JP2004170159A - 自動分注装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】代謝試験において、反応停止試薬を注入するタイミングは試験工程の中で重要であり、動作のバラツキなどにより確実な試験ができないという問題があった。また、作成された作業工程が所望通りの時間で運転可能かの自己判断ができなかった。
【解決手段】反応を開始させる試薬を注入してから反応停止試薬を注入するまでの時間を予め設定できる時間設定手段と、試薬を注入した時点から時間を実際の時間を計測する計時手段を設け、更に、予め入力された試薬反応試験の作業工程から、実際の作業工程時間を計算して時間通りの動作を実行できるか否かを判断する自己判断機能を制御装置に設けることにより解決できる。
【選択図】 図1
【解決手段】反応を開始させる試薬を注入してから反応停止試薬を注入するまでの時間を予め設定できる時間設定手段と、試薬を注入した時点から時間を実際の時間を計測する計時手段を設け、更に、予め入力された試薬反応試験の作業工程から、実際の作業工程時間を計算して時間通りの動作を実行できるか否かを判断する自己判断機能を制御装置に設けることにより解決できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、薬物代謝試験などで使用される試薬及び酵素の反応時間の管理を行う自動分注装置の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
新薬の開発において、この種の薬物代謝試験は頻繁に実施されており、その作業は膨大傾向にあって、手作業による人的ミスを排除したいという要望もあり、人手に依る作業から自動化へと移行しつつある。
【0003】
代謝試験において試薬の反応時間は重要なパラメータであり、従来の技術には、XYZ軸からなるロボットの先端に、分注プローブ1本を設けた自動試験装置を用いて、酵素の反応を停止させる試薬を予めバイアルに入れておき、供試薬物の溶液を一定時間後に停止試薬へ注入し、その手法で異なる反応時間毎に供試薬物の反応を停止させる酵素反応試験用の自動試験装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載の実施例によれば、代謝反応の開始から30分、60分、120分の酵素反応時間が設けられ、その時間の設定は制御装置に組み込まれたプログラムによって制御されるように構成してある。
【特許文献1】
特開2000−83650号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した手法では、分注プローブが1本のため高速に多くの試験を処理できないという欠点がある。そこで、最近では、コスト低減のため扱う試料を微量にして、バイアルの代わりに、ウェルが縦n個横m個の格子状に配置されて形成されたマイクロプレートが用いられている。このマイクロプレートを使用して、一列に配置された複数連の分注チップを有する分注ヘッドをロボットに持たせて、薬物代謝試験を高速・大量に処理できる自動分注装置が考案されている。しかしながら、試料を微量にすると反応時間も短くなり、ロボット動作時間のバラツキや分注チップの着脱動作時間、更には作業者が一時的にロボットを停止させて、例えば試薬を補給する作業時間などにより、マイクロプレートの列間で試薬の反応時間がずれてしまい、確実な試験ができないという問題があった。
【0005】
また、所望の反応時間が短い場合や、他の工程を実行している間に試薬反応時間が経過してしまった場合などは、正確な試験ができないという問題がある。
【0006】
更に、装置に不具合が発生したり、やむを得ない理由で装置を停止させてしまった場合に再起動すると、所望の反応時間が確保されないまま工程を実行し終えてしまう場合がある。このような場合は、供試物の反応時間が不明のままで全く無駄な試験になってしまうという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、反応試薬注入からの時間を計測して、所望の試薬反応時間が経過した直後に、確実に停止試薬を注入できる確度の高い自動分注装置の制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
また、本発明の他の目的は、運転条件となる作業工程(以下作業工程という)を実行する前に、作成された作業工程が設定された時間通りに実行できるか否かを判断してオペレータに知らせる自己診断機能を有した、信頼性の高い自動分注装置の制御装置を提供することを目的としている。
【0009】
更なる本発明の他の目的は、自動分注装置が稼動中に試薬や分注チップのセットミスの修正や、補充などの理由により一時停止させている間に、反応停止試薬を注入する時間が過ぎてしまっても、反応開始からの時間を計測しているので、正確な反応時間を知ることができ、試験結果を活用できるようにした自動分注装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の自動分注装置の制御装置において、一列に並んで配置された複数の分注チップが着脱可能であって、液体の吸引及び吐出を行うための分注ヘッドと、前記分注ヘッドをX軸、Y軸、Z軸方向へ移動させるための移送手段と、移送手段のZ軸先端に分注ヘッドを設け、移送手段に設けられた分注ヘッドの可動範囲の下方に、試薬が入った試薬容器と、複数のウェルが格子状に形成されて供試物が入ったマイクロプレートを配置し、分注ヘッドの吸引及び吐出動作、並びに移送手段による位置決めの制御、更に少なくとも1種類以上の試薬を注入した後に、反応停止試薬を注入する試薬反応試験の作業工程を入力できる制御装置とから構成される自動分注装置において、
マイクロプレートのウェルを所望の範囲で指定し、反応を開始させる試薬を注入してから反応停止試薬を注入するまでの時間を予め設定できる時間設定手段と、反応開始試薬を注入した時点から時間を計測する計時手段をマイクロプレートの各列毎に設け、制御装置が予め設定された所望の時間と計時時間を比較して、計時時間が設定時間に達した時、反応停止試薬を注入することにより達成できる。
【0011】
また、予め入力された試薬反応試験の作業工程を自動分注装置が実行する前に、該作業工程を実行するのに必要な時間をシミュレーションして、自動分注装置が時間設定手段から入力された時間通りの動作を実行できるか否かを判断してオペレータへ知らせる自己判断機能を設けることにより達成できる。
