JP2004172112A - リチウム二次電池とその製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電池容量が低下しにくい、過放電時に負極の電位が上昇しにくいなど、特性が高いリチウム二次電池を提供する
【解決手段】 リチウムを可逆的に吸蔵および放出できる正極活物質を含む正極(1)と、リチウムを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む負極(2)と、リチウム伝導性を有する電解質とを含み、正極活物質は、リチウムと遷移金属とを含む酸化物を含み、酸化物におけるリチウムと遷移金属と酸素との組成比が、以下のaおよびbから選ばれる少なくとも1つの状態にあるリチウム二次電池とする。a:リチウムと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比に対して、酸素が不足している。b:リチウムと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比に対して、リチウムが過剰である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウム二次電池とその製造方法に関する。
リチウム二次電池は、リチウム(Li)を可逆的に吸蔵および放出できる正極活物質を含む正極と、Liを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む負極と、Li伝導性を有する電解質とを含む構造が一般的である。これまで、正極活物質として、リチウムと遷移金属とを含む複合酸化物、例えば、LiCoO2、LiMn24、LiNiO2などが主に使用、検討されてきた。
特開平5−144472号公報
しかしながら、これらを代表とする正極活物質をリチウム二次電池において用いた場合、初期の充放電時に、それ以上充放電に寄与できないLiが生じる、即ち、不可逆容量が生じる問題がある。不可逆容量が生じる一つの原因として、初期の充電時に負極において電解質の分解などの電気化学的副反応(本明細書では、電池の充放電に寄与しない化学反応を副反応と呼ぶ)が起こることが挙げられる。この副反応により、正極−負極間の容量のバランスが崩れ、充放電が可能な電気量が減少する、即ち、電池の容量の低下を招く可能性がある。また、正極−負極間の容量のバランスが崩れた場合、正極および負極の電位が等しくなるほどの過放電時に、負極端子を兼ねた電池ケースの電位が鉄などの溶解電位(例えば、鉄の場合、Liに対して約3.2V)を超える可能性がある。電池ケースの電位が溶解電位を超えると、電池ケースに腐食が発生し、電解質などがケースから外部に漏れ出る可能性がある。
このような問題を回避するために、負極の近傍に金属リチウム箔を配置する技術が特許文献1などに開示されている。この方法では、金属リチウムと負極活物質との電位差やリチウム濃度の勾配によりLiを金属リチウム箔から負極活物質に供給することによって、充放電可能なLiを負極活物質に保持させることができる。しかしながら、この方法では、活性が高く不安定な金属リチウムを用いる必要があるため、製造時の取り扱いや管理などが難しいといった問題が考えられる。
このような状況に鑑み、本発明は、初期の充放電時における正極−負極間の容量バランスの崩れを抑制できる正極活物質を用いることによって、電池容量が低下しにくい、過放電時に負極の電位が上昇しにくいなど、特性が高いリチウム二次電池と、その製造方法とを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のリチウム二次電池は、リチウムを可逆的に吸蔵および放出できる正極活物質を含む正極と、リチウムを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む負極と、リチウム伝導性を有する電解質とを含み、前記正極活物質は、リチウムと遷移金属とを含む酸化物を含み、前記酸化物におけるリチウムと遷移金属と酸素との組成比が、以下のaおよびbから選ばれる少なくとも1つの状態にある。
a:リチウムと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比に対して、酸素が不足している。
b:リチウムと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比に対して、リチウムが過剰である。
次に、本発明のリチウム二次電池の製造方法は、
(i)以下の(A)および(B)から選ばれる少なくとも1つの工程を行うことによって、リチウムと遷移金属とを含む酸化物を含み、前記酸化物におけるリチウムと遷移金属と酸素との組成比が、以下のaおよびbから選ばれる少なくとも1つの状態にある正極活物質を含む正極を形成する工程と、
(ii)リチウムを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む負極を形成する工程と、
(iii)前記形成した正極と前記形成した負極との間にリチウム伝導性を有する電解質を配置する工程とを含む。
(A)リチウム化合物、遷移金属化合物およびリチウム−遷移金属複合化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む第1の材料を還元雰囲気下において熱処理する工程。
(B)リチウム化合物およびリチウム−遷移金属複合化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む第2の材料にリチウムを挿入する工程。
a:リチウムと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比に対して、酸素が不足している。
b:リチウムと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比に対して、リチウムが過剰である。
本発明によれば、電池容量が低下しにくい、過放電時に負極の電位が上昇しにくいなど、特性が高いリチウム二次電池と、その製造方法とを提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
最初に、本発明のリチウム二次電池(以下、単に「電池」ともいう)について説明する。
図1は、本発明のリチウム二次電池の一例を示す模式図である。図1に示す電池は、リチウム(Li)を可逆的に吸蔵および放出できる正極活物質を含む正極1と、Liを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む負極3と、Li伝導性を有する電解質とを含んでいる。図1に示す電池では、絶縁性の材料からなるセパレータ5を狭持するように正極1および負極3が積層されている。セパレータ5は、例えば、多孔性の薄膜であり、セパレータ5の細孔内にLi伝導性を有する電解質が保持されている。このため、正極1および負極3は、セパレータ5によって電気的に絶縁されながら、セパレータ5を介して充電および放電に伴うLiの交換を行うことができる。
