JP2004172607A - 島状突起修飾部品及びその製造方法並びにそれを用いた装置 - Google Patents
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Abstract
【解決の手段】部品の表面に数μm〜数百μmの幅並びに高さを有し、球状又は釣鐘状の島状突起で修飾したガラス修飾部品は、成膜装置、プラズマ処理装置に用いた場合、当該部品に対する膜状物質の保持性が高く、耐プラズマ性に優れるため、発塵、パーティクルの発生がなく、また当該形状の修飾部品は気孔が極めて少ないのでパーティクルやガス放出が少なく、さらに、島状突起と基材の熱膨張率の差による応力が小さく加熱しても剥離しないので真空装置に用いるのに適している。
【選択図】選択図なし
Description
ここで、一般的にスキューネスが正の場合は山が狭く谷が広いので滑り性が悪く、スキューネスが負の場合は谷よりも山の部分が広くなだらかで滑り性が良好である。図12に模式図を示すが、スキューネスが負になるようにすることにより、溶射の過程で溶融した溶射粉末が基材上で滑らかに広がり、周囲が滑らかな円盤状で中央部が盛り上がった釣鐘状の島状突起121となる。表面粗さRaが5μmより大きい、またはスキューネスが正の場合、図13に模式図を示すように、溶射の過程で溶融した溶射粉末が基材上で広がる時に弾け飛んだり(132)、周囲がぎざぎざとなって気孔133を含んだ島状突起となりやすい。
(1)部品上に堆積する付着物の保持性が高いため、成膜装置、プラズマ処理装置に使用した際、付着物の剥離がなく、発塵、パーティクルの発生がない。
(2)部品上の島状突起が球状又は釣鐘状であるため、成膜装置、プラズマ処理装置に使用した場合、当該部品へのプラズマ電界集中によるパーティクルの発生がない。
(3)ガラス部品上のガラスからなる島状突起上に微小突起がないため、部品の酸洗浄後にも、表面の突起物の剥離によるパーティクル発生がなく、なおかつ形状が保たれ易く、何回も繰り返し使用が出来る。
(4)部品上の島状突起は各々基材上で孤立しているため、部品に熱負荷がかかった場合に、島状突起と基材の熱膨張率の差による応力が小さく剥離しない、また閉気孔が殆どないため脱ガスも少ない。
図9に示すような複ト−チ型プラズマ溶射装置を用いて、プラズマガス92として窒素を5SLM(Standard Litter per Minute)流し、粉末93を供給する事無く、溶射距離94を80mmとし、溶射ガンを80mm/秒の速度で移動させながら、20kWのパワーで熱プラズマを生成し、平滑な石英ガラス基材面95を1回予熱した。ここで、熱プラズマの長さは300mm程度でプラズマは層流状態であった。プラズマ加熱直後の予熱温度は820℃であった。次に、平均粒径が50μmの石英ガラス粉末の粉末供給量を1g/分とし、速度を100mm/秒、ピッチ4mmで溶射ガンを移動させながら1回溶射し、島状突起物を有する表面層を形成した。この場合の基材表面に対する原料粉末の供給量は5mg/cm2相当であった。その後形成した島状突起上に石英ガラス粉末を供給する事無く溶射ガンを120mm/秒の速度で1回溶射し、島状突起と基材表面を溶融し、島状突起表面の付着物の再溶融、並びに島状突起の石英ガラス基材への密着性を向上した。次に、フッ酸5%の水溶液に30分間浸漬し、その後超純水で洗浄し、クリーンオーブンで乾燥した。顕微鏡で表面を観察した結果、図2及び図3に示すように表面層には球状の島状突起が認められ、突起1個当たりの大きさは幅5〜50μm、高さは5〜60μmで、高さと幅の比の平均値は1.0で、突起の数は180個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さはRaは12μmであった。
平均粒径が20μmの石英ガラス粉末を用いたこと以外は実施例1と同条件で行った。顕微鏡で表面を観察した結果、表面層には球状の島状突起が認められ、突起1個当たりの大きさは幅5〜20μm、高さは2〜40μmで、突起の数は3000個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは5μmであった。
研削加工した石英ガラス基材を850℃に予熱後、石英ガラス粉末の粉末供給量を2g/分とし、溶射距離を80mmで速度を80mm/秒、ピッチ4mmで溶射ガンを移動させ、6回繰り返し溶射することによって石英ガラス基材の上に石英ガラス溶射膜の下地層を形成した。
