JP2004175798A - 医薬製剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルを有効成分とする安定な医薬製剤組成物を提供する。
【解決手段】 2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルを有効成分とし、該2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルの二量体及び/または加水分解物の生成が実質的に抑制された医薬製剤組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルを有効成分とし、該2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルの二量体及び/または加水分解物の生成が実質的に抑制された医薬製剤組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は医薬製剤組成物に関し、詳しくは、2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルを有効成分とする医薬製剤組成物に関する。
原薬の光分解の抑制や錠剤の光による外観変化を防止するための手法としては、素錠自体を遮光する遮光コーティング、または、包装で遮光する遮光包装が知られている。このうち、包装で遮光する方法は、包装開封後の安定性が保証できないので、製剤バルク自体を遮光する方法が望ましい。
また、錠剤の遮光は、フィルムコーティングによる遮光と糖衣コーティングによる遮光が一般的に用いられている。コーティング成分のうち、遮光成分としては、酸化チタンを用いるのが常法であるが、医薬品で用いられる酸化チタンは、各国の公定書で純度や不純物の含有量が規定されており、一般的には高純度で不純物の含量が低いものの使用が求められている。
また、錠剤の遮光は、フィルムコーティングによる遮光と糖衣コーティングによる遮光が一般的に用いられている。コーティング成分のうち、遮光成分としては、酸化チタンを用いるのが常法であるが、医薬品で用いられる酸化チタンは、各国の公定書で純度や不純物の含有量が規定されており、一般的には高純度で不純物の含量が低いものの使用が求められている。
ところで、2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステル(以下「化合物A」と称することもある」は特許文献1に記載の抗HBV剤として知られる化合物であるが、これまで本化合物の製剤化に関しては特許文献1に記載されたような一般的な製剤化技術しか知られていなかった。
特開平9−255695号
前述の化合物Aから成る素錠は、光により外観変化を起こし黄色味を帯びてくる。また、この素錠を一般的な親水性物質及び酸化チタンを含有する遮光性のコーティング被膜によって1層以上に被覆したコーティング錠では、光により化合物Aの2分子が反応して二量体を生成する。
一方、酸化チタンを含有しないフィルムコーティング錠では、遮光能が十分ではなく、錠剤は外観変化を起こす。更に酸化チタンを含有しない糖衣コーティング錠では、遮光性能は十分であるが、糖衣錠内核の水分含量を減らすことができないため、錠剤は加水分解をおこしやすく保存安定性が十分ではない。
本発明は、上記課題を解決すべく種々の検討を重ねた結果、化合物Aの素錠に微量の3価以下の金属不純物を含有し、且つ、酸化チタンの純度としては各局の公定書の規格を満たす純度99%以上の酸化チタンを用いたフィルムコーティングにより、錠剤の外観変化及び光による二量体の生成を抑制した錠剤を提供できることを見出した。
更に本錠剤は、錠剤中の含水量を容易にコントロール出来ることから、含水量を低減させた錠剤により錠剤中の化合物Aの加水分解を抑制し、保存安定性にも優れることを確認し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルを有効成分とし、該2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルの二量体及び/または加水分解物の生成が実質的に抑制された医薬製剤組成物。
(2)二量体が下記式(1)で表される化合物である前記(1)記載の組成物。
…(1)
(3)加水分解物が下記式(2)で表される化合物である前記(1)または(2)記載の組成物。
(3)加水分解物が下記式(2)で表される化合物である前記(1)または(2)記載の組成物。
…(2)
(4)錠剤である前記(1)から(3)のいずれかに記載の組成物。
(4)錠剤である前記(1)から(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)コーティング層を有する前記(1)から(4)のいずれかに記載の組成物。
(6)コーティング層が、3価以下の金属不純物を含有し、かつ、純度99%以上の酸化チタンを含む、前記(5)記載の組成物。
(7)コーティング層が、3価以下の金属不純物を含有し、かつ、純度99%以上の酸化チタン及び親水性化合物を含む、前記(5)記載の組成物。
(8)酸化チタンが、コーティング層中の親水性化合物の濃度に対し、約200%以下である前記(6)または(7)に記載の組成物。