本発明の電池では、正極が含む正極活物質に特徴がある。本発明の電池における正極活物質は、Liと遷移金属とを含む酸化物を含んでいる。また、上記酸化物におけるLiと遷移金属と酸素との組成比は、以下のaおよびbから選ばれる少なくとも1つの状態にある。
a:Liと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比(以下、特に記載がない限り、Liと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比を、単に「化学量論比」という)に対して、酸素が不足している。
b:上記化学量論比に対して、リチウムが過剰である。
換言すれば、本発明の電池における正極活物質は、上記化学量論比に対して酸素が欠損している状態、および/または、上記化学量論比に対してリチウムが過剰である状態にある酸化物を含んでいる。
一般的にリチウム二次電池では、初期の充放電時において負極に不可逆容量が発生する。このため、正極−負極間の容量バランスが崩れ、実際に充放電が可能な容量(飽和可逆容量、以下単に「電池容量」ともいう)が設計時の容量に比べて減少する可能性がある。これに対して、本発明のリチウム二次電池では、上述したような正極活物質を用いることによって、初期の充放電時における正極−負極間の容量バランスの崩れを抑制することができる。このため、電池容量が減少しにくい、過放電時に負極の電位が上昇しにくい(即ち、過放電時に電池ケースの溶解が発生しにくい)など、特性が高いリチウム二次電池とすることができる。容量バランスの崩れを抑制する具体的な機構としては、例えば、初期の充放電時において負極側に生じた不可逆容量の少なくとも一部に相当するLiを、上述した正極活物質が負極に補充する機構が考えられる。このような機構は、化学量論比を満たしている従来の正極活物質では困難であると考えられる。
なお、本明細書における初期の充放電とは、電池を形成した後の初回およびそれに続く数回、例えば、2回〜5回程度の範囲の充放電をいう。このとき、充放電が行われる温度は特に限定されず、例えば、充放電が常温で行われていても、10℃〜60℃程度の範囲で行われていもよい。また、本明細書における不可逆容量とは、初期の充放電時に生じる、電池の充放電に寄与できない容量をいう。具体的には、例えば、初回の充電容量と、初期の充放電を経た後の放電容量との差を、不可逆容量とすることができる。
本発明の電池に用いる正極活物質(以下、単に「本発明の正極活物質」ともいう)をより具体的に示す。本発明の正極活物質は、Liと遷移金属とを含む酸化物として、例えば、式Lixy(z-β)で示される組成を有する酸化物を含んでいてもよい。また、本発明の正極活物質は、Liと遷移金属とを含む酸化物として、例えば、式Li(x+α)yzで示される組成を有する酸化物を含んでいてもよく、式Li(x+α)y(z-β)で示される組成を有する酸化物を含んでいてもよい。上述した3種類の組成のうち、異なる種類の組成を有する酸化物を複数含んでいてもよい。ただし、Mは、遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元素である。遷移金属は、IIIa族、IVa族、Va族、VIa族、VIIa族、VIII族、Ib族、IIb族の元素(新IUPAC表示では、3族〜12族)である。x、yおよびzは、LiとMとOとの間に成立する化学量論比を満たす自然数である。αは、式0<αを満たす数値であり、βは、式0<β<zを満たす数値である。
式Lixy(z-β)で示される組成を有する酸化物は上述のaに該当する。式Li(x+α)yzで示される組成を有する酸化物は上述のbに該当する。式Li(x+α)y(z-β)で示される組成を有する酸化物は上述のaおよびbの双方に該当する。
αは、式0<αを満たす数値であれば特に限定されない。なかでも、式0<α/x≦0.4を満たす数値であることが好ましく、式0<α/x≦0.2を満たす数値であることが特に好ましい。βは、式0<β<zを満たす数値であれば特に限定されない。なかでも、式0<β/x≦0.2を満たす数値であることが好ましく、式0<β/x≦0.1を満たす数値であることが特に好ましい。
αおよびβは、初期の充放電によって生じる不可逆容量がリチウム二次電池の全容量のδ%である場合に、以下に示す式(1)〜式(3)から選ばれる少なくとも1つを満たす数値であってもよい。
δ/250≦α/x≦δ/150 (1)
δ/500≦β/x≦δ/300 (2)
δ/250≦(α+2β)/x≦δ/150 (3)
リチウム二次電池の全容量は、不可逆容量が全く生じないと仮定した場合の電池の容量である。例えば、リチウム二次電池を作製する際の正極および負極の活物質の量から求めることができる。より具体的には、例えば、正極活物質の容量が負極活物質の容量よりも大きい場合、例えば、充放電を開始する前の負極活物質の容量を用いればよい。
δの値は、実際には、主に負極活物質の材料に大きな影響を受ける。例えば、負極活物質に黒鉛などの炭素材料を用いた場合、δ%は、例えば、2%〜8%程度の範囲、その多くは、3%〜5%程度の範囲である。負極活物質にケイ素(Si)などを含む合金系の材料を用いた場合、δ%は、例えば、6%〜26%程度の範囲、その多くは8%〜24%程度の範囲である。
即ち、換言すれば、例えば、負極活物質が炭素材料を含む場合、αおよびβは、以下に示す式(4)〜式(6)から選ばれる少なくとも1つを満たす数値であってもよい。
2/250≦α/x≦8/150 (4)
2/500≦β/x≦8/300 (5)
2/250≦(α+2β)/x≦8/150 (6)
なかでも、αおよびβは、以下に示す式(4)’〜(6)’から選ばれる少なくとも1つを満たす数値であってもよい。
3/250≦α/x≦5/150 (4)’
3/500≦β/x≦5/300 (5)’
3/250≦(α+2β)/x≦5/150 (6)’
また、同様に、負極活物質が、例えば、Si、スズ(Sn)および亜鉛(Zn)から選ばれる少なくとも1種の元素を含む場合、αおよびβは、以下に示す式(7)〜式(9)から選ばれる少なくとも1つを満たす数値であってもよい。
6/250≦α/x≦26/150 (7)
6/500≦β/x≦26/300 (8)
6/250≦(α+2β)/x≦26/150 (9)
なかでも、αおよびβは、以下に示す式(7)’〜(9)’から選ばれる少なくとも1つを満たす数値であってもよい。
8/250≦α/x≦24/150 (7)’
8/500≦β/x≦24/300 (8)’
8/250≦(α+2β)/x≦24/150 (9)’
なお、例えば、負極活物質に炭素材料を用いた場合に、常にδ%が3%〜5%の範囲、あるいは2%〜8%の範囲に入るとは限らない。炭素材料の種類、電解質の種類などによっては、δ%が上記範囲外になる可能性がある。δ%には実測した値を適用すればよい。
