JP2004169992A - ボイラの管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ボイラ保管時には、復水器11、復水用配管及び脱気器14内に残留している低濃度薬剤溶液を、薬剤を注入しながら循環させて高濃度薬剤溶液を生成する。次に、脱気器14内の高濃度薬剤溶液を、給水用配管を介してボイラ17に供給する。その後、ボイラ17内の薬剤溶液の濃度を高濃度に調整する。ボイラ復旧時には、脱気器14及びボイラ17内の高濃度薬剤溶液を排水する。次に、復水器11内の高濃度薬剤溶液の濃度を低濃度に調整する。次に、復水器11内の低濃度薬剤溶液を復水用配管を介して脱気器14に供給する。次に、脱気器14内の低濃度薬剤溶液を給水用配管を介してボイラ17に供給する。復水用配管及び給水用配管から押し出された高濃度薬剤溶液は、脱気器14及びボイラ17に設けられている排水弁から排水する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、火力プラントに用いられているボイラの管理方法に関する。特に、ボイラ保管時(例えば、火力プラントを長期間停止させる時)あるいはボイラ復旧時(例えば、長期間停止状態にあった火力プラントを運転させる時)におけるボイラの管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力プラントとして火力発電プラントが知られている。火力発電プラントの1例の概略構成図を図1に示す。
図1に示す火力発電プラントでは、タービン20(例えば、蒸気タービン)と発電機30が回転軸によって連結されている。タービン20は、高圧タービン21、中圧タービン22、低圧タービン23を有している。また、蒸気を還流させる復水系統が設けられている。復水系統の概略構成図は図2に示されている。
図1に示す火力発電プラントは、以下のように動作する。
ボイラ17は、水を加熱して発生させた蒸気を高圧タービン21に供給する。高圧タービン21から排出された蒸気は、ボイラ17で再加熱された後、中圧タービン22に供給される。中圧タービン22から排出された蒸気は、低圧タービン23に供給される。
低圧タービン23から排出された蒸気は、復水器11に供給される。復水器11は、低圧タービン23から排出された蒸気を冷却媒体により冷却して水を生成し、生成した水をボイラ17に戻す。
発電機30は、タービン20により駆動されて電力を発生し、発生した電力を電力系統等に供給する。
ところで、タービンから排出される蒸気を復水器を介してボイラに戻す復水系統を有する火力発電プラントでは、復水器に注入される水に溶解している酸素(溶存酸素)によってボイラ17、復水器11とボイラ17間に設けられている配管等の内壁部に腐食等が発生する可能性がある。このため、復水系統には溶存酸素を除去するための溶存酸素除去装置が設けられている。例えば、図2に示すように、復水系統には、低圧給水加熱器13、脱気器14、高圧給水加熱器16が溶存酸素除去装置として設けられている。
さらに、溶存酸素除去装置では除去できない溶存酸素を除去するために、酸素を除去する薬剤(脱酸素剤)を水に添加した薬剤溶液を使用している。脱酸素剤としては、例えば、ヒドラジンが用いられる。火力発電プラントの運転時には、蒸気が循環しているため、薬剤溶液の濃度は低く設定されている(低濃度薬剤溶液)。
なお、復水系統には、復水器11から脱気器に薬剤溶液を供給する復水ポンプ12、脱気器14からボイラに薬剤溶液を供給する給水ポンプ15、ボイラ17内の薬剤溶液を循環させる循環ポンプ18が設けられている。
以下では、復水器11と脱気器14間の配管(復水ポンプ12、低圧給水加熱器13等を含めて)を「復水用配管」、脱気器14とボイラ17間の配管(給水ポンプ15、高圧給水加熱器16等を含めて)を「給水用配管」という。
【0003】
このような復水系統を有する火力プラントを長期間停止させる時(ボイラ保管時)には、火力プラント停止中(ボイラ停止中)に復水系統のボイラや配管等に腐食が発生するのを防止するために、復水系統の各部(ボイラ、脱気器、配管等)に、火力プラントの運転時における薬剤溶液(低濃度薬剤溶液)の濃度より高い濃度の薬剤溶液(高濃度薬剤溶液)を溜めておく必要がある。さらに、高濃度薬剤溶液の濃度を均一にする必要がある。
従来の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法では、まず、復水系統のボイラ、給水用配管、脱気器、復水用配管内等に残留している低濃度薬剤溶液を排水し、その後、濃度を均一に所定濃度に調整した薬剤溶液(高濃度薬剤溶液)を復水器で生成し、生成した高濃度薬剤溶液を復水器から復水用配管、脱気器、給水用配管、ボイラ等に供給して溜める方法を用いている。
また、このような復水系統を有する火力プランを、長期間停止している状態から運転を開始させる時(ボイラ復旧時)には、復水系統の各部に溜められている薬剤溶液(高濃度薬剤溶液)の濃度を、火力プラントの運転(ボイラの運転)に適した濃度(低濃度)にする必要がある。
