JP2004171814A - 光電変換素子の封止方法および光電変換素子の封止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光増感色素を劣化することなく、容易に色素増感太陽電池などの光電変換素子を封止することができる光電変換素子の封止方法および光電変換素子の封止装置を提供する。
【解決手段】光増感色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられた窓極1と対極2を、無機系接着剤3を介して貼り合せ、光電変換素子10を封止する。窓極1と対極2を加圧し、窓極1と対極2の無機系接着剤3が塗布されていない部分を冷却しながら、無機系接着剤3を局所加熱装置16で局所加熱して、固化する。無機系接着剤3をアルミナ、ジルコニア、シリカなどをアルコールなどの溶媒に高濃度に分散したスラリーに、これらの前駆体のアルミニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、シリコンアルコキシドなどを混ぜて印刷可能としたものとする。
【選択図】 図1
【解決手段】光増感色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられた窓極1と対極2を、無機系接着剤3を介して貼り合せ、光電変換素子10を封止する。窓極1と対極2を加圧し、窓極1と対極2の無機系接着剤3が塗布されていない部分を冷却しながら、無機系接着剤3を局所加熱装置16で局所加熱して、固化する。無機系接着剤3をアルミナ、ジルコニア、シリカなどをアルコールなどの溶媒に高濃度に分散したスラリーに、これらの前駆体のアルミニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、シリコンアルコキシドなどを混ぜて印刷可能としたものとする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色素増感太陽電池などの光電変換素子の封止方法および光電変換素子の封止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、色素増感太陽電池などの光電変換素子を作製するには、ガラス板の表面にITO(酸化スズドープ酸化インジウム)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)などからなる透明導電膜が設けられ、この透明導電膜上に金属薄膜からなるグリッド(配線)が設けられた導電性ガラス上に、色素を担持した酸化チタンなどからなる酸化物半導体多孔質膜が設けられた窓極と、ガラス板の表面に白金からなる薄膜が設けられた対極とを、所定の間隔をあけて接着剤を介して貼り合わせ、窓極と対極との間に電解液あるいはイオン性液体ゲルを充填して、さらに接着剤で封止している。
【0003】
光電変換素子の封止に用いられる接着剤としては、例えば、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋したアイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤、ガラスフリットなどが用いられている。光電変換素子の封止に用いられる接着剤には、ヨウ素電解液に対する耐薬品性を有する、ヨウ素ガスを透過しない、水分を透過しない、接着力が高い、硬化後に上記窓極と対極との間隔を一定に保持できる程度に十分な硬度を有する、絶縁性が高いなどの特性が要求される。
【0004】
ある程度大型の光電変換素子を封止する方法としては、上記のアイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤またはガラスフリットを用いる方法がある。
アイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤を用いる方法では、窓極と対極をこのシート状の熱可塑性接着剤で仮固定し、さらに接着力の高いエポキシ樹脂からなる接着剤で完全に固定する。アイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤は、耐薬品性が高いものの、接着力が弱いので、このような2重の封止が必要となる。
ガラスフリットを用いる方法では、酸化物半導体多孔質膜の形成まで終了した窓極と対極との間に電解液を充填し、両者を、ガラスフリットで溶着、固定する。この後、対極に空けた小さな穴から窓極と対極の間にある電解液に光増感色素を循環させ、酸化物半導体多孔質膜に光増感色素を担持させた後、対極に空けた小さな穴を接着剤などで封止する(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−307141号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤を用いる方法では、十分な耐候性を有する光電変換素子を作製することができない。