基材としてジルコン(ZrO2・SiO2)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で石英ガラス下地層及び島状突起を形成した。顕微鏡で表面を観察した結果、下地の膜厚は280μmであった。また表面層には多数の球状および釣鐘状の突起が混在した表面層が認められ、突起1個当たりの大きさは幅10〜150μm、高さは10〜100μmで、高さと幅の比の平均値は0.7で、突起の数は170個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは25μmであった。
基材としてステンレス板を用いた以外は、実施例3と同様の方法で石英ガラス下地層及び島状突起を形成した。顕微鏡で表面を観察した結果、下地の膜厚は320μmであった。また表面層には多数の球状および釣鐘状の突起が混在した表面層が認められ、突起1個当たりの大きさは幅20〜160μm、高さは20〜100μmで、高さと幅の比の平均値は0.6で、突起の数は200個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは23μmであった。
ガラス基材および溶射粉末材として、バイコールガラスを用いたこと以外は実施例1と同条件で行った。顕微鏡で表面を観察した結果、表面層には球状の島状突起が認められ、突起1個当たりの大きさは幅5〜50μm、高さは5〜55μmで、高さと幅の比の平均値は1.1で、突起の数は200個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは10μmであった。
ガラス基材および溶射粉末材として、アルミノ珪酸ガラスを用いて、表面層の溶射条件として、粉末を供給する事無く、溶射距離120mmとし、速度を100mm/秒、ピッチ4mmで溶射ガンを移動させながら、20kWのパワーで熱プラズマを生成し、平滑なアルミノ珪酸ガラス基材面を1回予熱した。プラズマ加熱直後の予熱温度は500℃であった。
平滑な石英ガラス基材表面に、ゾル−ゲル法で島状突起を予備成形し、プラズマ溶射法にて加熱溶融し、当該予備成形突起物を平滑な球状または釣鐘状とした。まず、シリコンのアルコキシド−Si(OC2H5)4、アルコール−C2H5OH、水−H2O、塩酸−HClの混合液を調合した。この混合溶液に溶液の重量に対して5%重量の平均粒径30μmの石英粉末を良く混ぜ撹拌し静置した。粘度が15センチポイズとなった時点でさらに撹拌し、石英粉末を均等に分散させた。次に、石英ガラス基材をこの溶液に浸漬させ、2mm/秒の速度で引き上げ乾燥させた。基材表面上には石英粉末が均等に分散した状態で付着していた。この基材表面を同様のプラズマ溶射装置を用いて、粉末を供給する事無く、溶射距離が80mmで、溶射ガンの速度を100mm/秒、ピッチ4mmで移動させながら、20kWのパワーで熱プラズマを生成し、石英ガラス基材面上を2回照射した。次にフッ酸5%の水溶液に30分間浸漬し、その後超純水で洗浄し、クリーンオーブンで乾燥した。表面層の膜厚は40μmであった。顕微鏡で表面を観察した結果、表面には多数の球状および釣鐘状の突起が混在した表面層が認められ、突起1個当たりの大きさは幅5〜50μm、高さは5〜40μmで、高さと幅の比の平均値は0.9で、1mm2単位面積当たりの個数が250個であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さはRaは8μmであった。
研磨石英ガラス基板表面をホワイトアルミナ#60のグリットを用いて0.5MPaの圧力でブラストし、その後、フッ酸5%の水溶液に30分間浸漬し、超純水で洗浄し、クリーンオーブンで乾燥した。顕微鏡で表面を観察した結果、角張った粗面が確認され、断面観察ではマイクロクッラが多数認められた。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは13μmであった。
ガラス基材として、バイコールガラス、アルミノ珪酸ガラスを用いたこと以外は比較例1と同条件で行った。顕微鏡で表面を観察した結果、比較例1同様の角張った粗面及びマイクロクッラが確認された。触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは15μmであった。
フッ化水素水溶液、フッ化アンモニウム、酢酸水溶液を混合させた処理液に表面を研削加工した石英ガラス基材を浸漬処理した。薬液処理した石英ガラスの表面粗さRaは1.5μmであった。表面を観察した結果、マイクロクラックは認められなかった。
次に得られた試料の付着物に対する保持性を評価するため、スパッタ法を用いて実施例1から8及び、比較例1から3の試料に窒化珪素膜を直接成膜して付着性について試験を行った。到達真空5×10−5Paまで真空に引いた後、珪素のターゲットを用いてアルゴンガスと窒素ガスの混合ガスを0.3Paの圧力まで導入し、室温で窒化珪素の膜厚を150μm形成した。成膜後、大気に戻して1日放置後に各試料を顕微鏡で検査したところ、実施例1から8では剥離やパーティクルの発生は全く見られなかったが、比較例1から3の試料では剥離が認められた。
