JP2004169984A - 復水器および、該復水器の抽気方法 - Google Patents
復水器および、該復水器の抽気方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】復水器内に圧力分布が生じた場合でも、正常に不凝縮ガスが抽気されるように、強制的に抽気可能な復水器を提供する。
【解決手段】本発明の復水器1は、蒸気を流入させる蒸気流入口2と、流入した蒸気を凝縮する複数の冷却管8及び蒸気に混入した不凝縮ガスを抽出する複数の小孔24を配設した抽出管22からなる管巣12と、不凝縮ガスを外部に排出するために抽出管に接続された排出管28と、冷却管で凝縮された凝縮液を流出させる凝縮液出口10と、管巣を取り囲む枠体14と、冷却管に冷却水を供給する冷却水流入側の水室4と、冷却管から流出した冷却水を外部に排出する冷却水流出側の水室6と、管巣を複数個のスパン18に区分するように冷却管の軸方向に所定間隔を開けて配設された複数の支持板16とを備え、復水器内部の圧力分布に対応して、スパン毎に抽出管からの不凝縮ガスの抽気量を異ならせる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の復水器1は、蒸気を流入させる蒸気流入口2と、流入した蒸気を凝縮する複数の冷却管8及び蒸気に混入した不凝縮ガスを抽出する複数の小孔24を配設した抽出管22からなる管巣12と、不凝縮ガスを外部に排出するために抽出管に接続された排出管28と、冷却管で凝縮された凝縮液を流出させる凝縮液出口10と、管巣を取り囲む枠体14と、冷却管に冷却水を供給する冷却水流入側の水室4と、冷却管から流出した冷却水を外部に排出する冷却水流出側の水室6と、管巣を複数個のスパン18に区分するように冷却管の軸方向に所定間隔を開けて配設された複数の支持板16とを備え、復水器内部の圧力分布に対応して、スパン毎に抽出管からの不凝縮ガスの抽気量を異ならせる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気を凝縮する復水器に関し、特に、復水器内に配設される抽出管からの不凝縮ガスの抽気量をスパン毎に異ならせる復水器と、該復水器による抽気方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
復水器は、タービンから排出される蒸気を凝縮して真空状態を作り出す熱交換器であり、通常、1000〜10000本の冷却管が用いられ、冷却管の集まりとして管巣が形成される。蒸気に混入する不凝縮ガスを排出するために、管巣の内部には、抽出管が設けられている。復水器内へ流入した蒸気は、管巣へ導かれ、冷却管の外表面で凝縮され凝縮液として復水器から流出し、未凝縮の蒸気と不凝縮ガスとは、抽出管を介して抽出され、エジェクタ等の真空ポンプにより系外へ排気される。
【0003】
復水器の内部に配設された冷却管は、この冷却管の軸方向に所定間隔を隔てて配置された10枚前後の支持板により支持され、また、管巣は、これらの複数の支持板により複数個のスパンに区分され、一つのスパン内での蒸気流は、二次元的な流れとなる。冷却水は、冷却管の中を軸方向に流れるため、冷却水温度は、冷却水流入側より冷却水流出側のスパンほど高くなる。そのため、冷却水温度の変化により復水器内のスパンに圧力分布が生じてしまい、圧力が高いスパンからのみ不凝縮ガスが抽出されてしまうため、正常な抽気が行えずに、復水器の性能が低下する。
【0004】
このような冷却水温度変化による不具合を解消するために、管巣の中央に設置された抽出管内部の蒸気圧力を、冷却水流入温度における飽和蒸気圧近くまで低下させるように、スパン毎の抽出管表面に穿設されたノズル孔の総断面積を分布させるものがある(例えば、特許文献1参照)。すなわち、特許文献1のものは、冷却管の内部を流れる冷却水温度が冷却水流入側から冷却水流出側にかけて比例的に変化する点に鑑み、抽出管の表面におけるノズル孔の開け方を、スパン毎に、この温度差に比例させて変化させるものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−101582号公報 (要約、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年におけるタービンの高性能化により復水器がよりコンパクトになり、特許文献1に記したように、復水器内の圧力分布が冷却水流入側から冷却水流出側のスパンにかけて比例的に変化しなくなり、設計仕様(復水器の構造)に応じて復水器毎に独自の圧力分布が生じることが判明し、結局、圧力が高いスパンからのみ抽気されることになり、復水器の性能が低下するという問題点があった。
【0007】
従って、本発明は、上述した従来の技術の問題を解決するためになされたもので、復水器の器内に圧力分布が生じた場合でも、正常に不凝縮ガスが抽気されるように、強制的に抽気可能な復水器及び該復水器による抽気方法を提供することを主な目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、蒸気を流入させる蒸気流入口と、該流入口から流入した蒸気を凝縮する複数の冷却管及び蒸気に混入した不凝縮ガスを抽出する複数の小孔を配設した抽出管からなる管巣と、抽出される前記不凝縮ガスを外部に排出するために前記抽出管に接続された排出管と、前記複数の冷却管で凝縮された凝縮液を流出させる凝縮液出口と、前記管巣を取り囲む枠体と、前記複数の冷却管に冷却水を供給する冷却水流入側の水室と、前記複数の冷却管から流出した冷却水を外部に排出する冷却水流出側の水室と、前記管巣を複数個のスパンに区分するように、前記冷却管の軸方向に所定間隔を開けて配設された複数の支持板とを備える復水器において、該復水器内部の圧力分布に対応して、前記スパン毎に前記抽出管からの前記不凝縮ガスの抽気量を異ならせることを特徴とする。
【0009】
前記抽出管は、軸方向に内部連通した単管であり、前記圧力分布に対応して、前記スパン毎に前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積を異ならせることが好ましい。
【0010】
また、前記抽出管を前記スパンに対応して内部が複数個に分割されている単管として、前記排出管を前記スパン毎に前記抽出管から前記不凝縮ガスを外部に排出するように複数個配設することも望ましい。なお、前記排出管を各々別個独立に前記不凝縮ガスを排出するように構成することもできるし、前記排出管を外部で一本に合流してから前記不凝縮ガスを排出するように構成すると共に前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積を前記スパン毎に異ならせることもできる。
【0011】
さらに、前記抽出管を前記スパン毎に分割された複数個の抽出管として、前記排出管を前記スパン毎に分割された該抽出管から前記不凝縮ガスを外部に排出するように複数個配設することも好ましい。なお、前記排出管を各々別個独立に前記不凝縮ガスを排出するように構成することもできるし、前記排出管を外部で一本に合流してから前記不凝縮ガスを排出するように構成すると共に前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積を前記スパン毎に異ならせることもできる。
