JP2004178355A - 新薬の臨床試験のための情報処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】治験を実施する医療機関又は医師の評価を客観的に行う。
【解決手段】少なくとも新薬の臨床試験を実施する医療機関又は担当医師から当該新薬の臨床試験における報告データを受信した場合には、日付を含む、当該報告データの受信についてのログデータをトランザクション格納部に格納し、少なくともトランザクション格納部に格納されたログデータと報告スケジュールを含む報告ルールに関する評価項目についての重み付けデータとに基づき、医療機関又は担当医師の評価値を算出して提示する。新薬の臨床試験(治験)における報告データの受信についてのログデータにより、例えば遅延発生といった報告スケジュールに関する事象を判定し、判定された事象に対応するパラメータを用いて治験を実施した医師又は医療機関の評価値を計算する。そして、当該評価値に基づき医師又は医療機関の評価を行うことができるようになる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、新薬の臨床試験を実施する医療機関等を評価するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
新薬の臨床試験(治験)において、被験者に新薬を投与し、その結果を収集する運用方法として、現在以下の2通りの方法が主に用いられている。
【0003】
まず、第1の方法としては、紙媒体の症例報告書(CRF:Case Report Form)を用いた臨床試験運用方法が挙げられる。CRFは医師(又は医療機関)が治験における症例データを記載するための書式を含み、薬剤の効能や効果によって書式が異なっている。すなわち、製薬企業によってCRFが作成されると、製薬企業の担当者(モニタ)が、治験を行う医師にCRFを届ける。医師は治験の結果をCRFに記載し、署名及び捺印を行う。モニタは医師からCRFを回収し、製薬企業に持ち帰る。製薬企業はCRFの原本を保管し、治験結果データ(症例データ)を症例データ管理システムに登録する。また、製薬企業は、症例データ管理システムに入力されたデータをチェックし、矛盾点や整合性が取れていない箇所があれば、その内容と医師への確認事項とを含む問合せ票(CLF:Collection Log Form)を作成する。なお、CLFもCRFと同様に、薬剤の効能や効果によって書式が異なっている。モニタは、CLFを医師に届ける。医師は症例データの内容を調査した結果をCLFに記載し、署名及び捺印を行う。モニタは医師からCLFを回収し、製薬企業に持ち帰る。製薬企業はCLFの原本を保管し、治験結果データを症例データ管理システムに登録する。
【0004】
また、第2の方法としては、EDC(Electronic Data Capture)システムを用いた臨床試験運用方法が挙げられる。すなわち、製薬企業はCRFを作成するとともに、EDCシステムに管理情報やCRFの項目等を登録し、医師が治験結果を入力するための画面を作成する。医師は医療機関の端末装置等を用いてEDCシステムにアクセスし、治験の結果(症例データ)を入力する。製薬企業は、医師によって入力された症例データをEDCシステムから症例管理データ管理システムへ移行する。また、製薬企業は、症例データ管理システムに入力されたデータをチェックし、矛盾点や整合性が取れていない箇所があれば、CLFの内容を含む画面をEDCシステムに作成する。医師は症例データの内容を調査し、医療機関の端末装置等を用いてEDCシステムにアクセスして結果を入力する。医師はEDCシステムを用いてCRF及びCLFを印刷出力し、署名及び捺印を行う。モニタは医師からCRF及びCLFを回収し、製薬企業に持ち帰り保管する。
【0005】
なお、第1の方法及び第2の方法のいずれにおいても、CRF及びCLFに署名及び捺印が必要なのは、治験を実施するために必要な法令(GCP:Good Clinical Practice)にて義務付けられているためである。
【0006】
また、治験依頼者と治験実施者と被験者とのコミュニケーションの仲介を行うシステムもある(例えば、特許文献1参照)。すなわち、新薬の治験において、治験依頼者より治験業務を受託する手段と、治験依頼者の設定条件に適合した治験実施者を選択する手段と、治験依頼者の設定条件に適合した被験者を選択する手段と、治験実施者に被験者に対する治験を実施させることを促進する手段と、治験結果を治験実施者より収集する手段と、治験依頼者に治験結果を提供する手段とを有する総合治験管理システムである。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−41657号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
製薬企業は、治験の実施にあたっては、治験実施条件を満たす医療機関又は医師を厳密に審査し、選定する必要がある。この際に製薬企業は、治験を依頼可能な医療機関又は医師につき例えば過去の治験においてどのような実績であったかを客観的に示すデータを得ることができれば、適切な医療機関又は医師を選定して治験の依頼を行うことが可能となる。
【0009】
一方で、治験の実施において重視すべき項目と軽視できる項目とが治験を行う薬剤によって異なる場合が多く、治験の状況を単純に集計しただけでは、治験を実施すべき薬剤に適切な医療機関又は医師を選定することが困難であった。
【0010】
また、治験を実施する医療機関又は医師からの報告データ(CRF・CLF)の受信において、報告遅延等のステータスを判断する日数等の基準が製薬企業又は治験の内容によって異なるのが通常であり、このようなステータスに基づき適切な医療機関又は医師を評価することは困難であった。
【0011】
そして、上で述べた従来技術では、基本的にはモニタがこれまで実施した自社の治験経験に基づき医療機関又は医師を選定するため、新規の依頼が困難であり、評価基準も客観性に乏しく、適切な医療機関又は医師を選定できているとは言えない。また、上で述べた総合治験管理システム(特許文献1)には何ら具体的な実現手段が示されておらず、薬剤や治験内容に対応して医療機関又は医師を客観的に評価することが可能かどうかは不明である。
【0012】
従って本発明の目的は、治験を実施する医療機関又は医師の評価を客観的に行うための技術を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る医療機関又は医師の評価方法は、少なくとも新薬の臨床試験を実施する医療機関又は担当医師から新薬の臨床試験における報告データを受信した場合には、日付を含む、当該報告データの受信についてのログデータをトランザクション格納部に格納するステップと、少なくともトランザクション格納部に格納されたログデータと報告スケジュールを含む報告ルールに関する評価項目についての重み付けデータとに基づき、医療機関又は担当医師の評価値を算出し、記憶装置に格納する評価値算出ステップとを含む。
【0014】
これにより、治験における報告データ(例えばCRF又はCLF)の受信についてのログデータにより、例えば遅延発生といった報告スケジュールに関する事象を判定し、判定された事象に対応するパラメータを用いて治験を実施した医師又は医療機関の評価値を計算する。そして、当該評価値に基づき医師又は医療機関の評価を行うことができるようになる。
【0015】
また、本発明において、新薬の臨床試験における報告データの送信を促すメッセージを新薬の臨床試験を実施する医療機関又は担当医師宛に送信した場合には、日付を含む、メッセージの送信についてのログデータをトランザクション格納部に格納するステップをさらに含むような構成であってもよい。例えば、CRF又はCLFの入力依頼時の送信ログをトランザクション格納部に格納しておく。これにより、例えば医師又は医療機関がCRF又はCLFの入力を行うべき期間の基準日(開始日)が判定できるようになる。
【0016】
また、上で述べた重み付けデータは、特定の報告データの受信に対応するパラメータと、報告スケジュールの遵守又は違背に対応するパラメータとを含むような構成であってもよい。例えば、CLFの受信に対するパラメータと、所定のスケジュールに対するCRF又はCLFの受信遅延発生等の事象に関するパラメータとに基づき評価値を算出する。
【0017】
また、上で述べた評価値算出ステップが、ある報告データの送信を促すメッセージの送信についてのログデータと当該ある報告データの受信についてのログデータとから、報告スケジュールの遵守又は違背を確認するステップを含むような構成であってもよい。例えば、CRF又はCLFの入力依頼送信日と当該入力依頼がなされたCRF又はCLFの受信日とから、医師又は医療機関がCRF又はCLFを送信するまでの期間を算出する。これにより、報告スケジュールに沿ってCRF又はCLFに対する入力がなされたかどうかを判定することができる。
【0018】
また、本発明において、報告スケジュールに基づき報告データの受信遅延が所定期間以上となっていることが検出された場合には、新薬の臨床試験のステータスを所定のステータスに変更し、変更されたステータスを含むデータを記憶装置に格納するステップをさらに含むような構成であってもよい。医師又は医療機関がCRF又はCLFの提出を長期にわたり放置していた場合には、その治験案件について自動的に例えば中止又は脱落等のステータス設定を行うものである。
【0019】
また、上で述べた重み付けデータが、所定のステータスに対応するパラメータを含むような構成であってもよい。例えば中止又は脱落等のステータスに対応するパラメータの設定により、中止又は脱落等を評価に組み入れることが可能となる。
【0020】
なお、本発明に係る処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを作成することも可能であって、当該プログラムは、例えばフレキシブル・ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。また、ネットワークを介してデジタル信号として頒布される場合もある。なお、処理途中のデータについては、コンピュータのメモリに一時保管される。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態に係るシステム構成図を図1に示す。例えばパーソナル・コンピュータである製薬企業端末3及び医療機関端末7は、図示しないがウェブ(Web)ブラウザ機能及びメーラ機能を備えており、無線又は有線によりインターネットに接続してホームページを閲覧すること及びメールの送受信を行うことが可能となっている。
【0022】
例えばインターネットであるネットワーク1には、1又は複数の製薬企業端末3や医療機関端末7の他、CRF及びCLFの管理等を行う1又は複数の管理サーバ5が接続されている。
【0023】
なお、システムを利用する製薬企業や医療機関の数は限定されず、それに伴い製薬企業端末3及び医療機関端末7の数も限定されない。また、管理サーバ5が複数あってそれぞれがサービスを提供するような構成であってもよい。
【0024】
また、ネットワーク1を経由する通信には、図示していないがドメイン・ネーム・サーバ(DNS)、メール・サーバ、ファイア・ウォール等の、インターネット接続やメール送受信に必要な機器及び機能を使用するものとする。
【0025】
管理サーバ5には、CRF・CLF入力依頼処理部500とCRF・CLF回収処理部502と製薬企業向け評価処理部504と医療機関向け評価処理部506とパラメータ設定処理部508と中止・脱落設定処理部510とが含まれている。また、管理サーバ5には、治験管理データベース(DB)512とCRF・CLF管理DB514と評価パラメータDB516と治験情報トランザクションDB518とCRF・CLF格納部520と回収CRF・CLF格納部522と医師マスタ524とが接続されている。
【0026】
CRF・CLF格納部520には、薬剤毎に製薬企業が作成したCRF及びCLFの雛型が電子データで格納されている。そして、治験を実施する医療機関のユーザ又は医師は、治験に対応したCRF又はCLFの雛型に対してデータを入力する。また、医療機関のユーザ又は医師は、例えば医療機関端末7を操作して管理サーバ5にアクセスし、データが入力されたCRF又はCLFを回収CRF・CLF格納部522に格納する。メールに添付して送信するような構成であってもよい。なお、法令に従い、紙媒体における運用(署名・捺印等)は別途行う。
【0027】
また、医師マスタ524には、図示しないが、例えば医師氏名、所属医療機関、診療科及び電子メール・アドレス等、治験を実施する医師の属性データが格納されている。
【0028】
CRF・CLF入力依頼処理部500は、後に述べる治験薬投与期間テーブル等を参照してデータ入力が必要なCRF又はCLFの存在を確認し、存在した場合には、医療機関又は医師に対してCRF又はCLFへのデータ入力を促すメッセージを例えばメールで送信する。CRF・CLF回収処理部502は、医療機関又は医師から送信されたCRF又はCLFの受信を確認する処理や、CRF又はCLFが所定の期間以上医療機関又は医師から送信されずに放置されている状態の判定処理等を行う。
【0029】
製薬企業向け評価処理部504は、製薬企業のユーザが医療機関又は医師を評価するための処理を実施する。治験を実施した医療機関又は医師の評価値を算出し、医師毎に集計したデータを生成する。医療機関向け評価処理部506は、医療機関のユーザ又は医師が自己又は他の医療機関や医師を評価するための処理を実施する。治験を実施した医療機関又は医師によるCRF又はCLFの発行、それらの提出の遅延発生等といった所定の事象毎の回数を集計したデータを生成する。
【0030】
パラメータ設定処理部508は、製薬企業(製薬企業ユーザ)に対し、CRF又はCLFの発行、それらの提出の遅延発生等といった所定の事象に対応した、試験名毎の又は自社の試験に共通する評価用パラメータの入力を促し、受け付けた評価用パラメータを評価パラメータDB516に登録する。
【0031】
中止・脱落設定処理部510は、製薬企業(製薬企業ユーザ)に対し、所定の期間以上CRF又はCLFの提出が放置されている治験(CRF・CLF回収処理部502が判定)についてステータスの選択入力を促し、選択されたステータスを、放置された治験に対応して治験管理DB512に登録する。
【0032】
次に、各DBにおけるテーブル構成及び格納されるデータの一例を図2乃至図9に示す。
【0033】
治験管理DB512には、治験薬管理テーブルと治験薬投与期間テーブルと試験管理テーブルとの例えば3つのテーブルが含まれている。これらのテーブルには、治験の実施にあたり製薬企業が設定したデータが予め登録されている。図2に、治験薬管理テーブルの一例を示す。図2の例には、治験薬番号(No.)の列200と試験名の列202と製薬企業名の列204と薬効の列206と剤形の列208とが含まれている。薬剤に対して一意なレコードが登録されている。
【0034】
図3に、治験薬投与期間テーブルの一例を示す。図3の例には、投与期間番号(No.)の列300と試験名の列302と製薬企業名の列304と測定週の列306と測定日許容期間−下限の列308と測定日許容期間−上限の列310とが含まれている。試験名及び測定週に対して一意なレコードが登録されている。
【0035】
例えば1行目のレコードでは、○○製薬(製薬企業名の列304)のABC−123という試験(試験名の列302)を実施する際には、投与を開始する5日前(測定日許容期間−下限の列308)から1日前(測定日許容期間−上限の列310)までの期間に、投与開始前測定(測定週の列306)として患者のデータを測定する必要があることが示されている。また2行目のレコードでは、1行目のレコードと同じ試験において、投与を開始してから12日目から16日目までの期間に2週目の測定が実施される必要があることが示されている。このように、各試験において投与開始日を基準として患者のデータを測定する期間が規定されており、基本的にはこのテーブルのデータに従った測定が実施される。
【0036】
