JP2010013478A - フィルムコーティング錠 - Google Patents
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Abstract
【課題】高湿度下においても錠剤にひび割れがなく、不快な臭いおよび味を低減でき、かつ経時的に安定なフィルムコーティング錠の提供。
【解決手段】素錠中に塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウムおよびビタミンB12類を含有し、素錠重量に対して8%(w/w)以上の、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびタルクを配合したフィルム層でコーティングされたことを特徴としたフィルムコーティング錠。
【選択図】なし
【解決手段】素錠中に塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウムおよびビタミンB12類を含有し、素錠重量に対して8%(w/w)以上の、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびタルクを配合したフィルム層でコーティングされたことを特徴としたフィルムコーティング錠。
【選択図】なし
Description
本発明は、フィルムコーティング錠に関する。
塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ビタミンB12類を配合する錠剤を製造するには、塩酸フルスルチアミンおよびコンドロイチン硫酸ナトリウムが有する不快な臭いおよび味のマスキングが必要であり、かつビタミンB12類を安定化させる必要があった。そのため、従来技術では、例えば糖衣錠とし、塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウムの不快な臭いおよび味のマスキングを行い、低水分化することによりビタミンB12類を安定化させていた。しかし、このように糖衣錠とすると錠剤が大型化し、服用しにくくなるといった欠点があった。そこで、糖衣層を薄層化した薄層糖衣錠が発明され、錠剤の小型化と低水分化による薬物の安定化が可能となった(特許文献1)。この技術で、塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ビタミンB12類を配合する錠剤を製造した。その結果、実際に不快な臭いおよび味は低減し、ビタミンB12類の安定性は良好であった。しかし、得られた薄層糖衣錠を高湿度下に保存すると、コンドロイチン硫酸ナトリウムが吸湿膨張し、錠剤にひび割れが起きた。ひび割れが起きると、外観上の品質が悪くなり、また、不快な臭いおよび味がマスキングされなくなるので、製剤上問題となる。さらに、塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ビタミンB12類を配合した錠剤は経時変化で崩壊遅延を起こすことも明らかとなった。
本発明の目的は、高湿度下においても錠剤にひび割れがなく、不快な臭いおよび味を低減でき、かつ経時的に安定なフィルムコーティング錠を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討の結果、驚くべきことに、フィルム基剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロースを、および滑沢剤としてタルクを配合したフィルムコーティング組成物によりコーティングすると高湿度下においても錠剤にひび割れが起きず、不快な臭いおよび味を低減でき、かつ経時的に安定なフィルムコーティング錠が製造できることを見出し、また、フィルムコーティング錠を平衡相対湿度(ERH)40%以下とすることにより、薬物含量、崩壊時間が経時的に安定な錠剤とすることができることも見出し、本発明を完成させた。本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
(1)素錠中に塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウムおよびビタミンB12類を含有し、素錠重量に対して、8%(w/w)以上の、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合したフィルム層でコーティングされたことを特徴とするフィルムコーティング錠、
(2)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合したフィルム層が、さらにタルクを配合したフィルム層であることを特徴とする上記(1)記載のフィルムコーティング錠、
(3)ビタミンB12類が、シアノコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミンまたはメコバラミンであることを特徴とする上記(1)記載のフィルムコーティング錠、
(4)平衡相対湿度40%以下に低水分化したことを特徴とする上記(1)記載のフィルムコーティング錠等を提供するものである。
