JP2004175288A - サスペンションクロスメンバの車体取付構造 - Google Patents

サスペンションクロスメンバの車体取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】サスペンションクロスメンバの取付剛性および横剛性を確保しながらも、車体前方からの衝撃受容時に、サスペンションクロスメンバとサイドフレームとの間のクラッシュ量の差分を吸収し、クラッシュ量を増加することによって衝撃を吸収緩和することのできるサスペンションクロスメンバの車体取付構造を提供する。
【解決手段】嵩上げスペーサは、その前後両端部に、サスペンションクロスメンバとサイドフレームとを固定する固定用ボルトが上下方向に向かって挿通されるボルト挿通孔が、固定用ボルトのボルト径よりも前後方向に向かって所定距離だけ長大化された部位が含まれるように形成され、固定用ボルトを前後方向に対して非拘束状態としている。そして、ボルト挿通孔に、前後方向、または左右方向、或いは放射状のいずれかに向かった切りかき溝部を形成する。さらに、この嵩上げスペーサのボルト挿通孔間には、前後両端部よりも相対的に断面積が減少された脆弱部を形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、サスペンションクロスメンバの車体取付構造に関し、さらに詳しくは、サスペンションクロスメンバが嵩上げスペーサを介して車体ボディに取り付けられる構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、サスペンションクロスメンバ1は、図49に示されるように、左右両端側にそれぞれ連結されたロアアーム2(図中にあっては車体左側のみ図示)がタイヤを支持するものであって、その両端部が、車体ボディ3の車体前後方向に延びる一対のサイドフレーム4に固定されることによって車体ボディ3に取り付けられる。
従来では、このサスペンションクロスメンバ1とサイドフレーム4との取付部間に、嵩上げスペーサ5を介在させることによって、アライメントに及ぼす影響を最小限に抑えながら車高調整を行い、最低地上高やサスペンションストロークを稼ぐようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−46644(第4−6頁、図1−3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この嵩上げスペーサ5は、サスペンションクロスメンバ1の取付剛性及び嵩上げによる横剛性の低下を防ぐためにサイドフレーム4に強固にボルト固定されるようになっている。そのため、車体前方からの衝撃が車体ボディ3に加わった際に嵩上げスペーサ5がサイドフレーム4を補剛しないように、嵩上げスペーサ5の両端に形成されたボルト挿通孔6に挟まれた中央部には、図50に示されるように、所定以上の衝撃で折曲変形する断面が肉抜き形状の脆弱部7が形成されている。
【0005】
しかしながら、この従来のサスペンションクロスメンバの車体取付構造によると、固定ボルト8はボルト挿通孔6によって強固に保持される構造となっている。そのため、車体前方からの衝撃がサスペンションクロスメンバ1、或いはサイドフレーム4に加わった際に、ボルト挿通孔6と固定ボルト8とが互いに補剛し合ってしまうことがあり、脆弱部7が予測通りに折曲変形しないという虞があった。
そして、脆弱部7が予測通りに折曲変形しないと、衝撃受容時に発生するサスペンションクロスメンバ1とサイドフレーム4との間のクラッシュ量の差分を吸収しきれないという問題が発生してしまう。
また、脆弱部7が予測通りに折曲変形しないと、衝撃の吸収緩和が有効に行われないので、嵩上げスペーサ5がサイドフレーム4の前後方向における剛性を増加させてしまう。そのことによって、衝撃受容時のサイドフレーム4の円滑な変形が抑制されて、クラッシュストロークが確保しにくくなるという問題が発生してしまう。
【0006】
そこで、この発明は、上述したような従来のサスペンションクロスメンバの車体取付構造が有している問題点を解決するためになされたものであって、サスペンションクロスメンバの取付剛性および横剛性を確保しながらも、車体前方からの衝撃受容時に、サスペンションクロスメンバとサイドフレームとの間のクラッシュ量の差分を吸収し、クラッシュ量を増加することによって衝撃を吸収緩和することのできるサスペンションクロスメンバの車体取付構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、車体の左右両側に配置されたサイドフレーム間に懸架されるサスペンションクロスメンバの左右両端部が、一対の嵩上げスペーサを介して前記サイドフレームに取り付けられるサスペンションクロスメンバの車体取付構造において、
前記嵩上げスペーサは、その前後両端部に、前記サスペンションクロスメンバと前記サイドフレームとを固定する固定用ボルトが上下方向に向かって挿通されるボルト挿通孔が、前記固定用ボルトのボルト径よりも前後方向に向かって所定距離だけ長大化された部位が含まれるように形成され、前記固定用ボルトを前後方向に対して衝突時においては非拘束状態とすることを特徴としている。
【0008】
この第1の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、車体の左右両側に配置されたサイドフレームと、このサイドフレームに懸架されるサスペンションクロスメンバの左右両端部との間に介在される嵩上げスペーサの前後両端部に、サスペンションクロスメンバとサイドフレームとを固定するための固定用ボルトが挿通されるボルト挿通孔が、固定用ボルトのボルト径よりも所定距離だけ大となるように、前後方向に向かって長大化されている。
そして、嵩上げスペーサのボルト挿通孔が、挿通された固定用ボルトを前後方向から拘束することがないようになっている。
【0009】
このように、上記第1の発明によれば、嵩上げスペーサの組み付けによって、サスペンションクロスメンバの取付剛性、横剛性が保持されながらも、車体の前後方向から衝撃が加わった際に、衝撃により変位するサスペンションクロスメンバ、サイドフレームに追従して固定用ボルトがボルト挿通孔内で曲げ変形して衝撃が吸収緩和される。
そのため、この嵩上げスペーサを車体ボディに組み付けても、車体の前後方向におけるボディ剛性を増加させることはなく、車体の前後方向から加わる衝撃に対するクラッシュ量の差分が有効的に吸収され、車体ボディの円滑な変形を妨げることはない。
【0010】
第2の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、第1の発明の構成に加えて、前記ボルト挿通孔には、前後方向、または左右方向、或いは放射状のいずれかに向かった切りかき溝部が形成されていることを特徴としている。
【0011】
この第2の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、嵩上げスペーサのボルト挿通孔には、前後方向、または左右方向、或いは放射状のいずれかに向かった切りかき溝部が形成されていることにより、ボルト挿通孔周りの圧縮および曲げに対する剛性が低下される。
【0012】
このため、衝撃によって曲げ変形した固定用ボルトがボルト挿通孔に突き当たった際に発生する圧縮荷重によって、ボルト挿通孔が左右方向に分裂するのが促進されるので、これによっても、衝撃が吸収緩和されるとともに、衝撃受容時に嵩上げスペーサが車体ボディを補剛することが防止され、車体の前後方向から加わる衝撃に対する車体ボディの円滑な変形を妨げることはない。
【0013】
第3の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、第2の発明の構成に加えて、前記嵩上げスペーサは、前記ボルト挿通孔間に前後両端部よりも相対的に断面積が減少された脆弱部が形成されていることを特徴としている。
【0014】