一方、ガラスフリットを用いる方法では、十分な耐候性を有する光電変換素子を作製することが可能であるものの、ガラスフリットを高温で溶着するため、この熱で光増感色素が劣化するのを防止するために、上述のように窓極と対極を封止した後に、光増感色素を酸化物半導体多孔質膜に担持させるため、製造工程や製造装置が複雑になる上に、製品の歩留まりも低下するという問題があった。
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、光増感色素を劣化することなく、容易に色素増感太陽電池などの光電変換素子を封止することができる光電変換素子の封止方法および光電変換素子の封止装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、導電性ガラスと、この導電性ガラス上に塗設され色素を担持した酸化物半導体多孔質膜と、これらに対向して設けられる対極と、酸化物半導体多孔質膜と対極の間に設けられる電解質層とを有する光電変換素子の封止方法において、前記酸化物半導体多孔質膜が設けられた導電性ガラスと前記対極を、無機系接着剤を介して貼り合せ、光電変換素子を封止する光電変換素子の封止方法によって解決できる。
前記無機系接着剤を、無機ポリマーを主成分として含むものとすることが好ましい。
前記無機ポリマーをポリシロキサン、ポリシランのいずれか1種とすることが好ましい。
前記無機系接着剤には、アルミナ、ジルコニア、シリカのいずれか1種が含まれていることが好ましい。
上記光電変換素子の封止方法において、前記導電性ガラスと前記対極を加圧し、前記導電性ガラスおよび前記対極の前記無機系接着剤が塗布されていない部分を冷却しながら、前記無機系接着剤を局所加熱して、固化することが好ましい。前記課題は、色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられた導電性ガラスと、これに対向して設けられる対極とを無機系接着剤を介して貼り合せ、色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられた導電性ガラスと、対極と、酸化物半導体多孔質膜と対極の間に設けられる電解質層とを有する光電変換素子を封止する光電変換素子の封止装置であって、前記導電性ガラスと前記対極を加圧、挟持する挟持部と、前記導電性ガラスおよび前記対極の前記無機系接着剤が塗布されていない部分を冷却する冷却部と、前記無機系接着剤を局所加熱する加熱部とを有する光電変換素子の封止装置によって解決できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の光電変化素子の封止装置の一例を模式的に示す正面図である。
図1において、符号1はガラス板の表面にITO、FTOなどからなる透明導電膜が設けられ、この透明導電膜上に金属薄膜からなるグリッドが設けられた導電性ガラス上に、色素を担持した酸化チタンなどからなる酸化物半導体多孔質膜が設けられた窓極、2はガラス板の表面に白金などの金属からなる薄膜が設けられた対極、3は無機系接着剤、4は窓極1と対極2との間に充填された電解液あるいはイオン性液体ゲルからなる電解質層、10はこれらを用いて作製される光電変換素子を示している。
【0010】
符号20は光電変化素子の封止装置(以下、「封止装置」と略すこともある。)を示す。この封止装置20は、窓極1と対極2を、光電変換素子10を構成する部材の積層方向から加圧、挟持する一対の平板状の部材からなる挟持部11と、窓極1および対極2の無機系接着剤3が塗布されていない部分を冷却する冷却部12と、無機系接着剤3を局所加熱する加熱部13とから概略構成されている。
【0011】
挟持部11は、平行に配された一対の平板状の部材11a、11aからなり、この平板状の部材11aにおいて窓極1および対極2の表面と当接する平面11bは平滑な平面となっている。また、平板状の部材11a、11aの一方または両方が鉛直方向に移動可能となっており、これにより挟持部11が開閉可能となっている。挟持部11の開閉は、封止装置20に設けられた図示略の装置で手動または自動で行う。これにより、窓極1と対極2を、光電変換素子10を構成する部材の積層方向(図1では紙面上下方向)から、所定の圧力で加圧、挟持することができる。
【0012】
冷却部12は、挟持部11の一部をなしており、窓極1および対極2の無機系接着剤3が塗布されていない部分と当接し、それ以外の部分とは当接しないようになっている。また、冷却部12内には、冷却水を循環させるための導管14が設けられている。
