JP2004177326A - バランス測定機およびバランス調整機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このバランス測定機は、回転体1を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段2と、回転体1の駆動時の水平振動、垂直振動および水平振動と垂直振動の両者に対して直交する方向となる奥行振動の3つの振動のそれぞれの加速度を計測する加速度センサ3,4,5と、加速度センサ3,4,5から得られた出力情報に基づいて回転体1の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段6と、を有している。また、バランス調整機は、このようなバランス測定機と同様な構成に加えて、バランスを取るための重量を回転体1に加える加重手段を設けている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリゴンモータ等の回転体のバランスを測定したり、バランスを調整するバランス測定機およびバランス調整機に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速回転するポリゴンミラーの回転バランスを測定し、調整するものとして特許文献1(特開平9−126936号公報)の技術が知られている。
【0003】
この特許文献1記載のバランス測定機は、図9に示すようにポリゴンミラー等の被測定体Pとモータとを有する駆動基板部101と、被測定体Pの回転の中心線に直角方向の振動を検出するための被検出部分111,112を上下に離して有する振動検出板部102と、振動検出板部102の振動方向に直角の方向に左右の機体固定部107,108と振動検出板部102とを上方で連結している板バネ103,104と、同様に左右の機体固定部107,108と振動検出板部102とを下部で連結している板バネ105,106と、振動検出板部102の被検出部分111,112の加速度あるいは振れ量等の振れ情報を出力する加速度ピックアップ等の振動センサ109,110とを有している。
【0004】
この特許文献1記載の技術では、振動センサ109,110によって、板バネ103,104,105,106と垂直な方向の振動が捉えられ、被測定体Pのバランスを正確に測定できる。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−126936号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1記載のバランス測定機は、モータ等を取り付けている駆動基板部101と、振動検出板部102とが剛体として一体になっている。そして、板バネ103,104,105,106に対して垂直な方向だけの振動を捉えるものとなっている。このように、公知技術のバランス測定機は、自由度を殺して測定しているため、わずかな誤差が大きくなって現れ易く、被測定体P等のセッティング精度をきわめて高くする必要がある。また、自由度を殺すためには、板バネ103,104,105,106や機体固定部107,108等が必要となり、装置が大型化してしまう。
【0007】
また、モータ等の回転体においては、アンバランスとなる要因は種々存在している。しかしながら公知技術では、板バネ103,104,105,106に対して垂直な方向の振動のみに集約して、アンバランスな結果としての振動を捉えているため、アンバランスの真の要因をつかみきれない。
【0008】
しかも、最近では、ポリゴンモータとしては、高速な回転数を有するものが必要とされてきており、非常に小さいアンバランス、たとえば1mg.cm程度のアンバランスを測定する必要が出てきている。しかし、公知技術では、縦振動は殺されてしまうため、1mg.cm程度の縦振動は検知できない。また、公知技術では、NRRO(Non Repeatable Run Out)等のような非周期性の回転振れは、自由度を殺しているため検知しにくい。
【0009】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、被測定物のセッティングの精度をそれ程必要とせず、装置を小型化でき、各種のアンバランスの要因をつかみ易く、しかも非常に小さいアンバランスも検出可能となるバランス測定機を提供することを目的とする。また、他の発明は、被測定物のセッティングの精度をそれ程必要とせず、装置を小型化でき、各種のアンバランスの要因をつかみ易く、しかも非常に小さいアンバランスも調整できるバランス調整機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明のバランス測定機は、回転体のバランスを測定するバランス測定機において、回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、回転体の駆動時の水平振動、垂直振動および水平振動と垂直振動の両者に対して直交する方向となる奥行振動の3つの振動のそれぞれの加速度を計測する加速度センサと、加速度センサから得られた出力情報に基づいて回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段とを有している。
