JP2004172221A - 部品搭載装置、部品搭載方法、及びそのプログラム - Google Patents

部品搭載装置、部品搭載方法、及びそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、部品搭載処理中に不用意なエラーが発生しても容易にティーチングに移行できるような部品搭載装置を提供することを目的とする。
【解決手段】基板に電子部品を搭載する部品搭載装置であって、部品搭載過程における基板または電子部品の認識エラーが発生(30)すると、該認識エラーの対象となった電子部品または基板に対してティーチングを実行できるように切り替え(35)、該ティーチングの実行内容(40)に基づいて、予め記録されている設定情報または基本情報を更新し(46)、画像認識を該更新内容に基づいて再度行なわせる(34)ティーチング切替制御手段を有するように構成した部品搭載装置。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板の所定位置に電子部品を搭載する部品搭載技術に関し、所定位置に配置した基板の認識時に発生する、またはその基板上の所定位置に電子部品を搭載する工程中の電子部品の認識時に発生する認識エラーを、ティーチングに基づいて適切に処理することができる部品搭載装置、部品搭載方法、及びそのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、電子機器等に使用されるプリント基板(以下、単に基板という)上に構成される例えば抵抗、コンデンサ、トランジスタ或いはICチップ等のような様々な種類の電子部品(以下、単に部品という)を基板上へ搭載するための装置として、マウンタと呼ばれる部品搭載装置が知られている。この部品搭載装置には、部品搭載領域に基板を順次取り込み部品搭載後には部品搭載領域から基板を送り出す搬入搬出機構や、基板に搭載する種々の部品を各種別々に収容し、これらの部品を本装置に一つずつ供給する複数の部品供給機構や、部品供給機構によって供給される部品を一つずつ吸着式のノズルで吸着し、その部品を吸着したまま基板上の搭載位置まで移動して配置する部品搭載機構や、さらに、備え付けのカメラで撮影した基板の位置や基板上の部品搭載位置などの画像を画像処理したり、備え付けのカメラで撮影した吸着ノズルに吸着した部品の吸着状態や吸着姿勢を画像処理する画像処理機構が備えられ、各機構は部品搭載装置に備えられたコンピュータの制御の下動作している。このコンピュータでは、基板毎に予め組まれ最適化されたNCプログラムや各種のプログラムが記録されており、部品搭載が行なわれる基板に対応するNCプログラムが部品搭載時に利用されるようになっている。
【0003】
このようなコンピュータ制御下では、先ず、搬入搬出機構により搬入された基板が部品搭載領域で位置決めされて固定され、画像処理機構においてその基板に設けられた、外形形状が正方形、正三角形、丸、或いはひし形等の1mm程度の銅パターンにより形成されるフィデューシャルマーク(以下、単に認識マークという)が撮影され、この撮影画像とコンピュータに予め登録された複数の画像認識マーク(以下、単にマークライブラリという)との比較による、認識マークとその位置の特定を行なう。そして、この固定された基板に対して順次、部品搭載機構では部品供給機構から所定の部品を取得し、この取得した部品を所定の搭載位置に搭載していく。この搭載の過程では、部品搭載機構に備えられた部品吸着用の吸着ノズルに所定の部品供給機構から部品を吸着させて、この吸着状態や吸着姿勢を画像処理機構の撮影カメラに撮影させて、この撮影画像を、コンピュータに予め登録された、部品コードや部品形状など部品に関する情報を記したデータ(以下、単に部品ライブラリという)を基に比較して、この比較結果や取得した上記基板の認識マークの位置などに基づく搭載位置の補正を部品搭載機構に指示し、部品搭載機構では吸着した部品の上下左右への移動制御及び360度回転制御によって確実に部品搭載を行なっていく。
【0004】
また、上記マークライブラリや部品ライブラリは部品搭載装置の製造メーカー側で作成されるため、製造メーカー側では予測できない様々な種類の部品を扱うユーザー側においては、このようなコンピュータ制御の下では適切に搭載が行なわれない部品も生じてくる。その他にも、各種様々な設定の違いなどにより適切に部品の搭載が行なわれない場合も生じてくる。適切な搭載が行なわれない場合とは予期できない様々な状況が起こりえることを意図しているが、例えば、搭載すべき部品を吸着ノズルに吸着できなかったり、部品の種類や部品の吸着姿勢などによっては所定の条件下でカメラ撮影された部品の撮影画像は認識されなかったり、画像処理機構で撮影されて画像処理された部品が異なった形状の部品のものであると認識されてそのまま基板に搭載されてしまったり、部品を基板に配置する際の処理に注意が必要な部品であったり、その他にも様々に考えられる。
【0005】
このような状況下でユーザーに適切に部品を搭載させる方法として部品搭載装置では、ユーザーに対しティーチングを実行させるように処置されている。これは、そのような状況が起こりえるNCプログラム中の実行ステップ(例えば、部品搭載機構で搭載する部品の取り扱い対象の部品を示すステップや、所定部品供給機構から供給される部品の吸着が実行されるステップや、吸着した部品を撮影カメラで撮影するステップや、所定の座標への部品搭載が実行されるステップなど)を予め指定しておくことにより、一連の部品搭載工程が実行中であっても指定された実行ステップになるとティーチングに移行されるようになり、その時に取り扱われている部品の一連の部品搭載工程や一部の部品搭載工程を部品搭載装置のオペレータにより適切に教示することができる。そして、ここで教示された調整情報はマスターのプログラムやマスターの対象データに反映することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来のティーチング移行方法は、NCプログラム中のティーチングの対象となる実行ステップを予め指定しておかなければならないため、部品搭載処理中、指定していない実行ステップにおいて上記予期せぬ状況などによるエラーが生じてしまうと、部品搭載装置を一旦停止させて、ティーチングへ移行させるための複雑な手続きを施し、ティーチングを実行させてエラー解除するという大きな負担がオペレータにかかってくる。このことが作業効率の悪化を招き問題となっていた。
