JP2004171200A - 座標入力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、取付板を取り付ける装置側を小型化できると共に、小さな操作荷重でも容易に操作軸を操作することができる操作性に優れた座標入力装置を提供すること。
【解決手段】本発明の座標入力装置の取付板1は、外部の固定部材(図示せず)に固定可能な3個の固定部1bと、下面側にセンサ基板3を取り付けるための3個の取付部1cとを形成し、センサ基板3を取り付けた状態の取付板1を、固定部材(図示せず)の下面側に取り付けて固定することにより、操作軸2が固定部材を挿通して立設するようにしたので、操作軸周辺の固定部材上を有効活用でき、外部の固定部材、例えばキーボード装置のシャーシを小型化できる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の座標入力装置の取付板1は、外部の固定部材(図示せず)に固定可能な3個の固定部1bと、下面側にセンサ基板3を取り付けるための3個の取付部1cとを形成し、センサ基板3を取り付けた状態の取付板1を、固定部材(図示せず)の下面側に取り付けて固定することにより、操作軸2が固定部材を挿通して立設するようにしたので、操作軸周辺の固定部材上を有効活用でき、外部の固定部材、例えばキーボード装置のシャーシを小型化できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は座標入力装置に係わり、パソコン等の入力機器に使用して好適な歪み検出素子を用いた座標入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パソコン等の入力機器として使用される座標入力装置は、図4、5に示すように、十字状の腕部21aを有するセンサ基板21が配設され、このセンサ基板21の一面側である上面中央部には円柱状の操作軸2が固着、あるいは一体形成されている。また、センサ基板21の他面側である下面側の腕部21aには、それぞれ歪み検出素子23が印刷等により形成されている。
また、十字状の腕部21aの先端部寄りには、取付部24がそれぞれ形成されて、センサ基板21を取付板25にネジ26で取り付け可能になっている。
また、取付板25の上面で歪み検出素子23が対向する部分に、所定の大きさと深さの凹部25aが形成されている。
【0003】
そして、取付板25の凹部25a上に歪み検出素子23を位置させて、センサ基板21のそれぞれの取付部24がネジ26で取付板25にネジ締めされて、センサ基板21が取付板25に取り付けられている。
このような従来の座標入力装置は、例えばパーソナルコンピュータ等の入力装置であるキーボード装置(図示せず)に装着されて、パーソナルコンピュータのディスプレー上のカーソル等を移動させることができるようになっている。
このような従来の座標入力装置は、取付板25が例えばキーボード装置のシャーシ上に取り付けられて装着されていた。
【0004】
そして、操作軸22に水平方向のX方向あるいはY方向に傾倒荷重を加えて、操作軸22を矢印方向に傾倒させると、凹部25a上に位置するセンサ基板21が歪み、この歪みに連動して歪み検出素子23の抵抗値が変化する。
この歪み検出素子23の抵抗値の変化を、図示しない制御部が検出して、操作軸22の傾倒方向および傾倒量を検出するようになっている。
そして、操作軸22の傾倒方向および傾倒量に対応して、パーソナルコンピュータ等のディスプレー上のカーソルを所望の位置に移動できるようになっている。
【0005】
【特許文献】
特開平 8−087375号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したような従来の座標入力装置を、例えばキーボード装置の用いた場合、複数のキースイッチを取り付けたシャーシ上に取付板25を取り付けていたので、取付板25が位置する部分にはキースイッチが配置できなかった。 そのために、キーボード装置を小型化できないという問題があった。
また、キーボード装置のシャーシ上に取付板25を取り付けた場合、周囲のキースイッチと、操作軸22とを同じ高さに合わせようとすると、操作軸22の高さが低くなり、操作軸に大きな傾倒荷重を加えないと、センサ基板21を歪ませることができなかった。そのために、操作性が悪くなる問題があった。
本発明は前述したような問題点に鑑みてなされたもので、取付板を取り付ける装置側を小型化できると共に、小さな操作荷重でも容易に操作軸を操作することができる操作性に優れた座標入力装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の解決手段として本発明の座標入力装置は、柱状の操作軸を一面側に固着したセンサ基板と、このセンサ基板の他面側に設けた複数個の歪み検出素子と、前記センサ基板を取り付け可能な取付板と、前記センサ基板を取り付けた状態の前記取付板を取り付け可能な装置本体部とを備え、前記センサ基板は、前記取付板の下面側に取り付けされて前記操作軸が前記取付板を挿通して上方側に立設され、
前記取付板は、外部の固定部材に固定可能な固定部と、前記下面側に前記センサ基板を取り付けるための取付部とを形成し、前記センサ基板を取り付けた状態の前記取付板を、前記固定部材の下面側に取り付けて固定することにより、前記操作軸が前記固定部材を挿通して立設するようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、前記課題を解決するための第2の解決手段として、前記取付板は、前記操作軸が挿通可能な挿通孔を有し、前記取付板に形成した前記取付部は、前記挿通孔周囲に所定の間隔をもって少なくとも3個以上形成され、前記固定部は、前記挿通孔周囲に所定の間隔をもって少なくとも3個以上形成され、前記固定部の少なくとも1個を互いに隣り合う2個の前記取付部の間に形成したことを特徴とする。
