JP2007197410A - フィルムコーティング錠 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類から選ばれる1種又は2種以上を含有する素錠に、ポリビニルアルコールを含有するフィルム層がコーティングされてなることを特徴とするフィルムコーティング錠。
【効果】 本発明の構成とすることによって、不快な臭いおよび不快な味が低減され、かつ経時での変色(褐変)が抑制された、ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する錠剤を得ることができる。
【選択図】 なし
【効果】 本発明の構成とすることによって、不快な臭いおよび不快な味が低減され、かつ経時での変色(褐変)が抑制された、ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する錠剤を得ることができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有するフィルムコーティング錠に関する。
ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、またはアミノ糖類を配合する錠剤は、服用時に不快臭や不快味があり、特に保存後の臭い、味が悪く、これらの改善が必要である。また、これらは経時による変色(褐変)も課題となっていた。
特開2003−300833(特許文献1)には、素錠中に塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、およびビタミンB12類を含有し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合したフィルム層でコーティングされたことを特徴とするフィルムコーティング錠が提案されているが、不快臭や不快味の抑制にある程度の効果を奏するものの、経時による錠剤の変色(褐変)に対しての効果は、未だ十分とは言えない。
特開2003−300883
特表2002−515074
特開2002−3366
特開平8−59512
本発明の目的は、ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類から選ばれる化合物が有する不快な臭いおよび味を低減でき、かつ経時での変色が抑制された錠剤を提供することにある。
本発明者らは前記目的を達成するために検討した結果、ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類から選ばれる化合物を配合する錠剤に、ポリビニルアルコールを基剤とするフィルム組成物をコーティングすることによって、不快臭と不快味を低減でき、かつ経時での変色が抑制された錠剤が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は
<1>
ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類から選ばれる1種又は2種以上を含有する素錠に、ポリビニルアルコールを含有するフィルム層がコーティングされてなることを特徴とするフィルムコーティング錠。
<2>
素錠重量に対して、4〜7質量%のフィルム層でコーティングされてなることを特徴とする<1>記載のフィルムコーティング錠。
<3>
ビタミンB1類が、塩酸チアミン、硝酸チアミン、硝酸ビスチアミン、チアミンジスルフィド、チアミンジセチル硫酸エステル塩、塩酸フルスルチアミン、塩酸ジセチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、ベンフォチアミン、フルスルチアミン、プロスルチアミンから選ばれる1種または2種以上である、<1>または<2>に記載のフィルムコーティング錠。
<4>
グルコサミノグリカン類が、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、またはそれらの塩から選ばれる1種または2種以上である、<1>〜<3>に記載のフィルムコーティング錠。
<5>
アミノ糖類が、シアル酸、ムラミン酸、グルコサミン、グルコサミン誘導体、またはそれらの塩から選ばれる1種または2種以上である、<1>〜<4>に記載のフィルムコーティング錠。
を提供するものである。
すなわち、本発明は
<1>
ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類から選ばれる1種又は2種以上を含有する素錠に、ポリビニルアルコールを含有するフィルム層がコーティングされてなることを特徴とするフィルムコーティング錠。
<2>
素錠重量に対して、4〜7質量%のフィルム層でコーティングされてなることを特徴とする<1>記載のフィルムコーティング錠。
<3>
ビタミンB1類が、塩酸チアミン、硝酸チアミン、硝酸ビスチアミン、チアミンジスルフィド、チアミンジセチル硫酸エステル塩、塩酸フルスルチアミン、塩酸ジセチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、ベンフォチアミン、フルスルチアミン、プロスルチアミンから選ばれる1種または2種以上である、<1>または<2>に記載のフィルムコーティング錠。
<4>