【0012】
更に、前記計時手段により、試薬を分注した直後から反応停止試薬を注入するまでの実際の時間を計時し、作業工程終了後オペレータへ知らす手段を設けることにより達成できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例について図面を参照しながら具体的に説明する。図1は本発明の自動分注装置1の斜視図であり、自動分注装置本体2とそれを制御する制御装置3、例えば汎用のパーソナル・コンピュータから構成され、LAN(Local Area Network)などの通信ケーブル4で接続されている。自動分注装置本体2は、3次元空間を移動して位置決めが可能なX軸、Y軸、Z軸からなるロボット5と、該ロボット5の先端に設けた分注ヘッド6と、制御装置3に入力された条件をもとに、自動分注装置本体2を駆動させる回路7が設けられている。ロボット5は、各軸互いに直交に構成されたX軸・Y軸・Z軸を有し、図示していないステッピングモータによって駆動され位置決めされるようになっている。
【0014】
またロボット5の駆動モータはサーボモータなどであっても良い。分注ヘッド6は、一列に並んで配置された複数の分注チップ8が着脱可能であって、該分注チップ8において液体の吸引及び吐出を可能としている。例えば前記分注ヘッド6は12連のシリンジ(図示せず)が1つのステッピングモータで駆動されるように構成され、そのシリンジ個々の間隔はマイクロプレート11のウェル間隔と同じ9mmピッチで配置されており、分注チップ8を装着してシリンジを駆動することにより液体の吸引及び吐出動作を実行する。ロボット5に取り付けられた分注ヘッド6の可動範囲の下方には、分注チップ8がマイクロプレート11のウェル間隔と同じ9mmピッチで配置できる分注チップ容器9と、試薬が入った試薬容器10と、試験の対象となる供試物が入ったマイクロプレート11と、使用済みの分注チップ8を廃棄する廃棄容器14を配置している。
【0015】
マイクロプレート11は複数個のウェルが縦n個横m個あって格子状に配置されて形成され、例えば8×12の96ウェルを有する。また、分注ヘッド6は90度旋回できるようになっており、マイクロプレート11の縦・横どの方向からも分注動作ができるように構成してある。
【0016】
制御装置3は、ロボット5を制御して所望の位置へ分注ヘッド6を位置決めし、分注ヘッド6を制御して液体の吸引及び吐出動作を実行する。
また、制御装置3には、図3に示すように、例えば試薬反応試験などの作業工程(プロトコール)が入力できるようになっており、希釈液や、第一の試薬となる反応開始試薬や、第二の試薬となる反応停止試薬を注入する所望の範囲は操作画面上でマイクロプレート11のウェルの範囲を指定して、反応開始試薬を注入してから反応停止試薬を注入するまでの時間を時間設定手段30へ設定する。更に、制御装置3にはマイクロプレート11の各列毎に反応開始試薬を分注した直後から時間を計測する計時手段31が設けられている。制御装置3は運転条件となる作業工程(以下作業工程という)を実行する際、予め時間設定手段30に設定された反応停止試薬を注入するまでの時間と、反応開始試薬を注入した直後から時間を計測する計時時間31を比較して、計時時間が設定された時間に達ると同時に、反応停止試薬を注入する動作を実行する。
【0017】
更に、予め入力された試薬反応試験の作業工程から、該作業工程を実行する実際の時間をシミュレーションして、自動分注装置1が時間設定手段30から入力された時間通りの動作を実行できるか否かを判断してオペレータへ知らせる自己判断機能40が制御装置3に設けてある。
【0018】
自動分注装置本体2には天井部分と側面部分にカバー15が設けられており、また前面には図示されていないドアが設けてあるのでオペレータは前記ドアを開けて試薬や供試物などの準備をし、動作実行時はドアを閉じて自動分注装置1を動作させる。人体への安全を確保するため、ドアには開閉を検出するリードスイッチ16を設けてあり、ドア開時はリードスイッチ16の接点が開いて、電気的に各軸のモータを駆動する電源ラインが遮断されてロボット5が停止するようになっている。
【0019】
図2は、上空から各容器の配置を示した図であり、左側に分注チップ8を整列して収容する分注チップ容器9a、9b、中央に試薬容器10a、10b、右側にマイクロプレート11と廃棄容器14を配置している。試薬容器10aは試薬を注入するエリアがA列〜H列まで分かれており、また試薬容器10bは試薬を注入するエリアが1列〜12列まで分かれているので、別々の試薬を注入することができる。分注ヘッド6が縦向きの時は分注チップ容器9aと試薬容器10aを使用し、分注ヘッド6が横向きの時は分注チップ容器9bと試薬容器10bを使用する。廃棄容器14は分注ヘッド6が縦向きでも横向きでも廃棄可能な大きさにしてある。図2に示す配置は一例を示した物であり、これらの容器は自由に配置されても良い。但し、配置の情報は予め制御装置3に入力して記憶させる必要がある。
【0020】
試薬反応試験を実施する場合は、試薬は一般的に保冷するため、図1に示すように試薬容器10の下にクーラー12を配置して試薬を例えば4℃に保冷し、また、試薬注入後は、温度を一定に保ちながら振盪させる、いわゆるインキュベート動作を実行するため、マイクロプレート11は一定温度で振盪するシェーカー13に載せてある。
【0021】
制御装置3からの作業工程の入力は、入力部A17や入力部B18を使って行なわれる。図3に作業工程を作成する時の作成画面の一例を示す。作業工程を作成する時は、左側の編集メニュー32の中から実行したい作業工程を一つ選択して工程欄33へ移動する。例えば、編集メニュー32の分注を工程欄33に持ってくると、分注作業に必要な情報入力画面34が表れ、試薬の選択や分注量、分注先のウェルの指定などを入力すれば良い。図3の右側は“インキュベート→停止液分注”の情報入力画面34であり、反応停止試薬を注入するまでの時間を設定できる時間設定手段30が設けられている。同時に、停止試薬を注入するマイクロプレート11の範囲は、所望の範囲で設定できるようになっており、ウェル1個や列毎の設定も可能としている。
【0022】