従来の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法では、まず、復水系統に設けられているボイラ、給水用配管、脱気器、復水用配管内等に残留している高濃度薬剤溶液を排水し、その後、濃度を均一に低濃度に調整した薬剤溶液(低濃度薬剤溶液)を復水器で生成し、生成した低濃度薬剤溶液を復水器から復水用配管、脱気器、給水用配管、ボイラ等に供給して溜める方法を用いている。
ボイラ保管時における復水系統内の薬剤溶液の濃度を均一にする技術は、特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−196506号公報
【特許文献2】
特開昭62−233606号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、従来の、ボイラ保管時あるいはボイラ復旧時におけるボイラの管理方法は、復水系統のボイラ、給水用配管、脱気器及び復水用配管内等に残留している薬剤溶液を排水した後、高濃度薬剤溶液あるいは低濃度薬剤溶液を復水系統の復水器、復水用配管、脱気器、給水用配管、ボイラ等に溜める方法を用いている。
ここで、復水系統のボイラ、脱気器は大容量であるが構造が簡単であり、また、ボイラ、脱気器に設けられている排水弁は大容量で少数であるため、ボイラ、脱気器内の薬剤溶液を排水する際の作業量は少なく、排水時間も短い。これに対し、復水系統の配管(給水用配管、復水用配管)は小容量(単位時間当たりの流量が少ない)で配管系統が複雑であり、また、配管に設けられている排水弁は小容量で数も多いため、配管内の薬剤溶液を排水する際の作業量(操作する排水弁の数)が多く、排水時間も長くかかる。
このため、従来のボイラの管理方法では、ボイラ保管時あるいはボイラ復旧時における作業量が多く、また、作業が完了するまでの作業時間も長時間を要している。
そこで、本発明は、ボイラ保管時あるいはボイラ復旧時における作業量を軽減することができるとともに、作業時間を短縮することができるボイラの管理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりのボイラの管理方法である。
請求項1に記載のボイラの管理方法では、ボイラ保管時に、復水器、復水用配管及び脱気器内に薬剤溶液(例えば、低濃度薬剤溶液)が残留している状態で、復水器、復水用配管及び脱気器を含む循環路を形成して所定濃度の薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)を生成し、生成した所定濃度の薬剤溶液を脱気器からボイラに供給した後、ボイラ内に薬剤を注入してボイラ内の薬剤溶液の濃度を調整する(例えば、高濃度に調整する)。本発明では、復水用配管及び脱気器内に残留している薬剤溶液を排水する作業が不要であるため、作業量を軽減することができるとともに、作業時間を短縮することができる。さらに、復水器用配管及び脱気器内に残留している薬剤溶液(例えば、低濃度薬剤溶液)を使用することができるため、所定濃度の薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)を生成する際の水や薬剤の使用量を軽減することができる。これにより、ボイラ保管時におけるコストを軽減することができる。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりのボイラの管理方法である。
請求項2に記載のボイラの管理方法では、復水用配管、脱気器、給水用配管及びボイラ内に薬剤溶液(例えば、低濃度薬剤溶液)が残留している状態で循環路により所定濃度の薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)を生成する。本発明では、ボイラ及び給水用配管内に残留している薬剤溶液を排水する作業も不要であるため、作業量をより軽減することができるとともに、作業時間をより短縮することができる。ここで、脱気器内の所定濃度の薬剤溶液のボイラへの供給を、例えば、給水ポンプを用いて行えば、給水用配管内に残留している薬剤溶液(例えば、低濃度薬剤溶液)を所定濃度の薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)に迅速に入れ替えることができ、作業時間をより短縮することができる。さらに、ボイラ及び給水用配管内に残留している薬剤溶液(例えば、低濃度薬剤溶液)を使用することができるため、ボイラ内に所定濃度の薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)を溜める際の水や薬剤の使用量を軽減することができ、ボイラ保管時におけるコストをより軽減することができる。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりのボイラの管理方法である。
請求項3に記載のボイラの管理方法では、所定濃度の薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)をボイラに供給する前に、ボイラ内に残留している薬剤溶液(例えば、低濃度薬剤溶液)の一部を排水しておく。ボイラ保管時における薬剤溶液の濃度はボイラ運転時における薬剤溶液の濃度に比べて非常に高い。また、所定濃度の薬剤溶液をボイラに供給する際、例えば、ボイラ内の液面レベルを超える薬剤溶液は排水される。このため、ボイラ内に残留している低濃度の薬剤溶液の一部を予め排水しておくことにより、所定濃度の薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)をボイラに供給する際に所定濃度の薬剤溶液を有効に利用することができ、ボイラ内の薬剤溶液の濃度を調整するために必要な薬剤の量を軽減することができる。
