JP2004174020A - 電気掃除機 - Google Patents

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Koji Hasu
浩二 蓮
Yoshikazu Ito
美和 伊藤
Takanobu Kamioka
孝暢 上岡
Takenori Sekiguchi
剛徳 関口
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

【課題】集塵袋の後方のフィルタにおいて、部品点数を増やすことなく、またフィルタ強度のバラツキが少なく、フィルタの圧力損失を低減させた電気掃除機を提供する。
【解決手段】電気掃除機本体の内部に備えられた電動送風機室1aと集塵室101の間の仕切り壁8の開口部9の前面に、プリーツ状に折り込まれたフィルタ濾材32とフィルタ枠29を一体に形成したフィルタ31を設け、さらに前記プリーツ状に折り込まれたフィルタ31と仕切り壁8との間に隙間を設けたものである。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般家庭等で使用される電気掃除機において、高集塵効率のフィルタを備えた電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気掃除機は、掃除機本体の吸込口から吸込んだ塵埃を掃除機本体に装着した集塵フィルタ(紙パック)によって濾過し、さらにその後方のフィルタ等で濾過された空気を掃除機本体の外側へ排気する構造が採られている。
【0003】
近年、衛生上の理由から塵埃の捕集効率の高い電気掃除機が要求され、掃除機本体の外側へ微細塵埃を排出しないよう高捕集効率のフィルタを装着するものが増えてきた。
【0004】
しかし、高集塵効率のフィルタを搭載する電気掃除機においては、集塵フィルタの後方に配置されたフィルタによって吸込性能が低下してしまうといった問題が発生する。従って、掃除機本体から排気される塵埃量を低減させ、かつ掃除機本体の吸込性能を低下させないようにすることが重要である。
【0005】
一般に濾材の特性は、面積を大きく取ることにより濾材を通過する空気の風速が低下し圧力損失が低下する。このような特性があるため、従来の集塵フィルタの後方に配置されたフィルタでは濾材を幾重にも折り込んでプリーツ状にし濾材の面積を大きく取るようにしている。折り込んだ濾材はプラスチック製又は紙製の枠体に接着剤等で固定、もしくは袋状のフィルタに包まれる。このようにすることによって、掃除機本体から排気される塵埃量を低減させ、かつ掃除機本体の吸込性能を低下させないようにしている。
【0006】
従来のこのような電気掃除機は、集塵フィルタを収納する集塵室と電動送風機が収納される電動送風機収納室との間に仕切り壁が配置されており、この仕切り壁には開口部が設けられている。またこの仕切り壁の集塵室側にはフィルタカバー及び中間部フィルタが配置されている。
【0007】
上記のような電気掃除機は、中間部フィルタの濾材を横向きのプリーツ状に折り込むことによって、開口部の前面外から流れ込んだ空気が必要以上に濾材を通過することなく開口部に流れるようにして、圧力損失を増加させることなく空気を濾過できるようにしている。また、中間部フィルタの排気側にスポンジ状フィルタ等を設けることによって空気がプリーツ状フィルタを不必要に通過することがなくなり、またプリーツ状フィルタが仕切り壁に吸い付かなくなるため圧力損失を低下させることができるとしている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−56717号公報(第5頁、第6頁、図1,図8,図10)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1の電気掃除機においては、フィルタカバーに中間部フィルタを着脱自在に装着し、中間部フィルタはプリーツを固定するためにプリーツと直交するように合成樹脂等で固定されている。更に、濾材はフィルタ枠に接着固定されている。
【0010】
即ち、従来の技術では、
課題1としてフィルタ部分がフィルタ枠と中間部フィルタとフィルタカバーの3部品から構成され、部品点数が多いこと、
課題2として中間部フィルタはフィルタ枠に接着固定されているため接着剤の塗布量によっては固着強度にバラツキが多いこと、
課題3としてプリーツ状フィルタを固定するためにプリーツ状フィルタと直交するように合成樹脂等で固定したためプリーツ折りした谷部まで合成樹脂が入り込み谷部を埋めてしまい空気の流れを塞き止めてしまうこと、
課題4として吸込時にプリーツ状フィルタが仕切り壁に吸い付かないようにするために中間部フィルタと仕切り壁の間に圧力損失の低いスポンジ状フィルタ等を設けるため部品点数が多くなること、
が挙げられる。
【0011】
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、部品点数を増やすことなく、またフィルタ強度のバラツキが少なく、フィルタの圧力損失を低減させた電気掃除機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電気掃除機は、電動送風機を内蔵する電動送風機収納部と、吸込口から吸込んだ塵埃を捕集する着脱自在の集塵フィルタを装着する集塵室と、前記集塵室と前記電動送風機収納部を仕切る仕切り壁と、前記仕切り壁に設けられ前記集塵室と前記電動送風機収納部を連通する開口部と、前記集塵室にプリーツ状に折られた不織布からなるフィルタ濾材を有するフィルタを備えた電気掃除機本体において、前記フィルタ濾材をフィルタ枠と一体に形成したフィルタを備えたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施形態1.