この第3の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、嵩上げスペーサのボルト挿通孔間には、ボルト挿通孔周りの断面積よりも縮小された断面積を有する脆弱部が形成されており、このため、脆弱部は、前後方向から衝撃が加わった際の圧縮および曲げに対する剛性が、ボルト挿通孔周りにおける剛性よりも低下されている。
【0015】
このため、車体の前後方向から衝撃が加わった際に、嵩上げスペーサに圧縮荷重がかかりボルト挿通孔が左右方向に向かって破断されると、剛性が低下された脆弱部が折曲変形することによって衝撃の吸収緩和が有効的に行われる。そのため、この嵩上げスペーサを車体ボディに組み付けても、車体の前後方向におけるボディ剛性を増加させることはなく、車体の前後方向から加わる衝撃に対する車体ボディの円滑な変形を妨げることがないようにクラッシュ量を増加することができるので、乗員の安全性の向上を図ることができる。
【0016】
第4の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、車体の左右両側に配置されたサイドフレーム間に懸架されるサスペンションクロスメンバの左右両端部が、一対の嵩上げスペーサを介して前記サイドフレームに取り付けられるサスペンションクロスメンバの車体取付構造において、
前記嵩上げスペーサは、その前後両端部に、前記サスペンションクロスメンバと前記サイドフレームとを固定する固定用ボルトが上下方向に向かって挿通した状態で拘束されるボルト挿通孔と、
前記ボルト挿通孔間に形成され、前後両端部よりも相対的に断面積が減少されるとともに、前記サイドフレーム、前記サスペンションクロスメンバの少なくとも一方と離間している脆弱部と、を備えることを特徴としている。
【0017】
この第4の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、車体の左右両側に配置されたサイドフレームと、このサイドフレームに懸架されるサスペンションクロスメンバの左右両端部との間に介在される嵩上げスペーサの前後両端部に、サスペンションクロスメンバとサイドフレームとを固定するための固定用ボルトが挿通した状態で拘束されるボルト挿通孔が形成されている。
そして、この嵩上げスペーサの組み付けによって、脆弱部と、サスペンションクロスメンバ、或いはサイドフレームとの間には閉じ系は形成されることはなく、したがって、前後方向から衝撃が加わった際の圧縮および曲げに対する剛性が低下される。
【0018】
このように、上記第4の発明によれば、嵩上げスペーサの組み付けによって、サスペンションクロスメンバの取付剛性、横剛性が保持されながらも、車体の前後方向から衝撃が加わった際に、固定用ボルトが嵩上げスペーサの前後両端部を補剛するために、剛性の低い脆弱部が衝撃によって折曲変形して衝撃を吸収緩和する。
そのため、この嵩上げスペーサを車体ボディに組み付けても、車体の前後方向におけるボディ剛性を増加させることはなく、車体の前後方向から加わる衝撃に対するサイドフレームとクロスメンバにおけるクラッシュ量の差分が有効的に吸収され、車体ボディの円滑な変形を妨げることはない。
【0019】
第5の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、車体の左右両側に配置されたサイドフレーム間に懸架されるサスペンションクロスメンバの左右両端部が、一対の嵩上げスペーサを介して前記サイドフレームに取り付けられるサスペンションクロスメンバの車体取付構造において、
前記嵩上げスペーサは、その前後両端部に、前記サスペンションクロスメンバと前記サイドフレームとを固定する固定用ボルトが上下方向に向かって挿通した状態で拘束されるボルト挿通孔と、
前記ボルト挿通孔間に形成され、前後両端部よりも相対的に断面積が減少されるとともに、前記サイドフレーム、前記サスペンションクロスメンバの少なくとも一方と断続的に接合している脆弱部と、を備えることを特徴としている。
【0020】
この第5の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、この嵩上げスペーサの組み付けによって、脆弱部と、サスペンションクロスメンバ、或いはサイドフレームとの間には閉じ系は形成されることはなく、しかも、接合面積は減少されるので、これによっても、前後方向から衝撃が加わった際の圧縮および曲げに対する剛性が低下される。
【0021】
このように、上記第5の発明によれば、嵩上げスペーサの組み付けによって、サスペンションクロスメンバの取付剛性、横剛性が保持されながらも、車体の前後方向から衝撃が加わった際に、固定用ボルトが嵩上げスペーサの前後両端部を補剛するために、剛性の低い脆弱部が衝撃によって折曲変形して衝撃を吸収緩和する。
そのため、この嵩上げスペーサを車体ボディに組み付けても、車体の前後方向におけるボディ剛性を増加させることはなく、車体の前後方向から加わる衝撃に対するサイドフレームとクロスメンバにおけるクラッシュ量の差分が有効的に吸収され、車体ボディの円滑な変形を妨げることはない。
【0022】
第6の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、車体の左右両側に配置されたサイドフレーム間に懸架されるサスペンションクロスメンバの左右両端部が、一対の嵩上げスペーサを介して前記サイドフレームに取り付けられるサスペンションクロスメンバの車体取付構造において、
前記嵩上げスペーサは、その前後両端部に、前記サスペンションクロスメンバと前記サイドフレームとを固定する固定用ボルトが上下方向に向かって挿通した状態で拘束されるボルト挿通孔と、
前記ボルト挿通孔間に形成され、前後両端部よりも相対的に断面積が減少される脆弱部と、
前記ボルト挿通孔を前後方向に貫通する切りかき溝、或いは前記ボルト挿通孔とは異なる位置を前後方向に向かった切りかき溝の少なくとも1つと、を備えていることを特徴としている。
【0023】
この第6の発明によるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、この嵩上げスペーサの組み付けによって、ボルト挿通孔まわり、或いは嵩上げスペーサにおける、前後方向から衝撃が加わった際の圧縮および曲げに対する剛性が低下される。
【0024】
このように、上記第6の発明によれば、嵩上げスペーサの組み付けによって、車体の前後方向から衝撃が加わった際に、固定用ボルトが嵩上げスペーサの前後両端部を補剛するために、剛性の低い脆弱部が衝撃によって折曲変形して衝撃を吸収緩和する。
そのため、この嵩上げスペーサを車体ボディに組み付けても、車体の前後方向におけるボディ剛性を増加させることはなく、車体の前後方向から加わる衝撃に対するクラッシュ量の差分が有効的に吸収され、車体ボディの円滑な変形を妨げることはない。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の最も好適と思われる実施形態について、図1〜6を参照して詳細に説明を行う。
図1(a)は、この発明が適用された嵩上げスペーサを説明するための斜視図、(b)は、同嵩上げスペーサの底面側斜視図、図2は、図1(a)中のA−A矢視断面図、図3は,同例におけるサスペンションクロスメンバの車体取付状態を示した側断面図、図4は、車体前方からの衝撃がサイドフレームに加わった際の変形状態を示した側断面図、図5は、車体前方からの衝撃がサスペンションククロスメンバに加わった際の変形状態を示した側断面図、図6は、車体前方からの衝撃がサスペンションクロスメンバ及びサイドフレームに加わった際の変形状態を示した側断面図である。
なお、従来と同様な構成部材については、従来と同一の符号を付して説明を行う。
【0026】
サスペンションクロスメンバ1は、その左右両端部とサイドフレーム4との間に、図1(a),(b)に示されるような嵩上げスペーサ10がそれぞれ介在された状態で車体ボディ3に取り付けられる。なお、これらの嵩上げスペーサ10は左右共用とされており、以下では片側の車体ボディ3に取り付けられる嵩上げスペーサ10について説明する。
【0027】