【0012】
以上の構成において、前記小孔の総断面積を圧力の高いスパンほど大きく、圧力の低いスパンほど小さくなるように設定することが好ましい。
【0013】
またさらに、前記抽出管を前記スパンの数と同数本の単管抽出管により構成し、該単管抽出管の内の任意の一の単管抽出管を前記スパンの内の任意の一のスパンに各々対応させて対応するスパンの位置にのみ前記小孔を設けるようにすることもできる。この場合、前記単管抽出管は、前記冷却管と同一径にすることが好ましい。
【0014】
前記排気管にはアフタコンデンサを接続することも望ましく、該アフタコンデンサは、前記管巣の内部に位置させることもできる。また、前記スパン毎の前記抽出管の周囲に、下側が開放された矩形のじゃま板を配設することもでき、この場合、前記抽出管を前記じゃま板の内側の最上部に位置させ、さらに、前記抽出管の下側に位置する複数の前記冷却管のさらに下側に空間部を画成することが好ましい。なお、前記圧力分布は、個々の復水器固有の値として事前に計算により求めることができる。
【0015】
本発明の別の局面によれば、復水器の抽気方法は、(i)蒸気を流入させる蒸気流入口、該流入口から流入した蒸気を凝縮する複数の冷却管及び蒸気に混入した不凝縮ガスを抽出する複数の小孔を配設した抽出管からなる管巣、抽出される前記不凝縮ガスを外部に排出するために前記抽出管に接続された排出管、前記複数の冷却管で凝縮された凝縮液を流出させる凝縮液出口、前記管巣を取り囲む枠体、前記複数の冷却管に冷却水を供給する冷却水流入側の水室、前記複数の冷却管から流出した冷却水を外部に排出する冷却水流出側の水室、及び、前記管巣を複数個のスパンに区分するように、前記冷却管の軸方向に所定間隔を開けて配設された複数の支持板、を備える復水器を準備し、(ii)該復水器の構造から内部の圧力分布を計算し、(iii)計算された該圧力分布に対応するように、前記スパン毎に前記不凝縮ガスの抽出量を制御することを特徴とする。
【0016】
前記スパン毎の前記不凝縮ガスの抽出量の制御は、前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積を前記圧力分布に対応するように前記スパン毎に異ならせることにより行うことが好ましいが、前記スパンに対応して前記抽出管の内部を分割し、あるいは前記スパンに対応して前記抽出管を複数個配設し、各スパンに対応する前記抽出管の排気系統を別個独立にすることにより行うこともできる。
【0017】
【作用】
復水器の構造及び冷却水温度の変化により復水器内に複雑な圧力分布が生じる場合でも、例えば、各スパン毎の小孔の総断面積を異ならせたり、抽気管をスパン毎に分割したり、あるいは分散化することで、スパン毎に抽出管からの不凝縮ガスの抽気量を異ならせることができるので、圧力分布に対応するように不凝縮ガスを正常に抽出して、復水器の性能を保つことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施の形態を、添付図面を参照しながら説明するが、図中、同一符号は、同一又は対応部分を示すものとする。
図1は、本発明に係る復水器の第一の実施形態の縦断面図であり、図2は、図1の復水器の概要を示す模式図である。これらの図において、復水器1は、蒸気を流入させるための蒸気流入口2と、冷却水を導入する冷却水流入側の水室4と、冷却水を排出する冷却水流出側の水室6と、水室4からの冷却水を内部に流すことにより蒸気流入口2から流入した蒸気を凝縮する冷却管8と、蒸気流入口2から流入した蒸気中に混入した不凝縮ガスを抽出する抽出管22と、冷却管8で凝縮された凝縮液9を流出させるための凝縮液出口10とを備える。
【0019】
また、管巣12は、複数の冷却管8と抽出管22とで構成され、この管巣12を枠体14が取り囲んでいる。抽出管22は、管巣12のほぼ中央に配置されており、また、凝縮液出口10は、枠体14の底部に配設されている。冷却管8は、この冷却管の軸方向に所定距離を隔てて配設された複数枚の支持板16(本実施形態においては5枚)により支持され、管巣12は、これら5枚の支持板8により、本実施形態においては6個のスパンに区分されている。なお、支持板およびスパンの数は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜、実施状況に応じて設定し得る設計的事項である。
【0020】
本発明の特徴の一つである抽出管22は、上述したように、蒸気流入口2から流入した蒸気中に混入した不凝縮ガスを抽出するためのものであり、この抽出管22の側面には、抽出管内部へ不凝縮ガスを吸引するための小孔24が形成されている。一つのスパン18において抽出管22に形成される小孔24の数(小孔の総断面積)は、スパン18毎に異なっており、復水器1の設計仕様(構造)、すなわち、形状寸法から事前に計算で求められた当該復水器の内部における圧力分布に対応するようになっている。ここで、圧力が高い方のスパン18の区分程、小孔24の総断面積が大きくなるように設定されている。
【0021】
抽出管22の最も排出側のスパン18には、アフタコンデンサ26が設けられている。このアフタコンデンサ26は、小孔24から抽出管22に吸引される未凝縮蒸気と不凝縮ガスとの内、未凝縮蒸気を確実に凝縮するためのものである。抽出管22は、アフタコンデンサ26を介して水室4を貫通し、水室4の外側で排出管28に接続されて、さらに排出管28は、図示しないエジェクタ等の真空ポンプに接続されている。一方、抽出管22の水室6側の端部は、閉塞されている。
【0022】
次に、このように構成された復水器1の作用を説明する。蒸気を凝縮させるための冷却水は、冷却水流入口4aから水室4へ流入し、水室4から複数の冷却管1の内部を流れて水室6へと移送される。そして、水室6の冷却水流出口6aから復水器1の外部へと排出される。一方、蒸気流入口2から復水器1へ流入した蒸気は、管巣12へ導かれ、管巣12を構成する多数の冷却管8の外表面で凝縮されて凝縮液9になり、凝縮液出口10から復水器1の外部へ流出する。
【0023】
また、復水器1へ流入した蒸気中に含まれる不凝縮ガスは、小孔24を介して抽出管22の内部へと吸引される。この際、抽出管22の小孔24の数(総断面積)は、個別の復水器毎の設計仕様から事前に計算で求められたスパン毎の圧力分布に対応するようにスパン毎に適宜設定されているため、各スパンにおいて正常に不凝縮ガスの抽出が行われる。すなわち、圧力が高いスパンにおける小孔の総断面積を大きくし、圧力が低いスパンにおける小孔の総断面積を小さくすることにより、各スパンにおける不凝縮ガスの抽気量が異なり、圧力が高いスパンからのみ抽気がされてしまうことがなくなる。このように、復水器内に複雑な圧力分布が生じる場合でも、事前に計算してその圧力分布を求めて、求めた圧力分布に対応するようにスパン毎の小孔の総断面積を異ならせることにより、不凝縮ガスを正常に抽出することができ、復水器の性能を保つことができる。
【0024】