【0009】
また、前記課題を解決するための第3の解決手段として、前記固定部と前記取付部とは、前記挿通孔周囲にそれぞれ3個形成され、前記2個の取付部の間に1個の前記固定部が位置するようにしたことを特徴とする。
【0010】前記センサ基板の下面側に所定厚さのスペーサを配設し、このスペーサと前記センサ基板とを前記取付板に支持可能な支持板を配設し、前記スペーサには、前記センサ基板に形成した前記歪み検出素子と対向する部分に逃げ孔を形成したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明における本発明の座標入力装置を図面に基づいて説明する。図1は本発明の座標入力装置の分解斜視図であり、図2は本発明に係わる歪み検出素子を説明する拡大図であり、図3は本発明の座標入力装置の斜視図である。
まず、本発明の座標入力装置は、パソコン等のキーボード装置に取り付けられており、例えばディスプレー上のカーソル等を任意の位置に移動操作可能になっている。
【0012】
このような本発明の座標入力装置の1実施の形態を、図1〜図3に基づいて説明すると、最上部には、外形が略矩形状の取付板1が配設されている。この取付板1は、金属板からなり、中央部には後述する操作軸2を挿通させるための円形状の挿通孔1aが貫通形成されている。
前記挿通孔1aの周囲には、外部の固定部材である、例えばパソコン等のキーボード装置側のシャーシ(図示せず)の下面側に固定するための3個のネジ孔からなる固定部1bと、後述するセンサ基板3を支持板6で取付板1の下面側に取り付けるための3個のネジ孔からなる取付部1cとが、所定の間隔をもって形成されている。
【0013】
前記固定部1bは、取付板1の図示左側の一端部寄りの手前側と奥側とに寸法Aの間隔で形成された2個と、取付板1の図示右側の他端部寄りの略中央部に形成された1個とで合計3個形成されている。
また、取付部1cは、取付板1の図示右側の他端部寄りの手前側と奥側とに寸法Bの間隔で形成された2個と、取付板1の一端部寄りの略中央部で寸法Aの間隔で形成された2個の固定部1b、1b間に形成された1個とで合計3個形成されている。
即ち、固定部1bと取付部1cとは、寸法Aの間隔の2個の固定部1b、1bの間に1個の取付部1cが位置し、寸法Bの間隔の2個の取付部1c、1cの間に1個の固定部1bを位置させた状態で、挿通孔1a周囲に所定の間隔をもってそれぞれ3個形成されている。
【0014】
また、取付板1の一端部側には、寸法Aの2個の固定部1bより内側で挿通孔1a寄りの位置に、後述するプリント基板7を取り付けるための2個のPCB取付ネジ孔1d、1dが形成されている。
また、取付板1の一端部と他端部との間の中間部付近で、挿通孔1aを挟んだ手前側と奥側の位置には、固定部1bおよび取付部1cより小径のハーフパンチ加工された2個の突き出し部1eが形成されている。
この突き出し部1eは、図示上面側が凹み形成されて下面側が所定高さに突き出し形成されている。
また、挿通孔1aから上方に挿通して立設される操作軸2は、下方の一端部側が円柱状に形成されて円柱部2aとなっており、上方の他端部側が角柱状に形成されて角柱部2bとなっている。
【0015】
また、操作軸2は、金属からなり、ヘッダー加工、あるいは焼結加工等で製造しているので、円柱部2aと角柱部2bとを同時に加工することができ、低コストで製造できる。
前記取付板1の下面側には、センサ基板3が取付可能になっており、このセンサ基板3の一面側である上面の略中央部に、操作軸2の円柱部2a側が、例えば熱硬化性の接着剤等で直立状に固着されている。
そして、図3に示すように、操作軸2を固着したセンサ基板3を取付板1の下面側に取り付けると、操作軸2は、挿通孔1aの略中央部に位置して、角柱部2bが取付板1よりも上方に突出するようになっている。
【0016】
また、操作軸2は、角柱部2bに、例えば植毛キャップ(図示せず)等をかぶせることにより、操作者が操作軸2を指等で操作してもスリップし難くすることができると共に、指に伝わる操作軸2の操作感触を良くすることができる。
また、センサ基板3に固着する側が円柱状の円柱部2aになっているので、操作軸2に加えられる水平方向の操作荷重がどの方向から加えられても、センサ基板部3を確実に高精度に歪ませることができる。
【0017】
前記センサ基板3は、外形が矩形状に形成され、材質はアルミナ等の耐熱性セラミック材からなり、周囲の環境温度が大きく変化しても、膨張、あるいは収縮等がほとんどない、温度特性に優れた材料からなっている。
また、センサ基板3には、取付板1の3個の取付部1cと対向する位置に3個の貫通孔からなる取付孔3aが形成され、PCB取付ネジ孔1d、1dと対向する位置にPCB取付孔3b、3bが形成されている。
また、突き出し部1e、1eと対向する位置で、センサ基板3の互いに対向する側辺には、半円状の切り欠き部3c、3cが形成されて、突き出し部1eを切り欠き部3cに嵌合させることにより、センサ基板3と取付板1とが位置決め可能になっている。
また、センサ基板3の図示左側の一端部には、4個の半田ランド部3dが形成され、後述するプリント基板7の半田ランド部7dに半田付け可能になっている。
また、センサ基板3には、互いに対向する切り欠き部3cの内側に、後述する支持板6の位置決め突起6dが嵌合可能な位置決め孔3e、3eが貫通形成されている。
【0018】
また、センサ基板3の他面側である下面には、図2に示すように、所定厚さで矩形状の歪み検出素子4が複数個(4個)形成されている。この歪み検出素子4は、耐熱性があるサーメット系からなる抵抗体を印刷等により形成し、その後レーザトリミングで抵抗値のバラツキが調整されている。
