JP2004177142A - 摩擦力測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明では、回転しない磁気ヘッドを備えた磁気テープドライブであっても、そのドライブ内にて磁気ヘッドと磁気テープとの摩擦測定を良好に行うことができる摩擦力測定装置を提供することを課題とする。
【解決手段】摩擦力測定装置Mは、磁気ヘッドMHとガイド部Gを結合するねじSに嵌合され、かつ磁気ヘッドMHに磁気テープMTが摺動したときの振動を検出するAEセンサー1と、このAEセンサー1からの信号に基づいて磁気ヘッドMHと磁気テープMTとの摩擦力を算出する算出装置3とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】摩擦力測定装置Mは、磁気ヘッドMHとガイド部Gを結合するねじSに嵌合され、かつ磁気ヘッドMHに磁気テープMTが摺動したときの振動を検出するAEセンサー1と、このAEセンサー1からの信号に基づいて磁気ヘッドMHと磁気テープMTとの摩擦力を算出する算出装置3とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ヘッドと磁気テープ間の摩擦力を測定するための摩擦力測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気テープの走行性を評価するための一つの指標として、この磁気テープと磁気ヘッドとの摩擦力の測定が広く行われているが、これまで磁気テープの走行摩擦の測定方法としては、次のような手法が採用されている。この手法では、まず磁気ヘッドと同じ材質のガイドポストに磁気テープを巻き付け、この磁気テープの一端に錘を取り付ける一方、その他端に歪ゲージを接続する。そして、この歪ゲージを所定の摺動速度で引っ張り、そのときの張力を歪ゲージで測定し、この張力に基づいて摩擦力を算出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の測定方法では、磁気ヘッドとして代用したガイドポストと磁気テープとの摩擦力を算出することはできるが、実際に磁気テープドライブ内を走行する磁気テープと磁気ヘッドとの摩擦力を正確に把握することができなかった。ちなみに、この問題に対応すべく、従来では、回転ヘッドの回転軸にかかるトルクを検出することで、磁気テープドライブ内での回転ヘッドと磁気テープとの摩擦力を測定する測定装置がある(たとえば、特許文献1参照)。しかし、この測定装置は、回転しない磁気ヘッドを備える磁気テープドライブ内での摩擦力測定に利用することはできなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平05−187993号公報(第3図)
【0005】
そこで、本発明の課題は、回転しない磁気ヘッドを備えた磁気テープドライブであっても、そのドライブ内にて磁気ヘッドと磁気テープとの摩擦力測定を良好に行うことができる摩擦力測定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決した本発明のうちの請求項1に記載の発明は、磁気テープドライブ本体に固定される固定部材と、この固定部材に摺動する磁気テープとの摩擦力を測定する摩擦力測定装置であって、前記固定部材またはその近傍に接合され、かつ前記固定部材に前記磁気テープが摺動したときの振動を検出する振動検出器と、この振動検出器からの信号に基づいて前記固定部材と前記磁気テープとの摩擦力を算出する算出装置とを備えることを特徴とする。
【0007】
ここで、「固定部材」とは、磁気テープドライブ本体に固定され、かつ磁気テープと摺動する部分を有するものをいう。たとえば、この固定部材としては、固定ヘッドや、磁気テープの幅方向における両端をガイドするガイド部や、ガイドローラなどがある。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、磁気テープドライブを駆動して磁気テープを走行させると、この磁気テープと固定部材との間で発生する振動が振動検出器により検出され、その信号が算出装置に送信される。そして、この信号に基づいて算出装置が磁気テープと固定部材との摩擦力を算出する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成において、前記振動検出器の振動が入力される部分である振動入力部を、前記固定部材に直に接触させたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による作用に加え、振動検出器の振動入力部を固定部材に直に接触させ、他の部分をたとえば接着剤等により固定部材に固定させる。