JP2004175283A - 電子制御ブレーキ装置 - Google Patents

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Tsugunari Cho
継成 張
Hideo Nakamura
英夫 中村
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Abstract

【課題】複数のブレーキ系の圧力源ポンプを共通なモータで駆動する場合の液圧干渉で低圧側の系が圧力変動を起こして減速度が変化するのを防止する。
【解決手段】前後輪液圧Pwcf, Pwcrを目標Pwcf, Pwcrに一致させる前後輪ブレーキ系の目標操作量Dutyf,Dutyrを算出する。配分器42FでDutyfを前輪の減圧弁操作量Dutyvalfと増圧ポンプ操作量Dutymotfとに配分し、配分器42RでDutyrを後輪の減圧弁操作量Dutyvalrと増圧ポンプ操作量Dutymotrとに配分する。手段43でDutymotf,Dutymotrの大きい方をモータ操作量Dutymotとする。前後輪用減圧弁操作量指令D’utyvalf,D’utyvalrは流量モデル45F,45Rおよびその逆モデル46F,46Rを用いDutyvalf,Dutyvalrから求める。Dutymot=DutymotrであればD’utyvalfを液圧干渉補正する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のブレーキ液圧系を具えた電子制御ブレーキ装置に関し、特にブレーキ液圧系間での液圧干渉を防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の電子制御ブレーキ装置としては従来、例えば特許文献1に記載の記載のごとく、車両用の2個のブレーキ液圧系を具え、各ブレーキ液圧系のブレーキ液圧を、増圧ポンプによるブレーキ液の供給と、減圧弁によるブレーキ液の排除とにより、ブレーキペダル踏力に対応した目標ブレーキ液圧に制御し、全ての増圧ポンプを共通なモータにより駆動するようにしたものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−63553号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記2個のブレーキ液圧系が車両用前後スプリット配管のために前2輪用のブレーキ液圧系と後2輪用のブレーキ液圧系である場合は、後輪の先ロック防止用に後輪ブレーキ液圧の上昇を制限することから勿論のことであるが、特許文献1に記載のごとく上記2個のブレーキ液圧系が車両用X配管のために右前2輪・左後輪用のブレーキ液圧系と左前2輪・右後輪用のブレーキ液圧系である場合も、左右制動力差を用いた車両挙動制御や回生ブレーキを併用した協調制御などのため、ブレーキ液圧系間で目標ブレーキ液圧が異なることがある。
【0005】
しかして、両ブレーキ液圧系における増圧ポンプを上記のごとく共通なモータにより駆動する場合、ブレーキ液圧を高めるべく共通なモータを駆動する時にブレーキ液圧の低い系における増圧ポンプも駆動されることから、両ブレーキ液圧系の間で液圧の相互干渉を生ずる。
かかる液圧干渉の問題は、ブレーキペダル踏力に応じてブレーキ液圧を制御する代わりに、実液圧および目標液圧間の偏差に応じたフィードバック制御下に目標液圧を達成する場合も避けられない。
【0006】
上記の液圧干渉を、2個のブレーキ液圧系が前2輪用のブレーキ液圧系と後2輪用のブレーキ液圧系である場合につき、図10を参照しつつ以下に説明する。図10は、目標前輪ブレーキ液圧Pwcfが図示のごとくステップ状に与えられ、目標後輪ブレーキ液圧Pwcrが図示のごとく一定値である場合の動作タイムチャートで、目標前輪ブレーキ液圧Pwcfの上昇瞬時t1,t3にこれを実前輪ブレーキ液圧Pwcfで示すごとくに実現すべくモータ駆動指令Dutymotを増大させ、目標前輪ブレーキ液圧Pwcfの低下瞬時t2,t4にこれを実前輪ブレーキ液圧Pwcfで示すごとくに実現すべく前輪ブレーキ液圧系の減圧弁駆動指令D’utyvalfを増大させる。
【0007】
一方で、目標後輪ブレーキ液圧Pwcrが一定値であるから、後輪ブレーキ液圧系の減圧弁駆動指令D’utyvalrを0(開度0)に維持するが、目標前輪ブレーキ液圧Pwcfの上昇を実現するためモータ駆動指令Dutymotを増大させる瞬時t1,t3に共通なモータが後輪ブレーキ液圧系における増圧ポンプをも駆動するため、後輪ブレーキ液圧系における減圧弁の開度0と相まって実後輪ブレーキ液圧Pwcrが瞬時t1,t3に一時的に大きく上昇して車両減速度の変動を生じさせ、車両の乗り心地を著しく悪化させるという問題を生ずる。
【0008】