本発明の正極活物質では、遷移金属Mの種類は特に限定されない。例えば、Co、Mn、Ni、Fe、CrおよびVから選ばれる少なくとも1つの元素を用いればよい。なかでも、Co、MnおよびNiから選ばれる少なくとも1種の元素を用いることが好ましく、Coを用いることが特に好ましい。これらの元素を用いた正極活物質として、例えば、Li(1+α)CoO(2-β)、LiCoO(2-β)、Li(1+α)CoO2、Li(1+α)NiO(2-β)、Li(1+α)Mn2(4-β)、Li(1+α)FeO(2-β)などを用いることができる。本発明の正極活物質は、これらの酸化物を1種類だけではなく複数の種類含んでいてもよい。なお、αおよびβは、上述した範囲の少なくとも1つの範囲をそれぞれ満たしていればよい。
なお、本発明の正極活物質は、上述したLiと遷移金属とを含む酸化物以外にも、N、Al、P、Mgなどを含んでいてもよい。
次に、本発明の電池におけるその他の部材について説明する。
正極1は、上述した正極活物質を含む限り、その構造などは特に限定されず、一般的な構造の正極であればよい。例えば、Al、Niなどの金属箔などからなる正極集電体上に、上述した正極活物質を含む正極活物質層が形成された構造であればよい。正極活物質層は、正極の導電性を向上させるための導電剤、正極活物質などを正極集電体上に保持するための結着剤などを含んでいてもよい。導電剤には一般的な材料を用いればよく、例えば、黒鉛、難黒鉛化性炭素などのカーボン材料を用いればよい。結着剤にも一般的な材料を用いればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などの材料を用いればよい。
負極3は、Liを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む限り、その構造などは特に限定されず、一般的な負極を用いればよい。例えば、Cu、Niなどの金属箔などからなる負極集電体上に、負極活物質を含む負極活物質層が形成された構造であればよい。負極活物質には、例えば、黒鉛、難黒鉛化性炭素などの炭素材料や、Si、SnおよびZnから選ばれる少なくとも1種の元素を含む合金系の材料を用いればよい。なかでもSiや、SiにさらにTiを含む合金系の材料を用いた場合、より高容量のリチウム二次電池とすることができる。負極活物質層は、正極活物質層と同様に、負極の導電性を向上させるための導電剤、負極活物質などを負極集電体上に保持するための結着剤などを含んでいてもよい。導電剤および結着剤には、正極と同様の材料を用いればよい。
負極活物質にSi、SnおよびZnから選ばれる少なくとも1種の元素を含む合金系の材料を用いる場合、負極活物質層は薄膜状であってもよい。負極活物質層が薄膜状である場合、負極活物質がSiを含んでいることが好ましく、また、Siがアモルファスまたは低結晶の状態にあることが好ましい。
セパレータ5は、電気的に絶縁であり、Li伝導性を有する電解質を保持できる限り、その材質、構造などは特に限定されない。一般的なセパレータを用いればよく、例えば、微細な細孔が形成された、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンからなる多孔性薄膜を用いればよい。セパレータ5の厚さは、例えば、15μm〜30μmの範囲である。
電解質は、Li伝導性を有する限り特に限定されない。図1に示すようなセパレータを含む電池である場合、Liを含む塩(例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4など)を非水溶媒(例えば、エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、プロピレンカーボネート(PC)などのカーボネート系溶媒、γ−ブチロラクトン(γ−BL)などのγ−ラクトン類など)に溶解させた電解液を用いればよい。この場合、Liを含む塩の濃度は、例えば、0.3mol/l〜2mol/l程度の範囲とすればよい。電解質には、その他、ポリエチレンオキサイド、ゲル状ポリマーなどからなるポリマー状の電解質、γ型リン酸リチウム、硫化リチウム化合物などからなる固体状の電解質などを用いてもよい。
図1に示す電池では、さらに、正極端子を兼ねた封口体10、正極1と封口体10とを電気的に接続するリード2、電池ケース8と封口体10とを電気的に絶縁し、かつ、電池ケース8の密閉を確保するガスケット9、負極3と負極端子を兼ねた電池ケース8とを電気的に接続するリード4、絶縁板6および7などを含んでいる。これらの部材には、一般的にリチウム二次電池に用いられる材料を用いればよい。また、これらの部材の構造、部材間の位置関係などもまた特に限定されず、一般的なリチウム二次電池と同様であればよい。なお、これらの部材は必ずしも含まれている必要はなく、可能であれば省略することもできる。また、これらの部材以外にも必要に応じて別の部材を含んでいてもよい。
本発明の電池は、図1に示すような円筒形の電池に限定されず、角形、コイン形、積層形などの様々な形状を有する電池とすることができる。また、その用途も特に限定されず、携帯機器用電源、家庭用電源、自動車用電源などの様々な用途に用いる電池とすることができる。
次に、本発明のリチウム電池の製造方法について説明する。
本発明のリチウム電池の製造方法は、
(i)リチウムと遷移金属とを含む酸化物を含み、前記酸化物におけるリチウムと遷移金属と酸素との組成比が、上述のaおよびbから選ばれる少なくとも1つの状態にある正極活物質を含む正極を形成する工程と、
(ii)リチウムを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む負極を形成する工程と、
(iii)前記形成した正極と前記形成した負極との間にリチウム伝導性を有する電解質を配置する工程とを含んでいる。
このような製造方法とすることによって、電池容量が減少しにくい、過放電時に負極の電位が上昇しにくいなど、特性が高いリチウム二次電池を得ることができる。
最初に、上記工程(i)について説明する。
上記工程(i)は、(A)リチウム化合物、遷移金属化合物およびリチウム−遷移金属複合化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む第1の材料を還元雰囲気下において熱処理する工程、および、(B)リチウム化合物およびリチウム−遷移金属複合化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む第2の材料にリチウムを挿入する工程、から選ばれる少なくとも1つの工程を含んでいればよい。
上記工程(A)において熱処理を行う方法は特に限定されない。ヒーター、マッフル炉、誘電加熱炉などを用いて所定の温度になるまで第1の材料を加熱し、所定の時間保持すればよい。熱処理の温度は常に一定である必要は必ずしもなく、必要に応じて熱処理中に変化させてもよい。また、熱処理の温度を第1の材料に含まれる化合物の種類によって変化させてもよい。熱処理の温度は、例えば、300℃〜1200℃の範囲である。熱処理の温度のより具体的な範囲については後述する。