さらに、抽出管22の内部へ吸引された不凝縮ガスは、アフタコンデンサ26及び排出管28を介して真空ポンプ(図示せず)により系外へ排出されるが、不凝縮ガスと共に抽出管22の内部へ吸引された未凝縮の蒸気は、上述したように、アフタコンデンサ26で凝縮されてから系外へ排出される。このようにアフタコンデンサ26を設けることにより、蒸気の凝縮性を向上させることができる。また、本実施形態のように、アフタコンデンサ26を復水器1の枠体14内に配設することにより、復水器1を備える系全体の構成をよりコンパクトにすることができる。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、例えば、図3に示すように、アフタコンデンサ29を復水器1の外部で排気管28に接続することもできる。なお、以上の実施形態において、抽出管22は、支持板16を貫く単管であるため、製造が容易で、コスト的に有利である。
【0025】
次に、図4を参照しながら、本発明に係る復水器の第二の実施形態を説明する。先の第一実施形態では、抽出管自体が支持板を貫く単管であると共に、抽出管の内部も各スパンを通して連通した構成となっていた。しかしながら、この第二実施形態においては、抽出管30は、管自体は単管であるが、内部が各スパン18毎に分割されている。そのため、各スパン18の抽出管30に各々排出管34〜38が接続されており、これらの排出管34〜38は、復水器の枠体14の外部で合流してからアフタコンデンサ39に接続している。また、スパン18毎の抽出管30に形成された小孔32の総断面積は、第一の実施形態と同様に、事前に計算によって算出された圧力分布に対応するように個々に設定されている。その他の構成は、第一の実施の形態と同様であるため、重複する説明は省略する。
【0026】
このように構成された復水器によれば、不凝縮ガスは、各スパン18の抽出管30毎に異なる適正な流量で抽気されて、排出管34〜38を介して排出されるので、第一の実施形態と同様に不凝縮ガスを正常に抽出して、復水器の性能を保つことができる。また、このように、単管である抽出管30の内部を、スパン毎に分割することにより、冷却管長さ方向の圧力分布に応じた不凝縮性ガスの排出量分布の調整が高精度で可能となる。この不凝縮性ガス排出量分布を季節の冷却水温度変化を考慮して制御することにより、復水器の性能を常に引き出すことができるようになる。
【0027】
また、本実施形態では、各スパンにおける抽出管30からの排出管34〜38を復水器の枠体14の外部で合流させて、排気系統を一本に纏めたが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、例えば、図5に示すように、スパン18毎の抽出管30に接続された排出管34〜38に、各々アフタコンデンサ39を接続して排気するように構成することもできる。このように構成された復水器では、スパン18毎に別個独立して不凝縮ガスの抽気量を制御できるので、スパン毎の個別の圧力分布に応じてより適切に抽気することができる。なお、このように抽気を分散させる場合には、総ての排気管を復水器の同一側に引き出す必要がないため、図5に示すように、右側二つのスパンにおける抽出管からの排気管34および35を水室6の側に引き出し、左側三つのスパンにおける抽出管からの排気管36、37および38を水室4の側に引き出すことができ、排出管の長さを短縮することができる。また、排気系統を別個独立にしたために、スパン毎に不凝縮ガスの抽気を制御できるので、スパン毎の抽出管30の小孔32の総断面積を、必ずしも予め計算により求めた圧力分布に対応するように異ならせて形成する必要はなく、各スパンにおける抽出管の小孔の総断面積を同一にして、圧力分布に応じて抽出ガス流量を制御するようにしても良い。これにより、抽出管の製造がより容易になる。
【0028】
さらに、図6に示すように、アフタコンデンサ39を管巣の内部に配設し、隣接するスパン18における抽出管30と連通させると共に、他のスパンの抽出管30からの排出管34、35および36をこのアフタコンデンサ39に接続させることにより、復水器の全体構成をコンパクトにすることもできる。
【0029】
次に、図7を参照しながら、本発明に係る復水器の第三の実施の形態を説明する。先の実施形態においては、復水器の抽出管自体は単管であったが、この実施形態においては、スパン18毎に抽出管を分割し、各々に排出管を接続するようになっている。詳述するに、復水器は、スパン18毎に配置された複数個の抽出管42〜46を備えており、各抽出管42〜46には、各々排出管48〜52が接続されている。これらの排出管48〜52は、復水器の外部で合流してからアフタコンデンサ54に接続している。また、スパン18毎の抽出管42〜46に形成された小孔47の総断面積は、事前の計算によって求められた圧力分布に対応するように個別に設定されている。その他の構成は、先の実施の形態と同様であるため、重複する説明は省略する。
【0030】
このように構成された復水器によれば、不凝縮ガスは、個々のスパン毎に異なる流量で抽気されるため、復水器内に圧力分布が生じても、正常な抽気を行うことができる。また、このように、スパン毎に別個独立した抽出管を分割配置したことにより、冷却管の長さ方向の圧力分布に応じた不凝縮性ガスの排出量分布の調整が高精度で可能となる。この不凝縮性ガス排出量分布を季節の冷却水温度変化を考慮して制御することにより、復水器の性能を常に引き出すことができるようになる。
【0031】
また、本実施形態においては、各スパンにおける抽出管42〜46に各々接続された排出管48〜52を復水器の外部で合流させて、排気系統を一本に纏めたが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、例えば、図8に示すように、個々の排出管48〜52の各々に、アフタコンデンサ54を接続して、排気系統を別個独立にすることもできる。このような構成にすると、スパン毎の圧力分布に応じて、より適切に不凝縮ガスの抽気量を制御することができる。また、各スパンにおける排気系統が別個独立であるため、スパン毎の小孔の総断面積を、必ずしも予め計算により求めた圧力分布に対応するように異ならせて形成する必要はなく、総断面積を同一にして、圧力分布に応じて排出ガス流量を個別に制御することもできる。また、排気系統が分散しているため、総ての排気管を復水器の同一側に引き出す必要もない。
【0032】
次に、図9及び図10を参照しながら、本発明に係る復水器の第四の実施の形態を説明する。この実施形態においては、復水器の抽出管自体を単管にして、管巣内部に複数本配設するようになっていると共に、抽出管によって不凝縮ガスと共に吸引された未凝縮の蒸気を凝縮させるためのアフタコンデンサを排斥した構造になっている。詳述するに、復水器は、その管巣内部に複数本の抽出管、本実施形態においては、スパン18の数と同様の5本の抽出管60〜68(図10参照)を備えている。抽出管60〜68の外径は、冷却管8と同一寸法になっている。また、抽出管60には、図9において、一番左端のスパン18に対応する部分に小孔66が穿設されており、抽出管62には、隣接する2番目のスパン18に対応する部分に小孔66が穿設されており、抽出管64には、さらに隣接する3番目のスパン18に対応する部分に小孔66が穿設されている。すなわち、任意の一の抽出管は、任意の一のスパンと対応しており、対応するスパンの位置にのみ小孔を穿設するように構成されている。なお、各抽出管には、各々排出管72〜76が接続されており、復水器の外部で合流してから排気されるように構成されている。また、説明の都合上、図9においては3本の抽出管しか明記されてないが、本実施形態においては、スパン18の数と同数本の単管の抽出管が必要である。さらに、スパン18毎の抽出管60〜68に形成された小孔66の総断面積は、事前の計算によって求められた圧力分布に対応するように個別に設定されている。