【0011】
本発明のバランス測定機では、回転体の3次元の動きを許容するようにセットできるため、回転体のセッティングの精度をそれ程必要とせず、装置を小型化でき、各種のアンバランスの要因をつかみ易くなる。しかもアンバランスさがその動きにすぐに反映されるので、非常に小さいアンバランスも検出可能となる回転体用のバランス測定機を得ることができる。
【0012】
さらに、他の発明のバランス測定機は、回転体のバランスを測定するバランス測定機において、回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、回転体の駆動時に発生するすりこぎ運動と平行移動と単振動のうち少なくともすりこぎ運動と平行移動とを計測する加速度センサと、加速度センサから得られた出力情報に基づいて回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段とを有している。
【0013】
このバランス測定機は、3次元の動きを許容してバランスを測定するので、回転体のセッティングの精度をそれ程必要とせず、装置を小型化でき、各種のアンバランスの要因をつかみ易く、しかも非常に小さいアンバランスも検出できるものとなる。また、回転体のアンバランスによる回転振れをすりこぎ運動と平行移動として捉えているので、それらの動きを得ることができる位置に加速度センサを配置すれば、回転体のバランスを正確に測定できることとなる。
【0014】
また、他の発明のバランス測定機は、回転体のバランスを測定するバランス測定機において、回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、回転体を載置する基板を含めた重心位置と回転体の回転中心軸とを結ぶ重心横断線および回転中心軸の両者に直交し、両者の交点を通る第3の直線上の両側に配置される加速度センサであって、共に少なくとも回転中心軸方向の振動を検出することとなる一対の加速度センサと、重心横断線上の少なくとも一方側に配置され少なくとも重心横断線方向の振動を検出する加速度センサと、各加速度センサから得られた出力情報に基づいて回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段とを有している。
【0015】
この発明では、加速度センサを適切な位置に配設することで、得られる情報を所定のものに絞り込むことができる。このため、算出手段による演算が簡易化される。また、少なくとも3つの加速度センサを回転体を中心として直交する位置に配設することによって、所定の方向の振動を検出しているので、回転体のセッティングの精度をそれ程必要とせず、装置を小型化でき、各種のアンバランスの要因をつかみ易く、しかも非常に小さいアンバランスも検出可能となる。
【0016】
さらに、他の発明のバランス測定機は、上述の各発明のバランス測定機に加え、回転体は、第1の回転部分とこの第1の回転部分によって回転力を得て回転する第2の回転部分とを有するものとしている。
【0017】
このような構成の回転体としては、ポリゴンミラーを駆動するポリゴンモータ、ハードディスクを駆動するハードディスク用モータ、ビデオ用のドラムを駆動するドラムモータ、スピンドル軸を駆動するスピンドルモータ、ファンを駆動するファンモータ等があり、本発明を広い範囲に適用することが可能となる。なお、2つの回転部分を有しない回転体としては、単なるモータ(ロータ部分が回転部分となる)やターボ式エンジン等が存在する。
【0018】
さらに、他の発明は、回転体を、回転部分としてモータ部分とポリゴンミラー部分の2つの回転部分を有するポリゴンモータとしている。
【0019】
ポリゴンモータは、毎分数万回転という高速性が要求されており、わずかなアンバランスも性能に大きな影響を及ぼすが、このバランス測定機では、わずかなアンバランスも見逃すことがない。このため、ポリゴンモータを回転体とすると、高性能なポリゴンモータであっても従来にない高精度のバランス測定が可能となり、ポリゴンモータの高性能化に大きく寄与できるバランス測定機とすることができる。
【0020】
さらに、他の発明は、上述の発明のバランス測定機に加え、一対の加速度センサによって、単なる上下運度による振れをキャンセルすると共にポリゴンモータのすりこぎ運動を検出している。
【0021】
このように構成すると、2つの加速度センサから得られる値をプラスまたはマイナスすることで、単なる上下運動をキャンセルできると同時にいわゆるすりこぎ運動による振動が得られることとなる。このため、簡易な構成によって精度の良いバランス測定が可能となる。
【0022】
また、他の発明は、上述の各発明のバランス測定機に加え、加速度センサは、不釣り合い量と位相角度の計算に必要となる必要最小限の数の検出値を超えた検出値を入手できるように構成され、算出手段は、加速度センサから得られる出力情報を重畳的に入手することで、冗長度を増し、得られた出力情報の正しさの確率を計算している。
【0023】
この構成とすると、得られた値の確からしさを把握できることとなる。このため、誤差を含んだ値をそのまま正しい値として使用してしまう危険性を防止することができる。
【0024】
また、正しさの確率が一定以下の場合には、自動的に再測定するようにするのが好ましい。