本発明は、上記のようなブレーキ液圧の一時的な上昇変動を減圧弁の開度増大により解消するよう電子制御ブレーキ装置を改良して、上記した車両減速度の変動による乗り心地の悪化に関する問題を生ずることのないようにした電子制御ブレーキ装置を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明による電子制御ブレーキ装置は、請求項1に記載のごとく、
前記型式の電子制御ブレーキ装置を前提とし、
複数のブレーキ液圧系の増圧ポンプ操作量のうち最も大きな増圧ポンプ操作量を選択して、増圧ポンプ用の共通なモータの駆動制御に供する増圧ポンプ操作量選択手段を設け、
かかる最も大きな増圧ポンプ操作量に係わるブレーキ液圧系以外のブレーキ液圧系における開度を、液圧干渉防止手段で以下のように決定する構成となす。
つまり、上記最も大きな増圧ポンプ操作量によるポンプ流量と、自系統における増圧ポンプの操作量によるポンプ流量との差分だけ自系統の減圧弁によるブレーキ液排除量が増大するよう当該減圧弁の開度を増大させる構成となす。
【0010】
【発明の効果】
かかる本発明の構成によれば、増圧ポンプ操作量の小さなブレーキ液圧系における減圧弁の上記開度増大により、当該系統のブレーキ液圧が増圧ポンプ操作量の大きなブレーキ液圧系からの液圧干渉を受けて一時的に上昇するのを防止することができ、かかるブレーキ液圧の一時的な上昇による前記した車両減速度の変動を回避し得て乗り心地の悪化に関する前記従来装置の問題を解消することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明のー実施の形態になる電子制御ブレーキ装置のシステム図で、本実施の形態においては、図示しなかったが交流同期モータを用いた回生ブレーキと併用してブレーキ液圧を制御することで、回生エネルギを効率的に回収するようにした「回生協調ブレーキ制御システム」に応用するのに有利な電子制御ブレーキ装置に構成する。
更に付言するとこの電子制御ブレーキ装置は、前輪または後輪に設置された回生ブレーキ用のモータと協調制御し得るよう、そして車両の前後スプリット配管に適合させるべく、詳しくは後述する前輪ブレーキ液圧系および後輪ブレーキ液圧系を具え、これら2系統のブレーキ液圧を、運転者によるブレーキ操作力によるだけでなくこれから切り離して、しかも個別に電子制御可能な構成とする。
【0012】
図1において1は、運転者が希望する車両の制動力に応じて踏み込むブレーキペダルで、該ブレーキペダル1の踏力が液圧ブースタ2により倍力され、倍力された力でマスターシリンダ3の図示せざるピストンカップが押し込まれることによりマスターシリンダ3はブレーキペダル1の踏力に応じたマスターシリンダ液圧Pmcを前輪ブレーキ液圧配管4Fおよび後輪ブレーキ液圧配管4Rに出力するものとする。
前輪ブレーキ液圧配管4Fは、左右前輪5FL,5FRに設けられた左右前輪ホイールシリンダ6FL,6FR用の前輪ブレーキ液圧系を構成し、後輪ブレーキ液圧配管4Rは、左右後輪5RL,5RRに設けられた左右後輪ホイールシリンダ6RL,6RR用の後輪ブレーキ液圧系を構成する。
【0013】
液圧ブースタ2およびマスターシリンダ3は、個々のまたは共通なリザーバ7内におけるブレーキ液を作動媒体とする。
液圧ブースタ2はポンプ8を具え、このポンプはリザーバ7から吸入して吐出したブレーキ液をアキュムレータ9内に蓄圧し、アキュムレータ内圧を圧力スイッチ10によりシーケンス制御する。
液圧ブースタ2は、アキュムレータ9内の圧力を圧力源としてブレーキペダル1の踏力を倍力し、この倍力した踏力でマスターシリンダ3内のピストンカップを押し込み、マスターシリンダ3はリザーバ7からのブレーキ液を後で詳述するごとくブレーキ配管4F,4R内に封じ込めてブレーキペダル踏力に対応したマスターシリンダ液圧Pmcを発生させ、これを圧力センサ11F,11Rにより検出して後述のごとく前輪ブレーキ液圧(前輪ブレーキ液圧)Pwcfおよび後輪ブレーキ液圧(後輪ブレーキ液圧)Pwcrの電子制御に供給する。
【0014】
前輪ブレーキ液圧配管4Fおよび後輪ブレーキ液圧配管4Rにはそれぞれ常開電磁弁12F,12Rを挿置し、これら常開電磁弁12F,12Rよりもマスターシリンダ3に近い側において前輪ブレーキ液圧配管4Fおよび後輪ブレーキ液圧配管4Rにそれぞれ常閉電磁弁13F,13Rおよびストロークシュミレータ14F,14Rを順次接続する。
常開電磁弁12F,12Rおよび常閉電磁弁13F,13Rは、ノーマル状態でマスターシリンダ液圧Pmcをそのまま対応するホイールシリンダに供給することができ、これにより、前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび後輪ブレーキ液圧Pwcrが電子制御不能になった時におけるフェール対策を行う。
【0015】