前記歪み検出素子4は、センサ基板3の一面側に固着した操作軸2と対向する他面側の位置に、一部が位置するように形成されている。
また、歪み検出素子4は、センサ基板3の他面側で、操作軸2を中心として角度が90°の等間隔の位置に4個形成されている。
【0019】
そして、センサ基板3には、歪み検出素子4に接続する4本の配線パターン4aが引き回しされて、センサ基板3の一端部側に形成した半田ランド部3dに接続されている。
このようなセンサ基板3は、取付板1の下面側に、後述する支持板6によって狭持されて取り付けられており、挿通孔1aから挿通して立設する操作軸2に水平方向の荷重を加えて傾倒操作すると、操作軸2周辺、即ち歪み検出素子4を形成した部分が容易に歪み可能な厚さに形成されている。
【0020】
また、センサ基板3の下部には、形状が略3角形状で所定厚さの絶縁フィルムからなるスペーサ5が配設されている。このスペーサ5は、上方の4個の歪み検出素子4が対向する部分が、円形状に打ち抜きされて逃げ孔5aが形成されいる。
即ち、スペーサ部材5は、歪み検出素子4と対向する部分が、逃げ孔5aによって開放されているので、操作軸2を傾倒操作すると、歪み検出素子4を形成した部分のセンサ基板3を確実に歪ませることができるようになっている。
【0021】
また、スペーサ5の3角形状のそれぞれの隅部には、それぞれ取付孔5bが形成され、この取付孔5bは、取付板1の取付部1cと対向する位置にそれぞれ形成されている。また、スペーサ部材5には、センサ基板3の位置決め孔3e、3eと対向する位置に位置決め溝5c、5cが形成され、この位置決め溝5c、5cに後述する支持板6の位置決め突起6dが嵌合可能になっている。
また、スペーサ5の下部には、金属板等からなる支持板6が配設されており、この支持板6と取付板1との間にスペーサ5とセンサ基板3とを狭持して支持可能になっている。
【0022】
前記支持板6は、矩形部6aとこの矩形部6aから図示左方向に突出する三角形状の突部6bとが形成され、取付板1の取付部1cと対向する位置にそれぞれ取付孔6cが形成されている。
そして、取付板1と支持板6との間に、センサ基板3とスペーサ5とを狭持した状態で、支持板6をネジ9で取付板1の取付部1cに締め付け可能になっている。そして、取付板1と支持板6との間に、センサ基板3とスペーサ部材5とを狭持した状態で、支持板6をネジ9で取付板1の取付部1cに締め付け可能になっている。また、支持板6の矩形部6aには、2個の位置決め突起6dが、センサ基板3の位置決め孔3eおよびスペーサ部材5の位置決め溝5cに嵌合可能な位置に形成されている。
【0023】
また、本発明の座標入力装置の最下部には、プリント基板7が配設されておりこのプリント基板7は、図示右側にセンサユニット載置部7a、7aが形成され、このセンサユニット載置部7a、7aには、取付板1のPCB取付ネジ孔1dと対向する位置にそれぞれ取付孔7b、7bが形成されている。
前記プリント基板7は、センサユニット載置部7a、7aに挟まれた部分が三角状に切り欠きされて凹部7cが形成され、この凹部7cに支持板6の突部6bが位置可能になっている。
【0024】
また、凹部7b近傍のプリント基板7の表面には、4個の半田ランド部7dが形成されて、PCB取付ネジ孔1d、PCB取付孔3b、センサユニット載置部7aをネジ9で締め付けることにより、プリント基板7とセンサ基板3のそれぞれの半田ランド部7d、3dが対向する位置に位置決めされて、それぞれが半田付け可能になっている。
また、プリント基板7には、複数のチップ抵抗、あるいはチップコンデンサ、あるいは半導体等の電子部品Pが面実装されて搭載されている。
そして、4個の半田ランド部7dと複数の電子部品Pとが、プリント基板7に形成した配線パターン(図示せず)に接続されて、歪み検出素子4の抵抗値の変化を検出して外部に検出信号を出力可能な制御部となっている。
【0025】
このような構成の本発明の座標入力装置の組立は、まず、支持板6の位置決め突起6d、6dに、スペーサ部材5の位置決め溝5c、5cおよびセンサ基板3の位置決め孔3e、3eを位置合わせして、支持板6上にスペーサ部材5および操作軸2を固着したセンサ基板3を載置する。
次に、取付板1の突き出し部1e、1eをセンサ基板3の切り欠き部3c、3cに嵌合させて、センサ基板3上に取付板1を載置すると、取付板1の挿通孔1aから操作軸2が挿通して直立する。
【0026】
この状態の支持板6の3個の取付孔6cに、ネジ9をそれぞれ挿通して取付板1の取付部1cにネジ締めすると、センサ基板3とスペーサ部材5とが、取付板1と支持板6とに狭持されて一体化され、センサユニットが組み立てされる。
このように組み立てられたセンサユニットをプリント基板7に取り付けるには、支持板6の三角状の突部6bをプリント基板7の凹部7bに位置させて、取付板1のPCB取付ネジ孔1d、およびセンサ基板3のPCB取付孔3bを形成した部分をプリント基板7のセンサユニット載置部7aに載置する。
【0027】
その後、プリント基板7の取付孔7bと取付板1のPCB取付ネジ孔1dおよびセンサ基板3のPCB取付孔3bとを位置合わせして、ネジ9でプリント基板7を取付板1にネジ締めすると共に、センサ基板3の半田ランド部3dとプリント基板7の半田ランド部7dとを半田8で接続することにより、図3に示すような、本発明の座標入力装置が組み立てられている。
【0028】
このように組み立てられた本発明の座標入力装置は、取付板1の上面側を、外部の固定部材である、例えばパソコン等のキーボード装置側のシャーシ(図示せず)の下面側に位置させて、3個の固定部1bをシャーシにネジ止めしてキーボード装置等に取り付けられている。