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりのボイラの管理方法である。
請求項4に記載のボイラの管理方法では、循環路により所定濃度の薬剤溶液を生成する工程と、ボイラ内に残留している薬剤溶液の一部を排水する工程を並行して行う。これにより、ボイラ保管時の作業時間を一層短縮することができる。
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりのボイラの管理方法である。
請求項5に記載のボイラの管理方法では、所定濃度の薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)をボイラに供給する前に、給水用配管内の薬剤溶液(例えば、低濃度薬剤溶液)の一部を排水する。これにより、給水用配管内に供給された所定濃度の薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)の濃度が給水用配管内に残留している薬剤溶液(例えば、低濃度薬剤溶液)によって低下するのを抑制することができるため、給水用配管内に所定濃度の薬剤溶液を確実に溜めることができる。
また、本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりのボイラの管理方法である。
請求項6に記載のボイラの管理方法では、少なくとも復水用配管及び給水用配管内に薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)が残留している状態で、復水器内の薬剤溶液の濃度を調整(例えば、低濃度に調整)し、次に、残留している薬剤溶液を排水した脱気器に対して、当初は脱気器に供給された薬剤溶液が排水される状態で復水器から薬剤溶液を供給して溜め、次に、残留している薬剤溶液を排水したボイラに対して、当初はボイラに供給された薬剤溶液が排水される状態で脱気器から薬剤溶液を供給する。本発明では、復水用配管あるいは給水用配管内に残留している薬剤溶液(例えば、高濃度薬剤溶液)を、復水器から脱気器に供給する薬剤溶液あるいは脱気器からボイラに供給する薬剤溶液(例えば、低濃度薬剤溶液)によって脱気器あるいはボイラに押し出し、脱気器あるいはボイラに設けられている大容量の排水弁から排水する。これにより、ボイラ復旧時に、復水用配管及び給水用配管内に残留している薬剤溶液を排水する必要がないため、作業量を軽減することができるとともに、作業時間を短縮することができる。
また、本発明の第7発明は、請求項7に記載されたとおりのボイラの管理方法である。
請求項7に記載のボイラの管理方法では、復水器内の薬剤溶液の濃度を調整する工程と脱気器内に残留している薬剤溶液を排水する工程を並行して行う。これにより、ボイラ復旧時の作業時間をより短縮することができる。
また、本発明の第8発明は、請求項8に記載されたとおりのボイラの管理方法である。
請求項8に記載のボイラの管理方法では、復水器内の薬剤溶液の濃度を調整する工程と脱気器及びボイラ内に残留している薬剤溶液を排水する工程を並行して行う。これにより、ボイラ復旧時の作業時間を一層短縮することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、図2に示されている復水系統を有し、図1に概略構成図が示されている火力発電プラントに本発明を適用した場合について説明する。
まず、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法について説明する。
【0008】
従来の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法を、図6〜図12を参照して説明する。
例えば、火力発電プラントを長期間停止させる場合(ボイラ保管時)には、まず、復水系統内に残留している薬剤溶液(低濃度薬剤溶液)を排水する。例えば、図6に示すように、脱気器14、ボイラ17に設けられている排水弁、復水器11と脱気器14間に設けられている復水用配管(復水ポンプ12、低圧給水加熱器13を含む)、脱気器14とボイラ17間に設けられている給水用配管(給水ポンプ15、高圧給水加熱器16を含む)に設けられている排水弁を開けて(開制御して)、脱気器14内、ボイラ17内、復水用配管内、給水用配管内に残留している低濃度薬剤溶液を排水する。復水器11内には、調整された濃度の薬剤溶液を生成するために、低濃度薬剤溶液を残留させておく。
次に、図7に示すように、復水器11、復水ポンプ12及び循環用管路を含む循環路を形成し、循環ポンプ12を作動させて復水器11内の薬剤溶液を循環させる。この時、復水器11に薬剤(腐食防止剤)と水を注入することによって、復水器11内の薬剤溶液の濃度を、ボイラ保管時に適した濃度(高濃度)に調整する。
次に、図8に示すように、復水ポンプ12を作動させ、復水器11内の高濃度薬剤溶液を復水用配管を介して脱気器14に供給する。
