生しやすく、またその欠陥が伝播しやすくなっている。仮に欠陥,転位が移動し、増殖すると、非発光再結合を引き起こし、しきい電流が上昇し、最終的にはレーザー駆動が不可能になってしまう恐れがある。図1の構成例では、圧縮歪(例えば+500ppm)を持つGaInP歪補償層がAl0.98Ga0.02As酸化狭窄層の上下にあることで、酸化狭窄層の応力をある程度緩和し、かつ酸化狭窄層の近傍で欠陥が発生した場合にも、欠陥の移動,増殖を妨げる効果を得ている。
転位などの欠陥の増殖を抑えるための方法の1つとして、Inを含む層を用いる方法が一般に知られている。メカニズムは完全には理解されていないが、一般的にはInは原子半径が大きいため結晶の内部を欠陥が運動する際の抵抗になり、欠陥の移動を抑える働きがあると考えられている。また、歪補償層は、酸化膜が引っ張り応力を有するのに対して逆の圧縮応力を有していることで、界面において大きな格子の歪を有することになる。このような歪場は転位や欠陥の移動に際しては大きな抵抗になることが知られており、転位,欠陥の増殖や移動を妨げる効果を有する。当然、歪補償によりGaInP層と酸化層でのトータルの歪は軽減されるため周辺への歪の影響は軽減される。よって例えば活性層への歪の影響で転位が発生するのを防止する効果がある。
以上のように、圧縮歪を持つGaInP歪補償層がAl0.98Ga0.02As酸化狭窄層の上下にあることで、酸化狭窄層の応力を緩和して欠陥の発生を低減し、かつ酸化狭窄層近傍で欠陥が発生した場合にも欠陥の移動,増殖を妨げる効果がある。
図2は図1の半導体レーザの変形例を示す図である。図2の半導体レーザは、基板側から、n−GaAs基板、n−GaInPクラッド層(厚さ2μm)、GaAsガイド層(厚さ100nm)、In0.2Ga0.8As DQW量子井戸活性層(厚さ8nm×2)、GaAsガイド層(厚さ100nm)、p−GaInP層(厚さ100nm)、Al0.98Ga0.02As酸化狭窄層(厚さ20nm)、p−GaInP層(厚さ2μm)、p−GaAsコンタクト層(厚さ0.1μm)からなっている。
ここで、酸化狭窄層は、Al0.98Ga0.02Asを酸化することによって電流狭窄構造として形成されている。また、基板の裏面と上部コンタクト層上には、それぞれ対応する電極(n−電極,p−電極)が設けられている。また、GaInPは、圧縮歪を有するように(例えば+500ppm)組成が調整されている。
図2の例では、活性層として、GaAsに対して圧縮歪を有するInGaAs量子井戸活性層を用いている。このような圧縮歪を有する形で活性層として利用する材料においては、その歪のためにレーザ駆動時に欠陥が入りやすく劣化しやすいという傾向がある。そのため、通常の歪の無い活性層に比較すると、酸化狭窄層の歪による影響で劣化が生じやすいといえる。
よって、この図2の例のように圧縮歪を持つGaInP歪補償層がAl0.98Ga0.02As酸化狭窄層の上下にあることで、歪を有する活性層に対して酸化狭窄層の歪が及ぼす悪影響を低減することができ、レーザの信頼性を向上させることができる。
図8は図2の半導体レーザの変形例を示す図である。図8の半導体レーザは、図2の半導体レーザと、活性層および酸化狭窄層などの構成は同一であるが、圧縮歪(+500ppm)を有するGaInP層(厚さ10nm)の位置が活性層と酸化狭窄層との間にある点が図2の半導体レーザと異なっている。このGaInP層は、GaAsに対して歪を有しているため歪場を形成し、なおかつ、In原子を含んでいるため転位や欠陥の伝播を妨げる効果をもつ。そのため、酸化狭窄層の歪により、その近傍に発生する転移や欠陥が活性層側へ移動して悪影響を及ぼすことを妨げる効果がある。
なお、図2の例では、Inを含み歪を有する層としてGaInPを用いているが、本発明はGaInPに限定されるものではない。例えば、GaInNAsやGaInNAsP,InGaAsなどの層を組成を調整することで歪を調整し、活性層よりもワイドギャップになるようにすれば、吸収の問題も無く、容易に用いることができる。よって、図8のようにInを含み歪を有する層を活性層と酸化狭窄層との間に入れることで、酸化狭窄層の歪によりその近傍に発生する転移や欠陥が活性層側へ移動して及ぼす悪影響を低減でき、レーザの信頼性の向上を図れる。
また、図9は図8の半導体レーザの変形例を示す図である。図9の半導体レーザは、図8の半導体レーザと基本的な構成はまったく同じであるが、GaInP層を2層にしている点で相違している。図9の半導体レーザでは、転位や欠陥の移動を妨げる層が2層になることで、より一層の効果を見込めるため、好ましいと考えられる。