そして、磁気テープドライブを駆動させると、走行する磁気テープと接する固定部材から発生した振動は、接着剤等を介さないで振動検出器の振動入力部に直接伝達されることとなる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明の構成において、前記振動検出器と前記算出装置との間に、カットオフ周波数が50kHz以上のローパスフィルターを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明による作用に加え、たとえばカットオフ周波数が50kHzであるローパスフィルターを用いた場合は、振動検出器から出力される信号のうち50kHz以上の周波数の信号が減衰(カット)される。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のうちのいずれか1項に記載の発明の構成において、前記算出装置で算出した摩擦力を時間とともに記録しておく記録装置を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のうちのいずれか1項に記載の発明による作用に加え、算出装置で算出された摩擦力は時間とともに記録装置に記録される。すなわち、この記録装置には、摩擦力の経時変化が記録されることとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る摩擦力測定装置の詳細について説明する。参照する図面において、図1は本発明に係る摩擦力測定装置を示す構成図であり、図2は図1のAEセンサーの取付構造を示す断面図である。
【0016】
図1に示すように、摩擦力測定装置Mは、磁気テープドライブD本体に固定される磁気ヘッド(固定部材)MHと、この磁気ヘッドMHに摺動する磁気テープMTとの摩擦力を測定する装置である。そして、この摩擦力測定装置Mは、AE(Acoutic Emission)センサー1と、ローパスフィルター2と、算出装置3と、記録装置4とで主に構成されている。ここで、AEセンサー1とは、微細な振動を電流または電圧に変換して出力するものである。
【0017】
AEセンサー1は、磁気ヘッドMHに磁気テープMTが摺動したときの振動を検出する機器であり、この磁気ヘッドMHと一体的に固定された磁気テープMTの幅方向端部をガイドするガイド部(固定部材)Gに接合されている。具体的に、このAEセンサー1は、図2に示すように、その下部11が下方に開口する有底円筒状に形成されており、この下部11の内径がガイド部Gの各部材を固定するためのねじ(固定部材)Sの頭部S1の外径と略同じ大きさに形成されている。また、この有底円筒状となる下部11の底部11aは、振動が入力される部分である振動入力部となっている。そして、この下部11をねじSの頭部S1に手で圧入(嵌合)することにより、振動入力部である底部11aがねじSに直に接触することとなる。
【0018】
ローパスフィルター2は、そのカットオフ周波数が50kHzとなっており、AEセンサー1から出力される信号のうち50kHz以上の周波数の信号を減衰(カット)させるものである。すなわち、このローパスフィルター2は、AEセンサー1から出力される多種の信号を磁気ヘッドMHと磁気テープMTとの間の摩擦に起因する特定の信号に絞っている。なお、カットオフ周波数としては、50kHz〜300kHzのものを選択するのが望ましい。
【0019】
算出装置3は、ローパスフィルター2を通ってきた信号に基づいて磁気ヘッドMHと磁気テープMTとの摩擦力を算出する装置である。そして、この算出装置3で算出された摩擦力を示すデータは、記録装置4に出力される。
【0020】
記録装置4は、算出装置3で算出した摩擦力を時間とともに記録しておく装置である。すなわち、この記録装置4は、算出装置3から出力されてくる摩擦力を示すデータと、このデータが入力された時間とを対応させて記録させておくことで、磁気ヘッドMHと磁気テープMTとの間に発生する摩擦力の経時変化を記録するものである。
【0021】
次に、この摩擦力測定装置Mを用いた摩擦力測定方法について説明する。
図1に示すように、磁気テープドライブDに図示しない磁気テープカートリッジをセットした後、この磁気テープドライブDを駆動させて磁気テープMTを走行させる。このとき、摩擦力測定装置Mも一緒に作動し、そのAEセンサー1が走行する磁気テープMTと磁気ヘッドMHとの間で発生する振動を検出し、その信号がローパスフィルター2を介して算出装置3に出力される。そして、この算出装置3で算出された摩擦力を示すデータが記録装置4に出力され、この記録装置4でそのデータが時間とともに記録され、摩擦力の経時変化が記録されることとなる。すなわち、この摩擦力測定装置Mは、振動を測定することで摩擦力の測定を行っている。
【0022】
以上によれば、本実施形態において、次のような効果を得ることができる。