また、自動分注装置1は上述したような手法で、オペレータは図9に示すような作業工程表を制御制御装置3の入力部A17、入力部B18から入力する。制御装置3は、入力された作業工程から自動分注装置1が動作を開始してから全ての動作を終了するまでの動作時間を計算する機能も有している。具体的には、図5に示すように、ロボット5を台形の加減速のパルス列制御で動作させるため、所定の加減速の傾き、最高速度、移動距離などから移動時間や分注動作時間などが計算できる。当然ながら、複数軸が同時に動作する場合は移動時間が長い物を選択する。図5に示す例では、X軸とY軸が同時に移動して、X軸、Y軸の順で位置決めが完了した後にZ軸を駆動し、分注ヘッド6を所定の位置まで移動させ、その後シリンジ軸を駆動するようにしてあり、これらの移動時間を計算する。また、個々の工程は通信によって制御されるが、通信にかかる時間は通信データ数と通信速度から通信時間が計算できる。よって、一つの工程を実行する各動作に要する時間と通信時間を合算することで、一工程の所要時間はシミュレーションできる。例えば、図9に示す工程番号1の場合は、分注チップ8を装着して、試薬1を144μL吸引しマイクロプレート11の第一列のA〜Eへ分注する。その後分注チップ8を廃棄するといった各動作の時間と、制御装置に入力されている工程番号1のデータを自動分注装置本体2を駆動するための回路部7に転送する通信時間をそれぞれ計算して求め、それらを合計することにより、工程番号1の動作時間を求めることができる。このようにして、各工程毎に動作時間を計算した結果が、図9の所要時間の欄に示してある時間である。予って、各工程の時間を合計することによりオペレータが入力した作業工程に要する試験時間を、前もって把握することができる。
【0023】
続いて、図9に示す作業工程を例にして実際の動作について以下説明する。先ず、オペレータは、マイクロプレート11の第1列のA〜Eのウェルに手作業で予め供試物を6μL添加し、シェーカ13にセットしてドアを閉じ、制御装置3に組み込まれた作業工程をスタートさせる。
工程番号1において、自動分注装置1は、分注チップ容器9bにセットされた第1列のA〜Eの分注チップ8を5個装着して、試薬容器10bの試薬1を144μL吸引し、シェーカー13上に置かれたマイクロプレート11の第1列A〜Eのウェルへ分注する。なお、シェーカー13の振幅は約±1mm程で、マイクロプレート11のウェルの直径約8mmに対して十分小さいので、インキュベート動作しながらでも分注動作は可能である。分注動作が終了するとコンタミネーションを避けるため、分注チップ8は廃棄容器14へ廃棄する。
【0024】
工程番号2において、自動分注装置1は分注チップ容器9aにセットされたA列の第2〜12の分注チップ8を11個装着する。この動作の前に分注ヘッド6は90度向きを変えて旋回動作を完了しておく。試薬容器10aのAに入っている試薬2から100μL吸引し、シェーカー13上のマイクロプレート11のA列第2〜12のウェルへ分注する。その後、再び試薬容器10aのAから試薬2を100μL吸引し、次はB列の第2〜12のウェルへ分注する。この動作を繰返し行い、マイクロプレート11のE列まで実行して分注チップ8を廃棄する。なお、分注ヘッド6の旋回方法は例えばステッピングモータやソレノイドなどのアクチュエータを用いて旋回させても良い。あるいは、円形部材を分注ヘッド6に設け、それと当接可能となる位置に当接部材を本体に設け、円形部材と当接部材を接触させながらX軸又はY軸に移動させることにより回転させるようにしても良い。なお、分注ヘッド6の旋回回転軸は分注ヘッド6の中心と一致させている。
【0025】
工程番号3における希釈は、先ず分注ヘッド6を旋回させて分注チップ容器9bにセットされた第2列のA〜Eの分注チップ8を装着する。シェーカー13上のマイクロプレート11の第1列へ移動し、第1列A〜Eのウェルの液に分注チップ8を浸し、液を吸って吐く攪拌動作を5回繰り返す。その後に50μL吸引し、隣の第2列A〜Eのウェルへ50μL吐出すし、液を吸って吐く攪拌動作を5回繰り返す。同様に第2列から第3列へ50μL分注し、攪拌して希釈しする。このような操作を第8列まで繰り返して行い、第8列より吸引した50μLと一緒に分注チップ8を廃棄容器14へ廃棄する。この工程によって、マイクロプレート11の第1列から第8列まで、希釈された供試物が生成される。
工程番号4では、マイクロプレート11を一定の温度、例えば37℃で10分間振盪させるインキュベートを実行する。制御装置3は10分間インキュベートした後に次の工程を実行する。
工程番号5〜9は、マイクロプレート11のA〜E列に試薬を注入する工程であり、マイクロプレート11の各列毎に設けたタイマA〜タイマEが、反応開始試薬の注入した時点から時間を計測するようになっており、以下説明する。
工程番号5では、分注ヘッド6の向きを90°旋回させA列の向きに旋回して、分注チップ容器9aにセットされたB列第1〜12の分注チップ8を装着する。次に試薬容器10aのBに入っている反応開始試薬3から100μL吸引し、シェーカー13上のマイクロプレート11のA列第1〜12のウェルへ分注する。その直後から、制御装置3はタイマAを0クリアしてタイマAを起動(カウントアップ)させる。タイマAは例えば1000分の1秒単位でカウントアップする。分注後、12個の分注チップ8は廃棄容器14へ廃棄する。
工程番号6では、工程番号5と同様に、試薬容器10aのCに入っている反応開始試薬4を100μL吸引して、マイクロプレート11のB列第1〜12のウェルへ分注する。その直後から、制御装置3はタイマBを0クリアしてタイマBを起動する。
以後、工程番号9まで同様な動作を実行し、マイクロプレート11のC〜Eのそれぞれの列に反応開始試薬5〜7を分注して、タイマC、タイマD、タイマEを起動する。
【0026】
工程番号5〜9の分注作業に要する所要時間は各50秒なので、タイマAに対してタイマBは50秒遅れてスタートし、タイマCはタイマBに対して50秒遅れてスタートすることになる。タイマD、Eも同様である。
【0027】
工程番号10においては、反応開始試薬が注入されたマイクロプレート11を37℃で30分間インキュベートした後に、停止試薬75μLをマイクロプレート11のA〜Eの列に分注する。先ず、分注チップ容器9aのG列から分注チップ8を装着し、試薬容器10aのHにセットされた反応停止試薬である試薬8を75μL吸引する。時間設定手段30に設定された所望の反応時間である30分、つまり1800秒とタイマAの時間を比較しながらインキュベート動作を実行する。タイマAが所望の時間1800秒に達すると、試薬8をマイクロプレート11のA列へ注入する。注入後は再び試薬8を吸引して、マイクロプレート11のB列で待機し、タイマBが1800秒に達するとB列へ試薬8を注入する。