グルコサミノグリカン類が、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、またはそれらの塩から選ばれる1種または2種以上である、<1>〜<3>に記載のフィルムコーティング錠。
<5>
アミノ糖類が、シアル酸、ムラミン酸、グルコサミン、グルコサミン誘導体、またはそれらの塩から選ばれる1種または2種以上である、<1>〜<4>に記載のフィルムコーティング錠。
を提供するものである。
前記本発明の構成とすることによって、不快な臭いおよび味が低減され、かつ経時での変色が抑制された、ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する錠剤を得ることができる。
本発明のフィルムコーティング錠は、有効成分としてビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類を含有する。
前記ビタミンB1類としては、例えばビタミンB1(塩酸チアミン、硝酸チアミン、硝酸ビスチアミン、チアミンジスルフィド、チアミンジセチル硫酸エステル塩等)、ビタミンB1誘導体(塩酸フルスルチアミン、塩酸ジセチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、ベンフォチアミン、フルスルチアミン、プロスルチアミン等)、があげられる。好ましいビタミンB1類は、硝酸チアミン、塩酸チアミンである。ビタミンB1の含有量は、錠剤組成物中、0.2〜2質量%とすることが好ましい。
前記グルコサミノグリカン類としては、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、それらの塩があげられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が好ましく使用される。これらの含有量は、錠剤組成物中、20〜80質量%とすることが好ましい。
前記アミノ糖類としては、シアル酸、ムラミン酸、グルコサミン、グルコサミン塩(例えばグルコサミン塩酸塩、グルコサミン硫酸塩、グルコサミンリン酸塩)、グルコサミン誘導体(N−アセチルグルコサミン、N−メチル−L−グルコサミンなど)などがあげられる。アミノ糖は、D,L又はDL体であってもよい。好ましいアミノ糖類は、グルコサミン、グルコサミン塩である。アミノ糖類の含有量は、錠剤組成物中、10〜40質量%とすることが好ましい。
さらに本発明のフィルムコーティング錠には、素錠成分として、その他の有効成分、添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で含有していてもよい。
前記その他の有効成分としては、例えば、ビタミンB12(コバラミン、シアノコバラミン等)、ビタミンB2(リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビン等)、ビタミンB6(塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール等)、ビタミンC(アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム等)、ビタミンE(コハク酸d−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム、酢酸d−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール等)、アミノ酸類(アスパラギン酸、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸カルシウム、アスパラギン、バリン、ロイシン、イソロイシン、アラニン、アルギニン、グルタミン、リジン、グルタミン酸、プロリン、システイン、スレオニン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、グリシン、セリン等)、タウリン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム(例:パントテン酸カルシウムタイプS(商品名))、ビオチン、γ−オリザノール、オロチン酸、グルクロノラクトン、グルクロン酸アミド、ヨクイニン、コラーゲン等が挙げられる。これらの有効成分を配合する場合、その量は特に限定されるものではなく、経口製剤に含有可能な範囲で目的に応じて設定すればよいが、通常、20質量%程度以下とすることが好ましい。
前記添加剤としては、以下のものがあげられる。
・賦形剤:ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、キシリトール等の糖アルコール、トウモロコシデンプン等のデンプン、乳糖、白糖、粉末還元麦芽糖水アメ等の糖類
・結合剤:結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 、ポビドン
・崩壊剤:クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
・滑沢剤:ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム
・色素:酸化チタン等の顔料、酸性色素、塩基性色素等