【0025】
この構成を採用すると、一定の確率以上の値でないと正しい値として捉えることがないので、誤差を多く含んだ値を正しい値として選択してしまう危険性を防止することができる。また、得られた値の正しさの確率が一定以下であると自動的に再測定するので、再測定する際に必要となる種々の設定等のわずらわしさが無くなる。
【0026】
また、本発明のバランス調整機は、バランスを取るための重量を回転体に加える加重手段と、回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、回転体の駆動時の水平振動、垂直振動および水平振動と垂直振動の両者に対して直交する方向となる奥行振動の3つの振動のそれぞれの加速度を計測する加速度センサと、加速度センサから得られた出力情報に基づいて回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段とを備え、算出手段によって得られた不釣り合い量と位相角度に基づいて、加重手段が回転体に対し、バランスを取るために必要となる重量を付加している。
【0027】
本発明のバランス調整機では、回転体の3次元の動きを許容するようにセットできるため回転体のセッティングの精度をそれ程必要とせず、装置を小型化でき、各種のアンバランスの要因をつかみ易くなる。しかもアンバランスさがその動きにすぐに反映されるので、非常に小さいアンバランスも調整できるバランス調整機を得ることができる。
【0028】
さらに、他の発明のバランス調整機は、バランスを取るための重量を回転体に加える加重手段と、回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、回転体の駆動時に発生するすりこぎ運動と平行移動と単振動のうち少なくともすりこぎ運動と平行移動とを計測する加速度センサと、加速度センサから得られた出力情報に基づいて回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段とを備え、算出手段によって得られた不釣り合い量と位相角度に基づいて、加重手段が回転体に対し、バランスを取るために必要となる重量を付加している。
【0029】
このバランス調整機は、回転体のアンバランスによる回転振れをすりこぎ運動と平行移動として捉えているので、それらの動きを得ることができる位置に加速度センサを配置すれば、回転体のバランスを測定でき、その測定量に基づいてバランス調整を行うことができることとなる。このため、回転体のセッティングの精度をそれ程必要とせず、装置を小型化でき、各種のアンバランスの要因をつかみ易く、しかも非常に小さいアンバランスも調整できる回転体用のバランス調整機を得ることができる。
【0030】
また、他の発明のバランス調整機は、バランスを取るための重量を回転体に加える加重手段と、回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、回転体を載置する基板を含めた重心位置と回転体の回転中心軸とを結ぶ重心横断線および回転中心軸の両者に直交し、両者の交点を通る第3の直線上の両側に配置される加速度センサであって、共に少なくとも回転中心軸方向の振動を検出することとなる一対の加速度センサと、重心横断線上の少なくとも一方側に配置され少なくとも重心横断線方向の振動を検出する加速度センサと、各加速度センサから得られた出力情報に基づいて回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段とを備え、算出手段によって得られた不釣り合い量と位相角度に基づいて、加重手段が回転体に対し、バランスを取るために必要となる重量を付加している。
【0031】
この発明のバランス調整機では、加速度センサを適切な位置に配設することで、得られる情報を所定のものに絞り込むことができる。このため、バランス調整機中に配置される算出手段による演算が簡易化される。また、少なくとも3つの加速度センサを回転体を中心として直交する3位置に配設することによって、所定の方向の振動を検出しているので、回転体のセッティングの精度をそれ程必要とせず、装置を小型化でき、各種のアンバランスの要因をつかみ易く、しかも非常に小さいアンバランスも検出可能となり、その検出に基づいて微妙なバランス調整を行うことができる。
【0032】
また、他の発明は、上述の各発明のバランス調整機に加え、回転体を、モータ部分とポリゴンミラー部分とを有するポリゴンモータとし、加重手段は、必要となる重量をモータ部分中のロータ部分およびポリゴンミラー部分中のポリゴンミラー上方に付加している。
【0033】
ポリゴンモータは、毎分数万回転という高速性が要求されており、わずかなアンバランスも性能に大きな影響を及ぼすが、このバランス調整機では、わずかなアンバランスも見逃すことがない。このため、ポリゴンモータを回転体とすると、高性能なポリゴンモータであっても従来にない高精度のバランス調整が可能となり、ポリゴンモータの高性能化に大きく寄与できるバランス調整機とすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のバランス測定機およびバランス調整機の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0035】