【0028】
以後同じ動作を繰り返し実行し、E列まで試薬8を注入して、各A〜E列の試薬反応を停止させる。制御装置3は、それぞれのタイマA〜タイマEで計測した時間、つまり、反応開始試薬を分注した直後から反応停止試薬を注入するまでの実際の時間を計測する。その時間は表示部(例えばディスプレイ)に表示したり、図示していない記憶媒体やプリンタなどに記録することができる。なお、今回は工程番号5〜10の反応開始試薬を注入してから反応停止試薬を注入するまでの時間を計時しているが、工程番号1の分注が行われた時点から、分注された列のタイマーをスタートさせて各工程の分注が行われるまでの時間を計時し、計時した時間を表示部に表示したり、図示していない記憶媒体やプリンタなどに記録することもできる。
【0029】
なお、分注ヘッド6の反応時間が経過するまでの待機位置は必ずしもウェル上空で待機する必要はなく、分注チップ8内に吸引した反応停止試薬が滴下しても支障のない位置で待機させても良い。また、温度管理が厳しい停止試薬の場合は、分注チップ8内に停止試薬を吸引したまま放置すると、周囲温度により停止試薬の温度が変化してしまうので、反応時間が経過する直前で試薬容器10aのHから吸引するようにすれば良い。
【0030】
以後の作業は、オペレータがマイクロプレート11を取り出して、反応生成物の蛍光強度を蛍光プレートリーダ(図示せず)などで測定する。
【0031】
上述した時間設定手段30は、“インキュベート→停止液分注”の情報入力画面34に設けたが、時間管理が必要な試薬を分注する工程の情報入力画面34に設けても良い。反応開始試薬を注入してから時間を計測する計時手段31をマイクロプレート11の各列毎に設けてあるので、上述した動作と同様の運転が可能である事は容易に理解できる。
【0032】
前記した作業工程例では、反応停止試薬を注入するまでの時間が30分であったが、この時間がもし3分であった場合は、工程番号5を実行してから工程番号9を実行するまでの間に時間が経過してしまう。このような事態は、作成された作業工程から実際の作業工程時間をシミュレーションして確認する自己判断機能40を制御装置3に設けることにより避けることができる。制御装置3は、前述した手法のロボット5の動作時間と通信時間の合計から、作業工程の所要時間を計算することができる。よって、例えば工程番号5の動作から反応停止試薬を注入するまでの時間に、次の作成された工程を実行しても間に合うかどうかを判断することができるということである。図4に示すフローチャートのように、自己診断機能40は、作業工程の入力作業(処理段階41)の後、動作時間のシミュレーションを実行する(処理段階42)。その結果、時間設定手段30に設定された時間内に作業工程を実行することが可能かを判断し(処理段階43)、動作可能であれば“OK”を画面へ出力し(処理段階44)、動作不可能であれば“アラーム”を表示して(処理段階45)、オペレータへ知らせる。
【0033】
また、上記した作業工程例では別々の試薬を同じ反応時間で試験するものであったが、同じ試薬を供試物に添加して、列毎に別々の時間を設けて試験することも可能である。その場合は、試薬を対象となる範囲に注入した後に、各列毎に“インキュベート→停止液分注”で異なる時間を設定して実行させれば良い。このような試験の場合、もし作業工程実行の途中で、装置に不具合が発生したり、稼動中に試薬や分注チップ8のセットミスの修正や、補充などの理由で装置を停止させてしまっても、作業工程終了後は、反応開始試薬を注入した直後から反応停止試薬を注入するまでの実際の時間を計時手段31が測定しているので、供試物の試験結果を活用できる。
【0034】
なお、上記した実施例では、分注チップ8を廃棄しながら実施する例について説明したが、洗浄しながら使用する固定分注チップであっても構わない。また、96ウェルのマイクロプレート11を用いた例を記述したが、更に微量を扱う384ウェル、1536ウェルのマイクロプレート11を対象とした分注ヘッド6を使用すれば、本発明の適用は容易である。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、自動分注装置の制御装置に、マイクロプレートのウェルを所望の範囲で指定し、反応を開始させる試薬を注入してから反応停止試薬を注入するまでの時間を予め設定できる時間設定手段と、試薬を注入した時点から時間を計測する計時手段をマイクロプレートの各列毎に設けたので、制御装置が予め設定された所望の時間と計時時間を比較して、確実に反応停止試薬を注入することができ、確度の高い自動分注装置の制御装置を提供することができる。
【0036】
また本発明によれば、予め入力された試薬反応試験を実行する前に、作業工程を実行するのに必要な時間をシミュレーションして、自動分注装置が時間設定手段から入力された時間通りの動作を実行できるか否かを判断してオペレータへ知らせる自己判断機能を設けたので、信頼性の高い自動分注装置の制御装置を提供することができる。
【0037】
更に本発明によれば、計時手段により、試薬を分注した直後から反応停止試薬を注入するまでの実際の時間を計測させるようにしたので、作業工程終了後でもオペレータは反応時間を管理することができる自動分注装置の制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である自動分注装置の斜視図である。
【図2】分注チップ容器、試薬容器、マイクロプレート、廃棄容器の配置例を示す図である。
【図3】本発明の一実施例である作業工程を作成する時の作業工程作成画面と計時手段を示す図である。
【図4】本発明の一実施例である自己判断機能を表すフローチャートである。
【図5】実行時間を計算する時のロボット動作の一例を示した図である。
【図6】代謝試験の作業工程表の一例である。
【符号の説明】
1は自動分注装置、2は自動分注装置本体、3は制御装置、4は通信ケーブル、5は移送手段、6は分注ヘッド、7は回路部、8は分注チップ、9は分注チップ容器、10は試薬容器、11はマイクロプレート、30は時間設定手段、31は計時手段、40は自己判断機能である。
【産業上の利用分野】
本発明は、薬物代謝試験などで使用される試薬及び酵素の反応時間の管理を行う自動分注装置の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