図1は本発明の実施形態1に係る電気掃除機の横断面の模式図であり、図2は図1のフィルタの模式図である。図1に示すように、電動送風機1が収納される電動送風機収納部1a,その隣りにコードリール2を収納するコードリール収納室2a及びその前方に仕切り壁8に仕切られた集塵室101が設けられ、集塵室101には集塵フィルタ4とフィルタ31が収納されている。また仕切り壁8には電動送風機1によって発生した吸込風を連通させるための開口部9が設けられている。集塵フィルタ4は集塵室101にセットするときは集塵袋4aを左右に折り畳んである。
【0014】
図2に示すように、フィルタ31はABS等からなるフィルタ枠29とフィルタ濾材32が一体に形成されており、フィルタ濾材32は高捕集効率のもので、アコーディオン状即ちプリーツ状に折り込まれて縦方向(鉛直方向)に形成されている。また前記フィルタ31はプリーツを固定するために例えば樹脂からなるフィルタ枠29がプリーツの外周全周を覆うように形成されている。集塵フィルタ4は図1のフック102に着脱自在に固定され、またフィルタ31も集塵室101に着脱自在に取り付けられている。また前記フィルタ31のプリーツの谷部31aは開口部9に当接している。
【0015】
本実施形態1では、電動送風機1に通電が開始されると、集塵フィルタ4はホース(図示せず)を介して流入した塵埃と空気を濾過し塵埃のみを捕集する。その際、左右に折り畳んだ集塵袋4aは図1の矢印Xのように開いて広がる。この集塵フィルタ4により濾過された空気はフィルタ31を通り、仕切り壁8の開口部9を通って電動送風機1へ流れる。このとき空気は集塵フィルタ4に加えて、さらにフィルタ31により濾過され、よりきれいな空気となる。
【0016】
本実施形態1においては、フィルタ31はABS等からなるフィルタ枠29とフィルタ濾材32が一体に形成されており、またプリーツを固定するために樹脂よりなるフィルタ枠29がプリーツの外周全周を覆うように形成され、また前記フィルタ31のプリーツの谷部31aは開口部9に当接しているので、フィルタ31は電動送風機1の吸引力にも耐えられる。またフィルタ31は一体に形成されているので、従来技術(例えば、特許文献1参照。)のフィルタカバーが不要となり、部品点数を削減することができる。さらにフィルタ31はフィルタ濾材32を接着固定していないため固着強度にバラツキがなくフィルタ31の強度を確保することができる。
【0017】
実施形態2.
