JP2004174324A - 浄水器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】浄水器本体(5)と、該浄水器本体(5)に着脱可能な浄水カ−トリッジ(6)と、該浄水カ−トリッジ(6)に着脱可能なグリップ(30)とを有する浄水器は、老若男女問わず、迅速かつ容易に浄水カートリッジ(6)の交換を行うことができる、優れた浄水器であり、該グリップ(30)と該浄水カ−トリッジ(6)とが接触する面同士において、該グリップ(30)の摩擦係数(μ1)が、該浄水カ−トリッジ(6)の摩擦係数(μ2)の2倍以上であることがより好ましい。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭の台所や洗面台等に設置され、水道水中に含まれる残留塩素や赤錆等を、水処理材が充填された交換可能な浄水カートリッジで取り除き、浄水とする浄水器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
飲用水としての水道水は、その水質基準により一応の安全性を有しているものの、より安全で美味しい水とするために、さらに浄水器によって浄化される状況が増えている。
通常、浄水器においては、水処理材とする活性炭等の吸着材により、水道水中のカルキ臭、カビ臭、トリハロメタン等が、また、水処理材として併用される多孔質中空糸膜により、水道水中の細菌、汚濁成分等が除去される。そして、浄水器には、水処理材の浄化能力が低下した際の水処理材交換の容易さから、水処理を行う活性炭、中空糸膜等をカートリッジ化した浄水カートリッジが用いられている。
【0003】
従来から、交換可能な浄水カートリッジとして、プラスチック製の円筒形状を有するハウジング内に、活性炭等の吸着材と中空糸膜が分離充填された濾過モジュ−ルが配置された浄水カートリッジが知られている。通水入口から流入する原水は、原水通路を通って吸着材の端部に到達し、吸着材と中空糸膜を順に通って浄水となり、浄水は集水されて通水出口から外部に吐出される。浄水の使用によって吸着材と中空糸膜の濾過性能は低下し、浄水カートリッジが所定の寿命に達した場合、浄水カートリッジを交換する。
【0004】
浄水カートリッジの交換は、ねじ固定構造やバイヨネット固定構造等の取付部を円筒形の端部に設けて、円筒形のハウジングを手で持って反時計または時計回りに回して行えば可能である(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
従来の浄水器においては、浄水カートリッジのハウジングを構成する部材は、低コストと成型の容易さ等から、一般的に、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂等のプラスチックが用いられ、それら表面においては、金型成型において金型から抜き易くするため、または金型を割りやすくするため、なるべく凹凸の無い、極力粗さの無い面となるように設計されており、表面が平滑で摩擦の少ないものであった。
【0006】
そのため、浄水カートリッジ表面を手でつかんで回して交換しようとすると滑りやすく、特に使用者が非力で握力の少ないお年寄りや女性の場合、表面が滑り易い、回動が重いといった問題は更に顕著となり、浄水カートリッジの交換作業が困難で、時間がかかるという問題があった。
【0007】
これら問題を考慮して、表面にシボ加工を施したり、突起を設けたりしたものもあるが、外観がみすぼらしくなり、デザイン面で商品価値が低下し、また実際の使用において滑り止めの効果は不十分であった。
【0008】
更に、浄水器の形態が蛇口直結型のものでは、シンクからの返り水等の飛散によって、浄水カートリッジの表面に水が付着しやすく、付着時は水が摩擦力を著しく低下させ、滑り易さがますます増大されるという問題があった。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−210457号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に鑑み、様々な状況下において、老若男女問わず、浄水カートリッジの交換を行う際に滑りにくく安全で、迅速かつ容易に行える、利便性の優れた浄水器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の要旨は、浄水器本体(5)と、該浄水器本体(5)に着脱可能な浄水カ−トリッジ(6)と、該浄水カ−トリッジ(6)に着脱可能なグリップ(30)とを有する浄水器、である。