しかして常開電磁弁12F,12Rおよび常閉電磁弁13F,13Rは、ブレーキペダル1の踏み込み時にONされるブレーキスイッチ15からの信号に応答して制動時は全てがONされ、常開電磁弁12F,12Rが閉じると共に常閉電磁弁13F,13Rが開く。
これにより、常開電磁弁12F,12Rよりもマスターシリンダ3に近い前輪ブレーキ液圧配管4Fおよび後輪ブレーキ液圧配管4Rの箇所に、ストロークシュミレータ14F,14Rを反力受けとしてブレーキペダル1の踏力に応じたマスターシリンダ液圧Pmcが発生し、この時運転者はストロークシュミレータ14F,14Rからの反力により通常と同じブレーキペダル操作感を感じることができ、マスターシリンダ液圧Pmcを圧力センサ11F,11Rにより検出する。
【0016】
常開電磁弁12F,12Rよりもマスターシリンダ3から遠い前輪ブレーキ液圧配管4Fおよび後輪ブレーキ液圧配管4Rの箇所は、以下のようにして対応する左右前輪ホイールシリンダ6FL,6FRおよび左右後輪ホイールシリンダ6RL,6RRに接続する。
つまり前輪ブレーキ液圧配管4Fは、一方で配管16FLおよび常開アンチスキッド制御弁17FLを介し左前輪ホイールシリンダ6FLに接続し、この左前輪ホイールシリンダ6FLを常閉アンチスキッド制御弁18FLを経てリザーバ7への還流配管19に接続する。
前輪ブレーキ液圧配管4Fは他方で、配管20FRおよび常開アンチスキッド制御弁21FRを介し右前輪ホイールシリンダ6FRに接続し、この右前輪ホイールシリンダ6FRを常閉アンチスキッド制御弁22FRを経て還流配管19に接続する。
そして後輪ブレーキ液圧配管4Rは、一方で配管23RLおよび常開アンチスキッド制御弁24RLを介し左後輪ホイールシリンダ6RLに接続し、この左後輪ホイールシリンダ6RLを常閉アンチスキッド制御弁25RLを経て還流配管19に接続する。
後輪ブレーキ液圧配管4Rは他方で、配管26RRおよび常開アンチスキッド制御弁27RRを介し右後輪ホイールシリンダ6RRに接続し、この右後輪ホイールシリンダ6RRを常閉アンチスキッド制御弁28RRを経て還流配管19に接続する。
【0017】
ここで、各車輪に係わる常開アンチスキッド制御弁および常閉アンチスキッド制御弁によるアンチスキッド制御作用は周知であり、その詳細な説明を省略するが、概略を説明すると以下の通りである。
車輪がスリップしていなければ(スリップ率が、摩擦係数に対応した理想スリップ率を超えていなければ)、常開アンチスキッド制御弁および常閉アンチスキッド制御弁が共にノーマル状態で、ホイールシリンダへの液圧はアンチスキッド制御されない。
車輪がスリップすると(スリップ率が、理想スリップ率を超ると)、先ず常開アンチスキッド制御弁がONされて閉じ、常閉アンチスキッド制御弁の閉状態保持と相まって、ホイールシリンダへの液圧を保圧し、それでも車輪がスリップすれば、常閉アンチスキッド制御弁もONして開くことによりホイールシリンダへの液圧を減圧して車輪のスリップを防止する。
【0018】
常開電磁弁12F,12Rよりもマスターシリンダ3から遠い前輪ブレーキ液圧配管4Fおよび後輪ブレーキ液圧配管4Rの箇所にそれぞれ前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび後輪ブレーキ液圧Pwcrを発生させてこれらを電子制御可能にするため、
前輪ブレーキ液圧配管4Fおよび後輪ブレーキ液圧配管4Rの上記箇所にそれぞれ増圧ポンプ29F,29Rの吐出ポートを接続すると共に常閉の減圧弁30F,30Rを接続し、増圧ポンプ29F,29Rの吸入ポートをリザーバ7への還流配管19に接続する。
【0019】
なお、増圧ポンプ29F,29Rは共通なモータ31により駆動するようになし、これら増圧ポンプ29F,29Rはモータ31への駆動デューティーDutymotf,Dutymotr(増圧ポンプ操作量)の増大につれブレーキ液供給量を増して前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび後輪ブレーキ液圧Pwcrを上昇させるものとする。
一方で減圧弁30F,30Rはそれぞれ、駆動デューティーDutyvalf,Dutyvalr(減圧弁操作量)の増大につれて開度を0から増大されて還流配管19へのブレーキ液排出量を増すことにより前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび後輪ブレーキ液圧Pwcrを低下させるものとする。
かくて前輪ブレーキ液圧Pwcfは、増圧ポンプ29Fからのブレーキ液供給量と減圧弁30Fからのブレーキ液排出量とで制御することができ、後輪ブレーキ液圧Pwcrは、増圧ポンプ29Rからのブレーキ液供給量と減圧弁30Rからのブレーキ液排出量とで制御することができ、
これら前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび後輪ブレーキ液圧Pwcrをそれぞれ圧力センサ32F,32Rにより検出する。