図3は本発明の実施形態2に係る電気掃除機の横断面の模式図である。また図4及び図5は、図3のフィルタの裏側及び表側の模式図である。図3に示される実施形態2に係る電気掃除機の横断面の模式図は、フィルタ31の構成を除くと図1の実施形態1と同一である。図4及び図5に示すようにフィルタ31はABS等からなるフィルタ枠29とフィルタ濾材32が一体に形成されており、フィルタ濾材32は高捕集効率であり、アコーディオン状即ちプリーツ状に折り込まれて形成されている。また、前記フィルタ31はプリーツを固定するために例えば樹脂からなるフィルタ枠29がプリーツの外周全周を覆うように形成されている。このときフィルタ濾材32は図4のように、フィルタ枠29の裏側にt1だけ隙間ができるように一体に形成している。これにより開口部9とフィルタ31裏面との間に隙間t1が設けられる。また、図4及び図5に示すようにフィルタ濾材32と直交するように内部リブ29bが開口部側の隙間t1を塞がないように、1本設けられている。なお内部リブ29bは複数本設けてもよい。
【0018】
本実施形態2では、吸塵が始まると集塵フィルタ4の左右に折り畳んだ集塵袋4aがフィルタ31のフィルタ枠29と内部リブ29bに当接しながら開き広がり、塵埃と空気を濾過し塵埃のみを捕集する。そして空気は、矢印Yのようにフィルタ31を通り電動送風機1へ流れる。このとき開口部9とフィルタ31との間に隙間t1が設けられているため、空気は必要以上に濾材を通過することなく開口部9へ流れるため、圧力損失を増加させることなく濾過することができる。また、本実施形態2は、フィルタ31を開口部9の前面のみでなく、更に広い面積に設置することもできるが、そのような場合には隙間t1を設けることによって圧力損失を低減させれば大きな効果が得られる。
【0019】
従来技術(例えば、特許文献1参照。)では隙間を設けるためにスポンジ等の部品を追加していたが、本実施形態2では、フィルタ濾材32はフィルタ枠29の裏側に隙間を設け一体に形成し、またフィルタ濾材32と直交するように内部リブ29bがフィルタ31に設けられているので、吸込時にプリーツ状フィルタが仕切り壁に吸い付かず、また電動送風機1の吸引力にも耐えられる。またフィルタ31は一体に形成されているので部品点数を削減することもできる。
【0020】
実施形態3.
図6は本発明の実施形態3に係る電気掃除機の集塵室の断面の模式図であり、図7は図6のフィルタ31の模式図である。図7に示すように、フィルタ濾材32はプリーツ状に折り込まれて形成され、これと平行になるように内部リブ29bが1本設けられている。なお内部リブ29bは複数本設けてもよい。内部リブ29bはフィルタ濾材32のプリーツの折り線と平行であるが、平行であるとはほぼ平行な状態を含むものである。内部リブ29bは吸込時の風圧に耐えられるようにフィルタ31の裏側(仕切り壁側)に設けるのが望ましい。
【0021】
本実施形態3では、吸塵が始まると集塵フィルタ4は塵埃と空気を濾過し塵埃のみを捕集する。そしてその空気はフィルタ31を通り、図6の矢印Zのように開口部9の中心に向かって流れる。このとき内部リブ29bとフィルタ濾材32のプリーツの折り線が平行なので、空気が内部リブ29bに塞き止められず開口部9に流れる。
【0022】
従来技術(例えば、特許文献1参照。)ではプリーツを固定するためにプリーツと直交するように合成樹脂等のリブで固定していたためプリーツの谷部を合成樹脂等が埋めてしまい空気の流れを塞き止めてしまっていたが、本実施形態3では内部リブ29bがフィルタ濾材32と平行で、またフィルタ31は一体に形成されているので空気の流れを塞き止めることがない。またフィルタ31が一体に形成されているので部品点数が削減でき、フィルタ濾材の固着強度にバラツキがなくフィルタ強度を確保することができる。
【0023】
実施形態4.