【0013】
加熱部13は、挟持部11の一部をなしており、断熱材15を介して冷却部12の外周に、冷却部12と一体に設けられ、無機系接着剤3の塗布される部分の近傍に設けられている。この加熱部13には、無機系接着剤3のみを局所的に加熱する局所加熱装置16が設けられており、局所加熱装置16としては、例えば、レーザ発生装置、高周波誘導加熱装置などが用いられる。この局所加熱装置16により、無機系接着剤3を瞬時に所定温度以上(150℃以上)に加熱することができるようになっている。
また、断熱材15としては、一般的に加熱装置などに使用されるものが用いられるが、例えば、ガラスウール、多孔質セラミックなどが適用される。このように、加熱部13は、断熱材15を介して冷却部12の外周に設けられているから、加熱部13から発生する熱によって、窓極1に設けられた酸化物半導体多孔質膜に担持された光増感色素や電解質層が劣化するのを防止することができる。
【0014】
以下、この封止装置20を用いて、本発明の光電変換素子の封止方法を説明する。
まず、色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられた窓極1と対極2とを、電解液の注入口を残して無機系接着剤3で仮固定した後、窓極1、対極2および無機系接着剤3からなる積層体を封止装置20の一方の平板状の部材11a(図1では紙面下側)上に載置する。
次いで、挟持部11を閉じて、平面11bを窓極1および対極2の表面に当接し、窓極1と対極2を上下方向から所定の圧力で加圧、挟持する。
【0015】
本発明の光電変換素子の封止方法で用いられる無機系接着剤3は、ポリシロキサン、ポリシランなどから選ばれる無機ポリマーの1種を主成分とし、必要に応じて、この無機ポリマーに、アルミナ、ジルコニア、シリカなどから選ばれるセラミックス微粒子の1種を高濃度に分散したスラリー状のものであり、印刷可能としたものである。また、無機系接着剤3には、上記無機ポリマーの前駆体が添加されていてもよい。無機系接着剤3は、非加熱あるいは加熱により、強固に固化するものである。また、固化後の無機系接着剤3は、無機材料のみで構成されるから、耐薬品性、耐候性などの封止材に要求される特性に優れ、ガラスフリットと同等の特性を有するものである。また、無機系接着剤3には、粘度調節や固化後の体積収縮を抑えるために、上記のセラミックス微粒子が添加される。
【0016】
この後、冷却部12に設けられた導管14内に冷却水を循環させて、冷却部12の窓極1および対極2と当接する部分(光増感色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられている部分)の温度を100℃以下、好ましくは60℃以下に保ちながら、局所加熱装置16により、無機系接着剤3を150℃以上、好ましくは150〜250℃に加熱し、完全に固化する。
この時、窓極1または対極2を構成するガラス板が熱応力で割れないように、窓極1および対極2の冷却部12と当接している部分と、窓極1および対極2の無機系接着剤3が塗布されている部分との温度差を250℃以下となるようする。また、光増感色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が結露しないように、乾燥窒素などの不活性ガス雰囲気下で光電変化素子の封止を行うことが好ましい。
【0017】
冷却部12の窓極1および対極2と当接する部分の温度が100℃を超えると、酸化物半導体多孔質膜に担持された光増感色素が熱により劣化する。
また、無機系接着剤3の加熱温度が150℃未満では、無機系接着剤3が十分に固化せず、加熱温度が250℃を超えると、窓極1または対極2を構成するガラス板が熱応力で割れるおそれがある。
なお、封止を完全にするために、無機系接着剤3を用いて再度封止してもよい。
【0018】
この後、窓極1と対極2との間に電解液を充填した後、注入口に無機系接着剤3を塗布し、上述の方法と同様に、封止装置20で注入口の無機系接着剤3を完全に固化し、光電変換素子10を封止する。
【0019】
このように、本発明の光電変換素子の封止方法によれば、窓極1に設けられた酸化物半導体多孔質膜に担持された光増感色素を劣化することなく、光電変換素子を封止することができる。また、上記の無機系接着剤3を用いることにより、電解液の充填時と、光電変換素子の封止時に異なる接着剤を用いる必要はなくなり、この接着剤を局所的に加熱することにより、瞬時に固化することができるから、製造工程や製造装置を簡略化することができる。その結果、製品の歩留まりを向上することができる。さらに、無機系接着剤3に含まれる溶媒を揮発させてから、この接着剤を加熱、固化するため、溶媒の飛散により光電変換素子が汚れることはない。