そして、シャーシから上方に挿通する操作軸2は、角柱部2bの上端部が複数のキースイッチ(図示せず)間に突出して位置するようになっている。
このような本発明の座標入力装置を取り付けた外部の固定部材であるキーボード装置等は、シャーシの下面側に取付板1を位置させて固定しているので、操作軸2近傍のシャーシ上に複数のキースイッチを配置することができる。そのために、シャーシの面積を有効活用でき、小型化が可能である。
【0029】
前述したような本発明の座標入力装置の操作は、複数のキースイッチ間に位置する操作軸2に、操作者が指等で水平方向の傾倒荷重を加えることにより、センサ基板3が歪み、この歪みによって歪み検出素子4の抵抗値が変化する。
この抵抗値の変化をプリント基板7の制御部が検出することにより、パソコン等のディスプレー上のカーソルを所望の位置に移動させることができるようになっている。
この時、センサ基板3は、取付板1を介して外部の固定部材に固定されているので、固定部材がキーボード−装置のシャ−シである場合に、キースイッチを押圧操作してシャーシが歪んだとしても、この歪みがセンサ基板3に伝わるのを防止することができる。
【0030】
また、本発明の説明では、固定部1bと取付部1cとを、それぞれ3個形成した物で説明したが、3個以上のもでも良い。例えば取付部1cは3個で、固定部1bを4個形成し、互いに隣り合う2個の固定部1b間の内のいずれかに2個の取付部1cが位置するようにした物でも良い。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の座標入力装置の取付板は、外部の固定部材に固定可能な固定部と、下面側にセンサ基板を取り付けるための取付部とを形成し、センサ基板を取り付けた状態の取付板を、固定部材の下面側に取り付けて固定することにより、操作軸が固定部材を挿通して立設するようにしたので、外部の固定部材がキーボード装置の複数のキースイッチを取り付けたシャーシの場合だと、操作軸近傍のシャーシ上に複数のキースイッチを配置することができ、外部の固定部材であるシャーシの面積を有効活用でき、外部の固定部材の小型化が可能である。
また、外部の固定部材の下面側に取付板を固定することにより、操作軸の高さを高くすることができ、小さな傾倒荷重でも容易の操作軸を傾倒操作でき操作性に優れている。
【0032】
また、取付板に形成した取付部は、少なくとも3個以上形成され、固定部は、少なくとも3個以上形成され、固定部の少なくとも1個を互いに隣り合う2個の取付部の間に形成したので、固定部と取付部とが重なって形成されることがなく、外部の固定部材への取付板の固定、および取付板へのセンサ基板の取付を確実に行うことができる。
【0033】
また、固定部と取付部とは、挿通孔周囲にそれぞれ3個形成され、2個の取付部の間に1個の固定部が位置するようにしたので、更に確実に固定部材への取付板の固定、および取付板へのセンサ基板の取付を行うことができる。
【0034】
また、センサ基板の下面側に所定厚さのスペーサを配設し、このスペーサとセンサ基板とを取付板に支持可能な支持板を配設し、スペーサには、センサ基板に形成した歪み検出素子と対向する部分に逃げ孔を形成したので、逃げ孔上に位置するセンサ基板を確実に歪ませて、歪み検出素子の抵抗値を確実に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の座標入力装置の分解斜視図である。
【図2】本発明に係わる歪み検出素子を説明する拡大図である。
【図3】本発明の座標入力装置の斜視図である。
【図4】従来の座標入力装置を説明する斜視図である。
【図5】従来の座標入力装置を取付板に取り付けた図である。
【符号の説明】
1 取付板
1a挿通孔
1b 固定部
1c 取付部
1d PCB取付ネジ
1e 位置決め孔
2 操作軸
2a 円柱部
2b 角柱部
3 センサ基板
3a 取付孔
4 歪み検出素子
4a 配線パターン
5 スペーサ
6 支持板
6c 取付孔
6d 位置決め突起
7 プリント基板
8 半田
9 ネジ
【発明の属する技術分野】
本発明は座標入力装置に係わり、パソコン等の入力機器に使用して好適な歪み検出素子を用いた座標入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パソコン等の入力機器として使用される座標入力装置は、図4、5に示すように、十字状の腕部21aを有するセンサ基板21が配設され、このセンサ基板21の一面側である上面中央部には円柱状の操作軸2が固着、あるいは一体形成されている。また、センサ基板21の他面側である下面側の腕部21aには、それぞれ歪み検出素子23が印刷等により形成されている。
また、十字状の腕部21aの先端部寄りには、取付部24がそれぞれ形成されて、センサ基板21を取付板25にネジ26で取り付け可能になっている。
また、取付板25の上面で歪み検出素子23が対向する部分に、所定の大きさと深さの凹部25aが形成されている。
【0003】
そして、取付板25の凹部25a上に歪み検出素子23を位置させて、センサ基板21のそれぞれの取付部24がネジ26で取付板25にネジ締めされて、センサ基板21が取付板25に取り付けられている。
このような従来の座標入力装置は、例えばパーソナルコンピュータ等の入力装置であるキーボード装置(図示せず)に装着されて、パーソナルコンピュータのディスプレー上のカーソル等を移動させることができるようになっている。
このような従来の座標入力装置は、取付板25が例えばキーボード装置のシャーシ上に取り付けられて装着されていた。
【0004】