なお、治験を実施する医師又は医療機関のユーザは、1回分の測定が終了すると、例えば医療機関端末7を操作して、測定結果を入力したCRFを回収CRF・CLF格納部522に格納する。そのため、CRFは測定日が規定されている本テーブルのレコード数に対応して作成される。例えば図3の例では、「ABC−123」の試験についてのレコードは1行目から6行目まであり、測定は6回行われることが示されている。すなわち、「ABC−123」の試験では、1回の治験につき6通のCRFにデータ入力が行われることになる。
【0037】
図4に、試験管理テーブルの例を示す。図4の例には、試験管理番号(No.)の列400と試験名の列402と実施医療機関名の列404と診療科の列406と責任医師名の列408と症例番号(症例No.)の列410と投与開始日の列412とステータスの列414と放置判定の列416とが含まれている。
【0038】
本テーブルには、治験案件に対して一意なレコードが登録されている。症例番号(症例No.)の列410には、図示しない症例テーブルのキーとなる値が登録されており、この値を用いて患者の症例を検索することができる。また、試験名の列402の値をキーとして対応する治験薬投与期間テーブル(図3)のレコードを参照し、投与開始日の列412の値と測定日許容期間−下限の列308と測定日許容期間−上限の列310とを用いて、実際の治験において第何週目の測定は何月何日から何月何日までの間に実施すればよいかということが算出できる。
【0039】
また、初期値として、ステータスの列414には「開始待ち」が、放置判定の列416には「No」が登録されており、詳細は後述するが、治験の進捗状況等によって他のステータスや「Yes」に変更される場合がある。
【0040】
CRF・CLF管理DB514には、CRF・CLF管理テーブルが含まれている。CRF・CLF管理テーブルの一例を図5に示す。図5の例には、CRF・CLF管理番号(No.)の列550と試験名の列552と実施医療機関名の列554と診療科の列556と責任医師名の列558と症例番号(症例No.)の列560と測定週の列562と区分の列564とステータスの列566とが含まれている。本テーブルのレコードは、CRF・CLF入力依頼処理部500によって医療機関又は医師に対してCRF又はCLFの入力依頼が行われた際に追加される。すなわち、例えばCRFの入力依頼が行われた場合には、区分の列564には「CRF」と登録され、ステータスの列566には「入力依頼」と登録される。そして、入力依頼が行われたCRFについて、医療機関又は医師からの送信(回収CRF・CLF格納部522への格納)が確認できた場合、該当するレコードのステータスの列566の値は、CRF・CLF回収処理部502によって「回収」に変更される。
【0041】
評価パラメータDB516には、点数テーブルとCLF回収希望日数テーブルと中止・脱落判定パラメータ・テーブルとの例えば3つのテーブルが含まれている。これらのテーブルには、評価の実施にあたり製薬企業が設定したデータ(パラメータ)が予め登録されている。登録方法については後述する。図6に、点数テーブルの一例を示す。図6の例には、点数設定番号(No.)の列600と製薬企業名の列602と試験名の列604とCRF納期遅延の列606とCLF発行の列608とCLF遅延の列610と中止の列612と脱落の列614とが含まれている。
【0042】
試験名の列604には、個別の試験名が登録されるか又は「共通」と登録される。「共通」の場合、そのレコードには、製薬企業名の列602の値で示される製薬企業の試験に共通する評価用パラメータが登録されている。また、CRF納期遅延の列606とCLF発行の列608とCLF遅延の列610と中止の列612と脱落の列614とには、評価値の算出にあたり、該当する事象が発生していたと判定された場合に加算される重み付けポイントが登録されている。例えば1行目のレコードに示されるように、○○製薬の治験に共通した評価用パラメータを用いて評価を行うことが指示された場合、CLFの発行が例えば1回発生していれば、評価値に2点が加算される。なお、本実施の形態においては、評価値の合計点数が大きいほど、評価の対象となっている医師又は医療機関において適切な治験が行われなかったことが示される。
【0043】
図7に、CLF回収希望日数テーブルの一例を示す。図7の例には、CLF回収希望日数番号(No.)の列700と製薬企業名の列702と試験名の列704と回収希望日数の列706とが含まれている。回収希望日数の列706には、CLFの発行(入力依頼の送信)がなされてから、医師又は医療機関のユーザがCLFにデータを入力して送信(管理サーバ5の受信)するまでの希望日数が登録されている。すなわち、製薬企業にとって、CLFを何日以内に提出して欲しいという数値である。この日数を超過した場合、CLF遅延となる。なお、点数テーブル(図6)同様、試験毎の回収希望日数と製薬企業の試験に共通する回収希望日数とが登録されている。
【0044】
図8に、中止・脱落判定パラメータ・テーブルの一例を示す。図8の例には、中止・脱落設定番号(No.)の列800と製薬企業名の列802と試験名の列804と放置期間の列806と判定の列808とが含まれている。放置期間の列806には、CRF又はCLFの受信予定期間を過ぎても医師又は医療機関のユーザからCRF又はCLFの提出がない場合に、自動的に当該治験案件を中止又は脱落と判定する期日を確定させるための日数が登録されている。この日数を経過した場合、治験案件のステータスは判定の列808の値に変更される。すなわち、試験管理テーブル(図4)のステータスの列414の値が「中止」又は「脱落」に変更され、放置判定の列416が「Yes」に変更される。
【0045】
なお、点数テーブル(図6)同様、試験毎のパラメータと製薬企業の試験に共通するパラメータとが登録されているが、本実施の形態において自動の放置判定に用いられる際は、試験毎のパラメータが優先的に使用されるような構成となっている。
【0046】
治験情報トランザクションDB518には、治験情報トランザクション・テーブルが含まれている。治験情報トランザクション・テーブルの一例を図9に示す。図9の例には、トランザクション番号(No.)の列900と試験名の列902と実施医療機関名の列904と診療科の列906と責任医師名の列908と症例番号(症例No.)の列910と測定週の列912と区分の列914とアクションの列916と日付の列918とが含まれている。本テーブルには、CRF又はCLFの入力依頼が行われた場合とCRF又はCLFの受信を確認した場合とのログデータが登録される。CRF・CLF管理テーブル(図5)では、CRF又はCLF1通につき1レコードの対応になっているが、本テーブルにおいては、基本的にはCRF又はCLF1通につき「入力依頼」と「回収」との2レコードの対応となっている。放置等により回収がない場合もある。日付の列918には、アクションの列916に示される処理(入力依頼又は回収)が行われた日付が登録される。
【0047】
次に、図10を用いて図1に示したシステムの処理概要を説明する。
【0048】
まず、製薬企業は、治験を行う薬剤に対応したCRFの雛型データを作成する。そして製薬企業ユーザは例えば製薬企業端末3を操作して管理サーバ5にアクセスし、作成したCRFの雛型データをCRF・CLF格納部520に格納する(ステップS1)。また、治験のデータを治験管理DB512に登録する(ステップS3)。具体的には、治験薬管理テーブル(図2)と治験薬投与期間テーブル(図3)と試験管理テーブル(図4)とにレコードを登録する。
【0049】
次に、製薬企業ユーザは例えば製薬企業端末3を操作して管理サーバ5にアクセスし、パラメータ設定処理部508の機能を用いて評価パラメータの登録を行う(ステップS5)。処理の詳細は後述するが、評価パラメータDB516の各テーブルにレコードを登録する。
【0050】
CRF・CLF入力依頼処理部500は、入力依頼を行うべきCRF又はCLFがあれば、例えばメール等により、治験を実施する医師又は医療機関に対して入力依頼を行う(ステップS7)。入力依頼は、CRF・CLF格納部520に格納されているCLFのうち未だ入力依頼を行っていないものについて、及び試験管理テーブル(図4)と治験薬投与テーブル(図3)とに基づき測定予定期間に該当するCRFのうち未だ入力依頼を行っていないものについて行われる。
【0051】
なお、ここまでの説明においてはCLFの雛型データは未だ作成されていないため、例えば新規のCRFの入力依頼が行われる。入力依頼処理の詳細は後述するが、この時CRF・CLF入力依頼処理部500は、CRF・CLF管理テーブル(図5)に、区分の列564の値が「CRF」でステータスの列566の値が「入力依頼」であるレコードを登録する。また、治験情報トランザクション・テーブル(図9)に、区分の列914の値が「CRF」でアクションの列916の値が「入力依頼」で日付の列918の値が入力依頼を行った日付であるログデータ(レコード)を登録する。
【0052】
入力依頼を受けた医師又は医療機関のユーザは、例えば医療機関端末7を操作して、測定結果を入力したCRFを回収CRF・CLF格納部522に格納する。CRF・CLF回収処理部502は、所定のタイミングで(例えば1日1回)回収CRF・CLF格納部522を検索し、受信を確認したCRF(又はCLF)について、ステータスを変更する(ステップS9)。具体的には、試験管理テーブル(図4)において該当するレコードのステータスの列414の値が「開始待ち」であれば「投与中」に変更する。また、CRF・CLF管理テーブル(図5)において該当するレコードのステータスの列566の値を「入力依頼」から「回収」に変更する。また、治験情報トランザクション・テーブル(図9)に、アクションの列916の値が「回収」で日付の列918の値が受信した日付であるログデータ(レコード)を登録する。なお、詳細は後述するが、受信が確認できないCRFやCLFについての放置判定の処理も行う。
【0053】
受信した(測定結果が入力された)CRFに対しては、製薬企業によって、例えば図示しない症例DBのデータと照合する等のチェック処理が行われる。チェック処理の結果、問題があることが判明した場合、製薬企業はCLFの雛型を作成する。CRF同様、雛型データをCRF・CLF格納部520に格納する。すなわち、CLFについてステップS1の処理を実行する。なお、CLFの場合は、ステップS3及びステップS5の処理はスキップする。
【0054】
そして、ステップS7における、入力依頼を行うべきCRF又はCLFの検索処理において、新規のCLFは検索条件に該当し、CRF・CLF入力依頼処理部500は例えばCLFの入力依頼メールを医師又は医療機関に対して送信する。この時CRF・CLF入力依頼処理部500は、CRF・CLF管理テーブル(図5)に、区分の列564の値が「CLF」でステータスの列566の値が「入力依頼」であるレコードを登録する。また、治験情報トランザクション・テーブル(図9)に、区分の列914の値が「CLF」でアクションの列916の値が「入力依頼」で日付の列918の値が入力依頼を行った日付であるログデータ(レコード)を登録する。ステップS9の処理については上で述べた通りである。
【0055】
また、医師又は医療機関が所定の期間以上CRF又はCLFの提出を行わなかった場合等には、CRF・CLF回収処理部502は、中止・脱落パラメータ・テーブル(図8)に登録されているデータを用いて、中止又は脱落の設定処理を行うことがある。そして製薬企業ユーザは、中止・脱落設定処理部510の機能を利用して、CRF・CLF回収処理部502によって仮に設定された中止又は脱落のステータスを確認し、修正が必要な場合には修正する(ステップS11)。処理の詳細については後述する。
【0056】
このようにしてCRF又はCLFのやり取りが行われ、治験の実施に関するデータが蓄積される。そして、製薬企業向け評価処理部504は、製薬企業ユーザからの要求に従い、少なくとも治験情報トランザクション・テーブル(図9)に登録されたログデータと治験薬投与期間テーブル(図3)に登録されたスケジュール・データと試験管理テーブル(図4)に登録された治験案件データと点数テーブル(図6)に登録されたパラメータ・データとCLF回収希望日数テーブル(図7)に登録されたCLF回収希望日数データとを用いて医師又は医療機関の評価値を算出する(ステップS13)。
【0057】
また、医療機関向け評価処理部506は、医師又は医療機関のユーザからの要求に従い、少なくとも治験情報トランザクション・テーブル(図9)に登録されたログデータと治験薬投与期間テーブル(図3)に登録されたスケジュール・データと試験管理テーブル(図4)に登録された治験案件データとCLF回収希望日数テーブル(図7)に登録されたCLF回収希望日数データとを用いて医師又は医療機関の実績値(所定の事象の発生回数)を算出する。評価処理の詳細については後述する。
【0058】
本実施の形態においては、以上のような処理が所定のタイミングで繰返し又は任意のタイミングで適宜行われている。
【0059】
次に、図11を用いてステップS5(図10)の評価パラメータ登録処理について説明する。この評価パラメータ登録処理は、例えば製薬企業端末3が有しているWebブラウザ機能を利用して行われる。まず、製薬企業会社端末3は、製薬企業ユーザの要求に基づき、評価パラメータ登録ページ・データの要求を管理サーバ5に送信する(ステップS15)。パラメータ設定処理部508は、評価パラメータ登録ページ・データの要求を製薬企業端末3から受信する(ステップS17)。そしてパラメータ設定処理部508は、図示しないログイン・ページ等によりユーザのログイン処理を実施する(ステップS19)。ログイン処理には図示しないユーザ管理DB等が使用され、例えばユーザ管理DBにはユーザID、パスワード、所属(製薬企業又は医療機関)等のデータが格納されている。なお、医師又は医療機関のユーザは、評価パラメータ登録ページは使用しないため、ここではログインできないような構成となっている。
【0060】
ログインが成功すると、パラメータ設定処理部508は、ログイン・ユーザの所属する製薬企業を特定し、一旦記憶装置に格納する(ステップS21)。そしてパラメータ設定処理部508は、共通・試験毎選択ページのデータを生成し、製薬企業端末3に対して送信する(ステップS23)。製薬企業端末3は共通・試験毎選択ページのデータを受信し、表示装置に表示する(ステップS25)。共通・試験毎選択ページでは、図示しないが例えばラジオボタンによって、製薬企業ユーザが設定しようとしているパラメータが自社試験共通のものであるか又は試験毎のものであるかの選択入力を促す。
【0061】
製薬企業端末3は、共通・試験毎選択ページに対する製薬企業ユーザからの選択入力を受け付け、管理サーバ5に選択入力データを送信する(ステップS27)。パラメータ設定処理部508は、選択入力データを製薬企業端末3から受信する(ステップS29)。そしてパラメータ設定処理部508は、製薬企業ユーザの選択入力が「共通」であったかどうかを判定する(ステップS31)。「共通」ではなかったと判定された場合(ステップS31:Noルート)、すなわち「試験毎」のパラメータを設定するという選択であった場合には、処理は端子Aを介して図13の処理に移行する。
【0062】
「共通」であったと判定された場合(ステップS31:Yesルート)、パラメータ設定処理部508は、ステップS21において特定したログイン・ユーザの所属する製薬企業名、及び「共通」をキーとして点数テーブル(図6)とCLF回収希望日数テーブル(図7)と中止・脱落判定パラメータ・テーブル(図8)とを検索する(ステップS33)。すなわち、ログイン・ユーザの所属する製薬企業において試験共通のパラメータ(共通パラメータ)が既に登録されているかどうかを判定する(ステップS35)。なお、ここで検索対象となる各テーブルのレコードは同時に登録されるため、テーブルによって該当するレコードが存在したり存在しなかったりといった現象は発生しない。
【0063】
共通パラメータが存在すると判定された場合(ステップS35:Yesルート)、パラメータ設定処理部508は、該当するレコードのデータ(共通パラメータ)を読み込み、一旦記憶装置に格納する(ステップS37)。共通パラメータが存在しないと判定された場合(ステップS35:Noルート)には、ステップS37をスキップする。
【0064】