(9)酸化チタンが、コーティング層中の親水性化合物の濃度に対し、約6%以上である前記(6)から(8)のいずれかに記載の組成物。
(10)親水性化合物が、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースから選ばれる前記(6)から(9)のいずれかに記載の組成物。
(11)親水性化合物が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである前記(6)から(9)のいずれかに記載の組成物。
(12)含水量が医薬製剤組成物全重量に対し約3%以下である前記(1)から(11)のいずれかに記載の組成物。
(13)含水量が医薬製剤組成物全重量に対し約2.8%以下である前記(1)から(11)のいずれかに記載の組成物。
(14)含水量が医薬製剤組成物全重量に対し約1%以上である前記(1)から(13)のいずれかに記載の組成物。
(15)素錠に含水量が約2%以下の主添加剤を含む前記(4)から(14)のいずれかに記載の組成物。
(16)素錠にD−マンニトールを含む前記(1)から(15)のいずれかに記載の組成物。
(17)有効成分を、2.5mg、5mg、10mgまたは20mg含む前記(1)から(16)のいずれかに記載の組成物。
(18)抗ウイルス剤として使用される前記(1)から(17)のいずれかに記載の組成物。
(19)ウイルスがB型肝炎ウイルスまたは水痘帯状疱疹ウイルスである前記(18)記載の組成物。
本発明によれば、2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルを有効成分とし、該2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルを有効成分とする安定な医薬製剤組成物を提供可能である。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明は2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルを有効成分とする医薬製剤組成物である。2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルは、特開平9−255695号公報に記載された公知の化合物であり、該公報に記載の方法またはそれに準じた方法により適宜製造することが可能である。
本発明においては、2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルの二量体及び加水分解物の生成が実質的に抑制された医薬製剤組成物が提供される。ここで二量体とは、前記式(1)で代表される化合物であり、加水分解物とは前記式(2)で代表される化合物である。
本発明においては、これらの化合物の生成が、薬学的に許容される範囲で抑制されていれば良いので、その抑制量は特に限定されない。一例を挙げると、後述の実施例1に記載の保存安定性試験において、前記式(2)で表わされる化合物の生成が約3%以下(40℃75%RH)であることが挙げられる。また、前記式(1)で表わされる化合物の生成は、後述の実施例1に記載の光安定性試験において、約2%以下、好ましくは約1%以下、さらに好ましくは約0.5%以下であることが挙げられる。
本発明の医薬製剤組成物としては、錠剤、散剤(顆粒剤、細粒剤を含む)等が挙げられるが、好ましくは錠剤である。
本発明においては錠剤の中でも、素錠に対してフィルムコーティングを施したフィルムコーティング錠が好ましい例として挙げられる。
素錠において使用される主添加剤は、化合物Aが加水分解をおこしやすいことから考えると、含水量が約2%以下のものが好ましく、D−マンニトール等が好ましいものとして挙げられる。
また、本発明の医薬製剤組成物においては、コーティング層を有することが好ましい。コーティング層としては、微量の3価以下の金属不純物を含有し、かつ、純度99%以上の酸化チタンを含むことが好ましい。前記のような純度99%以上の酸化チタンとは各局の公定書の規格を満たす純度99%以上の酸化チタンを言う。さらに、コーティング層には、前述の酸化チタンのほかに、親水性化合物を含む。
ここで、親水性化合物とは、通常医薬製剤のフィルムコーティングに使用される親水性化合物であれば特に制限はされない。例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース等が挙げられるが、好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
コーティング層において、微量の3価以下の金属不純物を含有し、かつ、純度99%以上の酸化チタンは、コーティング層における水溶性化合物の濃度に対して、上限は錠剤表面の肌荒れや色味(灰色化)等に影響を与えない範囲で決定され、約200%以下であることが好ましく、下限は約6%である場合が好ましい例として挙げられる。
本発明により提供される医薬製剤組成物は、製剤中の含水量を容易にコントロール可能である。その結果、含水量を低減させた医薬製剤組成物を提供可能であり、2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルの加水分解物である前記式(2)で表される化合物の生成を抑制し、保存安定性に優れた医薬製剤組成物を提供することができる。