【0020】
以下、具体的な実施例を示し、本発明の効果を明らかにする。
(実施例)
厚み2mmのガラス板上に厚み0.5μmのFTOが設けられた市販の透明導電ガラス(旭硝子(株)製)を準備した。
この透明導電ガラスのFTO上にスパッタにより、厚み0.05μmのニッケルからなるシード層を形成した。
次いで、このシード層の上に公知の方法により、ニッケル薄膜からなるグリッドを設け、導電性ガラスを製造した。
【0021】
次いで、この導電性ガラスのグリッド上に酸化チタンからなる酸化物半導体多孔質膜を形成した。この酸化物半導体多孔質膜の形成は、粒径約15nmの酸化チタン微粒子(商品名;nanoxideT、Solaronix社製)をアセトニトリルに分散してペーストとし、これを上記グリッド上にバーコード法により厚み15μmに塗布し、乾燥後400℃で1時間加熱焼成して行った。焼成後の酸化物半導体多孔質膜にルテニウム錯体増感色素(商品名;N3、小島化学社製)を担持した。
対極として、厚さ2mmのガラス板に厚さ5μmの白金薄膜を設けた透明導電ガラスを用意した。
次いで、上記導電性ガラスと対極とを電解液の注入口を残して、無機系接着剤を用いて仮固定した後、導電性ガラス、対極および無機系接着剤からなる積層体を、窒素雰囲気下で、封止装置の冷却部の温度を30℃、加熱部内の加熱装置の温度を200℃に設定し、圧力20kgfで加圧し、この状態を5時間保持し、無機系接着剤を完全に固化した。さらに、所定時間経過後、気密性を完全にするため封止後のセルに再度、同じ接着剤でした。
次いで、導電性ガラスと対極との間に注入口からヨウ素/ヨウ化物の電解液[配合名;HELL5(1−propyl−2,3−dimethylimidazolium iodide(DMPII)、LiI、I2、tert−Butyl Pyridine、Methoxy Acetonitrileの混合物)]を充填した後、注入口に無機系接着剤を塗布し、上述の方法と同様に、封止装置で注入口の無機系接着剤を完全に固化して封止し、色素増感太陽電池を作製した。
得られた太陽電池の平面寸法は、10mm×10mmとした。
【0022】
色素増感太陽電池の封止には、シリカ系無機接着剤(商品名;アロンセラミックC、東亜合成社製)、アルミナ系無機接着剤(商品名;アロンセラミックD、東亜合成社製)、アルミナ系無機接着剤(商品名;アロンセラミックW、東亜合成社製)、ジルコニア系無機接着剤(商品名;アロンセラミックE、東亜合成社製)などの無機系接着剤を用いた。
【0023】
比較のために、アイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤(商品名;ハイミランシート、樹脂は三井デュポンポリケミカル社、シート加工はタマポリ社)で導電性ガラスと対極とを貼り合わせ、エポキシ樹脂接着剤(商品名;TorrSeal、ヴァリアン社製)で補強した色素増感太陽電池と、導電性ガラスと対極とをエポキシ樹脂接着剤(商品名;TorrSeal、ヴァリアン社製)のみで貼り合せた色素増感太陽電池を作製した。
【0024】
得られた色素増感太陽電池について、短絡電流密度の変化を測定した。短絡電流密度の測定は、色素増感太陽電池を温度80℃の恒温槽内に保持し、一定時間経過後に、この色素増感太陽電池を恒温槽から取り出して、Air Mass1.5の条件下で、バイポーラ電源を用いて測定する方法で実施した。
結果を図2に示す。
【0025】
図2の結果から、無機系接着剤を用いた色素増感太陽電池は、長期間安定に短絡電流密度を維持することが確認された。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、酸化物半導体多孔質膜に担持された光増感色素を劣化することなく、光電変換素子を封止することができる。また、無機系接着剤を用いることにより、電解液の充填時と、光電変換素子の封止時に異なる接着剤を用いる必要はなくなり、この接着剤を局所的に加熱することにより、瞬時に固化することができるから、製造工程や製造装置を簡略化することができる。その結果、製品の歩留まりを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光電変化素子の封止装置の一例を模式的に示す正面図である。
【図2】色素増感太陽電池について、短絡電流密度の変化を測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