【0012】
前記グリップ(30)と前記浄水カ−トリッジ(6)とが接触する面同士において、前記グリップ(30)の摩擦係数(μ1)が、前記浄水カ−トリッジ(6)の摩擦係数(μ2)の2倍以上であると、浄水カ−トリッジ(6)の交換作業がより容易となるため好ましい。
前記グリップ(30)の、前記浄水カ−トリッジ(6)に接触する面の少なくとも一部が、40〜80°の硬度を有する軟質ゴムで構成されていると、使いやすさが向上するため好ましい。
【0013】
前記グリップ(30)が凹形状であると、グリップ(30)の装着が容易となるため好ましい。また、前記グリップ(30)は、凹形状の底面部(36)が硬質プラスチックで構成され、凹形状の側面部(31)が軟質ゴムで構成されているとより好ましい。
【0014】
前記凹形状の側面部(31)と前記凹形状の底面部(36)とが二色成型されていると、容易に製造できるため好ましい。
また、前記凹形状の側面部(31)の内周部に、前記浄水カ−トリッジ(6)の外周表面と接触しない窪み(34)が設けられていると、グリップ(30)の装脱着が容易となるため好ましい。
【0015】
前記凹形状の側面部(31)の外周部に、突起部(32)が設けられていると、使いやすさが向上するため好ましい。
【0016】
前記浄水カ−トリッジ(6)に前記グリップ(30)を装着した際に、前記凹形状の側面部(31)に、外径が太くなっている部位が存在すると、浄水カ−トリッジ(6)からグリップ(30)を取り外しやすくなるため好ましい。
前記グリップ(30)が空気抜き(38)を有すると、装着が容易であるため好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の浄水器の実施例を、図面を基に説明する。
図1は、本発明の浄水器の一例を示す上方向からの断面図である。
図2及び図3は、本発明の浄水器に使用するグリップ(30)を、凹形状の底面部(36)が上を向くようにして見た際の斜視図である。
【0018】
図1において、浄水器(1)は、浄水器本体(5)と、円筒形の浄水カートリッジ(6)と、浄水カートリッジ(6)の端部に着脱可能に設けられたグリップ(30)とで主に構成される。
【0019】
なお、ここでいう浄水器本体(5)とは、交換して使用される浄水カートリッジ(6)以外の、継続的に使用される部材をいうものであり、その内部に原水送水管(2)や、詳細図示はしないが水流の種類を切り換える切換弁(3)等が組み込まれ、水流の切換レバー(4)を前方右側面に有している。
【0020】
浄水器(1)は吐出水を、切換弁(3)に連結された切換レバー(4)の回動操作によって、浄水、原水ストレート、原水シャワーの3段階に切り換えることが可能である。切換レバー(4)を浄水に切り換えた場合、蛇口(7)から流入する原水は、図中矢印で示すとおり、原水口(8)、切換弁(3)、原水送水管(2)を通って浄水カートリッジ(6)の通水入口(9)に流入し、内部の水処理材を通って浄水となり、浄水は通水出口(10)から流出した後、浄水送水管(11)を通って浄水出口(12)から下方に向かって吐出される。
【0021】
切換レバー(4)については、U字形状や、ダイヤル形状等を有する従来使用のものをそのまま用いることが可能であり、切換弁(3)については、従来使用のローター弁、ボール弁、ディスク等をそのまま用いることが可能である。
【0022】
本発明の浄水器(1)の浄水器本体(5)と浄水カートリッジ(6)の主要材質は、耐圧性、成形加工性、コストを考慮し、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアセタ−ル樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、アクリル樹脂等のプラスチックが好ましい。肉厚は、あまり厚いと成形性が悪くなり、またコストが増し、あまり薄いと耐圧性が悪くなるため、3mm程度に設定するのが好ましい。それら内部構造や外観については、本実施例に限らず適宜目的に応じて設計し、用いればよい。
【0023】
浄水カートリッジ(6)は、円筒形状を有するプラスチック製の、一端が開放された外側ケース(13)と、その開放部を閉塞するキャップ(14)とで構成され、その内部に、活性炭等の吸着材(15)と中空糸膜(16)とが外側ケース(13)の長手方向に直列に分離されて充填されている濾過モジュ−ル(17)を有している。