新薬の開発において、この種の薬物代謝試験は頻繁に実施されており、その作業は膨大傾向にあって、手作業による人的ミスを排除したいという要望もあり、人手に依る作業から自動化へと移行しつつある。
【0003】
代謝試験において試薬の反応時間は重要なパラメータであり、従来の技術には、XYZ軸からなるロボットの先端に、分注プローブ1本を設けた自動試験装置を用いて、酵素の反応を停止させる試薬を予めバイアルに入れておき、供試薬物の溶液を一定時間後に停止試薬へ注入し、その手法で異なる反応時間毎に供試薬物の反応を停止させる酵素反応試験用の自動試験装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載の実施例によれば、代謝反応の開始から30分、60分、120分の酵素反応時間が設けられ、その時間の設定は制御装置に組み込まれたプログラムによって制御されるように構成してある。
【特許文献1】
特開2000−83650号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した手法では、分注プローブが1本のため高速に多くの試験を処理できないという欠点がある。そこで、最近では、コスト低減のため扱う試料を微量にして、バイアルの代わりに、ウェルが縦n個横m個の格子状に配置されて形成されたマイクロプレートが用いられている。このマイクロプレートを使用して、一列に配置された複数連の分注チップを有する分注ヘッドをロボットに持たせて、薬物代謝試験を高速・大量に処理できる自動分注装置が考案されている。しかしながら、試料を微量にすると反応時間も短くなり、ロボット動作時間のバラツキや分注チップの着脱動作時間、更には作業者が一時的にロボットを停止させて、例えば試薬を補給する作業時間などにより、マイクロプレートの列間で試薬の反応時間がずれてしまい、確実な試験ができないという問題があった。
【0005】
また、所望の反応時間が短い場合や、他の工程を実行している間に試薬反応時間が経過してしまった場合などは、正確な試験ができないという問題がある。
【0006】
更に、装置に不具合が発生したり、やむを得ない理由で装置を停止させてしまった場合に再起動すると、所望の反応時間が確保されないまま工程を実行し終えてしまう場合がある。このような場合は、供試物の反応時間が不明のままで全く無駄な試験になってしまうという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、反応試薬注入からの時間を計測して、所望の試薬反応時間が経過した直後に、確実に停止試薬を注入できる確度の高い自動分注装置の制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
また、本発明の他の目的は、運転条件となる作業工程(以下作業工程という)を実行する前に、作成された作業工程が設定された時間通りに実行できるか否かを判断してオペレータに知らせる自己診断機能を有した、信頼性の高い自動分注装置の制御装置を提供することを目的としている。
【0009】
更なる本発明の他の目的は、自動分注装置が稼動中に試薬や分注チップのセットミスの修正や、補充などの理由により一時停止させている間に、反応停止試薬を注入する時間が過ぎてしまっても、反応開始からの時間を計測しているので、正確な反応時間を知ることができ、試験結果を活用できるようにした自動分注装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の自動分注装置の制御装置において、一列に並んで配置された複数の分注チップが着脱可能であって、液体の吸引及び吐出を行うための分注ヘッドと、前記分注ヘッドをX軸、Y軸、Z軸方向へ移動させるための移送手段と、移送手段のZ軸先端に分注ヘッドを設け、移送手段に設けられた分注ヘッドの可動範囲の下方に、試薬が入った試薬容器と、複数のウェルが格子状に形成されて供試物が入ったマイクロプレートを配置し、分注ヘッドの吸引及び吐出動作、並びに移送手段による位置決めの制御、更に少なくとも1種類以上の試薬を注入した後に、反応停止試薬を注入する試薬反応試験の作業工程を入力できる制御装置とから構成される自動分注装置において、
マイクロプレートのウェルを所望の範囲で指定し、反応を開始させる試薬を注入してから反応停止試薬を注入するまでの時間を予め設定できる時間設定手段と、反応開始試薬を注入した時点から時間を計測する計時手段をマイクロプレートの各列毎に設け、制御装置が予め設定された所望の時間と計時時間を比較して、計時時間が設定時間に達した時、反応停止試薬を注入することにより達成できる。
【0011】
また、予め入力された試薬反応試験の作業工程を自動分注装置が実行する前に、該作業工程を実行するのに必要な時間をシミュレーションして、自動分注装置が時間設定手段から入力された時間通りの動作を実行できるか否かを判断してオペレータへ知らせる自己判断機能を設けることにより達成できる。
【0012】
更に、前記計時手段により、試薬を分注した直後から反応停止試薬を注入するまでの実際の時間を計時し、作業工程終了後オペレータへ知らす手段を設けることにより達成できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例について図面を参照しながら具体的に説明する。図1は本発明の自動分注装置1の斜視図であり、自動分注装置本体2とそれを制御する制御装置3、例えば汎用のパーソナル・コンピュータから構成され、LAN(Local Area Network)などの通信ケーブル4で接続されている。自動分注装置本体2は、3次元空間を移動して位置決めが可能なX軸、Y軸、Z軸からなるロボット5と、該ロボット5の先端に設けた分注ヘッド6と、制御装置3に入力された条件をもとに、自動分注装置本体2を駆動させる回路7が設けられている。ロボット5は、各軸互いに直交に構成されたX軸・Y軸・Z軸を有し、図示していないステッピングモータによって駆動され位置決めされるようになっている。
【0014】
またロボット5の駆動モータはサーボモータなどであっても良い。分注ヘッド6は、一列に並んで配置された複数の分注チップ8が着脱可能であって、該分注チップ8において液体の吸引及び吐出を可能としている。例えば前記分注ヘッド6は12連のシリンジ(図示せず)が1つのステッピングモータで駆動されるように構成され、そのシリンジ個々の間隔はマイクロプレート11のウェル間隔と同じ9mmピッチで配置されており、分注チップ8を装着してシリンジを駆動することにより液体の吸引及び吐出動作を実行する。ロボット5に取り付けられた分注ヘッド6の可動範囲の下方には、分注チップ8がマイクロプレート11のウェル間隔と同じ9mmピッチで配置できる分注チップ容器9と、試薬が入った試薬容器10と、試験の対象となる供試物が入ったマイクロプレート11と、使用済みの分注チップ8を廃棄する廃棄容器14を配置している。