(1)素錠中に塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウムおよびビタミンB12類を含有し、素錠重量に対して、8%(w/w)以上の、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合したフィルム層でコーティングされたことを特徴とするフィルムコーティング錠、
(2)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合したフィルム層が、さらにタルクを配合したフィルム層であることを特徴とする上記(1)記載のフィルムコーティング錠、
(3)ビタミンB12類が、シアノコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミンまたはメコバラミンであることを特徴とする上記(1)記載のフィルムコーティング錠、
(4)平衡相対湿度40%以下に低水分化したことを特徴とする上記(1)記載のフィルムコーティング錠等を提供するものである。
本発明によれば、高湿度下においても錠剤にひび割れがなく、不快な臭いおよび味を低減でき、かつ経時的に安定なフィルムコーティング錠を提供することができる。
本発明におけるフィルムコーティング錠においては、フィルム基剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いる。これにより、塩酸フルスルチアミンおよびコンドロイチン硫酸ナトリウムが有する不快な臭いおよび味を効果的に低減でき、かつ経時的に安定なフィルムコーティング剤が得られる。フィルム層中のヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量は、通常50〜95%(w/w)、好ましくは60〜90%(w/w)、さらに好ましくは75〜85%(w/w)である。
さらに必要に応じて、フィルム層に通常用いられる量の充填剤、滑沢剤、隠蔽剤、可塑剤、着色剤等の添加剤を配合することができる。本発明に使用できる添加剤としては、タルク、沈降炭酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、酸化チタン、マクロゴール6000、コポリビドン、トリアセチン、クエン酸トリエチル、グリセリン、プロピレングリコール、リボフラビン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、黄色5号アルミニウムレーキなどが挙げられる。
フィルム層に配合するには滑沢剤としては、一般的には、マクロゴール6000を配合するが、本発明のフィルムコーティング錠においては、外観の経時的安定性の観点からマクロゴール6000以外の滑沢剤を用いることが好ましい。特に、滑沢剤としてはタルクが好ましい。滑沢剤としてタルクを用いることにより、塩酸フルスルチアミンおよびコンドロイチン硫酸ナトリウムが有する不快な臭いおよび味を効果的に低減でき、かつ経時的に安定なフィルムコーティング剤が得られる。滑沢剤としてタルクを用いる場合も、通常使用される量を用いればよいが、フィルム層中のタルクの含有量は、通常3〜30%(w/w)、好ましくは5〜20%(w/w)である。
さらに必要に応じて、フィルム層に通常用いられる量の充填剤、滑沢剤、隠蔽剤、可塑剤、着色剤等の添加剤を配合することができる。本発明に使用できる添加剤としては、タルク、沈降炭酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、酸化チタン、マクロゴール6000、コポリビドン、トリアセチン、クエン酸トリエチル、グリセリン、プロピレングリコール、リボフラビン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、黄色5号アルミニウムレーキなどが挙げられる。
フィルム層に配合するには滑沢剤としては、一般的には、マクロゴール6000を配合するが、本発明のフィルムコーティング錠においては、外観の経時的安定性の観点からマクロゴール6000以外の滑沢剤を用いることが好ましい。特に、滑沢剤としてはタルクが好ましい。滑沢剤としてタルクを用いることにより、塩酸フルスルチアミンおよびコンドロイチン硫酸ナトリウムが有する不快な臭いおよび味を効果的に低減でき、かつ経時的に安定なフィルムコーティング剤が得られる。滑沢剤としてタルクを用いる場合も、通常使用される量を用いればよいが、フィルム層中のタルクの含有量は、通常3〜30%(w/w)、好ましくは5〜20%(w/w)である。
発明におけるフィルムコーティング錠は、有効成分として塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、およびビタミンB12類を含有する。該ビタミンB12類の例はシアノコバラミン、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、およびメコバラミン等を包含する。また、本発明におけるフィルムコーティング錠は、必要に応じて、その他の有効成分を含有していてもよい。