3・・・無機系接着剤、11・・・挟持部、12・・・冷却部、13・・・加熱部、14・・・導管、15・・・断熱材、16・・・局所加熱装置、20・・・封止装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、色素増感太陽電池などの光電変換素子の封止方法および光電変換素子の封止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、色素増感太陽電池などの光電変換素子を作製するには、ガラス板の表面にITO(酸化スズドープ酸化インジウム)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)などからなる透明導電膜が設けられ、この透明導電膜上に金属薄膜からなるグリッド(配線)が設けられた導電性ガラス上に、色素を担持した酸化チタンなどからなる酸化物半導体多孔質膜が設けられた窓極と、ガラス板の表面に白金からなる薄膜が設けられた対極とを、所定の間隔をあけて接着剤を介して貼り合わせ、窓極と対極との間に電解液あるいはイオン性液体ゲルを充填して、さらに接着剤で封止している。
【0003】
光電変換素子の封止に用いられる接着剤としては、例えば、エチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋したアイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤、ガラスフリットなどが用いられている。光電変換素子の封止に用いられる接着剤には、ヨウ素電解液に対する耐薬品性を有する、ヨウ素ガスを透過しない、水分を透過しない、接着力が高い、硬化後に上記窓極と対極との間隔を一定に保持できる程度に十分な硬度を有する、絶縁性が高いなどの特性が要求される。
【0004】
ある程度大型の光電変換素子を封止する方法としては、上記のアイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤またはガラスフリットを用いる方法がある。
アイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤を用いる方法では、窓極と対極をこのシート状の熱可塑性接着剤で仮固定し、さらに接着力の高いエポキシ樹脂からなる接着剤で完全に固定する。アイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤は、耐薬品性が高いものの、接着力が弱いので、このような2重の封止が必要となる。
ガラスフリットを用いる方法では、酸化物半導体多孔質膜の形成まで終了した窓極と対極との間に電解液を充填し、両者を、ガラスフリットで溶着、固定する。この後、対極に空けた小さな穴から窓極と対極の間にある電解液に光増感色素を循環させ、酸化物半導体多孔質膜に光増感色素を担持させた後、対極に空けた小さな穴を接着剤などで封止する(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−307141号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤を用いる方法では、十分な耐候性を有する光電変換素子を作製することができない。
一方、ガラスフリットを用いる方法では、十分な耐候性を有する光電変換素子を作製することが可能であるものの、ガラスフリットを高温で溶着するため、この熱で光増感色素が劣化するのを防止するために、上述のように窓極と対極を封止した後に、光増感色素を酸化物半導体多孔質膜に担持させるため、製造工程や製造装置が複雑になる上に、製品の歩留まりも低下するという問題があった。
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、光増感色素を劣化することなく、容易に色素増感太陽電池などの光電変換素子を封止することができる光電変換素子の封止方法および光電変換素子の封止装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、導電性ガラスと、この導電性ガラス上に塗設され色素を担持した酸化物半導体多孔質膜と、これらに対向して設けられる対極と、酸化物半導体多孔質膜と対極の間に設けられる電解質層とを有する光電変換素子の封止方法において、前記酸化物半導体多孔質膜が設けられた導電性ガラスと前記対極を、無機系接着剤を介して貼り合せ、光電変換素子を封止する光電変換素子の封止方法によって解決できる。
前記無機系接着剤を、無機ポリマーを主成分として含むものとすることが好ましい。
前記無機ポリマーをポリシロキサン、ポリシランのいずれか1種とすることが好ましい。
前記無機系接着剤には、アルミナ、ジルコニア、シリカのいずれか1種が含まれていることが好ましい。