本発明のフィルムコーティング錠に使用する素錠の製造方法としては、新しい製剤学(一番ヶ瀬尚監修、廣川書店)、経口投与製剤の処方設計(京都大学大学院薬学研究科教授橋田充編、薬業時報社)、粉体の圧縮成形技術(粉体工学・製剤と粒子設計部会編、日刊工業新聞社)のような刊行物に記載されている方法を用いて得ることができる。例えば、ビタミンB1、グリコサミノグリカン類、アミノ糖類等の有効成分、賦形剤を混合し、混合粉体をそのままあるいは結合剤を用いて造粒・整粒し、その後崩壊剤、滑沢剤を添加して混合し、打錠することにより素錠を得ることができる。
・賦形剤:ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、キシリトール等の糖アルコール、トウモロコシデンプン等のデンプン、乳糖、白糖、粉末還元麦芽糖水アメ等の糖類
・結合剤:結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 、ポビドン
・崩壊剤:クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
・滑沢剤:ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム
・色素:酸化チタン等の顔料、酸性色素、塩基性色素等
本発明のフィルムコーティング錠に使用する素錠の製造方法としては、新しい製剤学(一番ヶ瀬尚監修、廣川書店)、経口投与製剤の処方設計(京都大学大学院薬学研究科教授橋田充編、薬業時報社)、粉体の圧縮成形技術(粉体工学・製剤と粒子設計部会編、日刊工業新聞社)のような刊行物に記載されている方法を用いて得ることができる。例えば、ビタミンB1、グリコサミノグリカン類、アミノ糖類等の有効成分、賦形剤を混合し、混合粉体をそのままあるいは結合剤を用いて造粒・整粒し、その後崩壊剤、滑沢剤を添加して混合し、打錠することにより素錠を得ることができる。
本発明におけるフィルムコーティング錠は、前記素錠の表面に、ポリビニルアルコールを主基剤とするフィルムコーティングを施す。これにより、高湿度下においてもビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類が有する不快な臭いおよび味を効果的に低減し、かつ経時による変色を抑制することができる。
本発明のフィルムコーティングで使用するポリビニルアルコールは、通常、医薬品のフィルムコーティングに使用されるいずれのものも用いられるが、部分けん化物が好ましく、例えばけん化度70〜95モル%、特に80〜90モル%、更に85〜90モル%であるものが好ましく用いられる。また、重合度は100〜3000、特に300〜1000のものとすると好適である。前記範囲のポリビニルアルコールを使用すれば、ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類の不快な臭いおよび味、経時での変色の特に優れた抑制効果が得られるのみならず、更に素錠への接着性や造膜性が良好である。
前記フィルムコーティングのフィルム層中のポリビニルアルコールの含有量は、通常、フィルム組成物中25〜95質量%、好ましくは30〜80質量%、さらに好ましくは40〜75質量%である。
本発明のフィルムコーティングに使用する高分子化合物としては、ポリビニルアルコールのみを使用することが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリビニルピロリドンなど他の高分子化合物を使用することもできる。他の高分子化合物を併用するその場合は、高分子組成中のポリビニルアルコール量は、90質量%以上、特に95質量%以上、更に98質量%以上とすることが好ましい。
さらに必要に応じて、フィルム層に通常用いられる量の可塑剤、着色剤等の添加剤を配合することができる。
前記可塑剤としては、ポリエチレングリコール(マクロゴール6000等)、コポリビドン、グリセリン、エチレングリコールなどが挙げられる。(好ましい含有量:フィルム組成物中10〜30質量%)。
前記着色剤としては、タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、黄色5号アルミニウムレーキなどの顔料系およびタール系色素が挙げられる。(好ましい含有量:フィルム組成物中10〜30質量%)。
前記フィルムコーティング成分は、適切な溶媒中に溶解または分散させ、フィルムコーティング用液を調整する。好ましい溶媒は、水である。好ましくは、ポリビニルアルコール濃度が8〜20質量%濃度となる水溶液とすることが好ましい。
素錠のフィルムコーティングは、ポリビニルアルコールを基剤として含有するフィルムコーティング液を素錠に噴霧し、乾燥することにより得ることができる。該素錠は所望によりポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース等でアンダーコーティングされていてもよい。フィルムコーティング液の噴霧は市販のフィルムコーティング機を用いるなどの公知の方法により行うことができる。
