JPH06157317A - 消化性潰瘍治療剤 - Google Patents

消化性潰瘍治療剤

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JPH06157317A
JPH06157317A JP31025492A JP31025492A JPH06157317A JP H06157317 A JPH06157317 A JP H06157317A JP 31025492 A JP31025492 A JP 31025492A JP 31025492 A JP31025492 A JP 31025492A JP H06157317 A JPH06157317 A JP H06157317A
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JP
Japan
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cobalt
thiamine
granules
complex compound
agent
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Pending
Application number
JP31025492A
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English (en)
Inventor
Takeshi Minemura
峯村  剛
Takanori Isane
孝則 井實
Toshiya Hayashi
俊哉 林
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Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Group Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 味、臭い、着色性をマスキングし、しかも胃
患部での溶解性に優れたチアミン・コバルト・クロロフ
ィリン錯化合物の消化潰瘍性治療剤の提供。 【構成】 本治療剤はチアミン・コバルト・クロロフィ
リン錯化合物を含有する顆粒又は細粒に、pH依存性のな
い界面活性作用を有する剤皮を施して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチアミン・コバルト・ク
ロロフィリン錯化合物を含有する顆粒又は細粒状組成物
に、pH依存性のない界面活性作用を有する基剤をコーテ
ィング剤として施すことにより消化性潰瘍治療剤として
の有用性を増強させると共に、味、臭い、着色性をマス
キングさせた医薬製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】チアミン・コバルト・クロロフィリン錯
化合物は、緑色の水溶性粉末で、特異な味、臭いと着色
性を有する物質であり、抗潰瘍剤として用いられること
が知られている。従来、この錯化合物はフィルムコート
された錠剤として医療用に使用されているが、胃患部で
薬効を発揮するためには速溶性で分散性の良い製剤が好
ましく、表面積が小さい錠剤は不利と考えられる。更
に、この錯化合物の着色性等のマスキングに用いるコー
ティング剤は患部における生体側要因の影響を受けがた
いものを選択することが望ましいが、これらの検討につ
いては殆どなされていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】チアミン・コバルト・
クロロフィリン錯化合物は、着色性及び生体組織へ付着
性が非常に強い性質を有すると共に、特異な味、臭いも
あるのでこの錯化合物の経口投与に当たっては、これら
の性質をマスキングすることが必要である。しかしなが
ら、消化管患部での薬効の発揮のためには溶解性、分散
性の良い製剤であることが必要である。
【0004】従ってチアミン・コバルト・クロロフィリ
ン錯化合物製剤については、経口投与時の薬物放出を抑
え、かつ患部で目的とする薬効を最大限発現するような
製剤の開発が課題とされている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題解
決のなされたものであって、チアミン・コバルト・クロ
ロフィリン錯化合物の特異性をマスキングし、特に服薬
時の舌の着色を抑え、かつ胃等消化管患部においてすみ
やかに溶解し、患部の被覆及び消化管からの吸収向上を
促すように剤皮を施した顆粒又は細粒状組成物に関す
る。
【0006】更に詳しくは、チアミン・コバルト・クロ
ロフィリン錯化合物を含有する顆粒又は細粒に水溶性で
pH依存性のないコーティング剤の1種又は2種以上を配
合したものによるコーティング剤皮を施すことにより、
有効成分であるチアミン・コバルト・クロロフィリン錯
化合物の口腔内、胃等の消化管での溶解性をコントロー
ルする方法を提供するものである。
【0007】薬剤のコーティング剤は、普通、pH依存性
の有無により分類することができる。pH依存性のある胃
溶性、腸溶性のコーティング剤は、溶解性が胃内pHによ
り左右されるために本製剤の処方には適さない。
【0008】本発明の薬剤のコーティング剤としては、
pH依存性のない、カルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニル
アルコール等の水溶性のものとポリビニルピロリドン、
ビニルピロリドン・ビニルアセテート共重合体、ポリエ
チレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース等の水及び有機溶媒
に可溶なものが適していることがわかった。更に、これ
らの皮膜形成剤は組み合わせて使用することも可能であ
り、その組み合わせと量を変化させることによりチアミ
ン・コバルト・クロロフィリンの溶出を制御することが
できる。これらの皮膜形成物質において、水溶性で有機
溶媒にも可溶なタイプであり、界面活性作用を有するヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリ
コール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセ
ルロースビニルピロリドン、ビニルピロリドン・ビニル
アセテート共重合体の1種又は2種以上の組み合わせが
特に好ましいことがわかった。
【0009】本発明のチアミン・コバルト・クロロフィ
リン錯化合物製剤は、はじめにチアミン・コバルト・ク
ロロフィリン錯化合物を含有する顆粒又は細粒(以下に
これらをコーティング剤を施した後のものと区別するた
めに「素顆粒又は素細粒」と呼ぶことにする)を製造
し、これにpH依存性のないコーティング剤を施すことに
よって得られる。
【0010】チアミン・コバルト・クロロフィリン錯化
合物を含有する素顆粒または素細粒は、湿式または乾式