また、図10は図8の半導体レーザの変形例を示す図である。図10の半導体レーザは、図8の半導体レーザに対して、さらに図2の半導体レーザのように酸化狭窄層に隣接して圧縮歪を有するGaInP層が歪補償層として設けられていることを特徴としている。
このように圧縮歪を持つGaInP歪補償層がAl0.98Ga0.02As酸化狭窄層の上下にあり、かつ歪を有するInを含む層が活性層と酸化狭窄層との間に設けられることで、歪を有する活性層に対して酸化狭窄層の歪が及ぼす悪影響を低減することができ、かつ酸化狭窄層の歪によりその近傍に発生する転位や欠陥の活性層側への伝播を妨げることができ、レーザの信頼性を向上させることができる。
図3は図2の半導体レーザの変形例を示す図である。図3の半導体レーザは、基板側から、n−GaAs基板、n−GaInPクラッド層(厚さ2μm)、GaAsガイド層(厚さ100nm)、Ga0.97In0.03As0.80.2層(厚さ10nm)、Ga0.97In0.03As0.80.2層(厚さ15nm)をバリア層としたIn0.2Ga0.8As DQW量子井戸活性層(厚さ8nm×2)、Ga0.97In0.03As0.80.2層(厚さ10nm)、GaAsガイド層(厚さ100nm)、p−GaInP層(厚さ100nm)、Al0.98Ga0.02As酸化狭窄層(厚さ20nm)、p−GaInP層(厚さ2μm)、p−GaAsコンタクト層(厚さ0.1μm)からなっている。
図3の例では、Ga0.97In0.03As0.80.2層(歪−0.5%)を活性層に隣接させ、歪補償層として利用している。量子井戸活性層に隣接したIn原子を含む層を設けることで、Inを含むことにより、量子井戸において転位,欠陥が移動増殖するのを妨げる働きを得ることができる。
また、Ga0.97In0.03As0.80.2層が活性層の圧縮歪に対して引っ張り歪を有するため、その界面での格子の歪が転移や欠陥の運動を妨げる働きを有し、より一層、転位や欠陥の移動,増殖を妨げる働きがある。さらには、活性層近傍のトータルの歪が低減されることで、活性層を含む領域全体として転位や欠陥の発生を低減する効果も期待できる。
また、図11は図3の半導体レーザの変形例を示す図である。図11の半導体レーザの構成は、図3の半導体レーザとほとんど同じであるが、酸化層と活性層との間に圧縮歪(500ppm)を有するGaInPが10nmの厚さで設けられている点で相違している。
図11の半導体レーザでは、図3の例の効果に加えて、歪を有するInを含む層が活性層と酸化狭窄層との間に設けられることで、歪を有する活性層に対して酸化狭窄層の歪が及ぼす悪影響を低減することができ、かつ酸化狭窄層の歪によりその近傍に発生する転位や欠陥の活性層側への伝播を妨げることができ、レーザの信頼性を向上させることができる。
図4は本発明に係る半導体レーザの他の構成例を示す図である。図4の半導体レーザは、面発光型半導体レーザとなっており、n型GaAs基板上に、n型半導体多層膜反射鏡(n−DBR)、GaAs下部スペーサ層、Ga0.7In0.30.01As0.99/GaAs DQW量子井戸活性層、GaAs上部スペーサ層、GaInP歪補償層、Al0.98Ga0.02As酸化狭窄層、GaInP歪補償層、p型半導体多層膜反射鏡(p−DBR)が順次形成されている。
ここで、GaInP歪補償層,Al0.98Ga0.02As酸化狭窄層,GaInP歪補償層の3層は、全体で光学長で3/4λとなる低屈折率層として設計されている。この低屈折率層の厚さは、1/4λの奇数倍であれば良く、必ずしも3/4λでなければならないわけではない。Al0.98Ga0.02As層は例えば30nm厚になっている。Al0.98Ga0.02As層を含む低屈折率層の上部には、1/4λのGaAs高屈折率層から始まる積層構造を成長し、全体で上部の反射鏡として働くp−DBRが形成される。
図4の面発光型半導体レーザを作製する工程は以下のようになる。まず、有機金属化学気相成長(MOCVD)法により、n型GaAs基板上に、GaAsとAl0.9Ga0.1Asをそれぞれレーザの発振波長に対して光学長が1/4λとなるような厚さで交互に積層(例えば35周期)して下部DBR(n−DBR)とし、その上部にGaInNAs層からなる量子井戸活性層(厚さ8nm×2)をGaAsスペーサ層で挟んだ光学長λの共振器構造を成長する。さらにその上に、GaInP層,Al0.98Ga0.02As酸化狭窄層,GaInP層の3層で形成した低屈折率層から始まる上部DBR(p−DBR)を(例えば25周期)成長する。GaInP歪補償層は、GaAs基板に対して格子緩和をしない程度に圧縮歪を有するように組成が調整されている。
