JP2004169874A - 車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成要素に寸法誤差や組み付け誤差があってもベアリングを確実に固定してがたが生じるのを回避することができるとともに、メンテナンス時の分解を容易に行うことができる車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を提供する。
【解決手段】十字軸部材3と、十字軸部材3の一対の軸部3a及び3bをそれぞれ挿入し得る挿入孔4a、4bが形成されたヨーク4と、挿入孔4a、4bに嵌入されつつその挿入孔に挿入された軸部3a、3bを挿通し、ヨーク4に対する十字軸部材3の回転を許容するベアリング5と、ベアリング5をヨーク4の挿入孔に対して固定する固定手段とを具備し、固定手段が、ゴム部材7とサークリップ6とを組み合わせて成り、当該サークリップ6によるベアリング5の固定時にゴム部材7がベアリング5の軸方向に圧縮され得るよう構成されたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】十字軸部材3と、十字軸部材3の一対の軸部3a及び3bをそれぞれ挿入し得る挿入孔4a、4bが形成されたヨーク4と、挿入孔4a、4bに嵌入されつつその挿入孔に挿入された軸部3a、3bを挿通し、ヨーク4に対する十字軸部材3の回転を許容するベアリング5と、ベアリング5をヨーク4の挿入孔に対して固定する固定手段とを具備し、固定手段が、ゴム部材7とサークリップ6とを組み合わせて成り、当該サークリップ6によるベアリング5の固定時にゴム部材7がベアリング5の軸方向に圧縮され得るよう構成されたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のプロペラシャフトを回転自在に支持するための車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車に配設されたプロペラシャフトは、駆動源であるエンジンの駆動力を車輪に伝達して推進力を得るためのもので、一般にはトランスミッションとデファレンシャルギアとの間に懸架されている。即ち、エンジンの駆動力はトランスミッションに伝達された後、プロペラシャフト及びデファレンシャルギアを介して車輪に至るよう構成されているのである。
【0003】
かかるプロペラシャフトの端部には、ユニバーサル継手が接続されており、駆動軸であるプロペラシャフトと被駆動軸とを連結し車体との相対的な角度の変化に対応しながら動力の伝達を可能としている。かかるユニバーサル継手は、種々形態のものが提案されているが、プロペラシャフトの継手として最も一般的なものにクロスジョイント型継手が挙げられる。
【0004】
クロスジョイント型継手は、図6に示すように、プロペラシャフト101端部に取り付けられるべく平面視十文字状に形成された十字軸部材102と、該十字軸部材102の突設した4本の軸部102a〜102dのうち対向する一対の軸部102a及び102bを挿入する挿入孔103a及び103bが形成されたヨーク103と、該ヨーク103の挿入孔103a又は103bに嵌入されつつその挿入孔に挿入された軸部102a又は102bを挿通し、当該ヨーク103に対する十字軸部材102の回転を許容するためのベアリング104とを有している。
【0005】
そして、自動車の走行時に生じる振動等でベアリング104が挿入孔103a又は103b内で移動するのを回避すべく、従来、挿入孔103a又は103b内におけるベアリング104の端部が位置する部位にサークリップ105を嵌入していた。より具体的には、サークリップ105は、ベアリング104を挿入孔103a及び103b内に嵌入した後、当該挿入孔103a又は103bの内周面に予め形成された溝部103aa又は103baに嵌め込まれ、軸部102a及び102bがその軸方向へずれてしまうのを防止していた。尚、かかる先行技術は、文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手においては、剛体であるサークリップ105によって十字軸部材102の各軸部102a又は102bがヨーク103の挿入孔103a又は103b内でずれてしまうのを防止しているため、以下の如き問題があった。
【0007】
即ち、ベアリング104の寸法誤差や十字軸部材102のヨーク103に対する組み付け誤差等が生じていると、溝部103aa及び103baに嵌め込まれたサークリップ105がベアリング104の端面から微少寸法離れてクリアランスを生じてしまう虞があり、プロペラシャフトの回転時に該クリアランスでベアリング104にがたを生じてしまうという不具合があった。
【0008】