上記工程(A)における還元雰囲気は、酸素分圧が低い状態(例えば酸素分圧が、10-5Pa以下の状態)であれば含まれる気体の組成、圧力などは特に限定されない。なかでも、窒素やアルゴンなどの不活性ガスで満たされた状態が好ましい。必要に応じて還元性を有するガスである水素や一酸化炭素などを含んでいてもよい。
上記工程(B)において第2の材料にリチウムを挿入する方法は特に限定されない。例えば、電気化学的にリチウムを挿入すればよい。より具体的には、例えば、第2の材料を作用極とし、金属リチウムを含む第5の材料を対極として、リチウムイオンを含む溶液中において上記作用極と上記対極との間に電流を印加することによって行ってもよい。
作用極は、例えば、Cuなどの金属箔上に第2の材料からなる層を形成して用いればよい。第2の材料をペレット化して用いてもよい。対極は、例えば、Niなどの金属箔上に第5の材料からなる層を形成して用いればよい。第5の材料は、金属リチウムを含む材料であれば特に限定されず、例えば、金属リチウムや、Li吸蔵合金、Li化合物などを含む材料を用いればよい。第2の材料からなる層と第5の材料からなる層とを、溶液中で対向させることが好ましい。リチウムイオンを含む溶液は、水をできる限り含まない溶液であれば特に限定されず、例えば、LiPF6を非水溶媒であるカーボネート系溶媒に溶解させた溶液を用いればよい。この場合、溶液の濃度は、例えば、0.3mol/l〜2mol/l程度の範囲である。
第1の材料および第2の材料に用いるリチウム化合物は、リチウムを含む化合物であれば特に限定されない。例えば、Li2CO3、Li2O、LiOHなどを用いればよい。
第1の材料に用いる遷移金属化合物は、遷移金属を含む化合物であれば特に限定されない。例えば、Co34、Co(OH)2、CoCO3などを用いればよい。
第1の材料および第2の材料に用いるリチウム−遷移金属複合化合物は、Liおよび遷移金属を含む化合物であれば特に限定されない。例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiV25、LiMnO2などを用いればよい。なお、Liおよび遷移金属を含む酸化物を用いる場合、その組成比は、化学量論比を満たしていても満たしていなくてもよい。例えば、上記工程(B)において、Liを化学量論比を超えて過剰に含む酸化物を形成した後に、上記工程(A)を行ってもよい。上記工程(A)においてOを化学量論比に満たない量含む酸化物を形成した後に上記工程(B)を行ってもよい。換言すれば、上記工程(A)および上記工程(B)の双方を行う場合、行う順番は特に限定されず、工程(A)および工程(B)から選ばれるどちらの工程を先に行ってもよい。
なお、第1の材料では、リチウム化合物、遷移金属化合物およびリチウム−遷移金属複合化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物がOを含んでいる必要がある。第2の材料では、リチウム化合物およびリチウム−遷移金属化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物がOを含んでいる必要がある。
遷移金属の種類は特に限定されない。例えば、Co、Mn、Ni、Fe、CrおよびVから選ばれる少なくとも1つの元素を用いればよい。なかでも、Co、MnおよびNiから選ばれる少なくとも1種の元素を用いることが好ましく、Coを用いることが特に好ましい。
このような工程のより具体的な例を説明する。
本発明の製造方法では、例えば、上記工程(i)が、(p)式Lixyzで示される組成を有する化合物を還元雰囲気下において熱処理することによって、式Lixy(z-β)で示される組成を有する酸化物を形成する工程を含んでいてもよい。ただし、Mは、遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元素であり、x、yおよびzは、LiとMとOとの間に成立する化学量論比を満たす自然数であり、βは、式0<β<zを満たす数値である。
上記工程(p)における熱処理の温度は、例えば、300℃以上1000℃以下の範囲であればよく、600℃以上1000℃以下の範囲が好ましい。300℃以下では、酸素の欠損が起きない可能性がある。
本発明の製造方法では、例えば、上記工程(i)が、(q)リチウム化合物と遷移金属化合物とを含む第3の材料を還元雰囲気下において熱処理することによって、式Lixy(z-β)で示される組成を有する酸化物を形成する工程を含んでいてもよい。M、x,y,zおよびβは、上記工程(p)と同様である。
上記工程(q)における熱処理の温度は、例えば、600℃以上1200℃以下の範囲であればよく、600℃以上1100℃以下の範囲が好ましい。600℃以下では、酸素の欠損が起きない可能性がある。第3の材料に含まれるリチウム化合物および遷移金属化合物は、第1の材料などに含まれる化合物と同様であればよい。
本発明の製造方法では、例えば、上記工程(i)が、(r)式Lixyzで示される組成を有する化合物にリチウムを挿入することによって、式Li(x+α)yzで示される組成を有する酸化物を形成する工程を含んでいてもよい。M、x、yおよびzについては上記工程(p)と同様である。αは、式0<αを満たす数値である。
本発明の製造方法では、例えば、上記工程(i)が、(P)式Lixyzで示される組成を有する化合物を還元雰囲気下において熱処理することによって、式Lixy(z-β)で示される組成を有する化合物を形成する工程と、(s)上記形成した式Lixy(z-β)で示される組成を有する化合物にリチウムを挿入することによって、式Li(x+α)y(z-β)で示される組成を有する酸化物を形成する工程とを含んでいてもよい。M、x,y,z,αおよびβは、上記工程(p)および上記工程(r)と同様である。上記工程(P)における熱処理の温度は、上記工程(p)における熱処理の温度と同様であればよい。
本発明の製造方法では、例えば、上記工程(i)が、(Q)リチウム化合物と遷移金属化合物とを含む第4の材料を還元雰囲気下において熱処理することによって、式Lixy(z-β)で示される組成を有する化合物を形成する工程と、(t)上記形成した式Lixy(z-β)で示される組成を有する化合物にリチウムを挿入することによって、式Li(x+α)y(z-β)で示される組成を有する酸化物を形成する工程とを含んでいてもよい。M、x,y,z,αおよびβは、上記工程(p)および上記工程(r)と同様である。上記工程(Q)における熱処理の温度は、上記工程(q)における熱処理の温度と同様であればよい。第4の材料は上記第3の材料と同様であればよい。
本発明の製造方法では、例えば、上記工程(i)が、(R)式Lixyzで示される組成を有する化合物にリチウムを挿入することによって、式Li(x+α)yzで示される組成を有する化合物を形成する工程と、(u)前記形成した式Li(x+α)yzで示される組成を有する化合物を還元雰囲気下において熱処理することによって式Li(x+α)y(z-β)で示される組成を有する酸化物を形成する工程とを含んでいてもよい。M、x,y,z,αおよびβは、上記工程(p)および上記工程(r)と同様である。上記工程(u)における熱処理の温度は、上記工程(p)における熱処理の温度と同様であればよい。