そして、操作軸22に水平方向のX方向あるいはY方向に傾倒荷重を加えて、操作軸22を矢印方向に傾倒させると、凹部25a上に位置するセンサ基板21が歪み、この歪みに連動して歪み検出素子23の抵抗値が変化する。
この歪み検出素子23の抵抗値の変化を、図示しない制御部が検出して、操作軸22の傾倒方向および傾倒量を検出するようになっている。
そして、操作軸22の傾倒方向および傾倒量に対応して、パーソナルコンピュータ等のディスプレー上のカーソルを所望の位置に移動できるようになっている。
【0005】
【特許文献】
特開平 8−087375号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したような従来の座標入力装置を、例えばキーボード装置の用いた場合、複数のキースイッチを取り付けたシャーシ上に取付板25を取り付けていたので、取付板25が位置する部分にはキースイッチが配置できなかった。 そのために、キーボード装置を小型化できないという問題があった。
また、キーボード装置のシャーシ上に取付板25を取り付けた場合、周囲のキースイッチと、操作軸22とを同じ高さに合わせようとすると、操作軸22の高さが低くなり、操作軸に大きな傾倒荷重を加えないと、センサ基板21を歪ませることができなかった。そのために、操作性が悪くなる問題があった。
本発明は前述したような問題点に鑑みてなされたもので、取付板を取り付ける装置側を小型化できると共に、小さな操作荷重でも容易に操作軸を操作することができる操作性に優れた座標入力装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の解決手段として本発明の座標入力装置は、柱状の操作軸を一面側に固着したセンサ基板と、このセンサ基板の他面側に設けた複数個の歪み検出素子と、前記センサ基板を取り付け可能な取付板と、前記センサ基板を取り付けた状態の前記取付板を取り付け可能な装置本体部とを備え、前記センサ基板は、前記取付板の下面側に取り付けされて前記操作軸が前記取付板を挿通して上方側に立設され、
前記取付板は、外部の固定部材に固定可能な固定部と、前記下面側に前記センサ基板を取り付けるための取付部とを形成し、前記センサ基板を取り付けた状態の前記取付板を、前記固定部材の下面側に取り付けて固定することにより、前記操作軸が前記固定部材を挿通して立設するようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、前記課題を解決するための第2の解決手段として、前記取付板は、前記操作軸が挿通可能な挿通孔を有し、前記取付板に形成した前記取付部は、前記挿通孔周囲に所定の間隔をもって少なくとも3個以上形成され、前記固定部は、前記挿通孔周囲に所定の間隔をもって少なくとも3個以上形成され、前記固定部の少なくとも1個を互いに隣り合う2個の前記取付部の間に形成したことを特徴とする。
【0009】
また、前記課題を解決するための第3の解決手段として、前記固定部と前記取付部とは、前記挿通孔周囲にそれぞれ3個形成され、前記2個の取付部の間に1個の前記固定部が位置するようにしたことを特徴とする。
【0010】前記センサ基板の下面側に所定厚さのスペーサを配設し、このスペーサと前記センサ基板とを前記取付板に支持可能な支持板を配設し、前記スペーサには、前記センサ基板に形成した前記歪み検出素子と対向する部分に逃げ孔を形成したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明における本発明の座標入力装置を図面に基づいて説明する。図1は本発明の座標入力装置の分解斜視図であり、図2は本発明に係わる歪み検出素子を説明する拡大図であり、図3は本発明の座標入力装置の斜視図である。
まず、本発明の座標入力装置は、パソコン等のキーボード装置に取り付けられており、例えばディスプレー上のカーソル等を任意の位置に移動操作可能になっている。
【0012】
このような本発明の座標入力装置の1実施の形態を、図1〜図3に基づいて説明すると、最上部には、外形が略矩形状の取付板1が配設されている。この取付板1は、金属板からなり、中央部には後述する操作軸2を挿通させるための円形状の挿通孔1aが貫通形成されている。
前記挿通孔1aの周囲には、外部の固定部材である、例えばパソコン等のキーボード装置側のシャーシ(図示せず)の下面側に固定するための3個のネジ孔からなる固定部1bと、後述するセンサ基板3を支持板6で取付板1の下面側に取り付けるための3個のネジ孔からなる取付部1cとが、所定の間隔をもって形成されている。
【0013】
前記固定部1bは、取付板1の図示左側の一端部寄りの手前側と奥側とに寸法Aの間隔で形成された2個と、取付板1の図示右側の他端部寄りの略中央部に形成された1個とで合計3個形成されている。
また、取付部1cは、取付板1の図示右側の他端部寄りの手前側と奥側とに寸法Bの間隔で形成された2個と、取付板1の一端部寄りの略中央部で寸法Aの間隔で形成された2個の固定部1b、1b間に形成された1個とで合計3個形成されている。
即ち、固定部1bと取付部1cとは、寸法Aの間隔の2個の固定部1b、1bの間に1個の取付部1cが位置し、寸法Bの間隔の2個の取付部1c、1cの間に1個の固定部1bを位置させた状態で、挿通孔1a周囲に所定の間隔をもってそれぞれ3個形成されている。
【0014】
また、取付板1の一端部側には、寸法Aの2個の固定部1bより内側で挿通孔1a寄りの位置に、後述するプリント基板7を取り付けるための2個のPCB取付ネジ孔1d、1dが形成されている。
また、取付板1の一端部と他端部との間の中間部付近で、挿通孔1aを挟んだ手前側と奥側の位置には、固定部1bおよび取付部1cより小径のハーフパンチ加工された2個の突き出し部1eが形成されている。
