JP2004177059A - 冷媒分流器 - Google Patents

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    • F25B41/45Arrangements for diverging or converging flows, e.g. branch lines or junctions for flow control on the upstream side of the diverging point, e.g. with spiral structure for generating turbulence
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Abstract

【課題】空調用熱交換器等に用いられる冷媒分流器であって、その分流器の入口パイプの軸線が傾斜しても重力の影響を受けず、各分流管に均一に冷媒を分流させることができるものの提供。
【解決手段】入口パイプ接続孔2の先端に冷媒絞り部3を介してチャンバー室4を設け、チャンバー室4に複数の出口パイプ接続孔6を連通する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷暖房用の空調器や冷凍器における冷媒の分流器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空調用熱交換器に複数の冷媒流路を並列させ、夫々の冷媒流路に並列的に冷媒を供給するため、その冷媒入口および出口に夫々分流器および合流器を取付けたものが知られている。
このような冷媒分流器として、従来、図4および図5に示すものが知られていた(例えば、特許文献1参照 )。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−336861公報
【0004】
図4の分流器11は、真鍮等の金属製の管材をプレス加工により段付状に形成し、その一端側に入口パイプ接続孔2を設けると共に、他端側に複数の出口パイプ接続孔6を形成したものである。そして入口パイプ接続孔2に入口パイプ1の先端をろう付け等により接続すると共に、夫々の出口パイプ接続孔6に出口パイプ5をろう付け等により接続していた。そして入口パイプ1から冷媒13を分流器11内に流入させ、夫々の出口パイプ5にそれを分流させていた。
【0005】
次に、図5の分流器12は真鍮等の棒材を切削加工して、その一端から他端側にY字状の冷媒流路を形成し、その一端に入口パイプ接続孔2を設け、Y字状の各分岐部の夫々の端部に出口パイプ接続孔6を形成する。そして、入口パイプ接続孔2には入口パイプ1をろう付け固定すると共に、夫々の出口パイプ接続孔6には出口パイプ5をろう付け固定していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来型の分流器は、入口側の軸線を傾斜したとき、内部を流通する冷媒が重力の影響を受けて、夫々の出口パイプ5に分配される冷媒流量が不均一になり、空調装置等の性能を悪化させる原因になっていた。
そこで本発明は、分流器を傾斜しても重力の影響を余り受けることなく、各出口パイプ5に均等に冷媒を供給できるものを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、入口パイプ(1) の先端を接続固定する一つの入口パイプ接続孔(2) が一端に開口され、、
その入口パイプ接続孔(2) の先端に、その入口パイプ接続孔(2) の断面より小なる断面の冷媒絞り部(3) を介して、その入口パイプ接続孔(2) の断面より大なる断面のチャンバー室(4) が設けられ、
そのチャンバー室(4) に、後端が連通すると共に、先端が他端部の端面に夫々開口して、夫々出口パイプ(5) が接続される複数の出口パイプ接続孔(6) と、を具備する冷媒分流器である。
【0008】
請求項2に記載の本発明は、入口パイプ(1) を接続固定する一つの入口パイプ接続孔(2) が一端に開口され、その入口パイプ接続孔(2) の先端に、その入口パイプ接続孔(2) の断面より小なる断面の冷媒絞り部(3) を介して、その入口パイプ接続孔(2) の断面より大なる断面のチャンバー室(4) が設けられ、そのチャンバー室(4) の先端側にそのチャンバー室(4) の断面以上の断面を有する装着孔(7) が他端に開口された本体(8) と、
外周が前記装着孔(7) に整合すると共に、夫々出口パイプ(5) を接続固定する複数の出口パイプ接続孔(5) が貫通された装着体(9) と、
を具備し、その装着体(9) の外周が前記本体(8) の装着孔(7) に接続固定される冷媒分流器である。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、図面に基づいて本発明の実施の形態につき説明する。
図1は本発明の冷媒分流器を示し、その(A)は(B)のC−C矢視断面図であり、(B)は(A)の右側面図である。
また、図2はその分流器の本体8であり、図3はその本体に内装される装着体9である。
【0010】
この例の分流器10は、本体8と装着体9との組立体からなる。
本体8は真鍮やアルミニューム等の金属材の鋳造品または切削加工により製作することができる。この本体8の軸直角断面の外周は円形や方形、多角形に形成できる。そして、この例では円形であり、その一端側に直径の小なる小径部があり、他端側に直径の大なる大径部があり、それらの間をテーパで接続してなる段付状に形成されている。
また、その内部の軸線上には、その一端部に入口パイプ接続孔2が開口され、中間部に断面が縮小する冷媒絞り部3および、断面が拡大するチャンバー室4を有し、他端部にチャンバー室4よりさらに断面が拡大する装着孔7が形成されている。
さらに入口パイプ接続孔2と冷媒絞り部3との間は、テーパ孔で接続されている。
【0011】
次に、装着体9は本体8と同様の金属材からなり、鋳造または切削加工により製造することができる。この装着体9の軸直角断面の外周は円形で、その一端面から他端面に3つの出口パイプ接続孔6が互いに120度離間して、同一円上に配置されている。出口パイプ接続孔6の後端側は先端側よりも小径に形成され、両者間がテーパで接続されている。この内直径は、入口パイプ接続孔2のそれに比べて小径である。
なお、入口パイプの直径が比較的小さい(例えば外径5mm、内径4mm程度)場合には、出口パイプの接続孔6を入口パイプの接続孔2と同一にすることもできる。
このようにしてなる出口パイプ接続孔6の外周は、本体8の装着孔7に嵌着され、両者間が一体にろう付け等の手段により接合される。
【0012】
その結果、本発明の分流器10は図1の如く組立てられる。そして入口パイプ接続孔2には入口パイプ1の先端が嵌着され、両者間がろう付け等の手段により接合される。
また、この例では3つの出口パイプ接続孔6に夫々出口パイプ5の後端が嵌着され、出口パイプ5と装着体9との間がろう付け等の手段により接合される。
【0013】
このようにしてなる分流器10は、その入口パイプ1に冷媒13が供給され、それが冷媒絞り部3により絞られて、チャンバー室4内にいきよい良く噴出され、気相と液相とが充分に混合される。次いで、冷媒はチャンバー室4から各出口パイプ5に均等に分配され、夫々の出口パイプ5に接続された空調用熱交換器等の各冷媒流路に供給されるものである。
この空調用熱交換器は一例として、多数のプレートフィンとそのプレートフィンに貫通しかた複数列のチューブとを有し、各チューブ端どうしが接続されて蛇行状の冷媒流路が複数並列されたものを用いることができる。
そして、各冷媒流路に冷媒が並列的に供給される。
【0014】
なお、上記の例では出口パイプ接続孔6が3つ形成されているが、それを2つまたは4つ以上にすることもできる。
【0015】
【実施例】
図1(A)において、入口パイプ1の内直径Dは、3.0 mm〜8.2 mm程度が好ましい。また出口パイプ5は、一例として内直径3.16mm( 肉厚0.8 mm、外直径4.76mm) を使用することができる。
なお、本発明は上記例のパイプ以外にも使用することができる。
次に、冷媒絞り部3の内直径Dは2.5 mmm〜5.0mm とすることができる。 ここで、D/Dは2.0 〜3.6 とすることができる。下限値2.0より小さくなると、冷媒絞り部3による絞り効果が小さくなり、分流バランスが均一になりにくい。即ち、冷媒に重力の影響を受け易いことになり、分流バランスが悪くなる。
次に、上限値3.6より値が多くなると、冷媒絞り部3が絞り過ぎとなり、管内の圧損が高くなり、冷媒の流通に悪影響を与えることになる。
【0016】
【発明の作用・効果】
本発明の冷媒分流器は、その入口パイプ接続孔2の先端に断面が小さくなる冷媒絞り部3を介して断面の大きなチャンバー室4が設けられているから、冷媒は冷媒絞り部3を介してチャンバー室4内に勢いよく噴出され、そのチャンバー室4から複数の出口パイプ5に均等に分流させることができる。即ち、分流器10の軸線の姿勢がどのようなものであっても、重力の影響を殆ど受けることなく、夫々の出口パイプ5に均等に冷媒を流通させることができる。それにより空調器等の各流路に均等に冷媒を流し、空調器各部の熱交換を促進させることができる。
【0017】
また、冷媒分流器を本体8と装着体9とで構成したものにおいては、製造が容易で性能の良い冷媒分流器を提供できる。即ち、冷媒分流器の中間部に断面が拡大されたチャンバー室4とそれに隣接する冷媒絞り部3とを容易に、切削加工や鋳造により製造することができる。そして、複数の出口パイプ接続孔6を夫々チャンバー室4に連通させ、それらに取付けられた出口パイプ5に均一に冷媒を分配することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷媒分流器の組立て状態を示す縦断面図および右側面図。
【図2】本発明の冷媒分流器の本体8のC−C断面図および右側面図。
【図3】同冷媒分流器に用いられる装着体9のD−D断面図および右側面図。
【図4】従来型分流器の縦断面図。
【図5】他の従来型分流器の縦断面図。
【符号の説明】
1 入口パイプ
2 入口パイプ接続孔
3 冷媒絞り部
4 チャンバー室
5 出口パイプ
6 出口パイプ接続孔
7 装着孔
8 本体
9 装着体
10〜12 分流器
13 冷媒