次に、上記積層構造を反応性イオンエッチングにより活性層下までエッチングし、例えば約50μmφのポスト状のメサに加工する。そして、エッチングして表面が露出した側面からAl0.98Ga0.02As層を選択的に酸化し、酸化物による絶縁領域を形成することにより、電流狭窄構造を形成している。電流は、絶縁領域によって例えばおよそ5μmφの酸化開口領域に集中して活性層に注入される。
また、p−DBRの表面にはリング状のp側電極が形成され、n型GaAs基板裏面にはn側電極が形成されている。
図4の半導体レーザでは、DQW量子井戸活性層で発光した光は、上下の半導体多層膜反射鏡(DBR)で反射して増幅され、基板と垂直方向にレーザ光として放射される。
近年、Nとその他のV族元素を含む混晶半導体が半導体発光素子の材料として注目されている。特にGaInNAsは、現在の光通信システムで用いられる光ファイバーに対して低損失の波長域である1.3μm帯でのレーザ発振が可能であるため盛んに研究開発が行なわれている材料である。GaInNAsは、GaAsNとGaInAsとの混晶であり、伝導帯準位はN組成に対する依存性に大きなボーイングパラメータを有するため、圧縮歪を加えたGaInNAsはGaAsとの組み合わせでタイプI型のヘテロ接合を形成できる。GaInNAsとGaAsとの組み合わせで構成する量子井戸活性層においては、伝導帯のバンドギャップ不連続量が大きく、キャリアのオーバーフローが起きにくいため、良好な温度特性を有する半導体発光素子を作ることができる。また、GaInNAsは圧縮歪を加えて用いるため、しきい電流の低減および発振波長の長波長化に対しても有利である。そのため、GaInNAsはVCSELに用いることで光通信分野での大きなアドバンテージを有すると考えられている。
また、前述のように酸化狭窄型VCSELは多くの利点を有しており、その構成を利用しつつ、酸化狭窄層の歪による悪影響を低減することは非常に好ましい。
以上のように圧縮歪を持つGaInP歪補償層がAl0.98Ga0.02As酸化狭窄層の上下にあることで酸化狭窄層の応力を緩和して欠陥の発生を低減し、かつ酸化狭窄層近傍で欠陥が発生した場合にも欠陥の移動,増殖を妨げる効果を得たVCSELを作製できる。
図5は図4の半導体レーザの変形例を示す図である。図5の半導体レーザの構成は、図4の半導体レーザとほぼ同じ構成となっているが、図5の半導体レーザでは、Ga0.7In0.30.01As0.99DQW量子井戸活性層(厚さ8nm×2)に隣接した層をGa0.95In0.050.017As0.983(歪がほぼ0で、GaAsに格子整合)としていることを特徴としている。
この構成では、Inを含むGa0.95In0.050.017As0.983層がDQW量子井戸活性層に隣接しており、活性層において転位,欠陥が発生し、移動増殖するのを妨げる働きがある。すなわち、図1の例でも述べたとおり、Inが欠陥の運動を妨げる効果がある。そのため、図4の例の効果に加えて、さらに活性層における転位,欠陥の移動増殖をより妨げる働きがある。このように、図5の例では、図4の例の効果に加えて、量子井戸活性層に隣接したIn原子を含む層を設けることで、Inを含むことにより、転位,欠陥が移動増殖するのを妨げる働きを得ることができる。
図6は図5の半導体レーザの変形例を示す図である。図6の半導体レーザの構成は、図5の半導体レーザとほぼ同じ構成となっているが、図6の半導体レーザでは、Ga0.7In0.30.01As0.99DQW量子井戸活性層(厚さ8nm×2)に隣接した層をGa0.98In0.020.017As0.983(約−0.2%の歪)としていることを特徴としている。
この構成では、Inを含むGa0.98In0.020.017As0.983層(量子井戸間の障壁層15nm、スペーサ層側に10nm)がDQW量子井戸活性層に隣接しており、活性層において転位,欠陥が発生し、移動増殖するのを妨げる働きがある。すなわち、図6の例では、Ga0.98In0.020.017As0.983層が活性層の圧縮歪に対して引っ張り歪を有するため、その界面での格子の歪が転移や欠陥の運動を妨げる働きを有し、より一層、転位や欠陥の移動,増殖を妨げる働きがある。さらには、活性層近傍のトータルの歪が低減されることで、活性層を含む領域全体として転位や欠陥の発生を低減する効果も期待できる。
よって、図6の例では、図5の例の効果に加えて、量子井戸活性層に隣接したIn原子を含む層として、引っ張り歪を有する活性層に対しての歪補償層を設けることで、Inを含むことにより、転位,欠陥の移動増殖を妨げる働きと、トータルの歪が低減することによる欠陥発生の低減の効果を得ることができる。