上記光電変換素子の封止方法において、前記導電性ガラスと前記対極を加圧し、前記導電性ガラスおよび前記対極の前記無機系接着剤が塗布されていない部分を冷却しながら、前記無機系接着剤を局所加熱して、固化することが好ましい。前記課題は、色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられた導電性ガラスと、これに対向して設けられる対極とを無機系接着剤を介して貼り合せ、色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられた導電性ガラスと、対極と、酸化物半導体多孔質膜と対極の間に設けられる電解質層とを有する光電変換素子を封止する光電変換素子の封止装置であって、前記導電性ガラスと前記対極を加圧、挟持する挟持部と、前記導電性ガラスおよび前記対極の前記無機系接着剤が塗布されていない部分を冷却する冷却部と、前記無機系接着剤を局所加熱する加熱部とを有する光電変換素子の封止装置によって解決できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の光電変化素子の封止装置の一例を模式的に示す正面図である。
図1において、符号1はガラス板の表面にITO、FTOなどからなる透明導電膜が設けられ、この透明導電膜上に金属薄膜からなるグリッドが設けられた導電性ガラス上に、色素を担持した酸化チタンなどからなる酸化物半導体多孔質膜が設けられた窓極、2はガラス板の表面に白金などの金属からなる薄膜が設けられた対極、3は無機系接着剤、4は窓極1と対極2との間に充填された電解液あるいはイオン性液体ゲルからなる電解質層、10はこれらを用いて作製される光電変換素子を示している。
【0010】
符号20は光電変化素子の封止装置(以下、「封止装置」と略すこともある。)を示す。この封止装置20は、窓極1と対極2を、光電変換素子10を構成する部材の積層方向から加圧、挟持する一対の平板状の部材からなる挟持部11と、窓極1および対極2の無機系接着剤3が塗布されていない部分を冷却する冷却部12と、無機系接着剤3を局所加熱する加熱部13とから概略構成されている。
【0011】
挟持部11は、平行に配された一対の平板状の部材11a、11aからなり、この平板状の部材11aにおいて窓極1および対極2の表面と当接する平面11bは平滑な平面となっている。また、平板状の部材11a、11aの一方または両方が鉛直方向に移動可能となっており、これにより挟持部11が開閉可能となっている。挟持部11の開閉は、封止装置20に設けられた図示略の装置で手動または自動で行う。これにより、窓極1と対極2を、光電変換素子10を構成する部材の積層方向(図1では紙面上下方向)から、所定の圧力で加圧、挟持することができる。
【0012】
冷却部12は、挟持部11の一部をなしており、窓極1および対極2の無機系接着剤3が塗布されていない部分と当接し、それ以外の部分とは当接しないようになっている。また、冷却部12内には、冷却水を循環させるための導管14が設けられている。
【0013】
加熱部13は、挟持部11の一部をなしており、断熱材15を介して冷却部12の外周に、冷却部12と一体に設けられ、無機系接着剤3の塗布される部分の近傍に設けられている。この加熱部13には、無機系接着剤3のみを局所的に加熱する局所加熱装置16が設けられており、局所加熱装置16としては、例えば、レーザ発生装置、高周波誘導加熱装置などが用いられる。この局所加熱装置16により、無機系接着剤3を瞬時に所定温度以上(150℃以上)に加熱することができるようになっている。
また、断熱材15としては、一般的に加熱装置などに使用されるものが用いられるが、例えば、ガラスウール、多孔質セラミックなどが適用される。このように、加熱部13は、断熱材15を介して冷却部12の外周に設けられているから、加熱部13から発生する熱によって、窓極1に設けられた酸化物半導体多孔質膜に担持された光増感色素や電解質層が劣化するのを防止することができる。
【0014】
以下、この封止装置20を用いて、本発明の光電変換素子の封止方法を説明する。
まず、色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられた窓極1と対極2とを、電解液の注入口を残して無機系接着剤3で仮固定した後、窓極1、対極2および無機系接着剤3からなる積層体を封止装置20の一方の平板状の部材11a(図1では紙面下側)上に載置する。
次いで、挟持部11を閉じて、平面11bを窓極1および対極2の表面に当接し、窓極1と対極2を上下方向から所定の圧力で加圧、挟持する。
【0015】