そしてパラメータ設定処理部508は、共通パラメータ入力ページのデータを生成し、製薬企業端末3に送信する(ステップS39)。なお、共通パラメータが存在していた場合には、読み込んだ共通パラメータのデータが、生成した共通パラメータ入力ページのデータに含まれる。
【0065】
製薬企業端末3は、共通パラメータ入力ページのデータをパラメータ設定処理部508から受信し、表示装置に表示する(ステップS41)。製薬企業端末3は、製薬企業ユーザからの共通パラメータ入力ページに対するパラメータの入力を受け付け、管理サーバ5に送信する(ステップS43)。パラメータ設定処理部508は、製薬企業ユーザから入力されたパラメータを受信し、点数テーブル(図6)、CLF回収希望日数テーブル(図7)及び中止・脱落判定パラメータ・テーブル(図8)に格納する又は点数テーブル(図6)、CLF回収希望日数テーブル(図7)及び中止・脱落判定パラメータ・テーブル(図8)のレコードを更新する(ステップS45)。
【0066】
図12に評価パラメータ入力ページの一例を示す。図12の例には、共通選択表示部1200と試験名選択表示部1210と試験名コンボ・ボックス1220と検索ボタン1230と登録ボタン1240と点数設定部1250と日数設定部1260とが含まれている。本ページは、共通パラメータ入力ページと後述する試験選択ページと後述する試験毎パラメータ入力ページとを兼用している。
【0067】
本実施の形態においては、表示されるページの選択は図示しない共通・試験毎選択ページにおいてなされ、共通選択表示部1200と試験名選択表示部1210とのうち選択されているものによって、表示されているページが表される。
【0068】
例えば表示されているページが共通パラメータ入力ページの場合、共通選択表示部1200が、ラジオボタンで選択されたような状態で示される。またその場合、試験名コンボ・ボックス1220及び検索ボタン1230は表示されない又は操作できないようになる。そして、ログインしている製薬企業ユーザが所属する製薬企業の試験に共通のパラメータが点数設定部1250及び日数設定部1260に表示される。共通のパラメータが存在しない場合は、空欄で表示される。これは上で述べたステップS33乃至ステップS41の処理によって実現される。
【0069】
表示されているページが試験選択ページ又は試験毎パラメータ入力ページの場合、試験名コンボ・ボックス1220には、治験薬管理テーブル(図2)から抽出され且つログインしている製薬企業ユーザが所属する製薬企業の試験名が選択可能な状態で示される。そして、試験名が選択され且つ検索ボタン1230がクリックされると、選択された試験に対応したデータが、点数テーブル(図6)とCLF回収希望日数テーブル(図7)と中止・脱落判定パラメータ・テーブル(図8)とから抽出されて点数設定部1250及び日数設定部1260に表示される。選択された試験に対応したデータが存在しない場合は、空欄で表示される。なお、試験選択ページとは、図示しない共通・試験毎選択ページにおいて試験毎のパラメータ設定が選択された場合に表示される、試験毎パラメータ入力ページの初期画面のことである。点数設定部1250及び日数設定部1260において空欄が示されており、試験名コンボ・ボックス1220から試験名が選択され且つ検索ボタン1230がクリックされた場合に、試験毎パラメータ入力ページに切り替わる。
【0070】
なお、本評価パラメータ入力ページにおいて、点数設定部1250及び日数設定部1260に示される数値は、ユーザによって変更又は新規入力が可能である。点数設定部1250では、治験において発生した事象(CRF納期遅延、CLF発行、CLF遅延、中止症例、又は脱落症例)に対する個別の評価値が示されている。これらの評価値を用いて、医師又は医療機関の評価値が算出される。図12の例では、例えばABC−123の治験においてCRFの納期遅延があったと判定された場合、1回につき5点が加算されるような設定が示されている。
【0071】
また、日数設定部1260には、CLFの受信遅延を判定するためのCLF回収希望日数の設定欄と、CRF又はCLFの放置を判定するための日数の設定欄と、放置と判定した場合に治験案件に設定するステータスを選択するコンボ・ボックスとが含まれている。図12の例では、例えばABC−123の治験においてCLFの入力依頼が行われた日から4日以内に医師又は医療機関からCLFの提出がなされていないと判定された場合には、CLF遅延という事象が発生したと判断するという設定が示されている。また、CRF又はCLFの入力依頼が行われた日から7日以上、医師又は医療機関からCRF又はCLFの提出がなされていないと判定された場合には、当該治験案件は中止と判断するという設定が示されている。
【0072】
登録ボタン1240がクリックされると、本ページに表示されているデータが点数テーブル(図6)とCLF回収希望日数テーブル(図7)と中止・脱落判定パラメータ・テーブル(図8)とに登録される。なお、既存のデータがあった場合には、更新される。
【0073】
次に、図13を用いて、ステップS31(図11)において「共通」ではないと判定された場合(ステップS31:Noルート)の処理(端子Aの後の処理)について説明する。パラメータ設定処理部508は、ログインしている製薬企業ユーザが属する製薬企業の試験名を治験薬管理テーブル(図2)から読み出す(ステップS47)。そしてパラメータ設定処理部508は、読み出した試験名を試験名コンボ・ボックス1220(図12)に設定した試験選択ページのデータを生成し、製薬企業端末3に送信する。
【0074】
製薬企業端末3は試験選択ページのデータを受信し、表示装置に表示する(ステップS51)。そして製薬企業端末3は、製薬企業ユーザからの試験選択ページに対する選択入力操作を受け付け、選択入力データ(試験名)を管理サーバ5に送信する(ステップS53)。
【0075】
パラメータ設定処理部508は、選択入力データ(試験名)を製薬企業端末3から受信する(ステップS55)。そしてパラメータ設定処理部508は、ステップS21(図11)において特定したログイン・ユーザの所属する製薬企業名、及びステップS55において受信した試験名をキーとして点数テーブル(図6)とCLF回収希望日数テーブル(図7)と中止・脱落判定パラメータ・テーブル(図8)とを検索する(ステップS57)。すなわち、ステップS53において製薬企業ユーザから選択された試験のパラメータが既に登録されているかどうかを判定する(ステップS59)。なお、ここで検索対象となる各テーブルのレコードは同時に登録されるため、テーブルによって該当するレコードが存在したり存在しなかったりといった現象は発生しない。
【0076】
試験のパラメータが存在すると判定された場合(ステップS59:Yesルート)、パラメータ設定処理部508は、該当するレコードのデータ(試験毎パラメータ)を読み込み、一旦記憶装置に格納する(ステップS61)。試験毎パラメータが存在しないと判定された場合(ステップS59:Noルート)には、ステップS61をスキップする。
【0077】
そしてパラメータ設定処理部508は、試験毎パラメータ入力ページ(図12)のデータを生成し、製薬企業端末3に送信する(ステップS63)。なお、試験毎パラメータが存在していた場合には、読み込んだ試験毎パラメータのデータが、生成した試験毎パラメータ入力ページのデータに含まれる。
【0078】
製薬企業端末3は、試験毎パラメータ入力ページのデータをパラメータ設定処理部508から受信し、表示装置に表示する(ステップS65)。製薬企業端末3は、製薬企業ユーザからの試験毎パラメータ入力ページに対するパラメータの入力を受け付け、管理サーバ5に送信する(ステップS67)。パラメータ設定処理部508は、製薬企業ユーザから入力されたパラメータを受信し、点数テーブル(図6)、CLF回収希望日数テーブル(図7)及び中止・脱落判定パラメータ・テーブル(図8)に格納する又は点数テーブル(図6)、CLF回収希望日数テーブル(図7)及び中止・脱落判定パラメータ・テーブル(図8)のレコードを更新する(ステップS69)。
【0079】
次に、図14を用いてステップS7(図10)のCRF・CLF入力依頼処理について説明する。図14に示すフローでは、ステップS71乃至ステップS83において、入力依頼を行うべきCLFの検出及び入力依頼処理を行い、ステップS85乃至ステップS109において、入力依頼を行うべきCRFの検出及び入力依頼処理を行っている。
【0080】
CRF・CLF入力依頼処理部500は、CRF・CLF格納部520を検索し、製薬企業により作成されたCLFの雛型データの存在を確認する(ステップS71)。なお、入力依頼を行う条件はCRFの場合とCLFの場合とでは異なっており、入力依頼を行うべきCRFについては後に説明する処理において判定するため、この段階ではCRFの雛型データの存在を確認しなくてもよい。CLFの雛型データが存在しないと判定された場合(ステップS73:Noルート)、以下のステップS75乃至ステップS83をスキップする。CLFの雛型データが存在すると判定された場合(ステップS73:Yesルート)、CRF・CLF入力依頼処理部500は、存在するCLF雛型データ全件について、試験名、実施医療機関名等、CLFの属性データを抽出し、一旦記憶装置に格納する。CLFの属性データは、例えば所定のルールに従って設定されたディレクトリ名やファイル名等から抽出する。
【0081】
そしてCRF・CLF入力依頼処理部500は、CLFの属性データを用いて治験情報トランザクション・テーブル(図9)を検索し、CRF・CLF格納部520に存在する雛型CLFについてのレコードが存在するかどうか判定する(ステップS77)。全てのCLFについて対応するレコードが存在する場合、すなわち入力依頼がなされている場合には(ステップS77:Yesルート)、以下のステップS79乃至ステップS83をスキップする。
【0082】
一方、入力依頼済みでない雛型CLFが存在すると判定された場合(ステップS77:Noルート)、CRF・CLF入力依頼処理部500は、該当するCLFの入力依頼情報を生成し、例えば当該治験における責任医師宛てに雛型CLFを添付したメールを送信する(ステップS79)。そしてCRF・CLF入力依頼処理部500は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)に、区分の列914の値が「CLF」でアクションの列916の値が「入力依頼」で日付の列918の値が入力依頼を行った日付であるログデータ(レコード)を登録する(ステップS81)。また、CRF・CLF管理テーブル(図5)に、区分の列564の値が「CLF」でステータスの列566の値が「入力依頼」であるレコードを登録する(ステップS83)。
【0083】
次に、CRF・CLF入力依頼処理部500は、試験管理テーブル(図4)から1レコード抽出する(ステップS85)。そしてCRF・CLF入力依頼処理部500は、抽出したレコードの試験名の列402の値を用いて治験薬投与期間テーブル(図3)を検索し(ステップS87)、該当するレコードの測定日許容期間−下限の列308の値及び測定日許容期間−上限の列310の値を抽出する(ステップS89)。
【0084】
CRF・CLF入力依頼処理部500は、ステップS85において抽出したレコードの投与開始日の列412の値と、ステップS89において抽出した測定日許容期間−下限の列308の値及び測定日許容期間−上限の列310の値とを用いて当該治験案件における測定予定期間を計算する(ステップS91)。例えば、試験管理テーブル(図4)のレコードの投与開始日の列412の値が「2002年11月1日」であり、治験薬投与期間テーブル(図3)のレコードの測定週の列306の値が「投与開始前」、測定日許容期間−下限の列308の値が「5日前」且つ測定日許容期間−上限の列310の値が「1日前」であった場合、当該治験案件の投与開始前における測定予定期間は2002年10月27日(11月1日の5日前)から2002年10月31日(11月1日の1日前)までということになる。これを該当する全測定週について行う。
【0085】
そしてCRF・CLF入力依頼処理部500は、ステップS91において算出した測定予定期間とシステム日付とを比較する(ステップS93)。すなわち、今現在が測定予定期間内であるかどうか判定する(ステップS95)。測定予定期間内ではないと判定された場合(ステップS95:Noルート)、以下のステップS97乃至ステップS107をスキップする。測定予定期間内であると判定された場合(ステップS95:Yesルート)、治験情報トランザクション・テーブル(図9)を検索し(ステップS97)、現在測定予定期間内であると判定されたCRFについてのレコードが存在するかどうか判定する(ステップS99)。レコードが存在する場合、すなわち入力依頼がなされている場合には(ステップS99:Yesルート)、以下のステップS101乃至ステップS105をスキップする。
【0086】
一方、入力依頼済みでないCRFが存在すると判定された場合(ステップS99:Noルート)、CRF・CLF入力依頼処理部500は、該当するCRFの入力依頼情報を生成し、例えば当該治験における責任医師宛てに雛型CRFを添付したメールを送信する(ステップS101)。なお、雛型CRFは、CRF・CLF格納部520からファイル名に基づいて抽出する。そしてCRF・CLF入力依頼処理部500は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)に、区分の列914の値が「CRF」でアクションの列916の値が「入力依頼」で日付の列918の値が入力依頼を行った日付であるログデータ(レコード)を登録する(ステップS103)。また、CRF・CLF管理テーブル(図5)に、区分の列564の値が「CRF」でステータスの列566の値が「入力依頼」であるレコードを登録する(ステップS105)。
【0087】
そしてCRF・CLF入力依頼処理部500は、試験管理テーブル(図4)の全レコードについて処理を行ったか判定し(ステップS109)、全レコード分が終了していないと判定された場合(ステップS109:Noルート)、ステップS85に戻り、試験管理テーブル(図4)から次のレコードを抽出する。全レコード分が終了したと判定された場合(ステップS109:Yesルート)、CRF・CLF入力依頼処理を終了する。
【0088】
以上の処理を所定のタイミングで(例えば1日1回)行うことにより、入力依頼を行うべきCRF又はCLFの検出と、医師又は医療機関に対しての入力依頼とが自動でなされるようになる。
【0089】
次に、図15を用いてステップS9(図10)のステータス更新処理について説明する。図15に示すフローでは、ステップS115乃至ステップS125において、CRF又はCLFの受信を確認し、関連するレコードのステータスを「回収」に変更する処理を行っている。また、ステップS127乃至ステップS155において、放置されている治験案件の検出を行い、関連するレコードのステータスを「中止」又は「脱落」に変更する処理を行っている。
【0090】
CRF・CLF回収処理部502は、回収CRF・CLF格納部522を検索し、医師又は医療機関からのCRF又はCLFの受信を確認する(ステップS111)。CRF又はCLFが存在しないと判定された場合(ステップS113:Noルート)、以下のステップS115乃至ステップS125をスキップする。CRF又はCLFが存在すると判定された場合(ステップS113:Yesルート)、CRF・CLF回収処理部502は、試験名、実施医療機関名等、CRF又はCLFの属性データを抽出し、一旦記憶装置に格納する。CRF又はCLFの属性データは、例えば所定のルールに従って設定されたディレクトリ名やファイル名等から抽出する。
【0091】
そしてCRF・CLF回収処理部502は、CRF又はCLFの属性データを用いて治験情報トランザクション・テーブル(図9)を検索し(ステップS115)、当該CRF又はCLFについてのレコードであり且つアクションの列916の値が「回収」であるレコードが登録済みである(存在する)かどうか判定する(ステップS117)。該当するレコードが存在する場合、すなわち回収処理がなされている場合には(ステップS117:Yesルート)、以下のステップS119乃至ステップS123をスキップする。