ところで、プロペラシャフト101は、品質維持を図るべく、出荷前にアンバランス測定を行っているのであるが、自動車の走行時においてベアリング104にがたを生じてしまうと、アンバランス測定時に良好とされた状態とは異なった回転中心で回転することとなり、回転部の干渉や異音等の種々不具合が予想される。
【0009】
一方、上記の如くサークリップでベアリング104を係止するものの他、ヨークを塑性変形させてベアリングを係止するカシメタイプのクロスジョイント型継手が従来より提供されている。かかるカシメタイプのクロスジョイント型継手によれば、上記不具合を解消することができるものの、メンテナンス時等において分解することができず、例えばベアリングのみの交換ができなくなってしまうという問題があった。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、構成要素に寸法誤差や組み付け誤差があってもベアリングを確実に固定してがたが生じるのを回避することができるとともに、メンテナンス時の分解を容易に行うことができる車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、四方に軸部が突出形成された十字軸部材と、車両のプロペラシャフト端部に取り付けられ、前記十字軸部材の一対の軸部をそれぞれ挿入し得る挿入孔が形成されたヨークと、該ヨークの挿入孔に嵌入されつつその挿入孔に挿入された軸部を挿通し、当該ヨークに対する前記十字軸部材の回転を許容するためのベアリングと、該ベアリングを前記ヨークの挿入孔に対して固定する固定手段とを具備した車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手において、前記固定手段は、弾性体とサークリップとを組み合わせて成り、当該サークリップによる前記ベアリングの固定時に前記弾性体がベアリングの軸方向に圧縮され得るよう構成されたものであることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手において、前記弾性体は、ゴム部材又は弾力を有した樹脂から成ることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手において、前記弾性体は、板ばね又は皿ばねから成ることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態が適用されるプロペラシャフトは、図5に示すように、4輪駆動車(4WD)に適用されたものから成り、自動車のトランスミッションTから後輪RT側のデファレンシャルギアD1及び前輪FT側のデファレンシャルギアD2にそれぞれ延設され、エンジンEの駆動力を後輪RT及び前輪FTにそれぞれ伝達するものである。
【0015】
即ち、エンジンEが駆動されると、その駆動力はトランスミッションTにて変速されつつプロペラシャフト1及びプロペラシャフト2に伝達され、その後、デファレンシャルギアD1及びD2を介して自動車の各車輪に伝達されて推進力を得るよう構成されている。尚、同図中符号3は、プロペラシャフト1の中間部に配設された中間軸受けを示しており、自動車のフレーム或いは車体に固定されている。
【0016】
各プロペラシャフト1及び2の端部には、ユニバーサル継手U1、U2及びU3、U4が接続されており、このうちユニバーサル継手U1及びU3がトランスミッションTのハウジングに取り付けられるとともに、ユニバーサル継手U2及びU4が後ろ側のデファレンシャルギアD1、前側のデファレンシャルギアD2におけるそれぞれのハウジングに取り付けられている。
【0017】
ユニバーサル継手U1〜U4は、プロペラシャフト1及び2とトランスミッションT或いはデファレンシャルギアD1及びD2内の回転軸とを連結し車体との相対的な角度の変化に対応しながら動力の伝達を可能とするものであり、図1及び図2で示すように、十字軸部材3と、ヨーク4と、ベアリング5と、サークリップ6と、弾性体としてのゴム部材7とを備えたものである。
【0018】
十字軸部材3は、図2で示すように、一端面側において四方に軸部3a〜3dが突出形成されるとともに、他端面側においてトランスミッションT或いはデファレンシャルギアD1及びD2内の回転軸(不図示)と連結されるべき連結部3eが形成されたものである。尚、かかる十字軸部材3には、プロペラシャフト1、2の回転時に高トルクが付与されるので、ねじり剛性の高い材質の金属が用いられている。
【0019】
ヨーク4は、プロペラシャフト1、2端部に取り付けられ、十字軸部材3の軸部3a〜3dのうち上下一対の軸部3a及び3bをそれぞれ挿入し得る挿入孔4a及び4bが形成されたものである。具体的には、図1中ヨーク4の基端4cがプロペラシャフト1、2の端部に溶接等にて接続されているとともに、上下方向に分岐した一対の腕部4d及び4eが形成され、これら腕部4d及び4eのそれぞれの上下面を貫通して挿入孔4a及び4bが形成されている。