次に、図9に示すように、給水ポンプ15を作動させ、脱気器14内の高濃度薬剤溶液を給水用配管を介してボイラ17に供給する。
【0009】
ここで、復水器11で生成した高濃度薬剤溶液は、復水用配管、脱気器、給水用配管にも供給されるため、復水器11で生成した高濃度薬剤溶液1回分ではボイラ17内に高濃度薬剤溶液が満杯とならない。
このため、図10に示すように、図7で示した循環路と同様の、復水器11、復水ポンプ12、循環用管路を含む循環路を構成し、再度、復水器11内にポンプ停止時に適した濃度の薬剤溶液(高濃度薬剤溶液)を生成する。
次に、図11に示すように、復水ポンプ12を作動させ、復水器11内の高濃度薬剤溶液を復水用配管を介して脱気器14に供給する。
次に、図12に示すように、給水ポンプ15を作動させ、脱気器14内の高濃度薬剤溶液を給水用配管を介してボイラ17に、ボイラ17内に高濃度薬剤溶液が満杯になるまで供給する。
【0010】
以上のように、従来の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法は、最初に、ボイラ、給水用配管、脱気器及び復水用配管内に残留している低濃度薬剤溶液を排水する作業を行う。このため、給水用配管及び復水用配管に設けられている多数の排水弁を開ける必要があり、作業量が多い。さらに、給水用配管内及び復水用配管内に残留している薬剤溶液の排水が完了するまでに長時間を要する。
また、復水系統の各部に残留している低濃度薬剤溶液を利用しないため、高濃度薬剤溶液を生成するために使用する水や薬剤の量が多い。
また、復水器で高濃度薬剤溶液を生成する工程を数回(例えば、2回)行う必要があり、この点でも作業時間が長くなる。
【0011】
これに対し、本発明の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法では、作業量を軽減することができるとともに、作業時間を短縮することができる。さらに、復水系統内の低濃度薬剤溶液を利用するため、高濃度薬剤溶液を生成するために使用する水や薬剤の量を減少させることができる。
本発明の、ボイラ保管時におけるボイラの保管方法の一実施の形態を、図3〜図5を参照して説明する。
火力発電プラントを長期間停止させる場合には、まず、ボイラ17、給水用配管、脱気器14、復水用配管及び復水器11内に薬剤溶液(低濃度薬剤溶液)が残留している状態で、例えば、図3に示すように、復水器11、復水用配管(復水ポンプ12、低圧給水加熱器13を含む)、脱気器14及び循環用管路を含む循環路を形成する。
そして、復水ポンプ12を作動させ、復水器11、復水用配管及び脱気器14内の薬剤溶液を循環路内で循環させる。この時、復水器11に薬剤(腐食防止剤)と水を注入することによって、循環路内(復水器11、復水用配管及び脱気器14内)の薬剤溶液の濃度をボイラ保管時に適した所定濃度(高濃度)に調整する。
なお、復水器11に注入する薬剤と水の量は、脱気器14内に所定量の薬剤溶液が溜まるように(例えば、脱気器14内の液面のレベルが上限レベルに達するように)調整する。また、薬剤と水を注入する箇所は、復水器に限定されず、循環路の任意の箇所でよい。また、循環路内の薬剤溶液の濃度を所定濃度(高濃度)に調整する方法としては、種々の方法を用いることができるが、循環路内の薬剤溶液の濃度を測定し、測定濃度が所定濃度(高濃度)になるように薬剤と水の注入量を調整する方法を用いるのが好ましい。
【0012】
次に、図4に示すように、給水ポンプ15を作動させ、脱気器14内の所定濃度の薬剤溶液(高濃度薬剤溶)を給水用配管を介してボイラ17に供給する。これにより、給水配管内に残留している薬剤溶液(低濃度薬剤溶液)は、脱気器14から供給される薬剤溶液(高濃度薬剤溶液)によって入れ替えられる(押し出される)。
脱気器14からボイラ17に供給する高濃度薬剤溶液の量は、適宜設定することができる。例えば、給水ポンプ15を所定時間作動させる方法を用いたり、ボイラ17内の液面レベルが上限レベルに達するまで高濃度薬剤溶液をボイラ17に供給する方法を用いることができる。
次に、図5に示すように、ボイラ17に設けられている循環ポンプ18を作動させ、ボイラ17内の薬剤溶液を循環させる。この時、ボイラ17に薬剤を注入してボイラ17内の薬剤溶液の濃度を所定濃度(高濃度)に調整する。ボイラ17内の薬剤溶液の濃度を所定濃度に調整する方法としては、種々の方法を用いることができるが、ボイラ17内の薬剤溶液の濃度を測定し、測定濃度が所定濃度(高濃度)となるように薬剤の注入量を調整する方法を用いるのが好ましい。
【0013】
脱気器14からボイラ17に高濃度薬剤溶液を供給する時、少なくとも給水配管内に残留している低濃度薬剤溶液が高濃度薬剤溶液に入れ替えられる量の高濃度薬剤溶液を供給する必要がある。この場合、ボイラ17内の薬剤溶液の量が所定量を超える(例えば、液面のレベルが上限レベルを超える)ことがある。通常、ボイラ17には、ボイラ17内の薬剤溶液の量が所定量を超えた場合(例えば、液面レベルが上限レベルを超えた場合)、所定量を超えた薬剤溶液を排水する液量調整装置が設けられている。このため、脱気器14からボイラ17に高濃度薬剤溶液を供給する時に、ボイラ17内の薬剤溶液の量が所定量を超えると、所定量を超えた薬剤溶液が外部に排水される。