本発明の光電変換素子の封止方法で用いられる無機系接着剤3は、ポリシロキサン、ポリシランなどから選ばれる無機ポリマーの1種を主成分とし、必要に応じて、この無機ポリマーに、アルミナ、ジルコニア、シリカなどから選ばれるセラミックス微粒子の1種を高濃度に分散したスラリー状のものであり、印刷可能としたものである。また、無機系接着剤3には、上記無機ポリマーの前駆体が添加されていてもよい。無機系接着剤3は、非加熱あるいは加熱により、強固に固化するものである。また、固化後の無機系接着剤3は、無機材料のみで構成されるから、耐薬品性、耐候性などの封止材に要求される特性に優れ、ガラスフリットと同等の特性を有するものである。また、無機系接着剤3には、粘度調節や固化後の体積収縮を抑えるために、上記のセラミックス微粒子が添加される。
【0016】
この後、冷却部12に設けられた導管14内に冷却水を循環させて、冷却部12の窓極1および対極2と当接する部分(光増感色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられている部分)の温度を100℃以下、好ましくは60℃以下に保ちながら、局所加熱装置16により、無機系接着剤3を150℃以上、好ましくは150〜250℃に加熱し、完全に固化する。
この時、窓極1または対極2を構成するガラス板が熱応力で割れないように、窓極1および対極2の冷却部12と当接している部分と、窓極1および対極2の無機系接着剤3が塗布されている部分との温度差を250℃以下となるようする。また、光増感色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が結露しないように、乾燥窒素などの不活性ガス雰囲気下で光電変化素子の封止を行うことが好ましい。
【0017】
冷却部12の窓極1および対極2と当接する部分の温度が100℃を超えると、酸化物半導体多孔質膜に担持された光増感色素が熱により劣化する。
また、無機系接着剤3の加熱温度が150℃未満では、無機系接着剤3が十分に固化せず、加熱温度が250℃を超えると、窓極1または対極2を構成するガラス板が熱応力で割れるおそれがある。
なお、封止を完全にするために、無機系接着剤3を用いて再度封止してもよい。
【0018】
この後、窓極1と対極2との間に電解液を充填した後、注入口に無機系接着剤3を塗布し、上述の方法と同様に、封止装置20で注入口の無機系接着剤3を完全に固化し、光電変換素子10を封止する。
【0019】
このように、本発明の光電変換素子の封止方法によれば、窓極1に設けられた酸化物半導体多孔質膜に担持された光増感色素を劣化することなく、光電変換素子を封止することができる。また、上記の無機系接着剤3を用いることにより、電解液の充填時と、光電変換素子の封止時に異なる接着剤を用いる必要はなくなり、この接着剤を局所的に加熱することにより、瞬時に固化することができるから、製造工程や製造装置を簡略化することができる。その結果、製品の歩留まりを向上することができる。さらに、無機系接着剤3に含まれる溶媒を揮発させてから、この接着剤を加熱、固化するため、溶媒の飛散により光電変換素子が汚れることはない。
【0020】
以下、具体的な実施例を示し、本発明の効果を明らかにする。
(実施例)
厚み2mmのガラス板上に厚み0.5μmのFTOが設けられた市販の透明導電ガラス(旭硝子(株)製)を準備した。
この透明導電ガラスのFTO上にスパッタにより、厚み0.05μmのニッケルからなるシード層を形成した。
次いで、このシード層の上に公知の方法により、ニッケル薄膜からなるグリッドを設け、導電性ガラスを製造した。
【0021】
次いで、この導電性ガラスのグリッド上に酸化チタンからなる酸化物半導体多孔質膜を形成した。この酸化物半導体多孔質膜の形成は、粒径約15nmの酸化チタン微粒子(商品名;nanoxideT、Solaronix社製)をアセトニトリルに分散してペーストとし、これを上記グリッド上にバーコード法により厚み15μmに塗布し、乾燥後400℃で1時間加熱焼成して行った。焼成後の酸化物半導体多孔質膜にルテニウム錯体増感色素(商品名;N3、小島化学社製)を担持した。
対極として、厚さ2mmのガラス板に厚さ5μmの白金薄膜を設けた透明導電ガラスを用意した。
次いで、上記導電性ガラスと対極とを電解液の注入口を残して、無機系接着剤を用いて仮固定した後、導電性ガラス、対極および無機系接着剤からなる積層体を、窒素雰囲気下で、封止装置の冷却部の温度を30℃、加熱部内の加熱装置の温度を200℃に設定し、圧力20kgfで加圧し、この状態を5時間保持し、無機系接着剤を完全に固化した。さらに、所定時間経過後、気密性を完全にするため封止後のセルに再度、同じ接着剤でした。
次いで、導電性ガラスと対極との間に注入口からヨウ素/ヨウ化物の電解液[配合名;HELL5(1−propyl−2,3−dimethylimidazolium iodide(DMPII)、LiI、I2、tert−Butyl Pyridine、Methoxy Acetonitrileの混合物)]を充填した後、注入口に無機系接着剤を塗布し、上述の方法と同様に、封止装置で注入口の無機系接着剤を完全に固化して封止し、色素増感太陽電池を作製した。