【0015】
マイクロプレート11は複数個のウェルが縦n個横m個あって格子状に配置されて形成され、例えば8×12の96ウェルを有する。また、分注ヘッド6は90度旋回できるようになっており、マイクロプレート11の縦・横どの方向からも分注動作ができるように構成してある。
【0016】
制御装置3は、ロボット5を制御して所望の位置へ分注ヘッド6を位置決めし、分注ヘッド6を制御して液体の吸引及び吐出動作を実行する。
また、制御装置3には、図3に示すように、例えば試薬反応試験などの作業工程(プロトコール)が入力できるようになっており、希釈液や、第一の試薬となる反応開始試薬や、第二の試薬となる反応停止試薬を注入する所望の範囲は操作画面上でマイクロプレート11のウェルの範囲を指定して、反応開始試薬を注入してから反応停止試薬を注入するまでの時間を時間設定手段30へ設定する。更に、制御装置3にはマイクロプレート11の各列毎に反応開始試薬を分注した直後から時間を計測する計時手段31が設けられている。制御装置3は運転条件となる作業工程(以下作業工程という)を実行する際、予め時間設定手段30に設定された反応停止試薬を注入するまでの時間と、反応開始試薬を注入した直後から時間を計測する計時時間31を比較して、計時時間が設定された時間に達ると同時に、反応停止試薬を注入する動作を実行する。
【0017】
更に、予め入力された試薬反応試験の作業工程から、該作業工程を実行する実際の時間をシミュレーションして、自動分注装置1が時間設定手段30から入力された時間通りの動作を実行できるか否かを判断してオペレータへ知らせる自己判断機能40が制御装置3に設けてある。
【0018】
自動分注装置本体2には天井部分と側面部分にカバー15が設けられており、また前面には図示されていないドアが設けてあるのでオペレータは前記ドアを開けて試薬や供試物などの準備をし、動作実行時はドアを閉じて自動分注装置1を動作させる。人体への安全を確保するため、ドアには開閉を検出するリードスイッチ16を設けてあり、ドア開時はリードスイッチ16の接点が開いて、電気的に各軸のモータを駆動する電源ラインが遮断されてロボット5が停止するようになっている。
【0019】
図2は、上空から各容器の配置を示した図であり、左側に分注チップ8を整列して収容する分注チップ容器9a、9b、中央に試薬容器10a、10b、右側にマイクロプレート11と廃棄容器14を配置している。試薬容器10aは試薬を注入するエリアがA列〜H列まで分かれており、また試薬容器10bは試薬を注入するエリアが1列〜12列まで分かれているので、別々の試薬を注入することができる。分注ヘッド6が縦向きの時は分注チップ容器9aと試薬容器10aを使用し、分注ヘッド6が横向きの時は分注チップ容器9bと試薬容器10bを使用する。廃棄容器14は分注ヘッド6が縦向きでも横向きでも廃棄可能な大きさにしてある。図2に示す配置は一例を示した物であり、これらの容器は自由に配置されても良い。但し、配置の情報は予め制御装置3に入力して記憶させる必要がある。
【0020】
試薬反応試験を実施する場合は、試薬は一般的に保冷するため、図1に示すように試薬容器10の下にクーラー12を配置して試薬を例えば4℃に保冷し、また、試薬注入後は、温度を一定に保ちながら振盪させる、いわゆるインキュベート動作を実行するため、マイクロプレート11は一定温度で振盪するシェーカー13に載せてある。
【0021】
制御装置3からの作業工程の入力は、入力部A17や入力部B18を使って行なわれる。図3に作業工程を作成する時の作成画面の一例を示す。作業工程を作成する時は、左側の編集メニュー32の中から実行したい作業工程を一つ選択して工程欄33へ移動する。例えば、編集メニュー32の分注を工程欄33に持ってくると、分注作業に必要な情報入力画面34が表れ、試薬の選択や分注量、分注先のウェルの指定などを入力すれば良い。図3の右側は“インキュベート→停止液分注”の情報入力画面34であり、反応停止試薬を注入するまでの時間を設定できる時間設定手段30が設けられている。同時に、停止試薬を注入するマイクロプレート11の範囲は、所望の範囲で設定できるようになっており、ウェル1個や列毎の設定も可能としている。
【0022】
また、自動分注装置1は上述したような手法で、オペレータは図9に示すような作業工程表を制御制御装置3の入力部A17、入力部B18から入力する。制御装置3は、入力された作業工程から自動分注装置1が動作を開始してから全ての動作を終了するまでの動作時間を計算する機能も有している。具体的には、図5に示すように、ロボット5を台形の加減速のパルス列制御で動作させるため、所定の加減速の傾き、最高速度、移動距離などから移動時間や分注動作時間などが計算できる。当然ながら、複数軸が同時に動作する場合は移動時間が長い物を選択する。図5に示す例では、X軸とY軸が同時に移動して、X軸、Y軸の順で位置決めが完了した後にZ軸を駆動し、分注ヘッド6を所定の位置まで移動させ、その後シリンジ軸を駆動するようにしてあり、これらの移動時間を計算する。また、個々の工程は通信によって制御されるが、通信にかかる時間は通信データ数と通信速度から通信時間が計算できる。よって、一つの工程を実行する各動作に要する時間と通信時間を合算することで、一工程の所要時間はシミュレーションできる。例えば、図9に示す工程番号1の場合は、分注チップ8を装着して、試薬1を144μL吸引しマイクロプレート11の第一列のA〜Eへ分注する。その後分注チップ8を廃棄するといった各動作の時間と、制御装置に入力されている工程番号1のデータを自動分注装置本体2を駆動するための回路部7に転送する通信時間をそれぞれ計算して求め、それらを合計することにより、工程番号1の動作時間を求めることができる。このようにして、各工程毎に動作時間を計算した結果が、図9の所要時間の欄に示してある時間である。予って、各工程の時間を合計することによりオペレータが入力した作業工程に要する試験時間を、前もって把握することができる。
【0023】