【0024】
外側ケース(13)及びキャップ(14)と、濾過モジュ−ル(17)の間には原水通路(18)が設けられ、キャップ(14)の反対側の円筒底部には、浄水器本体(5)に固定するためのネジ嵌合の取付部(19)、リング状の原水の通水入口(9)、管状の浄水の通水出口(10)、浄水器本体(5)との通水接続部を水封するためのOリング等の柔軟なパッキン(20)が設けられている。
【0025】
水の流れは図中矢印で示す通りであり、通水入口(9)から流入する原水は、原水通路(18)を通って吸着材(15)の端部に到達し、吸着材(15)と中空糸膜(16)を順に通って浄水となり、浄水は集水されて通水出口(10)から外部に吐出される。
【0026】
吸着材(15)としては、残留塩素の除去を目的とした場合は、粉、粒、固形等の形状を有する、亜硫酸カルシウム、活性炭、ビタミンC等の水処理材を用いればよく、中でも、粒状または繊維状の活性炭をブロック状に成型した成形活性炭を用いると、高性能かつ成形、組立加工性に優れ、加えてフィルターとしての機能も有するため好ましい。中空糸膜(16)としては、濁質成分の除去を目的とした場合は、細菌の除去まで可能なプラスチック製の多孔質中空糸膜を用いるのが好ましい。
【0027】
浄水の使用によって浄水カートリッジ(6)が所定の寿命に達した場合、浄水カートリッジ(6)の交換を行う。浄水カートリッジ(6)の取り外しは、円筒形の端部に設けられる取付部(19)がねじ固定構造を有しているため、浄水カートリッジ(6)を円筒中心を軸として反時計回りに回しながら浄水器本体(5)から引き抜けば可能であり、新品の取り付けはその逆を行えばよい。尚、この例では取付部(19)にねじ固定構造を用いたが、バイヨネット固定構造等その他回動操作が伴うものならば適用可能である。
【0028】
次に、本発明の主要点であるグリップ(30)についてその詳細を説明する。グリップ(30)は、浄水カ−トリッジ(6)の着脱操作時、手で握ると、内側方向に手の押圧力を伝えるとともに、高い摩擦力を有しつつ浄水カ−トリッジ(6)の表面に密着する機能を有するものであり、浄水カ−トリッジ(6)の端部に着脱可能に装着される。
【0029】
ここで、グリップ(30)と浄水カ−トリッジ(6)とが接触する面同士において、グリップ(30)の摩擦係数(μ1)は、浄水カ−トリッジ(6)の摩擦係数(μ2)の2倍以上となるようにすると、グリップ(30)が確実に浄水カ−トリッジ(6)と密着するため、浄水カ−トリッジ(6)の着脱操作を容易に行うことができる。
【0030】
なお、ここでいう摩擦係数(μ)とは、静摩擦力(Fs)及び滑り片の質量によって生じる法線力(Fp)によって、以下の式で計算される。
μ=Fs/Fp
【0031】
具体的には、グリップ(30)及び浄水カ−トリッジ(6)同士が接触する面を構成するそれぞれの素材を用いて、接触面積40cm2、一辺の長さ63mmの滑り片を作成し、JIS K7125(プラスチック−フィルム及びシ−ト摩擦係数試験方法)に従って測定する。
【0032】
グリップ(30)の材質としては、軟質性で、ゴム材の一種であるNBR、EPDM、シリコ−ンゴム、フッ素ゴム、ポリスチレン系やポリオレフィン系等の熱可塑性エラストマ−などが好適である。
【0033】
浄水カ−トリッジ(6)に用いられる一般的なABS樹脂やポリプロピレン樹脂等のプラスチックの摩擦係数(μ2)は、0.1〜0.3程度であるが、NBR、EPDM、シリコーンゴム等のゴム材の場合、摩擦係数(μ1)を摩擦係数(μ2)よりも大きくすることができ、滑りにくさを格段に向上することができる。
【0034】
浄水器では、グリップ表面への水の付着により摩擦係数が低下し、滑りやすくなる場合が考えられるため、グリップ(30)として、浄水カ−トリッジ(6)の少なくとも2倍以上の大きな摩擦係数を有する材質を用いるのは極めて効果的である。
【0035】
また、本発明品の使用状況においては、グリップ表面への水の付着により摩擦係数が低下し、滑りやすくなる場合が考えられるため、摩擦係数(μ2)の少なくとも2倍以上の大きな摩擦係数(μ1)を有する材質を用いてグリップ(30)とするのは極めて効果的である。
摩擦係数(μ1)は、具体的には0.8以上が好ましく、0.9以上がより好ましい。
【0036】
ゴム材の中でも、優れた着色性と高い成型精度を有した外観が得られ、直射光の照りつけや油・洗剤等の飛散が頻繁なキッチンにおいて耐候性や耐薬品性等の耐久性と撥水性に優れ、可塑剤を用いないためそれによるプラスチック接触面の劣化の恐れがない、シリコ−ンゴムが特に好ましい。