また、図12は図6の半導体レーザの変形例を示す図である。図12の半導体レーザは図6の構成とほぼ同じであるが、活性層と酸化狭窄層との間のスペーサ層の部分に厚さ10nmの圧縮歪を有するGaInP(歪+500ppm)層が設けられている。なお、図12の例では、GaInPを用いているが、当然GaInAsPなどの他の材料を用いても、歪を有してかつIn原子を含む層であれば転位や欠陥の伝播を妨げる効果を得ることができる。
よって、図12の半導体レーザでは、図6の例の効果に加えて、歪を有するInを含む層が活性層と酸化狭窄層との間に設けられていることで、酸化狭窄層の歪によりその近傍に発生する転位や欠陥の活性層側への伝播を妨げることができ、レーザの信頼性を向上させることができる。
また、図13は図12の半導体レーザの変形例を示す図である。図13の半導体レーザは、図12において酸化狭窄層と活性層との間の歪を有するIn原子を含む層として、GaInP(歪+500ppm)を1/4λの光学長で形成し、上側のDBRの一部としている。図13の例では、酸化狭窄層は活性層側から見てDBRの2ペア目に設けられている。例えば1.3μm帯の発振波長を有するVCSELにおいては、DBRの低屈折率層をGaInPにした場合、1/4λの光学長はおよそ100nm程度になる。よって、このような構成では、歪を有するIn原子を含む層を比較的厚く積むことが容易になり、酸化狭窄層の歪によってその近傍に発生した転位や歪が活性層側に伝播することを防ぐ効果をより高くすることが容易になっている。結果として、レーザの信頼性を大きく向上できる。
また、図14は図12の半導体レーザの他の変形例を示す図である。図14の半導体レーザは、図12において酸化狭窄層と活性層との間の歪を有するIn原子を含む層としてInGaAs(In0.25:歪+1.8%)を用いている。このInGaAs層は、厚さ10nmであり、活性層からみてDBR1ペア目のGaAs層の中に設けられている。この活性層から見て1ペア目のGaAsは、光学長が3/4λで設計されており、その下から1/4λの位置にInGaAs層が設けられている。この位置は、面発光レーザの発振の際、定在波の節の位置になるので、吸収の影響が最小限に抑えられる。また、このInGaAsの組成においては活性層よりもワイドギャップな材料を用いているので、吸収の問題を避けることができている。このような構成では、InGaAs以外の材料でもInを含み活性層よりもワイドギャップな材料である程度大きな歪を有するものであればよく、図14の例の組成に限定されるわけではなく、InGaAsPなどでも当然かまわない。
このように活性層よりもワイドギャップの材料であればDBRの一部としてInを含む歪を有する層を設けて酸化狭窄層の歪によってその近傍に発生した転位や歪が活性層側に伝播することを防ぐ効果をより高くすることが可能になっている。結果として、レーザの信頼性を大きく向上できる。
図7は本発明に係る光送受信モジュールの構成例を示す図である。図7の例の光送受信モジュールは、図6の面発光型半導体レーザ素子と、受信用フォトダイオードと、光ファイバーとを組み合わせたものとして構成されている。
本発明による面発光型半導体レーザ素子を光通信システムに用いる場合、面発光型半導体レーザ素子は低コストであるので、図7に示すような送信用の面発光型半導体レーザ素子(例えば1.3μm帯GaInNAs面発光型半導体レーザ素子)と、受信用フォトダイオードと、光ファイバーとを組み合わせた光送信モジュールを安価に得られる。
GaInNAsを用いた面発光型半導体レーザは、1.3−1.5μm帯での発振を得られる素子であり、これらの波長では石英系の光ファイバに対しての損失が少ないなどの理由により、通信用の光源として好適であるとされている。さらには、特に1.3μm等の長波長帯で低損失となるフッ素添加POF(プラスチックファイバ)とGaInNAsを活性層に用いた面発光型半導体レーザとを組み合わせると、ファイバが低コストであること、ファイバの径が大きくてファイバとのカップリングが容易で実装コストを低減できることから、極めて低コストのモジュールを実現できる。また、GaInNAsは、その優れた温度特性から、強力な冷却用の構成を必要としない。そのため、冷却用のコストが削減でき、安価な光通信モジュールを得られる。
光通信用光源として考えた場合、面発光型半導体レーザの信頼性は非常に重要である。本発明では、酸化狭窄層の上下に隣接して、圧縮歪を有しIn原子を含むIII−V族半導体層からなる歪補償層を設け、かつ量子井戸活性層にIn原子を含む引っ張り歪を有する歪補償層を隣接させたことで、高品質,高信頼性の面発光型半導体レーザ素子を製造することがより容易に行なえるようになり、高性能の通信用長波長帯面発光型半導体レーザ素子を実現でき、さらにこれらの素子を用いることで、低コストの光ファイバー通信システム,光インターコネクションシステムなどの光通信システムを実現することができる。