(1)摩擦力測定装置Mが磁気ヘッドMHと磁気テープMTとの間で発生する振動に基づいて摩擦力を算出するので、回転しない磁気ヘッドを備えた磁気テープドライブであっても、そのドライブ内にて磁気ヘッドと磁気テープとの摩擦測定を良好に行うことができる。
(2)AEセンサー1の振動入力部である底部11aに、磁気ヘッドMHからの振動がねじSを介して直接伝達されるので、このAEセンサー1で確実に振動を検出することができる。
【0023】
(3)カットオフ周波数が50kHzとなるローパスフィルター2を用いることにより50kHz以上の周波数の信号がカットされるので、AEセンサー1から出力される多種の信号を磁気テープMTと磁気ヘッドMHとの間の摩擦に起因する特定の信号に絞ることができる。
(4)記録装置4に磁気テープMTと磁気ヘッドMHとの間に発生する摩擦力の経時変化が記録されるので、磁気テープドライブD内での摩擦現象の解析をより詳細に行うことができる。
【0024】
以上、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
本実施形態では、ガイド部Gの部材の一つであるねじSにAEセンサー1を取り付けるようにしたが、本発明はこれに限定されず、磁気ヘッドMHに直接取り付けてもよいし、また磁気テープMTと接触するたとえばガイドローラ等の他の部材に取り付けてもよい。さらに、このAEセンサー1により磁気テープMTが接触する部分の振動を検出すればよいので、この接触する部分の近傍で、かつその振動が検出可能な位置であれば、装置本体にAEセンサー1を取り付けてもよい。ただし、本実施形態のようなAEセンサー1をねじSに取り付ける方法では、このAEセンサー1の有底円筒状となる下部11にその頭部S1が嵌合可能なねじSを測定対象物に適宜設けるだけでAEセンサー1を容易に取り付けることができる。
【0025】
また、AEセンサー1を圧入して取り付けるために必ずしもねじSを設ける必要はない。たとえば、固定ヘッド等の固定部材に、AEセンサー1の下部11と嵌合可能な径で形成される突出部を設けても、この突出部にAEセンサー1を脱着自在に圧入させることができる。
【0026】
なお、このAEセンサー1の取付方法は、任意に選択可能であり、たとえばAEセンサー1の側面にフランジを形成し、このフランジをねじや接着剤等により固定部材に接合してもよい。また、たとえばAEセンサー1の有底円筒状となる下部11の内周面に雌ねじを切ることで、このAEセンサー1を測定対象物に設けた雄ねじ部にねじ込んで取り付けるようにしてもよい。ただし、本実施形態のようにねじSにAEセンサー1を手で圧入させる方法は、その脱着を容易に行うことができるので、このような方法で取り付けるのが好ましい。
【0027】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、固定部材(たとえば磁気ヘッド)と磁気テープとの間で発生する振動に基づいて摩擦力を算出するので、回転しない磁気ヘッドを備えた磁気テープドライブであっても、そのドライブ内にて磁気ヘッドと磁気テープとの摩擦測定を良好に行うことができる。
【0028】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による効果に加え、振動検出器の振動入力部に固定部材からの振動が直接伝達されるので、この振動検出器で確実に振動を検出することができる。
【0029】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明による効果に加え、たとえばカットオフ周波数が50kHzであるローパスフィルターを用いることにより50kHz以上の周波数の信号が減衰されるので、振動検出器から出力される多種の信号を磁気テープと固定部材との間の摩擦に起因する特定の信号に絞ることができる。
【0030】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のうちのいずれか1項に記載の発明による効果に加え、記録装置に磁気テープと固定部材との間に発生する摩擦力の経時変化が記録されるので、磁気テープドライブ内での摩擦現象の解析をより詳細に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る摩擦力測定装置を示す構成図である。
【図2】図1のAEセンサーの取付構造を示す断面図である。
【符号の説明】
M 摩擦力測定装置
D 磁気テープドライブ
MH 磁気ヘッド(固定部材)
MT 磁気テープ
1 AEセンサー
11a 底部(振動入力部)
2 ローパスフィルター
3 算出装置
4 記録装置
G ガイド部(固定部材)
S ねじ(固定部材)
S1 頭部