この突き出し部1eは、図示上面側が凹み形成されて下面側が所定高さに突き出し形成されている。
また、挿通孔1aから上方に挿通して立設される操作軸2は、下方の一端部側が円柱状に形成されて円柱部2aとなっており、上方の他端部側が角柱状に形成されて角柱部2bとなっている。
【0015】
また、操作軸2は、金属からなり、ヘッダー加工、あるいは焼結加工等で製造しているので、円柱部2aと角柱部2bとを同時に加工することができ、低コストで製造できる。
前記取付板1の下面側には、センサ基板3が取付可能になっており、このセンサ基板3の一面側である上面の略中央部に、操作軸2の円柱部2a側が、例えば熱硬化性の接着剤等で直立状に固着されている。
そして、図3に示すように、操作軸2を固着したセンサ基板3を取付板1の下面側に取り付けると、操作軸2は、挿通孔1aの略中央部に位置して、角柱部2bが取付板1よりも上方に突出するようになっている。
【0016】
また、操作軸2は、角柱部2bに、例えば植毛キャップ(図示せず)等をかぶせることにより、操作者が操作軸2を指等で操作してもスリップし難くすることができると共に、指に伝わる操作軸2の操作感触を良くすることができる。
また、センサ基板3に固着する側が円柱状の円柱部2aになっているので、操作軸2に加えられる水平方向の操作荷重がどの方向から加えられても、センサ基板部3を確実に高精度に歪ませることができる。
【0017】
前記センサ基板3は、外形が矩形状に形成され、材質はアルミナ等の耐熱性セラミック材からなり、周囲の環境温度が大きく変化しても、膨張、あるいは収縮等がほとんどない、温度特性に優れた材料からなっている。
また、センサ基板3には、取付板1の3個の取付部1cと対向する位置に3個の貫通孔からなる取付孔3aが形成され、PCB取付ネジ孔1d、1dと対向する位置にPCB取付孔3b、3bが形成されている。
また、突き出し部1e、1eと対向する位置で、センサ基板3の互いに対向する側辺には、半円状の切り欠き部3c、3cが形成されて、突き出し部1eを切り欠き部3cに嵌合させることにより、センサ基板3と取付板1とが位置決め可能になっている。
また、センサ基板3の図示左側の一端部には、4個の半田ランド部3dが形成され、後述するプリント基板7の半田ランド部7dに半田付け可能になっている。
また、センサ基板3には、互いに対向する切り欠き部3cの内側に、後述する支持板6の位置決め突起6dが嵌合可能な位置決め孔3e、3eが貫通形成されている。
【0018】
また、センサ基板3の他面側である下面には、図2に示すように、所定厚さで矩形状の歪み検出素子4が複数個(4個)形成されている。この歪み検出素子4は、耐熱性があるサーメット系からなる抵抗体を印刷等により形成し、その後レーザトリミングで抵抗値のバラツキが調整されている。
前記歪み検出素子4は、センサ基板3の一面側に固着した操作軸2と対向する他面側の位置に、一部が位置するように形成されている。
また、歪み検出素子4は、センサ基板3の他面側で、操作軸2を中心として角度が90°の等間隔の位置に4個形成されている。
【0019】
そして、センサ基板3には、歪み検出素子4に接続する4本の配線パターン4aが引き回しされて、センサ基板3の一端部側に形成した半田ランド部3dに接続されている。
このようなセンサ基板3は、取付板1の下面側に、後述する支持板6によって狭持されて取り付けられており、挿通孔1aから挿通して立設する操作軸2に水平方向の荷重を加えて傾倒操作すると、操作軸2周辺、即ち歪み検出素子4を形成した部分が容易に歪み可能な厚さに形成されている。
【0020】
また、センサ基板3の下部には、形状が略3角形状で所定厚さの絶縁フィルムからなるスペーサ5が配設されている。このスペーサ5は、上方の4個の歪み検出素子4が対向する部分が、円形状に打ち抜きされて逃げ孔5aが形成されいる。
即ち、スペーサ部材5は、歪み検出素子4と対向する部分が、逃げ孔5aによって開放されているので、操作軸2を傾倒操作すると、歪み検出素子4を形成した部分のセンサ基板3を確実に歪ませることができるようになっている。
【0021】
また、スペーサ5の3角形状のそれぞれの隅部には、それぞれ取付孔5bが形成され、この取付孔5bは、取付板1の取付部1cと対向する位置にそれぞれ形成されている。また、スペーサ部材5には、センサ基板3の位置決め孔3e、3eと対向する位置に位置決め溝5c、5cが形成され、この位置決め溝5c、5cに後述する支持板6の位置決め突起6dが嵌合可能になっている。
また、スペーサ5の下部には、金属板等からなる支持板6が配設されており、この支持板6と取付板1との間にスペーサ5とセンサ基板3とを狭持して支持可能になっている。
【0022】
前記支持板6は、矩形部6aとこの矩形部6aから図示左方向に突出する三角形状の突部6bとが形成され、取付板1の取付部1cと対向する位置にそれぞれ取付孔6cが形成されている。
そして、取付板1と支持板6との間に、センサ基板3とスペーサ5とを狭持した状態で、支持板6をネジ9で取付板1の取付部1cに締め付け可能になっている。そして、取付板1と支持板6との間に、センサ基板3とスペーサ部材5とを狭持した状態で、支持板6をネジ9で取付板1の取付部1cに締め付け可能になっている。また、支持板6の矩形部6aには、2個の位置決め突起6dが、センサ基板3の位置決め孔3eおよびスペーサ部材5の位置決め溝5cに嵌合可能な位置に形成されている。
【0023】
また、本発明の座標入力装置の最下部には、プリント基板7が配設されておりこのプリント基板7は、図示右側にセンサユニット載置部7a、7aが形成され、このセンサユニット載置部7a、7aには、取付板1のPCB取付ネジ孔1dと対向する位置にそれぞれ取付孔7b、7bが形成されている。