【0020】
ベアリング5は、ヨーク4の挿入孔4a及び4bのそれぞれに嵌入されつつ、その挿入孔4a又は4bに挿入された一対の軸部4a及び4bを挿通し、当該ヨーク4に対する十字軸部材3の回転を許容するためのものである。即ち、ベアリング5の外径は、挿入孔4bの内径より若干小さく形成されており、挿入孔4a又は4b内に嵌入され得るよう構成されており、嵌入した状態にて軸部3a及び3bを挿入すると、内部のローラ5aが軸部3a及び3bの外周面と当接して当該軸部3a及び3bの回転が許容されるのである。尚、ベアリング5を挿入孔4bに圧入して固定するようなものであってもよい。
【0021】
尚、本実施形態においては、内部にローラを有したローラベアリングを使用しているが、他の形態のベアリング(例えばボールベアリング等)に代えるようにしてもよい。また、図1及び図2において、符号Sは、ベアリング5から延設されたシール部材を示しており、内部に雨水や泥等が浸入しないよう構成されている。
【0022】
一方、挿入孔4a及び4bの内周面における所定位置には、溝部4aa及び4baが形成されており、この溝部4aa及び4ba内にサークリップ6及びゴム部材7が嵌め込まれ得るよう構成されている。これらサークリップ6及びゴム部材7は、ベアリング5を挿入孔4a及び4bに対して固定する固定手段を成すものであり、サークリップ6によるベアリング5の固定時にゴム材7がベアリング5の軸方向に圧縮され得るようになっている。
【0023】
即ち、サークリップ6及びゴム部材7を溝部4aa及び4ba内に組み付けると、サークリップ6とベアリング5端面との間の寸法よりゴム部材7の厚み寸法の方が若干大きくなるよう設定されており、組み付け状態にて剛体から成るサークリップ6が弾性体であるゴム材7を圧縮し、その圧縮によりベアリング5の軸方向(図1における下方向)に弾力(復元力)が生じ、ベアリング5端面を常時押圧し続けるのである。
【0024】
これにより、ベアリング5は常に挿入孔4a又は4b内の一定位置に固定されることとなり、車両走行時等において位置ずれが生じ難くなっている。而して、ベアリング5で軸部3a及び3bが固定されている十字軸部材3のヨーク4に対する取付位置も常に一定となり、プロペラシャフト1、2の回転をトランスミッションT或いはデファレンシャルギアD1及びD2内の回転軸に伝達する際、回転中心を常に一定とすることができる。
【0025】
然るに、プロペラシャフト1、2の出荷前に行われるアンバランス測定時の状態をその後も維持し続けることとなり、当該アンバランス測定時の状態から回転中心がずれることによる干渉或いは異音等を防止することができる。また、上記ゴム部材7に代えて弾力を有した樹脂としてもよく、その場合であっても上記と同様の効果を奏することができる。
【0026】
更に、サークリップ6と組み合わせて使用される弾性部材をゴム部材7或いは弾力を有した樹脂とすることにより、当該サークリップ6とベアリング5端面との間にゴム部材7或いは樹脂が介在することとなり、挿入孔4aにおけるシール機能も付与することができる。
【0027】
ところで、挿入孔4a及び4bのいずれにも挿入されない軸部3c及び3dは、連結部3eに連結されるべき被連結軸側から延びる2本の腕部(図2における符号H)に形成された挿入孔Ha、Hbに挿入され、上記と同様ベアリング5によって回転が許容されている。かかる挿入孔Ha、Hb内にも上記と同様のサークリップ6及びゴム部材7が嵌入され、当該ゴム部材7がベアリング5端面を強く押圧している。
【0028】
上記構成の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手によれば、プロペラシャフト1、2が回転するのに伴いヨーク4が回転すると、その回転力が該ヨーク4の腕部4d及び4eに連結された軸部3a及び3bに伝わり、十字軸部材3が回転する。この十字軸部材3の回転により、その回転が連結部3eを介してトランスミッションT或いはデファレンシャルギアD1及びD2内の回転軸に伝達される。
【0029】
このような回転による動力伝達時において、ベアリング5がゴム部材7の弾力によって強固に固定されているので、継手部の回転中心のずれがなく、常に一定の回転中心とすることができ、高品質なプロペラシャフトを提供することができる。
【0030】
次に、本発明に係る他の実施形態について説明する。
本実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手は、図3及び図4で示すように、先の実施形態のゴム部材7に代えて皿ばね8をサークリップと共に具備したものである。尚、同図において、先の実施形態と同様の部材には同一の符号を付しておき、詳細な説明は省略するものとする。