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ヘッドと磁気テープ間の摩擦力を測定するための摩擦力測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気テープの走行性を評価するための一つの指標として、この磁気テープと磁気ヘッドとの摩擦力の測定が広く行われているが、これまで磁気テープの走行摩擦の測定方法としては、次のような手法が採用されている。この手法では、まず磁気ヘッドと同じ材質のガイドポストに磁気テープを巻き付け、この磁気テープの一端に錘を取り付ける一方、その他端に歪ゲージを接続する。そして、この歪ゲージを所定の摺動速度で引っ張り、そのときの張力を歪ゲージで測定し、この張力に基づいて摩擦力を算出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の測定方法では、磁気ヘッドとして代用したガイドポストと磁気テープとの摩擦力を算出することはできるが、実際に磁気テープドライブ内を走行する磁気テープと磁気ヘッドとの摩擦力を正確に把握することができなかった。ちなみに、この問題に対応すべく、従来では、回転ヘッドの回転軸にかかるトルクを検出することで、磁気テープドライブ内での回転ヘッドと磁気テープとの摩擦力を測定する測定装置がある(たとえば、特許文献1参照)。しかし、この測定装置は、回転しない磁気ヘッドを備える磁気テープドライブ内での摩擦力測定に利用することはできなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平05−187993号公報(第3図)
【0005】
そこで、本発明の課題は、回転しない磁気ヘッドを備えた磁気テープドライブであっても、そのドライブ内にて磁気ヘッドと磁気テープとの摩擦力測定を良好に行うことができる摩擦力測定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決した本発明のうちの請求項1に記載の発明は、磁気テープドライブ本体に固定される固定部材と、この固定部材に摺動する磁気テープとの摩擦力を測定する摩擦力測定装置であって、前記固定部材またはその近傍に接合され、かつ前記固定部材に前記磁気テープが摺動したときの振動を検出する振動検出器と、この振動検出器からの信号に基づいて前記固定部材と前記磁気テープとの摩擦力を算出する算出装置とを備えることを特徴とする。
【0007】
ここで、「固定部材」とは、磁気テープドライブ本体に固定され、かつ磁気テープと摺動する部分を有するものをいう。たとえば、この固定部材としては、固定ヘッドや、磁気テープの幅方向における両端をガイドするガイド部や、ガイドローラなどがある。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、磁気テープドライブを駆動して磁気テープを走行させると、この磁気テープと固定部材との間で発生する振動が振動検出器により検出され、その信号が算出装置に送信される。そして、この信号に基づいて算出装置が磁気テープと固定部材との摩擦力を算出する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成において、前記振動検出器の振動が入力される部分である振動入力部を、前記固定部材に直に接触させたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による作用に加え、振動検出器の振動入力部を固定部材に直に接触させ、他の部分をたとえば接着剤等により固定部材に固定させる。そして、磁気テープドライブを駆動させると、走行する磁気テープと接する固定部材から発生した振動は、接着剤等を介さないで振動検出器の振動入力部に直接伝達されることとなる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明の構成において、前記振動検出器と前記算出装置との間に、カットオフ周波数が50kHz以上のローパスフィルターを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明による作用に加え、たとえばカットオフ周波数が50kHzであるローパスフィルターを用いた場合は、振動検出器から出力される信号のうち50kHz以上の周波数の信号が減衰(カット)される。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のうちのいずれか1項に記載の発明の構成において、前記算出装置で算出した摩擦力を時間とともに記録しておく記録装置を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のうちのいずれか1項に記載の発明による作用に加え、算出装置で算出された摩擦力は時間とともに記録装置に記録される。すなわち、この記録装置には、摩擦力の経時変化が記録されることとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る摩擦力測定装置の詳細について説明する。参照する図面において、図1は本発明に係る摩擦力測定装置を示す構成図であり、図2は図1のAEセンサーの取付構造を示す断面図である。
