JP4125683B2 - 湿分分離加熱器 - Google Patents

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Description

本発明は、湿り度の高い蒸気から湿分を除去し、さらにその蒸気を加熱蒸気によって加熱する湿分分離加熱器に関する。
一般に、原子力発電プラントにおいては、高圧タービンで仕事を終えた蒸気には12%程度の湿分が含まれている。この湿分は、蒸気中の水滴あるいは装置や配管の壁面に付着した水の状態で存在する。
蒸気中の湿分が多くなると、当該湿分はタービンに設けられたタービンブレードなどの装置の壁面に衝突し、エロージョン侵食が生じて機器を損傷するおそれがある。また、低圧タービンは、この低圧タービンに送られる蒸気の温度が高いほどタービン効率が高くなる。
そこで、高圧タービンからの蒸気中の湿分を除去すると共に、より高温の蒸気として低圧タービンに送るために、蒸気の湿分を分離して加熱する湿分分離加熱器を高圧タービンと低圧タービンとの間に設置している。このような湿分分離加熱器としては、例えば特許文献1および2にその構成が記載されている。
特開平2−242001号公報 特開平9−329302号公報
従来の湿分分離加熱器について図9および図10を参照して説明する。図9は、従来の湿分分離加熱器70の構成を示す横断面図であり、図10は、図9の湿分分離加熱器70をE−E方向から見た縦断面図である。
図9および図10に示すように、湿分分離加熱器70は、横向き円筒形状の本体容器51と、本体容器51に内蔵され被加熱蒸気85の湿分を除去する湿分分離器58と、湿分分離器58の上方に設置され被加熱蒸気85を加熱するU字管52とを有している。
このような構成においては、湿分分離加熱器70は、本体容器51の長手方向の中心位置にある仮想の中心面F−Fに関して対称に配置されている。
このU字管52の中には、被加熱蒸気85を加熱する加熱蒸気86が送られる。この加熱蒸気86としては、原子力プラントの高圧タービンからの抽気蒸気または原子炉から供給された主蒸気が考えられる。
U字管52は、往路部521と、往路部521の下方に設置された復路部522と、往路部521と復路部522とを連結するU字部523とを有し、各U字管52は、本体容器51の外部に配置され加熱蒸気86の供給および排出を行うヘッダー53に取り付けられて管束54を構成している。
また、本体容器51内の下方には、例えば3台の湿分分離器58が長手方向に沿って配置されている。
本体容器51の下部には、被加熱蒸気85がこの本体容器51に入る被加熱蒸気入口56が設けられ、また、本体容器51の上部には、被加熱蒸気85がこの本体容器51から出る被加熱蒸気出口57が設けられている。
高圧タービンから送られて被加熱蒸気入口56より本体容器51内に供給された被加熱蒸気85は、湿分分離器58を通過することにより湿分が除去され、U字管52の往路部521および復路部522と直交して本体容器51内を下方から上方へ流れる。このことにより、被加熱蒸気85は、U字管52中に流れる加熱蒸気86によって加熱され、被加熱蒸気出口57より本体容器51から排出される。図10における被加熱蒸気85の鎖線の矢印は、この被加熱蒸気85が本体容器1内を流れる方向を示す。
しかしながら、従来の湿分分離加熱器70においては、被加熱蒸気85は下方から上方への流れ方向に沿って徐々にその温度が上昇する。このため、U字管52の復路部522と往路部521との間に温度差が生じ、U字管52内の加熱蒸気86の管内における冷却による凝縮量に大きな差が生じる。
すなわち、U字管52の復路部522においては、接触する被加熱蒸気85の温度が低いため、この復路部522内の加熱蒸気86は過度に冷却されて凝縮が過度に進行する。一方、U字管52の往路部521においては、接触する被加熱蒸気85の温度が復路部522と比べて高いため、往路部521内の加熱蒸気86は冷却される度合いが小さく、未凝縮の蒸気が多く残る。
このような状態ではU字管52内の加熱蒸気86の流量分配が不安定となり、U字管52の周期的な温度変化が引き起こされてこのU字管52が熱疲労により損傷を受けることがある。