これらの方法によって形成される酸化物におけるαおよびβの値は、上述の本発明の電池において示した範囲のいずれかであってもよい。
上記工程(i)において、上述のように形成した正極活物質を用いて正極を形成する方法は特に限定されず、一般的な方法を用いればよい。例えば、得られた正極活物質を粉体状にし、導電剤、結着剤、溶剤などと混合してスラリー状にした後に、正極集電体上に塗布し、乾燥すればよい。乾燥後、さらにローラーなどを用いて圧縮してもよい。導電剤、結着剤、正極集電体には上述した材料を用いればよい。溶剤には、N−メチルピロリドン(NMP)、アルコール、水などを用いればよい。導電剤、結着剤は必要に応じて加えればよい。
帯状の正極集電体を用いれば、連続して正極を形成することができる。この場合、得られた帯状の正極は、工程(iii)において電池を形成する前に、所定のサイズに成形すればよい。
次に、上記工程(ii)について説明する。上記工程(ii)において、負極を形成する方法は特に限定されず、一般的な方法を用いればよい。例えば、工程(i)における正極の場合と同様に、負極活物質を粉体状にし、導電剤、結着剤、溶剤などと混合してスラリー状にした後に、負極集電体上に塗布し、乾燥すればよい。乾燥後、さらにローラーなどを用いて圧縮してもよい。導電剤、結着剤、負極集電体、溶剤には上述した材料を用いればよい。導電剤、結着剤は必要に応じて加えればよい。
負極活物質が、Si、SnおよびZnから選ばれる少なくとも1種の元素を含む場合、負極集電体上に負極活物質の薄膜を形成して負極としてもよい。薄膜を形成する方法は特に限定されず、スパッタリング法、CVD法、蒸着法、メッキ法などを用いればよい。負極活物質が、Siを含む合金や化合物である場合、Siがアモルファスまたは低結晶の状態となるように薄膜を形成することが好ましい。
正極同様に、帯状の負極集電体を用いれば、連続して負極を形成することができる。この場合、得られた帯状の負極は、工程(iii)において電池を形成する前に、所定のサイズに成形すればよい。
なお、工程(ii)は、必ずしも工程(i)と同時、あるいは、工程(i)に引き続いて行われなくてもよい。例えば、負極を予め正極の形成とは別に形成しておき、その負極を工程(iii)に用いてもよい。工程(iii)についても、同様に、必ずしも工程(i)および/または工程(ii)と同時、あるいは、引き続いて行われなくてもよい。
次に、上記工程(iii)について説明する。上記工程(iii)において、工程(i)および工程(ii)によって形成した正極および負極を用いてリチウム二次電池を形成する方法は特に限定されない。一般的な方法を用いればよい。例えば、図1に示すような円筒形の電池の場合、最初に、セパレータ5を狭持するように正極1および負極3を積層して積層体を形成する。次に、形成した積層体を捲回し、円筒状の極板群とする。この極板群を、予め負極リード4、絶縁板7を配置した円筒形の電池ケース8に収容する。このとき、負極3と負極リード4とを電気的に接続する。次に、電解質としてLi伝導性を有する電解液を電池ケース8に注液する。次に、絶縁板6および正極リード2を配置し、封口板10およびガスケット9によって電池ケース8を封口すればよい。このようにして図1に示すような電池を得ることができる。セパレータ5、電解液などには上述した材料を用いればよい。
その他、電解質としてLi伝導性を有する固体電解質を用いてもよい。この場合、固体電解質を狭持するように正極および負極を積層して積層体を形成し、この積層体をケースに収容すればよい。
本発明の製造方法の一例を図2〜図3Bに示す。
最初に、図2に示すように正極活物質を形成する。原料として、リチウム−遷移金属複合化合物Lixyzを準備し、300℃〜1000℃の温度範囲で熱処理することによって、化合物Lixy(z-β)を形成する。続いて、リチウム挿入を行うことによって、酸化物Li(x+α)y(z-β)を形成し、正極活物質とする。
得られた正極活物質を、導電剤、結着剤および溶剤と混合してスラリー状とする。次に、図3Aに示すように、帯状の正極集電体31上にコーター21を用いてスラリーを塗布し、正極活物質層32を形成する。次に、全体を乾燥装置22によって乾燥させることによって、正極1を得ることができる。
負極は図3Aにおける正極と同様に作製すればよい。その際、正極集電体の代わりに負極集電体を、正極活物質の代わりに負極活物質を用いればよい。
次に、図3Bに示すように、正極とセパレータと負極とを順に積層し、捲回することによって極板群33を形成する。極板群33を電池ケース8に収容した後に、電解質としてLi伝導性を有する電解液を注液し、絶縁板、リードなどを配置した後に、電池ケース8を封口すれば、図1に示すような電池を得ることができる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
本実施例では、以下のようにして作製したサンプル1〜10(うち、サンプル8〜10は比較例)を用いて図1に示すような電池を作製し、電池特性を評価した。
−サンプル1−
リチウム−遷移金属複合化合物として、化学量論比を満たす組成を有するLiCoO2(本庄ケミカル社製)を準備した。次に、LiCoO2を、ペレット化することによって作用極を形成した。対極として金属リチウムを用い、LiBF4(三菱化学社製)を含むEC/EMC混合溶媒(濃度1mol/l)に作用極、対極ともに浸漬し、両極間に定電流(複合化合物1g当り5.5mA)を1時間印加した。その後、作用極からリチウム−遷移金属複合化合物を回収し、原子吸光分析法によって組成を確認したところ、酸化物Li1.02CoO2が形成されていることが確認できた。上記酸化物は化学量論比に対してLiが過剰であり、過剰の程度を示すαおよびα/xは0.02である。なお、この値は、初期の充放電において負極の不可逆容量が電池の全容量の4%である場合に相当する値である。即ち、上記酸化物を正極活物質として用いれば、負極の不可逆容量が電池の全容量の4%であっても、正極が不可逆容量に相当するLiを過剰に有していることになり、初期の充放電における正極−負極の容量バランスの崩れを抑制することができると考えられる。
次に、上記酸化物を正極活物質とし、さらに導電剤としてアセチレンブラック(電気化学工業社製)、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)(呉羽化学工業社製)、溶剤としてNMPを混合し、スラリー状とした。これをアルミニウム箔からなる正極集電体の両面にナイフコーターを用いて塗布した後に、乾燥、圧延し、正極を作製した。
正極とは別に負極を作製した。負極活物質には、有機高分子化合物を焼成して得られる炭素系材料(関西熱化学社製 ミクロカーボ)を用いた。さらに正極と同様の導電剤、結着剤および溶剤を混合してスラリー状とした。これを銅箔からなる負極集電体の両面に正極と同様に塗布、乾燥、圧延し、負極を作製した。