ここで、ボイラ運転時における薬剤溶液の濃度(低濃度)は、ボイラ保管時における薬剤溶液の濃度(高濃度)に比べて非常に低い。このため。脱気器14からボイラ17に高濃度薬剤溶液を供給する時に、ボイラ17内の薬剤溶液の量が所定量を超えて外部に排水されると、ボイラ17に供給された高濃度薬剤溶液を効率よく利用することができない。この場合には、例えば、ボイラ17内の薬剤溶液の濃度を所定濃度(高濃度)に調整するためにボイラ17に注入する薬剤の量が増加し、コストが増加する。
したがって、脱気器14からボイラ17に高濃度薬剤溶液を供給する前に、ボイラ17内に残留している低濃度薬剤溶液の一部を、例えば、排水弁により排水しておくのが好ましい。排水する量は、適宜調整することができる。例えば、排水弁の開時間を調整する方法、あるいは、ボイラ内の液面のレベルが所定レベルになるまで排水弁を開制御する方法を用いることができる。
なお、ボイラ17内の薬剤溶液の一部を排水する処理は、前記した循環路により所定濃度の薬剤溶液(高濃度薬剤溶液)を生成する処理と並行して行うのが好ましい。ボイラ17内の薬剤溶液の一部の排水処理と循環路による高濃度薬剤溶液の生成処理を並行して行うことにより、作業時間をより短縮することができる。
【0014】
以上のように、本実施の形態では、ボイラ17、給水用配管、脱気器14及び復水用配管内に残留している低濃度薬剤溶液、特に、給水用配管及び復水用配管内に残留している低濃度薬剤溶液を排水する必要がない。このため、ボイラ17、給水用配管、脱気器14及び復水用配管に設けられている排水弁、特に、給水用配管及び復水用配管に設けられている排水弁を操作する作業が不要となり、作業量を軽減することができる。これにともない、ボイラ17、給水用配管、脱気器14及び復水用配管内に残留している低濃度薬剤溶液が排水されるまで待機する必要がない(排水時間を作業時間から削除することができる)ため、作業時間を短縮することができる。
また、復水器11、復水用配管及び脱気器14内に残留している低濃度薬剤溶液を用いてボイラ保管時に適した所定濃度の薬剤溶液(高濃度薬剤溶液)を生成するため、高濃度薬剤溶液を生成するために必要な薬剤や水の量を軽減することができる。したがって、ボイラ保管時のコストを軽減することができる。
さらに、ボイラ17内には低濃度薬剤溶液が残留しているため、脱気器14からボイラ17に供給する高濃度薬剤溶液の量は従来例に比べて少量でよい。このため、復水器11、復水用配管及び脱気器14を含む循環路により高濃度薬剤溶液を生成する工程を1回行うだけで、ボイラ17に供給するのに十分な量の高濃度薬剤溶液を生成することができる。これによっても、作業時間を短縮することができる。
なお、本実施の形態のボイラ保管時におけるボイラの管理方法を用いた場合、従来例に比べて、作業時間を1/6に短縮することができ、排水される水の量を1/5に軽減することができた。
【0015】
本発明のボイラ保管時におけるボイラの管理方法は、前記した実施の形態で説明した方法に限定されず種々の変更、追加、削除が可能である。
例えば、ボイラ17、給水用配管、脱気器14、復水用配管および復水器11内に低濃度薬剤溶液が残留している状態で、復水器11、復水用配管及び脱気器14を含む循環路により高濃度薬剤溶液を生成したが、少なくとも脱気器14、復水用配管及び復水器内に薬剤溶液が残留している状態で循環路により高濃度薬剤溶液を生成すればよい。この場合には、少なくとも脱気器14及び復水用配管内に残留している低濃度薬剤溶液を排水する必要がないため、作業量を軽減することができるとともに、作業時間を短縮することができる。
また、給水用配管内に低濃度薬剤溶液が残留している状態で脱気器14からボイラ17に高濃度薬剤溶液を供給することによって、給水用配管内の低濃度薬剤溶液を高濃度薬剤溶液に入れ替える方法を用いたが、給水用配管内に残留している低濃度用薬剤溶液を排水した後に、脱気器14からボイラ17に高濃度薬剤溶液を供給する方法を用いてもよい。この場合には、給水用配管内に残留している低濃度薬剤溶液を排水させるために、給水用配管に設けられている排水弁を操作する作業が必要となるとともに、給水用配管内に残留している低濃度薬剤溶液が排水されるまで待機する必要があり、その分作業量が増加するとともに、作業時間が長くなる。しかしながら、給水用配管内に正確に所定濃度に調整された高濃度薬剤溶液を供給することができるため、ボイラ保管時における給水用配管内の腐食等を確実に防止することができる。なお、この場合には、ボイラ17内の薬剤溶液の一部を予め排水させる処理を省略することができ、高濃度薬剤溶液を効率よく利用することができる。
また、火力発電プラントに適用した場合について説明したが、本発明の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法は火力発電プラント以外の種々の火力プラントに適用することができる。
【0016】
次に、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法について説明する。
従来の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法を、図16〜図19を参照して説明する。