該有効成分としては、例えばビタミンB1誘導体(塩酸フルスルチアミン、塩酸ジセチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、ベンフォチアミン等)、ビタミンB1(塩酸チアミン、硝酸チアミン、硝酸ビスチアミン、チアミンジスルフィド、チアミンジセチル硫酸エステル塩等)、ビタミンB2(リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビン等)、ビタミンB6(塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール等)、ビタミンC(アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム等)、ビタミンE(コハク酸d−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム、酢酸d−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール等)、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム(例、パントテン酸カルシウムタイプS(商品名))、ビオチン、γ−オリザノール、オロチン酸、グルクロノラクトン、グルクロン酸アミド、ヨクイニン等のビタミン類が挙げられる。
これらの有効成分の量は、特に限定されるものではなく、通常錠剤に用いられる量を用いればよい。
これらの有効成分の量は、特に限定されるものではなく、通常錠剤に用いられる量を用いればよい。
本発明におけるフィルムコーティング錠の製造方法としては、造粒ハンドブック(日本粉体工業技術協会編、オーム社)、経口投与製剤の処方設計(京都大学大学院薬学研究科教授橋田充編、薬業時報社)、粉体の圧縮成形技術(粉体工学・製剤と粒子設計部会編、日刊工業新聞社)のような刊行物に記載されている一般的な方法を用いればよく、特別な制限はない。
本発明においてフィルムコーティングを施す素錠は、例えば、塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、およびビタミンB12類等の有効成分、賦形剤、ならびに結合剤を用いて造粒および整粒し、得られた整粒末に崩壊剤、滑沢剤を混合し、製錠することにより素錠を得ることができる。これらの賦形剤、結合剤、崩壊剤および滑沢剤としては、錠剤の製造に慣用されているものを用いればよい。
本発明においてフィルムコーティングを施す素錠は、例えば、塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、およびビタミンB12類等の有効成分、賦形剤、ならびに結合剤を用いて造粒および整粒し、得られた整粒末に崩壊剤、滑沢剤を混合し、製錠することにより素錠を得ることができる。これらの賦形剤、結合剤、崩壊剤および滑沢剤としては、錠剤の製造に慣用されているものを用いればよい。
素錠のフィルムコーティングは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを基剤として含有するフィルムコーティング液を素錠に噴霧することにより得ることができる。該素錠は所望によりサブコーティングされていてもよい。該フィルムコーティング液は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび所望により配合される上記の添加剤を上記の割合で水中に懸濁・溶解して得られる。フィルムコーティング液の噴霧は市販のフィルムコーティング機を用いるなどの公知の方法により行えばよい。
フィルムコーティングは、好ましくは素錠重量に対してフィルム層が8%(w/w)以上、好ましくは10%(w/w)以上となるように行う。
これらの製造条件は通常のフィルムコーティング錠の製造における条件を採用すればよい。
かくして得られる本発明のフィルムコーティング錠は、通常の錠剤と同様に投与すればよい。
以下、実施例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
フィルムコーティングは、好ましくは素錠重量に対してフィルム層が8%(w/w)以上、好ましくは10%(w/w)以上となるように行う。
これらの製造条件は通常のフィルムコーティング錠の製造における条件を採用すればよい。
かくして得られる本発明のフィルムコーティング錠は、通常の錠剤と同様に投与すればよい。
以下、実施例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
塩酸フルスルチアミン412.0g、コンドロイチン硫酸ナトリウム2973g、粉末還元麦芽糖水アメ411.6gを流動層造粒機(FD−5S、パウレック)に投入し、0.04%シアノコバラミン水溶液525.2gを噴霧後、さらに6%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)水溶液1400gを噴霧することにより、流動層造粒した。得られた造粒末を整粒機(パワーミル、昭和化学機械)にて整粒し、整粒末を得た。これをT群整粒末とする。一方、塩酸ピリドキシン73.5g、塩酸グルコサミン(粉砕品、粒度180μm 100%通過)3500g、粉末還元麦芽糖水アメ245.0gを流動層造粒機(FD−5S、パウレック)に投入し、6%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)水溶液1983gを噴霧することにより、流動層造粒した。得られた造粒末を整粒機(パワーミル、昭和化学機械)にて整粒し、整粒末を得た。これをB群整粒末とする。