実施例1から3および実施例6から8、並びに比較例1から3の条件にて、堆積膜が付着するLPCVD成膜装置の石英管内壁および、プラズマエッチング装置のフォーカスリング、プラズマクリーニング装置の石英製のベルジャーを試作し、成膜並びにプラズマ処理に使用した。比較例1から3の条件で試作したベルジャーを使用した場合、処理開始初期からパーティクルが認められ、特に比較例3では使用中に付着物の剥離が認められた。一方、実施例1から3、及び6から8の条件では200時間以上の連続使用でも付着物の剥離、パーティクルの発生は見られなかった。
実施例1から3、及び比較例1から3の試料について、耐酸洗浄の評価を行った。硝酸(濃度61%)とフッ化水素酸(濃度46%)を1:1に混合した硝フッ酸洗浄液に実施例1から3および、比較例1から3の試料を浸漬させた。3時間後、実施例1から3の試料では溶射膜表面が中心にエッチングされたが、表面の凹凸は浸漬前と同様のレベルに保たれた。比較例1、2の試料は表面がなだらかになった。比較例3の試料では表面粗さRaが1.0μmに低下した。
図8に示すようなプラズマ溶射装置を用いて、プラズマガス82としてアルゴンを35SLM(Standard Litter per Minute)、水素を10SLM流し、粉末83を供給する事無く、溶射距離84を100mmとし、溶射ガンを400mm/秒の速度、4mmピッチで溶射ガンを移動させながらで移動させながら、25kWのパワーで熱プラズマを生成し、予め研磨で表面粗さが0.5μm、スキューネスが−0.3に調整したアルミナセラミック基材85を2回予熱した。プラズマ加熱直後の予熱温度は200℃であった。次に、平均粒径が20μmのアルミナ粉末の粉末供給量を8g/分とし、速度を400mm/秒、ピッチ4mmで溶射ガンを移動させながら25kWのパワーで1回溶射し、島状突起物を有する表面層を形成した。溶射後、基材を熱処理炉に入れて1300℃、1時間加熱した。ここで表面層は、熱処理前はピンセットで押すことにより剥がれたが、熱処理後は剥がれず良好に密着していた。出来上がった試料を純水で超音波洗浄し、乾燥後、顕微鏡で表面を観察した結果、表面層には釣鐘状の島状突起が認められ、突起1個当たりの大きさは幅10〜40μm、高さは4〜30μmで、高さと幅の比の平均値は0.4で、突起の数は1800個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは4μmであった。島状突起の断面を研磨して偏光顕微鏡で観察したところ大部分の島状突起の中央部には核のようなものが見られ、溶射粉末の周辺部が溶融し、中心部が未溶融のまま溶射されていることがわかった。
溶射パワーを35kW、予熱温度を250℃とした以外は実施例12と同条件で表面層を形成した。顕微鏡で表面を観察した結果、表面層には偏平な島状突起が認められ、突起1個当たりの大きさは幅15〜80μm、高さは2〜20μmで、高さと幅の比の平均値は0.1で、突起の数は3500個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは3μmであった。島状突起の断面を研磨して偏光顕微鏡で観察したところ大部分の島状突起には核が見られず、溶射粉末が中心まで溶融して溶射されていることがわかった。
アルミナ粉末の粉末供給量を30g/分とし、25kWのパワーで2回溶射した以外は実施例12と同条件で溶射して、膜厚140μmの連続的な溶射膜を形成した。溶射後、基材を熱処理炉に入れて1300℃、1時間加熱したところ、溶射膜に歪みが生じ、一部に大きなクラックが入った。
溶射パワーを30kWとして予熱温度を220℃、平均粒径が60μmのアルミナ粉末を用いたこと以外は実施例12と同条件で試料を作製した。顕微鏡で表面を観察した結果、表面層には釣鐘状の島状突起が認められ、突起1個当たりの大きさは幅30〜100μm、高さは20〜120μmで、高さと幅の比の平均値は1.0で、突起の数は300個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは10μmであった。島状突起の断面を研磨して偏光顕微鏡で観察したところ大部分の島状突起の中央部には核のようなものが見られ、溶射粉末の中心部が未溶融のまま溶射されていることがわかった。