火力発電プラントを長期間停止させている状態から運転を開始する場合(ボイラ復旧時)には、まず、復水系統内の薬剤溶液(高濃度薬剤溶液)を排水する。例えば、図16に示すように、脱気器14、ボイラ17、復水器11と脱気器14間に設けられている復水用配管(復水ポンプ12、低圧給水加熱器13を含む)、脱気器14とボイラ17間に設けられている給水用配管(給水ポンプ15、高圧給水加熱器16を含む)に設けられている排水弁を開けて、脱気器14、ボイラ17、復水用配管、給水用配管内に残留している高濃度薬剤溶液を排水する。復水器11内には、調整された濃度の薬剤溶液を生成するために、高濃度薬剤溶液を残留させておく。
次に、図17に示すように、脱気器14に設けられている排水弁を開けた状態で復水ポンプ12を作動させ、復水器11内に残留している高濃度薬剤溶液を復水用配管を介して脱気器14に供給し、脱気器に設けられている排水弁から排水する。復水器11内の薬剤溶液の排出が終了すると(例えば、復水器11内の液面レベルが下限レベルに達すると)、復水ポンプ12の作動を停止させた後、復水器11に水を注入して復水器11内の薬剤溶液の濃度を低下させる。復水器11内への水の注入が終了すると(例えば、復水器内の液面レベルが上限レベルに達すると)、復水器11内の薬剤溶液の濃度を測定する。測定濃度がボイラの運転に支障とならない濃度(低濃度)に低下していない場合には、復水ポンプ12を作動させ、復水用配管を介して脱気器14に供給し、脱気器14に設けられている排水弁から排水する。以上の処理を、測定濃度がボイラの運転に支障とならない濃度(低濃度)に低下するまで繰り返す。
【0017】
復水器11内の薬剤溶液の濃度がボイラの運転に支障がない濃度(低濃度)に低下すると、図18に示すように、脱気器14に設けられている排水弁を閉じる。そして、復水ポンプ12を作動させ、復水器11内の低濃度薬剤溶液を復水用配管を介して脱気器14に供給する。この時、復水器11に水を注入しながらから復水器11内の低濃度薬剤溶液を脱気器14に供給し、脱気器14内に低濃度薬剤溶液を所定量に達するまで(例えば、脱気器14内の液面レベルが上限レベルに達するまで)供給する。
次に、図19に示すように、給水ポンプ15を作動させ、脱気器14内の低濃度薬剤溶液を給水用配管を介してボイラ17に供給する。
【0018】
以上のように、従来の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法は、最初に、脱気器14、ボイラ17、給水用配管及び復水用配管内に残留している高濃度薬剤溶液を排水する。このため、脱気器14、ボイラ17、給水用配管及び復水用配管に設けられている排水弁、特に、給水用配管及び復水用配管に設けられている多数の排水弁を操作する必要があり、作業量が多い。
また、給水用配管及び復水用配管内に残留している高濃度薬剤溶液の排水が完了するまでに長時間を要するため、作業時間が長くなる。
【0019】
これに対し、本発明の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法では、作業量を軽減することができるとともに、作業時間を短縮することができる。
本発明の、ボイラ復旧時におけるボイラの保管方法の一実施の形態を、図13〜図15を参照して説明する。
火力発電プラントを長期間停止させている状態から運転を開始する場合(ボイラ復旧時)には、例えば、図13に示すように、脱気器14及びボイラ17に設けられている排水弁を開けて、脱気器14及びボイラ17内に残留している高濃度薬剤溶液を排水する。
また、復水器11、復水ポンプ12及び循環用管路を含む循環路を形成し、復水器11内の高濃度薬剤溶液を循環路に循環させる。この時、復水器11に水を注入することによって、循環路内の高濃度薬剤溶液の濃度を、ボイラの運転に支障がない濃度(低濃度)に調整する。循環路内の薬剤溶液の濃度を調整する方法としては、種々の方法を用いることができるが、循環路内の薬剤溶液の濃度を測定し、測定濃度が所定濃度(低濃度)になるまで水を注入する方法を用いるのが好ましい。
なお、例えば、復水器11内の液面レベルが上限レベルを超えると、液量調整装置により、上限レベルを超える薬剤溶液は復水器11から排水される。
脱気器14及びボイラ17内に残留している高濃度薬剤溶液の排水処理と復水器11内の高濃度薬剤溶液の濃度を低濃度に調整する処理は、並行して行うのが好ましい。これにより、作業時間が短縮される。
【0020】
次に、図14に示すように、復水ポンプ12を作動させ、復水器11内の、濃度が調整された薬剤溶液(低濃度薬剤溶液)を復水用配管を介して脱気器14に供給する。
ここで、復水用配管内には高濃度薬剤溶液が残留しているため、復水器11内の低濃度薬剤溶液を復水用配管を介して脱気器14に供給すると、供給開始当初は、復水用配管内に残留している高濃度薬剤溶液が脱気器14側に押し出される(高濃度薬剤溶液が低濃度薬剤溶液に入れ替わる)。したがって、復水器11から脱気器14に低濃度薬剤溶液を供給する時には、供給開始当初の間、脱気器14に設けられている排水弁を開けた状態とし、復水用配管から脱気器に押し出された高濃度薬剤溶液を脱気器に設けられている排水弁から排水する。