上記の問題を防止するために、加熱蒸気86のうち非凝縮性の蒸気をベント(排出)するベント管(図示せず)をU字管52の入口側に接続し、ベント管に送られる前の加熱蒸気86の総流量の約5%を凝縮させずにベント管に送る方法が用いられている。
しかしながら、ベント管に送られる加熱蒸気86のベント流量が多いと、U字管52に送られる加熱蒸気86の量が少なくなり、湿分分離加熱器70全体の熱効率が低下するので、このベント流量の低減が求められている。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、U字管内の加熱蒸気の凝縮量の差異により生じるU字管の熱疲労による損傷を抑止し、ベント管に送られる加熱蒸気のベント流量を低減してもU字管内の加熱蒸気の流れが不安定にならない構成とすることによって、熱効率を向上させることができる湿分分離加熱器を提供することを目的とする。
本発明は、被加熱蒸気の湿分を分離して加熱する湿分分離加熱器において、円筒形状の本体容器と、本体容器内に、この本体容器の長手方向に対して直交して設けられ、本体容器内の空間領域を相互に独立した2以上の独立領域に分ける第1の仕切板と、本体容器内に、この本体容器の内周面と間隙を有し第1の仕切板と直交して設置され、本体容器内の各独立領域を低温領域と高温領域とに分ける第2の仕切板と、本体容器の各低温領域に設けられ、被加熱蒸気がこの本体容器に入るそれぞれの被加熱蒸気入口と、本体容器の各高温領域に設けられ、被加熱蒸気がこの本体容器から出るそれぞれの被加熱蒸気出口と、本体容器内の各低温領域に設置され、各被加熱蒸気入口から各低温領域に送られた被加熱蒸気の湿分を分離するそれぞれの湿分分離器と、本体容器内の各独立領域に設けられ、往路部と、復路部と、往路部と復路部とを連結するU字部とを有し、被加熱蒸気を加熱する加熱蒸気が送られるU字管とを備え、一の独立領域の低温領域は他の独立領域の高温領域に隣接し、各U字管の往路部および復路部は、いずれも第2の仕切板を貫通して各低温領域と各高温領域とにまたがって配置されることを特徴とする湿分分離加熱器である。
このような湿分分離加熱器においては、U字管の入口側に接続され、加熱蒸気をベントするベント管と、ベント管に設置された圧力調節弁または流体抵抗体とを備え、圧力調節弁または流体抵抗体は、ベント管に送られる加熱蒸気のベント流量を、加熱蒸気がベントされる前の総流量の0.5〜1%とすることが好ましい。
このような湿分分離加熱器においては、U字管は複数設けられており、各U字管は、本体容器外部に配置され加熱蒸気の供給および排出を行うヘッダーに取り付けられて管束を構成し、一の管束のヘッダーは、本体容器に対して隣り合う他の管束のヘッダーの反対側に取り付けられていることが好ましい。
このような湿分分離加熱器においては、複数の管束は互いに直列に接続された複数のグループ別に配置され、同一グループ内の管束は並列に連結されるとともに、グループ内の管束の数は加熱蒸気の流れの上流側から下流側に向かって減少するよう設けられており、U字管において加熱蒸気が被加熱蒸気に冷却されて凝縮した凝縮ドレンを貯留するドレンタンクを備え、各管束のヘッダーにドレン管を介してドレンタンクが接続されていることが好ましい。
このような湿分分離加熱器においては、ヘッダーからドレン管を経てドレンタンクに送られた凝縮ドレンは、その一部が本体容器の高温領域にドレン送り管により送られ、高温領域を冷却することが好ましい。
このような湿分分離加熱器においては、管束は、工場において複数のU字管とヘッダーとが予め組み立てられたものを用い、現場において本体容器にこの管束を取り付けることが好ましい。
本発明によれば、湿分分離加熱器において、U字管の各部分における温度差を小さくすることによってこのU字管内の加熱蒸気の凝縮量の差異により生じるU字管の熱疲労による損傷を抑止し、ベント管に送られる加熱蒸気のベント流量を低減してもU字管内の加熱蒸気の流れが不安定にならない構成とすることによって、熱効率を向上させることができる。
第1の実施の形態