【0092】
一方、治験情報トランザクション・テーブル(図9)に、該当するレコードが登録されていないと判定された場合(ステップS117:Noルート)、CRF・CLF回収処理部502は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)に、アクションの列916の値が「回収」で日付の列918の値がこの処理を行った日付であるログデータ(レコード)を登録する(ステップS119)。また、CRF・CLF管理テーブル(図5)において、対応するレコードのステータスの列566の値を「回収」に変更する(ステップS121)。
【0093】
また、受信したデータがCRFであり、試験管理テーブル(図4)において当該治験案件のレコードのステータスの列414の値が「開始待ち」であった場合には、「投与中」に変更する(ステップS123)。また、受信したデータがCRFで且つ最終測定週の分であった場合、試験管理テーブル(図4)において、当該治験案件のレコードのステータスの列414の値を「終了」に変更する。なお、最終測定週の判定は治験薬投与期間テーブル(図3)を参照して行う。
【0094】
そしてCRF・CLF回収処理部502は、回収CRF・CLF格納部522の全データについて処理を行ったか判定し(ステップS125)、全データの処理が終了していないと判定された場合(ステップS125:Noルート)、ステップS115に戻る。全データの処理が終了したと判定された場合(ステップS125:Yesルート)、CRF・CLF回収処理部502は、CRF・CLF管理テーブル(図5)を検索し(ステップS127)、ステータスの列566の値が「入力依頼」であるレコードを抽出する(ステップS129)。該当するレコードが存在しないと判定された場合(ステップS131:Noルート)、以下のステップS133乃至ステップS155をスキップする。
【0095】
該当するレコードが存在すると判定された場合(ステップS131:Yesルート)、区分の列564の値が「CRF」であるかどうか判定する(ステップS133)。「CRF」ではないと判定された場合(ステップS133:Noルート)、すなわち、区分の列564の値が「CLF」であった場合には、CRF・CLF回収処理部502は治験情報トランザクション・テーブル(図9)を検索し、当該CLFについての入力依頼が行われた日付(日付の列918の値)を抽出する(ステップS135)。そしてCRF・CLF回収処理部502は、抽出されたCLF入力依頼の発行日とシステム日付とを比較する(ステップS137)。
【0096】
一方、「CRF」であると判定された場合(ステップS133:Yesルート)、CRF・CLF回収処理部502は、当該レコードの試験名の列552の値及び測定週の列562の値に基づき治験薬投与期間テーブル(図3)を検索し(ステップS139)、該当するレコードの測定日許容期間−下限の列308の値及び測定日許容期間−上限の列310の値を抽出する(ステップS141)。
【0097】
そしてCRF・CLF回収処理部502は、試験管理テーブル(図4)から当該治験案件の投与開始日(投与開始日の列412の値)を抽出し、ステップS141において抽出した測定日許容期間−下限の列308の値及び測定日許容期間−上限の列310の値を用いて当該治験案件における測定予定期間を計算する(ステップS143)。そしてCRF・CLF回収処理部502は、算出された測定予定期間とシステム日付とを比較する(ステップS145)。
【0098】
CRF・CLF回収処理部502は、ステップS137又はステップS145の比較処理により、CRF又はCLFが放置されていた期間(日数)を算出する(ステップS147)。また、CRF・CLF回収処理部502は、試験名をキーとして中止・脱落判定パラメータ・テーブル(図8)を検索し、放置期間の列806の値及び判定の列808の値を抽出する(ステップS149)。なお、試験名に該当するレコードがない場合には、製薬企業名及び試験名「共通」をキーとして、中止・脱落判定パラメータ・テーブル(図8)を検索し、放置期間の列806の値及び判定の列808の値を抽出する。
【0099】
次にCRF・CLF回収処理部502は、ステップS147において算出された放置期間とステップS149において抽出された放置期間とを比較し、当該治験案件が放置(中止又は脱落)に該当するかどうか判定する(ステップS151)。放置(中止又は脱落)に該当すると判定された場合(ステップS151:Yesルート)、CRF・CLF回収処理部502は、試験管理テーブル(図4)において当該治験案件に該当するレコードの放置判定の列416の値を「Yes」に変更し、ステータスの列414の値を、ステップS149において抽出された判定の列808の値(「中止」又は「脱落」)に変更する。 なお、試験管理テーブル(図4)において当該治験案件に該当するレコードの放置判定の列416の値が「No」であり且つステータスの列414の値が「中止」又は「脱落」であった場合は、製薬企業ユーザが更新したレコードであるため、自動変更は行わない。
【0100】
そしてCRF・CLF回収処理部502は、ステップS129において抽出された全データについて処理が行われたかどうか判定し(ステップS155)、全データについて処理が行われていないと判定された場合(ステップS155:Noルート)、ステップS133に戻る。また、全データについて処理が行われたと判定された場合(ステップS155:Yesルート)、本ステータス更新処理を終了する。
【0101】
以上の処理を所定のタイミングで(例えば1日1回)行うことにより、CRF又はCLFの受信確認(回収)及びステータス更新処理と、放置案件の検出、中止・脱落判定処理及びステータス更新処理とが自動でなされるようになる。
【0102】
次に、図16を用いてステップS11(図10)の中止・脱落設定処理について説明する。この中止・脱落設定処理は、例えば製薬企業端末3が有しているWebブラウザ機能を利用して行われる。上で述べた中止・脱落判定処理の結果を含む治験案件のデータを製薬企業ユーザが確認して、治験案件のステータスを設定又は修正するものである。
【0103】
まず、製薬企業端末3は、製薬企業ユーザの要求に基づき、中止・脱落設定ページ・データの要求を管理サーバ5に送信する(ステップS157)。中止・脱落設定処理部510は、中止・脱落設定ページ・データの要求を製薬企業端末3から受信する(ステップS159)。そして中止・脱落設定処理部510は、図示しないログイン・ページ等によりユーザのログイン処理を実施する(ステップS161)。ログイン処理には図示しないユーザ管理DB等が使用され、例えばユーザ管理DBにはユーザID、パスワード、所属(製薬企業又は医療機関)等のデータが格納されている。なお、医師又は医療機関のユーザは、中止・脱落設定ページは使用しないため、ここではログインできないような構成となっている。
【0104】
ログインが成功すると、中止・脱落設定処理部510は、ログイン・ユーザの所属する製薬企業を特定し、一旦記憶装置に格納する(ステップS163)。そして中止・脱落設定処理部510は、治験薬管理テーブル(図2)を検索し、ログイン・ユーザの所属する製薬企業の試験名を読み出し、一旦記憶装置に格納する(ステップS165)。中止・脱落設定処理部510は、ステップS165で読み出した試験名のデータを含む試験選択ページのデータを生成し、製薬企業端末3に対して送信する(ステップS167)。製薬企業端末3は試験選択ページのデータを受信し、表示装置に表示する(ステップS169)。試験選択ページでは、図示しないが例えばリストボックスによって、製薬企業ユーザが設定しようとしている治験案件の試験名の選択入力を促す。
【0105】
製薬企業端末3は、試験選択ページに対する製薬企業ユーザからの選択入力を受け付け、管理サーバ5に選択入力データ(試験名)を送信する(ステップS171)。中止・脱落設定処理部510は、選択入力データ(試験名)を製薬企業端末3から受信する(ステップS173)。そして中止・脱落設定処理部510は、製薬企業ユーザが選択した試験名を用いて試験管理テーブル(図4)を検索し、ステータスの列414の値が「中止」、「脱落」又は「投与中」であるレコードの存在を確認して抽出する(ステップS175)。
【0106】
該当するレコードが存在すると判定された場合(ステップS177:Yesルート)、中止・脱落設定処理部510は、該当するレコードのデータを含む中止・脱落設定ページのデータを生成する(ステップS179)。該当するレコードが存在しないと判定された場合(ステップS177:Noルート)、中止・脱落設定処理部510は、該当するレコードが存在しないという旨のメッセージのデータを含む中止・脱落設定ページのデータを生成する(ステップS181)。
【0107】
中止・脱落設定処理部510は、ステップS179又はステップS181において生成した中止・脱落設定ページのデータを製薬企業端末3に対して送信する(ステップS183)。製薬企業端末3は、中止・脱落設定ページのデータを中止・脱落設定処理部510から受信し、表示装置に表示する(ステップS185)。
【0108】
図17に中止・脱落設定ページの一例を示す。図17の例には、試験名コンボ・ボックス1720と検索ボタン1730と更新ボタン1740と治験案件リスト1750とが含まれている。また、治験案件リスト1750には、治験案件番号(No.)の列1751と医療機関・診療科の列1752と医師名の列1753と症例番号(症例No.)の列1754と投与開始日の列1755とステータスの列1756とシステム自動判定の列1757とが含まれている。
【0109】
図17の例では、治験案件リスト1750が含まれているが、ステップS177(図16)において該当するレコードが存在しないと判定された場合には、治験案件リスト1750の代わりに、例えば「該当するレコードが存在しません。」といったメッセージが含まれる。また、図17の例では、治験案件リスト1750には3件の治験案件データが示されているが、示されるデータは何件であってもよく、例えばスクロールバーによってデータをスライドさせて閲覧可能とするような構成であってもよい。
【0110】
試験名コンボ・ボックス1720には、ステップS165で読み出した試験名のデータが含まれている。製薬企業ユーザによって試験名が選択され且つ検索ボタン1730がクリックされた場合には、ステップS175(図16)からの処理が実行され、治験案件リスト1750の表示が更新される。
【0111】
また、治験案件リスト1750において、ステータスの列1756及びシステム自動判定の列1757を除く各列には、試験管理テーブル(図4)のレコードにおいて対応する列の値がそのまま示される。ステータスの列1756には、試験管理テーブル(図4)のレコードにおいて放置判定の列416の値が「No」である場合には、ステータスの列414の値がそのまま示される。また、その場合には、システム自動判定の列1757にはデータなしを意味する表示の例えば「−」が示される。一方、放置判定の列416の値が「Yes」である場合には、ステータスの列1756には空欄が示され、システム自動判定の列1757には、試験管理テーブル(図4)のレコードのステータスの列414の値(「中止」又は「脱落」)が示される。
【0112】
ステータスの列1756はコンボ・ボックスであり、製薬企業ユーザによる設定変更が可能となっている。選択設定可能なステータスは、例えば「中止」、「脱落」及び「投与中」の3つである。そして更新ボタン1740がクリックされると、治験案件リスト1750に対応する試験管理テーブル(図4)のレコードは、設定されたステータスに更新される。
【0113】
図16のフローに戻り、製薬企業端末3は、中止・脱落設定ページ(図17)への製薬企業ユーザからの選択入力を受け付け、選択入力データを管理サーバ5に送信する(ステップS187)。中止・脱落設定処理部510は、中止・脱落設定ページ(図17)への選択入力データを製薬企業端末3から受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS189)。そして中止・脱落設定処理部510は、選択入力が更新ボタン1740(図17)のクリックであったかどうか判定する(ステップS191)。更新ボタン1740(図17)のクリックではなかったと判定された場合(ステップS191:Noルート)、すなわち検索ボタン1730(図17)がクリックされた場合には、ステップS175に戻る。
【0114】
一方、更新ボタン1740(図17)のクリックであったと判定された場合(ステップS191:Yesルート)、中止・脱落設定処理部510は、治験案件リスト1750(図17)に対応する試験管理テーブル(図4)のレコードの放置判定の列416の値が「Yes」であるかどうか判定する(ステップS193)。「Yes」であると判定された場合(ステップS193:Yesルート)、当該レコードの放置判定の列416の値を「No」に変更する(ステップS195)。「Yes」ではないと判定された場合(ステップS193:Noルート)、ステップS195をスキップする。
【0115】
そして中止・脱落設定処理部510は、ステップS189において受信した製薬企業ユーザからの選択入力(ステータスの設定)データに基づき、試験管理テーブル(図4)の該当するレコードのステータスの列414の値を更新する(ステップS197)。なお、ステップS193乃至ステップS197の処理は治験案件リスト1750(図17)に示されていた全治験案件に対応する試験管理テーブル(図4)のレコードについて行う。
【0116】
次に、図18乃至図29を用いてステップS13(図10)の評価処理について説明する。本実施の形態における評価処理は、製薬企業向け評価処理と医療機関向け評価処理とに分類できる。製薬企業向け評価処理では、製薬企業ユーザに対して治験を実施した医師の評価値を示す。また、医療機関向け評価処理では、医師又は医療機関のユーザに対して治験を実施した医師の実績値(治験の実施における所定の事象の発生回数)を示す。相違点としては、医師又は医療機関のユーザに対しては点数による評価を提示しないことが挙げられる。
【0117】
図18乃至図22を用いて製薬企業向け評価処理について説明する。この製薬企業向け評価処理は、例えば製薬企業端末3が有しているWebブラウザ機能を利用して行われる。
【0118】
まず、製薬企業端末3は、製薬企業ユーザの要求に基づき、製薬企業向け評価ページ・データの要求を管理サーバ5に送信する(ステップS201)。製薬企業向け評価処理部504は、製薬企業向け評価ページ・データの要求を製薬企業端末3から受信する(ステップS203)。そして製薬企業向け評価処理部504は、図示しないログイン・ページ等によりユーザのログイン処理を実施する(ステップS205)。ログイン処理には図示しないユーザ管理DB等が使用され、例えばユーザ管理DBにはユーザID、パスワード、所属(製薬企業又は医療機関)等のデータが格納されている。なお、医師又は医療機関のユーザは、製薬企業向け評価ページは使用しないため、ここではログインできないような構成となっている。
【0119】
ログインが成功すると、製薬企業向け評価処理部504は、ログイン・ユーザの所属する製薬企業を特定し、一旦記憶装置に格納する(ステップS207)。そして製薬企業向け評価処理部504は、治験薬管理テーブル(図2)及び試験管理テーブル(図4)のデータを読み出し、一旦記憶装置に格納する(ステップS209)。
【0120】
製薬企業向け評価処理部504は、ステップS207において特定されたログイン・ユーザの所属する製薬企業名と、ステップS209において読み出した治験薬管理テーブル(図2)及び試験管理テーブル(図4)のデータとを含む製薬企業向け評価ページのデータを生成し、製薬企業端末3に対して送信する(ステップS211)。製薬企業端末3は製薬企業向け評価ページのデータを受信し、表示装置に表示する(ステップS213)。 図19に、製薬企業向け評価ページの一例を示す。図19の例には、自社・他社選択ラジオボタン1900と、検索ボタン1910と、試験名コンボ・ボックス1920と、自社試験に限定して評価を閲覧する際における治験抽出条件として医療機関名を選択するためのコンボ・ボックス1930と、自社試験に限定して評価を閲覧する際における治験抽出条件として医師名を選択するためのコンボ・ボックス1940と、自社試験に限定して評価を閲覧する際に使用する評価パラメータを選択するためのラジオボタン1950と、他社試験を含む評価を閲覧する際における治験抽出条件として医療機関名を選択するためのコンボ・ボックス1960と、他社試験を含む評価を閲覧する際における治験抽出条件として医師名を選択するためのコンボ・ボックス1970と他社試験を含む評価を閲覧する際に使用する評価パラメータを選択するためのラジオボタン1980とが含まれている。