グラインダーにより表面粗さRaが1μm、スキューネスが−0.5に仕上げたステンレス基材上に溶射パワーを27kWとして予熱温度を200℃、平均粒径が30μmのジルコン粉末を用いたこと以外は実施例12と同条件で試料を作製した。顕微鏡で表面を観察した結果、表面層には釣鐘状の島状突起が認められ、突起1個当たりの大きさは幅15〜60μm、高さは6〜45μmで、高さと幅の比の平均値は0.5で、突起の数は900個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは6μmであった。島状突起の断面を研磨して偏光顕微鏡で観察したところ大部分の島状突起の中央部には核のようなものが見られ、溶射粉末の中心部が未溶融のまま溶射されていることがわかった。
図8に示すようなプラズマ溶射装置を用いて、プラズマガス82としてアルゴンを50SLM流し、粉末83を供給する事無く、溶射距離84を100mmとし、溶射ガンを400mm/秒の速度、4mmピッチで溶射ガンを移動させながらで移動させながら、20kWのパワーで熱プラズマを生成し、予め研磨で表面粗さが0.3μm、スキューネスが−0.2に調整したステンレス基材面85を2回予熱した。プラズマ加熱直後の予熱温度は170℃であった。次に、平均粒径が40μmのモリブデン粉末の粉末供給量を10g/分とし、速度を400mm/秒、ピッチ4mmで溶射ガンを移動させながら20kWのパワーで1回溶射し、島状突起物を有する表面層を形成した。溶射後、基材を熱処理炉に入れて600℃、1時間加熱した。出来上がった試料を純水で超音波洗浄し、乾燥後、顕微鏡で表面を観察した結果、表面層には釣鐘状の島状突起が認められ、突起1個当たりの大きさは幅30〜80μm、高さは10〜70μmで、高さと幅の比の平均値は0.7で、突起の数は800個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは6μmであった。島状突起の断面を研磨して偏光顕微鏡で観察したところ大部分の島状突起の中央部には核のようなものが見られ、溶射粉末の中心部が未溶融のまま溶射されていることがわかった。
溶射パワーを30kW、予熱温度を200℃とした以外は実施例15と同条件で表面層を形成した。顕微鏡で表面を観察した結果、表面層には偏平な島状突起が認められ、突起1個当たりの大きさは幅50〜150μm、高さは5〜15μmで、高さと幅の比の平均値は0.1で、突起の数は1200個/mm2であった。また、触針式の表面粗さ計で測った表面粗さRaは3μmであった。島状突起の断面を研磨して偏光顕微鏡で観察したところ大部分の島状突起には核が見られず、溶射粉末が中心まで溶融して溶射されていることがわかった。
モリブデン粉末の粉末供給量を30g/分とし、20kWのパワーで2回溶射して以外は実施例15と同条件で溶射して、膜厚160μmの連続的な溶射膜を形成した。
図8に示すようなプラズマ溶射装置を用いて、プラズマガス82としてアルゴンを50SLM流し、粉末83を供給する事無く、溶射距離84を80mmとし、溶射ガンを400mm/秒の速度、4mmピッチで溶射ガンを移動させながらで移動させながら、25kWのパワーで熱プラズマを生成し、予め研磨で平滑にした(表面粗さ0.1μm)ステンレス基材面85を2回予熱した。プラズマ加熱直後の予熱温度は200℃であった。
次に得られた試料の付着物に対する保持性を評価するため、スパッタ法を用いて実施例12から16及び、比較例4および6の試料に窒化珪素膜を直接成膜して付着性について試験を行った。到達真空5×10−5Paまで真空に引いた後、珪素のターゲットを用いてアルゴンガスと窒素ガスの混合ガスを0.3Paの圧力まで導入し、室温で窒化珪素の膜厚を100μm形成した。成膜後、大気に戻して1日放置後に各試料を600℃で1時間加熱し、室温に戻ってから顕微鏡で検査したところ、実施例12〜16では剥離やパーティクルの発生は全く見られなかったが、比較例4および6の試料では剥離が認められた。
実施例12から13、及び比較例4から5の条件にて、堆積膜が付着するプラズマクリーニング装置の石英製のベルジャーを試作し、プラズマ処理に使用した。実施例12と比較例5で真空引き時間を比較したところ、実施例12では比較例5の2/3の時間で到達真空に達した。一方、比較例5に比べて実施例12から13では、ベルジャーを装置で使用開始後、堆積膜が剥離しはじめるまでの時間が2倍以上長くなった。
実施例14〜16及び比較例6から7の条件にて、TiNの堆積膜が付着するPVD装置の上部シールドを試作し、ウエハへの成膜に使用した。実施例15と比較例7で真空引き時間を比較したところ、実施例15では比較例7の半分の時間で到達真空に達した。一方、比較例6に比べて実施例14〜16では、上部シールドを装置で使用開始後、堆積膜が剥離しはじめるまでの時間が2倍以上長くなった。
11:表面修飾層
12:球状突起
40:基材
41:表面修飾層
42:釣鐘状突起
70:基材
71:ガラス溶射下地層
72:表面修飾層
80:カソード
81:アノード
82:プラズマガス
83:溶射粉末(供給口)
84:溶射距離
85:基材
86:ガラス溶射膜