図1乃至図4を用いて第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態の湿分分離加熱器20を上から見た構成を示す上面図であり、図2は、図1の湿分分離加熱器20をA−A方向から見た横断面図であり、図3は、図1の湿分分離加熱器20をB−B方向から見た縦断面図である。また、図4は、本体容器1内におけるU字管2の往路部21および復路部22に接触する被加熱蒸気35の温度変化を示す説明図である。
図1乃至図3に示すように、湿分分離加熱器20は、横向き円筒形状の本体容器1と、この本体容器1内に、当該本体容器1の天井側の内周面と間隙32を有するよう設置され、本体容器1内の空間領域を低温領域30と高温領域31とに分ける仕切板5と、本体容器1の低温領域30側の下方に設けられ、被加熱蒸気35がこの本体容器1に入る被加熱蒸気入口6と、本体容器1の高温領域31側の下方に設けられ、被加熱蒸気35がこの本体容器1から出る被加熱蒸気出口7とを備えている。本体容器1内の低温領域30に、被加熱蒸気入口6から低温領域30に送られた被加熱蒸気35の湿分を分離する湿分分離器8が設置され、また、本体容器1にU字管2が設けられている。このU字管2内には、湿分分離器8を通過して湿分が分離された被加熱蒸気35を加熱する加熱蒸気36が送られるようになっている。
図2および図3における被加熱蒸気35の鎖線の矢印は、この被加熱蒸気35が本体容器1内を流れる方向を示す。
仕切板5は、図1および図2に示すように、本体容器1の長手方向の中心位置においてこの長手方向に対して直交して設けられている。
U字管2は往路部21と、この往路部21の下方に設置された復路部22と、往路部21と復路部22とを連結するU字部23とを有しており、このU字管2の往路部21および復路部22は、本体容器1の長手方向に対して平行に設置されている。
このU字管2の往路部21および復路部22の長さは、本体容器1の長手方向の長さと略同一である。
U字管2の往路部21および復路部22は、いずれも仕切板5を貫通して低温領域30と高温領域31とにまたがって配置されている。
ここで、図2に示すように、往路部21は低温領域30に配置された低温領域往路部211と、高温領域31に配置された高温領域往路部212とからなり、復路部22は低温領域30に配置された低温領域復路部221と、高温領域31に配置された高温領域復路部222とからなっている。
上述のU字管2は本体容器1に複数設けられており、各U字管2は、本体容器1の外部に配置され加熱蒸気36の供給および排出を行うヘッダー3に取り付けられて管束4を構成している。この管束4は、図1に示すように、例えば3組設置されており、各管束4の高さは3組とも略同一である。
図1に示すように、一の管束4のヘッダー3は、本体容器1に対して隣り合う他の管束4のヘッダー3の反対側に取り付けられている。本願発明によれば、管束4のヘッダー3が本体容器1に対して全て同方向に設けられたものと比べて、本体容器1における長手方向の温度分布をより均一にすることができる。
また、U字管2の入口側に、加熱蒸気36のうち非凝縮性の蒸気をベントするベント管(図示せず)が接続され、このベント管に圧力調節弁(図示せず)が設置されている。
圧力調節弁は、ベント管に送られる加熱蒸気36のベント流量を、加熱蒸気36がベントされる前の総流量の0.5〜1%に調節する機能を有する。
なお、圧力調節弁の代わりに同様の作用を奏する流体抵抗体を用いることもできる。
ベント管および圧力調節弁を設けたことにより、U字管2に送られる加熱蒸気36の流量を調節することができる。具体的には、加熱蒸気36のベント流量をベントされる前の総流量の0.5%以上とすることにより、U字管2に送られる加熱蒸気36の流量が過大となることを防止することができ、U字管2において加熱蒸気36の凝縮が過度に進行して凝縮ドレンが過剰に発生することを抑制することができる。一方、加熱蒸気36のベント流量をベントされる前の総流量の1%以下とすることにより、U字管2に送られる加熱蒸気36の流量が過小となることを防止することができ、湿分分離加熱器20の熱効率が低下することを抑制することができる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
図2において、被加熱蒸気入口6から本体容器1内の低温領域30に送られた被加熱蒸気35は、この低温領域30を下方から上方へ送られ、最初に本体容器1内の湿分分離器8によって湿分が除去される。