具体的には、含水量が医薬製剤組成物全重量に対し約3%以下である医薬製剤組成物が好ましく、さらに好ましくは、含水量が約2.8%以下である場合が挙げられ、含水量の下限としては約1%が好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されない。
なお、以下の実施例で使用した2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステル(以下「化合物A」と称することもある)は特開平9−255695号公報に記載の方法に準じて製造したものである。
実施例1 素錠の製造
化合物AとD−マンニトール(含水量2%以下)を重量比で1:20の比率で混合し、錠剤成型器で製してペレット錠1を得た。同様にしてD−マンニトールの代わりに乳糖(含水量約4―6%)を用いてペレット錠2を得た。ペレット錠1及び2の保存安定性試験(40℃75%RH、50℃で3カ月保存)の結果を以下の表1に示した。安定性の比較は、ペレット錠のイニシャルからの色差△Eと前記式(2)で表される化合物(加水分解物)の生成%で示した。
化合物AとD−マンニトール(含水量2%以下)を重量比で1:20の比率で混合し、錠剤成型器で製してペレット錠1を得た。同様にしてD−マンニトールの代わりに乳糖(含水量約4―6%)を用いてペレット錠2を得た。ペレット錠1及び2の保存安定性試験(40℃75%RH、50℃で3カ月保存)の結果を以下の表1に示した。安定性の比較は、ペレット錠のイニシャルからの色差△Eと前記式(2)で表される化合物(加水分解物)の生成%で示した。
これらの結果より、含水量の少ない主添加剤の代表であるD−マンニトールが、色変、加水分解物の生成%の比較で安定であることがわかる。
表1 ペレット錠1及び2の保存安定性試験
色差(△E)
色差(△E)
結果を第1図に示す。これらの結果より、素錠では、外観変化(着色)をおこし色差(△E)が増加し、光により着色することが明らかであった。
上記実施例1を参考にして、下記表2に記載の組成からなるそれぞれの素錠を製造した。
実施例2
化合物A100g、D−マンニトール3,700gおよびトウモロコシデンプン924gをハイスピードミキサー(深江工業製、FS−GS−25J)に投入、混合した。得られた混合物を、フローコーター(フロイント産業製、FLO−5M)に投入して、精製水2070gに溶解させたヒドロキシプロピルセルロース(以下「HPC」と称することもある)124gを結合剤として噴霧造粒した。この造粒物を乾燥、篩過後、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(以下「LHPC」と称することもある)52g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学製植物性)100gと共にV型混合機(明和工業製、SVM−50)に投入、混合した後、ロータリー式打錠機(菊水製作所製、AQUARIUS)で錠剤を調製した。
化合物A100g、D−マンニトール3,700gおよびトウモロコシデンプン924gをハイスピードミキサー(深江工業製、FS−GS−25J)に投入、混合した。得られた混合物を、フローコーター(フロイント産業製、FLO−5M)に投入して、精製水2070gに溶解させたヒドロキシプロピルセルロース(以下「HPC」と称することもある)124gを結合剤として噴霧造粒した。この造粒物を乾燥、篩過後、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(以下「LHPC」と称することもある)52g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学製植物性)100gと共にV型混合機(明和工業製、SVM−50)に投入、混合した後、ロータリー式打錠機(菊水製作所製、AQUARIUS)で錠剤を調製した。
実施例3
化合物A200g、D−マンニトール3,580gおよびトウモロコシデンプン896gをハイスピードミキサー(深江工業製、FS−GS−25J)に投入、混合した。得られた混合物を、フローコーター(フロイント産業製、FLO−5M)に投入して、精製水2070gに溶解させたヒドロキシプロピルセルロース124gを結合剤として噴霧造粒した。この造粒物を乾燥、篩過後、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース100g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学製植物性)100gと共にV型混合機(明和工業製、SVM−50)に投入、混合した後、ロータリー式打錠機(菊水製作所製、AQUARIUS)で錠剤を調製した。
化合物A200g、D−マンニトール3,580gおよびトウモロコシデンプン896gをハイスピードミキサー(深江工業製、FS−GS−25J)に投入、混合した。得られた混合物を、フローコーター(フロイント産業製、FLO−5M)に投入して、精製水2070gに溶解させたヒドロキシプロピルセルロース124gを結合剤として噴霧造粒した。この造粒物を乾燥、篩過後、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース100g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学製植物性)100gと共にV型混合機(明和工業製、SVM−50)に投入、混合した後、ロータリー式打錠機(菊水製作所製、AQUARIUS)で錠剤を調製した。