嵩上げスペーサ10は、車体ボディ3に取り付けられた際の平面視が前後方向に延びた長円形、側面視が横長の矩形状に形成された本体部11の上端部には、本体部11から前後左右に亘って張り出されたフランジ12を有するほぼ水平な接合面13が一体的に形成されている。また、この本体部11の下端部には、ほぼ水平な接合面14が形成されており、接合面13は、接合面14よりも相対的に増大された接合面積を有している。これにより、サイドフレーム4と嵩上げスペーサ10との接合面積が増大され、サスペンションクロスメンバ1の取付剛性および横剛性が確保される。
さらに、これらの接合面13,14の前後端部には、上下方向に延びて本体部11を貫通する一組のボルト挿通孔15,15が形成されている。
【0028】
ボルト挿通孔15は、サスペンションクロスメンバ1を車体ボディ3に固定する固定ボルト8が挿通されるものであって、平面視が前後方向に延びた長円形状の開口部が、上下方向に亘ってほぼ一様に形成されている。このボルト挿通孔15に挿通され、サスペンションクロスメンバ1をサイドフレーム4に固定する固定ボルト8のボルト軸部8Aは、ボルト挿通孔15のほぼ開口中央部を貫通した状態で下方から螺合されるナット9により固定される。
【0029】
さらに、このボルト挿通孔15は、前後方向から加わった衝撃によって変位するサスペンションクロスメンバ1、サイドフレーム4に追従して曲げ変形しようとするボルト軸部8Aを拘束しないように開口形成されている。
つまり、ボルト挿通孔15は、ボルト挿通孔15に配置固定された状態のボルト軸部8Aの前後方向においては、ボルト挿通孔15の前後両端部との間に適度な空間が形成されることによって、ボルト軸部8Aを前後方向に対しては非拘束状態としている。
さらに、ボルト挿通孔15は、ボルト軸部8Aの左右方向においては、ボルト挿通孔15の左右両側部との間に隙間がほとんど介在されず、そのため、ボルト軸部8Aを左右方向に対しては拘束状態とするように形成されている。
【0030】
さらに、このボルト挿通孔15の前後両端部には、本体部11内に向かって平面視がU字形状となるように切りかかれた縦溝16が上下方向、つまり接合面13から接合面14にかけて連続して形成されている。
この縦溝16は、曲げ変形したボルト軸部8Aがボルト挿通孔15に突き当たった際に、ボルト挿通孔周りにおける本体部11に圧縮荷重を発生させることによって、ボルト挿通孔を左右方向に分裂させるのを積極的に促進させるものである。
【0031】
これらのボルト挿通孔15,15に挟まれた本体部11の中央部には、中空状の脆弱部17が形成されている。すなわち、この脆弱部17は、断面二次モーメントが小さくなるように、本体部11の上端面部から下端面部にかけてほぼ矩形状に貫通された形態の抜き孔18と、この抜き孔18の後方の縦壁19によって隔てられ、本体部11内に形成されたほぼ水平な工具案内孔20と、この工具案内孔20に隣接した位置の接合面13に形成され、その下面側が大幅に開削された形態の位置決めピン挿入孔21とから形成されている。
【0032】
この脆弱部17は、抜き孔18、工具案内孔20のそれぞれ上面がサイドフレーム4の下面に、また、抜き孔18、工具案内孔20のそれぞれの下面がサスペンションクロスメンバ1の上面にそれぞれ強固に接合されることによってほぼ矩形の閉じ断面が形成される。そのため、この嵩上げスペーサ10は、ボルト挿通孔15および脆弱部17の各構成が形成されていても、ボルト挿通孔周りの剛性は保持されており、サスペンションクロスメンバ1の取付剛性および横剛性が確保される。
【0033】
なお、このような各構成が形成される嵩上げスペーサ10は、成形精度、軽量化から、アルミやアルミ合金等を用いたダイカストにより成型されるのが好ましい。
【0034】
嵩上げスペーサ10は、図3に示されるように、サスペンションクロスメンバ1とサイドフレーム4との間に挟まれた状態で、車体ボディ3に対して縦向き、つまり長手方向を車体前後方向に向けて配置される。
【0035】
そして、嵩上げスペーサ10の接合面13がサイドフレーム4の下面に接合された状態で、サイドフレーム4の上面から嵩上げスペーサ10のボルト挿通孔15,15を貫通するU字形の固定ボルト8が挿入され、サイドフレーム4の下面と嵩上げスペーサ10の位置決めピン挿入孔21とに挿入された位置決めピン22により固定されるとともに、嵩上げスペーサ10の接合面14にサスペンションクロスメンバ1の上面が接合された状態で、固定ボルト8のボルト軸部8Aに螺合されるナット9によって固定される。
【0036】
この嵩上げスペーサ10と同一形状に構成され、サスペンションクロスメンバ1の他片側に配置される嵩上げスペーサ10も、同様の態様により、サスペンションクロスメンバ1とサイドフレーム4との間に挟まれた状態で車体ボディ3に取り付けられる。
【0037】
このように、嵩上げスペーサ10は、嵩上げスペーサ10の中間部に形成された脆弱部17が、サスペンションクロスメンバ1の下面とサイドフレーム4の上面とによって閉じ系が形成され、これによって、サスペンションクロスメンバ1の両端部における取付剛性および横剛性が保持される。
【0038】
そのため、上述したような形態のボルト挿通孔15および脆弱部17が形成された嵩上げスペーサ10を車体ボディ3に取り付けても、サスペンションクロスメンバ1の左右両端側に連結されるロアアーム2の支持剛性が損なわれることはない。
【0039】
さらに、嵩上げスペーサ10に形成されたボルト挿通孔15は、ボルト軸部8Aを前後方向に対しては非拘束とし、左右方向に対しては拘束するように、前後方向に向かった長円形状に開口形成されており、これによって、前後方向から加わった衝撃によって変位するサスペンションクロスメンバ1、サイドフレーム4に追従してボルト軸部8Aが曲げ変形するのを可能にしている。
さらに、ボルト挿通孔15には、ボルト軸部8Aが突き当たった際の衝撃でボルト挿通孔15を左右に分裂するのを促進する縦溝16が形成されており、これにより、衝撃受容時におけるボルト挿通孔周りの本体部11における脆弱化が図られている。
【0040】
そのため、図4に示されるように、前方からの衝撃がサイドフレーム4に加わった際、前側のボルト軸部8Aは、ボルト挿通孔15に拘束されることなくサイドフレーム4の後退変位に追従して曲げ変形し、さらには破断に到ることによって衝撃が吸収緩和される。
そして、曲げ変形したボルト軸部8Aは、ボルト挿通孔15に突き当たって圧縮荷重をかけるものの、ボルト挿通孔15が左右に分裂せず、嵩上げスペーサ10の剛性が保持されている間は、ボルト軸部8A間にあたるサイドフレーム4に対して、前後方向から圧縮荷重が働き、位置決めピン22を破断させ、こぶ状の変形が上面および下面に発生して衝撃がさらに吸収緩和される。
このように、ボルト軸部8Aを曲げ変形させたのち、サイドフレーム4を円滑に圧縮変形させることによって、サイドフレーム4の変形量、すなわちクラッシュ量を増加させることができ、衝撃が吸収緩和される。このとき、ボルト軸部8Aに突き当てられたボルト挿通孔15は左右に分裂されてはいない。
【0041】
そして、ボルト軸部8Aを曲げ変形させたのち、サイドフレーム4を変形させても、衝撃が充分に吸収緩和されなければ、ボルト挿通孔15には、クラッシュの進行に伴ったボルト軸部8Aによる圧縮荷重が加わり続ける。そのため、ボルト挿通孔15は、縦溝16を起点として左右に分裂されることよって、ボルト挿通孔周りの本体部11、すなわち嵩上げスペーサ10の剛性を低下させるので、相対的に断面二次モーメントが小さい脆弱部17が折曲変形される。このため、加わり続ける衝撃は、嵩上げスペーサ10の脆弱部17が折曲変形し、且つサイドフレーム4がさらに圧縮変形することによって、さらなる吸収緩和が行われることとなるので、これによって、サイドフレーム4および嵩上げスペーサ10のクラッシュ量を増加させることができ、その結果、衝撃が充分に吸収緩和される。
【0042】
また、図5に示されるように、前方からの衝撃がサスペンションクロスメンバ1に加わった際にも、前側のボルト軸部8Aは、サスペンションクロスメンバ1の後退移動に追従して曲げ変形し、さらには破断に到ることによって衝撃が吸収緩和される。