【0020】
増圧ポンプ29Fおよび29R(共通なモータ31)と、減圧弁30Fおよび30Rとによる上記前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび後輪ブレーキ液圧Pwcrの制御は、本発明における液圧干渉防止制御とともに、図2に示すブレーキ液圧コントローラ40で図3の制御プログラムで示すようにこれらを行う。
図3の制御プログラムは、一定周期(例えば10msec)ごとに繰り返し実行されるもので、ステップS1において実前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび実後輪ブレーキ液圧Pwcrを読み込み、次のステップS2において目標前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび目標後輪ブレーキ液圧Pwcrを算出する。
ここで目標前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび目標後輪ブレーキ液圧Pwcrは、マスターシリンダ液圧Pmcをもとに求めるが、制動時の荷重移動により前荷重が増大して後輪荷重が低下しても後輪が先にロックすることのないよう目標前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび目標後輪ブレーキ液圧Pwcr間に差を付ける。
目標前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび目標後輪ブレーキ液圧Pwcrはそのほかに、車両挙動制御や回生ブレーキを併用した協調制御などを考慮して任意に定めることができる。
【0021】
ステップS3においては、ブレーキペダル1の踏み込みに応答して(ブレーキスイッチ15からの信号により)前後輪ブレーキ液圧系4F,4Rを常開電磁弁12F,12RのONにより遮断すると共に、常閉電磁弁13F,13RをONして開くことにより、ストロークシミュレータ14F,14Rからの反力で通常とおりのブレーキペダルフィーリングを運転者が感じ得るようにする。
次のステップS4においては、図2に示すように液圧制御器41F,41Rを用いて目標前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび目標後輪ブレーキ液圧Pwcrと、実前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび実後輪ブレーキ液圧Pwcrとから、実ブレーキ液圧を目標ブレーキ液圧に一致させる前後輪ブレーキ液圧系4F,4Rの目標操作量(デューティ比換算量)Dutyf,Dutyrを算出する。
【0022】
液圧制御器41F,41Rは、「二自由度制御手法」を用いた図4に例示するようなものとし、フイードフォワード補償器GFF(S)、規範モデルGref(S)、およびフィードバック補償器GFB(S)で構成する。
この場合、安定性や耐外乱性など閉ループ性能はフィードバック補償器GFB(S)で調整され、目標ブレーキ液圧に対する実ブレーキ液圧の応答性は基本的には(モデル化誤差がない場合には)フイードフォワード補償器GFF(S)で調整される。
ここでフイードフォワード補償器GFF(S)は
FF(S)=S/(Tref・S+1)
Tref:時定数
S:ラプラス演算子
で表されるようなものとし、
規範モデルGref(S)は
Gref(S)=S/(Tref・S+1)
Tref:時定数
で表されるようなものとし、
フィードバック補償器GFB(S)は
FB(S)=(Kp・S+Ki)/S
Kp:比例制御定数
Ki:積分制御定数
で表されるようなものとする。
【0023】
まず、制御対象の応答特性P(S)を規範モデル特性Gref(S)に一致させるため、目標ブレーキ液圧Pwc(目標前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび目標後輪ブレーキ液圧Pwcr)をフイードフォワード補償器GFF(S)に通してフィードフォワード補償(位相補償)を施し、フィードフォワード操作量Dutyffを算出する。
次に、目標ブレーキ液圧Pwcを規範モデルGref(S)に通して規範ブレーキ液圧Prefを算出し、
更に、規範ブレーキ液圧Prefと実ブレーキ液圧Pwc(実前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび実後輪ブレーキ液圧Pwcr)との間におけるブレーキ液圧偏差ΔP=Pref−Pwcを算出し、
このブレーキ液圧偏差ΔPをフィードバック補償器GFB(S)に通してフィードバック補償を施し、フィードバック操作量Dutyfbを算出する。