湿分分離器8を通過した被加熱蒸気35は、まずU字管2の低温領域復路部221において加熱蒸気36により加熱され、次にU字管2の低温領域往路部211においてさらに加熱蒸気36により加熱される。そして、このようにして低温領域30で加熱された被加熱蒸気35は、本体容器1の天井側の内周面と仕切板5との間の間隙32を通過する。そして、この被加熱蒸気35は高温領域31を上方から下方へ送られ、U字管2の高温領域往路部212において加熱蒸気36により加熱され、次にU字管2の高温領域復路部222においてさらに加熱蒸気36により加熱される。このようにして高温領域31で一層加熱された被加熱蒸気35は、被加熱蒸気出口7から本体容器1外に排出される。
図4に示すように、U字管2内の加熱蒸気36が熱交換を行う被加熱蒸気35の温度は、当該加熱蒸気36が高温領域復路部222を流れている場合が最も高く、高温領域往路部212、低温領域往路部211、低温領域復路部221の順に徐々に低くなる。
以上述べたように、本体容器1内に仕切板5を設置して本体容器1内を低温領域30と高温領域31とに分けたことにより、被加熱蒸気35のU字管2に接触する部分が細分化される。例えば復路部22は、低温領域復路部221において被加熱蒸気35の最低温度部分に接触するとともに高温領域復路部222において被加熱蒸気35の最高温度部分が接触するので、当該復路部22が接触する被加熱蒸気35の温度が平準化される。
このように、U字管2の往路部21と復路部22との間において、加熱蒸気36と熱交換を行う被加熱蒸気35の温度の平均の大きさの差異が小さくなる。このため、これらの往路部21と復路部22との間において、加熱蒸気36が冷却されて凝縮する凝縮量の差異が小さくなる。
図4を用いてさらに詳しく本体容器1内における被加熱蒸気35の加熱過程について述べる。図4に示すように、被加熱蒸気35が本体容器1内を流れる際、管束4の最外周に設置された最外周U字管201においては、はじめに最外周U字管201の低温領域復路部221に被加熱蒸気35の最低温度部分Aが接触し、次に低温領域往路部211に被加熱蒸気35の中間温度部分Bが接触する。次に最外周U字管201の高温領域往路部212に被加熱蒸気35のさらに温度が上昇した部分Cが接触し、最後に高温領域復路部222に被加熱蒸気35の最高温度部分Dが接触する。
一方、管束4の最内周に設置された最内周U字管202においては、はじめに最内周U字管202の低温領域復路部221に被加熱蒸気35の最低温度部分Aよりもやや温度が高い準最低温度部分Eが接触し、次に低温領域往路部211に被加熱蒸気35の中間温度部分Bよりもやや温度が低い準中間温度部分Fが接触する。次に最内周U字管202の高温領域往路部212に被加熱蒸気35の部分Cよりもやや温度が高い部分Gが接触し、最後に高温領域復路部222に被加熱蒸気35の最高温度部分Dよりもやや温度が低い準最高温度部分Hが接触する。
以下、最外周U字管201および最内周U字管202に接触する被加熱蒸気35の温度の比較について説明する。
まず、最外周U字管201の復路部22と、最内周U字管202の復路部22とを比較する。図4に示すように、最外周U字管201に接触する被加熱蒸気35の最低温度部分Aおよび最高温度部分Dの温度の平均値と、最内周U字管202に接触する被加熱蒸気35の準最低温度部分Eおよび準最高温度部分Hの温度の平均値とは略同一の値をとる。
また、最外周U字管201の往路部21と、最内周U字管202の往路部21についても同様に比較すると、最外周U字管201に接触する被加熱蒸気35の温度の平均値と、最内周U字管202に接触する被加熱蒸気35の温度の平均値とは略同一の値をとる。
このように、各U字管2について、U字管2に接触する被加熱蒸気35の温度の平均値を比較すると、各U字管2における相互の温度の平均値の差異が小さくなり均一化されている。このため、各U字管2の相互における加熱蒸気36の凝縮量の差異も小さくなる。