復水器11から脱気器14への低濃度薬剤溶液の供給開始時における、脱気器14に設けられている排水弁を開制御する時間は、適宜設定可能である。例えば、脱気器から排出される薬剤溶液の濃度あるいは復水用配管内の薬剤溶液の濃度が設定濃度まで低下した時点で排水弁を閉じる方法や、排水弁を設定時間だけ開制御する方法等を用いることができる。
そして、例えば、復水用配管内の薬剤溶液の濃度が設定濃度以下になると、脱気器14に設けられている排水弁を閉じる。これにより、復水器11から脱気器14に供給された低濃度薬剤溶液が脱気器14内に溜まる。
復水器11から脱気器14への低濃度薬剤溶液の供給の停止条件は、適宜設定することができる。例えば、脱気器14内の液面レベルが上限レベルに達した時点で低濃度薬剤溶液の供給を停止する方法や、所定量の低濃度薬剤溶液を復水器11から脱気器14に供給した時点あるいは供給開始時から所定時間経過した時点で低濃度薬剤溶液の供給を停止する方法等を用いることができる。
【0021】
次に、図15に示すように、給水ポンプ15を作動させ、脱気器14内の低濃度薬剤溶液を給水用配管を介してボイラ17に供給する。
ここで、給水用配管内には高濃度薬剤溶液が残留しているため、脱気器14内の低濃度薬剤溶液を給水用配管を介してボイラ17に供給すると、供給開始当初は、給水用配管内に残留している高濃度薬剤溶液がボイラ17側に押し出される。したがって、脱気器14からボイラ17に低濃度薬剤溶液を供給する時には、供給開始当初の間、ボイラ17に設けられている排水弁を開けた状態とし、給水用配管からボイラ17に押し出された高濃度薬剤溶液をボイラ17に設けられている排水弁から排水する。
脱気器14からボイラ17への低濃度薬剤溶液の供給開始時における、ボイラ17に設けられている排水弁を開制御する時間は、適宜設定可能である。例えば、ボイラから排出される薬剤溶液の濃度あるいは給水用配管内の薬剤溶液の濃度が設定濃度まで低下した時点で排水弁を閉じる方法や、排水弁を設定時間だけ開制御する方法等を用いることができる。
そして、例えば、給水用配管内の薬剤溶液の濃度が設定濃度以下になると、ボイラ17に設けられている排水弁を閉じる。これにより、脱気器14からボイラ17に供給された低濃度薬剤溶液がボイラ17内に溜まる。
脱気器14からボイラ17への低濃度薬剤溶液の供給の停止条件は、適宜設定することができる。例えば、ボイラ17内の液面レベルが上限レベルに達した時点で低濃度薬剤溶液の供給を停止する方法や、所定量の低濃度薬剤溶液を脱気器14からボイラ17に供給した時点あるいは供給開始時から所定時間経過した時点で低濃度薬剤溶液の供給を停止する方法等を用いることができる。
なお、この時、循環ポンプ18を作動させ、ボイラ17内の薬剤溶液を循環させてボイラ17内の薬剤溶液の濃度を均一に調整するのが好ましい。
【0022】
以上のように、本実施の形態では、給水用配管及び復水用配管内に残留している高濃度薬剤溶液を排水する必要がない。このため、給水用配管及び復水用配管に設けられている排水弁を操作する作業が不要となり、作業量を軽減することができる。これにともない、給水用配管及び復水用配管内に残留している高濃度薬剤溶液が排水されるまで待機する必要がない(排水時間を作業時間から削除することができる)ため、作業時間を短縮することができる。
なお、本実施の形態のボイラ復旧時におけるボイラの管理方法を用いた場合、従来例に比べて、作業時間を1/2に短縮することができた。
【0023】
本発明の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法は、前記した実施の形態で説明した方法に限定されず種々の変更、追加、削除が可能である。
例えば、脱気器14及びボイラ17内に残留している高濃度薬剤溶液の排水処理と復水器11内の高濃度薬剤溶液の濃度を低下させる処理を並行して行ったが、異なるタイミングで行ってもよい。
また、復水器を含む循環路を形成し、復水器11内の高濃度薬剤溶液を循環路に循環させながら高濃度薬剤溶液の濃度を低下させたが、復水器11内の高濃度薬剤溶液の濃度を低下させる方法はこれに限定されない。例えば、循環路を形成することなく、復水器11内に水を注入して高濃度薬剤溶液の濃度を低下させることもできる。
また、脱気器14やボイラ17内に残留している高濃度薬剤溶液を排水する際には、全部ではなく一部を排水してもよい。
また、火力発電プラントに適用した場合について説明したが、本発明の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法は火力発電プラント以外の種々の火力プラントに適用することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜請求項8に記載のボイラの管理方法を用いれば、ボイラ保管時あるいはボイラ復旧時における作業量を軽減することができるとともに、作業時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】火力発電プラントの一例の概略構成図である。
【図2】図1に示した火力発電プラントの復水系統の概略構成図である。
【図3】本発明の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法の一実施の形態を説明する図である。
【図4】本発明の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法の一実施の形態を説明する図である。