【0037】
グリップ(30)は、油や洗剤等を含んだ汚れ水が当たったときであっても、汚れの付着や汚れの拡がりを防止するため、表面にテフロン(登録商標)コ−ト処理を施したり、フッ素系樹脂を配合させたり、銀系抗菌剤を配合させることが好ましい。
【0038】
ゴム材は、柔らかすぎるとグリップ全体の腰が無くなり、軽く持っただけで変形してしまい、浄水カ−トリッジ(6)への着脱操作がしづらくなる。また硬すぎると、逆に変形しなくなって浄水カ−トリッジ(6)への着脱操作の際、強い力で押し込まなくてはならなくなる。
【0039】
従って、ゴム材の硬度としては、JIS K6253に記載のスプリング式試験タイプAに従い、デュロメータを用いて測定した硬度の範囲として、40〜80°が好ましい。
【0040】
また、非力で握力の少ないお年寄りや女性において、グリップとして握った時の感触がより手になじみ、力を加えた時に適度なクッション感が得られ、使い易さが一層向上するので、40〜70°が特に好ましい。
【0041】
グリップ(30)は、凹形状であると、浄水カートリッジ(6)の端部に容易に装着することができる。
グリップ(30)は、凹形状の底面部(36)、すなわち図2及び図3において上面となる部位が硬質プラスチックで構成され、凹形状の側面部(31)、すならち図2及び図3において側面となる部位が軟質ゴムで構成されていると、グリップ(30)を浄水カ−トリッジ(6)に押し込んで装着する時に、手のひらで押されることによって凹形状の底面部(36)が変形することが抑制されて、より手のひらで押しやすくかつ装着がスム−ズになる。
【0042】
グリップ(30)の凹形状の底面部(36)と反対方向、すなわち凹形状の開口部側の端部内側は、なるべく隙間を無くして浄水カ−トリッジ(6)に密着させるために、その内径を0.3〜1mm程度、浄水カ−トリッジ(6)の当たり部の外径より小さくするのがよい。
【0043】
また、グリップ(30)の凹形状の側面部(31)の内側には、浄水カ−トリッジ(6)の外周部に接触しない窪み(34)を設けることが好ましい。これは、凹形状の側面部(31)の内側が全て浄水カ−トリッジ(6)の外周部と密着すると、グリップ(30)の着脱において摩擦力が大きくなりすぎることに加えて、グリップ(30)の硬性が上がりすぎて、その径が拡がり難くなり、着脱操作がし難くなるためである。
【0044】
窪み(34)は、成形のし易さを考慮すると、凹形状の側面部(31)の内側の全周にわたってリング状に設けるのが好ましい。また、窪み(34)の幅と深さは、あまり狭くて薄いと前記効果が得られないので、幅は5mm以上、深さは0.5mm以上に設定するのが好ましい。
【0045】
また、凹形状の開口部側の端部から1〜10mmの位置に窪み(34)を設けると、端部にリング状の密着部(35)が形成されるため、浄水カ−トリッジ(6)の着脱操作を行う時に手で握った際、充分な密着面積で浄水カ−トリッジ(6)と密着する。
【0046】
このため、浄水カ−トリッジ(6)の着脱操作を容易にすることができることに加えて、手や物のちょっとした接触や蛇口(7)の横振れ等がおこってもグリップ(30)が外れ難くなり、かつ、グリップ(30)と浄水カ−トリッジ(6)との水封性が確保されるため、跳ね水等が浸入して、水垢が付いたりカビ等が繁殖したりする懸念が無くなる。
【0047】
密着部(35)の、浄水カ−トリッジ(6)の筒中心軸方向の幅は、広すぎると着脱が困難になるため、7mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。一方狭すぎると密着しなくなるため、1.5mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましい。
【0048】
グリップ(30)は、凹形状の側面部(31)と凹形状の底面部(36)とが二色成形されていることが好ましく、凹形状の側面部(31)を軟質ゴムで、凹形状の底面部(36)を硬質プラスチックで構成することが好ましい。凹形状の底面部(36)に硬質プラスチックを用いるのは、凹形状の底面部(36)の剛性が軟質ゴムの場合に比べて増すことにより、グリップ(30)を浄水カ−トリッジ(6)に押し込んで装着する時に、手のひらで押されることによる変形が抑制されて、より手のひらで押しやすくかつ装着がスム−ズになるためである。