図1は、本発明のバランス測定機10の構成を示す図で上方から見た平面図である。図2および図3は、加速度センサの取り付け位置を示す図である。このバランス測定機10は、被測定物となる回転体であるポリゴンモータ1を3次元の動きが許容される状態でセットする設置手段2と、ポリゴンモータ1の駆動時の水平振動、垂直振動およびその両振動に対して直交する方向の振動となる奥行振動のそれぞれの加速度を計測する3つの加速度センサ3,4,5と、加速度センサ3,4,5から得られた出力情報に基づいてポリゴンモータ1のモータ部11とポリゴンミラー部12のそれぞれの不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段6とを有する。
【0036】
このバランス測定機10は、さらに設置手段2をバネ等の弾性体によって支持する固定台7と、算出手段6によって得られた結果を表示する表示手段となるモニタ8と、ポリゴンモータ1のポリゴンミラー部12の位置基準を測定するインデックスセンサ9とを有している。
【0037】
ポリゴンモータ1は、図2や図3に示すように、モータ部11とポリゴンミラー部12とを有し、基板13に載置されると共に基板13と一体化されている。モータ部11には、第1の回転部分となるロータが配置され、ポリゴンミラー部12にはモータ部11のロータによって回転力を得て回転する第2の回転部分となるポリゴンミラー14とミラー載置部15とが設けられている。
【0038】
設置手段2は、基板13と一体となったポリゴンモータ1をチャッキングするチャッキング部21と、そのチャッキング部21と一体化され、そのチャッキング部21と共に振動可能な共動体部22とから構成されている。チャッキング部21は、ポリゴンモータ1の種類毎に用意され、取り換え可能とされている。
【0039】
共動体部22の4隅の下方には、同一形状のコイルバネ(図示省略)からなる弾性体がそれぞれ1つずつ配置され、そのコイルバネの働きによって、固定台7に対して設置手段2が3次元で揺動(振動)可能とされている。固定台7は、図4(A)に示すような支え治具10に支持される。
【0040】
支え治具10は、図4(B)に示すような金属製の平板を点線部分で折り、各側面の接触部10aを溶接することで箱形としている。この箱形の支え治具10の開口側を下側にして伏せた形とし、その上面10bに固定台7を固定するためのねじ穴10cを四隅の近傍に設けている。接触部10aを溶接することで支え治具10の一点鎖線で示す仮想線(ねじ穴10cを結ぶ線)に沿って折れ曲がることとなる振動を阻止することが可能となる。
【0041】
加速度センサ3,4,5は、この実施の形態ではそれぞれが2方向の振動を検出可能な構成で、設置手段2、具体的には共動体部22に固定されている。加速度センサ3,4は、ポリゴンモータ1をはさんで線対称の位置に配置されている。すなわち、ポリゴンモータ1の回転中心軸L1と、ポリゴンモータ1および基板13を一体化したものの重心位置Mと回転中心軸L1とを水平線で結ぶ重心横断線L2の両者に対し直交し、両者L1,L2の交点を通る第3の直線L3上の両側であって、L1,L2の交点から等距離の位置に加速度センサ3,4が配置される。加速度センサ5は、重心横断線L2上であって重心Mをはさんで回転中心軸L1とは反対側に配置される。
【0042】
図5は、加速度センサ3,4,5が検知する動きを説明するための図である。すりこぎ運動は、回転中心軸L1、重心横断線L2、第3の直線L3の3つの直線の交点を中心として上下方向にそれぞれ円錐状に軌跡を描く動きである。このすりこぎ運動は、横方向から見れば、太い一点鎖線で示すすりこぎ運動(水平方向のすりこぎ運動)として表れる。平行移動は、その交点が水平面状に円を描く動きである。単純上下運動は、基板13を含めたポリゴンモータ1が全体として上下の運動を行うものである。
【0043】
図6は、各加速度センサ3,4,5が検知する振動方向を示すものである。加速度センサ3は、重心横断線L2と平行となる方向の振動であって加速度センサ5に向かう振動を検知するセンサ3aと、回転中心軸L1と平行となる方向であって下方向の振動を検知するセンサ3bとを有している。センサ3aが検出する値V3aは、次の数式1で表されるすりこぎ運動と平行移動とが合わさったものとなる。ここで、g2Uは、アッパー側、すなわちポリゴンミラー部12の振動係数で、g2lは、ロウワー側、すなわちモータ部11の振動係数である。また、Wuは、ポリゴンミラー部12のアンバランス量(mg.cm)を示し、Wlは、モータ部11のアンバランス量を示す。また、センサ3aの検出値をBHとし、センサ3bの検出値をBYとする。
【0044】
【数式1】
【0045】
センサ3bは、数式2で表されるすりこぎ運動と単純上下運動の垂直成分とが合わさった運動を検知する。検知される値をV3bとする。ここで、g4 Uは、ポリゴンミラー部12の振動係数で、g4 lは、モータ部11の振動係数である。その他の記号は、数式1の場合と同様である。
【0046】
【数式2】
【0047】
加速度センサ4は、加速度センサ3と同様な振動を検知する。すなわち、センサ4aは、重心横断線L2と平行となる方向の振動であって加速度センサ5に向かう振動を検知し、センサ4bは、回転中心軸L1と平行となる方向であって下方向の振動を検知する。ここでセンサ4aの検出値をDHとし、センサ4bの検出値をDYとする。