そして、曲げ変形したボルト軸部8Aは、ボルト挿通孔15に突き当たって圧縮荷重をかけるものの、ボルト挿通孔15が左右に分裂せず、嵩上げスペーサ10の剛性が保持されている間は、ボルト軸部8A間にあたるサスペンションクロスメンバ1に対して、前後方向から圧縮荷重が働き、位置決めピン22を破断させ、こぶ状の変形が下面に発生して衝撃がさらに吸収緩和される。
このように、ボルト軸部8Aを曲げ変形させたのち、サスペンションクロスメンバ1を円滑に圧縮変形させることによって、サスペンションクロスメンバ1の変形量、すなわちクラッシュ量を増加させることができ、衝撃が吸収緩和される。このとき、ボルト軸部8Aに突き当てられたボルト挿通孔15は左右に分裂されてはいない。
【0043】
そして、ボルト軸部8Aを曲げ変形させたのち、サスペンションクロスメンバ1を変形させても、衝撃が充分に吸収緩和されなければ、ボルト挿通孔15には、クラッシュの進行に伴ったボルト軸部8Aによる圧縮荷重が加わり続ける。そのため、ボルト挿通孔15は、縦溝16を起点として左右に分裂されることよって、ボルト挿通孔周りの本体部11、すなわち嵩上げスペーサ10の剛性を低下させるので相対的に断面二次モーメントが小さい脆弱部17が折曲変形される。このため、加わり続ける衝撃は、嵩上げスペーサ10の脆弱部17が折曲変形し、さらにサスペンションクロスメンバ1が圧縮変形することによって、さらなる衝撃の吸収緩和が行われることとなるので、これによって、サスペンションクロスメンバ1および嵩上げスペーサ10のクラッシュ量を増加させることができ、その結果、衝撃が大幅に吸収緩和される。
【0044】
さらにまた、図6に示されるように、前方からの衝撃がサスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4に加わった際、前側のボルト軸部8Aは、まず、クラッシュ量の相対的に大きい部材、例えば、サイドフレーム4の後退移動に追従して曲げ変形し、それから、クラッシュ量の相対的に小さい部材としてのサスペンションクロスメンバ1の後退移動に追従して曲げ変形することによって衝撃が吸収緩和される。そのため、このボルト軸部8Aの曲げ変形によって、サスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4に加わった際のクラッシュ量の差分が吸収される。
そして、曲げ変形したボルト軸部8Aは、ボルト挿通孔15に突き当たって圧縮荷重をかけるものの、ボルト挿通孔15が左右に分裂せず、嵩上げスペーサ10の剛性が保持されている間は、ボルト軸部8A間にあたるサスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4に対して、前後方向から圧縮荷重が働き、位置決めピン22を破断させ、こぶ状の変形が上面、或いは下面に発生して衝撃がさらに吸収緩和される。
このように、ボルト軸部8Aを曲げ変形させたのち、サスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4を円滑に圧縮変形させることによって、サスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4のそれぞれの変形量、すなわちクラッシュ量を増加させることができ、衝撃が吸収緩和される。このとき、ボルト軸部8Aに突き当てられたボルト挿通孔15は左右に分裂されてはいない。
【0045】
そして、ボルト軸部8Aを曲げ変形させたのち、サスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4を変形させても、衝撃が充分に吸収緩和されなければ、ボルト挿通孔15には、クラッシュの進行に伴ったボルト軸部8Aによる圧縮荷重が加わり続ける。そのため、ボルト挿通孔15は、縦溝16を起点として左右に分裂されることよって、ボルト挿通孔周の本体部11、すなわち嵩上げスペーサ10の剛性を低下させるので相対的に断面二次モーメントの小さい脆弱部17が折曲変形される。
このため、加わり続ける衝撃は、嵩上げスペーサ10の脆弱部17が折曲変形し、さらにサスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4が圧縮変形することによって、さらなる衝撃の吸収緩和が行われることとなるので、これによって、特に、サスペンションクロスメンバ1、サイドフレーム4のクラッシュ量を増加させてクラッシュストロークをかせぐことができるようになるので、その結果、衝撃が大幅に吸収緩和されて、乗員の安全性をさらに向上させることができる。
【0046】
ところで、嵩上げスペーサ10に形成されるボルト挿通孔15は、図7〜24に示されるように、挿通されるボルト軸部8Aの位置決めの容易化、および衝撃が加わった際の脆弱化を図るために、ボルト軸部8Aの曲げ変形を拘束しない範囲内で、その細部の形状を適宜変形してもよい。
【0047】
すなわち、図7〜10に示されたボルト挿通孔15には、ボルト軸部8Aを案内し、且つ支持するための所定径状の丸孔部15Aが、接合面14側(図7参照)、或いは孔内中央部(図8参照)、または孔内中央部から接合面14側にかけて(図9参照)、さらには、孔内中間位置(図10参照)に、それぞれ一体的に形成されており、挿通されるボルト軸部8Aの位置決めの容易化が図られている。
【0048】
さらに、これらのボルト挿通孔15の前後両端部には、本体部11内に向かって平面視がV字形、或いは逆V字形に切りかかれた縦溝16Aが、上下方向に亘って断続的に形成されている。そして、この縦溝16Aは、その切りかき深さがほぼ一定となるように形成されてもよいが(図7,10参照)、上下方向に亘って切りかき深さを可変的に形成するようにしてもよい(図8,9参照)。これにより、前後方向から衝撃が加わった際の本体部11の脆弱化が図られる。
【0049】
さらに、本体部11の脆弱化を図るため、ボルト挿通孔15,15に挟まれた本体部11の接合面14側には、前後方向に向かった一対の切りかき部23を対向配置するようにしてもよい(図9参照)。この前方の切りかき部23は、抜き孔18に連通され、後方の切りかき部23は、位置決めピン挿入孔21側に抜けた形態で形成されている。さらには、この切りかき部23をボルト挿通孔15を挟んだ位置に形成するとともに、接合面13側にも形成するようにしてもよい(図10参照)。
【0050】
また、ボルト挿通孔15は、図11,12に示されるように、前後方向に延びた長円形、或いは多角形となるように開口形成してもよい。これらのボルト挿通孔周りの接合面14における本体部11には、薄肉部24を介した平面視が矩形状、正面視がV字形の切りかき部25(図11参照)、或いはボルト挿通孔15と連通した平面視が逆V字形、正面視が矩形状の切りかき部26(図12参照)が形成され、そのため、衝撃が加わった際の接合面14側のボルト挿通孔周りの本体部11の脆弱化が図られることによって、脆弱部17が円滑に折曲変形される。
【0051】
さらに、ボルト挿通孔15は、図13〜16に示されるように、ボルト軸部8Aを案内、支持する丸孔部15Aとして形成され、このボルト挿通孔15、つまり丸孔部15Aを前後から挟んだ位置に、前後方向からの所定大きさの衝撃で破断される薄肉部27を介して、平面視ほぼ三日月状(図13参照)、或いは平面視が多角形状(図14参照)、または平面視が半円状(図15参照)、さらには、平面視が同心円形状(図16参照)の切りかき部28を上下方向に亘って連続(図13,14参照)、或いは断続的(図15,16参照)に形成してもよい。さらには、ボルト挿通孔15の前後方向の本体部11に縦溝29を形成することによっても、本体部11の脆弱化が図られている(図13,14,16参照)。
【0052】
また、図17,18に示されるように、ボルト挿通孔15を丸孔部15Aとして形成するとともに、前後方向(図17参照)、或いは前後左右(図18参照)それぞれに平面視V字形に切りかかれた縦溝30を上下方向に亘って連続(図17参照)、或いは断続的(図18参照)に形成してもよい。
【0053】
さらにまた、図19〜21に示されように、ボルト挿通孔15を丸孔部15Aとして形成するとともに、接合面13側をすり鉢形状(図19参照)、或いは接合面13,14側共にすり鉢形状(図20参照)として拡径形成してもよい。