【0049】
硬質プラスチックの材質については従来使用されるABS樹脂、ポリプロピレン樹脂等が好適に用いられ、二色成形については従来使用される金型成型技術がそのまま適用可能である。
【0050】
凹形状の側面部(31)の外周部には、突起部(32)が設けられていると、グリップ(30)を掴んだ際により滑り難くなることから好ましい。
【0051】
突起部(32)の高さは、あまり低いと回した時の滑り止め効果が無いため、下限として0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましい。また、高すぎると握った感触において痛みを感じるので、6mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましい。
【0052】
突起部(32)の幅はあまり狭いと握った感触において痛みを感じるため、下限として1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましい。また、広すぎるとその部分で指が滑り易くなるため、6mm以下が好ましく、4mm以下がより好ましい。なお、ここでいう突起部(32)の幅とは、グリップ(30)の周方向、すなわち図2及び図3における横方向の幅をいう。
また、突起部(32)の配置本数については少ないと指が引っ掛かり難くなるため、側面部(31)の周上に4箇所以上が好ましい。
【0053】
凹形状の底面部(36)の外径は、あまり大きいと手で握りにくく、小さすぎると中心からの距離が短くなって回転方向への操作力が大きくなって回し難いため、5〜8cmが好ましい。
【0054】
また、浄水カ−トリッジ(6)にグリップ(30)を装着した際に、凹形状の側面部(31)に、外径が太くなっている部位が存在すると、グリップ(30)を浄水カ−トリッジ(6)から抜いて取り外す時に、指が引っ掛かって抜き易くなる。
なお、ここでいう外径が太くなっている部位とは、凹形状の側面部(31)に前述の突起部(32)を有する場合であっても、突起部(32)以外の部位において、他の部位よりも外径が太くなっている部位のことをいう。
【0055】
凹形状の側面部(31)の外径は、凹形状の開口部側が最も太くなるようにしても、凹形状の開口部側と、凹形状の底面部(36)の間に、最も太い部位が来るようにしても構わないが、凹形状の開口部側の外径よりも、凹形状の底面部(36)の外径のほうが太くなるようにすることが好ましい。
【0056】
具体的には、凹形状の底面部(36)の外径のほうが、凹形状の開口部側の外径よりも1mm以上太くなるようにすることが好ましく、2mm以上太くなるようにすることがより好ましい。一方あまり太すぎると掴み難く、かつ不恰好になるため、凹形状の開口部側の外径よりも10mm以下の範囲で太くすることが好ましく、5mm以下の範囲で太くすることがより好ましい。
【0057】
グリップ(30)全体の、浄水カ−トリッジ(6)の筒中心軸方向の長さ、すなわち図2及び図3における上下方向の長さについては、小さすぎると装着時ひっかかりが少なくなって浄水カ−トリッジ(6)から外れ易くなるため、1cm以上が好ましく、1.5cm以上がより好ましい。一方大きすぎると摩擦力が大きくなって装着しづらくなるので3cm以下が好ましく、2.5cm以下がより好ましい。
【0058】
凹形状の側面部(31)を軟質ゴムで形成し、浄水カ−トリッジ(6)に密着させる密着部(35)を形成する場合、グリップ(30)を押し込んで装着する時、空気が抜けないと装着が難しくなるため、空気抜き(38)を凹形状の底面部(36)に設けることが好ましい。
【0059】
空気抜き(38)の位置については、凹形状の底面部(36)の中央に設けると、空気抜きの効率が良く、成形上配置距離と角度を限定せずに済み、デザイン性も良好なため好ましい。空気抜き(38)の大きさについては、図2に示すように小さな穴を設けても、図3に示すように大きな開口部を設けても構わない。また、形状についても、図2、図3のように丸型であっても、その他多角形状や、不定形状であっても構わない。
【0060】
浄水器形態が蛇口直結型の場合、蛇口(7)の延伸方向に対して垂直方向で、かつ蛇口に接続した浄水器本体(5)の右側方にその底部が向くように浄水カ−トリッジ(6)を配置して、グリップ(30)を浄水カ−トリッジ(6)の端部に設けることが好ましい。
【0061】