上述のように、本体容器1に設置されたU字管2における往路部21および復路部22内の加熱蒸気36の凝縮量の差異、および各U字管2同士の加熱蒸気36の凝縮量の差異が小さくなるので、往路部21および復路部22内の加熱蒸気36が過度に凝縮して凝縮ドレンが過剰に発生することはない。このため、ベント管に送られる加熱蒸気36のベント流量を小さくすることができる。
したがって、被加熱蒸気35を加熱するために各U字管2に供給される加熱蒸気36の流量が増えるので、湿分分離加熱器20の熱効率を向上することができる。
ところで、上述の湿分分離加熱器20を組み立てる場合、管束4としては、工場において複数のU字管2とヘッダー3とが予め組み立てられたものを用い、湿分分離加熱器20の設置現場において本体容器1にこの管束4を取り付ける。
このような組立方法を用いることにより、設置現場への構成部品の搬入を容易なものとすることができ、しかも、設置現場における工事期間を短縮することができる。
第2の実施の形態
次に、図5および図6により本発明の第2の実施の形態について説明する。
図5は、第2の実施の形態の湿分分離加熱器40を上から見た構成を示す上面図であり、図6は、図5の湿分分離加熱器40をC−C方向から見た縦断面図である。
図5および図6に示すように、本実施の形態の湿分分離加熱器40は、円筒形状の本体容器1と、この本体容器1内に、当該本体容器1の長手方向に対して直交して設けられ、本体容器1内の空間領域を相互に独立した2以上の独立領域33に分ける第1の仕切板16と、この本体容器1の内周面と間隙32を有し第1の仕切板16と直交して設置され、本体容器1内の各独立領域33を低温領域30と高温領域31とに分ける第2の仕切板15とを備えている。本体容器1の各低温領域30側の下方に、被加熱蒸気35がこの本体容器1に入る被加熱蒸気入口6が設けられ、本体容器1の各高温領域31側の下方に、被加熱蒸気35がこの本体容器1から出る被加熱蒸気出口7が設けられている。また、本体容器1内の各低温領域30に、各被加熱蒸気入口6から各低温領域30に送られた被加熱蒸気35の湿分を分離するため湿分分離器8が各々設置されている。さらに、本体容器1内の各独立領域33には、加熱蒸気36が送られるU字管2が本体容器1の長手方向と直交して設置され、このU字管2内の加熱蒸気36は被加熱蒸気35を加熱するようになっている。また、複数のU字管2とヘッダー3とから管束4が構成され、この管束4は湿分分離加熱器40に例えば6つ設置されている。
図5および図6に示す本実施の形態において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
このような湿分分離加熱器40において、図5に示すように、一の独立領域33の低温領域30は、他の独立領域33の高温領域31に隣接している。また、各U字管2の往路部21および復路部22は、いずれも第2の仕切板15を貫通して各低温領域30と各高温領域31とにまたがって配置されている。
本実施の形態の湿分分離加熱器40においては、第1の実施の形態における作用効果に加えて、次のような作用効果を奏する。すなわち、U字管2は本体容器1の長手方向と直交して設置されており、往路部21および復路部22の長さが短くなるので、各管束4を小型化することができ、設置現場への各管束4の搬入を容易なものとすることができる。また、本体容器1内の空間が複数の独立領域33に分割されており、一の独立領域33の低温領域30は他の独立領域33の高温領域31に隣接しているので、本体容器1の水平面における温度分布を平準化させることができ、本体容器1の大きな熱変形を防止することができる。
第3の実施の形態
次に、図7および図8により本発明の第3の実施の形態を説明する。
図7は、第3の実施の形態における湿分分離加熱器40のU字管2への加熱蒸気36の供給ルートを示す横断面図であり、図8は、図7の加熱蒸気36の供給ルートをD−D方向から見た縦断面図である。図7および図8に示す本実施の形態において、第1の実施の形態および第2の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態の湿分分離加熱器40において、図7に示すように、複数の管束4は互いに直列に接続された複数のグループ別に配置され、同一グループ内の管束4は互いに並列に連結されるとともに、グループ内の管束4の数は加熱蒸気36の流れの上流側から下流側に向かって減少している。その他の構成は、他は図5および図6に示す第2の実施の形態と略同一である。