フィルムコーティングは、好ましくは素錠重量に対してフィルム層が4〜7質量%、さらに好ましくは5〜7質量%、特に好ましくは6〜7質量%となるように行う。フィルム層が4質量%以上で、より効果的にビタミンB1類グリコサミノグリカン類、アミノ糖類が有する不快な臭いおよび味を効果的に低減し、かつ経時での変色を抑制することができる。またフィルム層が7質量%以上の場合、製造における作業時間やコストがかかることから上限を7質量%とした。なお、これらの製造条件は通常のフィルムコーティング錠の製造における条件を採用すればよい。
かくして得られる本発明のフィルムコーティング錠は、通常の錠剤と同様に投与すればよい。
(実施例1)
硝酸チアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、L−アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等量混合物、塩酸グルコサミンとD−マンニトールを混合した混合粉に、精製水に溶解したヒドロキシプロピルセルロース(濃度4質量%)を噴霧し、フローコーター(FLO-5型、フロイント産業(株)製)を用いて流動層造粒し、75℃で乾燥した。(重量平均粒子径100〜300μm)
乾燥した造粒粉に、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロースおよびステアリン酸マグネシウムを混合し、均一になるまで攪拌する。混合物を、ロータリー型打錠機にて打錠し、円形錠剤(直径9mm、重量400mg、硬度6kg(デジタル硬度計で計測))を得た。以下に、錠剤の処方を示す。
硝酸チアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、L−アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等量混合物、塩酸グルコサミンとD−マンニトールを混合した混合粉に、精製水に溶解したヒドロキシプロピルセルロース(濃度4質量%)を噴霧し、フローコーター(FLO-5型、フロイント産業(株)製)を用いて流動層造粒し、75℃で乾燥した。(重量平均粒子径100〜300μm)
乾燥した造粒粉に、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロースおよびステアリン酸マグネシウムを混合し、均一になるまで攪拌する。混合物を、ロータリー型打錠機にて打錠し、円形錠剤(直径9mm、重量400mg、硬度6kg(デジタル硬度計で計測))を得た。以下に、錠剤の処方を示す。
[錠剤処方](なお、「部」は「質量部」を示す。以下、同じ)
硝酸チアミン 0.83部
コンドロイチン硫酸ナトリウム 22.22部
L−アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等量混合物 5.56部
塩酸グルコサミン 27.78部
D−マンニトール 13.89部
ヒドロキシプロピルセルロース 4.17部
クロスカルメロースナトリウム 2.78部
結晶セルロース 22.5 部
ステアリン酸マグネシウム 0.28部
合計 100 部
硝酸チアミン 0.83部
コンドロイチン硫酸ナトリウム 22.22部
L−アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等量混合物 5.56部
塩酸グルコサミン 27.78部
D−マンニトール 13.89部
ヒドロキシプロピルセルロース 4.17部
クロスカルメロースナトリウム 2.78部
結晶セルロース 22.5 部
ステアリン酸マグネシウム 0.28部
合計 100 部
上記の素錠3600gにコーティング剤106.5gを精製水426gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC-500、(株)パウレック)にて、素錠重量に対して4%(w/w)コーティングし、70℃にて乾燥し、フィルムコーティング錠を得た。以下に、コーティング剤の処方を示す。
[コーティング剤処方](なお、「部」は「重量部」を示す.以下、同じ)
ポリビニルアルコール(*) 50.4部
マクロゴール6000 17.0部
タルク 17.0部
酸化チタン 12.0部
合計 100 部
(*)ポリビニルアルコール:ゴーセノールEG-05、日本合成工業(株)
ポリビニルアルコール(*) 50.4部
マクロゴール6000 17.0部
タルク 17.0部
酸化チタン 12.0部
合計 100 部
(*)ポリビニルアルコール:ゴーセノールEG-05、日本合成工業(株)
(実施例2、3)
実施例1で得た素錠に、実施例1と同様に素錠重量に対して5、7質量%コーティングし、フィルムコーティング錠を得た.。
実施例1で得た素錠に、実施例1と同様に素錠重量に対して5、7質量%コーティングし、フィルムコーティング錠を得た.。
(比較例1)
実施例1で得た素錠3600gに、下記組成のコーティング剤50gを精製水450gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機にて、素錠重量に対して5質量%コーティングし、フィルムコーティング錠を得た。
実施例1で得た素錠3600gに、下記組成のコーティング剤50gを精製水450gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機にて、素錠重量に対して5質量%コーティングし、フィルムコーティング錠を得た。