Claims (2)

  1. 入口パイプ(1) の先端を接続固定する一つの入口パイプ接続孔(2) が一端に開口され、、
    その入口パイプ接続孔(2) の先端に、その入口パイプ接続孔(2) の断面より小なる断面の冷媒絞り部(3) を介して、その入口パイプ接続孔(2) の断面より大なる断面のチャンバー室(4) が設けられ、
    そのチャンバー室(4) に、後端が連通すると共に、先端が他端部の端面に夫々開口して、夫々出口パイプ(5) が接続される複数の出口パイプ接続孔(6) と、を具備する冷媒分流器。
  2. 入口パイプ(1) を接続固定する一つの入口パイプ接続孔(2) が一端に開口され、その入口パイプ接続孔(2) の先端に、その入口パイプ接続孔(2) の断面より小なる断面の冷媒絞り部(3) を介して、その入口パイプ接続孔(2) の断面より大なる断面のチャンバー室(4) が設けられ、そのチャンバー室(4) の先端側にそのチャンバー室(4) の断面以上の断面を有する装着孔(7) が他端に開口された本体(8) と、
    外周が前記装着孔(7) に整合すると共に、夫々出口パイプ(5) を接続固定する複数の出口パイプ接続孔(5) が貫通された装着体(9) と、
    を具備し、その装着体(9) の外周が前記本体(8) の装着孔(7) に接続固定される冷媒分流器。
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