【0007】
また、エラー原因となった部品等は廃棄処分されるが、一般に部品は高価なものであるから、エラーが発生する度に多大な損害を引き起こしてしまい大きな問題となっていた。
また、従来の部品搭載装置では、ティーチングの実行を熟練者に限らず誰に対しても許可されているため、新入社員などの初心者による教示のミスでマスターのプログラムやデータが誤って書き換えられてしまい、その結果、誤ったプログラムやデータで部品搭載処理が行なわれて不良部品または不良基板を増発させさらなる損害を招いてしまうという問題も生じていた。
【0008】
また、基板上の認識マークの画像認識処理においては、例えば基板上の認識マークに傷が付いた場合はその部分に明暗が生じ、カメラなどで撮影された基板上の認識マークがコンピュータに登録してある画像認識マークと一致しないまたは異なるものとして認識される場合も生じる。この場合、基板上の認識マークをカメラ撮影する際の各種設定条件(例えば撮影時に認識マークに照射する光量や照射角など)を変更する必要があるが、従来の部品搭載装置では直ちに認識エラーと判断して部品搭載の所定の動作を行なわず、部品搭載装置を停止させるかまたは部品を搭載しないように通常はなっている。そして、このような場合においても、エラー原因となった基板は廃棄処分されてしまい、場合によっては搭載済みの部品までもが廃棄されるから、不良基板や不良部品を増発させる大きな要因の一つとなり問題であった。
【0009】
そこで、本発明は上記課題を解決するために、部品搭載処理中に不用意なエラーが発生しても容易にティーチングに移行できるようにし、エラー時に取り扱われていた部品または基板を対象としたティーチングが行なえる部品搭載装置、部品搭載方法、及びそのプログラムを提供するものとし、さらには、上記ティーチングの実行をオペレータに対して制限する部品搭載装置を提供することを目的とする。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−284899号公報
【特許文献2】
特開平11−354992号公報
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために以下のように構成する。
すなわち本発明の態様の一つである部品搭載装置は、基板を所定位置に配置する基板配置手段と、電子部品を供給する部品供給手段と、前記部品供給手段から供給される電子部品を取得して保持し、前記基板配置手段により配置された基板上の所定位置への該電子部品の搭載または該電子部品の排出を選択的に行なう部品搭載手段と、前記電子部品を前記基板に搭載する過程において、エラーの有無を判断するための判断情報(例えば、基板や電子部品の画像など)を取得する判断情報取得手段と、前記判断情報取得手段に対し前記判断情報を取得する際に設定されている設定情報(例えば部品搭載装置の各構成に対して設定される情報など)、及び前記電子部品に関わる電子部品情報(例えば、電子部品の外形形状など)または前記基板に関わる基板情報(例えば基板に記された認識マークの外形形状など)の何れかで構成される基本情報、とを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される基本情報を基に、前記判断情報取得手段で取得した判断情報から得られる前記エラーの有無を検出し、該エラーを検出した場合に該エラー情報を通知するエラー情報通知制御手段と、を有することを前提とし、前記エラー情報通知制御手段によってエラー情報が通知されると、ティーチングを実行できるように切替制御するように構成する。
【0012】
このように構成することによって、エラー情報が通知された場合であっても直ぐにオペレータはティーチングに移行することが可能になる。
また、本発明のその他の態様の一つである部品搭載装置は、基板を所定位置に配置する基板配置手段と、電子部品を供給する部品供給手段と、前記部品供給手段から供給される電子部品を取得して保持し、前記基板配置手段により配置された基板上の所定位置への該電子部品の搭載または該電子部品の排出を選択的に行なう部品搭載手段と、前記電子部品を前記基板に搭載する過程において、前記基板配置手段に配置された基板または前記部品搭載手段に保持された電子部品の画像を撮影する画像撮影手段と、前記画像撮影手段に対し前記基板または前記電子部品を撮影する際に設定されている設定情報(例えば部品搭載装置の各構成に対して設定される情報など)、及び前記基板に関わる基板情報(例えば基板に記された認識マークの外形形状など)または前記電子部品に関わる電子部品情報(例えば、電子部品の外形形状など)、とを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される基本情報を基に、前記撮影手段によって撮影された画像からエラーの有無を検出し、該エラーを検出した場合にエラー情報を通知するエラー情報通知制御手段と、を有することを前提とし、前記エラー情報通知制御手段によってエラー情報が通知されると、該エラーの対象となった電子部品または基板に対してティーチングを実行できるように切り替え、該ティーチングの実行内容に基づいて、前記記憶手段に記憶される設定情報または基本情報を更新し、前記画像撮影手段による前記基板または前記電子部品の画像撮影を該更新内容に基づいて行なわせるティーチング切替制御手段を有するように構成する。
【0013】
このように構成することによって、エラー情報が通知された場合であっても直ぐにオペレータはエラー対象となっている基板または電子部品に対するティーチングに移行でき、このティーチングにより更新された設定情報または基本情報を基に、エラー対象となった基板または電子部品、または今後の搭載対象となる基板または電子部品の画像撮影が可能となる。
【0014】