図8は本発明の実施形態4に係る電気掃除機の横断面の模式図である。図8に示される実施形態4に係る電気掃除機の横断面の模式図は、フィルタ31の構成及び集塵袋4aを除き、図1の実施形態1と同一である。
【0024】
フィルタ31はABS,PP等からなるフィルタ枠29とフィルタ濾材32が一体に形成されており、フィルタ濾材32は高捕集効率のものでアコーディオン状即ちプリーツ状に折り込まれて形成されている。また、前記フィルタ31はプリーツを固定するために、例えば樹脂からなるフィルタ枠29がプリーツの外周全周を覆うように形成されている。また図8に示すようにプリーツの山部32aとフィルタ枠29の高さhはほぼ同じである。また図8では図示していないが、内部リブ29bを設ける場合もプリーツの山部32aと内部リブ29bの高さhはほぼ同じである。これにより集塵フィルタ4とフィルタ31が直接当接できる。集塵フィルタ4はフック102に着脱自在に固定され、またフィルタ31も集塵室101に着脱自在に固定されている。
【0025】
本実施形態4では、電動送風機1に通電が開始されると集塵フィルタ4はホース(図示せず)を介して流入した塵埃と空気により、左右に折り畳んだ集塵袋4aが開き広がり塵埃と空気を濾過し塵埃のみを捕集する。このとき電動送風機1の吸引により集塵フィルタ4とフィルタ31が当接し、集塵袋4aはフィルタ濾材32の谷部に入り込み波状になる。このため集塵袋4aとフィルタ31の接触面積が拡大し、集塵フィルタ4の排気面積が拡大できる。この集塵フィルタ4により濾過された空気はフィルタ31を通り、仕切り壁8の開口部9を通り電動送風機1へ流れる。このとき空気はさらにフィルタ31により濾過されきれいな空気となる。
【0026】
従来技術(例えば、特許文献1参照。)では、フィルタカバーが集塵フィルタ4とフィルタ31の間にあり、折り畳んだ集塵袋4aが開いて広がったときにフィルタ濾材32の谷部に入り込めず、集塵袋4aの後部はほぼフラット状になっていた。本実施形態4では、集塵袋4aが波状になり集塵フィルタ4の排気面積が拡大するので、集塵フィルタ4の圧力損失を低減することができる。
【0027】
実施形態5.
図9は本発明の実施形態5に係る電気掃除機の横断面の模式図である。図9に示すように、集塵フィルタ4はフック102に着脱自在に固定され、またフィルタ31も集塵室101に着脱自在に取り付けられている。集塵フィルタ4は、集塵室101にセットするときは集塵袋4aを左右に折り畳んである。フィルタ31はABS,PP等からなるフィルタ枠29とフィルタ濾材32を一体に形成しており、フィルタ濾材32は高捕集効率のものでアコーディオン状即ちプリーツ状に折り込まれて横方向(水平方向)に形成されている。また、フィルタ31はプリーツを固定するために例えば樹脂からなるフィルタ枠29がプリーツの外周全周を覆うように形成されている。さらに内部リブ29bがフィルタ濾材と平行に1本設けられている。なお、内部リブ29bは複数本であってもよい。
【0028】
本実施形態5では、フィルタ31は、フィルタ枠29の集塵フィルタ4側をプリーツの山部32aの高さhとほぼ同じ高さにし、開口部9側はt1だけ隙間を設けて一体に形成している。これにより開口部9とフィルタ31の裏面との間に隙間t1が設けられる。図9では図示しないが、内部リブ29bを設ける場合はプリーツの山部32aとフィルタ枠29の集塵フィルタ側の高さhがほぼ同じになるようにし、またプリーツ及び内部リブ29bが開口部側の隙間t1を塞がないように設ける。フィルタ31の横方向の長さは図9に示すように、集塵室101の左右の壁101a、101bの間隔とほぼ同じ長さか開口部9の横の間隔より長く取る。
【0029】
またフィルタ31のプリーツの折り線32aは開口部9に向かうように横方向(本電気掃除機の通常の使用状態で水平)に折り込まれて形成されており、集塵フィルタの折り方向とフィルタ濾材32の折り方向が同じになっている。本実施形態5では集塵フィルタ4の折り方向とフィルタ濾材32の折り方向を横(水平)にしたが、これらの両方を縦(垂直)にしてもよい。
【0030】
本実施形態5では、電動送風機1に通電が開始されると集塵フィルタ4はホース(図示せず)を介して流入した塵埃と空気により、左右に折り畳んだ集塵袋4aが図9の矢印a,bのように開き広がり塵埃と空気を濾過し塵埃のみを捕集する。このとき集塵袋4aはプリーツの山部32aと線接触となるため、さほど抵抗にならず広がることができる。
【0031】
ここで仮に集塵フィルタ4の折り方向を横、フィルタ濾材32の折り方向を縦にした場合、左右に折り畳んだ集塵袋4aはプリーツの山部32aの面に当たり、面接触となり抵抗が大きく集塵袋4aが正規に開かない場合がある。しかし本実施形態5では、集塵フィルタ4の開く方向とフィルタ濾材32の折り方向を同じにしているので、プリーツの山部32aの頂点と接触するため線接触となり抵抗が小さく開きがスムーズとなる。