最後に、フィードフォワード操作量Dutyffとフィードバック操作量Dutyfbとを加算して、該当するブレーキ液圧系の目標操作量(デューティ比換算量)Duty(前輪ブレーキ液圧系4Fの目標操作量Dutyfおよび後輪ブレーキ液圧系4Rの目標操作量Dutyr)を求める。
【0024】
図3のステップS5〜ステップS7においては、図2の増減圧操作量配分器42Fで以下のように、前輪ブレーキ液圧系4Fの目標操作量Dutyfを減圧弁操作量Dutyvalfと増圧ポンプ(モータ)操作量Dutymotfとに配分する。
つまり、ステップS5で前輪ブレーキ液圧系4Fの目標操作量Dutyfの極性をチェックし、正なら前輪ブレーキ液圧の増圧指令であるからステップS6において、前輪側増圧ポンプ29F(モータ31)の操作量Dutymotfに目標操作量Dutyfをセットし、前輪側減圧弁30Fの操作量Dutyvalfに0(開度0)をセットする。
しかし、ステップS5で前輪ブレーキ液圧系4Fの目標操作量Dutyfの極性が負と判定する時は、前輪ブレーキ液圧の減圧指令であるからステップS7において、前輪側増圧ポンプ29F(モータ31)の操作量Dutymotfに0をセットし、前輪側減圧弁30Fの操作量Dutyvalfに目標操作量−Dutyfをセットする。
【0025】
図3のステップS8〜ステップS10においては、図2の増減圧操作量配分器42Rで以下のように、後輪ブレーキ液圧系4Rの目標操作量Dutyrを減圧弁操作量Dutyvalrと増圧ポンプ(モータ)操作量Dutymotrとに配分する。
つまり、ステップS8で後輪ブレーキ液圧系4Rの目標操作量Dutyrの極性をチェックし、正なら後輪ブレーキ液圧の増圧指令であるからステップS9において、後輪側増圧ポンプ29R(モータ31)の操作量Dutymotrに目標操作量Dutyrをセットし、後輪側減圧弁30Rの操作量Dutyvalrに0(開度0)をセットする。
しかし、ステップS8で後輪ブレーキ液圧系4Rの目標操作量Dutyrの極性が負と判定する時は、後輪ブレーキ液圧の減圧指令であるからステップS10において、後輪側増圧ポンプ29R(モータ31)の操作量Dutymotrに0をセットし、後輪側減圧弁30Rの操作量Dutyvalrに目標操作量−Dutyrをセットする。
【0026】
図3のステップS11〜ステップS13においては、図2の増圧ポンプ操作量選択手段(モータ操作量決定部)43で、以下のようにモータ31の操作量Dutymotを決定する。
先ずステップS11において、上記のように求めた前輪側増圧ポンプ29Fの操作量Dutymotfおよび後輪側増圧ポンプ29Rの操作量Dutymotrの大小比較を行い、Dutymotf≧DutymotrならステップS12で前輪側増圧ポンプ操作量Dutymotfを選択してモータ31の操作量Dutymotにセットし、これをステップS16で出力し、逆にDutymotf<DutymotrならステップS13で後輪側増圧ポンプ操作量Dutymotrを選択してモータ31の操作量Dutymotにセットし、これをステップS16で出力することにより、前輪側増圧ポンプ29Fの操作量Dutymotfおよび後輪側増圧ポンプ29Rの操作量Dutymotrのうち大きい側の増圧ポンプ操作量に基づきモータ31を駆動させる。
【0027】
一方で、前輪用減圧弁30Fの操作量指令D’utyvalfおよび後輪用減圧弁30Rの操作量指令D’utyvalrはそれぞれ、図3のステップS15およびステップS14において、図2の液圧干渉防止手段44F,44Rにより以下のごとくに液圧干渉補正しながら求め、これら減圧弁操作量指令D’utyvalfおよびD’utyvalrをステップS16で出力する。
液圧干渉補正しない状態の前輪用減圧弁操作量指令D’utyvalfおよび後輪用減圧弁操作量指令D’utyvalrはそれぞれ、図2の液圧干渉防止手段44F,44Rにおける減圧弁流量モデル45F,45Rおよび減圧弁流量逆モデル46F,46Rをもとに求めることができる。
【0028】
減圧弁流量モデル45F,45Rはそれぞれ、減圧弁30F,30Rの流量(Qv)特性を図5に示すように数式化したもので、減圧弁流量逆モデル46F,46Rはこの数式を流量(Qv)の式から減圧弁電流iv(減圧弁操作量:デューティー比)の式に書き直したものである。
減圧弁流量モデル45F,45Rを用いて前輪用減圧弁操作量Dutyvalfおよび後輪用減圧弁操作量Dutyvalrに対応する前輪用減圧弁流量Qvfおよび後輪用減圧弁流量Qvrを求めることができる。
これら前輪用減圧弁流量Qvfおよび後輪用減圧弁流量Qvrをそのまま用いて、減圧弁流量逆モデル46F,46Rに通過させることにより、液圧干渉補正する前の前輪用減圧弁操作量指令D’utyvalfおよび後輪用減圧弁操作量指令D’utyvalrを求めることができる。
【0029】