なお、以上2つの態様において、前記ティーチング切替制御手段は、前記エラー情報通知制御手段によって通知されるエラー情報が前記電子部品の吸着不備に基づく場合、該エラー対象となった電子部品を供給する前記部品供給手段から該電子部品を取得する前記部品搭載手段の取得位置に対してティーチングを実行できるように切り替え、前記エラー情報通知制御手段によって通知されるエラー情報が前記画像撮影手段によって撮影された前記電子部品の画像の不備に基づく場合、該エラー対象となった電子部品の前記電子部品情報または前記画像撮影手段による撮影に対してティーチングを実行できるよう切り替える構成としてもよい。
【0015】
また、前記エラー情報の通知及び前記ティーチングの実行は表示画面上に表示されるようにしてもよい。
また、前記ティーチング切替制御手段に基づくティーチングの実行に対して該ティーチングの実行者を制限するティーチング実行制限手段をさらに構成することが望ましい。
【0016】
このように構成することによって、例えば熟練者であればティーチングの実行を許可し、それ以外の者はティーチングの実行を許可しないなど、ティーチングの実行に際してその実行者を制限することが可能となる。
また、本発明のその他の態様の一つである部品搭載方法は、基板を所定位置に配置して、該基板上の所定位置に所定の電子部品を搭載することを前提とし、電子部品が搭載される基板または該基板上に搭載する該電子部品の画像を撮影し、予め記録している前記基板または前記電子部品に関する基本情報を基に該撮影した画像を画像認識し、該画像認識の結果として該画像認識にエラーがあった場合、該エラーを示す情報を表示画面に通知し、該エラー対象の基板または電子部品に対してティーチングが実行できるように移行し、該ティーチングの実行に基づいて変更された情報を基に、該変更前の情報を更新し、前記更新された情報に基づいて、前記エラー対象の基板または電子部品の画像撮影をし、該撮影した画像に対して前記画像認識を行なう、ようにする。
【0017】
このように構成することによって、エラー情報が表示画面に通知されると直ぐにオペレータはエラー対象となっている基板または電子部品に対するティーチングに移行でき、このティーチングにより更新された情報を基に、エラー対象となった基板または電子部品の画像撮影が可能となる。
【0018】
また、本発明のその他の態様の一つとして、所定位置に配置した基板の認識時に発生する、または該基板上の所定位置に電子部品を搭載する工程中の該電子部品の認識時に発生する、該認識のエラーを解除するための処理を記録したコンピュータで読み取り可能なプログラムであって、前記電子部品が搭載される前記基板または該基板上に搭載する該電子部品の画像を撮影するステップと、予め記録されている前記基板または前記電子部品に関する基本情報を基に該撮影した画像を画像認識するステップと、該画像認識の結果として該画像認識にエラーがあった場合、該エラーを示す情報を表示画面に通知するステップと、該エラー対象の基板または電子部品に対してティーチングが実行できるように移行するステップと、該ティーチングの実行に基づいて変更された情報を基に、該変更前の情報を更新するステップと、前記更新された情報に基づいて、前記エラー対象の基板または電子部品の画像撮影をして、該撮影した画像に対して前記画像認識を行なうステップと、を有する。
【0019】
このようなプログラムがコンピュータに読み取られることによって、エラー情報が表示画面に通知されると直ぐにオペレータはエラー対象となっている基板または電子部品に対するティーチングに移行でき、このティーチングにより更新された情報を基に、エラー対象となった基板または電子部品の画像撮影が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における部品搭載装置を説明するための図である。
【0021】
図1(a) は、各種の部品供給装置によって部品を供給される部品搭載装置の外観斜視図であり、同図(b) は、その上下の保護カバーを取り除いて内部の構成を模式的に示す斜視図である。
同図(a) に示すように、部品搭載装置1は、天井カバー上の前後に、それぞれCRTディスプレイからなるモニタ装置2と、同じく天井カバー上の左右に、それぞれ稼動状態を報知する警報ランプ3を備えている。また、上部保護カバー4の前部と後部の面には、液晶ディスプレイとタッチ式入力装置からなり外部からの操作により各種の指示を入力することができる小型の表示入力パネル5が配設されている(図の右斜め上方向になる後部の表示入力パネル5は陰になって見えない)。
【0022】
下部の基台6の上には、中央に、固定と可動の1対の平行する基板案内レール7が同図(b) に示す基板8の搬送方向(X軸方向、図の斜め右下から斜め左上方向)に水平に延在して配設される。これらの基板案内レール7の下部に接して、図には見えないループ状のコンベアベルトが走行可能に配設される。
【0023】
コンベアベルトは、それぞれ数ミリ幅のベルト脇部を基板案内レール7の下から基板搬送路に覗かせて、不図示のベルト駆動モータにより駆動され、基板搬送方向に走行し、基板8の裏面両側を下から支持しながら装置本体内に部品搭載前の基板8をライン上流側から搬入し、部品搭載済みの基板8を順次ライン下流側に搬出する。この部品搭載装置1内には、常時2枚の基板8が搬入され、基板8は位置決めされて部品の搭載が終了するまでその位置に固定されている。
【0024】
基台6の前後には、それぞれ部品供給台9が形成されている(同図(a) では図の右斜め上方向になる後部の部品供給台9は陰になって見えない。また、同図(b) では、後部の部品供給台9は図示を省略している)。部品供給台9には各種の部品供給装置が配置されるが、本実施の形態においてはテープカセット式部品供給装置11(一般には単に、テープフィーダ、カセット式、又はテープ部品供給装置などと簡略に呼ばれている)が、50個〜70個と多数配置される。
【0025】
また、基台6の上方には、二本のX軸レール12とこのX軸レール12上にX軸方向(図の右斜め下から左斜め上方向)に摺動自在に支持されたY軸レール13とが、それぞれ左右に配置され、それぞれのY軸レール13には、2台の作業ヘッド支持塔14がY軸方向(図の左斜め下から右斜め上方向)に摺動自在に懸架されている。つまりここに示す部品搭載装置1には合計4台の作業ヘッド支持塔14が配設されている。