【0033】
図10は、管巣の一部省略横断面図である。この図から明らかなように、抽出管60〜68は、管巣のほぼ中央に位置しており、これらの抽出管の周囲に、下側が開放された矩形のじゃま板70が配設されている。より詳細には、抽出管60〜68は、矩形のじゃま板70の内側の最上部に位置しており、その下側には、複数の冷却管8が配設され、さらに冷却管8の下側には、空間部Sが画成されている。このように、内側に抽出管と冷却管とを二重構造に配設したじゃま板70は、後述するように空気冷却部として機能する。
【0034】
このように構成された復水器によれば、不凝縮ガスは、個々のスパンに対応する抽出管60〜68から異なる流量で抽気されるため、復水器内に圧力分布が生じても、正常な抽気を行うことができると共に、抽気管60〜68の外径が周囲に配設されている複数の冷却管群と同一であるため、製作が容易となりコスト的にも安価となる。また、抽出管60〜68は、じゃま板70の最上部に位置しているため、不凝縮ガスは、じゃま板70の下側開放部から複数の冷却管群内を上方に流れてから抽気されるようになっており、冷却管群が空気冷却部として機能して、ここを通過する際に空気内の未凝縮蒸気を凝縮させることができるため、アフタコンデンサが不要となる。このようにアフタコンデンサを排除したことにより、個々の抽出管からの抽出量が少なくなり、一例として挙げると、1000MW級の復水器において、抽出管群併せて60kg/h程度になる。なお、本実施形態においては、じゃま板を使用してアフタコンデンサを排除したが、従前の実施形態のように、各抽出管にアフタコンデンサを取り付けることもできる。しかしながら、各抽出管からの抽出量を少なくするべく、アフタコンデンサを使用しない方が好ましい。
【0035】
なお、図9に示すように、抽出管の排気側とは反対側の端部を、適宜な手段で閉塞させる、例えば、この実施形態のように蓋80で閉塞させるように構成すれば、既存の冷却管を用いて抽出管を構成することができる。すなわち、冷却管の所定のスパンに対応する位置に小孔を穿設して、一端部を蓋で閉塞すれば、抽出管が形成される。また、本実施形態においては、スパン18毎の抽出管60〜68に形成された小孔66の総断面積を事前の計算によって求められた圧力分布に対応するように個別に設定したが、図9に示すように、各排出管72〜76に各々流量制御弁82〜86を配設して個別に排出流量を制御できるようにすれば、スパン毎に形成される小孔66の総断面積を同一にすることもできる。このようにすることにより、さらに製造が容易になる。また、各排出管を一本に合流させないで、個別に排気できるように構成しても同様の作用効果が得られる。
【0036】
さらに、この実施形態においては、図10に示すように、じゃま板70を管巣のほぼ中央に位置させ、じゃま板自体の形状を下側の開放側に向かうに従って広がるように形成したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、図11に示すように、じゃま板70’をほぼ断面コ字状に形成することもできるし、また、空間部Sをじゃま板70’の内側に形成することなく、じゃま板より下側に形成してもよい。また、この実施形態における空気冷却部として機能するじゃま板を、従前の実施形態における抽出管の周囲に配設して、アフタコンデンサを排除することもできる。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係る復水器によれば、復水器の構造及び冷却水温度の変化により復水器内に複雑な圧力分布が生じる場合でも、例えば、各スパン毎の小孔の総断面積を異ならせたり、抽気管をスパン毎に分割したり、あるいは分散化することで、スパン毎に抽出管からの不凝縮ガスの抽気量を異ならせることができるので、圧力分布に対応するように不凝縮ガスを正常に抽出して、復水器の性能を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る復水器の第一の実施の形態を示す縦断面図である。
【図2】図1に示した復水器の概要を示す模式図である。
【図3】図2に示した復水器の変形例を示す模式図である。
【図4】本発明に係る復水器の第二の実施の形態を示す模式図である。
【図5】図4に示した復水器の変形例を示す模式図である。
【図6】図4に示した復水器のさらに別の変形例を示す模式図である。
【図7】本発明に係る復水器の第三の実施の形態を示す模式図である。
【図8】図7に示した復水器の変形例を示す模式図である。
【図9】本発明に係る復水器の第四の実施の形態を示す模式図である。
【図10】図9に示した復水器の一部省略した横断面を示す図である。
【図11】図10に示したじゃま板の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…復水器、2…蒸気流入口、4…水室、4a…冷却水流入口、6…水室、6a…冷却水流出口、8…冷却管、9…凝縮液、10…凝縮液出口、12…管巣、14…枠体、16…支持板、18…スパン、22…抽出管、24…小孔、26…アフタコンデンサ、28…排出管、29…アフタコンデンサ、30…抽出管、32…小孔、34〜38…排出管、39…アフタコンデンサ、42〜46…抽出管、47…小孔、48〜52…排出管、54…アフタコンデンサ、60〜68…抽出管、70,70’…じゃま板、72〜76…排出管、80…蓋、82〜86…流量制御弁、S…空間部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気を凝縮する復水器に関し、特に、復水器内に配設される抽出管からの不凝縮ガスの抽気量をスパン毎に異ならせる復水器と、該復水器による抽気方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
復水器は、タービンから排出される蒸気を凝縮して真空状態を作り出す熱交換器であり、通常、1000〜10000本の冷却管が用いられ、冷却管の集まりとして管巣が形成される。蒸気に混入する不凝縮ガスを排出するために、管巣の内部には、抽出管が設けられている。復水器内へ流入した蒸気は、管巣へ導かれ、冷却管の外表面で凝縮され凝縮液として復水器から流出し、未凝縮の蒸気と不凝縮ガスとは、抽出管を介して抽出され、エジェクタ等の真空ポンプにより系外へ排気される。
【0003】
復水器の内部に配設された冷却管は、この冷却管の軸方向に所定間隔を隔てて配置された10枚前後の支持板により支持され、また、管巣は、これらの複数の支持板により複数個のスパンに区分され、一つのスパン内での蒸気流は、二次元的な流れとなる。冷却水は、冷却管の中を軸方向に流れるため、冷却水温度は、冷却水流入側より冷却水流出側のスパンほど高くなる。そのため、冷却水温度の変化により復水器内のスパンに圧力分布が生じてしまい、圧力が高いスパンからのみ不凝縮ガスが抽出されてしまうため、正常な抽気が行えずに、復水器の性能が低下する。
【0004】