【0048】
センサ4aは、次の数式3で表されるすりこぎ運動と平行移動とが混同された動きを検知する。このセンサ4aで検出される値V4aは、センサ3aと180度対称となる値であり、冗長度を増すために利用される。各記号は、数式1と同じ意味を有している。
【0049】
【数式3】
【0050】
センサ4bは、センサ3bと同様に、数式4で表されるすりこぎ運動と単なる上下運動を検知する。このセンサ4bで検出される値V4bは、センサ3bの検出値V3bと180度対称となる値であり、やはり冗長度を増すために利用される。各記号は、数式2と同じ意味を有している。
【0051】
【数式4】
【0052】
加速度センサ5は、重心横断線L2上の振動を検知するセンサ5aと、第3の直線L3と平行となる方向の振動を検知するセンサ5bとを有している。センサ5aは、数式5で示される平行移動を検知し、センサ5bは数式6で示されるすりこぎ運動と平行移動とが混合された動きを検知する。ここでg3 U、g1 Uは、それぞれポリゴンミラー部12の振動係数であり、g3 l,g1 lは、それぞれモータ部11の振動係数である。その他の記号は、数式1〜4と同一意味を有している。また、センサ5aの検出値をCHとし、センサ5bの検出値をAHとする。
【0053】
【数式5】
【0054】
【数式6】
【0055】
このバランス測定機10によって求める値は、モータ部11の不釣り合い量(アンバランス量)と位相角度およびポリゴンミラー部12の不釣り合い量(アンバランス量)と位相角度の計4つの値である。この4つの値は、単純上下運動を除いたすりこぎ運動の位相と振幅と、平行移動による位相と振幅を求めることで得られる。単純上下運動を取り除いたすりこぎ運動は、センサ3bの値からセンサ4bの値を差し引き、2で割ることで得られる。上述した検出値で示せば、すりこぎ運動は「(BY−DY)÷2」で得られ、平行移動はCHで得られる。なお、図6に示される各矢印の方向は、+(プラス)の値として検知する方向であり、矢印とは180度逆方向となる方向については−(マイナス)の値として検出する。しかし、この方向については、図6で示す矢印とは180度逆の方向に矢印を設けても良い。この点は、他の図においても同様である。
【0056】
具体的な数値は、次の数式7と数式8を解くことで得られる。なお、iは、センサを示すインデックスで、Fiは、各センサで測定した波形を示し、ψiは、各センサで測定した上記波形の位相を示す。
【0057】
【数式7】
【0058】
【数式8】
【0059】
なお、本来は、すりこぎ運動と平行移動のみを得られれば良いので2つのセンサのみで良いが、この実施の形態では、単なる上下運動をうち消し、すりこぎ運動のみを求めるためと、冗長度を増し、得られた値の確からしさを求めるために、計6つのセンサ3a,3b,4a,4b,5a,5bを配置している。
【0060】
算出手段6は、信号処理部61と、計算部62とから構成されている。信号処理部61は、データ処理を高速で行うDSP(Digital Signal Processor)からなるハードウェア部61aと、ポリゴンモータ1の駆動に同期して加速度センサ3,4,5の出力をサンプリングし、波形処理をするファームウェア部61bとで形成されている。
【0061】
計算部62は、パーソナルコンピュータで構成され、不釣り合い量と位相角度(位置)を推定し、表示するための処理を行う。また、計算部62は、得られた値の確からしさ(正しさの確率)も求める。なお、計算部62をDSP部分に入れても良い。
【0062】
固定台7は、容易には振動や移動が生じないように、重い金属板で構成されると共に支え治具10に固定され、設置手段2のみが3次元の動きをするように構成されている。
【0063】
モニタ8は、図7に示すような表示を行う。この表示は、算出手段6によって算出された、不釣り合い量と位相角度(位置)を表すものである。この図7の詳細については後述する。
【0064】
インデックスセンサ9は、ポリゴンミラー14に光を当て、ポリゴンミラー14に付加されている位置基準マーク(図示省略)を読み取るものである。このため、インデックスセンサ9には、発光素子と受光素子が組み込まれている。インデックスセンサ9は、固定台7に取り付けられ固定されるが、その固定位置は調節可能とされている。
【0065】
以上のように構成されたバランス測定機10の動作について以下に述べる。
【0066】
最初に、基板13と一体となったポリゴンモータ1を設置手段2のチャッキング部21によってチャッキングする。次に、ポリゴンモータ1を駆動させる。この駆動と同時に、またはこの駆動に前後してインデックスセンサ9と各加速度センサ3,4,5も稼働させる。各加速度センサ3,4,5からの出力は、ポリゴンモータ1の駆動と同期させてサンプリング出力される。すなわち、加速度センサ3,4,5の出力は、ポリゴンモータ1の1回転毎に一定回数にてサンプリングされ、出力される。
【0067】
各加速度センサ3,4,5およびインデックスセンサ9から得られる出力は、ハードウェア部61aに入力し信号処理される。その後、ファームウェア部61bで、その信号の波形が処理され計算部62に入力される。計算部62では、信号処理部61で得られた信号から不釣り合い量と位相角度(位置)を求める(推定する)。