さらには、ボルト挿通孔周りの本体部11の脆弱化を図るため縦溝31を、前後方向の何れか一方(図19,21参照)、或いは放射状(図20参照)に所定距離だけ延びるように形成してもよい。
【0054】
また、ボルト挿通孔15は、図22に示されるように、前後方向に延びた長円形状に形成されるとともに、このボルト挿通孔周りの本体部11に前後方向に延びる一対の縦溝31が形成されるようにしてもよい。
また、このボルト挿通孔15は、図23に示されるように、ボルト軸部8Aが内接される中空状の四角柱形状に開口形成してもよいが、図24に示されるように、中空状の異形四角柱形状と長円形状とを組み合わせたボルト挿通孔15としてもよい。この場合、前後方向に鋭角部が配置されるのが好ましい。
なお、上述したようなボルト挿通孔15,15の形状は、これらの形態に限られたものではなく、ボルト軸部8Aの曲げ変形を妨げるものではなければ他の形態としてよい。しかも、前後共に同型、或いは異形となるように開口形成してもよい。
【0055】
このように、嵩上げスペーサ10は、ボルト挿通孔15が前後方向から加わる衝撃に対してボルト軸部8Aを曲げ変形させることにより、衝撃の吸収緩和が行われ、それから本体部11の脆弱部17が折曲変形されることによって、さらなる衝撃の吸収緩和が図られる。これに対し、衝撃によってボルト軸部8Aを曲げ変形させるのではなく、本体部11そのものを直接的に折曲変形させることによって、衝撃の吸収緩和が行われるように構成してもよい。
【0056】
そこで、以下では、衝撃受容時に本体部11を直接的に折曲変形させることのできる構成を備えた嵩上げスペーサについて図25〜30を参照して詳細に説明を行う。
図25(a)は、嵩上げスペーサの第2の実施形態を説明するための斜視図、(b)は、同嵩上げスペーサの底面斜視図、図26は、図25(a)中のB−B矢視断面図、図27は,同例におけるサスペンションクロスメンバの車体取付状態を示した側断面図、図28は、車体前方からの衝撃がサイドフレームに加わった際の変形状態を示した側断面図、図29は、車体前方からの衝撃がサスペンションククロスメンバに加わった際の変形状態を示した側断面図、図30は、車体前方からの衝撃がサスペンションクロスメンバ及びサイドフレームに加わった際の変形状態を示した側断面図である。
【0057】
嵩上げスペーサ40は、車体ボディ3に取り付けられた際の平面視が前後方向に延びた長円形、側面視が横長のほぼ矩形状の本体部41の中央部が、上下左右方向にそれぞれ絞り込まれたくびれ形状に形成され、その本体部41の上端部には、本体部41から前後左右に亘って張り出されたフランジ42を有し、且つ前後両端部がほぼ水平な接合面43が一体的に形成されている。また、この本体部41の下端部には、前後両端部がほぼ水平な接合面44が形成されている。
【0058】
これにより、嵩上げスペーサ40は、サスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4との間に介在された状態では、嵩上げスペーサ40の両端部のみが上下方向から拘束されるようになっており、サスペンションクロスメンバ1の取付剛性および横剛性を確保するために必要な接合面積が確保されたうえでサスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4との接合面積が減少されるように設定されている。そのため、サスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4に発生する捻れ変形や車体振動は、嵩上げスペーサ40による拘束が軽減されるので、変形量の許容範囲が拡大され、振動伝達がスムーズに行われるようになり車両の走行安定性が向上される。
【0059】
これらの接合面43,44の前後両端部には、上下方向に延びて本体部41を貫通する一組のボルト挿通孔45,45がそれぞれ形成されている。
【0060】
ボルト挿通孔45は、サスペンションクロスメンバ1を車体ボディ3に固定する固定ボルト8のボルト軸部8Aが挿通されるものであって、丸孔形状に開口形成されており、前後方向から加わった衝撃によって変位するサスペンションクロスメンバ1、サイドフレーム4に追従して曲げ変形しようとするボルト軸部8Aを拘束するように形成されている。
【0061】
これらのボルト挿通孔45,45間にあたる接合面43,44側には、前後方向に向かった正面視V字形の縦溝46が形成されており、衝撃が加わったボルト軸部8Aがボルト挿通孔周りに圧縮荷重を発生させて、本体部41を左右方向に分裂させるのを積極的に促進させるようになっている。すなわち、この縦溝46によって、衝撃が加わった際のボルト挿通孔周りの本体部41の脆弱化が図られている。
【0062】
さらに、これらのボルト挿通孔45,45に挟まれた本体部41には、中空状の脆弱部47が形成されている。つまり、この脆弱部47は、上方に向かって開口された断面ハット形の凹み部48と、この凹み部48と後傾した斜め壁49によって隔てられ、本体部41の接合面43から接合面44にかけて斜め後方に向けて貫通された形態の抜き孔50と、この抜き孔50の後方の後傾した斜め壁51に形成された工具案内孔52と、この工具案内孔52の後方の接合面43に形成され、その下面側が大幅に開削された形態の位置決めピン挿入孔53とから形成されている。
【0063】
これによって、嵩上げスペーサ40は、そのほぼ中央部が、最小断面積とされ相対的に断面二次モーメントが小さくなるように設定され、さらに、本体部41の前後両端部よりも上下方向に絞り込まれた形態であるため、車体ボディ3に取り付けられた状態では、サスペンションクロスメンバ1の上面側、或いはサイドフレーム4の下面側に接合されることはなく、本体部41の中央部に閉じ断面が形成されることはない。したがって、嵩上げスペーサ40は、車体ボディ3に取り付けられた状態においては、前後方向をクラッシュ方向とした場合の脆弱化が一層図られており、衝撃が加わった際にサスペンションクロスメンバ1やサイドフレーム4の変形を妨げることなく脆弱部47が折曲変形される。
【0064】
さらに、脆弱部47は、本体部41の前後両端部よりも左右方向に絞り込まれているうえに、前後方向から加わる圧縮荷重に対して本体部41を補剛することがないように、後傾した斜め壁49,51が形成されており、これによっても、クラッシュ方向に対する折曲変形量、つまりクラッシュ量が増加されている。
【0065】
なお、このような各構成が形成される嵩上げスペーサ40は、嵩上げスペーサ10と同様に、成形精度、軽量化から、アルミやアルミ合金等を用いたダイカストにより成型されるのが好ましい。
【0066】
嵩上げスペーサ40は、図27に示されるように、サスペンションクロスメンバ1とサイドフレーム4との間に挟まれた状態で、車体ボディ3に対して縦向き、つまり長手方向を車体前後方向に向けて配置される。
【0067】
そして、嵩上げスペーサ40の接合面43がサイドフレーム4の下面に接合された状態で、サイドフレーム4の上面から嵩上げスペーサ40のボルト挿通孔45,45を貫通するU字形の固定ボルト8が挿入され、サイドフレーム4の下面と嵩上げスペーサ40の位置決めピン挿入孔53とに挿入された位置決めピン22により固定されるとともに、嵩上げスペーサ40の接合面44にサスペンションクロスメンバ1の上面が接合された状態で、固定ボルト8のボルト軸部8Aに螺合されるナット9によって固定される。
【0068】
このように、嵩上げスペーサ40は、嵩上げスペーサ40の中央部に形成された脆弱部47とは異なった接合面43,44が、サスペンションクロスメンバ1の下面とサイドフレーム4の上面とによって接合された状態でボルト固定され、これによって、サスペンションクロスメンバ1の両端部における取付剛性および横剛性が保持される。
【0069】
そのため、その中央部が上下左右に亘って絞り込まれたうえに脆弱部47が形成された嵩上げスペーサ40を車体ボディ3に取り付けても、サスペンションクロスメンバ1の左右両端側に連結されるロアアーム2の支持剛性が損なわれることはない。
【0070】