【0031】
即ち、ヨーク4の腕部4d及び4eにそれぞれ形成された挿入孔4a及び4bの内周面に溝部4aa及び4baを予め形成しておき、かかる溝部4aa及び4baに皿ばね8及びサークリップ6が嵌め込まれて構成されている。また、皿ばね8の自然長(厚さ)は、サークリップ6とベアリング5端面との間の寸法より大きく設定されており、サークリップ6及び皿ばね8を組み付けると、当該サークリップ6により皿ばね8が圧縮し、その圧縮によりベアリング5の軸方向(図3における下方向)に復元力が生じ、その復元力によりベアリング5端面を強固に押圧し続けるのである。
【0032】
これにより、先の実施形態と同様、ベアリング5で軸部3a及び3bが固定されている十字軸部材3のヨーク4に対する取付位置が常に一定となり、プロペラシャフト1、2の回転をトランスミッションT或いはデファレンシャルギアD1及びD2内の回転軸に伝達する際、回転中心を常に一定とすることができる。然るに、プロペラシャフト1、2の出荷前に行われるアンバランス測定時の状態をその後も維持し続けることとなり、当該アンバランス測定時の状態から回転中心がずれることによる干渉或いは異音等を防止することができる。
【0033】
また、上記皿ばね8に代えて板ばねとしてもよく、その場合であっても上記と同様の効果を奏することができる。更に、サークリップ6と組み合わせて使用される弾性部材を皿ばね8或いは板ばねとすることにより、ベアリング端面に対する押圧力を比較的容易に調整することができる。即ち、ばねの自然長(厚さ)を調整することにより、当該ばねの復元力を調整することができるので、ベアリング5端面に対する押圧力をも比較的容易に調整できるのである。
【0034】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばゴム部材、樹脂、板ばね及び皿ばねとは異なる他の弾性体とサークリップとを組み合わせてベアリングを固定するための固定手段を構成するようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、弾性体とサークリップとを組み合わせてベアリングを固定するので、当該サークリップによるベアリングの固定時に弾性体がベアリングの軸方向に圧縮されて当該ベアリング端面を押圧するので、構成要素に寸法誤差や組み付け誤差があっても、ベアリングを確実に固定してがたが生じるのを回避することができるとともに、メンテナンス時の分解を容易に行うことができる。
【0036】
請求項2の発明によれば、ゴム部材又は弾力を有した樹脂とサークリップとを組み合わせてベアリングを固定するので、例えば固定手段にシール機能を兼用させることができ、機能性を向上させることができる。
【0037】
請求項3の発明によれば、板ばね又は皿ばねとサークリップとを組み合わせてベアリングを固定するので、ベアリング端面に対する押圧力を比較的容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を示す縦断面図
【図2】本発明の実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を示す横断面図
【図3】本発明の他の実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を示す縦断面図
【図4】本発明の他の実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を示す横断面図
【図5】本発明の実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手が適用される車両を示す模式図
【図6】従来の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を示す縦断面図及び横断面図
【符号の説明】
1、2…プロペラシャフト
3…十字軸部材
3a〜3d…軸部
4…ヨーク
4a…挿入孔
5…ベアリング
6…サークリップ
7…ゴム部材(弾性体)
8…皿ばね(弾性体)
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のプロペラシャフトを回転自在に支持するための車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車に配設されたプロペラシャフトは、駆動源であるエンジンの駆動力を車輪に伝達して推進力を得るためのもので、一般にはトランスミッションとデファレンシャルギアとの間に懸架されている。即ち、エンジンの駆動力はトランスミッションに伝達された後、プロペラシャフト及びデファレンシャルギアを介して車輪に至るよう構成されているのである。
【0003】