【0016】
図1に示すように、摩擦力測定装置Mは、磁気テープドライブD本体に固定される磁気ヘッド(固定部材)MHと、この磁気ヘッドMHに摺動する磁気テープMTとの摩擦力を測定する装置である。そして、この摩擦力測定装置Mは、AE(Acoutic Emission)センサー1と、ローパスフィルター2と、算出装置3と、記録装置4とで主に構成されている。ここで、AEセンサー1とは、微細な振動を電流または電圧に変換して出力するものである。
【0017】
AEセンサー1は、磁気ヘッドMHに磁気テープMTが摺動したときの振動を検出する機器であり、この磁気ヘッドMHと一体的に固定された磁気テープMTの幅方向端部をガイドするガイド部(固定部材)Gに接合されている。具体的に、このAEセンサー1は、図2に示すように、その下部11が下方に開口する有底円筒状に形成されており、この下部11の内径がガイド部Gの各部材を固定するためのねじ(固定部材)Sの頭部S1の外径と略同じ大きさに形成されている。また、この有底円筒状となる下部11の底部11aは、振動が入力される部分である振動入力部となっている。そして、この下部11をねじSの頭部S1に手で圧入(嵌合)することにより、振動入力部である底部11aがねじSに直に接触することとなる。
【0018】
ローパスフィルター2は、そのカットオフ周波数が50kHzとなっており、AEセンサー1から出力される信号のうち50kHz以上の周波数の信号を減衰(カット)させるものである。すなわち、このローパスフィルター2は、AEセンサー1から出力される多種の信号を磁気ヘッドMHと磁気テープMTとの間の摩擦に起因する特定の信号に絞っている。なお、カットオフ周波数としては、50kHz〜300kHzのものを選択するのが望ましい。
【0019】
算出装置3は、ローパスフィルター2を通ってきた信号に基づいて磁気ヘッドMHと磁気テープMTとの摩擦力を算出する装置である。そして、この算出装置3で算出された摩擦力を示すデータは、記録装置4に出力される。
【0020】
記録装置4は、算出装置3で算出した摩擦力を時間とともに記録しておく装置である。すなわち、この記録装置4は、算出装置3から出力されてくる摩擦力を示すデータと、このデータが入力された時間とを対応させて記録させておくことで、磁気ヘッドMHと磁気テープMTとの間に発生する摩擦力の経時変化を記録するものである。
【0021】
次に、この摩擦力測定装置Mを用いた摩擦力測定方法について説明する。
図1に示すように、磁気テープドライブDに図示しない磁気テープカートリッジをセットした後、この磁気テープドライブDを駆動させて磁気テープMTを走行させる。このとき、摩擦力測定装置Mも一緒に作動し、そのAEセンサー1が走行する磁気テープMTと磁気ヘッドMHとの間で発生する振動を検出し、その信号がローパスフィルター2を介して算出装置3に出力される。そして、この算出装置3で算出された摩擦力を示すデータが記録装置4に出力され、この記録装置4でそのデータが時間とともに記録され、摩擦力の経時変化が記録されることとなる。すなわち、この摩擦力測定装置Mは、振動を測定することで摩擦力の測定を行っている。
【0022】
以上によれば、本実施形態において、次のような効果を得ることができる。
(1)摩擦力測定装置Mが磁気ヘッドMHと磁気テープMTとの間で発生する振動に基づいて摩擦力を算出するので、回転しない磁気ヘッドを備えた磁気テープドライブであっても、そのドライブ内にて磁気ヘッドと磁気テープとの摩擦測定を良好に行うことができる。
(2)AEセンサー1の振動入力部である底部11aに、磁気ヘッドMHからの振動がねじSを介して直接伝達されるので、このAEセンサー1で確実に振動を検出することができる。
【0023】
(3)カットオフ周波数が50kHzとなるローパスフィルター2を用いることにより50kHz以上の周波数の信号がカットされるので、AEセンサー1から出力される多種の信号を磁気テープMTと磁気ヘッドMHとの間の摩擦に起因する特定の信号に絞ることができる。
(4)記録装置4に磁気テープMTと磁気ヘッドMHとの間に発生する摩擦力の経時変化が記録されるので、磁気テープドライブD内での摩擦現象の解析をより詳細に行うことができる。
【0024】
以上、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