さらに、嵩上げスペーサ40に形成されたボルト挿通孔45は、ボルト軸部8Aを前後左右方向に対して拘束するように丸孔形状に開口形成されており、これによって、前後方向から加わった衝撃によって変位するサスペンションクロスメンバ1、サイドフレーム4に追従してボルト軸部8Aが曲げ変形せずに、嵩上げスペーサ40の前後両端部が補剛されることを可能にしている。
【0071】
さらに、ボルト挿通孔周りの接合面43,44には、ボルト軸部8Aが突き当たった際の衝撃でボルト挿通孔45を左右に分裂するのを促進する縦溝46が形成されており、これにより、衝撃受容時におけるボルト挿通孔周りの本体部41の脆弱化が図られている。
さらにまた、嵩上げスペーサ40の中央部には、前後方向におけるクラッシュ量を増加させるための脆弱部47が形成されており、これによって、前後方向から加わる圧縮荷重、上下方向に対する曲げおよび捻り荷重に対しての脆弱化が図られている。
【0072】
そのため、図28に示されるように、前方からの衝撃がサイドフレーム4に加わった際、前側のボルト軸部8Aは、ボルト挿通孔45に拘束されたまま曲げ変形せずに本体部41を補剛する。すると、嵩上げスペーサ40の前後両端部は、前後のボルト軸部8Aにより補剛されるので変形せず、したがって、嵩上げスペーサ40の中央部には、前後方向から圧縮荷重、上下方向に対する曲げおよび捻り荷重が作用される。なおもクラッシュが進行すると、前側のボルト軸部8Aが縦溝46を起点としてボルト挿通孔45を左右に分裂して、嵩上げスペーサ40の剛性を低下させ、それに伴ってボルト軸部8Aには剪断応力が発生して破断されるとともに、脆弱部47が折曲変形されて衝撃が吸収緩和され、これと同時に、ボルト軸部8A間にあたるサイドフレーム4に、前後方向からの圧縮荷重が作用して、こぶ状の変形が上面および下面に発生して衝撃がさらに吸収緩和される。このように、嵩上げスペーサ40の脆弱部47を折曲変形させ、サイドフレーム4を円滑に圧縮変形させることによって、サイドフレーム4の変形量、すなわちクラッシュ量を増加させることができ、衝撃が吸収緩和される。このとき、位置決めピン22および後方のボルト挿通孔45は破断されてはいない。
【0073】
そして、脆弱部47を折曲変形させ、且つサイドフレーム4を圧縮変形させても、衝撃が充分に吸収緩和されなければ、位置決めピン22および後方のボルト挿通孔45には、クラッシュの進行に伴って圧縮荷重が加わり続ける。そのため、位置決めピン22が破断されるとともに、ボルト挿通孔45が縦溝46を起点として左右に分裂されることによって、さらなる衝撃の吸収緩和が行われることとなるので、これによっても、サイドフレーム4のクラッシュ量を増加させることができ、その結果、衝撃が大幅に吸収緩和される。
【0074】
また、図29に示されるように、前方からの衝撃がサスペンションクロスメンバ1に加わった際、前側のボルト軸部8Aは、ボルト挿通孔45に拘束されたまま曲げ変形せずに本体部41を補剛する。すると、嵩上げスペーサ40の前後両端部は、前後のボルト軸部8Aにより補剛されるので変形せず、したがって、嵩上げスペーサ40の中央部には、前後方向から圧縮荷重、上下方向に対する曲げおよび捻り荷重が作用される。なおもクラッシュが進行すると、前側のボルト軸部8Aが縦溝46を起点としてボルト挿通孔45を左右に分裂して、嵩上げスペーサ40の剛性を低下させ、それに伴ってボルト軸部8Aには剪断応力が発生して破断されるとともに、脆弱部47が折曲変形されて衝撃が吸収緩和され、これと同時に、ボルト軸部8A間にあたるサスペンションクロスメンバ1に、前後方向からの圧縮荷重が作用して、こぶ状の変形が発生して衝撃がさらに吸収緩和される。
このように、嵩上げスペーサ40の脆弱部47を折曲変形させ、サスペンションクロスメンバ1を円滑に圧縮変形させることによって、サスペンションクロスメンバ1の変形量、すなわちクラッシュ量を増加させることができ、衝撃が吸収緩和される。このとき、位置決めピン22および後方のボルト挿通孔45は破断されてはいない。
【0075】
そして、脆弱部47を折曲変形させ、且つサスペンションクロスメンバ1を圧縮変形させても、衝撃が充分に吸収緩和されなければ、位置決めピン22および後方のボルト挿通孔45には、クラッシュの進行に伴って圧縮荷重が加わり続ける。そのため、位置決めピン22が破断されるとともに、ボルト挿通孔45が縦溝46を起点として左右に分裂されることによって、さらなる衝撃の吸収緩和が行われることとなるので、これによっても、サスペンションクロスメンバ1のクラッシュ量を増加させることができ、その結果、衝撃が大幅に吸収緩和される。
【0076】
さらにまた、図30に示されるように、前方からの衝撃がサスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4に加わった際、前側のボルト軸部8Aは、まず、クラッシュ量の相対的に大きい部材、例えば、サイドフレーム4の後退移動に追従し、ボルト挿通孔45に拘束されたまま曲げ変形せずに本体部41を補剛する。すると、嵩上げスペーサ40の前後両端部は、前後のボルト軸部8Aにより補剛されるので変形せず、したがって、嵩上げスペーサ40の中央部には、前後方向から圧縮荷重、上下方向に対する曲げおよび捻り荷重が作用される。さらにクラッシュが進行し、クラッシュ量の相対的に小さい部材としてのサスペンションクロスメンバ1が後退移動すると、嵩上げスペーサ40の中央部には、さらに前後方向からの圧縮荷重、上下方向に対する曲げおよび捻り荷重が作用される。
【0077】
すると、前側のボルト軸部8Aが縦溝46を起点としてボルト挿通孔45を左右に分裂して、嵩上げスペーサ40の剛性を低下させ、それに伴ってボルト軸部8Aには剪断応力が発生して破断されるとともに、脆弱部47が折曲変形されて衝撃が吸収緩和され、これと同時に、ボルト軸部8A間にあたるサスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4に、前後方向からの圧縮荷重が作用して、こぶ状の変形が発生して衝撃がさらに吸収緩和される。そして、この衝撃の吸収緩和によって、サスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4に衝撃が加わった際のクラッシュ量の差分が吸収される。
【0078】
このように、嵩上げスペーサ40の脆弱部47を折曲変形させ、サスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4を円滑に圧縮変形させることによって、サスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4のそれぞれの変形量、すなわちクラッシュ量を増加させることができ、衝撃が充分に吸収緩和される。このとき、位置決めピン22および後方のボルト挿通孔45は破断されてはいない。
【0079】
そして、脆弱部47を折曲変形させ、且つサスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4を圧縮変形させても、衝撃が充分に吸収緩和されなければ、位置決めピン22および後方のボルト挿通孔45には、クラッシュの進行に伴って圧縮荷重が加わり続ける。そのため、位置決めピン22が破断されるとともに、ボルト挿通孔45が縦溝46を起点として左右に分裂されることによって、さらなる衝撃の吸収緩和が行われることとなるので、これによっても、サスペンションクロスメンバ1およびサイドフレーム4のクラッシュ量を増加させることができ、その結果、クラッシュストロークをかせぐことができて、衝撃が大幅に吸収緩和される。
【0080】
ところで、嵩上げスペーサ40は、図31〜48に示されるように、衝撃が加わった際の脆弱化を図るために、その細部の形状を適宜変形してもよい。
【0081】
すなわち、図31〜34に示された嵩上げスペーサ40は、抜き孔50および工具案内孔52が上下方向に向かって貫通された形態で形成されている。
そして、図31に示された嵩上げスペーサ40の抜き孔50および工具案内孔52の左右壁面には、上下方向に亘って半円状、或いはV字形に切りかかれた切りかき部54が形成されている。この切りかき部54は、左右非対称となるように設けられるのが好ましいが、左右対称であってもよい。さらに、切りかき部54の左右方向にあたるフランジ42の下面側には、切りかき部54と同様の形態の切りかき部55が形成されており、これらによって、本体部41の脆弱化が図られている。