【0026】
各作業ヘッド支持塔14には、図の例では2個の作業ヘッド15が上下(Z方向)に昇降自在に且つ360度方向(θ方向という)に回転自在に配設されている。すなわち、部品搭載装置1には合計8個の作業ヘッド15が配設されており、各作業ヘッド15は、Y軸レール13によるX軸方向への移動、作業ヘッド支持塔14によるY軸方向への移動、及び作業ヘッド15自身によるZ軸方向への移動とθ方向への回転により、前後左右上下及び360度方向への位置を自在に制御される。この作業ヘッド15には、特に図には示されてはいないが、基板8の位置や基板8上の部品搭載位置などを撮影する基板撮影用カメラが内蔵されている。また、作業ヘッド15の先端は部品を吸着するための吸着ノズルが取り付けられるようになっており、各種部品の形状に応じた吸着ノズルが部品供給台9と基板8との間に、不図示ではあるが配列され、作業ヘッド15の先端に適宜取り付けられる。
【0027】
また、部品供給台9と基板8の間には、同図の天井カバーに向け2つを1組とした撮影カメラ16が図示されているように手前の位置に2組と図には表されていない奥の位置に2組の計4組配設され、作業ヘッド15に取り付けられた上記吸着ノズルに吸着した部品を部品の裏面側から撮影できるようになっている。
【0028】
このように構成される部品搭載装置1の基台6内部には、特には図示しないが、基板の位置決め装置、基板を2本の基板案内レール7間に固定する基板固定機構、上記各部を制御するための制御装置等が備えられている。
本実施の形態で示す制御装置は、CPU(中央演算処理装置)を有し、そのCPUに、バスを介して、ROM(read only memory)やRAM(random access memory)などからなるメモリ、画像処理部、キー入力部、及びi/o制御部が接続されている。
【0029】
メモリは、i/o制御部を介して読み込まれる、外部記憶装置のNCプログラム、その他各種の制御プログラム、プログラムの実行ステップ数を記憶する領域、画像認識処理やエラー処理など各種演算処理の中間データやi/o制御部を介して外部記憶装置から読み出したデータ(例えば、部品ライブラリ、マークライブラリ、部品搭載装置1の設定条件など)やそれら読み出したデータに対する更新データを一時的に記憶するワーク領域などを備える。
【0030】
画像処理部は、信号線を介して撮影カメラ16や不図示の基板撮影用カメラに接続されており、これらのカメラを駆動し、撮像したアナログ信号をデジタル信号に変換し、内蔵のメモリにドットイメージで展開して、これをCPUに転送する。
【0031】
キー入力部は、部品搭載装置1の上部保護カバー4の前後に配設された表示入力パネル5の入力キー及び表示画面上に重ねて配設されているタッチパネルに接続されており、外部からの入力操作信号をCPUに出力する。
i/o制御部には、コンベアベルトを駆動するベルト駆動モータのドライバ、X軸レールやY軸レールを駆動する不図示のサーボモータのドライバ、不図示の各種検出センサを駆動するドライバ、支持プレートと基板位置決め用の位置決めピンを昇降させるシリンダのドライバ、異常表示ランプ(警報ランプ)を駆動するドライバ、表示入力パネル5の液晶ディスプレイに部品搭載処理の設定画面やエラー画面などを表示駆動するドライバ、外部記憶装置のドライバ等の各種のドライバが接続され、CPUからの命令に従って各部を駆動する。
【0032】
こうして上記各部はプログラムがCPUで実行されることで駆動され、部品搭載装置1における部品搭載処理が行なわれる。
この制御装置に基づく各部の制御は、先ず、不図示のベルト駆動モータを駆動して装置本体1内に部品搭載前の基板8をライン上流側から搬入し、搬入した基板8を位置決めして部品の搭載が終了するまでその位置に固定する。
【0033】
基板が固定されると、作業ヘッド15に内蔵された基板撮影用カメラで基板8上の認識マークや部品搭載位置を、例えば基板の搬入時や各部品の基板上への搭載前など、所定のタイミングで撮影する。撮影した認識マークには外部記憶装置に記憶したマークライブラリに基づいて画像認識処理を施す。
【0034】
また、NCプログラムの各ステップを実行し、位置決めされている基板8に所定の順番で部品を搭載する。
このプログラムには部品搭載順に、作業ヘッド15の番号、作業ヘッド15に装着する吸着ノズルの種類、吸着位置(部品供給装置の番号)、撮影に使用する撮影カメラ16の番号、基板8上の搭載位置などの情報が指示されている。
【0035】
そして、これらの情報に従って、作業ヘッド15はY軸レール13によるX軸方向への移動、作業ヘッド支持塔14によるY軸方向への移動、及び作業ヘッド15自身によるZ軸方向への移動とθ方向への回転による作業ヘッド先端の前後左右上下及び360度方向への位置制御を行ないつつ、作業ヘッド15に所定の吸着ノズルを装着し、装着した吸着ノズルで所定の部品を吸着し、吸着した部品の状態や姿勢を所定の撮影カメラ16に撮影させ、撮影した部品に対する画像認識処理を走らせ、画像認識処理の結果に基づいて適宜吸着姿勢を補正し、基板8上の所定位置に部品を搭載する。
【0036】
このような構成下における部品搭載制御において、搭載する部品によっては画像認識が正常に行なわれないパターンのものもしばしば発生する。このような場合、NCプログラム中の対象となるステップを予め指定しておくことで、そのステップが実行される際にティーチングに移行させ、画像認識を正常に行なわせている。
【0037】
一方で、NCプログラムなどに予め指定できなかった、部品搭載制御時の予測不可能なエラーが発生した際には、以下のような処理を施すことができる。
図2は、上記処理を示す一例であり、図1に示される部品搭載装置1に搬入した同図基板8上に記された認識マークの画像認識処理時の処理フローである。なお、本処理の説明は図1を参照しながら示すものとする。
【0038】
先ず、コンベアベルトの駆動によって基板8を部品搭載装置1内に搬入し、その基板8を部品搭載領域で位置決めして固定する(S200)。