このような冷却水温度変化による不具合を解消するために、管巣の中央に設置された抽出管内部の蒸気圧力を、冷却水流入温度における飽和蒸気圧近くまで低下させるように、スパン毎の抽出管表面に穿設されたノズル孔の総断面積を分布させるものがある(例えば、特許文献1参照)。すなわち、特許文献1のものは、冷却管の内部を流れる冷却水温度が冷却水流入側から冷却水流出側にかけて比例的に変化する点に鑑み、抽出管の表面におけるノズル孔の開け方を、スパン毎に、この温度差に比例させて変化させるものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−101582号公報 (要約、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年におけるタービンの高性能化により復水器がよりコンパクトになり、特許文献1に記したように、復水器内の圧力分布が冷却水流入側から冷却水流出側のスパンにかけて比例的に変化しなくなり、設計仕様(復水器の構造)に応じて復水器毎に独自の圧力分布が生じることが判明し、結局、圧力が高いスパンからのみ抽気されることになり、復水器の性能が低下するという問題点があった。
【0007】
従って、本発明は、上述した従来の技術の問題を解決するためになされたもので、復水器の器内に圧力分布が生じた場合でも、正常に不凝縮ガスが抽気されるように、強制的に抽気可能な復水器及び該復水器による抽気方法を提供することを主な目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、蒸気を流入させる蒸気流入口と、該流入口から流入した蒸気を凝縮する複数の冷却管及び蒸気に混入した不凝縮ガスを抽出する複数の小孔を配設した抽出管からなる管巣と、抽出される前記不凝縮ガスを外部に排出するために前記抽出管に接続された排出管と、前記複数の冷却管で凝縮された凝縮液を流出させる凝縮液出口と、前記管巣を取り囲む枠体と、前記複数の冷却管に冷却水を供給する冷却水流入側の水室と、前記複数の冷却管から流出した冷却水を外部に排出する冷却水流出側の水室と、前記管巣を複数個のスパンに区分するように、前記冷却管の軸方向に所定間隔を開けて配設された複数の支持板とを備える復水器において、該復水器内部の圧力分布に対応して、前記スパン毎に前記抽出管からの前記不凝縮ガスの抽気量を異ならせることを特徴とする。
【0009】
前記抽出管は、軸方向に内部連通した単管であり、前記圧力分布に対応して、前記スパン毎に前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積を異ならせることが好ましい。
【0010】
また、前記抽出管を前記スパンに対応して内部が複数個に分割されている単管として、前記排出管を前記スパン毎に前記抽出管から前記不凝縮ガスを外部に排出するように複数個配設することも望ましい。なお、前記排出管を各々別個独立に前記不凝縮ガスを排出するように構成することもできるし、前記排出管を外部で一本に合流してから前記不凝縮ガスを排出するように構成すると共に前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積を前記スパン毎に異ならせることもできる。
【0011】
さらに、前記抽出管を前記スパン毎に分割された複数個の抽出管として、前記排出管を前記スパン毎に分割された該抽出管から前記不凝縮ガスを外部に排出するように複数個配設することも好ましい。なお、前記排出管を各々別個独立に前記不凝縮ガスを排出するように構成することもできるし、前記排出管を外部で一本に合流してから前記不凝縮ガスを排出するように構成すると共に前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積を前記スパン毎に異ならせることもできる。
【0012】
以上の構成において、前記小孔の総断面積を圧力の高いスパンほど大きく、圧力の低いスパンほど小さくなるように設定することが好ましい。
【0013】
またさらに、前記抽出管を前記スパンの数と同数本の単管抽出管により構成し、該単管抽出管の内の任意の一の単管抽出管を前記スパンの内の任意の一のスパンに各々対応させて対応するスパンの位置にのみ前記小孔を設けるようにすることもできる。この場合、前記単管抽出管は、前記冷却管と同一径にすることが好ましい。
【0014】
前記排気管にはアフタコンデンサを接続することも望ましく、該アフタコンデンサは、前記管巣の内部に位置させることもできる。また、前記スパン毎の前記抽出管の周囲に、下側が開放された矩形のじゃま板を配設することもでき、この場合、前記抽出管を前記じゃま板の内側の最上部に位置させ、さらに、前記抽出管の下側に位置する複数の前記冷却管のさらに下側に空間部を画成することが好ましい。なお、前記圧力分布は、個々の復水器固有の値として事前に計算により求めることができる。
【0015】
本発明の別の局面によれば、復水器の抽気方法は、(i)蒸気を流入させる蒸気流入口、該流入口から流入した蒸気を凝縮する複数の冷却管及び蒸気に混入した不凝縮ガスを抽出する複数の小孔を配設した抽出管からなる管巣、抽出される前記不凝縮ガスを外部に排出するために前記抽出管に接続された排出管、前記複数の冷却管で凝縮された凝縮液を流出させる凝縮液出口、前記管巣を取り囲む枠体、前記複数の冷却管に冷却水を供給する冷却水流入側の水室、前記複数の冷却管から流出した冷却水を外部に排出する冷却水流出側の水室、及び、前記管巣を複数個のスパンに区分するように、前記冷却管の軸方向に所定間隔を開けて配設された複数の支持板、を備える復水器を準備し、(ii)該復水器の構造から内部の圧力分布を計算し、(iii)計算された該圧力分布に対応するように、前記スパン毎に前記不凝縮ガスの抽出量を制御することを特徴とする。
【0016】
前記スパン毎の前記不凝縮ガスの抽出量の制御は、前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積を前記圧力分布に対応するように前記スパン毎に異ならせることにより行うことが好ましいが、前記スパンに対応して前記抽出管の内部を分割し、あるいは前記スパンに対応して前記抽出管を複数個配設し、各スパンに対応する前記抽出管の排気系統を別個独立にすることにより行うこともできる。
【0017】
【作用】
復水器の構造及び冷却水温度の変化により復水器内に複雑な圧力分布が生じる場合でも、例えば、各スパン毎の小孔の総断面積を異ならせたり、抽気管をスパン毎に分割したり、あるいは分散化することで、スパン毎に抽出管からの不凝縮ガスの抽気量を異ならせることができるので、圧力分布に対応するように不凝縮ガスを正常に抽出して、復水器の性能を保つことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施の形態を、添付図面を参照しながら説明するが、図中、同一符号は、同一又は対応部分を示すものとする。
図1は、本発明に係る復水器の第一の実施形態の縦断面図であり、図2は、図1の復水器の概要を示す模式図である。これらの図において、復水器1は、蒸気を流入させるための蒸気流入口2と、冷却水を導入する冷却水流入側の水室4と、冷却水を排出する冷却水流出側の水室6と、水室4からの冷却水を内部に流すことにより蒸気流入口2から流入した蒸気を凝縮する冷却管8と、蒸気流入口2から流入した蒸気中に混入した不凝縮ガスを抽出する抽出管22と、冷却管8で凝縮された凝縮液9を流出させるための凝縮液出口10とを備える。