前記プリント基板7は、センサユニット載置部7a、7aに挟まれた部分が三角状に切り欠きされて凹部7cが形成され、この凹部7cに支持板6の突部6bが位置可能になっている。
【0024】
また、凹部7b近傍のプリント基板7の表面には、4個の半田ランド部7dが形成されて、PCB取付ネジ孔1d、PCB取付孔3b、センサユニット載置部7aをネジ9で締め付けることにより、プリント基板7とセンサ基板3のそれぞれの半田ランド部7d、3dが対向する位置に位置決めされて、それぞれが半田付け可能になっている。
また、プリント基板7には、複数のチップ抵抗、あるいはチップコンデンサ、あるいは半導体等の電子部品Pが面実装されて搭載されている。
そして、4個の半田ランド部7dと複数の電子部品Pとが、プリント基板7に形成した配線パターン(図示せず)に接続されて、歪み検出素子4の抵抗値の変化を検出して外部に検出信号を出力可能な制御部となっている。
【0025】
このような構成の本発明の座標入力装置の組立は、まず、支持板6の位置決め突起6d、6dに、スペーサ部材5の位置決め溝5c、5cおよびセンサ基板3の位置決め孔3e、3eを位置合わせして、支持板6上にスペーサ部材5および操作軸2を固着したセンサ基板3を載置する。
次に、取付板1の突き出し部1e、1eをセンサ基板3の切り欠き部3c、3cに嵌合させて、センサ基板3上に取付板1を載置すると、取付板1の挿通孔1aから操作軸2が挿通して直立する。
【0026】
この状態の支持板6の3個の取付孔6cに、ネジ9をそれぞれ挿通して取付板1の取付部1cにネジ締めすると、センサ基板3とスペーサ部材5とが、取付板1と支持板6とに狭持されて一体化され、センサユニットが組み立てされる。
このように組み立てられたセンサユニットをプリント基板7に取り付けるには、支持板6の三角状の突部6bをプリント基板7の凹部7bに位置させて、取付板1のPCB取付ネジ孔1d、およびセンサ基板3のPCB取付孔3bを形成した部分をプリント基板7のセンサユニット載置部7aに載置する。
【0027】
その後、プリント基板7の取付孔7bと取付板1のPCB取付ネジ孔1dおよびセンサ基板3のPCB取付孔3bとを位置合わせして、ネジ9でプリント基板7を取付板1にネジ締めすると共に、センサ基板3の半田ランド部3dとプリント基板7の半田ランド部7dとを半田8で接続することにより、図3に示すような、本発明の座標入力装置が組み立てられている。
【0028】
このように組み立てられた本発明の座標入力装置は、取付板1の上面側を、外部の固定部材である、例えばパソコン等のキーボード装置側のシャーシ(図示せず)の下面側に位置させて、3個の固定部1bをシャーシにネジ止めしてキーボード装置等に取り付けられている。
そして、シャーシから上方に挿通する操作軸2は、角柱部2bの上端部が複数のキースイッチ(図示せず)間に突出して位置するようになっている。
このような本発明の座標入力装置を取り付けた外部の固定部材であるキーボード装置等は、シャーシの下面側に取付板1を位置させて固定しているので、操作軸2近傍のシャーシ上に複数のキースイッチを配置することができる。そのために、シャーシの面積を有効活用でき、小型化が可能である。
【0029】
前述したような本発明の座標入力装置の操作は、複数のキースイッチ間に位置する操作軸2に、操作者が指等で水平方向の傾倒荷重を加えることにより、センサ基板3が歪み、この歪みによって歪み検出素子4の抵抗値が変化する。
この抵抗値の変化をプリント基板7の制御部が検出することにより、パソコン等のディスプレー上のカーソルを所望の位置に移動させることができるようになっている。
この時、センサ基板3は、取付板1を介して外部の固定部材に固定されているので、固定部材がキーボード−装置のシャ−シである場合に、キースイッチを押圧操作してシャーシが歪んだとしても、この歪みがセンサ基板3に伝わるのを防止することができる。
【0030】
また、本発明の説明では、固定部1bと取付部1cとを、それぞれ3個形成した物で説明したが、3個以上のもでも良い。例えば取付部1cは3個で、固定部1bを4個形成し、互いに隣り合う2個の固定部1b間の内のいずれかに2個の取付部1cが位置するようにした物でも良い。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の座標入力装置の取付板は、外部の固定部材に固定可能な固定部と、下面側にセンサ基板を取り付けるための取付部とを形成し、センサ基板を取り付けた状態の取付板を、固定部材の下面側に取り付けて固定することにより、操作軸が固定部材を挿通して立設するようにしたので、外部の固定部材がキーボード装置の複数のキースイッチを取り付けたシャーシの場合だと、操作軸近傍のシャーシ上に複数のキースイッチを配置することができ、外部の固定部材であるシャーシの面積を有効活用でき、外部の固定部材の小型化が可能である。
また、外部の固定部材の下面側に取付板を固定することにより、操作軸の高さを高くすることができ、小さな傾倒荷重でも容易の操作軸を傾倒操作でき操作性に優れている。
【0032】
また、取付板に形成した取付部は、少なくとも3個以上形成され、固定部は、少なくとも3個以上形成され、固定部の少なくとも1個を互いに隣り合う2個の取付部の間に形成したので、固定部と取付部とが重なって形成されることがなく、外部の固定部材への取付板の固定、および取付板へのセンサ基板の取付を確実に行うことができる。
【0033】
また、固定部と取付部とは、挿通孔周囲にそれぞれ3個形成され、2個の取付部の間に1個の固定部が位置するようにしたので、更に確実に固定部材への取付板の固定、および取付板へのセンサ基板の取付を行うことができる。
【0034】