これら減圧弁操作量指令D’utyvalfおよびD’utyvalrの液圧干渉補正は、図2の液圧干渉防止手段44F,44Rにおける増圧ポンプ流量モデル47F,48Fおよび47R,48Rと、減算器49F,49Rと、加算器50F,50Rとにより当該補正を行う。
増圧ポンプ流量モデル47F,48Fはそれぞれ、増圧ポンプ29F,29Rの流量(Qm)特性を図6に示すように数式化したものである。
【0030】
先ず前輪用減圧弁操作量指令D’utyvalfの液圧干渉補正を詳述するに、増圧ポンプ流量モデル47Fを用いて増圧ポンプ操作量Dutymotfに対応する増圧ポンプ流量Qmfを求め、増圧ポンプ流量モデル48Fを用いてモータ操作量Dutymotに対応する増圧ポンプ流量Qmotfを求め、減算器49Fでこれら増圧ポンプ流量Qmf, Qmotfの増圧ポンプ流量差ΔQmotf=Qmotf−Qmfを求める。
この増圧ポンプ流量差ΔQmotfは、増圧ポンプ流量Qmfが目標値であり、増圧ポンプ流量Qmotfがモータ31の駆動により実際に発生するポンプ流量であるから、増圧ポンプ流量の過剰分を意味する。
【0031】
ここで増圧ポンプ流量の過剰分ΔQmotfを考察するに、前輪ブレーキ液圧系が後輪ブレーキ液圧系よりも高圧であって、選択手段43が前輪ブレーキ液圧系の増圧ポンプ操作量Dutymotfをモータ操作量Dutymotとする場合、増圧ポンプの過剰分ΔQmotfがΔQmotf=Qmotf−Qmf=0である。
しかし、前輪ブレーキ液圧系が後輪ブレーキ液圧系よりも低圧であって、選択手段43が後輪ブレーキ液圧系の増圧ポンプ操作量Dutymotrをモータ操作量Dutymotとする場合、増圧ポンプ流量の過剰分ΔQmotfがΔQmotf=Qmotf−Qmf>0となり、低圧の前輪ブレーキ液圧系が当該増圧ポンプ流量の過剰分による液圧干渉を受けて一時的にブレーキ液圧を上昇され、前記した車両減速度の変動による乗り心地の悪化を生じさせる。
【0032】
ところで、かように前輪ブレーキ液圧系が後輪ブレーキ液圧系よりも低圧になる場合は、図3のステップS15において以下のごとくに前輪用減圧弁操作量指令D’utyvalfの液圧干渉補正がなされる。
つまり、図2の加算器50Fで上記増圧ポンプ流量の過剰分ΔQmotf>0が減圧弁流量Qvfに加算され、その合算値Qvalfが減圧弁流量Qvfに代えて減圧弁流量逆モデル46Fに向かうこととなり、前輪用減圧弁操作量指令D’utyvalfが増圧ポンプ流量の過剰分ΔQmotf>0だけ増大補正されて前輪用減圧弁30Fを開度増大させる。
この開度増大により、低圧側の前輪ブレーキ液圧系が液圧干渉を受けて一時的にブレーキ液圧を上昇されるのを回避することができ、前記した車両減速度の変動およびこれに伴う乗り心地の悪化に関する問題を解消することができる。
【0033】
次に後輪用減圧弁操作量指令D’utyvalrの液圧干渉補正を詳述する。
増圧ポンプ流量モデル47Rを用いて増圧ポンプ操作量Dutymotrに対応する増圧ポンプ流量Qmrを求め、増圧ポンプ流量モデル48Rを用いてモータ操作量Dutymotに対応する増圧ポンプ流量Qmotrを求め、減算器49Rでこれら増圧ポンプ流量Qmr, Qmotrの増圧ポンプ流量差ΔQmotr=Qmotr−Qmrを求める。
この増圧ポンプ流量差ΔQmotrは、増圧ポンプ流量Qmrが目標値であり、増圧ポンプ流量Qmotrがモータ31の駆動により実際に発生するポンプ流量であるから、増圧ポンプ流量の過剰分を意味する。
【0034】
ここで増圧ポンプ流量の過剰分ΔQmotrを考察するに、後輪ブレーキ液圧系が前輪ブレーキ液圧系よりも高圧であって、選択手段43が後輪ブレーキ液圧系の増圧ポンプ操作量Dutymotrをモータ操作量Dutymotとする場合、増圧ポンプの過剰分ΔQmotrがΔQmotr=Qmotr−Qmr=0である。
しかし、後輪ブレーキ液圧系が前輪ブレーキ液圧系よりも低圧であって、選択手段43が前輪ブレーキ液圧系の増圧ポンプ操作量Dutymotfをモータ操作量Dutymotとする場合、増圧ポンプ流量の過剰分ΔQmotrがΔQmotr=Qmotr−Qmr>0となり、低圧の後輪ブレーキ液圧系が当該増圧ポンプ流量の過剰分による液圧干渉を受けて一時的にブレーキ液圧を上昇され、前記した車両減速度の変動による乗り心地の悪化を生じさせる。
【0035】
ところで、かように後輪ブレーキ液圧系が前輪ブレーキ液圧系よりも低圧になる場合は、図3のステップS14において以下のごとくに後輪用減圧弁操作量指令D’utyvalrの液圧干渉補正がなされる。
つまり、図2の加算器50Rで上記増圧ポンプ流量の過剰分ΔQmotr>0が減圧弁流量Qvrに加算され、その合算値Qvalrが減圧弁流量Qvrに代えて減圧弁流量逆モデル46Rに向かうこととなり、後輪用減圧弁操作量指令D’utyvalrが増圧ポンプ流量の過剰分ΔQmotr>0だけ増大補正されて後輪用減圧弁30Rを開度増大させる。