【0032】
本実施形態5では、フィルタ31はフィルタ枠29とフィルタ濾材32が一体に形成されており、開口部9とフィルタ31の裏面との間に隙間を設け、内部リブ29bをフィルタ濾材32のプリーツと平行にしている。このため、従来技術より部品点数が減り、フィルタ濾材の固着強度にバラツキがなくなっている。また電動送風機に流れる空気は塞き止められることがなく、フィルタ濾材が仕切り壁に吸い付くこともない。
【0033】
さらに、フィルタ31の横方向の長さを集塵室の左右の壁101a、101bの間隔とほぼ同じにしたのでフィルタ濾材32の面積が増加し、フィルタ31の圧力損失が低減できるとともに、集塵フィルタ4の後部が大きく広がりフィルタ31に当接しているので集塵フィルタ4の圧力損失も低減することができる。
またプリーツの折り線32aが開口部9に向かうようにしたので、仕切り壁8の開口部前面外より流入する空気(開口部9から離れた所から流れる空気)は、プリーツ状のフィルタを何度も通過しないので圧力損失を増加させてしまうことはない。また、集塵袋4aが波状になり集塵フィルタ4の排気面積が拡大され集塵フィルタ4の圧力損失を低減できる。
【0034】
実施形態6.
図10は本発明の実施形態6に係る電気掃除機の横断面の模式図であり、図11はこの電気掃除機の縦断面の模式図である。また図12は図10の集塵室101の断面の模式図であり、図13は図10のフィルタ31の模式図である。
図13に示すように、フィルタ31は、フィルタ濾材32のプリーツ折り線32aと内部リブ29bが横方向(本電気掃除機の通常の使用状態で水平)に配置されている点を除いて、図7の実施形態3のフィルタ31と同一である。
【0035】
このとき、フィルタ濾材32は図11に示すようにフィルタ枠の29の仕切り壁8側に隙間t1ができるように形成されている。またフィルタ31のプリーツの折り線32aは開口部9に向かうように横方向(本電気掃除機の通常の使用状態で水平)に折り込まれて形成されている。さらに図12に示すように内部リブ29bがフィルタ濾材32のプリーツの折り線と平行に1本設けられている。なお内部リブ29bは複数本設けてもよい。内部リブ29bは吸込時の風圧に耐えられるようフィルタ31の裏側(仕切り壁側)から設けるのが望ましい。フィルタ31の横方向の長さは図10に示すように、集塵室101の左右の壁101a、101bの間隔とほぼ同じである。
【0036】
本実施形態6では、電動送風機1に通電が開始されると、集塵フィルタ4はホース(図示せず)を介して流入された塵埃と空気により左右に折り畳んだ集塵袋4aが集塵室いっぱいに広がり、後ろのフィルタ31のフィルタ枠29及び内部リブ29bと当接して、塵埃と空気を濾過し塵埃のみを捕集する。そして空気は、フィルタ31を通り電動送風機1へ流れる。このとき開口部9とフィルタ31の間には隙間t1が設けてあり、またプリーツの折り線32aは開口部9に向かうようにしてあるので空気は谷部に沿って流れるため、必要以上に濾材を通過することなく開口部9へ流れる。またこのとき、内部リブ29bはフィルタ濾材32のプリーツと平行なので、空気は内部リブ29bに塞き止められずに開口部9に流れる。
【0037】
また、フィルタ31がフィルタ枠29とフィルタ濾材32で一体に形成されており、開口部9とフィルタ31の裏面の間に隙間を設けて、内部リブ29bをフィルタ濾材32のプリーツの折り線と平行にしてある。このため、従来技術(例えば、特許文献1参照。)より部品点数が減り、フィルタ濾材の固着強度のバラツキがなくなる。また、電動送風機1へ流れる空気は塞き止められることがなく、フィルタ濾材が仕切り壁に吸い付くこともない。
【0038】
さらに、フィルタ31の横方向の長さを集塵室101の左右の壁101a,101bの間隔とほぼ同じにしたので、フィルタ濾材32の面積が増加しフィルタ31の圧力損失が低減できとともに、集塵フィルタ4後部がフィルタ31の前面いっぱいに広がるため集塵フィルタ4の圧力損失も低減できる。またプリーツの折り線32aが開口部9に向かうようにしてあるので仕切り壁の開口部前面外から流入する空気(開口部から離れた所から流れる空気)は、プリーツ状のフィルタを何度も通過しないから、圧力損失を増加させることはない。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、フィルタが、フィルタ枠とフィルタ濾材を一体に形成してなるため、フィルタ部分の部品点数を減らすことができ、またフィルタ強度のバラツキの少ない電気掃除機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る電気掃除機の横断面の模式図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る電気掃除機用フィルタの模式図である。