【0068】
計算部62は、得られた値をモニタ8に表示する。たとえば図7に示す例では、測定対象を特定する測定番号表示65と、測定対象のモデル名を表示するモデル名表示66と、測定モードがどのモードとなっているかを示す測定モード表示67とが最上部に表示される。このバランス測定機10は、重量を付加するモード(=Add)と重量を差し引くモード(Subtract)とを有しており、図7に示す例は、重量を差し引くことでアンバランスを調整するモード(Substract)となっている。
【0069】
また、図7に示す例では、測定対象がバランス調整可能か否かを表示する判断部68と、付加したり差し引く重量の最大限を表示する最大値表示部69と、ポリゴンモータ1の回転数と回転方向を表す回転表示部70とが次の段に表示されている。
【0070】
表示の中央左には、ポリゴンモータ1を駆動した際のアッパーすなわち上部に配置されるポリゴンミラー14のバランス状態の測定結果を示す上部バランス測定結果表示部71が配置され、差し引くべき重量を表示する重量表示部72と、位相角度(位置)を表示する位置表示部73と、アンバランス量を表示するアンバランス量表示部74と、調整位置を表示する調整位置表示部75と、一定の量を付加したり差し引く場合のアンバランス量と位置を表示する位置表示部76とが示される。
【0071】
表示の中央右には、ロウアー、すなわち下部に配置されるモータ部11のロータのバランス状態の表示結果を示す下部バランス測定結果表示部81が配置され、上部バランス測定結果表示部71と同様な項目が表示される。また、表示の中央真中には、ポリゴンモータ1の非駆動状態におけるバランスを示す静的バランス測定結果表示部82が配置され、アンバランス量を表示するアンバランス量表示部83と、位相角度(位置)を示す位相角度表示部84とが設けられている。
【0072】
図7に示す表示例では、左端下方に、各値の正しさの確率、すなわち各値の確からしさ(信頼度)を示す信頼度表示部85が設けられ、「A」「B」「C」「D」「E」の5段階表示がなされるようになっている。また、右端下方には、重量としての紫外線硬化樹脂を付加する場合に、その紫外線硬化樹脂の供給時間を表示する供給時間表示部86が設けられている。
【0073】
このバランス測定機10は、バランス調整機の一部として使用することができ、その際、重量を付加する加重手段として、紫外線硬化樹脂を供給するディスペンサを採用している。そして、バランス測定機10によって得られた値に基づき、ディスペンサを駆動し、ロータ部分とポリゴンミラー14の上方と紫外線硬化樹脂を付加している。重量として付加するものは、紫外線硬化樹脂以外の他の樹脂や接着剤等としても良い。
【0074】
また、この実施の形態のバランス測定機10は、得られた値が信頼度「A」「B」「C」である場合は、それらの値を正しいものとし推定する。そして、バランス調整機中のディスペンサで紫外線硬化樹脂を測定により得られた量をその得られた位置に付加する。そして、再度バランス測定機10によって測定する。測定値が信頼度「A」であってかつ得られた値が最大値表示部69の表示値以内であることが2度継続することで、測定と調整を終了させる。
【0075】
また、バランス測定機10で得られた値の信頼度が「D」[E」であるときは、その値は不正確と推定し、ディスペンサを稼働させず、再測定を行う。3度続けて、「D」または「E」の信頼度であると、測定を中止する。
【0076】
なお、信頼度を「A」「B」「C」「D」[E」の5段階とせず、3段階としたり、2段階としたり、他の段階数としても良い。また、測定と調整を終了させるのを、「A」が2度ではなく3度としたり、1度表示されればOKとしたりしても良い。また、測定を中止する場合、信頼度が所定の値以下が2回続くと、中止したり、1回のみでも中止したりするようにしても良い。
【0077】
この実施の形態では、すりこぎ運動と平行移動を検出し、モータ部11とポリゴンミラー部12のそれぞれの位相角度(回転角)と不釣り合い量(ウェイト)を算出しているので、ポリゴンモータ1の3次元的な動きをそのまま利用することができる。このため、ポリゴンモータ1の所定方向の動きを固定するという必要性が無くなり、簡易な構成とすることができる。
【0078】
また、この実施の形態のバランス測定機10は、3つの加速度センサ3,4,5によってすりこぎ運動と平行移動を計測していると共に、単純上下運動を打ち消すことで、すりこぎ運動のみを取り出している。このため、すりこぎ運動を正確かつ簡易に把握できると共に冗長度を増すことでより正確な値を簡単に得ることができる。
【0079】
また、上述の実施の形態では、単純な上下運動、すなわち垂直振動を検出したいときは「(BY+DY)÷2」の計算をすることで簡単に得られる。このため、従来では垂直方向の動きを検出するため別工程を必要としていたものが、この実施の形態では、得られた値を利用しての計算のみで、垂直方向の振動の値を得ることができる。
【0080】
上述の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。たとえば、測定対象をポリゴンモータ1ではなく、他の回転体としても良い。