【0121】
本ページは、製薬企業ユーザが医師の評価値を閲覧するにあたり、評価計算処理の対象とする治験案件の条件を指定するためのページである。製薬企業ユーザは、まず、自社・他社選択ラジオボタン1900のいずれかを選択する。図19に示すように例えば「自社試験の評価結果表示」が選択された場合には、「他社試験を含む評価結果表示」の場合に使用される、コンボ・ボックス1960とコンボ・ボックス1970とラジオボタン1980とについては選択操作ができないようになる。
【0122】
一方、「他社試験を含む評価結果表示」が選択された場合には、「自社試験の評価結果表示」の場合に使用される、試験名コンボ・ボックス1920とコンボ・ボックス1930とコンボ・ボックス1940とラジオボタン1950とについては選択操作ができないようになる。
【0123】
また、ラジオボタン1950において選択を受け付けるパラメータとは、点数テーブル(図6)とCLF回収希望日数テーブル(図7)とに格納されているデータを意味する。また、ラジオボタン1980で試験毎のパラメータが選択された場合、他社試験においては他社が設定した試験毎のパラメータを用いて評価処理が行われる。自社の共通パラメータが選択された場合には、他社試験においても自社(ログイン・ユーザの所属する製薬企業)の共通パラメータを用いて評価処理が行われる。
【0124】
なお、初期画面では各コンボ・ボックスは「全て表示」と示されるが、図19に示すように例えば試験名コンボ・ボックス1920において「ABC−123」が選択された場合には、コンボ・ボックス1930には「ABC−123」の試験を実施していない医療機関名は含まれないようにする等、各コンボ・ボックスを連携させるような構成であってもよい。
【0125】
また、試験名コンボ・ボックス1920で試験名が選択され且つ当該試験に対応する試験毎のパラメータが存在しない場合には、ラジオボタン1950で「試験毎のパラメータ」を選択不可とするような構成であってもよい。
【0126】
検索ボタン1910がクリックされると、各コンボ・ボックス及び各ラジオボタンに指定された条件に基づき評価処理が行われ、後述する製薬企業向け評価結果表示ページに切り替わる。
【0127】
図18のフローに戻り、製薬企業端末3は、製薬企業向け評価ページ(図19)への製薬企業ユーザからの選択入力(検索条件)を受け付け、選択入力データを管理サーバ5に送信する(ステップS215)。製薬企業向け評価処理部504は、製薬企業向け評価ページ(図19)への選択入力データ(検索条件)を製薬企業端末3から受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS217)。そして製薬企業向け評価処理部504は、ステップS217において受信した選択入力データ(検索条件)に基づき試験管理テーブル(図4)を検索し、条件に合致した医師名毎の症例数及び終了数を算出し、一旦記憶装置に格納する(ステップS219)。症例数は、治験案件数であり、試験管理テーブル(図4)において条件に基づき抽出されたレコードの数である。終了数は、抽出されたレコードのうち、ステータスの列414の値が「終了」となっているレコードの数である。処理は端子B及び端子Cを介して図20の処理に移行する。
【0128】
製薬企業向け評価処理部504は、製薬企業向け評価ページ(図19)への製薬企業ユーザからの選択入力が自社試験の評価であったかどうか判定する(ステップS221)。すなわち、自社・他社選択ラジオボタン1900(図19)の「自社試験の評価結果表示」が選択されたかどうか判定する。自社試験の評価ではないと判定された場合(ステップS221:Noルート)、処理は端子Dを介して図22の処理に移行する。
【0129】
一方、自社試験の評価であったと判定された場合(ステップS221:Yesルート)、製薬企業向け評価処理部504は、製薬企業ユーザの選択入力が共通パラメータであったかどうか判定する(ステップS223)。すなわち、ラジオボタン1950(図19)の「共通パラメータ」が選択されたかどうか判定する。共通パラメータであったと判定された場合(ステップS223:Yesルート)、製薬企業向け評価処理部504は、ステップS207において特定されたログイン・ユーザの所属する製薬企業名及び試験名「共通」をキーとして、点数テーブル(図6)とCLF回収希望日数テーブル(図7)とを検索して共通パラメータを読み込み、一旦記憶装置に格納する(ステップS225)。
【0130】
次に製薬企業向け評価処理部504は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)から、検索条件に合致したデータ(レコード)を読み込む(ステップS227)。そして製薬企業向け評価処理部504は、読み込んだデータ(レコード)1件づつに対し、中止・脱落評価計算(ステップS229)とCRF遅延評価計算(ステップS231)とCLF発行・遅延評価計算(ステップS233)とを行う。中止・脱落評価計算とCRF遅延評価計算とCLF発行・遅延評価計算とにおける処理の詳細については後述するが、治験の実施において発生した事象に基づき、評価値が計算される。
【0131】
そして製薬企業向け評価処理部504は、検索条件に合致する治験情報トランザクション・テーブル(図9)の全データ(レコード)について処理がなされたかどうか判定する(ステップS235)。全データの処理が終了していないと判定された場合(ステップS235:Noルート)、ステップS227に戻り、次のデータ(レコード)を読み込む。全データの処理が終了したと判定された場合(ステップS235:Yesルート)、後述するステップS249の処理に移行する。
【0132】
一方、ステップS223において、製薬企業ユーザの選択入力が共通パラメータではなかったと判定された場合(ステップS223:Noルート)、製薬企業向け評価処理部504は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)から、検索条件に合致したデータ(レコード)を読み込む(ステップS237)。
【0133】
次に製薬企業向け評価処理部504は、ステップS237において読み込んだデータ(レコード)の試験名の列902の値をキーとして、点数テーブル(図6)とCLF回収希望日数テーブル(図7)とを検索して試験名毎のパラメータを読み込み、一旦記憶装置に格納する(ステップS239)。
【0134】
そして製薬企業向け評価処理部504は、ステップS237において読み込んだデータ(レコード)1件づつに対し、中止・脱落評価計算(ステップS241)とCRF遅延評価計算(ステップS243)とCLF発行・遅延評価計算(ステップS245)とを行う。中止・脱落評価計算とCRF遅延評価計算とCLF発行・遅延評価計算とにおける処理の詳細については後述するが、治験の実施において発生した事象に基づき、評価値が計算される。
【0135】
そして製薬企業向け評価処理部504は、検索条件に合致する治験情報トランザクション・テーブル(図9)の全データ(レコード)について処理がなされたかどうか判定する(ステップS247)。全データの処理が終了していないと判定された場合(ステップS247:Noルート)、ステップS237に戻り、次のデータ(レコード)を読み込む。全データの処理が終了したと判定された場合(ステップS247:Yesルート)、製薬企業向け評価処理部504は、評価結果を集計する(ステップS249)。
【0136】
ステップS249においては、ステップS229乃至ステップS233、又はステップS241乃至ステップS245において算出されたレコード毎の評価値を、医師毎に合計する。この値が各医師の評価値となる。そして、評価の対象となった全医師の評価値の平均を算出する。また、ステップS219(図18)において算出された医師毎の症例数及び終了数を合計する。また、中止・脱落、CRF遅延、CLF発行及びCLF遅延の事象発生回数を事象毎に合計する。製薬企業向け評価処理部504は、これらの集計結果を一旦記憶装置に格納する。
【0137】
そして、製薬企業向け評価処理部504は、ステップS249において算出された集計結果を含む製薬企業向け評価結果表示ページ・データを生成し、製薬企業端末3に送信する(ステップS251)。製薬企業端末3は製薬企業向け評価結果表示ページ・データを製薬企業向け評価処理部504から受信し、表示装置に表示する(ステップS253)。
【0138】
図21に製薬企業向け評価結果表示ページの一例を示す。図21の例には、検索条件表示部2100と評価結果リスト2110と合計・平均表示部2120と終了ボタン2130とが含まれている。また、評価結果リスト2110には、リスト番号(No.)の列2111と医療機関・医師名の列2112と症例数・終了数の列2113と中止・脱落回数の列2114とCRF遅延回数の列2115とCLF発行回数の列2116とCLF遅延回数の列2117と違反点数の列2118とが含まれている。
【0139】
検索条件表示部2100には、製薬企業向け評価ページ(図19)において指定された条件が示されている。その条件に基づき算出された評価結果が、評価結果リスト2110及び合計・平均表示部2120に示されている。
【0140】
評価結果リスト2110では、医療機関・医師名の列2112に示されている医師名毎に、各列に対応する数値が示されている。症例数・終了数の列2113には医師毎に担当した治験案件の数及び終了した治験案件の数が示されている。症例数の下側にある括弧内の数値が、終了数である。中止・脱落回数の列2114には治験の実施において中止及び脱落が発生した治験案件の数が示されている。中止の数が上側に、脱落の数が下側に示されている。同様に、CRF遅延回数の列2115とCLF発行回数の列2116とCLF遅延回数の列2117とには、各事象が発生した回数が示されている。違反点数の列2118には、評価パラメータ(試験毎のパラメータ又は共通パラメータ)を用いて算出された医師毎の評価値が示されている。
【0141】
また、図21の例では、評価結果リスト2110には3件の医師別データが示されているが、示されるデータは何件であってもよく、例えばスクロールバーによってデータをスライドさせて閲覧可能とするような構成であってもよい。
【0142】
また、合計・平均表示部2120には、症例数・終了数の列2113と中止・脱落回数の列2114とCRF遅延回数の列2115とCLF発行回数の列2116とCLF遅延回数の列2117とにおける各列毎の合計値及び違反点数の列2118の平均値が示されている。終了ボタン2130がクリックされると、本ページを閉じて終了する。
【0143】
なお、製薬企業向け評価ページ(図19)及び製薬企業向け評価結果表示ページ(図21)を統合して、例えば1つのページにおいて条件の指定及び評価値の閲覧ができるような構成であってもよい。
【0144】
次に、端子Dを介して遷移した処理について図22を用いて説明する。本処理は、ステップS221(図20)において自社試験の評価ではない(他社試験を含む評価である)と判定された場合(ステップS221:Noルート)の処理である。
【0145】
製薬企業向け評価処理部504は、製薬企業向け評価ページ(図19)に対する製薬企業ユーザの選択入力が自社の共通パラメータであったかどうか判定する(ステップS255)。すなわち、ラジオボタン1980(図19)の「自社の共通パラメータ」が選択されたかどうか判定する。自社の共通パラメータであったと判定された場合(ステップS255:Yesルート)、製薬企業向け評価処理部504は、ステップS207(図18)において特定されたログイン・ユーザの所属する製薬企業名及び試験名「共通」をキーとして、点数テーブル(図6)とCLF回収希望日数テーブル(図7)とを検索して共通パラメータを読み込み、一旦記憶装置に格納する(ステップS257)。
【0146】
次に製薬企業向け評価処理部504は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)から、検索条件に合致したデータ(レコード)を読み込む(ステップS259)。そして製薬企業向け評価処理部504は、読み込んだデータ(レコード)1件づつに対し、中止・脱落評価計算(ステップS261)とCRF遅延評価計算(ステップS263)とCLF発行・遅延評価計算(ステップS265)とを行う。中止・脱落評価計算とCRF遅延評価計算とCLF発行・遅延評価計算とにおける処理の詳細については後述するが、治験の実施において発生した事象に基づき、評価値が計算される。
【0147】
そして製薬企業向け評価処理部504は、検索条件に合致する治験情報トランザクション・テーブル(図9)の全データ(レコード)について処理がなされたかどうか判定する(ステップS267)。全データの処理が終了していないと判定された場合(ステップS267:Noルート)、ステップS259に戻り、次のデータ(レコード)を読み込む。全データの処理が終了したと判定された場合(ステップS267:Yesルート)、後述するステップS281の処理に移行する。
【0148】
一方、ステップS255において、製薬企業ユーザの選択入力が自社の共通パラメータではなかったと判定された場合(ステップS255:Noルート)、製薬企業向け評価処理部504は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)から、検索条件に合致したデータ(レコード)を読み込む(ステップS269)。
【0149】
次に製薬企業向け評価処理部504は、ステップS269において読み込んだデータ(レコード)の試験名の列902の値をキーとして、点数テーブル(図6)とCLF回収希望日数テーブル(図7)とを検索して試験名毎のパラメータを読み込み、一旦記憶装置に格納する(ステップS271)。ここでは、ログイン・ユーザが所属する製薬企業以外の他社が設定したパラメータも、読み込み対象に含まれる。
【0150】
そして製薬企業向け評価処理部504は、ステップS269において読み込んだデータ(レコード)1件づつに対し、中止・脱落評価計算(ステップS273)とCRF遅延評価計算(ステップS275)とCLF発行・遅延評価計算(ステップS277)とを行う。中止・脱落評価計算とCRF遅延評価計算とCLF発行・遅延評価計算とにおける処理の詳細については後述するが、治験の実施において発生した事象に基づき、評価値が計算される。
【0151】
そして製薬企業向け評価処理部504は、検索条件に合致する治験情報トランザクション・テーブル(図9)の全データ(レコード)について処理がなされたかどうか判定する(ステップS279)。全データの処理が終了していないと判定された場合(ステップS279:Noルート)、ステップS269に戻り、次のデータ(レコード)を読み込む。全データの処理が終了したと判定された場合(ステップS279:Yesルート)、製薬企業向け評価処理部504は、評価結果を集計する(ステップS281)。
【0152】
ステップS281においては、ステップS261乃至ステップS265、又はステップS273乃至ステップS277において算出されたレコード毎の評価値を、医師毎に合計する。この値が各医師の評価値となる。そして、評価の対象となった全医師の評価値の平均を算出する。また、ステップS219(図18)において算出された医師毎の症例数及び終了数を合計する。また、中止・脱落、CRF遅延、CLF発行及びCLF遅延の事象発生回数を事象毎に合計する。製薬企業向け評価処理部504は、これらの集計結果を一旦記憶装置に格納する。
【0153】