実施例4
化合物A400g、D−マンニトール3,380gおよびトウモロコシデンプン844gをハイスピードミキサー(深江工業製、FS−GS−25J)に投入、混合した。得られた混合物を、フローコーター(フロイント産業製、FLO−5M)に投入して、精製水2070gに溶解させたヒドロキシプロピルセルロース124gを結合剤として噴霧造粒した。この造粒物を乾燥、篩過後、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース152g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学製植物性)100gと共にV型混合機(明和工業製、SVM−50)に投入、混合した後、ロータリー式打錠機(菊水製作所製、AQUARIUS)で錠剤を調製した。
実施例5
化合物A800g、D−マンニトール2,980gおよびトウモロコシデンプン744gをハイスピードミキサー(深江工業製、FS−GS−25J)に投入、混合した。得られた混合物を、フローコーター(フロイント産業製、FLO−5M)に投入して、精製水2070gに溶解させたヒドロキシプロピルセルロース124gを結合剤として噴霧造粒した。この造粒物を乾燥、篩過後、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース252g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学製植物性)100gと共にV型混合機(明和工業製、SVM−50)に投入、混合した後、ロータリー式打錠機(菊水製作所製、AQUARIUS)で錠剤を調製した。
化合物A400g、D−マンニトール3,380gおよびトウモロコシデンプン844gをハイスピードミキサー(深江工業製、FS−GS−25J)に投入、混合した。得られた混合物を、フローコーター(フロイント産業製、FLO−5M)に投入して、精製水2070gに溶解させたヒドロキシプロピルセルロース124gを結合剤として噴霧造粒した。この造粒物を乾燥、篩過後、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース152g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学製植物性)100gと共にV型混合機(明和工業製、SVM−50)に投入、混合した後、ロータリー式打錠機(菊水製作所製、AQUARIUS)で錠剤を調製した。
実施例5
化合物A800g、D−マンニトール2,980gおよびトウモロコシデンプン744gをハイスピードミキサー(深江工業製、FS−GS−25J)に投入、混合した。得られた混合物を、フローコーター(フロイント産業製、FLO−5M)に投入して、精製水2070gに溶解させたヒドロキシプロピルセルロース124gを結合剤として噴霧造粒した。この造粒物を乾燥、篩過後、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース252g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学製植物性)100gと共にV型混合機(明和工業製、SVM−50)に投入、混合した後、ロータリー式打錠機(菊水製作所製、AQUARIUS)で錠剤を調製した。
表2 素錠の処方
上記実施例2で得られた素錠の700gに対し、精製水439g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下「HPMC」と称することもある)2910 35g、プロピレングリコール7g、タルク5gおよび高純度酸化チタン(東邦チタニウム製、NA−61)または、3価以下不純物を含有する純度99%以上の酸化チタン(石原産業製、A−100)10.5gからなるコーティング液を調製した。このコーティング液をパン型コーティング機(フロイント産業製、HCT−30)にて素錠に噴霧乾燥して1錠あたりコーティング被膜が5mgとなるように施した。これに、少量の硬化油を粉末添加コーティングしてコーティング錠を製した。製した錠剤の光安定性試験の結果を表4に示した。なお、光安定性試験は実施例1に記載の方法で行った。
表4より高純度酸化チタンを使用した場合には、外観変化は見られないが、上記式(1)で示される化合物(二量体)が多く生成することがわかる。
表3 コーティング処方
実施例2と同様の手法にて製造した素錠に、微量の3価以下の不純物を含有する酸化チタンを遮光剤として、表5に示すようなコーティング処方でコーティングを施した。コーティングは実施例6と同様にして施し、コーティング被膜中の酸化チタン含量が、6.7〜20.0%までの3種のコーティング錠を製した。製したコーティング錠に対し実施例1と同様の光安定性試験を行った結果を表6に示した。コーティング被膜中の酸化チタン含量が6.6%のコーティング錠が色差(△E)も小さく、上記式(1)で示される化合物(二量体)の生成量も少なく安定であることがわかる。
表5 コーティング処方