87:電源
90:カソード
91:アノード
92:プラズマガス(供給口)
93:溶射粉末(供給口)
94:溶射距離
95:基材
96:ガラス溶射膜
97:プラズマガス(供給口)
98:主電源
99:補助電源
100:基材
101:上部が半球状の釣鐘状島状突起
102:上部が丸みを帯びて突き出た釣鐘状島状突起
103:釣鐘状島状突起の幅
104:釣鐘状島状突起の高さ
110:基材
111:ディスク状島状突起
112:ディスク状島状突起の幅
113:ディスク状島状突起の高さ
120:粗さのスキューネスが負の基材
121:釣鐘状島状突起
130:粗さのスキューネスが正の基材
131:釣鐘状島状突起
132:釣鐘状島状突起の一部が弾けた部分
133:気孔
140:基材
141:融点が高い材料
142:融点が低い材料
143:釣鐘状島状突起
150:溶射ガン
151:溶射フレーム
152:溶射粉末
153:飛行溶射粒子の未溶融部分
154:飛行溶射粒子の溶融部分
155:飛行溶射粒子の未溶融部分から成る釣鐘状島状突起の核
156:飛行溶射粒子の溶融部分から成る釣鐘状島状突起の皮
157:基材
158:溶射距離
Claims (19)
- 基材上に幅5〜300μm、高さ2〜200μmの範囲の島状突起を有し、当該島状突起の形状全体が丸みを帯びており、かつ島状突起の個数が20〜5000個/mm2である島状突起修飾部品。
- 島状突起がガラスで形成され、その形状が球形状、球が欠けた形状、半球状、釣鐘状もしくは山形状、またはこれらの2種以上が混在している請求項1記載の島状突起修飾部品。
- 島状突起が、基材上に形成されたガラス溶射膜の上に形成されている請求項1または請求項2のいずれかに記載の島状突起修飾部品。
- 島状突起を形成するガラスが石英ガラスである請求項2記載の島状突起修飾部品。
- 溶射膜が石英ガラスである請求項3記載の島状突起修飾部品。
- 基材または基材上に形成されたガラス溶射膜の表面に対して、突起形成原料供給量を当該表面の表面積に対して1〜20mg/cm2としてプラズマ溶射を行って島状突起を設けることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の突起修飾部品の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載された島状突起修飾部品を用いてなる成膜装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載された島状突起修飾部品を、プラズマエッチングによって膜が堆積またはエッチングされる部分に用いたプラズマエッチング装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載された島状突起修飾部品を、逆スパッタにより膜が堆積またはエッチングされる部分に用いたプラズマクリーニング装置。
- 島状突起がセラミックおよび/または金属からなり、その形状が山形状および/または釣鐘状である請求項1記載の島状突起修飾部品。
- 島状突起の高さと幅の比(高さ/幅)の平均値が0.3〜1.5である請求項1に記載の島状突起修飾部品。
- 島状突起が形成される基材表面が、表面粗さRaが5μm以下である請求項10または請求項11に記載の島状突起修飾部品。
- 島状突起が融点の異なる材料からなり、融点の小さい材料が融点の大きい材料を包み込む様に形成されている請求項10〜12のいずれかに記載の島状突起修飾部品。
- 基材表面に対して、突起形成原料粉末を半溶融状態で、当該表面の表面積に対して1〜20mg/cm2の供給量で基板上に衝突させることによって突起を設けることを特徴とする、請求項10〜13のいずれかに記載の突起修飾部品の製造方法。
- 溶射粉末として融点の小さい材料で融点の大きい材料を包み込んだ粉末を調製し、溶射時には融点の小さい材料を完全に溶融させ、融点の大きい材料は未溶融又は半溶融状態で溶射法により基材上へ衝突させる請求項10〜13のいずれかに記載の島状突起修飾部品の製造方法。
- 溶射法により基材上へ島状突起を形成後、更に熱処理することを特徴とする請求項14または請求項15に記載の島状突起修飾部品の製造方法。
- PVDまたはCVDにより膜が堆積される部分に請求項10〜13のいずれかに記載の部品を用いた成膜装置。
- 請求項10〜13のいずれかに記載の部品を、プラズマエッチングによって膜が堆積またはエッチングされる部分に用いたプラズマエッチング装置。
- 請求項10〜13のいずれかに記載の部品を、プラズマエッチングによって膜が堆積またはエッチングされる部分に用いたプラズマクリーニング装置。
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