そして、製薬企業向け評価処理部504は、ステップS281において算出された集計結果を含む製薬企業向け評価結果表示ページ・データを生成し、製薬企業端末3に送信する(ステップS283)。製薬企業端末3は製薬企業向け評価結果表示ページ・データを製薬企業向け評価処理部504から受信し、表示装置に表示する(ステップS285)。製薬企業向け評価結果表示ページは図21の例に示したものと同様であるが、製薬企業向け評価ページ(図19)において試験名が指定されていない場合であるため、検索条件表示部2100(図21)に試験名は示されない。
【0154】
このようにして、製薬企業ユーザは、自社又は他社の試験における医師又は医療機関の実績値(所定の事象の発生回数)及び評価値を閲覧することができ、そのデータを踏まえて医師又は医療機関を評価することができるようになる。なお、他社の試験における医師又は医療機関の実績値を閲覧できれば、今までに依頼していない優秀な医師又は医療機関を検出できるようになる。
【0155】
次に、図23乃至図26を用いて医療機関向け評価処理について説明する。この医療機関向け評価処理は、例えば医療機関端末7が有しているWebブラウザ機能を利用して行われる。
【0156】
まず、医療機関端末7は、医師又は医療機関のユーザの要求に基づき、医療機関向け評価ページ・データの要求を管理サーバ5に送信する(ステップS287)。医療機関向け評価処理部506は、医療機関向け評価ページ・データの要求を医療機関端末7から受信する(ステップS289)。そして医療機関向け評価処理部506は、図示しないログイン・ページ等によりユーザのログイン処理を実施する(ステップS291)。ログイン処理には図示しないユーザ管理DB等が使用され、例えばユーザ管理DBにはユーザID、パスワード、所属(製薬企業又は医療機関)等のデータが格納されている。なお、製薬企業ユーザは、医療機関向け評価ページは使用しないため、ここではログインできないような構成となっている。
【0157】
ログインが成功すると、医療機関向け評価処理部506は、ログイン・ユーザの所属する医療機関を特定し、一旦記憶装置に格納する(ステップS293)。そして医療機関向け評価処理部506は、治験薬管理テーブル(図2)及び試験管理テーブル(図4)のデータを読み出し、一旦記憶装置に格納する(ステップS295)。
【0158】
医療機関向け評価処理部506は、ステップS293において特定されたログイン・ユーザの所属する医療機関名と、ステップS295において読み出した治験薬管理テーブル(図2)及び試験管理テーブル(図4)のデータとを含む医療機関向け評価ページのデータを生成し、医療機関端末7に対して送信する(ステップS297)。医療機関端末7は医療機関向け評価ページのデータを受信し、表示装置に表示する(ステップS299)。 図24に、医療機関向け評価ページの一例を示す。図24の例には、自医療機関が実施した治験に限定して実績値(所定の事象の発生回数)を閲覧するのか又は他の医療機関が実施した治験を含む実績値を閲覧するのかを選択するためのラジオボタン2400と、検索ボタン2410と、自医療機関が実施した治験に限定して実績値を閲覧する際における治験抽出条件として試験名を選択するためのコンボ・ボックス2420と、自医療機関が実施した治験に限定して実績値を閲覧する際における治験抽出条件として責任医師名を選択するためのコンボ・ボックス2430と、自医療機関が実施した治験に限定して実績値を閲覧する際における治験抽出条件として実施期間を入力するための入力欄2440と、他の医療機関が実施した治験を含む実績値を閲覧する際における治験抽出条件として試験名を選択するためのコンボ・ボックス2450と、他の医療機関が実施した治験を含む実績値を閲覧する際における治験抽出条件として医療機関名を選択するためのコンボ・ボックス2460と、他の医療機関が実施した治験を含む実績値を閲覧する際における治験抽出条件として責任医師名を選択するためのコンボ・ボックス2470と、他の医療機関が実施した治験を含む実績値を閲覧する際における治験抽出条件として実施期間を入力するための入力欄2480とが含まれている。
【0159】
本ページは、医師又は医療機関のユーザが医師の実績値(治験の実施における所定の事象の発生回数)を閲覧するにあたり、評価計算処理の対象とする治験案件の条件を指定するためのページである。医師又は医療機関のユーザは、まず、ラジオボタン2400のいずれかを選択する。図24に示すように例えば「自医療機関の実施試験の評価結果表示」が選択された場合には、「他医療機関を含む評価結果表示」の場合に使用される、コンボ・ボックス2450とコンボ・ボックス2460とコンボ・ボックス2470と入力欄2480とについては選択又は入力操作ができないようになる。
【0160】
一方、「他医療機関を含む評価結果表示」が選択された場合には、「自医療機関の実施試験の評価結果表示」の場合に使用される、コンボ・ボックス2420とコンボ・ボックス2430と入力欄2440とについては選択又は入力操作ができないようになる。
【0161】
なお、本実施の形態では、入力欄2440又は入力欄2480に入力(指定)された期間内において、終了、中止又は脱落となった治験案件に加え、実施中である治験案件についても評価の対象とするような構成となっているが、指定された期間内において、終了、中止又は脱落となった治験案件のみを評価の対象とするような構成であってもよい。
【0162】
なお、初期画面では各コンボ・ボックスは「全て表示」と示されるが、図24に示すように例えばコンボ・ボックス2430において「田中太郎」が選択された場合には、コンボ・ボックス2420には「田中太郎」が実施していない試験名は含まれないようにする等、各コンボ・ボックスを連携させるような構成であってもよい。
【0163】
検索ボタン2410がクリックされると、各コンボ・ボックス及び各入力欄に指定された条件に基づき評価処理が行われ、後述する医療機関向け評価結果表示ページに切り替わる。
【0164】
図23のフローに戻り、医療機関端末7は、医療機関向け評価ページ(図24)への医師又は医療機関のユーザからの選択入力(検索条件)を受け付け、選択入力データを管理サーバ5に送信する(ステップS301)。医療機関向け評価処理部506は、医療機関向け評価ページ(図24)への選択入力データ(検索条件)を医療機関端末7から受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS303)。そして医療機関向け評価処理部506は、ステップS303において受信した選択入力データ(検索条件)に基づき試験管理テーブル(図4)を検索し、条件に合致した医師名毎の症例数を算出し、一旦記憶装置に格納する(ステップS305)。症例数は、治験案件数であり、試験管理テーブル(図4)において条件に基づき抽出されたレコードの数である。処理は端子E及び端子Fを介して図25の処理に移行する。
【0165】
医療機関向け評価処理部506は、医療機関向け評価ページ(図24)への医師又は医療機関のユーザからの選択入力が自医療機関の試験の評価であったかどうか判定する(ステップS307)。すなわち、ラジオボタン2400(図24)の「自医療機関の実施試験の評価結果表示」が選択されたかどうか判定する。自医療機関の試験の評価であると判定された場合(ステップS307:Yesルート)、医療機関向け評価処理部506は、自医療機関を評価計算処理の対象に設定する。すなわち、ログイン・ユーザが所属する医療機関名を、検索条件として一旦記憶装置に格納する。
【0166】
一方、自医療機関の試験の評価ではないと判定された場合(ステップS307:Noルート)、医療機関向け評価処理部506は、他の医療機関が指定されたかどうか判定する(ステップS311)。すなわち、コンボ・ボックス2460(図24)において「全て表示」以外の医療機関名が選択されていたかどうか判定する。
【0167】
他の医療機関が指定されたと判定された場合(ステップS311:Yesルート)、医療機関向け評価処理部506は、他医療機関を評価計算処理の対象に設定する。すなわち、選択された医療機関名を、検索条件として一旦記憶装置に格納する。他の医療機関が指定されなかったと判定された場合(ステップS311:Noルート)、医療機関向け評価処理部506は、全医療機関を評価計算処理の対象に設定する(ステップS313)。すなわち、医療機関名は検索条件としないものとする(ステップS315)。
【0168】
ステップS309、ステップS313又はステップS315の処理終了後、医療機関向け評価処理部506は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)から、検索条件に合致したデータ(レコード)を読み込む(ステップS317)。そして医療機関向け評価処理部506は、読み込んだデータ(レコード)1件づつに対し、中止・脱落評価計算(ステップS319)とCRF遅延評価計算(ステップS321)とCLF発行・遅延評価計算(ステップS323)とを行う。中止・脱落評価計算とCRF遅延評価計算とCLF発行・遅延評価計算とにおける処理の詳細については後述するが、治験の実施において所定の事象が発生した数がカウントされる。
【0169】
そして医療機関向け評価処理部506は、検索条件に合致する治験情報トランザクション・テーブル(図9)の全データ(レコード)について処理がなされたかどうか判定する(ステップS325)。全データの処理が終了していないと判定された場合(ステップS325:Noルート)、ステップS317に戻り、次のデータ(レコード)を読み込む。全データの処理が終了したと判定された場合(ステップS325:Yesルート)、医療機関向け評価処理部506は、評価結果を集計する(ステップS327)。
【0170】
ステップS327においては、ステップS319乃至ステップS323においてカウントされた中止・脱落、CRF遅延、CLF発行及びCLF遅延の事象発生回数を試験名毎に集計し、事象毎に合計する。また、ステップS305(図23)において算出された試験名毎の症例数を合計する。また、治験情報トランザクション・テーブル(図9)のデータを用いて、評価計算処理の対象となった試験名毎の実施期間を算出する。そして医療機関向け評価処理部506は、これらの集計結果を一旦記憶装置に格納する。
【0171】
そして、医療機関向け評価処理部506は、ステップS327において算出された集計結果を含む医療機関向け評価結果表示ページ・データを生成し、医療機関端末7に送信する(ステップS329)。医療機関端末7は医療機関向け評価結果表示ページ・データを医療機関向け評価処理部506から受信し、表示装置に表示する(ステップS331)。
【0172】
図26に医療機関向け評価結果表示ページの一例を示す。図26の例には、検索条件表示部2600と評価結果リスト2610と合計表示部2620と終了ボタン2630とが含まれている。また、評価結果リスト2610には、リスト番号(No.)の列2611と試験名の列2612と実施期間の列2613と症例数の列2614と中止・脱落回数の列2615とCRF遅延回数の列2616とCLF発行回数の列2617とCLF遅延回数の列2618とが含まれている。
【0173】
検索条件表示部2600には、医療機関向け評価ページ(図24)において指定された条件が示されている。その条件に基づきカウントされた結果が、評価結果リスト2610及び合計表示部2620に示されている。
【0174】
評価結果リスト2610では、試験名の列2612に示されている試験名毎に、各列に対応する数値が示されている。実施期間の列2613には当該試験が実施された期間が示されている。症例数の列2614には試験名毎に実施した治験案件の数が示されている。中止・脱落回数の列2615には治験の実施において中止及び脱落が発生した治験案件の数が示されている。中止の数が上側に、脱落の数が下側に示されている。同様に、CRF遅延回数の列2616とCLF発行回数の列2617とCLF遅延回数の列2618とには、各事象が発生した回数が示されている。
【0175】
また、図26の例では、評価結果リスト2610には2件の試験名別データが示されているが、示されるデータは何件であってもよく、例えばスクロールバーによってデータをスライドさせて閲覧可能とするような構成であってもよい。
【0176】
また、合計表示部2620には、症例数の列2614と中止・脱落回数の列2615とCRF遅延回数の列2616とCLF発行回数の列2617とCLF遅延回数の列2618とにおける各列毎の合計値が示されている。終了ボタン2630がクリックされると、本ページを閉じて終了する。
【0177】
なお、医療機関向け評価ページ(図24)及び医療機関向け評価結果表示ページ(図26)を統合して、例えば1つのページにおいて条件の指定及び実績値(治験の実施における所定の事象の発生回数)の閲覧ができるような構成であってもよい。
【0178】
このようにして、医師又は医療機関のユーザは、自医療機関又は他医療機関の実施した治験における実績値(所定の事象の発生回数)を閲覧することができ、そのデータを踏まえて医師又は医療機関を評価することができるようになる。
【0179】
次に、図27乃至図29を用いて、上で述べた実績値(治験の実施における所定の事象の発生回数)及び評価値を算出するための計算処理である、中止・脱落評価計算処理とCRF遅延評価計算処理とCLF発行・遅延評価計算処理とについて説明する。まず、図27を用いて中止・脱落評価計算処理について説明する。
【0180】
本処理は、ステップS229(図20)、ステップS241(図20)、ステップS261(図22)、ステップS273(図22)又はステップS319(図25)において実行される。なお、ステップS319(図25)においては、医療機関向け評価処理部506が処理を行い、その他のステップにおいては、製薬企業向け評価処理部504が処理を行う。また、いずれのステップにおいても、使用する評価パラメータが特定され且つ治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードが1件読み込まれている状態で本処理が行われる。
【0181】
まず、製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの、試験名の列902の値と実施医療機関名の列904の値と診療科の列906の値と責任医師名の列908の値と症例番号(症例No.)の列910の値とをキーとして試験管理テーブル(図4)を検索し、試験管理テーブル(図4)のレコードを特定する(ステップS333)。
【0182】
なお、本処理では、ステップS333において特定されたレコードについて、以下に説明する計算処理を実行した場合には、レコードを特定可能なデータ及びそのレコードについては計算済みであることを表すフラグ(「計算済み」フラグ)を記憶装置に格納しておく。そのため、ステップS333においてレコードが特定されると、当該レコードについて、「計算済み」フラグが設定されているかどうか判定する(ステップS335)。
【0183】
計算済みであったと判定された場合(ステップS337:Yesルート)、以下のステップS339乃至ステップS353をスキップする。計算済みではないと判定された場合(ステップS337:Noルート)、当該レコードのステータスの列414の値を抽出する(ステップS339)。
【0184】
そして、ステータスの列414の値が「中止」又は「脱落」であるかどうか判定し(ステップS341)、「中止」又は「脱落」ではないと判定された場合(ステップS341:Noルート)、以下のステップS343乃至ステップS353をスキップする。「中止」又は「脱落」であると判定された場合(ステップS341:Yesルート)、「中止」であるかどうか判定する(ステップS343)。
【0185】
「中止」であると判定された場合(ステップS343:Yesルート)、事前に特定されている評価パラメータのうち、点数テーブル(図6)の中止の列612の値を用いて、医師名(処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの責任医師名の列908の値)別に中止点数を加算して記憶装置に格納する(ステップS345)。なお、医療機関向け評価処理においては、評価値(点数)の集計は必要ないため、医療機関向け評価処理部506によって本処理がなされている場合は、このステップS345をスキップする。そして、中止回数を医師名別又は試験名(処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの試験名の列902の値)別に1件加算し、記憶装置に格納する(ステップS347)。中止回数は、製薬企業向け評価処理部504によって本処理がなされている場合には医師名別に加算され、医療機関向け評価処理部506によって本処理がなされている場合には試験名別に加算される。