本実施形態では、ガイド部Gの部材の一つであるねじSにAEセンサー1を取り付けるようにしたが、本発明はこれに限定されず、磁気ヘッドMHに直接取り付けてもよいし、また磁気テープMTと接触するたとえばガイドローラ等の他の部材に取り付けてもよい。さらに、このAEセンサー1により磁気テープMTが接触する部分の振動を検出すればよいので、この接触する部分の近傍で、かつその振動が検出可能な位置であれば、装置本体にAEセンサー1を取り付けてもよい。ただし、本実施形態のようなAEセンサー1をねじSに取り付ける方法では、このAEセンサー1の有底円筒状となる下部11にその頭部S1が嵌合可能なねじSを測定対象物に適宜設けるだけでAEセンサー1を容易に取り付けることができる。
【0025】
また、AEセンサー1を圧入して取り付けるために必ずしもねじSを設ける必要はない。たとえば、固定ヘッド等の固定部材に、AEセンサー1の下部11と嵌合可能な径で形成される突出部を設けても、この突出部にAEセンサー1を脱着自在に圧入させることができる。
【0026】
なお、このAEセンサー1の取付方法は、任意に選択可能であり、たとえばAEセンサー1の側面にフランジを形成し、このフランジをねじや接着剤等により固定部材に接合してもよい。また、たとえばAEセンサー1の有底円筒状となる下部11の内周面に雌ねじを切ることで、このAEセンサー1を測定対象物に設けた雄ねじ部にねじ込んで取り付けるようにしてもよい。ただし、本実施形態のようにねじSにAEセンサー1を手で圧入させる方法は、その脱着を容易に行うことができるので、このような方法で取り付けるのが好ましい。
【0027】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、固定部材(たとえば磁気ヘッド)と磁気テープとの間で発生する振動に基づいて摩擦力を算出するので、回転しない磁気ヘッドを備えた磁気テープドライブであっても、そのドライブ内にて磁気ヘッドと磁気テープとの摩擦測定を良好に行うことができる。
【0028】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による効果に加え、振動検出器の振動入力部に固定部材からの振動が直接伝達されるので、この振動検出器で確実に振動を検出することができる。
【0029】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明による効果に加え、たとえばカットオフ周波数が50kHzであるローパスフィルターを用いることにより50kHz以上の周波数の信号が減衰されるので、振動検出器から出力される多種の信号を磁気テープと固定部材との間の摩擦に起因する特定の信号に絞ることができる。
【0030】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のうちのいずれか1項に記載の発明による効果に加え、記録装置に磁気テープと固定部材との間に発生する摩擦力の経時変化が記録されるので、磁気テープドライブ内での摩擦現象の解析をより詳細に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る摩擦力測定装置を示す構成図である。
【図2】図1のAEセンサーの取付構造を示す断面図である。
【符号の説明】
M 摩擦力測定装置
D 磁気テープドライブ
MH 磁気ヘッド(固定部材)
MT 磁気テープ
1 AEセンサー
11a 底部(振動入力部)
2 ローパスフィルター
3 算出装置
4 記録装置
G ガイド部(固定部材)
S ねじ(固定部材)
S1 頭部
Claims (4)
- 磁気テープドライブ本体に固定される固定部材と、この固定部材に摺動する磁気テープとの摩擦力を測定する摩擦力測定装置であって、
前記固定部材またはその近傍に接合され、かつ前記固定部材に前記磁気テープが摺動したときの振動を検出する振動検出器と、
この振動検出器からの信号に基づいて前記固定部材と前記磁気テープとの摩擦力を算出する算出装置とを備えることを特徴とする摩擦力測定装置。 - 前記振動検出器の振動が入力される部分である振動入力部を、前記固定部材に直に接触させたことを特徴とする請求項1に記載の摩擦力測定装置。
- 前記振動検出器と前記算出装置との間に、カットオフ周波数が50kHz以上のローパスフィルターを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の摩擦力測定装置。
- 前記算出装置で算出した摩擦力を時間とともに記録しておく記録装置を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれか1項に記載の摩擦力測定装置。
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