【0019】
また、管巣12は、複数の冷却管8と抽出管22とで構成され、この管巣12を枠体14が取り囲んでいる。抽出管22は、管巣12のほぼ中央に配置されており、また、凝縮液出口10は、枠体14の底部に配設されている。冷却管8は、この冷却管の軸方向に所定距離を隔てて配設された複数枚の支持板16(本実施形態においては5枚)により支持され、管巣12は、これら5枚の支持板8により、本実施形態においては6個のスパンに区分されている。なお、支持板およびスパンの数は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜、実施状況に応じて設定し得る設計的事項である。
【0020】
本発明の特徴の一つである抽出管22は、上述したように、蒸気流入口2から流入した蒸気中に混入した不凝縮ガスを抽出するためのものであり、この抽出管22の側面には、抽出管内部へ不凝縮ガスを吸引するための小孔24が形成されている。一つのスパン18において抽出管22に形成される小孔24の数(小孔の総断面積)は、スパン18毎に異なっており、復水器1の設計仕様(構造)、すなわち、形状寸法から事前に計算で求められた当該復水器の内部における圧力分布に対応するようになっている。ここで、圧力が高い方のスパン18の区分程、小孔24の総断面積が大きくなるように設定されている。
【0021】
抽出管22の最も排出側のスパン18には、アフタコンデンサ26が設けられている。このアフタコンデンサ26は、小孔24から抽出管22に吸引される未凝縮蒸気と不凝縮ガスとの内、未凝縮蒸気を確実に凝縮するためのものである。抽出管22は、アフタコンデンサ26を介して水室4を貫通し、水室4の外側で排出管28に接続されて、さらに排出管28は、図示しないエジェクタ等の真空ポンプに接続されている。一方、抽出管22の水室6側の端部は、閉塞されている。
【0022】
次に、このように構成された復水器1の作用を説明する。蒸気を凝縮させるための冷却水は、冷却水流入口4aから水室4へ流入し、水室4から複数の冷却管1の内部を流れて水室6へと移送される。そして、水室6の冷却水流出口6aから復水器1の外部へと排出される。一方、蒸気流入口2から復水器1へ流入した蒸気は、管巣12へ導かれ、管巣12を構成する多数の冷却管8の外表面で凝縮されて凝縮液9になり、凝縮液出口10から復水器1の外部へ流出する。
【0023】
また、復水器1へ流入した蒸気中に含まれる不凝縮ガスは、小孔24を介して抽出管22の内部へと吸引される。この際、抽出管22の小孔24の数(総断面積)は、個別の復水器毎の設計仕様から事前に計算で求められたスパン毎の圧力分布に対応するようにスパン毎に適宜設定されているため、各スパンにおいて正常に不凝縮ガスの抽出が行われる。すなわち、圧力が高いスパンにおける小孔の総断面積を大きくし、圧力が低いスパンにおける小孔の総断面積を小さくすることにより、各スパンにおける不凝縮ガスの抽気量が異なり、圧力が高いスパンからのみ抽気がされてしまうことがなくなる。このように、復水器内に複雑な圧力分布が生じる場合でも、事前に計算してその圧力分布を求めて、求めた圧力分布に対応するようにスパン毎の小孔の総断面積を異ならせることにより、不凝縮ガスを正常に抽出することができ、復水器の性能を保つことができる。
【0024】
さらに、抽出管22の内部へ吸引された不凝縮ガスは、アフタコンデンサ26及び排出管28を介して真空ポンプ(図示せず)により系外へ排出されるが、不凝縮ガスと共に抽出管22の内部へ吸引された未凝縮の蒸気は、上述したように、アフタコンデンサ26で凝縮されてから系外へ排出される。このようにアフタコンデンサ26を設けることにより、蒸気の凝縮性を向上させることができる。また、本実施形態のように、アフタコンデンサ26を復水器1の枠体14内に配設することにより、復水器1を備える系全体の構成をよりコンパクトにすることができる。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、例えば、図3に示すように、アフタコンデンサ29を復水器1の外部で排気管28に接続することもできる。なお、以上の実施形態において、抽出管22は、支持板16を貫く単管であるため、製造が容易で、コスト的に有利である。
【0025】
次に、図4を参照しながら、本発明に係る復水器の第二の実施形態を説明する。先の第一実施形態では、抽出管自体が支持板を貫く単管であると共に、抽出管の内部も各スパンを通して連通した構成となっていた。しかしながら、この第二実施形態においては、抽出管30は、管自体は単管であるが、内部が各スパン18毎に分割されている。そのため、各スパン18の抽出管30に各々排出管34〜38が接続されており、これらの排出管34〜38は、復水器の枠体14の外部で合流してからアフタコンデンサ39に接続している。また、スパン18毎の抽出管30に形成された小孔32の総断面積は、第一の実施形態と同様に、事前に計算によって算出された圧力分布に対応するように個々に設定されている。その他の構成は、第一の実施の形態と同様であるため、重複する説明は省略する。
【0026】
このように構成された復水器によれば、不凝縮ガスは、各スパン18の抽出管30毎に異なる適正な流量で抽気されて、排出管34〜38を介して排出されるので、第一の実施形態と同様に不凝縮ガスを正常に抽出して、復水器の性能を保つことができる。また、このように、単管である抽出管30の内部を、スパン毎に分割することにより、冷却管長さ方向の圧力分布に応じた不凝縮性ガスの排出量分布の調整が高精度で可能となる。この不凝縮性ガス排出量分布を季節の冷却水温度変化を考慮して制御することにより、復水器の性能を常に引き出すことができるようになる。
【0027】
また、本実施形態では、各スパンにおける抽出管30からの排出管34〜38を復水器の枠体14の外部で合流させて、排気系統を一本に纏めたが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、例えば、図5に示すように、スパン18毎の抽出管30に接続された排出管34〜38に、各々アフタコンデンサ39を接続して排気するように構成することもできる。このように構成された復水器では、スパン18毎に別個独立して不凝縮ガスの抽気量を制御できるので、スパン毎の個別の圧力分布に応じてより適切に抽気することができる。なお、このように抽気を分散させる場合には、総ての排気管を復水器の同一側に引き出す必要がないため、図5に示すように、右側二つのスパンにおける抽出管からの排気管34および35を水室6の側に引き出し、左側三つのスパンにおける抽出管からの排気管36、37および38を水室4の側に引き出すことができ、排出管の長さを短縮することができる。また、排気系統を別個独立にしたために、スパン毎に不凝縮ガスの抽気を制御できるので、スパン毎の抽出管30の小孔32の総断面積を、必ずしも予め計算により求めた圧力分布に対応するように異ならせて形成する必要はなく、各スパンにおける抽出管の小孔の総断面積を同一にして、圧力分布に応じて抽出ガス流量を制御するようにしても良い。これにより、抽出管の製造がより容易になる。