この開度増大により、低圧側の後輪ブレーキ液圧系が液圧干渉を受けて一時的にブレーキ液圧を上昇されるのを回避することができ、前記した車両減速度の変動およびこれに伴う乗り心地の悪化に関する問題を解消することができる。
【0036】
かかる作用効果を、図10と同じ条件での動作タイムチャートである図7により説明すると、ステップ状に与えられる目標前輪ブレーキ液圧Pwcfの上昇瞬時t1,t3にこれを実前輪ブレーキ液圧Pwcfで示すごとくに実現すべくモータ駆動指令Dutymotを増大させても、液圧干渉に起因した実後輪ブレーキ液圧Pwcrの瞬時t1,t3における一時的な上昇を、これら瞬時t1,t3における後輪用減圧弁駆動指令D’utyvalrの上昇(開度増大)により、図10のものに較べて大幅に抑制することができる。
従って、液圧干渉に起因した実後輪ブレーキ液圧Pwcrの瞬時t1,t3における一時的な上昇で生ずる車両減速度の変動をほとんど体感させないほどに低下させることができ、車両の乗り心地を著しく悪化させるという問題を生ずる。
【0037】
しかも本実施の形態においては図2につき前述したごとく、増圧ポンプ操作量Dutymotf,Dutymotrに対応する増圧ポンプ流量Qmf,Qmrを求めるに際し増圧ポンプ流量モデル47F,47Rを用い、モータ操作量Dutymotに対応する増圧ポンプ流量Qmotf,Qmotrを求めるに際し増圧ポンプ流量モデル48F,48Rを用いるようにしたから、これら増圧ポンプ流量を簡単な演算により求めることができて有利である。
【0038】
なお上記した実施の形態では、図3のステップS4(図2の液圧制御器41F,41R)において、実前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび実後輪ブレーキ液圧Pwcrをそれぞれ目標前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび目標後輪ブレーキ液圧Pwcrに一致させる前後輪ブレーキ液圧系4F,4Rの目標操作量(デューティ比換算量)Dutyf,Dutyrを算出するに際し、前記の液圧干渉補正を行わないブレーキ液圧系に対しても図4におけるフィードバック補償器GFB(S)=(Kp・S+Ki)/Sをそのまま用いたが、この場合、Kiによる積分制御項が含まれる。
ところで前記した液圧干渉補正は、フィードフォワード的な補正であることから、液圧干渉補正を行っている系に積分制御項が関与すると、減圧弁のアクチュエータなどにおける特性のバラツキが液圧干渉補正にずれを生じさせることがある。
【0039】
そして上記の積分制御項にこのずれに伴う無駄な積分値が溜め込まれ、図8に示すように液圧制御のオーバーシュートや液圧制御収束性の悪化を生ずる。
図8(a),(b)は、目標前輪ブレーキ液圧Pwcfが図示のごとくステップ状に与えられ、目標後輪ブレーキ液圧Pwcrが図示のごとく一定値である場合における実前輪ブレーキ液圧Pwcfおよび実後輪ブレーキ液圧Pwcrの変化タイムチャートを示し、(a)は、液圧干渉補正が不足して減圧弁の開度増大量が不足している場合のもので、(b)は、液圧干渉補正が多すぎて減圧弁の開度増大量が多すぎている場合のものである。
【0040】
図8(a)においては、目標前輪ブレーキ液圧Pwcfの上昇瞬時t1,t2に減圧弁の開度増大量不足により実後輪ブレーキ液圧Pwcrが目標後輪ブレーキ液圧Pwcrよりも増大し、これによりフィードバック補償器が無駄な積分値を溜め込む。これを吐き出すため、その後に減圧弁の必要以上の開度増大が指令され、今度は実後輪ブレーキ液圧Pwcrが目標後輪ブレーキ液圧Pwcrよりも低下するオーバーシュートを発生させる。
図8(b)においては、目標前輪ブレーキ液圧Pwcfの上昇瞬時t1,t2に減圧弁の開度増大量過多により実後輪ブレーキ液圧Pwcrが目標後輪ブレーキ液圧Pwcrよりも低下し、これによりフィードバック補償器が無駄な積分値を溜め込む。これを吐き出すため、その後に減圧弁の必要以上の開度低下が指令され、今度は実後輪ブレーキ液圧Pwcrが目標後輪ブレーキ液圧Pwcrよりも上昇するオーバーシュートを発生させる。
【0041】
上記のような現象を防止するため、液圧干渉補正がなされていないブレーキ液圧系の目標ブレーキ液圧は、目標ブレーキ液圧と実ブレーキ液圧との偏差の積分値に応じたフィードバック制御を通常通りに行わせて実ブレーキ液圧を目標ブレーキ液圧に良好に一致させるようにするが、
液圧干渉補正がなされているブレーキ液圧系については、上記の積分を停止させて、目標ブレーキ液圧と実ブレーキ液圧との偏差に応じた前記Kpによる比例制御項のみによるフィードバック制御を行わせることとする。
【0042】