【0081】
具体的には第1の回転部分と、この第1の回転部分によって回転力を得て回転する第2の回転部分とを有する回転体としても良い。この種の回転体としては、ポリゴンモータ1の他に、ハードディスクを駆動するハードディスク用モータ、ビデオ用のドラムを駆動するドラムモータ、スピンドル軸を駆動するスピンドルモータ、ファンを駆動するファンモータ等があり、本発明を広い範囲に適用することが可能となる。また、測定対象として2つの回転部分を有しない単なるモータやターボ式エンジン等としても良い。
【0082】
また、加速度センサ3,4,5を3つの直線L1,L2,L3上に配置するのではなく、これらの直線L1,L2,L3から離れた位置に配置しても良い。この場合、アンバランス量や位置の計算が複雑となるが、加速度センサを増加することでその不具合も解消することができる。また、加速度センサ3,4,5のように、3つの加速度センサとはせずに、図8のように2つとし、加速度センサ91(インデックスセンサ9の位置に配置される)と、加速度センサ92(センサ5の位置に配置される)とによって不釣り合い量(アンバランス量)と位相角度(位置)を得るようにしても良い。
【0083】
図8に示す加速度センサ91のセンサ91aは、先に示した数式6の動き(すりこぎ運動と平行移動の合計)を検出し、センサ91bは、数式2で示されるすりこぎ運動と単純上下運動を検出する。加速度センサ92のセンサ92aは、数式5で示される平行移動を検出し、センサ92bはすりこぎ運動と単純上下運動を検出する。これらのセンサによって、すりこぎ運動と平行移動を検出し、その値から回転体の位相角度(回転角)と不釣り合い量(バランス量)を得ることができる。また、すべてのセンサを使用することで十分な冗長度を得ることができる。
【0084】
また、図8の配置の場合、冗長度を増やすため、一点鎖線で示す加速度センサ93を追加しても良い。センサ93aは、すりこぎ運動と平行移動を検出し、センサ93bは、平行移動を検出することとなる。また、重心Mが回転中心軸L1からずれているために生ずる、重心Mを回転中心とする水平方向の振動である単振動が発生していても、センサを適切な位置に配置することで、その単振動の値をキャンセルすることができる。
【0085】
【発明の効果】
本発明のバランス測定機は、被測定物となる回転体のセッティングの精度をそれ程必要とせず、装置を小型化でき、各種のアンバランスの要因をつかみ易く、しかも非常に小さいアンバランスも検出可能となる。また、本発明のバランス調整機は、被測定物となる回転体のセッティングの精度をそれ程必要とせず、装置を小型化でき、各種のアンバランスの要因をつかみ易く、しかも非常に小さいアンバランスも調整できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るバランス測定機の構成を示す図で、上方から見た平面図である。
【図2】図1のバランス測定機に取り付けられる加速度センサの取り付け位置を示す簡略化した斜視図である。
【図3】図1のバランス測定機に取り付けられる加速度センサの取り付け位置を示す図で、図2の矢示A方向から見た要部側面図である。
【図4】図1のバランス測定機の固定台が取り付けられる支え治具を示す図で、(A)はその斜視図で、(B)は支え治具の展開図(折り曲げる前の図)である。
【図5】図1のバランス測定機に取り付けられる加速度センサが検知する動きを説明するための図である。
【図6】図1のバランス測定機に取り付けられる加速度センサが検知する振動方向を示す図である。
【図7】図1に示すバランス測定機中のモニタに表示される表示例を示す図である。
【図8】図1に示すバランス測定機に取り付けられる加速度センサの他の配置例を示す図である。
【図9】従来のバランス測定機を示す図である。
【符号の説明】
1 ポリゴンモータ(回転体)
2 設置手段
3,4,5 加速度センサ
6 算出手段
7 固定台
8 モニタ
9 インデックスセンサ
10 バランス測定機
11 モータ部
12 ポリゴンミラー部
Claims (12)
- 回転体のバランスを測定するバランス測定機において、
上記回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、
上記回転体の駆動時の水平振動、垂直振動および上記水平振動と上記垂直振動の両者に対して直交する方向となる奥行振動の3つの振動のそれぞれの加速度を計測する加速度センサと、
上記加速度センサから得られた出力情報に基づいて上記回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段と、
を有することを特徴とするバランス測定機。 - 回転体のバランスを測定するバランス測定機において、
上記回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、
上記回転体の駆動時に発生するすりこぎ運動と平行移動と単振動のうち少なくともすりこぎ運動と平行移動とを計測する加速度センサと、
上記加速度センサから得られた出力情報に基づいて上記回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段と、