【0028】
さらに、図6に示すように、アフタコンデンサ39を管巣の内部に配設し、隣接するスパン18における抽出管30と連通させると共に、他のスパンの抽出管30からの排出管34、35および36をこのアフタコンデンサ39に接続させることにより、復水器の全体構成をコンパクトにすることもできる。
【0029】
次に、図7を参照しながら、本発明に係る復水器の第三の実施の形態を説明する。先の実施形態においては、復水器の抽出管自体は単管であったが、この実施形態においては、スパン18毎に抽出管を分割し、各々に排出管を接続するようになっている。詳述するに、復水器は、スパン18毎に配置された複数個の抽出管42〜46を備えており、各抽出管42〜46には、各々排出管48〜52が接続されている。これらの排出管48〜52は、復水器の外部で合流してからアフタコンデンサ54に接続している。また、スパン18毎の抽出管42〜46に形成された小孔47の総断面積は、事前の計算によって求められた圧力分布に対応するように個別に設定されている。その他の構成は、先の実施の形態と同様であるため、重複する説明は省略する。
【0030】
このように構成された復水器によれば、不凝縮ガスは、個々のスパン毎に異なる流量で抽気されるため、復水器内に圧力分布が生じても、正常な抽気を行うことができる。また、このように、スパン毎に別個独立した抽出管を分割配置したことにより、冷却管の長さ方向の圧力分布に応じた不凝縮性ガスの排出量分布の調整が高精度で可能となる。この不凝縮性ガス排出量分布を季節の冷却水温度変化を考慮して制御することにより、復水器の性能を常に引き出すことができるようになる。
【0031】
また、本実施形態においては、各スパンにおける抽出管42〜46に各々接続された排出管48〜52を復水器の外部で合流させて、排気系統を一本に纏めたが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、例えば、図8に示すように、個々の排出管48〜52の各々に、アフタコンデンサ54を接続して、排気系統を別個独立にすることもできる。このような構成にすると、スパン毎の圧力分布に応じて、より適切に不凝縮ガスの抽気量を制御することができる。また、各スパンにおける排気系統が別個独立であるため、スパン毎の小孔の総断面積を、必ずしも予め計算により求めた圧力分布に対応するように異ならせて形成する必要はなく、総断面積を同一にして、圧力分布に応じて排出ガス流量を個別に制御することもできる。また、排気系統が分散しているため、総ての排気管を復水器の同一側に引き出す必要もない。
【0032】
次に、図9及び図10を参照しながら、本発明に係る復水器の第四の実施の形態を説明する。この実施形態においては、復水器の抽出管自体を単管にして、管巣内部に複数本配設するようになっていると共に、抽出管によって不凝縮ガスと共に吸引された未凝縮の蒸気を凝縮させるためのアフタコンデンサを排斥した構造になっている。詳述するに、復水器は、その管巣内部に複数本の抽出管、本実施形態においては、スパン18の数と同様の5本の抽出管60〜68(図10参照)を備えている。抽出管60〜68の外径は、冷却管8と同一寸法になっている。また、抽出管60には、図9において、一番左端のスパン18に対応する部分に小孔66が穿設されており、抽出管62には、隣接する2番目のスパン18に対応する部分に小孔66が穿設されており、抽出管64には、さらに隣接する3番目のスパン18に対応する部分に小孔66が穿設されている。すなわち、任意の一の抽出管は、任意の一のスパンと対応しており、対応するスパンの位置にのみ小孔を穿設するように構成されている。なお、各抽出管には、各々排出管72〜76が接続されており、復水器の外部で合流してから排気されるように構成されている。また、説明の都合上、図9においては3本の抽出管しか明記されてないが、本実施形態においては、スパン18の数と同数本の単管の抽出管が必要である。さらに、スパン18毎の抽出管60〜68に形成された小孔66の総断面積は、事前の計算によって求められた圧力分布に対応するように個別に設定されている。
【0033】
図10は、管巣の一部省略横断面図である。この図から明らかなように、抽出管60〜68は、管巣のほぼ中央に位置しており、これらの抽出管の周囲に、下側が開放された矩形のじゃま板70が配設されている。より詳細には、抽出管60〜68は、矩形のじゃま板70の内側の最上部に位置しており、その下側には、複数の冷却管8が配設され、さらに冷却管8の下側には、空間部Sが画成されている。このように、内側に抽出管と冷却管とを二重構造に配設したじゃま板70は、後述するように空気冷却部として機能する。
【0034】
このように構成された復水器によれば、不凝縮ガスは、個々のスパンに対応する抽出管60〜68から異なる流量で抽気されるため、復水器内に圧力分布が生じても、正常な抽気を行うことができると共に、抽気管60〜68の外径が周囲に配設されている複数の冷却管群と同一であるため、製作が容易となりコスト的にも安価となる。また、抽出管60〜68は、じゃま板70の最上部に位置しているため、不凝縮ガスは、じゃま板70の下側開放部から複数の冷却管群内を上方に流れてから抽気されるようになっており、冷却管群が空気冷却部として機能して、ここを通過する際に空気内の未凝縮蒸気を凝縮させることができるため、アフタコンデンサが不要となる。このようにアフタコンデンサを排除したことにより、個々の抽出管からの抽出量が少なくなり、一例として挙げると、1000MW級の復水器において、抽出管群併せて60kg/h程度になる。なお、本実施形態においては、じゃま板を使用してアフタコンデンサを排除したが、従前の実施形態のように、各抽出管にアフタコンデンサを取り付けることもできる。しかしながら、各抽出管からの抽出量を少なくするべく、アフタコンデンサを使用しない方が好ましい。
【0035】
なお、図9に示すように、抽出管の排気側とは反対側の端部を、適宜な手段で閉塞させる、例えば、この実施形態のように蓋80で閉塞させるように構成すれば、既存の冷却管を用いて抽出管を構成することができる。すなわち、冷却管の所定のスパンに対応する位置に小孔を穿設して、一端部を蓋で閉塞すれば、抽出管が形成される。また、本実施形態においては、スパン18毎の抽出管60〜68に形成された小孔66の総断面積を事前の計算によって求められた圧力分布に対応するように個別に設定したが、図9に示すように、各排出管72〜76に各々流量制御弁82〜86を配設して個別に排出流量を制御できるようにすれば、スパン毎に形成される小孔66の総断面積を同一にすることもできる。このようにすることにより、さらに製造が容易になる。また、各排出管を一本に合流させないで、個別に排気できるように構成しても同様の作用効果が得られる。
【0036】