得られたT群整粒末3658g、B群整粒末3600g、クロスカルメロースナトリウム288.0g、ステアリン酸マグネシウム38.4gを混合機(タンブラー混合機、昭和化学機械)にて混合し、得られた混合末をロータリー式打錠機で直径9.5mmの臼、曲率半径8mmのR面杵にて、1錠当たりの重量395mg、厚み6.0mmとなるように製錠し、素錠を得た。
上記の素錠4266gに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 MW)574.5g、タルク72g、酸化チタン72g、黄色三二酸化鉄1.5gを精製水6480gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して10%(w/w)コーティングし、フィルムコーティング錠を得た。
得られたT群整粒末3658g、B群整粒末3600g、クロスカルメロースナトリウム288.0g、ステアリン酸マグネシウム38.4gを混合機(タンブラー混合機、昭和化学機械)にて混合し、得られた混合末をロータリー式打錠機で直径9.5mmの臼、曲率半径8mmのR面杵にて、1錠当たりの重量395mg、厚み6.0mmとなるように製錠し、素錠を得た。
上記の素錠4266gに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 MW)574.5g、タルク72g、酸化チタン72g、黄色三二酸化鉄1.5gを精製水6480gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して10%(w/w)コーティングし、フィルムコーティング錠を得た。
塩酸フルスルチアミン393.0g、コンドロイチン硫酸ナトリウム2880.0g、粉末還元麦芽糖水アメ768.4gを流動層造粒機(FD−5S、パウレック)に投入し、0.13%シアノコバラミン水溶液166.2gを噴霧後、さらに6%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)水溶液680.5gを噴霧することにより、流動層造粒した。得られた造粒末を整粒機(パワーミル、昭和化学機械)にて整粒し、整粒末を得た。これをT群整粒末とする。一方、塩酸ピリドキシン72g、塩酸グルコサミン(粉砕品、粒度180μm 100%通過)3600g、粉末還元麦芽糖水アメ256.5gを流動層造粒機(FD−5S、パウレック)にて、6%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)水溶液2026gを噴霧することにより、流動層造粒した。得られた造粒末を整粒機(パワーミル、昭和化学機械)にて整粒し、整粒末を得た。これをB群整粒末とする。
得られたT群整粒末3515g、B群整粒末3488g、クロスカルメロースナトリウム214.8g、ステアリン酸マグネシウム36.27gを混合機(タンブラー混合機、昭和化学機械)にて混合し、得られた混合末をロータリー式打錠機で直径9.5mmの臼、曲率半径8mmのR面杵にて、1錠当たりの重量390mg、厚み6.0mmとなるように製錠し、素錠を得た。
上記の素錠3042gに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 MW)398.9g、タルク50g、酸化チタン50g、リボフラビン1.1gを精製水4500gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して8%(w/w)コーティングし、フィルムコーティング錠を得た。
得られたT群整粒末3515g、B群整粒末3488g、クロスカルメロースナトリウム214.8g、ステアリン酸マグネシウム36.27gを混合機(タンブラー混合機、昭和化学機械)にて混合し、得られた混合末をロータリー式打錠機で直径9.5mmの臼、曲率半径8mmのR面杵にて、1錠当たりの重量390mg、厚み6.0mmとなるように製錠し、素錠を得た。
上記の素錠3042gに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 MW)398.9g、タルク50g、酸化チタン50g、リボフラビン1.1gを精製水4500gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して8%(w/w)コーティングし、フィルムコーティング錠を得た。
塩酸フルスルチアミン412.0g、コンドロイチン硫酸ナトリウム2973g、粉末還元麦芽糖水アメ411.6gを流動層造粒機(FD−5S、パウレック)にて、0.04%シアノコバラミン水溶液525.2gを噴霧後、さらに6%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)水溶液1400gを噴霧することにより、流動層造粒する。得られた造粒末を整粒機(パワーミル、昭和化学機械)にて整粒し、整粒末を得る。これをT群整粒末とする。一方、塩酸ピリドキシン73.5g、乳糖3500g、粉末還元麦芽糖水アメ245.0gを流動層造粒機(FD−5S、パウレック)にて、6%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)水溶液1983gを噴霧することにより、流動層造粒する。得られた造粒末を整粒機(パワーミル、昭和化学機械)にて整粒し、整粒末を得る。これをB群整粒末とする。