を有することを特徴とするバランス測定機。 - 回転体のバランスを測定するバランス測定機において、
上記回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、
上記回転体を載置する基板を含めた重心位置と上記回転体の回転中心軸とを結ぶ重心横断線および上記回転中心軸の両者に直交し、上記両者の交点を通る第3の直線上の両側に配置される加速度センサであって、共に少なくとも上記回転中心軸方向の振動を検出することとなる一対の加速度センサと、
上記重心横断線上の少なくとも一方側に配置され少なくとも上記重心横断線方向の振動を検出する加速度センサと、
上記各加速度センサから得られた出力情報に基づいて上記回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段と、
を有することを特徴とするバランス測定機。 - 前記回転体は、第1の回転部分とこの第1の回転部分によって回転力を得て回転する第2の回転部分とを有するものであることを特徴とする請求項1、2または3記載のバランス測定機。
- 前記回転体を、回転部分としてモータ部分とポリゴンミラー部分の2つの回転部分を有するポリゴンモータとしたことを特徴とする請求項4記載のバランス測定機。
- 前記一対の加速度センサによって、単なる上下運動による振れをキャンセルすると共に前記ポリゴンモータのすりこぎ運動を検出することを特徴とする請求項5記載のバランス測定機。
- 前記加速度センサは、前記不釣り合い量と前記位相角度の計算に必要となる必要最小限の数の検出値を超えた検出値を入手できるように構成され、前記算出手段は、前記加速度センサから得られる出力情報を重畳的に入手することで冗長度を増し、得られた出力情報の正しさの確率を計算することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のバランス測定機。
- 前記正しさの確率が一定以下の場合には、自動的に再測定することを特徴とする請求項7記載のバランス測定機。
- バランスを取るための重量を回転体に加える加重手段と、
上記回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、
上記回転体の駆動時の水平振動、垂直振動および上記水平振動と上記垂直振動の両者に対して直交する方向となる奥行振動の3つの振動のそれぞれの加速度を計測する加速度センサと、
上記加速度センサから得られた出力情報に基づいて上記回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段とを備え、
上記算出手段によって得られた上記不釣り合い量と上記位相角度に基づいて、上記加重手段が上記回転体に対し、バランスを取るために必要となる上記重量を付加することを特徴とするバランス調整機。 - バランスを取るための重量を回転体に加える加重手段と、
上記回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、
上記回転体の駆動時に発生するすりこぎ運動と平行移動と単振動のうち少なくともすりこぎ運動と平行移動とを計測する加速度センサと、
上記加速度センサから得られた出力情報に基づいて上記回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段とを備え、
上記算出手段によって得られた上記不釣り合い量と上記位相角度に基づいて、上記加重手段が上記回転体に対し、バランスを取るために必要となる上記重量を付加することを特徴とするバランス調整機。 - バランスを取るための重量を回転体に加える加重手段と、
上記回転体を3次元の動きが許容される状態にセットする設置手段と、
上記回転体を載置する基板を含めた重心位置と上記回転体の回転中心軸とを結ぶ重心横断線および上記回転中心軸の両者に直交し、上記両者の交点を通る第3の直線上の両側に配置される加速度センサであって、共に少なくとも上記回転中心軸方向の振動を検出することとなる一対の加速度センサと、
上記重心横断線上の少なくとも一方側に配置され少なくとも上記重心横断線方向の振動を検出する加速度センサと、
上記各加速度センサから得られた出力情報に基づいて上記回転体の不釣り合い量とその位相角度に関する情報を算出する算出手段とを備え、
上記算出手段によって得られた上記不釣り合い量と上記位相角度に基づいて、上記加重手段が上記回転体に対し、バランスを取るために必要となる上記重量を付加することを特徴とするバランス調整機。 - 前記回転体を、モータ部分とポリゴンミラー部分とを有するポリゴンモータとし、前記加重手段は、必要となる前記重量を上記モータ部分中のロータ部分および上記ポリゴンミラー部分中のポリゴンミラー上方に付加することを特徴とする請求項9、10または11記載のバランス調整機。
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WO2022041043A1 (zh) * | 2020-08-26 | 2022-03-03 | 南京龙渊微电子科技有限公司 | 一种基于物联网技术的车辆远程平衡检测系统及方法 |
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