続いて、図9に示す作業工程を例にして実際の動作について以下説明する。先ず、オペレータは、マイクロプレート11の第1列のA〜Eのウェルに手作業で予め供試物を6μL添加し、シェーカ13にセットしてドアを閉じ、制御装置3に組み込まれた作業工程をスタートさせる。
工程番号1において、自動分注装置1は、分注チップ容器9bにセットされた第1列のA〜Eの分注チップ8を5個装着して、試薬容器10bの試薬1を144μL吸引し、シェーカー13上に置かれたマイクロプレート11の第1列A〜Eのウェルへ分注する。なお、シェーカー13の振幅は約±1mm程で、マイクロプレート11のウェルの直径約8mmに対して十分小さいので、インキュベート動作しながらでも分注動作は可能である。分注動作が終了するとコンタミネーションを避けるため、分注チップ8は廃棄容器14へ廃棄する。
【0024】
工程番号2において、自動分注装置1は分注チップ容器9aにセットされたA列の第2〜12の分注チップ8を11個装着する。この動作の前に分注ヘッド6は90度向きを変えて旋回動作を完了しておく。試薬容器10aのAに入っている試薬2から100μL吸引し、シェーカー13上のマイクロプレート11のA列第2〜12のウェルへ分注する。その後、再び試薬容器10aのAから試薬2を100μL吸引し、次はB列の第2〜12のウェルへ分注する。この動作を繰返し行い、マイクロプレート11のE列まで実行して分注チップ8を廃棄する。なお、分注ヘッド6の旋回方法は例えばステッピングモータやソレノイドなどのアクチュエータを用いて旋回させても良い。あるいは、円形部材を分注ヘッド6に設け、それと当接可能となる位置に当接部材を本体に設け、円形部材と当接部材を接触させながらX軸又はY軸に移動させることにより回転させるようにしても良い。なお、分注ヘッド6の旋回回転軸は分注ヘッド6の中心と一致させている。
【0025】
工程番号3における希釈は、先ず分注ヘッド6を旋回させて分注チップ容器9bにセットされた第2列のA〜Eの分注チップ8を装着する。シェーカー13上のマイクロプレート11の第1列へ移動し、第1列A〜Eのウェルの液に分注チップ8を浸し、液を吸って吐く攪拌動作を5回繰り返す。その後に50μL吸引し、隣の第2列A〜Eのウェルへ50μL吐出すし、液を吸って吐く攪拌動作を5回繰り返す。同様に第2列から第3列へ50μL分注し、攪拌して希釈しする。このような操作を第8列まで繰り返して行い、第8列より吸引した50μLと一緒に分注チップ8を廃棄容器14へ廃棄する。この工程によって、マイクロプレート11の第1列から第8列まで、希釈された供試物が生成される。
工程番号4では、マイクロプレート11を一定の温度、例えば37℃で10分間振盪させるインキュベートを実行する。制御装置3は10分間インキュベートした後に次の工程を実行する。
工程番号5〜9は、マイクロプレート11のA〜E列に試薬を注入する工程であり、マイクロプレート11の各列毎に設けたタイマA〜タイマEが、反応開始試薬の注入した時点から時間を計測するようになっており、以下説明する。
工程番号5では、分注ヘッド6の向きを90°旋回させA列の向きに旋回して、分注チップ容器9aにセットされたB列第1〜12の分注チップ8を装着する。次に試薬容器10aのBに入っている反応開始試薬3から100μL吸引し、シェーカー13上のマイクロプレート11のA列第1〜12のウェルへ分注する。その直後から、制御装置3はタイマAを0クリアしてタイマAを起動(カウントアップ)させる。タイマAは例えば1000分の1秒単位でカウントアップする。分注後、12個の分注チップ8は廃棄容器14へ廃棄する。
工程番号6では、工程番号5と同様に、試薬容器10aのCに入っている反応開始試薬4を100μL吸引して、マイクロプレート11のB列第1〜12のウェルへ分注する。その直後から、制御装置3はタイマBを0クリアしてタイマBを起動する。
以後、工程番号9まで同様な動作を実行し、マイクロプレート11のC〜Eのそれぞれの列に反応開始試薬5〜7を分注して、タイマC、タイマD、タイマEを起動する。
【0026】
工程番号5〜9の分注作業に要する所要時間は各50秒なので、タイマAに対してタイマBは50秒遅れてスタートし、タイマCはタイマBに対して50秒遅れてスタートすることになる。タイマD、Eも同様である。
【0027】
工程番号10においては、反応開始試薬が注入されたマイクロプレート11を37℃で30分間インキュベートした後に、停止試薬75μLをマイクロプレート11のA〜Eの列に分注する。先ず、分注チップ容器9aのG列から分注チップ8を装着し、試薬容器10aのHにセットされた反応停止試薬である試薬8を75μL吸引する。時間設定手段30に設定された所望の反応時間である30分、つまり1800秒とタイマAの時間を比較しながらインキュベート動作を実行する。タイマAが所望の時間1800秒に達すると、試薬8をマイクロプレート11のA列へ注入する。注入後は再び試薬8を吸引して、マイクロプレート11のB列で待機し、タイマBが1800秒に達するとB列へ試薬8を注入する。
【0028】
以後同じ動作を繰り返し実行し、E列まで試薬8を注入して、各A〜E列の試薬反応を停止させる。制御装置3は、それぞれのタイマA〜タイマEで計測した時間、つまり、反応開始試薬を分注した直後から反応停止試薬を注入するまでの実際の時間を計測する。その時間は表示部(例えばディスプレイ)に表示したり、図示していない記憶媒体やプリンタなどに記録することができる。なお、今回は工程番号5〜10の反応開始試薬を注入してから反応停止試薬を注入するまでの時間を計時しているが、工程番号1の分注が行われた時点から、分注された列のタイマーをスタートさせて各工程の分注が行われるまでの時間を計時し、計時した時間を表示部に表示したり、図示していない記憶媒体やプリンタなどに記録することもできる。
【0029】
なお、分注ヘッド6の反応時間が経過するまでの待機位置は必ずしもウェル上空で待機する必要はなく、分注チップ8内に吸引した反応停止試薬が滴下しても支障のない位置で待機させても良い。また、温度管理が厳しい停止試薬の場合は、分注チップ8内に停止試薬を吸引したまま放置すると、周囲温度により停止試薬の温度が変化してしまうので、反応時間が経過する直前で試薬容器10aのHから吸引するようにすれば良い。
【0030】
以後の作業は、オペレータがマイクロプレート11を取り出して、反応生成物の蛍光強度を蛍光プレートリーダ(図示せず)などで測定する。
【0031】