上記のようにして作製した正極および負極を、多孔質のポリエチレンからなるセパレータ(旭化成社製、セルガード、厚さ20μm)を狭持するように積層して積層体を形成した。次に、得られた積層体を捲回して渦巻状の極板群を作製した。
これを電池ケースに収容し、電解質としてLiPF6をEC/EMC混合溶媒に溶解させた(濃度1mol/l)電解液を注入し、図1に示すようなリチウム二次電池を作製した。作製した電池のサイズは、日本工業規格JIS−C8711に記載のICR17500サイズとし、電池の容量は800mAhとした。
−サンプル2−
リチウム−遷移金属複合化合物として、化学量論比を満たす組成を有するLiNi0.56Mn0.20Co0.242を合成し、準備した。この化合物に対して、サンプル1と同様にリチウムの挿入を行った。得られた酸化物の組成をサンプル1と同様に確認したところ、酸化物Li1.02Ni0.56Mn0.20Co0.242が形成されていることが確認できた。上記酸化物は化学量論比に対してLiが過剰であり、過剰の程度を示すαおよびα/xは0.02である。なお、この値は、初期の充放電において負極の不可逆容量が電池の全容量の4%である場合に相当する値である。上記酸化物を正極活物質として、サンプル1と同様に電池を作製した。
−サンプル3−
サンプル1で用いたLiCoO2に対して、炭素坩堝を用いて熱処理(アルゴン雰囲気下、850℃、10.5時間)を行った。熱処理によって得られた酸化物の組成をサンプル1と同様に確認したところ、酸化物LiCoO1.99が形成されていることが確認できた。上記酸化物は化学量論比に対してOが欠損しており、欠損の程度を示すβおよびβ/xは0.01である。なお、この値は、初期の充放電において負極の不可逆容量が電池の全容量の4%である場合に相当する値である。上記酸化物を正極活物質として、サンプル1と同様に電池を作製した。
−サンプル4−
リチウム化合物としてLi2CO3(本庄ケミカル社製)、遷移金属化合物としてCo34(正同化学工業社製)を準備した。Li2CO3とCo34とをモル比3:2で混合し、炭素坩堝を用いて熱処理(アルゴン雰囲気下、850℃、10.5時間)を行った。熱処理によって得られた酸化物の組成をサンプル1と同様に確認したところ、酸化物LiCoO1.99が形成されていることが確認できた。上記酸化物を正極活物質として、サンプル1と同様に電池を作製した。
−サンプル5−
サンプル1で用いたLiCoO2を、炭素坩堝を用いて熱処理(アルゴン雰囲気下、850℃、10.5時間)を行った。次に、サンプル1と同様に、熱処理によって得られた化合物を含む作用極を形成した。次に、形成した作用極にサンプル1と同様にリチウムの挿入を行うことによって、酸化物を得た。得られた酸化物の組成をサンプル1と同様に確認したところ、酸化物Li1.01CoO1.995が形成されていることが確認できた。上記酸化物は化学量論比に対してLiが過剰、かつ、Oが欠損しており、過剰の程度を示すαおよびα/xは0.01、欠損の程度を示すβおよびβ/xは0.005である。なお、この値は、初期の充放電において負極の不可逆容量が電池の全容量の4%である場合に相当する値である。上記酸化物を正極活物質として、サンプル1と同様に電池を作製した。
−サンプル6−
サンプル4と同様に、Li2CO3およびCo34を準備した。Li2CO3とCo34とをモル比3:2で混合し、炭素坩堝を用いて熱処理(アルゴン雰囲気下、850℃、10.5時間)を行った。次に、サンプル1と同様に、熱処理によって得られた化合物を含む作用極を形成した。次に、形成した作用極にサンプル1と同様にリチウムの挿入を行うことによって、酸化物を得た。得られた酸化物の組成をサンプル1と同様に確認したところ、酸化物Li1.01CoO1.995が形成されていることが確認できた。上記酸化物を正極活物質として、サンプル1と同様に電池を作製した。
−サンプル7−
サンプル1で用いたLiCoO2に対して、炭素坩堝を用いて熱処理(アルゴン雰囲気下、900℃、10.5時間)を行った。熱処理によって得られた酸化物の組成をサンプル1と同様に確認したところ、酸化物LiCoO1.965が形成されていることが確認できた。上記酸化物は化学量論比に対してOが欠損しており、欠損の程度を示すβおよびβ/xは0.035である。なお、この値は、初期の充放電において負極の不可逆容量が電池の全容量の14%である場合に相当する値である。上記酸化物を正極活物質として、サンプル1と同様に電池を作製した。
ただし、サンプル7では、以下に示す方法によって負極活物質を作製した。アルゴン雰囲気下において、Si粒子(平均粒径20μm、高純度化学社製)とスポンジ状のTi(フルウチ化学社製)とを混合(重量比6:4)した後、ガスアトマイズ法により合金化した。次に、得られた合金を振動ボールミルを用いてメカニカルミリング(回転速度6000rpm、3時間)し、平均粒径が2μm〜3μmの範囲のSi−Ti合金材料を作製した。このようにして作製した合金材料を負極活物質とした。
−サンプル8(比較例)−
化学量論比を満たしている化合物であるLiCoO2を正極活物質として用い、サンプル1と同様に電池を作製した。
−サンプル9(比較例)−
化学量論比を満たしている化合物であるLiNi0.56Mn0.20Co0.242を正極活物質として用い、サンプル1と同様に電池を作製した。
−サンプル10(比較例)−
化学量論比を満たしている化合物であるLiCoO2を正極活物質として、サンプル7で用いたSi−Ti合金材料を負極活物質として用い、サンプル1と同様に電池を作製した。
上記のようにして作製した各電池に対して、過放電時の電池特性を評価した。電池特性の評価は以下のように行った。最初に、作製した電池に対して、初回の充電を行った。初回の充電は電池電圧が4.2Vになるまで160mA(0.2CmA)の定電流で行った。初回の充電を行った後、恒温槽中において温度45℃を保ち、2週間エージングを行った。次に、恒温槽の温度を20℃に下げ、恒温槽中で1週間放置した。次に、電池電圧が4.2Vに達するまで定電流(160mA)の充電を行った後、電池電圧が3.0Vに達するまで定電流(160mA)の放電を行った。その後、電池に1kΩの抵抗を接続した状態で温度60℃の環境中に30日間放置した。その際、参照極として金属リチウムを用い、正極および負極の電位(過放電挙動)を測定し続けた。
図4にサンプル1の過放電挙動を測定した結果を示す。また、図5に
サンプル8の過放電挙動を測定した結果を示す。図4および図5の横軸は放電時間であり、1kΩの抵抗を取り付けた時点から測定を開始した。図5に示すように、比較例であるサンプル8では、過放電に伴って負極の電位(リチウム基準)が3.2Vまで上昇していることがわかる。電池ケースに鉄を用いた場合の溶解電位がリチウムに対して約3.2Vであるので、サンプル8の電池ケースは図5中のA点において溶解を始めたと考えられる。なお、図5中のB点では正極の電位も負極とほぼ同一になるため溶解は停止したと考えられる。即ち、サンプル8では、図5に示すCの期間、電池ケースの溶解が進んだと考えられる。これに対して、図4に示すサンプル1では、過放電に伴う負極の電位が2.65V程度までしか上昇しなかった。このため、サンプル1では、過放電時にも電池ケースの溶解は起きないと考えられる。