この場合、図8(a),(b)と同じ条件での動作タイムチャートを示す図9(a),(b)から明らかなように、液圧干渉補正が不足して減圧弁の開度増大量が不足している場合も、また、液圧干渉補正が多すぎて減圧弁の開度増大量が多すぎている場合も、積分値の無駄な溜め込みがないから前記したオーバーシュートの問題を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になる電子制御ブレーキ装置のシステム図である。
【図2】同ブレーキ装置におけるブレーキ液圧制御コントローラの機能別ブロック線図である。
【図3】同ブレーキ液圧制御コントローラが実行する制御プログラムを示すフローチャートである。
【図4】図2における液圧制御器の説明用ブロック線図である。
【図5】減圧弁流量モデルの説明図である。
【図6】増圧ポンプ流量モデルの説明図である。
【図7】図2および図3に示すブレーキ液圧制御コントローラの動作タイムチャートである。
【図8】液圧干渉補正を行っている系で積分制御によるフィードバック制御を行った場合の不具合の発生状況を示し、
(a)は、液圧干渉補正が不足している場合の動作タイムチャート、
(b)は、液圧干渉補正が多すぎている場合の動作タイムチャートである。
【図9】液圧干渉補正を行っている系で積分制御によるフィードバック制御を停止させた場合の動作を示し、
(a)は、液圧干渉補正が不足している場合の動作タイムチャート、
(b)は、液圧干渉補正が多すぎている場合の動作タイムチャートである。
【図10】従来の電子制御ブレーキ装置が液圧干渉を起こした時の動作タイムチャートである。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル
2 液圧ブースタ
3 マスターシリンダ
4F 前輪ブレーキ液圧配管
4R 後輪ブレーキ液圧配管
6FL,6FR 左右前輪ホイールシリンダ
6RL,6RR 左右後輪ホイールシリンダ
11F,11R マスターシリンダ液圧センサ
12F,12R 常開電磁弁
13F,13R 常閉電磁弁
14F,14R ストロークシュミレータ
15 ブレーキスイッチ
17FL 常開アンチスキッド制御弁
18FL 常閉アンチスキッド制御弁
21FR 常開アンチスキッド制御弁
22FR 常閉アンチスキッド制御弁
24RL 常開アンチスキッド制御弁
25RL 常閉アンチスキッド制御弁
27RR 常開アンチスキッド制御弁
28RR 常閉アンチスキッド制御弁
29F,29R 増圧ポンプ
30F,30R 減圧弁
31 共通なモータ
40 ブレーキ液圧コントローラ
41F,41R 液圧制御器
42F,42R 増減圧操作量配分器
43 増圧ポンプ操作量選択手段
44F,44R 液圧干渉防止手段
45F,45R 減圧弁流量モデル
46F,46R 減圧弁流量逆モデル
47F,48F,47R,48R 増圧ポンプ流量モデル

Claims (3)

  1. 複数のブレーキ液圧系と、
    各ブレーキ液圧系にブレーキ液を供給してブレーキ液圧系を個々に増圧する増圧ポンプと、
    これら増圧ポンプを駆動する共通なモータと、
    各ブレーキ液圧系のブレーキ液を開度に応じ排除してブレーキ液圧系を個々に減圧する減圧弁と、
    ブレーキ液圧系ごとに目標ブレーキ液圧を、前記増圧ポンプの操作量に応じたブレーキ液供給および前記減圧弁の開度に応じたブレーキ液排除により達成するようにした電子制御ブレーキ装置において、
    前記増圧ポンプ操作量のうち最も大きな増圧ポンプ操作量を選択して前記共通なモータの駆動制御に供する増圧ポンプ操作量選択手段と、
    該最も大きな増圧ポンプ操作量に係わるブレーキ液圧系以外のブレーキ液圧系については、該最も大きな増圧ポンプ操作量によるポンプ流量と、自系統における増圧ポンプの操作量によるポンプ流量との差分だけ自系統の前記減圧弁によるブレーキ液排除量が増大するよう該減圧弁の開度を増大させる液圧干渉防止手段とを設けたことを特徴とする電子制御ブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御ブレーキ装置において、前記最も大きな増圧ポンプ操作量によるポンプ流量、および前記自系統における増圧ポンプの操作量によるポンプ流量を、増圧ポンプの流量特性を数式化したポンプ流量モデルと増圧ポンプ操作量とから演算により求めるよう構成したことを特徴とする電子制御ブレーキ装置。
  3. 各ブレーキ液圧系の前記目標ブレーキ液圧を、該目標ブレーキ液圧と実ブレーキ液圧との偏差の積分値に応じたフィードバック制御により実ブレーキ液圧を目標ブレーキ液圧に一致させるようにした請求項1または2に記載の電子制御ブレーキ装置において、
    前記液圧干渉防止手段により減圧弁の開度を増大されているブレーキ液圧系に係わる前記積分を停止させるよう構成したことを特徴とする電子制御ブレーキ装置。
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