ここで、作業ヘッド15に内蔵された不図示の基板撮影用カメラによって基板8上に設けられた不図示の認識マークを撮影し、この撮影画像と外部記憶装置に予め記録されている認識マークの基本画像(画像認識マーク)とで画像認識処理を行なう(S201)。
【0039】
続いて、この画像認識処理に基づく画像一致の判定を行ない(S202)、判定結果が認識エラーであれば、部品搭載装置1に設置された表示入力パネル5の表示画面上に、図3(a)に示す認識マークの認識に失敗したことをオペレータに通知するマーク認識エラー画面30を表示させる(S203)。
【0040】
図1に示す部品搭載装置1のオペレータは、このように図3(a)に示されるマーク認識エラー画面30が図1の表示入力パネル5の表示画面上に表示されることで、認識マークの認識に部品搭載装置1が失敗したことを認識することができる。
【0041】
上述したマーク認識エラー画面30には、図3(a)に示されるように、認識に失敗した認識マークが撮影された基板撮影用カメラの位置が、基板撮影用カメラ配置図31の該当個所に示され、さらにその位置が文字表示領域32に文字で示され、オペレータに対してエラーの迅速な対処を促すようにしている。
【0042】
同図には一例として、図1に示される部品供給台9のフロントサイド側の右側のカメラ(同図の最も手前の作業ヘッド15に内蔵されたカメラ)の部品供給台位置が、基板撮影用カメラ配置図31の領域に黒で塗潰され、文字表示領域32に文字で指定(部品供給台位置の番号は1、配置はFRONTと指定)されている。
【0043】
そして、オペレータは、図3(a)のマーク認識エラー画面30に表示される、部品搭載装置内で検出したエラー検出参考情報33(同図は一例として、エラーコードが−20018、画像認識に関する情報が検出不能であるものを掲載している)も参考にして、本エラーに対してリカバリー処理を行なうかティーチング処理を行なうかを、同図に示されるリカバリーキー34またはティーチングキー35を選択入力により決定することができる。
【0044】
なお、表示入力パネル5の表示画面上に表示される各種画面の選択入力は、タッチパネル入力やカーソルにより指定して入力することができ、以下に示す画面における入力も、特に説明はしないが上記方法により入力できるものとする。
図2に戻って、この時、オペレータによってリカバリーキー34が選択入力されるとこの画面を終了し(S204)、ステップS201の処理に戻り、認識マークの認識処理を再度実行し、上述した処理を同様に実行する。
【0045】
また、ステップS204でオペレータが図3(a)のリカバリーキー34の選択入力を行なわず、ティーチングキー35の選択入力を行なうと(S205)、図3(b)に示すマークマスター編集画面40を図1の表示入力パネル5の表示画面上に表示させ、認識マークを認識させるためのティーチングをこの画面40に従ってオペレータに実行させる(S206)。
【0046】
ステップS206におけるティーチングは、図3(b)にその際の表示画面の一例として示すように、マーク画像表示領域41に対し、中央に円形で示された認識マーク41−1とその近傍の基板画像を参考にしながら、その撮影画像の極性を白黒反転させたり、同図のマークサイズ変更モードキー42を選択して中央に示される認識マーク41−1のサイズを拡大縮小表示させたり、エリアサイズ変更モードキー43を選択して認識マーク41−1を含む基板画像の表示領域を変更したり、認識マーク41−1のX−Y座標データやこのX―Y座標平面内での回転角θをマーク座標編集部44で変更したり、撮影時に認識マーク41−1に照射する照明の設定を照明設定部45で変更したりすることができ、認識キー46を選択することで、撮影された本認識マーク41−1の設定値を上記編集した設定値に更新させることができる。
【0047】
また、本認識マーク41−1に限らず他の認識マークにおいても適用できる設定値であれば、今後はその設定値で画像認識処理させるものとして設定値を更新させても良い。
図2の処理に戻って、ステップS206のティーチングの実行が終了すると、図3(b)に表示されたマークマスター編集画面40上のOKキー47を選択してマークマスター編集画面40を終了させ、オペレータは図3(a)のマーク認識エラー画面30上のリカバリーキー34を選択して、上記ティーチングにより更新を行なった設定で認識マークの画像認識処理を実行させる。
【0048】
ステップ202で再度認識エラーが発生した場合には、認識できるように上記同様な方法でティーチングとリカバリーを繰り返し実行させることも可能であり、また、場合によっては認識できない不良基板として従来どおり取り扱ってもよい。
【0049】
なお、ステップS202において、認識マークの認識処理に成功した場合には、図1で説明したように、基板上に部品を搭載する部品搭載処理を実行し(S207)、部品の搭載が全て完了すると、図1に示される基板8を同図の部品搭載装置1から外部にコンベアベルトを駆動して搬出する(S208)。
【0050】
上述した認識マークの画像認識処理フローでは基板の搬入時における処理について示したが、ステップS201からステップS206の処理は、例えば各部品を基板上に搭載する前など、実行させるタイミングを適宜決定できる。
以上のように、本発明の実施の形態である部品搭載装置では、基板上の認識マークの認識にエラーが生じた場合であっても直ぐにティーチングに移行できるため、一々部品搭載装置を停止させて諸々の処理をオペレータが行なう必要はなくなる。
【0051】
また、認識エラーの生じた基板に対してのティーチングの実行が可能となり、さらに繰り返しのティーチングの実行が可能なので、設定を変えればきちんと認識できる良品を、不用意に不良基板であるものとして廃棄処分してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0052】
続いて、図2に示すステップS207の部品搭載処理について説明する。
図4は、上記部品搭載処理の処理フローである。以下の処理についても図2の説明と同様に図1を参照しながら示す。