すなわち、本発明の半導体レーザは、GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有し、前記酸化狭窄層の上下に隣接して、圧縮歪を有しIn原子を含むIII−V族半導体層からなる歪補償層を有していることを特徴としている。
ここで、量子井戸活性層はGaAs基板に対して歪を有している。
また、上記本発明の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層に隣接してIn原子を含む層が設けられている。ここで、量子井戸活性層に隣接して設けられているIn原子を含む層は、歪を有する活性層に対しての歪補償層である。
また、上記本発明の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層は、例えば、Nとその他のV族元素を含む混晶半導体とにより構成されている。具体的に、活性層はGaInNAsである。
また、上記本発明の半導体レーザは、面発光型半導体レーザとして構成されている。
また、本発明の光送信用モジュールは、光送信用光源として上述した本発明の半導体レーザ(面発光型半導体レーザ)を用いたことを特徴としている。
また、本発明の光通信システムは、光送信用モジュールとして、上記本発明の光送信用モジュールを用いたことを特徴としている。
本発明に係る半導体レーザの一構成例を示す図である。 図1の半導体レーザの変形例を示す図である。 図2の半導体レーザの変形例を示す図である。 本発明に係る半導体レーザの他の構成例を示す図である。 図4の半導体レーザの変形例を示す図である。 図5の半導体レーザの変形例を示す図である。 本発明に係る光送受信モジュールの構成例を示す図である。 図2の半導体レーザの変形例を示す図である。 図8の半導体レーザの変形例を示す図である。 図8の半導体レーザの変形例を示す図である。 図3の半導体レーザの変形例を示す図である。 図6の半導体レーザの変形例を示す図である。 図12の半導体レーザの変形例を示す図である。 図12の半導体レーザの変形例を示す図である。

Claims (12)

  1. GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有する半導体レーザにおいて、前記酸化狭窄層の上下に隣接して、圧縮歪を有しIn原子を含むIII−V族半導体層からなる歪補償層を有していることを特徴とする半導体レーザ。
  2. GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有する半導体レーザにおいて、前記酸化狭窄層と活性層との間に、In原子を含む歪を有する層が設けられていることを特徴とする半導体レーザ。
  3. GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有する半導体レーザにおいて、前記酸化狭窄層の上下に隣接して、圧縮歪を有しIn原子を含むIII−V族半導体層からなる歪補償層を有し、かつ、前記酸化狭窄層と活性層との間に、In原子を含む歪を有する層が設けられていることを特徴とする半導体レーザ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層はGaAs基板に対して歪を有していることを特徴とする半導体レーザ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層に隣接してIn原子を含む層が設けられていることを特徴とする半導体レーザ。
  6. 請求項5記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層に隣接して設けられているIn原子を含む層は、歪を有する活性層に対しての歪補償層であることを特徴とする半導体レーザ。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、量子井戸活性層は、Nとその他のV族元素を含む混晶半導体であることを特徴とする半導体レーザ。
  8. 請求項7記載の半導体レーザにおいて、活性層はGaInNAsであることを特徴とする半導体レーザ。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の半導体レーザにおいて、該半導体レーザは、面発光型の半導体レーザであることを特徴とする半導体レーザ。