【0082】
また、フランジ42の左右側面に、半円状、或いはV字形に切りかかれた切りかき部56を形成するようにしてもよい(図32参照)。さらには、本体部41の外側面に切りかき部54を形成するとともに、接合面43を貫通させた形態としてもよい(図33参照)。この場合、平面視がほぼT字形の縦溝57をボルト挿通孔周りの接合面43に形成してもよい。
さらにまた、フランジ42を上下方向に貫通する矩形状、或いは三角状の貫通孔58を複数穿設して、本体部41の脆弱化を図るようにしてもよい(図34参照)。
【0083】
また、嵩上げスペーサ40は、図35〜48に示されるように、その中央部が上下左右方向に絞り込まれた形態とするのではなく、例えば、側面視がほぼ矩形波状となるように形成してもよい(図35参照)。つまり、抜き孔50および位置決めピン挿入孔53は接合面43側に、工具案内孔52は接合面44側にそれぞれ互い違いに形成され、それらの下面側、或いは上面側は大幅に開削されて脆弱化が図られている。さらに、前後左右方向に角部が向くように抜き孔50を形成し、位置決めピン挿入孔53および工具案内孔52に前後左右方向に向かった切りかき部59を設けるようにしてもよい。
【0084】
また、嵩上げスペーサ40の平面視がほぼ矩形波状となるように、フランジ42と共に本体部41の左右側面を互い違いに切りかいた切りかき部60〜62を設けてもよい(図36参照)。このとき、抜き孔50は切りかき部60に一体化される。
【0085】
さらに、抜き孔50の形状を、平面視が異形多角星形となるように形成し、さらに、その形状にあわせて本体部41およびフランジ42を絞り変形させてもよい(図37参照)。そして、工具案内孔52および位置決めピン挿入孔53の左右側方に丸環部63が連続して設けられている。
【0086】
図38に示された嵩上げスペーサ40は、図35の一変形例であって、抜き孔50の形状が平面視がほぼ矩形状となるように拡大形成されるとともに、細部の形状が湾曲化されている。
【0087】
また、工具案内孔52を位置決めピン挿入孔53と併せて接合面43側に形成し、それらの下方側を大幅に開削するとともに、抜き孔50の代わりに、本体部41の一側面側にM字形状の切りかき部64を設けるようにしてもよい(図39参照)。さらに、前側のボルト挿通孔周りの本体部41に曲面状の切りかき部65を形成してもよい。
【0088】
さらに、嵩上げスペーサ40は、側面視が門形となるように本体部41の中央部が薄肉化され(図40参照)、さらに、工具案内孔52を含んだ中央部前側に上方に向かって開口された凹み部66を形成し、位置決めピン挿入孔53を含んだ中央部後側には下方に向かって開口された凹み部67を形成するようにしてもよい。
【0089】
また、図41〜44に示されるように、嵩上げスペーサ40の本体部41を、嵩上げスペーサ10の本体部11の外観形状のように、車体ボディ3に取り付けられた際の平面視が前後方向に延びた長円形、側面視が横長の矩形状に形成するようにしてもよい。そして、ボルト挿通孔周りの本体部41に、ボルト挿通孔45を前後方向に貫通する縦溝68を設けるようにしてもよい(図41参照)。この縦溝68は、本体部41を上下方向に貫通するものではなく接合面44のみに開口されるものであるが、これとは異なり、本体部41を上下方向に貫通するように形成し、さらに前後長を延ばすことによって、本体部41を左右方向にほぼ分割するような形態にしてもよい(図42参照)。
【0090】
また、抜き孔50内に工具案内孔52を一体的に形成するとともに、縦溝68の代わりに、工具案内孔52を前後方向に向かって斜交い状に貫通し、さらに、本体部41を上下方向に貫通するような形態の斜め溝69を少なくとも1つ(図43参照)、或いは2つ形成するようにしてもよい(図44参照)。なお、この斜め溝69の溝幅は、例えば、中央部側が相対的に幅広くなるように、可変的に設定されるのが好ましい。
【0091】
さらにまた、嵩上げスペーサ40の中央部に中空状の円筒ホルダ70を形成し、その内部を工具案内孔52とするとともに、この円筒ホルダ70と前後両端部のボルト挿通孔周りの本体部41とをクランク状の継ぎ手部71で連結するようにしてもよい(図45,46参照)。さらに、フランジ42の下面側に左右方向に延びるV字形の横溝72を少なくとも1つ以上設けるようにしてもよい(図45参照)。
【0092】
さらにまた、嵩上げスペーサ40は、その中央部に上向きに開口した平面視が截頭三角状の凹み部73が形成され、その凹み部73の底面、つまり接合面44に工具案内孔52が形成されるとともに、この凹み部73を前後から挟んだ本体部41に、平面視が截頭三角状の切りかき部74を形成して接合面44側を開削するようにしてもよい(図47参照)。
【0093】
また、接合面43の中央部を薄肉化してもよい(図48参照)。そして、その中央部に円筒ホルダ70を形成してその内部を工具案内孔52とするとともに、この円筒ホルダ70後方に、下方に向けて開口した凹み部75を形成し、この凹み部75の上面側、つまり接合面43に位置決めピン挿通孔53を形成する。そして、円筒ホルダ70から前後方向に延びる継ぎ手部76によって、前後両端部のボルト挿通孔周りの本体部41とを連結するようにしてもよい。
【0094】
なお、この例におけるサスペンションクロスメンバの車体取付構造は、フロントサスペンションクロスメンバの左右両端部において適用されるだけでなく、他のクロスメンバ、例えばリヤサスペンションクロスメンバの左右両端部についても適用することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のサスペンションクロスメンバの車体取付構造によれば、サスペンションクロスメンバの取付剛性および横剛性を確保しながらも、車体前方からの衝撃受容時に、サスペンションクロスメンバとサイドフレームとの間のクラッシュ量の差分を吸収し、クラッシュ量を増加することによって衝撃を吸収緩和することのできるサスペンションクロスメンバの車体取付構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、この発明が適用された嵩上げスペーサを説明するための斜視図、(b)は、同嵩上げスペーサの底面側斜視図である。
【図2】図1(a)中のA−A矢視断面図である。
【図3】同例におけるサスペンションクロスメンバの車体取付状態を示した側断面図である。
【図4】車体前方からの衝撃がサイドフレームに加わった際の変形状態を示した側断面図である。
【図5】車体前方からの衝撃がサスペンションククロスメンバに加わった際の変形状態を示した側断面図である。
【図6】車体前方からの衝撃がサスペンションクロスメンバ及びサイドフレームに加わった際の変形状態を示した側断面図である。