なお、本処理においては、基板に部品が搭載される毎にカウントされる実行ステップのステップカウンターを変数Nで示すものとする。
【0053】
最初の処理として変数Nは初期化(N=0)される(S400)。続いて、今示されているNの値が予めティーチングを行なうものとして指定された値であるかどうかを判定する(S401)。
すなわち、実行ステップNに示される処理のヘッダーにティーチングに移行させる指示を持つかどうかを判定する。ここで、Nの値が予めティーチングを行なうものとして指定された値であると判定されると、その部品の一連の部品搭載に対してティーチングを実行し、その部品に設定された各種条件を更新する(S402)。
【0054】
そして、ティーチングが終了すると通常処理に戻り、その部品に対して更新された条件で吸着処理を始める(S403)。
ここにおいて吸着処理とは、先ず、変数Nの実行ステップにおいて指定される吸着ノズルを、前記同様に変数Nの実行ステップにおいて指定される作業ヘッド15が装着し、前記同様に変数Nの実行ステップにおいて指定される部品供給装置11から、その吸着ノズルで部品を吸着し、続いて、前記同様に変数Nの実行ステップにおいて指定される撮影カメラ16によって部品の吸着状態または吸着姿勢を撮影することである。
【0055】
そして、この時、撮影カメラ16で撮影した画像に基づいて、部品を正常に吸着したかどうかを判定する(S404)。
ここで、正常に吸着したと判定すると、撮影カメラ16で撮影した上記画像と外部記憶装置に登録されている部品ライブラリに基づいて、部品の認識処理が行なわれる(S405)。
【0056】
そして、この認識処理の一致の判定を行ない(S406)、撮影された部品が部品ライブラリに登録されたものであると認識されると、吸着ノズルに吸着した部品の姿勢を適宜補正して基板の所定位置に搭載する(S407)。
ここで、変数Nに対する処理が終わり、続く値N+1に変数Nの値がインクリメントされる(S408)。
【0057】
この時、変数Nに続いて処理する変数N+1の実行ステップがあるかどうか(すなわち、続いて上記基板に搭載すべき部品があるかどうか)を判定し(S409)、続く実行ステップがある場合は、ステップS401の処理に戻り、上記同様に処理を繰り返す。
【0058】
また、ステップS409で変数Nの示す値が最終を示す値であると判定した場合は、本処理を終了して部品の搭載処理を完了する。
さて、ステップS404またはステップS406において吸着エラーまたは認識エラーと判定した場合には、ステップS410に移行し、図1の表示入力パネル5の表示画面上に図5(a)に示す吸着エラーまたは認証エラーをオペレータに通知するエラー画面50を表示させる。
【0059】
図1に示す部品搭載装置1のオペレータは、このように図5(a)に示されるエラー画面50が図1の表示入力パネル5の表示画面上に表示されることで、部品の吸着や認識に部品搭載装置1が失敗したことを認識することができる。
上述したエラー画面50には、図5(a)に示されるように、部品の吸着状態や吸着姿勢を撮影した撮影カメラ16の位置が撮影カメラ配置図51の該当個所に示され、さらにその位置が文字表示領域52に文字で示され、オペレータに対してエラーの迅速な対処を促すようにしている。
【0060】
同図には一例として、図1に示される部品供給台9のフロントサイド側の右に配置される2つの撮影カメラの内の左側に位置する撮影カメラが、撮影カメラ配置図51の領域に黒で塗潰され、文字表示領域52にはその位置(部品供給台位置の番号は1、配置はFRONT)と、使用された作業ヘッド15の番号(作業ヘッド番号は1)と、部品を吸着した部品供給装置11の番号(部品供給装置の番号は10)と、供給パッケージや部品コードや名称を示す部品データ(供給パッケージは1005P、部品コードは1005C、部品名称は1005C)とが文字で示されている。
【0061】
そして、オペレータは、図5(a)のエラー画面50に表示される、部品搭載装置内で検出したエラー検出参考情報53(同図は一例として、エラーコードが−20018、画像認識に関する情報が検出不能、部品サイズのX―Y座標が0として掲載されている)も参考にして、本エラーに対してティーチング処理を行なうか、部品を排出するリカバリー処理を行なうか、それとも再度部品認識させる認識リカバリー処理を行なうかを、同図に示されるティーチングキー54、リカバリーキー55、または再認識リカバリーキー56の選択入力により決定することができる。
【0062】
図4に戻って、この時、オペレータによってティーチングキー54の選択入力が行なわれると(S411)、ティーチングを実行する(S412)。
図5に示すティーチング時の表示画面例では、ステップS411で図5(a)のティーチングキー54が選択されると、図5(b)のティーチング選択画面60を図1の表示入力パネル5の表示画面上に表示させるようにし、ピック点のティーチングを行なうか、または部品のティーチングを行なうかをキー(61または62)の選択入力によって行なわせるようにしている。
【0063】
ここで、ピック点のティーチングに割り当てられたピック点ティーチングキー61が選択されて同図の実行キー63が選択されると、図6(c)に示すピック点編集画面70を図1の表示入力パネル5の表示画面上に表示させる。
そして、オペレータに本画面70に設定されている例えばピック点の座標データ(X、Y、θ)71を変更させる。そして設定が終了すると、同図の戻るキー72を選択して図5(b)のティーチング選択画面60に戻り、図5(b)のティーチング選択画面60の戻るキー64を選択して図5(a)のエラー画面50に戻り、図4に示すティーチングの実行(S412)を終了する。
【0064】
また、ティーチング選択画面60に部品のティーチングとして割り当てられた部品ティーチングキー62が選択されて同図の実行キー63が選択されると、図6(d)に示す部品データ編集画面80を図1の表示入力パネル5の表示画面上に表示させる。
【0065】