の両造粒法で調製し得る。中でも流動層造粒装置などの
装置を用いて調製する湿式造粒が好ましい。造粒に用い
る賦形剤として乳糖、白糖、ブドウ糖等の糖類、マンニ
ット、ソルビット等の糖アルコール類、トウモロコシデ
ンプン、バレイショデンプン、デキストリン、カルボキ
シメチルデンプン等のデンプンおよびデンプン誘導体
類、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロース等のセルロースまたはセルロース誘導体やアラビ
アゴム、デキストラン、プルランや軽質無水ケイ酸、合
成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシ
ウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム等の無機塩類等が用いられる。また、結合剤として
結晶セルロース、糖類、デキストリン、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等を、崩壊剤
として非修飾デンプン類、セルロース誘導体等を、必要
に応じてハッカ油、ケイヒ油、シンナモン油、シソ油、
スペアミント油、ラベンダー油、レモン油等の芳香剤を
加えることもできる。造粒に際し、チアミン・コバルト
・クロロフィリン錯化合物は必要に応じ水やエタノール
等の溶媒に溶解して用いる。
【0011】このようにして調製された素顆粒又は素細
粒について同一または別の流動層造粒装置中で撹拌しな
がら適当な溶媒に溶解させたpH依存性のないコーティン
グ剤が施され、溶媒を除去してコーティングされた製剤
が得られる。
【0012】本発明にかかる製剤に施されているコーテ
ィング剤は素顆粒又は素細粒の形状及びコーティング剤
の種類によって異なるので一概に云うことはできない
が、一般に0.1〜30%、好ましくは1〜15%の量
で用いられる。
【0013】本発明を更に具体的に説明するために実施
例をあげる。 実施例1 素顆粒の処方は通常の方法により調整したものを使用し
た。素顆粒の処方例 チアミン・コバルト・クロロフィリン錯化合物 20g 乳 糖 639g トウモロコシデンプン 175g ヒドロキシプロピルセルロース 50g メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 116g 1000g
【0014】上記処方により得られた素顆粒に下記の
、、のコーティング処方物を被覆した。 コーティング処方 メタアクリル酸共重合体 200g (レームファーマ製 オイドラギット L30D-55) ポリエチレングリコール 6000 6g タ ル ク 20g 精 製 水 400g 626g コーティング処方 メタアクリル酸共重合体 62.5g (レームファーマ製 オイドラギット E-100) タ ル ク 25.0g 酸化チタン 3.75g 精 製 水 260.0g エタノール 1040.0g 1391.25g コーティング処方 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 150.0g ポリエチレングリコール 6000 22.5g タ ル ク 18.75g 精 製 水 711.75g エタノール 2847.0g 3750.0g
【0015】コーティング処方に用いたオイドラギッ
トL30D-55は、pH依存性のある皮膜形成剤であり、腸溶
性でpH5.5以上で膨潤、崩壊する。また、処方に用
いたオイドラギットE-100は非水系の皮膜形成剤で抗唾
液胃溶性であり、pH5以下で膨潤、崩壊する皮膜形成剤
である。また処方、に用いたポリエチレングリコー
ル6000は平均分子量6000のものである。
【0016】顆粒重量に対して、固形物として各々1、
3、5%のコーティングを行った。得られたコーティン
グ顆粒に対して、舌の着色性、味、臭いのマスキング効
果と人工胃液及び水での崩壊性を評価した。
【0017】評価1 マスキング評価 コーティング顆粒1gを口中に含み、1分後に口中の着
色度、味、臭いについてのマスキング効果を比較した。
【0018】
【表1】
【0019】評価2 崩壊性 pH1.2の人工胃液と水での崩壊性を比較した。(単
位;時間(分))
【表2】
【0020】以上の結果から、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースを代表とする水可溶性のコーティング剤皮
を施した顆粒又は細粒が、マスキング効果と胃内崩壊効
果を合わせて持ち、治療剤として非常に優れていること
がわかった。
【0021】実施例2 実施例1で用いた素顆粒に次に示すコーティング処方物
を被覆した。 コーティング処方 ポリエチレングリコール 6000 300g 精 製 水 700g 1000g
【0022】顆粒重量に対して、各々2、5、10、2
0%のコーティングを施した。マスキング効果の評価は
実施例1と同様にして実施した。
【表3】
【0023】実施例3 次にこのコーティング顆粒を用いてチアミン・コバルト
・クロロフィリンの溶出試験を実施した。
【0024】すなわち、素顆粒及び実施例2においてコ
ーティング処方物5%を素顆粒に施したものについて、
pH1.2及びpH6.5の水性液体中におけるチアミン・コ
バルト・クロロフィリン錯化合物の溶出挙動を試験し
た。結果を図1に示す。
【0025】この結果から、水溶性で有機溶媒にも可溶
なタイプであるポリエチレングリコールを5%以上含有
している場合には、溶出試験で非常に優れた効果がある
と同時に、マスキング効果も認められた。
【0026】
【発明の効果】チアミン・コバルト・クロロフィリン錯
化合物を含有する顆粒又は細粒に、ポリエチレングリコ
ール等の水可溶性でpH依存性のないコーティング剤を施
すことにより、着色性等をマスキングさせると同時に、
有効成分である本化合物の口腔内、胃等の消化器官内で
の溶解性をコントロールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】aはpH1.2における、そしてbはpH6.5にお
ける素顆粒及びコーティングを施した顆粒のチアミン・
コバルト・クロロフィリン錯化合物の溶出挙動を示す
図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チアミン・コバルト・クロロフィリン錯
    化合物を含有する顆粒又は細粒に、pH依存性のない界面
    活性作用を有する剤皮を施した消化性潰瘍治療剤。
JP31025492A 1992-11-19 1992-11-19 消化性潰瘍治療剤 Pending JPH06157317A (ja)

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Cited By (4)

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