次に、以下の表1および表2に各サンプルの過放電時に負極が到達した電位(負極到達電位)と、初回の放電時における電池電圧が3Vに達するまでの放電容量を示す。
Figure 2004172112
Figure 2004172112
表1および表2に示すように、実施例であるサンプル1〜7では、負極到達電位がリチウム基準で2.6V〜2.7V程度と、3.2V以上となったサンプル8〜10に比べて低い値に抑制することができた。サンプル1〜7では、過放電時にも負極到達電位が低く、電池ケースの溶解などの不具合が抑制できたことがわかる。
また、電池の放電容量に関しても、実施例であるサンプル1〜7では、比較例であるサンプル8〜10に比べて大きい値となった。電池の不可逆容量は主に初期の(特に初回の)充放電によって発生するため、サンプル1〜7では、正極−負極間の容量バランスの崩れが抑制されていることがわかる。
本実施例では、遷移金属がCoの場合を主体に示したが、遷移金属としてMn、Ni、Feなどを単独で用いた場合、その一部を他の遷移金属で置換した場合などにも同様の結果を得ることができた。
以上説明したように、本発明によれば、電池容量が低下しにくい、過放電時に負極の電位が上昇しにくいなど、特性が高いリチウム二次電池と、その製造方法とを提供することができる。本発明のリチウム二次電池は、携帯機器用電源、家庭用電源、自動車用電源などの様々な用途に用いることができる。
本発明のリチウム二次電池の一例を示す断面模式図である。 本発明のリチウム二次電池の製造方法の一例を示す図である。 (a)および(b)は、本発明のリチウム二次電池の製造方法の一例を示す模式図である。 実施例において測定した、放電時間と、正極の電位および負極の電位との関係の一例を示す図である。 比較例において測定した、放電時間と、正極の電位および負極の電位との関係の一例を示す図である。
符号の説明
1 正極
2 正極リード
3 負極
4 負極リード
5 セパレータ
6、7 絶縁板
8 電池ケース
9 ガスケット
10 封口板
21 コーター
22 乾燥装置
31 正極集電体
32 正極活物質層
33 極板群

Claims (26)

  1. リチウムを可逆的に吸蔵および放出できる正極活物質を含む正極と、リチウムを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む負極と、リチウム伝導性を有する電解質とを含み、
    前記正極活物質は、リチウムと遷移金属とを含む酸化物を含み、
    前記酸化物におけるリチウムと遷移金属と酸素との組成比が、以下のaおよびbから選ばれる少なくとも1つの状態にあるリチウム二次電池。
    a:リチウムと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比に対して、酸素が不足している。
    b:リチウムと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比に対して、リチウムが過剰である。
  2. 前記酸化物が、式Lixy(z-β)で示される組成、式Li(x+α)yzで示される組成、または、式Li(x+α)y(z-β)で示される組成を有する請求項1に記載のリチウム二次電池。
    ただし、Mは、遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元素であり、
    x、yおよびzは、LiとMとOとの間に成立する化学量論比を満たす自然数であり、
    αは、式0<αを満たす数値であり、
    βは、式0<β<zを満たす数値である。
  3. αが、式0<α/x≦0.4を満たす数値である請求項2に記載のリチウム二次電池。
  4. βが、式0<β/x≦0.2を満たす数値である請求項2に記載のリチウム二次電池。
  5. 初期の充放電によって生じる不可逆容量が、前記リチウム二次電池の全容量のδ%であり、
    αおよびβが、以下に示す式から選ばれる少なくとも1つを満たす数値である請求項2に記載のリチウム二次電池。
    δ/250≦α/x≦δ/150
    δ/500≦β/x≦δ/300
    δ/250≦(α+2β)/x≦δ/150
  6. 前記負極活物質が炭素材料を含み、
    αおよびβが、以下に示す式から選ばれる少なくとも1つを満たす数値である請求項2に記載のリチウム二次電池。
    2/250≦α/x≦8/150
    2/500≦β/x≦8/300
    2/250≦(α+2β)/x≦8/150
  7. 前記負極活物質が、Si、SnおよびZnから選ばれる少なくとも1種の元素を含み、
    αおよびβが、以下に示す式から選ばれる少なくとも1つを満たす数値である請求項2に記載のリチウム二次電池。
    6/250≦α/x≦26/150
    6/500≦β/x≦26/300
    6/250≦(α+2β)/x≦26/150
  8. 前記遷移金属が、Co、MnおよびNiから選ばれる少なくとも1つの元素である請求項1に記載のリチウム二次電池。
  9. 前記遷移金属がCoである請求項8に記載のリチウム二次電池。
  10. (i)以下の(A)および(B)から選ばれる少なくとも1つの工程を行うことによって、リチウムと遷移金属とを含む酸化物を含み、前記酸化物におけるリチウムと遷移金属と酸素との組成比が、以下のaおよびbから選ばれる少なくとも1つの状態にある正極活物質を含む正極を形成する工程と、
    (ii)リチウムを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む負極を形成する工程と、
    (iii)前記形成した正極と前記形成した負極との間にリチウム伝導性を有する電解質を配置する工程とを含むリチウム二次電池の製造方法。
    (A)リチウム化合物、遷移金属化合物およびリチウム−遷移金属複合化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む第1の材料を還元雰囲気下において熱処理する工程。
    (B)リチウム化合物およびリチウム−遷移金属複合化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む第2の材料にリチウムを挿入する工程。
    a:リチウムと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比に対して、酸素が不足している。
    b:リチウムと遷移金属と酸素との間に成立する化学量論比に対して、リチウムが過剰である。
  11. 前記工程(i)が、
    (p)式Lixyzで示される組成を有する化合物を還元雰囲気下において熱処理することによって、式Lixy(z-β)で示される組成を有する前記酸化物を形成する工程を含む請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