【図5】本発明の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法の一実施の形態を説明する図である。
【図6】従来の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【図7】従来の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【図8】従来の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【図9】従来の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【図10】従来の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【図11】従来の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【図12】従来の、ボイラ保管時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【図13】本発明の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法の一実施の形態を説明する図である。
【図14】本発明の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法の一実施の形態を説明する図である。
【図15】本発明の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法の一実施の形態を説明する図である。
【図16】従来の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【図17】従来の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【図18】従来の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【図19】従来の、ボイラ復旧時におけるボイラの管理方法を説明する図である。
【符号の説明】
11 復水器
12 復水ポンプ
13 低圧給水加熱器
14 脱気器
15 給水ポンプ
16 高圧給水加熱器
17 ボイラ
18 循環ポンプ
Claims (8)
- 復水器、脱気器、ボイラ、復水器と脱気器間に設けられた復水用配管、脱気器とボイラ間に設けられた給水用配管を備える火力プラントにおけるボイラ保管時のボイラの管理方法であって、
少なくとも復水器、復水用配管及び脱気器内に薬剤溶液が残留している状態で、復水器、脱気器及び復水用配管を含む循環路に薬剤を注入して所定濃度の薬剤溶液を生成する工程と、
循環路により生成した所定濃度の薬剤溶液を脱気器から給水用配管を介してボイラに供給する工程と、
ボイラ内に薬剤を注入してボイラ内の薬剤溶液の濃度を調整する工程と、
を備えるボイラの管理方法。 - 請求項1に記載のボイラの管理方法であって、循環路により所定濃度の薬剤溶液を生成する工程は、復水器、復水用配管、脱気器、給水用配管及びボイラ内に薬剤溶液が残留している状態で行うボイラの管理方法。
- 請求項2に記載のボイラの管理方法であって、循環路により生成した所定濃度の薬剤溶液を脱気器から給水用配管を介してボイラに供給する工程の前に、ボイラ内に残留している薬剤溶液の一部を排水する工程を備えるボイラの管理方法。
- 請求項3に記載のボイラの管理方法であって、循環路により所定濃度の薬剤溶液を生成する工程と、ボイラ内に残留している薬剤溶液の一部を排水する工程を並行して行うボイラの管理方法。
- 請求項2に記載のボイラの管理方法であって、循環路により生成した所定濃度の薬剤溶液を脱気器から給水用配管を介してボイラに供給する工程の前に、給水用配管内の薬剤溶液を排水する工程を備えるボイラの管理方法。
- 復水器、脱気器、ボイラ、復水器と脱気器間に設けられた復水用配管、脱気器とボイラ間に設けられた給水用配管を備える火力プラントにおけるボイラ復旧時のボイラの管理方法であって、
少なくとも復水用配管及び給水用配管内に薬剤溶液が残留している状態で、復水器に水を注入して復水器内の薬剤溶液の濃度を調整する工程と、
脱気器内に残留している薬剤溶液を排水する工程と、
供給開始当初は脱気器内に供給された薬剤溶液が排水される状態で、復水器から復水用配管を介して薬剤溶液を脱気器に供給する工程と、
ボイラ内に残留している薬剤溶液を排水する工程と、
供給開始当初はボイラ内に供給された薬剤溶液が排水される状態で、脱気器から給水用配管を介して薬剤溶液をボイラに供給する工程と、
を備えるボイラの管理方法。 - 請求項6に記載のボイラの管理方法であって、復水器内の薬剤溶液の濃度を調整する工程と脱気器内に残留している薬剤溶液を排水する工程を並行して行うボイラの管理方法。
- 請求項6に記載のボイラの管理方法であって、復水器内の薬剤溶液の濃度を調整する工程と脱気器及びボイラ内に残留している薬剤溶液を排水する工程を並行して行うボイラの管理方法。
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