上述した時間設定手段30は、“インキュベート→停止液分注”の情報入力画面34に設けたが、時間管理が必要な試薬を分注する工程の情報入力画面34に設けても良い。反応開始試薬を注入してから時間を計測する計時手段31をマイクロプレート11の各列毎に設けてあるので、上述した動作と同様の運転が可能である事は容易に理解できる。
【0032】
前記した作業工程例では、反応停止試薬を注入するまでの時間が30分であったが、この時間がもし3分であった場合は、工程番号5を実行してから工程番号9を実行するまでの間に時間が経過してしまう。このような事態は、作成された作業工程から実際の作業工程時間をシミュレーションして確認する自己判断機能40を制御装置3に設けることにより避けることができる。制御装置3は、前述した手法のロボット5の動作時間と通信時間の合計から、作業工程の所要時間を計算することができる。よって、例えば工程番号5の動作から反応停止試薬を注入するまでの時間に、次の作成された工程を実行しても間に合うかどうかを判断することができるということである。図4に示すフローチャートのように、自己診断機能40は、作業工程の入力作業(処理段階41)の後、動作時間のシミュレーションを実行する(処理段階42)。その結果、時間設定手段30に設定された時間内に作業工程を実行することが可能かを判断し(処理段階43)、動作可能であれば“OK”を画面へ出力し(処理段階44)、動作不可能であれば“アラーム”を表示して(処理段階45)、オペレータへ知らせる。
【0033】
また、上記した作業工程例では別々の試薬を同じ反応時間で試験するものであったが、同じ試薬を供試物に添加して、列毎に別々の時間を設けて試験することも可能である。その場合は、試薬を対象となる範囲に注入した後に、各列毎に“インキュベート→停止液分注”で異なる時間を設定して実行させれば良い。このような試験の場合、もし作業工程実行の途中で、装置に不具合が発生したり、稼動中に試薬や分注チップ8のセットミスの修正や、補充などの理由で装置を停止させてしまっても、作業工程終了後は、反応開始試薬を注入した直後から反応停止試薬を注入するまでの実際の時間を計時手段31が測定しているので、供試物の試験結果を活用できる。
【0034】
なお、上記した実施例では、分注チップ8を廃棄しながら実施する例について説明したが、洗浄しながら使用する固定分注チップであっても構わない。また、96ウェルのマイクロプレート11を用いた例を記述したが、更に微量を扱う384ウェル、1536ウェルのマイクロプレート11を対象とした分注ヘッド6を使用すれば、本発明の適用は容易である。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、自動分注装置の制御装置に、マイクロプレートのウェルを所望の範囲で指定し、反応を開始させる試薬を注入してから反応停止試薬を注入するまでの時間を予め設定できる時間設定手段と、試薬を注入した時点から時間を計測する計時手段をマイクロプレートの各列毎に設けたので、制御装置が予め設定された所望の時間と計時時間を比較して、確実に反応停止試薬を注入することができ、確度の高い自動分注装置の制御装置を提供することができる。
【0036】
また本発明によれば、予め入力された試薬反応試験を実行する前に、作業工程を実行するのに必要な時間をシミュレーションして、自動分注装置が時間設定手段から入力された時間通りの動作を実行できるか否かを判断してオペレータへ知らせる自己判断機能を設けたので、信頼性の高い自動分注装置の制御装置を提供することができる。
【0037】
更に本発明によれば、計時手段により、試薬を分注した直後から反応停止試薬を注入するまでの実際の時間を計測させるようにしたので、作業工程終了後でもオペレータは反応時間を管理することができる自動分注装置の制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である自動分注装置の斜視図である。
【図2】分注チップ容器、試薬容器、マイクロプレート、廃棄容器の配置例を示す図である。
【図3】本発明の一実施例である作業工程を作成する時の作業工程作成画面と計時手段を示す図である。
【図4】本発明の一実施例である自己判断機能を表すフローチャートである。
【図5】実行時間を計算する時のロボット動作の一例を示した図である。
【図6】代謝試験の作業工程表の一例である。
【符号の説明】
1は自動分注装置、2は自動分注装置本体、3は制御装置、4は通信ケーブル、5は移送手段、6は分注ヘッド、7は回路部、8は分注チップ、9は分注チップ容器、10は試薬容器、11はマイクロプレート、30は時間設定手段、31は計時手段、40は自己判断機能である。
Claims (6)
- 複数の分注チップと、該分注チップを収納するための分注チップ容器と、該分注チップを装着して液体の吸引及び吐出が可能な分注ヘッドと、該分注ヘッドを移動させるための移送手段と、試薬が入った試薬容器と、複数のウエルを有するマイクロプレートを配置し、前記分注ヘッドの吸引及び吐出動作、並びに前記移送手段による分注ヘッドの移動を制御をするための制御装置を備え、前記制御装置に入力された運転条件により、前記マイクロプレートに複数の試薬を注入するように構成される自動分注装置において、
前記ウエルに試薬を注入した時点から時間を計測する計時手段を設けたことを特徴とする自動分注装置 - 前記計時手段を、前記マイクロプレートの各列毎に設けたことを特徴とする請求項1記載の自動分注装置
- 入力された運転条件を前記自動分注装置が実行する前に、前記運転条件を実行するのに必要な時間をシミュレーションして、前記自動分注装置が前記時間設定手段から入力された時間通りの動作を実行できるか否かを判断してオペレータへ知らせる自己判断機能を有することを特徴とする請求項1記載の自動分注装置の制御装置。
- 運転条件を入力するための入力手段を有し、且つ前記計時手段の時間が該時間入力手段に入力された時間に達したときに第二の試薬を分注することを特徴とする請求項1記載の自動分注装置。
- 前記計時手段により、第一の試薬を分注した直後から第二の試薬を注入するまでの時間を計時し、計時した時間を表示する手段を有することを特徴とする請求項1記載の自動分注装置の制御装置。
- 前記計時手段により、第一の試薬を分注した直後から第二の試薬を注入するまでの時間を計時し、計時した時間を記憶媒体に記憶する手段を有することを特徴とする請求項1記載の自動分注装置の制御装置。
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