実施例2、3、4及び5で得られた素錠に対し表7に示すようなコーティング処方で実施例6と同様の手法によりコーティングを施した。即ち、精製水1,820g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 120g、プロピレングリコール28g、タルク20gおよび3価以下不純物を含有する純度99%以上の酸化チタン(石原産業製、A−100)12gからなるコーティング液を調製する。このコーティング液をパン型コーティング機(パウレック製、DRC−500)にて素錠に噴霧乾燥して1錠あたりコーティング被膜が5mgとなるように施す。これに、少量の硬化油を粉末添加コーティングしてコーティング錠を製する。
製した錠剤の実施例8及び実施例11の光安定性試験の結果(実施例1と同様の光安定性試験)を表8に示した。色差(△E)も十分許容範囲で小さく、二量体の生成量も少なく安定であることがわかる。
表7 素錠及びコーティングの処方
Claims (19)
- 2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルを有効成分とし、該2−アミノ−6−(4−メトキシフェニルチオ)−9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]プリン ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エステルの二量体及び/または加水分解物の生成が実質的に抑制された医薬製剤組成物。
- 錠剤である請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
- コーティング層を有する請求項1から4のいずれかに記載の組成物。
- コーティング層が、3価以下の金属不純物を含有し、かつ、純度99%以上の酸化チタンを含む、請求項5記載の組成物。
- コーティング層が、3価以下の金属不純物を含有し、かつ、純度99%以上の酸化チタン及び親水性化合物を含む、請求項5記載の組成物。
- 酸化チタンが、コーティング層中の親水性化合物の濃度に対し、約200%以下である請求項6または7に記載の組成物。
- 酸化チタンが、コーティング層中の親水性化合物の濃度に対し、約6%以上である請求項6から8のいずれかに記載の組成物。
- 親水性化合物が、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースから選ばれる請求項6から9のいずれかに記載の組成物。
- 親水性化合物が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項6から9のいずれかに記載の組成物。
- 含水量が医薬製剤組成物全重量に対し約3%以下である請求項1から11のいずれかに記載の組成物。
- 含水量が医薬製剤組成物全重量に対し約2.8%以下である請求項1から11のいずれかに記載の組成物。
- 含水量が医薬製剤組成物全重量に対し約1%以上である請求項1から13のいずれかに記載の組成物。
- 素錠に含水量が約2%以下の主添加剤を含む請求項4から14のいずれかに記載の組成物。
- 素錠にD−マンニトールを含む請求項1から15のいずれかに記載の組成物。
- 有効成分を、2.5mg、5mg、10mgまたは20mg含む請求項1から16のいずれかに記載の組成物。
- 抗ウイルス剤として使用される請求項1から17のいずれかに記載の組成物。
- ウイルスがB型肝炎ウイルスまたは水痘帯状疱疹ウイルスである請求項18記載の組成物。
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JP (1) | JP2004175798A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008018556A1 (en) * | 2006-08-09 | 2008-02-14 | Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation | Tablet |
WO2010018866A1 (ja) * | 2008-08-14 | 2010-02-18 | 杏林製薬株式会社 | 安定化された医薬組成物 |
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2003
- 2003-11-14 JP JP2003384412A patent/JP2004175798A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008018556A1 (en) * | 2006-08-09 | 2008-02-14 | Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation | Tablet |
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JPWO2010018866A1 (ja) * | 2008-08-14 | 2012-01-26 | 杏林製薬株式会社 | 安定化された医薬組成物 |
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