  10. GaAs基板上に成長し、量子井戸活性層と、Al(1−x)GaAs(0≦x<1)からなる層を選択酸化により酸化狭窄層として電流を狭窄する構造とを有し、前記酸化狭窄層と活性層との間にIn原子を含む歪を有する層が設けられている面発光型の半導体レーザであって、前記In原子を含む歪を有する層は、DBR(分布ブラッグ反射鏡)の一部であることを特徴とする半導体レーザ。
  11. 面発光型の半導体レーザを用いた光送信用モジュールにおいて、光送信用光源として請求項9または請求項10に記載の半導体レーザを用いたことを特徴とする光送信用モジュール。
  12. 面発光型の半導体レーザを用いた光通信システムにおいて、光送信用モジュールとして請求項11記載の光送信用モジュールを用いたことを特徴とする光通信システム。
JP2003376466A 2002-11-13 2003-11-06 半導体レーザおよび光送信用モジュールおよび光通信システム Pending JP2004179640A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003376466A JP2004179640A (ja) 2002-11-13 2003-11-06 半導体レーザおよび光送信用モジュールおよび光通信システム

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002329152 2002-11-13
JP2003376466A JP2004179640A (ja) 2002-11-13 2003-11-06 半導体レーザおよび光送信用モジュールおよび光通信システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004179640A true JP2004179640A (ja) 2004-06-24

Family

ID=32716179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003376466A Pending JP2004179640A (ja) 2002-11-13 2003-11-06 半導体レーザおよび光送信用モジュールおよび光通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004179640A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004281969A (ja) * 2003-03-19 2004-10-07 Fuji Photo Film Co Ltd 面発光型半導体レーザ素子
KR100657963B1 (ko) 2005-06-28 2006-12-14 삼성전자주식회사 고출력 수직외부공진형 표면발광 레이저
US7871841B2 (en) 2007-10-15 2011-01-18 Sony Corporation Method for manufacturing semiconductor light-emitting device
US8514905B2 (en) 2009-09-11 2013-08-20 Sony Corporation Laser diode
WO2013129446A1 (ja) * 2012-03-02 2013-09-06 株式会社村田製作所 垂直共振面発光レーザ
JP2016208049A (ja) * 2011-03-17 2016-12-08 株式会社リコー 面発光レーザ素子、原子発振器及び面発光レーザ素子の検査方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004281969A (ja) * 2003-03-19 2004-10-07 Fuji Photo Film Co Ltd 面発光型半導体レーザ素子
KR100657963B1 (ko) 2005-06-28 2006-12-14 삼성전자주식회사 고출력 수직외부공진형 표면발광 레이저
US7871841B2 (en) 2007-10-15 2011-01-18 Sony Corporation Method for manufacturing semiconductor light-emitting device
US8514905B2 (en) 2009-09-11 2013-08-20 Sony Corporation Laser diode
JP2016208049A (ja) * 2011-03-17 2016-12-08 株式会社リコー 面発光レーザ素子、原子発振器及び面発光レーザ素子の検査方法
WO2013129446A1 (ja) * 2012-03-02 2013-09-06 株式会社村田製作所 垂直共振面発光レーザ