図7に示すように、複数の管束4は、上流グループ41を構成するとともに互いに並列に配設された2個の管束4と、下流グループ42を構成する1個の管束4とに区分けされている。
図7において、原子力プラントの高圧タービンからの抽気蒸気または原子炉から供給された主蒸気による加熱蒸気36は、並列に設けられた上流グループ41の2個の管束4のヘッダー3に上流側加熱蒸気供給配管24を介して供給される。次に、上流グループ41の2個の管束4のヘッダー3から排出された加熱蒸気36は、下流側加熱蒸気供給配管25を介して下流グループ42の1個の管束4のヘッダー3に供給される。下流グループ42の1個の管束4のヘッダー3から排出された加熱蒸気36は、湿分分離加熱器40の外方に加熱蒸気排出配管26を介して送られる。
また、各管束4のヘッダー3は、上流側の加熱蒸気36を受け入れるための加熱蒸気入口9と、加熱蒸気36を下流側に排出するための加熱蒸気出口11とを有している。
なお、図7においては、上流グループ41は2個の管束4からなり、また、下流グループ42は1個の管束4からなっているが、グループ内の管束4の数は、加熱蒸気36の流れの上流側から下流側に向かって減少するものであれば特に限定されず、例えばU字管2の長さやU字管2内の加熱蒸気36の流速によって定められる。
また、図8に示すように、各U字管2において加熱蒸気36が被加熱蒸気35に冷却されて凝縮した凝縮ドレンを貯留するドレンタンク101が設けられており、各管束4のヘッダー3には凝縮ドレンをドレンタンク101に送るドレン管10がそれぞれ取り付けられている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
湿分分離加熱器40に送られた加熱蒸気36は、最初に上流側加熱蒸気供給配管24を介して、並列に設けられた上流グループ41の2個の管束4に同時に送られ、本体容器1内の被加熱蒸気35と熱交換を行う。そして、上流グループ41の2個の管束4から排出された加熱蒸気36は、下流側加熱蒸気供給配管25によって、下流グループ42の1個の管束4に送られ、再び本体容器1内の被加熱蒸気35と熱交換を行う。最後に、下流グループ42の1個の管束4から排出された加熱蒸気36は、加熱蒸気排出配管26によって湿分分離加熱器40の外方に送られる。
一方、各管束4のU字管2内の加熱蒸気36は被加熱蒸気35に冷却されて凝縮することにより凝縮ドレンが発生するが、各管束4において発生した凝縮ドレンは各ヘッダー3に取り付けられた各ドレン管10に送られてドレンタンク101に一括して集められる。
このように、加熱蒸気36を一度に送る管束4の本数を制限し、凝縮ドレンを各グループの管束4において逐次ドレン管10により排出することによって、管束4のU字管2内の加熱蒸気36の流速を大きくすることができ、しかも、管束4のU字管2内に凝縮ドレンが充満することを抑止することができる。
ところで、本実施の形態の湿分分離加熱器40において、管束4のヘッダー3からドレン管10を経てドレンタンク101に送られた凝縮ドレンの一部を、ドレン送り管102を介して本体容器1の高温領域31に送り、この高温領域31を冷却してもよい。
このような方法を用いることにより、低温領域30と高温領域31との温度差を小さくすることができ、本体容器1の水平面における温度分布を平準化することができる。
第1の実施の形態の湿分分離加熱器を上から見た構成を示す上面図 図1の湿分分離加熱器をA−A方向から見た横断面図 図1の湿分分離加熱器をB−B方向から見た縦断面図 図1の湿分分離加熱器の本体容器内におけるU字管の往路部および復路部に接触する被加熱蒸気の温度変化を示す説明図 第2の実施の形態の湿分分離加熱器を上から見た構成を示す上面図 図5の湿分分離加熱器をC−C方向から見た縦断面図 第3の実施の形態における湿分分離加熱器のU字管への加熱蒸気の供給ルートを示す横断面図 図7の加熱蒸気の供給ルートをD−D方向から見た縦断面図 従来の湿分分離加熱器の構成を示す横断面図 図9の湿分分離加熱器をE−E方向から見た縦断面図
符号の説明