本画面80には、部品の吸着姿勢を撮影した画像が画像表示領域81に示される。本画面80では、図6(d)に楕円で示される部品80―1と、図6(d)に矩形で示される、図1の作業ヘッド15に装着した吸着ノズルの吸着面80―2と、図6(d)の吸着面80―2の中央に黒丸で示される、吸着ノズルの部品吸引口80―3が示されている。
【0066】
そして、本画像を参考に、画像撮影の際に部品に照射する照明の設定値82の変更や、部品の座標データの設定値83の変更などをオペレータに行なわせる。設定が終了すると、同図のOKキー84を選択して図5(b)のティーチング選択画面60に戻り、図5(b)のティーチング選択画面60の戻るキー64を選択して図5(a)のエラー画面50に戻り、図4に示すティーチングの実行(S412)を終了する。
【0067】
なお、以上のように設定したデータは、その部品のみに対する設定値として更新させても良いし、引き続き処理する部品に適用できるものであれば今後の処理に適用される設定値として更新させてもよい。
図4に戻り、ステップS410において図5(a)のエラー画面50が表示されている状態で、図5(a)のリカバリーキー55がオペレータによって選択される(S413)と、ステップS414の部品排出処理に移行し、現在吸着している部品を排出する。そして、ステップS403の処理に戻り、部品の吸着処理から再度実行する。
【0068】
また、ステップS410における図5(a)のエラー画面50が表示されている状態で、図5(a)の再認識リカバリーキー56がオペレータによって選択される(S415)と、ステップS405の処理に戻り、認識処理を再び実行する。
【0069】
以上のように、本発明の実施の形態である部品搭載装置では、上記吸着処理を行なった部品に対して上記各種のエラーが生じた場合であっても直ぐにティーチングに移行できるため、オペレータは一々部品搭載措置を停止させて諸々の処理を行なう必要がなくなる。
【0070】
また、エラーの生じた部品に対してのティーチングの実行が可能となり、さらに繰り返しのティーチングの実行が可能なので、設定を変えればきちんと認識できる良品を不用意に不良部品であるものとして廃棄処分してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0071】
なお、図2及び図4で示した処理フローが実行されるタイミングは一例であり、部品搭載の実行中に発生する上記エラー以外のエラー発生時においても適宜ティーチングへ移行できるようにしてもよく、処理フローの内容も適宜設定してよい。
【0072】
また、図3、図5、及び図6で説明した各表示画面内のレイアウト構成、各表示画面への展開構成、及び各表示画面で設定できる項目は一例を示したものであり、それらはユーザーに応じて適宜設定してよい。
ところで、上述してきたティーチングの実行において、各種のマスターデータは容易に書き換えられてしまうため熟練者によって実行されることが望ましい。
【0073】
そこで、図2のステップS206のティーチング実行前、及び図4のステップS402、S412のティーチング実行前に、個人認証を行なわせるステップを設けてもよい。
例えば、ティーチングの実行に移行する前に、表示画面上にID入力画面を表示させるようにし、そこに対して入力者から入力されたIDと予め登録されているIDとの照合を行ない、ティーチングが許可されているIDであれば、上述したようにティーチング実行ステップに移行し、ティーチングが許可されていないIDの場合であれば図7に示すようなメッセージ画面を表示画面上に表示させて、その前のステップに戻したり、部品搭載装置を停止させるなどの処置をとらせる。
【0074】
このような個人認証は、IDの手入力以外にも、バーコード入力や、磁気カードやICカードによる入力なども可能である。
さらに、このような個人認証は、行なわれるティーチングの種類等によって許可する人を変更することも可能である。
【0075】
そして、この個人認証のステップを加えることによって、不用意にマスターデータを書き換えられることを防ぎ、書換え後の部品搭載に支障をきたすことがなくなる。
以上、図2から図7を用いて説明した処理は、上述した制御装置で実行される。
【0076】
また、このような処理をCPUに実行させるプログラムをFDやMOやCD等の可搬型の記録媒体に記録させて、この記録媒体から本プログラムを部品搭載装置に読み込ませて実行させり、インターネット等のネットワークを介してサーバから本プログラムをダウンロードして部位搭載装置に本プログラムを実行させたりすることも可能である。
【0077】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、部品搭載処理中に不用意なエラーが発生しても容易にティーチングに移行できるようになるので、オペレータは一々部品搭載措置を停止させて諸々の処理を行なう必要がなくなり、作業効率がはるかに向上する。
【0078】
また、部品搭載処理中のエラー時に取り扱われている部品または基板を対象としたティーチングが行なえるようになるので、設定を変えればきちんと認識できる良品を不用意に不良部品または不良基板であるものとして廃棄処分してしまうことを防ぎ、不要な損害を無くすことが可能になる。
【0079】
また、上記ティーチングの実行をオペレータに対して制限できるので、マスターデータに対する誤った入力を防ぎ、不要な損害を無くすことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】部品搭載装置の斜視図である。
【図2】フィデューシャルマーク認識時のティーチング実行フローである。
【図3】図2のフローに基づいて表示される画面である。
【図4】部品搭載処理時のティーチング実行フローである。
【図5】図3のフローに基づいて表示される画面である。
【図6】図3のフローに基づいて表示される画面である(続き)。
【図7】個人認証によってティーチングが許可されなかった場合の表示画面である。
【符号の説明】
30 マーク認識エラー画面
31 基板撮影用カメラ配置図
32 文字表示領域
33 エラー検出参考情報
34 リカバリーキー
35 ティーチングキー
40 マークマスター編集画面
41 マーク画像表示領域
41―1 認識マーク
42 マークサイズ変更モードキー