得られた太陽電池の平面寸法は、10mm×10mmとした。
【0022】
色素増感太陽電池の封止には、シリカ系無機接着剤(商品名;アロンセラミックC、東亜合成社製)、アルミナ系無機接着剤(商品名;アロンセラミックD、東亜合成社製)、アルミナ系無機接着剤(商品名;アロンセラミックW、東亜合成社製)、ジルコニア系無機接着剤(商品名;アロンセラミックE、東亜合成社製)などの無機系接着剤を用いた。
【0023】
比較のために、アイオノマー樹脂からなるシート状の熱可塑性接着剤(商品名;ハイミランシート、樹脂は三井デュポンポリケミカル社、シート加工はタマポリ社)で導電性ガラスと対極とを貼り合わせ、エポキシ樹脂接着剤(商品名;TorrSeal、ヴァリアン社製)で補強した色素増感太陽電池と、導電性ガラスと対極とをエポキシ樹脂接着剤(商品名;TorrSeal、ヴァリアン社製)のみで貼り合せた色素増感太陽電池を作製した。
【0024】
得られた色素増感太陽電池について、短絡電流密度の変化を測定した。短絡電流密度の測定は、色素増感太陽電池を温度80℃の恒温槽内に保持し、一定時間経過後に、この色素増感太陽電池を恒温槽から取り出して、Air Mass1.5の条件下で、バイポーラ電源を用いて測定する方法で実施した。
結果を図2に示す。
【0025】
図2の結果から、無機系接着剤を用いた色素増感太陽電池は、長期間安定に短絡電流密度を維持することが確認された。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、酸化物半導体多孔質膜に担持された光増感色素を劣化することなく、光電変換素子を封止することができる。また、無機系接着剤を用いることにより、電解液の充填時と、光電変換素子の封止時に異なる接着剤を用いる必要はなくなり、この接着剤を局所的に加熱することにより、瞬時に固化することができるから、製造工程や製造装置を簡略化することができる。その結果、製品の歩留まりを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光電変化素子の封止装置の一例を模式的に示す正面図である。
【図2】色素増感太陽電池について、短絡電流密度の変化を測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
3・・・無機系接着剤、11・・・挟持部、12・・・冷却部、13・・・加熱部、14・・・導管、15・・・断熱材、16・・・局所加熱装置、20・・・封止装置
Claims (6)
- 導電性ガラスと、この導電性ガラス上に塗設され色素を担持した酸化物半導体多孔質膜と、これらに対向して設けられる対極と、酸化物半導体多孔質膜と対極の間に設けられる電解質層とを有する光電変換素子の封止方法において、
前記酸化物半導体多孔質膜が設けられた導電性ガラスと前記対極を、無機系接着剤を介して貼り合せ、光電変換素子を封止することを特徴とする光電変換素子の封止方法。 - 前記無機系接着剤を、無機ポリマーを主成分として含むものとすることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子の製造方法。
- 前記無機ポリマーをポリシロキサン、ポリシランのいずれか1種とすることを特徴とする請求項2記載の光電変換素子の製造方法。
- 前記無機系接着剤には、アルミナ、ジルコニア、シリカのいずれか1種が含まれていることを特徴とする請求項2記載の光電変換素子の製造方法。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の光電変換素子の封止方法において、
前記導電性ガラスと前記対極を加圧し、前記導電性ガラスおよび前記対極の前記無機系接着剤が塗布されていない部分を冷却しながら、前記無機系接着剤を局所加熱して、固化することを特徴とする光電変換素子の封止方法。 - 色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられた導電性ガラスと、これに対向して設けられる対極とを無機系接着剤を介して貼り合せ、色素を担持した酸化物半導体多孔質膜が設けられた導電性ガラスと、対極と、酸化物半導体多孔質膜と対極の間に設けられる電解質層とを有する光電変換素子を封止する光電変換素子の封止装置であって、
前記導電性ガラスと前記対極を加圧、挟持する挟持部と、前記導電性ガラスおよび前記対極の前記無機系接着剤が塗布されていない部分を冷却する冷却部と、前記無機系接着剤を局所加熱する加熱部とを有することを特徴とする光電変換素子の封止装置。
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