【図7】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図8】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図9】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図10】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図11】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図12】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図13】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図14】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図15】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図16】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図17】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図18】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図19】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図20】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図21】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図22】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図23】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図24】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図25】(a)は、嵩上げスペーサの第2の実施形態を説明するための斜視図、(b)は、同嵩上げスペーサの底面斜視図である。
【図26】図25(a)中のB−B矢視断面図である。
【図27】同例におけるサスペンションクロスメンバの車体取付状態を示した側断面図である。
【図28】車体前方からの衝撃がサイドフレームに加わった際の変形状態を示した側断面図である。
【図29】車体前方からの衝撃がサスペンションククロスメンバに加わった際の変形状態を示した側断面図である。
【図30】車体前方からの衝撃がサスペンションクロスメンバ及びサイドフレームに加わった際の変形状態を示した側断面図である。
【図31】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図32】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図33】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図34】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図35】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図36】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図37】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図38】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図39】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図40】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図41】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図42】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図43】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図44】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図45】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図46】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図47】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図48】同例とは異なる嵩上げスペーサの一変形例を示すものであって、(a)は、同嵩上げスペーサの斜視図、(b)は、底面側斜視図である。
【図49】サスペンションクロスメンバの車体取付構造を説明するための正面図である。
【図50】従来の嵩上げスペーサを示した斜視図である。
【符号の説明】
10 嵩上げスペーサ
15 ボルト挿通孔
16 縦溝
17 脆弱部
40 嵩上げスペーサ
45 ボルト挿通孔
46 縦溝
47 脆弱部

Claims (6)

  1. 車体の左右両側に配置されたサイドフレーム間に懸架されるサスペンションクロスメンバの左右両端部が、一対の嵩上げスペーサを介して前記サイドフレームに取り付けられるサスペンションクロスメンバの車体取付構造において、
    前記嵩上げスペーサは、その前後両端部に、前記サスペンションクロスメンバと前記サイドフレームとを固定する固定用ボルトが上下方向に向かって挿通されるボルト挿通孔が、前記固定用ボルトのボルト径よりも前後方向に向かって所定距離だけ長大化された部位が含まれるように形成され、前記固定用ボルトを前後方向に対して衝突時においては非拘束状態とすることを特徴とするサスペンションクロスメンバの車体取付構造。
  2. 前記ボルト挿通孔には、前後方向、または左右方向、或いは放射状のいずれかに向かった切りかき溝部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のサスペンションクロスメンバの車体取付構造。
  3. 前記嵩上げスペーサは、前記ボルト挿通孔間に前後両端部よりも相対的に断面積が減少された脆弱部が形成されていることを特徴とする請求項2記載のサスペンションクロスメンバの車体取付構造。
  4. 車体の左右両側に配置されたサイドフレーム間に懸架されるサスペンションクロスメンバの左右両端部が、一対の嵩上げスペーサを介して前記サイドフレームに取り付けられるサスペンションクロスメンバの車体取付構造において、
    前記嵩上げスペーサは、その前後両端部に、前記サスペンションクロスメンバと前記サイドフレームとを固定する固定用ボルトが上下方向に向かって挿通した状態で拘束されるボルト挿通孔と、
    前記ボルト挿通孔間に形成され、前後両端部よりも相対的に断面積が減少されるとともに、前記サイドフレーム、前記サスペンションクロスメンバの少なくとも一方と離間している脆弱部と、を備えることを特徴とするサスペンションクロスメンバの車体取付構造。
  5. 車体の左右両側に配置されたサイドフレーム間に懸架されるサスペンションクロスメンバの左右両端部が、一対の嵩上げスペーサを介して前記サイドフレームに取り付けられるサスペンションクロスメンバの車体取付構造において、
    前記嵩上げスペーサは、その前後両端部に、前記サスペンションクロスメンバと前記サイドフレームとを固定する固定用ボルトが上下方向に向かって挿通した状態で拘束されるボルト挿通孔と、
    前記ボルト挿通孔間に形成され、前後両端部よりも相対的に断面積が減少されるとともに、前記サイドフレーム、前記サスペンションクロスメンバの少なくとも一方と断続的に接合している脆弱部と、を備えることを特徴とするサスペンションクロスメンバの車体取付構造。
  6. 車体の左右両側に配置されたサイドフレーム間に懸架されるサスペンションクロスメンバの左右両端部が、一対の嵩上げスペーサを介して前記サイドフレームに取り付けられるサスペンションクロスメンバの車体取付構造において、
    前記嵩上げスペーサは、その前後両端部に、前記サスペンションクロスメンバと前記サイドフレームとを固定する固定用ボルトが上下方向に向かって挿通した状態で拘束されるボルト挿通孔と、
    前記ボルト挿通孔間に形成され、前後両端部よりも相対的に断面積が減少される脆弱部と、
    前記ボルト挿通孔を前後方向に貫通する切りかき溝、或いは前記ボルト挿通孔とは異なる位置を前後方向に向かった切りかき溝の少なくとも1つと、を備えていることを特徴とするサスペンションクロスメンバの車体取付構造。
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