43 エリアサイズ変更モードキー
44 マーク座標編集部
45 照明設定部
46 認識キー
47 OKキー

Claims (7)

  1. 基板を所定位置に配置する基板配置手段と、電子部品を供給する部品供給手段と、前記部品供給手段から供給される電子部品を取得して保持し、前記基板配置手段により配置された基板上の所定位置への該電子部品の搭載または排出を選択的に行なう部品搭載手段と、前記電子部品を前記基板に搭載する過程において、エラーの有無を判断するための判断情報を取得する判断情報取得手段と、前記判断情報取得手段に対し前記判断情報を取得する際に設定されている設定情報、及び前記電子部品に関わる電子部品情報または前記基板に関わる基板情報の何れかで構成される基本情報、とを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される基本情報を基に、前記判断情報取得手段で取得した判断情報から得られる前記エラーの有無を検出し、該エラーを検出した場合に該エラー情報を通知するエラー情報通知制御手段と、を有する部品搭載装置であって、
    前記エラー情報通知制御手段によってエラー情報が通知されると、ティーチングを実行できるように切替制御するティーチング切替制御手段を有することを特徴とする部品搭載装置。
  2. 基板を所定位置に配置する基板配置手段と、電子部品を供給する部品供給手段と、前記部品供給手段から供給される電子部品を取得して保持し、前記基板配置手段により配置された基板上の所定位置への該電子部品の搭載または排出を選択的に行なう部品搭載手段と、前記電子部品を前記基板に搭載する過程において、前記基板配置手段に配置された基板または前記部品搭載手段に保持された電子部品の画像を撮影する画像撮影手段と、前記画像撮影手段に対し前記基板または前記電子部品を撮影する際に設定されている設定情報、及び前記基板に関わる基板情報または前記電子部品に関わる電子部品情報で構成される基本情報、とを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される基本情報を基に、前記撮影手段によって撮影された画像からエラーの有無を検出し、該エラーを検出した場合にエラー情報を通知するエラー情報通知制御手段と、を有する部品搭載装置であって、
    前記エラー情報通知制御手段によってエラー情報が通知されると、該エラーの対象となった電子部品または基板に対してティーチングを実行できるように切り替え、該ティーチングの実行内容に基づいて、前記記憶手段に記憶される設定情報または基本情報を更新し、前記画像撮影手段による前記基板または前記電子部品の画像撮影を該更新内容に基づいて行なわせるティーチング切替制御手段を有することを特徴とする部品搭載装置。
  3. 前記ティーチング切替制御手段は、前記エラー情報通知制御手段によって通知されるエラー情報が前記電子部品の吸着不備に基づく場合、該エラー対象となった電子部品を供給する前記部品供給手段から該電子部品を取得する前記部品搭載手段の取得位置に対してティーチングを実行できるように切り替え、前記エラー情報通知制御手段によって通知されるエラー情報が前記画像撮影手段によって撮影された前記電子部品の画像の不備に基づく場合、該エラー対象となった電子部品の前記電子部品情報または前記画像撮影手段による撮影に対してティーチングを実行できるように切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の部品搭載装置。
  4. 前記エラー情報の通知及び前記ティーチングの実行は表示画面上に表示されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の部品搭載装置。
  5. 前記ティーチング切替制御手段に基づくティーチングの実行に対して該ティーチングの実行者を制限するティーチング実行制限手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4に記載の部品搭載装置。
  6. 基板を所定位置に配置して、該基板上の所定位置に所定の電子部品を搭載する部品搭載方法であって、
    電子部品が搭載される基板または該基板上に搭載する該電子部品の画像を撮影し、
    予め記録している前記基板または前記電子部品に関する基本情報を基に該撮影した画像を画像認識し、
    該画像認識の結果として該画像認識にエラーがあった場合、該エラーを示す情報を表示画面に通知し、
    該エラー対象の基板または電子部品に対してティーチングが実行できるように移行し、
    該ティーチングの実行に基づいて変更された情報を基に、該変更前の情報を更新し、
    前記更新された情報に基づいて、前記エラー対象の基板または電子部品の画像撮影をして、該撮影した画像に対して前記画像認識を行なう、
    ことを特徴とする部品搭載方法。
  7. 所定位置に配置した基板の認識時に発生する、または該基板上の所定位置に電子部品を搭載する工程中の該電子部品の認識時に発生する、該認識のエラーを解除するための処理を記録したコンピュータで読み取り可能なプログラムであって、
    前記電子部品が搭載される前記基板または該基板上に搭載する該電子部品の画像を撮影するステップと、
    予め記録されている前記基板または前記電子部品に関する基本情報を基に該撮影した画像を画像認識するステップと、
    該画像認識の結果として該画像認識にエラーがあった場合、該エラーを示す情報を表示画面に通知するステップと、
    該エラー対象の基板または電子部品に対してティーチングが実行できるように移行するステップと、
    該ティーチングの実行に基づいて変更された情報を基に、該変更前の情報を更新するステップと、
    前記更新された情報に基づいて、前記エラー対象の基板または電子部品の画像撮影をして、該撮影した画像に対して前記画像認識を行なうステップと、
    を有することを特徴とするコンピュータで読み取り可能なプログラム。
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