【図3】本発明の実施形態2に係る電気掃除機の横断面の模式図である。
【図4】本発明の実施形態2に係る電気掃除機用フィルタの裏側の模式図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る電気掃除機用フィルタの表側の模式図である。
【図6】本発明の実施形態3に係る電気掃除機の集塵室の断面の模式図である。
【図7】本発明の実施形態3に係る電気掃除機用フィルタの模式図である。
【図8】本発明の実施形態4に係る電気掃除機の横断面の模式図である。
【図9】本発明の実施形態5に係る電気掃除機の横断面の模式図である。
【図10】本発明の実施形態6に係る電気掃除機の横断面の模式図である。
【図11】本発明の実施形態6に係る電気掃除機の縦断面の模式図である。
【図12】本発明の実施形態6に係る電気掃除機の集塵室の断面の模式図である。
【図13】本発明の実施形態6に係る電気掃除機用フィルタの模式図である。
【符号の説明】
1 電動送風機、1a 電動送風機収納部、2 コードリール、2a コードリール収納室、4 集塵フィルタ、4a 集塵袋、8 仕切り壁、9 開口部、29 フィルタ枠、29b 内部リブ、31 フィルタ、31a プリーツの谷部、32 フィルタ濾材、32a プリーツの山部、101 集塵室、101a
集塵室の右壁、101b 集塵室の左壁、102 フック。

Claims (7)

  1. 電動送風機を内蔵する電動送風機収納部と、
    吸込口から吸込んだ塵埃を捕集する着脱自在の集塵フィルタを装着する集塵室と、
    前記集塵室と前記電動送風機収納部とを仕切る仕切り壁と、
    前記仕切り壁に設けられ前記集塵室と前記電動送風機収納部を連通する開口部と、
    前記集塵室にプリーツ状に折られた不織布からなるフィルタ濾材を有するフィルタとを備えた電気掃除機本体において、
    前記フィルタ濾材をフィルタ枠と一体に形成したフィルタを備えたことを特徴とする電気掃除機。
  2. 前記フィルタ濾材のプリーツの折り線を縦方向に形成したことを特徴とする請求項1記載の電気掃除機。
  3. 前記フィルタ濾材と前記仕切り壁との間に隙間を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の電気掃除機。
  4. 前記フィルタ枠に内部リブを設け、該内部リブを前記フィルタ濾材のプリーツの折り線と平行にしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気掃除機。
  5. 前記フィルタ濾材を前記集塵フィルタに当接したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気掃除機。
  6. 前記フィルタ濾材を前記集塵フィルタに当接させ、さらに前記フィルタ濾材のプリーツの折り線と前記集塵フィルタの折り方向を同じ方向にしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気掃除機。
  7. 前記フィルタの横方向を集塵室の左右壁とほぼ同じ長さにし、前記フィルタ濾材のプリーツの折り線を前記開口部へ向かうように横方向に形成して、前記開口部の前面外から通過した空気がプリーツの谷間と仕切り壁の間を通過できるようにしたことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の電気掃除機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007054266A (ja) * 2005-08-24 2007-03-08 Sanyo Electric Co Ltd 電気掃除機
JP2011528779A (ja) * 2008-07-22 2011-11-24 イーグルブルクマン ジャーマニー ゲセルシャフト ミト ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト フィルタ部材を有するメカニカルシールアセンブリ
JP2015008854A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 日立アプライアンス株式会社 電気掃除機

Cited By (3)

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