1 本体容器
2 U字管
201 最外周U字管
202 最内周U字管
21 往路部
211 低温領域往路部
212 高温領域往路部
22 復路部
221 低温領域復路部
222 高温領域復路部
23 U字部
3 ヘッダー
4 管束
41 上流グループ
42 下流グループ
5 仕切板
6 被加熱蒸気入口
7 被加熱蒸気出口
8 湿分分離器
9 加熱蒸気入口
10 ドレン管
101 ドレンタンク
102 ドレン送り管
11 加熱蒸気出口
15 第2の仕切板
16 第1の仕切板
20 湿分分離加熱器
24 上流側加熱蒸気供給配管
25 下流側加熱蒸気供給配管
26 加熱蒸気排出配管
30 低温領域
31 高温領域
32 間隙
33 独立領域
35 被加熱蒸気
36 加熱蒸気
40 湿分分離加熱器
51 本体容器
52 U字管
521 往路部
522 復路部
523 U字部
53 ヘッダー
54 管束
56 被加熱蒸気入口
57 被加熱蒸気出口
58 湿分分離器
70 湿分分離加熱器
85 被加熱蒸気
86 加熱蒸気

Claims (6)

  1. 被加熱蒸気の湿分を分離して加熱する湿分分離加熱器において、
    円筒形状の本体容器と、
    本体容器内に、この本体容器の長手方向に対して直交して設けられ、本体容器内の空間領域を相互に独立した2以上の独立領域に分ける第1の仕切板と、
    本体容器内に、この本体容器の内周面と間隙を有し第1の仕切板と直交して設置され、本体容器内の各独立領域を低温領域と高温領域とに分ける第2の仕切板と、
    本体容器の各低温領域に設けられ、被加熱蒸気がこの本体容器に入るそれぞれの被加熱蒸気入口と、
    本体容器の各高温領域に設けられ、被加熱蒸気がこの本体容器から出るそれぞれの被加熱蒸気出口と、
    本体容器内の各低温領域に設置され、各被加熱蒸気入口から各低温領域に送られた被加熱蒸気の湿分を分離するそれぞれの湿分分離器と、
    本体容器内の各独立領域に設けられ、往路部と、復路部と、往路部と復路部とを連結するU字部とを有し、被加熱蒸気を加熱する加熱蒸気が送られるU字管とを備え、
    一の独立領域の低温領域は他の独立領域の高温領域に隣接し、
    各U字管の往路部および復路部は、いずれも第2の仕切板を貫通して各低温領域と各高温領域とにまたがって配置されることを特徴とする湿分分離加熱器。
  2. U字管の入口側に接続され、加熱蒸気をベントするベント管と、
    ベント管に設置された圧力調節弁または流体抵抗体とを備え、
    圧力調節弁または流体抵抗体は、ベント管に送られる加熱蒸気のベント流量を、加熱蒸気がベントされる前の総流量の0.5〜1%とすることを特徴とする請求項1記載の湿分分離加熱器。
  3. U字管は複数設けられており、
    各U字管は、本体容器外部に配置され加熱蒸気の供給および排出を行うヘッダーに取り付けられて管束を構成し、
    一の管束のヘッダーは、本体容器に対して隣り合う他の管束のヘッダーの反対側に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2記載の湿分分離加熱器。
  4. 複数の管束は互いに直列に接続された複数のグループ別に配置され、同一グループ内の管束は並列に連結されるとともに、グループ内の管束の数は加熱蒸気の流れの上流側から下流側に向かって減少するよう設けられており、
    U字管において加熱蒸気が被加熱蒸気に冷却されて凝縮した凝縮ドレンを貯留するドレンタンクを備え、
    各管束のヘッダーにドレン管を介してドレンタンクが接続されていることを特徴とする請求項3に記載の湿分分離加熱器。
  5. ヘッダーからドレン管を経てドレンタンクに送られた凝縮ドレンは、その一部が本体容器の高温領域にドレン送り管により送られ、高温領域を冷却することを特徴とする請求項4に記載の湿分分離加熱器。
  6. 管束は、工場において複数のU字管とヘッダーとが予め組み立てられたものを用い、現場において本体容器にこの管束を取り付けることを特徴する請求項1乃至5のいずれかに記載の湿分分離加熱器。
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