これは、蛇口直結型浄水器は一般的に利き手が右利きの使用者が多いことから、浄水器本体(5)の右側に切換レバ−(4)を配置するように設計しており、それ故、手で切換レバ−(4)を操作する際、グリップ(30)が右側近傍にあれば、それが万一外れかけていても、自然と目に入ってその状況を発見しやすくなり、予期せぬ紛失を防ぐことができるためである。また、右側に手で操作するものをまとめて配置した方が操作方法を覚えやすく、また使いやすく利便性が向上し、更にはデザイン的にも秀麗なものとなる。
【0062】
なお、ここでは蛇口直結型浄水器を例に説明したが、その他、据置型浄水器、アンダーシンク型浄水器、水栓組込型浄水器、ピッチャー型浄水器、アルカリイオン整水器、ミネラル水生成器等でも、類似の浄水カートリッジ着脱構造を用いる場合は本発明を好適に用いることが可能である。
【0063】
【発明の効果】
本発明の浄水器によれば、グリップ(30)を用いたため、浄水カ−トリッジ(6)への装着と取り外しが容易に行え、手で握った際、内側方向に手の押圧力を伝えるとともに、高い摩擦力を有しつつ浄水カ−トリッジの表面に密着することで、浄水カ−トリッジ(6)の着脱操作を、老若男女問わず、安全で迅速かつ容易に行うことが可能となる。
また、グリップ(30)が、浄水カ−トリッジ(6)の摩擦係数(μ2)よりも2倍以上の摩擦係数(μ1)を有すると、浄水カ−トリッジ(6)の着脱操作をより簡便かつ確実に行うことができる。
【0064】
また、本発明の浄水器によれば、シンクからの返り水等の飛散によって表面に水が付着しやすい浄水器の浄水カートリッジ(6)の着脱性を著しく向上させ、また切換レバ−(4)の操作時に、グリップ(30)が目に自然と入ってその予期せぬ紛失を防ぐことができ、また右側に手で操作するものをまとめて配置したため操作方法を覚えやすく、使いやすく、更にはデザイン的にも秀麗な浄水器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浄水器の一例を示す上方向からの断面図である。
【図2】本発明の浄水器に使用するグリップ(30)の一例を示す斜視図である。
【図3】本発明の浄水器に使用するグリップ(30)の別の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 蛇口直結型浄水器
2 原水送水管
3 切換弁
4 切換レバー
5 浄水器本体
6 浄水カートリッジ
7 蛇口
8 原水口
9 通水入口
10 通水出口
11 浄水送水管
12 浄水出口
13 外側ケース
14 キャップ
15 吸着材
16 中空糸膜
17 濾過モジュ−ル
18 原水通路
19 固定部
20 パッキン
30 グリップ
31 凹形状の側面部
32 突起
34 窪み
35 密着部
36 凹形状の底面部
38 空気抜き
Claims (10)
- 浄水器本体(5)と、該浄水器本体(5)に着脱可能な浄水カ−トリッジ(6)と、該浄水カ−トリッジ(6)に着脱可能なグリップ(30)とを有する浄水器。
- 前記グリップ(30)と前記浄水カ−トリッジ(6)とが接触する面同士において、前記グリップ(30)の摩擦係数(μ1)が、前記浄水カ−トリッジ(6)の摩擦係数(μ2)の2倍以上である請求項1に記載の浄水器。
- 前記グリップ(30)の、前記浄水カ−トリッジ(6)に接触する面の少なくとも一部が、40〜80°の硬度を有する軟質ゴムで構成されている請求項1又は2に記載の浄水器。
- 前記グリップ(30)が凹形状である請求項1〜3のいずれか一項に記載の浄水器。
- 前記グリップ(30)は、凹形状の底面部(36)が硬質プラスチックで構成され、凹形状の側面部(31)が軟質ゴムで構成されている請求項4に記載の浄水器。
- 前記凹形状の側面部(31)の内周部に、前記浄水カ−トリッジ(6)の外周表面と接触しない窪み(34)が設けられている請求項5に記載の浄水器。
- 前記凹形状の側面部(31)と前記凹形状の底面部(36)とが二色成型されている請求項5又は6に記載の浄水器。
- 前記凹形状の側面部(31)の外周部に、突起部(32)が設けられている請求項5〜7のいずれか一項に記載の浄水器。
- 前記浄水カ−トリッジ(6)に前記グリップ(30)を装着した際に、前記凹形状の側面部(31)に、外径が太くなっている部位が存在する請求項5〜8のいずれか一項に記載の浄水器。
- 前記グリップ(30)が空気抜き(38)を有する請求項1〜9のいずれか一項に記載の浄水器。
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