得られたT群整粒末3658g、B群整粒末3600g、クロスカルメロ−スナトリウム288.0g、ステアリン酸マグネシウム38.4gを混合機(タンブラー混合機、昭和化学機械)にて混合し、得られた混合末をロータリー式打錠機で直径9.5mmの臼、曲率半径8mmのR面杵にて、1錠当たりの重量395mg、厚み6.0mmとなるように製錠し、素錠を得た。
上記の素錠4266gに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 MW)574.5g、タルク72g、酸化チタン72g、黄色三二酸化鉄1.5gを精製水6480gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して10%量コーティングし、フィルムコ−ティング錠を得た。
得られたT群整粒末3658g、B群整粒末3600g、クロスカルメロ−スナトリウム288.0g、ステアリン酸マグネシウム38.4gを混合機(タンブラー混合機、昭和化学機械)にて混合し、得られた混合末をロータリー式打錠機で直径9.5mmの臼、曲率半径8mmのR面杵にて、1錠当たりの重量395mg、厚み6.0mmとなるように製錠し、素錠を得た。
上記の素錠4266gに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 MW)574.5g、タルク72g、酸化チタン72g、黄色三二酸化鉄1.5gを精製水6480gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して10%量コーティングし、フィルムコ−ティング錠を得た。
実施例2の混合末をロータリー式打錠機で直径8.5mmの臼、曲率半径6.5mmのR面杵にて、1錠当たりの重量260mg、厚み5.1mmとなるように製錠し、素錠を得た。
得られた素錠3042gを、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 MW)225g、タルク25gを精製水2250gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して4%(w/w)コーティングし、さらにその上に、精製白糖1215g、タルク540g、酸化チタン112.5g、結晶セルロース(アビセルPH−F20)112.5g、アラビアゴム末270gを精製水2250gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して40%(w/w)コーティングした。さらにその上に、精製白糖998.3g、リボフラビン1.7gを精製水2333gに溶解したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して10%(w/w)コーティングし、薄層糖衣錠を得た。
得られた素錠3042gを、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5 MW)225g、タルク25gを精製水2250gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して4%(w/w)コーティングし、さらにその上に、精製白糖1215g、タルク540g、酸化チタン112.5g、結晶セルロース(アビセルPH−F20)112.5g、アラビアゴム末270gを精製水2250gに溶解、懸濁したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して40%(w/w)コーティングした。さらにその上に、精製白糖998.3g、リボフラビン1.7gを精製水2333gに溶解したコーティング液を用い、コーティング機(ドリアコーターDRC−500、パウレック)にて、素錠重量に対して10%(w/w)コーティングし、薄層糖衣錠を得た。
実施例1、実施例2および比較例1で製造した錠剤各60錠を、25℃、75%RHの条件下でガラス瓶に2ケ月開栓保存した。割れた錠数を数え、割れた錠剤の率を計算した。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
実施例1と同じ組成で、異なる平衡相対湿度(ERH)のフィルムコーティング錠を製造した(実施例4、実施例5、比較例2)。実施例3、実施例4、実施例5、比較例2の錠剤を、ガラス瓶に50℃2M密栓保存し、薬物残存率(シアノコバラミン、塩酸フルスルチアミン)と崩壊時間(日局14改正 一般試験法 崩壊試験)を測定した。
結果を表2に示す。
結果を表2に示す。
Claims (2)
- 素錠中に塩酸フルスルチアミン、コンドロイチン硫酸ナトリウムおよびビタミンB12類を含有し、素錠重量に対して、8%(w/w)以上の、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびタルクを配合したフィルム層でコーティングされたことを特徴とするフィルムコーティング錠。
- ビタミンB12類が、シアノコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミンまたはメコバラミンであることを特徴とする請求項1記載のフィルムコーティング錠。
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