【0186】
一方、ステップS343において「中止」ではないと判定された場合(ステップS343:Noルート)、事前に特定されている評価パラメータのうち、点数テーブル(図6)の脱落の列614の値を用いて、医師名(処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの責任医師名の列908の値)別に脱落点数を加算して記憶装置に格納する(ステップS349)。なお、「中止」の場合と同様に、医療機関向け評価処理においては、評価値(点数)の集計は必要ないため、医療機関向け評価処理部506によって本処理がなされている場合は、このステップS349をスキップする。そして、脱落回数を医師名別又は試験名(処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの試験名の列902の値)別に1件加算し、記憶装置に格納する(ステップS351)。脱落回数は、製薬企業向け評価処理部504によって本処理がなされている場合には医師名別に加算され、医療機関向け評価処理部506によって本処理がなされている場合には試験名別に加算される。
【0187】
ステップS347又はステップS351の処理が終了した後、上で述べたように、試験管理テーブル(図4)のレコードを特定可能なデータ及び「計算済み」フラグを記憶装置に格納する(ステップS353)。
【0188】
このような処理を繰り返すことによって、中止又は脱落の事象が発生した治験案件について、その回数及び評価値が集計されていく。
【0189】
次に、図28を用いてCRF遅延評価計算処理について説明する。
【0190】
本処理は、ステップS231(図20)、ステップS243(図20)、ステップS263(図22)、ステップS275(図22)又はステップS321(図25)において実行される。なお、ステップS321(図25)においては、医療機関向け評価処理部506が処理を行い、その他のステップにおいては、製薬企業向け評価処理部504が処理を行う。また、いずれのステップにおいても、使用する評価パラメータが特定され且つ治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードが1件読み込まれている状態で本処理が行われる。
【0191】
まず、製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの、区分の列914の値を特定する(ステップS355)。特定された値が「CRF」ではない(「CLF」である)と判定された場合(ステップS357:Noルート)、当該治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードは本CRF遅延評価計算処理の対象外であるため、以下のステップをスキップし、本CRF遅延評価計算処理を終了する。
【0192】
「CRF」であると判定された場合(ステップS357:Yesルート)、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの、試験名の列902の値と実施医療機関名の列904の値と診療科の列906の値と責任医師名の列908の値と症例番号(症例No.)の列910の値とをキーとして試験管理テーブル(図4)を検索し、試験管理テーブル(図4)のレコードを特定する(ステップS359)。
【0193】
また、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの試験名の列902の値及び測定週の列912の値に基づき治験薬投与期間テーブル(図3)を検索し、該当するレコードの測定日許容期間−下限の列308の値及び測定日許容期間−上限の列310の値を抽出する(ステップS361)。
【0194】
そして製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、試験管理テーブル(図4)から当該治験案件の投与開始日(投与開始日の列412の値)を抽出し、ステップS361において抽出した測定日許容期間−下限の列308の値及び測定日許容期間−上限の列310の値を用いて当該治験案件における測定予定期間を計算し、一旦記憶装置に格納する(ステップS363)。
【0195】
次に製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードのアクションの列916の値を特定する(ステップS365)。特定された値が「回収」であると判定された場合(ステップS367:Yesルート)、回収日(日付の列918の値)を特定し、ステップS363において算出された測定予定期間と比較する(ステップS369)。
【0196】
比較の結果、回収日が測定予定期間内であったと判定された場合(ステップS371:Yesルート)、当該治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードが示すCRFについては遅延が発生していないということであるため、以下のステップをスキップし、本CRF遅延評価計算処理を終了する。一方、回収日が測定予定期間内ではなかったと判定された場合(ステップS371:Noルート)、後述するステップS381の処理に移行する。
【0197】
また、ステップS367において「回収」ではなかった(「入力依頼」であった)と判定された場合(ステップS367:Noルート)、製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)を検索し、対応する回収データを抽出する(ステップS373)。すなわち、試験名の列902の値と実施医療機関名の列904の値と診療科の列906の値と責任医師名の列908の値と症例番号(症例No.)の列910の値と測定週の列912の値と区分の列914の値とが、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコード(入力依頼データ)と等しく且つアクションの列916の値が「回収」であるレコード(回収データ)を抽出する。
【0198】
回収データが存在すると判定された場合(ステップS375:Yesルート)、以下のステップをスキップし、本CRF遅延評価計算処理を終了する。当該治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードが示すCRFについては、ステップS369以降の処理により回収データに対する遅延評価計算がなされる又は遅延評価計算処理済みであるためである。
【0199】
一方、回収データが存在しないと判定された場合(ステップS375:Noルート)、製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、ステップS363において算出された測定予定期間とシステム日付とを比較する(ステップS377)。
【0200】
比較の結果、システム日付が測定予定期間内であったと判定された場合(ステップS379:Yesルート)、当該治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードが示すCRFについては遅延が発生していないということであるため、以下のステップをスキップし、本CRF遅延評価計算処理を終了する。
【0201】
一方、システム日付が測定予定期間内ではなかったと判定された場合(ステップS379:Noルート)、事前に特定されている評価パラメータのうち、点数テーブル(図6)のCRF納期遅延の列606の値を用いて、医師名(処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの責任医師名の列908の値)別にCRF遅延点数を加算して記憶装置に格納する(ステップS381)。なお、医療機関向け評価処理においては、評価値(点数)の集計は必要ないため、医療機関向け評価処理部506によって本処理がなされている場合は、このステップS381をスキップする。そして、CRF遅延回数を医師名別又は試験名別に1件加算し、記憶装置に格納する(ステップS383)。CRF遅延回数は、製薬企業向け評価処理部504によって本処理がなされている場合には医師名別に加算され、医療機関向け評価処理部506によって本処理がなされている場合には試験名別に加算される。なお、ステップS373乃至ステップS379は実施しない場合もある。
【0202】
このような処理を繰り返すことによって、CRF遅延という事象が発生した治験案件について、その回数及び評価値が集計されていく。
【0203】
次に、図29を用いてCLF発行・遅延評価計算処理について説明する。
【0204】
本処理は、ステップS233(図20)、ステップS245(図20)、ステップS265(図22)、ステップS277(図22)又はステップS323(図25)において実行される。なお、ステップS323(図25)においては、医療機関向け評価処理部506が処理を行い、その他のステップにおいては、製薬企業向け評価処理部504が処理を行う。また、いずれのステップにおいても、使用する評価パラメータが特定され且つ治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードが1件読み込まれている状態で本処理が行われる。
【0205】
まず、製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの、区分の列914の値を特定する(ステップS385)。特定された値が「CLF」ではない(「CRF」である)と判定された場合(ステップS387:Noルート)、当該治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードは本CLF発行・遅延評価計算処理の対象外であるため、以下のステップをスキップし、本CLF発行・遅延評価計算処理を終了する。
【0206】
「CLF」であると判定された場合(ステップS387:Yesルート)、製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、事前に特定されている評価パラメータのうち、CLF回収希望日数テーブル(図7)の回収希望日数の列706の値を抽出し、一旦記憶装置に格納する(ステップS389)。
【0207】
次に製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードのアクションの列916の値を特定する(ステップS391)。特定された値が「回収」であると判定された場合(ステップS393:Yesルート)、製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)を検索し、対応する入力依頼データを抽出する(ステップS395)。すなわち、試験名の列902の値と実施医療機関名の列904の値と診療科の列906の値と責任医師名の列908の値と症例番号(症例No.)の列910の値と測定週の列912の値と区分の列914の値とが、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコード(回収データ)と等しく且つアクションの列916の値が「入力依頼」であるレコード(入力依頼データ)を抽出する。
【0208】
そして製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコード(回収データ)の、回収日(日付の列918の値)と、ステップS395において抽出された入力依頼データの入力依頼日(日付の列918の値)とから、入力依頼から回収までの日数を計算する(ステップS397)。
【0209】
次に製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、ステップS389において抽出されたCLFの回収希望日数と、ステップS397において算出された入力依頼から回収までの日数とを比較する(ステップS399)。入力依頼から回収までの日数がCLFの回収希望日数以内であったと判定された場合(ステップS401:Yesルート)、以下のステップをスキップし、本CLF発行・遅延評価計算処理を終了する。当該治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコード(回収データ)が示すCLFについては遅延が発生していないということであり且つCLFの発行についての処理は後述するステップS403及びステップS405において入力依頼データについてなされるためである。
【0210】
一方、入力依頼から回収までの日数がCLFの回収希望日数以内ではなかったと判定された場合(ステップS401:Noルート)、すなわち、読み込まれている治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコード(回収データ)が示すCLFについて遅延が発生していた場合には、後述するステップS417の処理に移行する。
【0211】
また、ステップS393において「回収」ではない(「入力依頼」である)と判定された場合(ステップS393:Noルート)、事前に特定されている評価パラメータのうち、点数テーブル(図6)のCLF発行の列608の値を用いて、医師名(処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの責任医師名の列908の値)別にCLF発行点数を加算して記憶装置に格納する(ステップS403)。なお、医療機関向け評価処理においては、評価値(点数)の集計は必要ないため、医療機関向け評価処理部506によって本処理がなされている場合は、このステップS403をスキップする。そして、CLF発行回数を医師名別又は試験名(治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの試験名の列902の値)別に1件加算し、記憶装置に格納する(ステップS405)。CLF発行回数は、製薬企業向け評価処理部504によって本処理がなされている場合には医師名別に加算され、医療機関向け評価処理部506によって本処理がなされている場合には試験名別に加算される。
【0212】
次に製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、治験情報トランザクション・テーブル(図9)を検索し、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコード(入力依頼データ)に対応する回収データを抽出する(ステップS407)。すなわち、試験名の列902の値と実施医療機関名の列904の値と診療科の列906の値と責任医師名の列908の値と症例番号(症例No.)の列910の値と測定週の列912の値と区分の列914の値とが、処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコード(入力依頼データ)と等しく且つアクションの列916の値が「回収」であるレコード(回収データ)を抽出する。
【0213】
回収データが存在すると判定された場合(ステップS409:Yesルート)、以下のステップをスキップし、本CLF発行・遅延評価計算処理を終了する。当該治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコード(入力依頼データ)が示すCLFについては、ステップS395以降によって回収データに対する遅延評価計算処理がなされる又は遅延評価計算処理済みであるためである。
【0214】
一方、回収データが存在しないと判定された場合(ステップS409:Noルート)、製薬企業向け評価処理部504又は医療機関向け評価処理部506は、入力依頼データの日付の列918の値とシステム日付とから入力依頼から現在までの日数を計算する(ステップS411)。そして、ステップS389において算出された回収希望日数と、ステップS411において算出された入力依頼から現在までの日数とを比較する(ステップS413)。