US20140341246A1 (en) * 2012-03-02 2014-11-20 Murata Manufacturing Co., Ltd. Vertical cavity surface emitting laser
JPWO2013129446A1 (ja) * 2012-03-02 2015-07-30 株式会社村田製作所 垂直共振面発光レーザ
US9118167B2 (en) 2012-03-02 2015-08-25 Murata Manufacturing Co., Ltd. Vertical cavity surface emitting laser

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4919639B2 (ja) 面発光レーザ素子および面発光レーザアレイおよび面発光レーザ素子の製造方法および面発光レーザモジュールおよび電子写真システムおよび光通信システムおよび光インターコネクションシステム
JP5194432B2 (ja) 面発光レーザ素子
JP4311610B2 (ja) 面発光レーザ
JP4594814B2 (ja) フォトニック結晶レーザ、フォトニック結晶レーザの製造方法、面発光レーザアレイ、光伝送システム、及び書き込みシステム
JP4602701B2 (ja) 面発光レーザ及び光伝送システム
US8073029B2 (en) Semiconductor optical device
JPH1074979A (ja) 半導体多層膜および面発光型半導体レーザおよび受光素子
JPH10233557A (ja) 半導体発光素子
JP2006196852A (ja) 面発光型半導体レーザ、面発光型半導体レーザアレイ、画像形成装置、光ピックアップ、光送信モジュール、光送受信モジュール及び光通信システム
JP2002064244A (ja) 分布帰還型半導体レーザ素子
JPH10145003A (ja) 半導体レーザおよび該半導体レーザを用いた光通信システム
JP2007165798A (ja) 半導体レーザ素子
EP1553670B1 (en) Semiconductor device having a quantum well structure including dual barrier layers, semiconductor laser employing the semiconductor device and methods of manufacturing the semiconductor device and the semiconductor laser.
JP2004179640A (ja) 半導体レーザおよび光送信用モジュールおよび光通信システム
JP4134366B2 (ja) 面発光レーザ
JP2004281969A (ja) 面発光型半導体レーザ素子
JP5522490B2 (ja) 面発光レーザ素子、それを備えた面発光レーザアレイ、面発光レーザ素子または面発光レーザアレイを備えた電子写真システムおよび面発光レーザ素子または面発光レーザアレイを備えた光通信システム
JP4345673B2 (ja) 半導体レーザ
JP2004063634A (ja) 半導体分布ブラッグ反射器および面発光レーザ素子および面発光レーザアレイおよび光通信システムおよび光インターコネクションシステム
JP4046466B2 (ja) 半導体分布ブラッグ反射鏡、面発光型半導体レーザ並びにこれを用いた光送信モジュール、光送受信モジュール及び光通信システム
JP4322020B2 (ja) 半導体発光素子および光送信用モジュールおよび光通信システム
JP2007299895A (ja) 面発光レーザ素子、それを備えた面発光レーザアレイ、面発光レーザ素子または面発光レーザアレイを備えた電子写真システム、面発光レーザ素子または面発光レーザアレイを備えた光インターコネクションシステムおよび面発光レーザ素子または面発光レーザアレイを備えた光通信システム
JP2006253340A (ja) 面発光レーザ素子およびその製造方法および面発光レーザアレイおよび電子写真システムおよび光通信システムおよび光インターコネクションシステム
JP2005191260A (ja) 半導体レーザおよびその製造方法および光送信用モジュールおよび光通信システム
JP2004289112A (ja) 半導体発光素子およびその製造方法および光送信モジュールおよび光送受信モジュールおよび光通信システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091001

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100309