    ただし、Mは、遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元素であり、
    x、yおよびzは、LiとMとOとの間に成立する化学量論比を満たす自然数であり、
    βは、式0<β<zを満たす数値である。
  12. 前記工程(p)における前記熱処理の温度が、300℃以上1000℃以下の範囲である請求項11に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  13. 前記工程(i)が、
    (q)リチウム化合物と遷移金属化合物とを含む第3の材料を還元雰囲気下において熱処理することによって、式Lixy(z-β)で示される組成を有する前記酸化物を形成する工程を含む請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
    ただし、Mは、遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元素であり、
    x、yおよびzは、LiとMとOとの間に成立する化学量論比を満たす自然数であり、
    βは、式0<β<zを満たす数値である。
  14. 前記工程(q)における前記熱処理の温度が、600℃以上1200℃以下の範囲である請求項13に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  15. 前記工程(i)が、
    (r)式Lixyzで示される組成を有する化合物にリチウムを挿入することによって、式Li(x+α)yzで示される組成を有する前記酸化物を形成する工程を含む請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
    ただし、Mは、遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元素であり、
    x、yおよびzは、LiとMとOとの間に成立する化学量論比を満たす自然数であり、
    αは、式0<αを満たす数値である。
  16. 前記工程(i)が、
    (P)式Lixyzで示される組成を有する化合物を還元雰囲気下において熱処理することによって、式Lixy(z-β)で示される組成を有する化合物を形成する工程と、
    (s)上記形成した式Lixy(z-β)で示される組成を有する化合物にリチウムを挿入することによって、式Li(x+α)y(z-β)で示される組成を有する前記酸化物を形成する工程とを含む請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
    ただし、Mは、遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元素であり、
    x、yおよびzは、LiとMとOとの間に成立する化学量論比を満たす自然数であり、
    αは、式0<αを満たす数値であり、
    βは、式0<β<zを満たす数値である。
  17. 前記工程(P)における熱処理の温度が、300℃以上1000℃以下の範囲である請求項16に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  18. 前記工程(i)が、
    (Q)リチウム化合物と遷移金属化合物とを含む第4の材料を還元雰囲気下において熱処理することによって、式Lixy(z-β)で示される組成を有する化合物を形成する工程と、
    (t)上記形成した式Lixy(z-β)で示される組成を有する化合物にリチウムを挿入することによって、式Li(x+α)y(z-β)で示される組成を有する前記酸化物を形成する工程とを含む請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
    ただし、Mは、遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元素であり、
    x、yおよびzは、LiとMとOとの間に成立する化学量論比を満たす自然数であり、
    αは、式0<αを満たす数値であり、
    βは、式0<β<zを満たす数値である。
  19. 前記工程(Q)における熱処理の温度が、600℃以上1200℃以下の範囲である請求項18に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  20. 前記工程(i)が、
    (R)式Lixyzで示される組成を有する化合物にリチウムを挿入することによって、式Li(x+α)yzで示される組成を有する化合物を形成する工程と、
    (u)前記形成した式Li(x+α)yzで示される組成を有する化合物を還元雰囲気下において熱処理することによって式Li(x+α)y(z-β)で示される組成を有する前記酸化物を形成する工程とを含む請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
    ただし、Mは、遷移金属から選ばれる少なくとも1種の元素であり、
    x、yおよびzは、LiとMとOとの間に成立する化学量論比を満たす自然数であり、
    αは、式0<αを満たす数値であり、
    βは、式0<β<zを満たす数値である。
  21. 前記工程(u)における熱処理の温度が、300℃以上1000℃以下の範囲である請求項20に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  22. 前記工程(B)が、前記第2の材料を作用極とし、金属リチウムを含む第5の材料を対極として、リチウムイオンを含む溶液中において前記作用極と前記対極との間に電流を印加することによって行われる請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  23. 前記遷移金属が、Co、NiおよびMnから選ばれる少なくとも1つの元素である請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  24. 前記リチウム化合物が、Li2CO3、Li2OおよびLiOHから選ばれる少なくとも1つの化合物である請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  25. 前記遷移金属化合物が、Co34、Co(OH)2およびCoCO3から選ばれる少なくとも1つの化合物である請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  26. 前記リチウム−遷移金属複合化合物が、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiMnO2およびLiV25から選ばれる少なくとも1つの化合物である請求項10に記載のリチウム二次電池の製造方法。
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