[コーティング剤処方](なお、「部」は「重量部」を示す.以下、同じ)
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 79.78部
タルク 10.0 部
酸化チタン 10.0 部
リボフラビン 0.22部
合計 100 部
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 79.78部
タルク 10.0 部
酸化チタン 10.0 部
リボフラビン 0.22部
合計 100 部
実施例1〜3の錠剤を用いて、製造直後の製剤と、それをガラス瓶に温度40℃で2ヶ月密栓保存したものの、変色、防臭性および味を評価した。以下に、その評価方法および判定基準を示す。
[評価方法]
<変色>
フィルムコーティング製剤もしくは素錠を割り、その製剤内部における褐変具合を確認した。
<臭い>
パネラー5人による官能評価を行なった。
<変色>
フィルムコーティング製剤もしくは素錠を割り、その製剤内部における褐変具合を確認した。
<臭い>
パネラー5人による官能評価を行なった。
<味>
パネラー5人による官能評価を行なった。フィルムコーティング製剤もしくは素錠を口中に15秒間含み、その味を評価した。
[判定基準]
×:褐変あり、臭いあり、不快味あり
△:やや(褐変あり、臭いあり、不快味あり)
○:ほとんど(褐変なし、臭いなし、不快味なし)
◎:褐変なし、臭いなし、不快味なし
パネラー5人による官能評価を行なった。フィルムコーティング製剤もしくは素錠を口中に15秒間含み、その味を評価した。
[判定基準]
×:褐変あり、臭いあり、不快味あり
△:やや(褐変あり、臭いあり、不快味あり)
○:ほとんど(褐変なし、臭いなし、不快味なし)
◎:褐変なし、臭いなし、不快味なし
ビタミンB1類、コンドロイチン硫酸ナトリウム、およびアミノ酸類またはアミノ糖類を配合する錠剤をポリビニルアルコールを配合したフィルム層で、 素錠重量に対して、4〜7質量%のフィルム層でコーティングすると、驚くべきことに、ビタミンB1類およびコンドロイチン硫酸ナトリウムが有する不快な臭いおよび味を効果的に抑制し、かつ変色も抑制された。また、同様に素錠重量に対して、5〜7質量%のフィルム層でコーティングすると、40℃2ヶ月で保存した後も、不快な臭いおよび味は抑制しており、かつ変色も抑制された。
一方、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合したフィルム組成でコーティングされた比較例1を上記と同様に評価したところ、不快臭、不快味、変色のいづれも、十分に抑制されなかった。
本発明の他の素錠の処方例を表2に、コーティングフィルム組成を表3に示す。
処方1〜4に、実施例1と同じフィルムコーティング液を用い、実施例1と同様に、ポリビニルアルコール4質量%、5質量%、7質量%となるよう、コーティングを行なった。なお、ポリビニルアルコールは、ゴーセノール、GL-05(食品グレード)、日本合成工業(株)を使用した。
臭い、味、変色について評価を行なった結果、実施例1、2、3と同様、良好な効果が得られた。
臭い、味、変色について評価を行なった結果、実施例1、2、3と同様、良好な効果が得られた。
実施例1の素錠に、処方1〜6のフィルムコーティング(素錠に対して4質量%、5質量%、7質量%)を行なったところ、何れも実施例1〜3と同様、本発明の効果は良好であった。ポリビニルアルコールは、ゴーセノールGL-05、日本合成工業(株)を使用した。
Claims (5)
- ビタミンB1類、グルコサミノグリカン類、アミノ糖類から選ばれる1種又は2種以上を含有する素錠に、ポリビニルアルコールを含有するフィルム層がコーティングされてなることを特徴とするフィルムコーティング錠。
- 素錠重量に対して、4〜7質量%のフィルム層でコーティングされてなることを特徴とする、請求項1記載のフィルムコーティング錠。
- ビタミンB1類が、塩酸チアミン、硝酸チアミン、硝酸ビスチアミン、チアミンジスルフィド、チアミンジセチル硫酸エステル塩、塩酸フルスルチアミン、塩酸ジセチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、ベンフォチアミン、フルスルチアミン、プロスルチアミンから選ばれる1種又は2種以上である、請求項1または2に記載のフィルムコーティング錠。
- グルコサミノグリカン類が、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、またはそれらの塩から選ばれる1種または2種以上である、請求項1〜3に記載のフィルムコーティング錠。
- アミノ糖類が、シアル酸、ムラミン酸、グルコサミン、グルコサミン誘導体、またはそれらの塩から選ばれる1種または2種以上である、請求項1〜4に記載のフィルムコーティング錠。
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2006
- 2006-01-30 JP JP2006021118A patent/JP2007197410A/ja active Pending
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