また、センサ基板の下面側に所定厚さのスペーサを配設し、このスペーサとセンサ基板とを取付板に支持可能な支持板を配設し、スペーサには、センサ基板に形成した歪み検出素子と対向する部分に逃げ孔を形成したので、逃げ孔上に位置するセンサ基板を確実に歪ませて、歪み検出素子の抵抗値を確実に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の座標入力装置の分解斜視図である。
【図2】本発明に係わる歪み検出素子を説明する拡大図である。
【図3】本発明の座標入力装置の斜視図である。
【図4】従来の座標入力装置を説明する斜視図である。
【図5】従来の座標入力装置を取付板に取り付けた図である。
【符号の説明】
1 取付板
1a挿通孔
1b 固定部
1c 取付部
1d PCB取付ネジ
1e 位置決め孔
2 操作軸
2a 円柱部
2b 角柱部
3 センサ基板
3a 取付孔
4 歪み検出素子
4a 配線パターン
5 スペーサ
6 支持板
6c 取付孔
6d 位置決め突起
7 プリント基板
8 半田
9 ネジ
Claims (4)
- 柱状の操作軸を一面側に固着したセンサ基板と、このセンサ基板の他面側に設けた複数個の歪み検出素子と、前記センサ基板を取り付け可能な取付板と、前記センサ基板を取り付けた状態の前記取付板を取り付け可能な装置本体部とを備え、前記センサ基板は、前記取付板の下面側に取り付けされて前記操作軸が前記取付板を挿通して上方側に立設され、
前記取付板は、外部の固定部材に固定可能な固定部と、前記下面側に前記センサ基板を取り付けるための取付部とを形成し、前記センサ基板を取り付けた状態の前記取付板を、前記固定部材の下面側に取り付けて固定することにより、前記操作軸が前記固定部材を挿通して立設するようにしたことを特徴とする座標入力装置。 - 前記取付板は、前記操作軸が挿通可能な挿通孔を有し、前記取付板に形成した前記取付部は、前記挿通孔周囲に所定の間隔をもって少なくとも3個以上形成され、前記固定部は、前記挿通孔周囲に所定の間隔をもって少なくとも3個以上形成され、前記固定部の少なくとも1個を互いに隣り合う2個の前記取付部の間に形成したことを特徴とする請求項1記載の座標入力装置。
- 前記固定部と前記取付部とは、前記挿通孔周囲にそれぞれ3個形成され、前記2個の取付部の間に1個の前記固定部が位置するようにしたことを特徴とする請求項2記載の座標入力装置。
- 前記センサ基板の下面側に所定厚さのスペーサを配設し、このスペーサと前記センサ基板とを前記取付板に支持可能な支持板を配設し、前記スペーサには、前記センサ基板に形成した前記歪み検出素子と対向する部分に逃げ孔を形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の座標入力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002335210A JP2004171200A (ja) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | 座標入力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002335210A JP2004171200A (ja) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | 座標入力装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004171200A true JP2004171200A (ja) | 2004-06-17 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002335210A Withdrawn JP2004171200A (ja) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | 座標入力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004171200A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009162737A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Elantech Devices Corp | 圧力センサー |
US9465449B2 (en) | 2013-02-12 | 2016-10-11 | Lenovo (Singapore) Pte. Ltd. | Sensor configuration of a pointing device of a keyboard |
-
2002
- 2002-11-19 JP JP2002335210A patent/JP2004171200A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009162737A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Elantech Devices Corp | 圧力センサー |
US9465449B2 (en) | 2013-02-12 | 2016-10-11 | Lenovo (Singapore) Pte. Ltd. | Sensor configuration of a pointing device of a keyboard |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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