さらに、この実施形態においては、図10に示すように、じゃま板70を管巣のほぼ中央に位置させ、じゃま板自体の形状を下側の開放側に向かうに従って広がるように形成したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、図11に示すように、じゃま板70’をほぼ断面コ字状に形成することもできるし、また、空間部Sをじゃま板70’の内側に形成することなく、じゃま板より下側に形成してもよい。また、この実施形態における空気冷却部として機能するじゃま板を、従前の実施形態における抽出管の周囲に配設して、アフタコンデンサを排除することもできる。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係る復水器によれば、復水器の構造及び冷却水温度の変化により復水器内に複雑な圧力分布が生じる場合でも、例えば、各スパン毎の小孔の総断面積を異ならせたり、抽気管をスパン毎に分割したり、あるいは分散化することで、スパン毎に抽出管からの不凝縮ガスの抽気量を異ならせることができるので、圧力分布に対応するように不凝縮ガスを正常に抽出して、復水器の性能を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る復水器の第一の実施の形態を示す縦断面図である。
【図2】図1に示した復水器の概要を示す模式図である。
【図3】図2に示した復水器の変形例を示す模式図である。
【図4】本発明に係る復水器の第二の実施の形態を示す模式図である。
【図5】図4に示した復水器の変形例を示す模式図である。
【図6】図4に示した復水器のさらに別の変形例を示す模式図である。
【図7】本発明に係る復水器の第三の実施の形態を示す模式図である。
【図8】図7に示した復水器の変形例を示す模式図である。
【図9】本発明に係る復水器の第四の実施の形態を示す模式図である。
【図10】図9に示した復水器の一部省略した横断面を示す図である。
【図11】図10に示したじゃま板の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…復水器、2…蒸気流入口、4…水室、4a…冷却水流入口、6…水室、6a…冷却水流出口、8…冷却管、9…凝縮液、10…凝縮液出口、12…管巣、14…枠体、16…支持板、18…スパン、22…抽出管、24…小孔、26…アフタコンデンサ、28…排出管、29…アフタコンデンサ、30…抽出管、32…小孔、34〜38…排出管、39…アフタコンデンサ、42〜46…抽出管、47…小孔、48〜52…排出管、54…アフタコンデンサ、60〜68…抽出管、70,70’…じゃま板、72〜76…排出管、80…蓋、82〜86…流量制御弁、S…空間部。
Claims (20)
- 蒸気を流入させる蒸気流入口と、
該流入口から流入した蒸気を凝縮する複数の冷却管及び蒸気に混入した不凝縮ガスを抽出する複数の小孔を配設した抽出管からなる管巣と、
抽出される前記不凝縮ガスを外部に排出するために前記抽出管に接続された排出管と、
前記複数の冷却管で凝縮された凝縮液を流出させる凝縮液出口と、
前記管巣を取り囲む枠体と、
前記複数の冷却管に冷却水を供給する冷却水流入側の水室と、
前記複数の冷却管から流出した冷却水を外部に排出する冷却水流出側の水室と、
前記管巣を複数個のスパンに区分するように、前記冷却管の軸方向に所定間隔を開けて配設された複数の支持板とを備える復水器において、
該復水器内部の圧力分布に対応して、前記スパン毎に前記抽出管からの前記不凝縮ガスの抽気量を異ならせることを特徴とする復水器。 - 前記抽出管は、軸方向に内部連通した単管であり、前記圧力分布に対応して、前記スパン毎に前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積を異ならせる請求項1に記載の復水器。
- 前記抽出管は、前記スパンに対応して内部が複数個に分割されている単管であり、前記排出管は、前記スパン毎に前記抽出管から前記不凝縮ガスを外部に排出するように複数個配設されている請求項1に記載の復水器。
- 前記排出管は、各々別個独立に前記不凝縮ガスを排出するように構成されている請求項3に記載の復水器。
- 前記排出管は、外部で一本に合流してから前記不凝縮ガスを排出するように構成されており、前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積は、前記スパン毎に異なる請求項3に記載の復水器。
- 前記抽出管は、前記スパン毎に分割された複数個の抽出管からなり、前記排出管は、前記スパン毎に分割された該抽出管から前記不凝縮ガスを外部に排出するように複数個配設されている請求項1に記載の復水器。
- 前記排出管は、各々別個独立に前記不凝縮ガスを排出するように構成されている請求項6に記載の復水器。
- 前記排出管は、外部で一本に合流してから前記不凝縮ガスを排出するように構成されており、前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積は、前記スパン毎に異なる請求項6に記載の復水器。
- 前記小孔の総断面積は、圧力の高いスパンほど大きく、圧力の低いスパンほど小さくなるように設定される請求項2、請求項5または請求項8に記載の復水器。
- 前記抽出管は、前記スパンの数と同数本の単管抽出管からなり、該単管抽出管の内の任意の一の単管抽出管を前記スパンの内の任意の一のスパンに各々対応させて対応するスパンの位置にのみ前記小孔を設ける請求項1に記載の復水器。
- 前記単管抽出管は、前記冷却管と同一径である請求項10に記載の復水器。
- 前記排気管には、アフタコンデンサが接続されている請求項1乃至11の内のいずれか1項に記載の復水器。
- 前記アフタコンデンサは、前記管巣の内部に位置する請求項12に記載の復水器。
- 前記スパン毎の前記抽出管の周囲に、下側が開放された矩形のじゃま板を配設する請求項1乃至11の内のいずれか1項に記載の復水器。
- 前記抽出管は、前記じゃま板の内側の最上部に位置する請求項14に記載の復水器。
- 前記抽出管の下側に位置する複数の前記冷却管のさらに下側に空間部が画成されている請求項15に記載の復水器。
- 前記圧力分布は、個々の復水器固有の値として事前に計算により求められる請求項1乃至16の内のいずれか1項に記載の復水器。
- 蒸気を流入させる蒸気流入口、該流入口から流入した蒸気を凝縮する複数の冷却管及び蒸気に混入した不凝縮ガスを抽出する複数の小孔を配設した抽出管からなる管巣、抽出される前記不凝縮ガスを外部に排出するために前記抽出管に接続された排出管、前記複数の冷却管で凝縮された凝縮液を流出させる凝縮液出口、前記管巣を取り囲む枠体、前記複数の冷却管に冷却水を供給する冷却水流入側の水室、前記複数の冷却管から流出した冷却水を外部に排出する冷却水流出側の水室、及び、前記管巣を複数個のスパンに区分するように、前記冷却管の軸方向に所定間隔を開けて配設された複数の支持板、を備える復水器を準備し、
該復水器の構造から内部の圧力分布を計算し、
計算された該圧力分布に対応するように、前記スパン毎に前記不凝縮ガスの抽出量を制御する復水器の抽気方法。 - 前記スパン毎の前記不凝縮ガスの抽出量の制御は、前記抽出管に配設された前記小孔の総断面積を前記圧力分布に対応するように前記スパン毎に異ならせることにより行われる請求項18に記載の復水器の抽気方法。
- 前記スパン毎の前記不凝縮ガスの抽出量の制御は、前記スパンに対応して前記抽出管の内部を分割し、あるいは前記スパンに対応して前記抽出管を複数個配設し、各スパンに対応する前記抽出管の排気系統を別個独立にすることにより行われる請求項18に記載の復水器の抽気方法。
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