【0215】
比較の結果、入力依頼から現在までの日数が回収希望日数以内であったと判定された場合(ステップS415:Yesルート)、当該治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコード(入力依頼データ)が示すCLFについては遅延が発生していないということであるため、以下のステップをスキップし、本CLF発行・遅延評価計算処理を終了する。
【0216】
一方、入力依頼から現在までの日数が回収希望日数以内でなかったと判定された場合(ステップS415:Noルート)、事前に特定されている評価パラメータのうち、点数テーブル(図6)のCLF遅延の列610の値を用いて、医師(処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの責任医師名の列908の値)別にCLF遅延点数を加算して記憶装置に格納する(ステップS417)。なお、医療機関向け評価処理においては、評価値(点数)の集計は必要ないため、医療機関向け評価処理部506によって本処理がなされている場合は、このステップS417をスキップする。そして、CLF遅延回数を医師名別又は試験名(処理対象の治験情報トランザクション・テーブル(図9)のレコードの試験名の列902の値)別に1件加算し、記憶装置に格納する(ステップS419)。CLF遅延回数は、製薬企業向け評価処理部504によって本処理がなされている場合には医師名別に加算され、医療機関向け評価処理部506によって本処理がなされている場合には試験名別に加算される。なお、ステップS407乃至ステップS415は実施されない場合もある。
【0217】
このような処理を繰り返すことによって、CLF発行又はCLF遅延という事象が発生した治験案件について、その回数及び評価値が集計されていく。
【0218】
以上、図27乃至図29を用いて説明したように、中止・脱落評価計算処理とCRF遅延評価計算処理とCLF発行・遅延評価計算処理とにおいては、治験情報トランザクション・テーブル(図9)に格納されているデータと所定の評価パラメータとに基づいて医師又は医療機関の実績値(治験の実施における所定の事象の発生回数)及び評価値が算出される。そして例えば図21又は図26のように製薬企業ユーザ又は医師並びに医療機関のユーザに提示される。
【0219】
以上本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図1に示したシステム構成は一例であって他の構成であっても上記の実施パターンを実現することができればよい。また、図1に示した管理サーバ5の機能ブロック図のとおりにプログラムモジュールが作成されない場合もある。また、サーバは1台による構成に限らず、複数台による構成であってもよい。例えば管理サーバ5が複数台で構成されていてもよい。
【0220】
また、例えば図2乃至図9に示したテーブル構成は一例であって、同様のデータを格納するためであれば、別の構成を採用するようにしてもよい。例えば正規化したり、必要に応じて項目を追加又は削除するようにしてもよい。また、図12、図17、図19、図21、図24及び図26に示した画面構成は一例であって、同様の内容を別の態様にて表現することも可能である。
【0221】
また、矛盾が発生しない範囲において処理の順序を変更してもよい。例えば、中止・脱落評価計算処理とCRF遅延評価計算処理とCLF発行・遅延評価計算処理とについては、どのような順番で実行してもよい。
【0222】
(付記1)
少なくとも新薬の臨床試験を実施する医療機関又は担当医師から当該新薬の臨床試験における報告データを受信した場合には、日付を含む、当該報告データの受信についてのログデータをトランザクション格納部に格納するステップと、
少なくとも前記トランザクション格納部に格納されたログデータと報告スケジュールを含む報告ルールに関する評価項目についての重み付けデータとに基づき、前記医療機関又は担当医師の評価値を算出し、記憶装置に格納する評価値算出ステップと、
を含む、コンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0223】
(付記2)
前記新薬の臨床試験における報告データの送信を促すメッセージを当該新薬の臨床試験を実施する医療機関又は担当医師宛に送信した場合には、日付を含む、前記メッセージの送信についてのログデータを前記トランザクション格納部に格納するステップ
をさらに含む、付記1記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0224】
(付記3)
前記重み付けデータは、特定の報告データの受信に対応するパラメータと、前記報告スケジュールの遵守又は違背に対応するパラメータとを含む、付記1記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0225】
(付記4)
前記評価値算出ステップが、
ある報告データの送信を促すメッセージの送信についてのログデータと当該ある報告データの受信についてのログデータとから、前記報告スケジュールの遵守又は違背を確認するステップ
を含むことを特徴とする付記2記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0226】
(付記5)
前記報告スケジュールに基づき前記報告データの受信遅延が所定期間以上となっていることが検出された場合には、前記新薬の臨床試験のステータスを所定のステータスに変更し、当該変更されたステータスを含むデータを記憶装置に格納するステップ
をさらに含む付記3記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0227】
(付記6)
前記重み付けデータが、
前記所定のステータスに対応するパラメータ
を含むことを特徴とする付記5記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0228】
(付記7)
前記評価値算出ステップにおいて、製薬企業ユーザにより指定された条件に合致する前記新薬の臨床試験に関係する各医療機関又は各担当医師の評価値を算出する
ことを特徴とする付記1記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0229】
(付記8)
少なくとも前記トランザクション格納部に格納されたログデータに基づき、前記医療機関ユーザ又は医師により指定された条件に合致する前記新薬の臨床試験に関係する各医療機関又は各担当医師の報告スケジュールの遵守回数又は違背回数のデータを生成し、記憶装置に格納するステップ
をさらに含む付記1記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0230】
(付記9)
前記重み付けデータが、新薬の臨床試験を依頼する製薬企業毎に設定されることを特徴とする付記1記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0231】
(付記10)
前記重み付けデータが、前記新薬の臨床試験毎のパラメータと前記新薬の臨床試験共通のパラメータとを含むことを特徴とする付記1記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0232】
(付記11)
前記評価値算出ステップにおいて、製薬企業ユーザにより指定された条件に合致する前記新薬の臨床試験に関係する各医療機関又は各担当医師の評価値を、前記製薬企業ユーザにより指定された前記新薬の臨床試験毎のパラメータ又は前記新薬の臨床試験共通のパラメータを用いて算出する
ことを特徴とする付記10記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0233】
(付記12)
前記評価値算出ステップにおいて、製薬企業ユーザにより指定された条件に合致する新薬の臨床試験が他の製薬企業の新薬の臨床試験である場合には、当該他の製薬企業が設定したパラメータを用いて関係する各医療機関又は各担当医師の評価値を算出する
ことを特徴とする付記9記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0234】
(付記13)
前記ログデータは、
前記新薬の臨床試験の識別情報と、前記新薬の臨床試験を実施する医療機関又は担当医師の識別情報と、日付の情報と、前記報告データの種別の情報とを含み、
前記評価値算出ステップにおいて、
少なくとも前記トランザクション格納部に格納されているログデータと報告スケジュールを含む報告ルールに関する各評価項目についての重み付け値を含む点数テーブルとに基づき、前記医療機関又は担当医師の評価値を算出する
ことを特徴とする付記1記載のコンピュータに実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0235】
(付記14)
前記ログデータは、
前記新薬の臨床試験の識別情報と、前記新薬の臨床試験を実施する医療機関又は担当医師の識別情報と、日付の情報と、前記報告データの種別の情報と、送信及び受信のいずれかを表す情報とを含み、
前記評価値算出ステップが、
前記新薬の臨床試験に対応する報告データの受信遅延を判定するための日数を記録した遅延判定テーブルのデータと前記トランザクション格納部に格納されているログデータとに基づき、前記報告データの提出遅延を判定するステップ
を含むことを特徴とする付記2記載のコンピュータに実行される医療機関又は医師の評価方法。
【0236】
(付記15)
付記1乃至14のいずれか1つ記載の医療機関又は医師の評価方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0237】
(付記16)
付記15記載のプログラムを格納した記録媒体。
【0238】
(付記17)
少なくとも新薬の臨床試験を実施する医療機関又は担当医師から当該新薬の臨床試験における報告データを受信した場合には、日付を含む、当該報告データの受信についてのログデータをトランザクション格納部に格納する手段と、
少なくとも前記トランザクション格納部に格納されたログデータと報告スケジュールを含む報告ルールに関する評価項目についての重み付けデータとに基づき、前記医療機関又は担当医師の評価値を算出し、記憶装置に格納する評価値算出手段と、
を有する医療機関又は医師の評価装置。
【0239】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、治験を実施する医療機関又は医師の評価を客観的に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるシステム概要図である。
【図2】治験薬管理テーブルの構成及び格納されるデータの一例を示す図である。
【図3】治験薬投与期間テーブルの構成及び格納されるデータの一例を示す図である。
【図4】試験管理テーブルの構成及び格納されるデータの一例を示す図である。
【図5】CRF・CLF管理テーブルの構成及び格納されるデータの一例を示す図である。
【図6】点数テーブルの構成及び格納されるデータの一例を示す図である。
【図7】CLF回収希望日数テーブルの構成及び格納されるデータの一例を示す図である。
【図8】中止・脱落判定パラメータ・テーブルの構成及び格納されるデータの一例を示す図である。
【図9】治験情報トランザクション・テーブルの構成及び格納されるデータの一例を示す図である。
【図10】本発明の一実施の形態における処理フロー(その1)を示す図である。
【図11】本発明の一実施の形態における処理フロー(その2)を示す図である。
【図12】評価パラメータ入力ページの一例を示す図である。
【図13】本発明の一実施の形態における処理フロー(その3)を示す図である。
【図14】本発明の一実施の形態における処理フロー(その4)を示す図である。
【図15】本発明の一実施の形態における処理フロー(その5)を示す図である。
【図16】本発明の一実施の形態における処理フロー(その6)を示す図である。
【図17】中止・脱落設定ページの一例を示す図である。
【図18】本発明の一実施の形態における処理フロー(その7)を示す図である。
【図19】製薬企業向け評価ページの一例を示す図である。
【図20】本発明の一実施の形態における処理フロー(その8)を示す図である。
【図21】製薬企業向け評価結果表示ページの一例を示す図である。
【図22】本発明の一実施の形態における処理フロー(その9)を示す図である。
【図23】本発明の一実施の形態における処理フロー(その10)を示す図である。
【図24】医療機関向け評価ページの一例を示す図である。
【図25】本発明の一実施の形態における処理フロー(その11)を示す図である。
【図26】医療機関向け評価結果表示ページの一例を示す図である。
【図27】本発明の一実施の形態における処理フロー(その12)を示す図である。
【図28】本発明の一実施の形態における処理フロー(その13)を示す図である。
【図29】本発明の一実施の形態における処理フロー(その14)を示す図である。
【符号の説明】
1 ネットワーク 3 製薬企業端末
5 管理サーバ 7 医療機関端末
500 CRF・CLF入力依頼処理部
502 CRF・CLF回収処理部
504 製薬企業向け評価処理部
506 医療機関向け評価処理部
508 パラメータ設定処理部
510 中止・脱落設定処理部
512 治験管理DB 514 CRF・CLF管理DB
516 評価パラメータDB
518 治験情報トランザクションDB
520 CRF・CLF格納部
522 回収CRF・CLF格納部 524 医師マスタ

Claims (5)

  1. 少なくとも新薬の臨床試験を実施する医療機関又は担当医師から当該新薬の臨床試験における報告データを受信した場合には、日付を含む、当該報告データの受信についてのログデータをトランザクション格納部に格納するステップと、
    少なくとも前記トランザクション格納部に格納されたログデータと報告スケジュールを含む報告ルールに関する評価項目についての重み付けデータとに基づき、前記医療機関又は担当医師の評価値を算出し、記憶装置に格納する評価値算出ステップと、
    を含む、コンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
  2. 前記新薬の臨床試験における報告データの送信を促すメッセージを当該新薬の臨床試験を実施する医療機関又は担当医師宛に送信した場合には、日付を含む、前記メッセージの送信についてのログデータを前記トランザクション格納部に格納するステップ
    をさらに含む、請求項1記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
  3. 前記重み付けデータは、特定の報告データの受信に対応するパラメータと、前記報告スケジュールの遵守又は違背に対応するパラメータとを含む、請求項1記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
  4. 前記報告スケジュールに基づき前記報告データの受信遅延が所定期間以上となっていることが検出された場合には、前記新薬の臨床試験のステータスを所定のステータスに変更し、当該変更されたステータスを含むデータを記憶装置に格納するステップ
    をさらに含む請求項3記載のコンピュータにより実行される医療機関又は医師の評価方法。
  5. 前記1乃至4のいずれか1つ記載の医療機関又は医師の評価方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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JP2020077051A (ja) * 2018-11-05 2020-05-21 アイエムエス ソフトウェア サービシズ リミテッド 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

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