かかるプロペラシャフトの端部には、ユニバーサル継手が接続されており、駆動軸であるプロペラシャフトと被駆動軸とを連結し車体との相対的な角度の変化に対応しながら動力の伝達を可能としている。かかるユニバーサル継手は、種々形態のものが提案されているが、プロペラシャフトの継手として最も一般的なものにクロスジョイント型継手が挙げられる。
【0004】
クロスジョイント型継手は、図6に示すように、プロペラシャフト101端部に取り付けられるべく平面視十文字状に形成された十字軸部材102と、該十字軸部材102の突設した4本の軸部102a〜102dのうち対向する一対の軸部102a及び102bを挿入する挿入孔103a及び103bが形成されたヨーク103と、該ヨーク103の挿入孔103a又は103bに嵌入されつつその挿入孔に挿入された軸部102a又は102bを挿通し、当該ヨーク103に対する十字軸部材102の回転を許容するためのベアリング104とを有している。
【0005】
そして、自動車の走行時に生じる振動等でベアリング104が挿入孔103a又は103b内で移動するのを回避すべく、従来、挿入孔103a又は103b内におけるベアリング104の端部が位置する部位にサークリップ105を嵌入していた。より具体的には、サークリップ105は、ベアリング104を挿入孔103a及び103b内に嵌入した後、当該挿入孔103a又は103bの内周面に予め形成された溝部103aa又は103baに嵌め込まれ、軸部102a及び102bがその軸方向へずれてしまうのを防止していた。尚、かかる先行技術は、文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手においては、剛体であるサークリップ105によって十字軸部材102の各軸部102a又は102bがヨーク103の挿入孔103a又は103b内でずれてしまうのを防止しているため、以下の如き問題があった。
【0007】
即ち、ベアリング104の寸法誤差や十字軸部材102のヨーク103に対する組み付け誤差等が生じていると、溝部103aa及び103baに嵌め込まれたサークリップ105がベアリング104の端面から微少寸法離れてクリアランスを生じてしまう虞があり、プロペラシャフトの回転時に該クリアランスでベアリング104にがたを生じてしまうという不具合があった。
【0008】
ところで、プロペラシャフト101は、品質維持を図るべく、出荷前にアンバランス測定を行っているのであるが、自動車の走行時においてベアリング104にがたを生じてしまうと、アンバランス測定時に良好とされた状態とは異なった回転中心で回転することとなり、回転部の干渉や異音等の種々不具合が予想される。
【0009】
一方、上記の如くサークリップでベアリング104を係止するものの他、ヨークを塑性変形させてベアリングを係止するカシメタイプのクロスジョイント型継手が従来より提供されている。かかるカシメタイプのクロスジョイント型継手によれば、上記不具合を解消することができるものの、メンテナンス時等において分解することができず、例えばベアリングのみの交換ができなくなってしまうという問題があった。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、構成要素に寸法誤差や組み付け誤差があってもベアリングを確実に固定してがたが生じるのを回避することができるとともに、メンテナンス時の分解を容易に行うことができる車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、四方に軸部が突出形成された十字軸部材と、車両のプロペラシャフト端部に取り付けられ、前記十字軸部材の一対の軸部をそれぞれ挿入し得る挿入孔が形成されたヨークと、該ヨークの挿入孔に嵌入されつつその挿入孔に挿入された軸部を挿通し、当該ヨークに対する前記十字軸部材の回転を許容するためのベアリングと、該ベアリングを前記ヨークの挿入孔に対して固定する固定手段とを具備した車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手において、前記固定手段は、弾性体とサークリップとを組み合わせて成り、当該サークリップによる前記ベアリングの固定時に前記弾性体がベアリングの軸方向に圧縮され得るよう構成されたものであることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手において、前記弾性体は、ゴム部材又は弾力を有した樹脂から成ることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手において、前記弾性体は、板ばね又は皿ばねから成ることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態が適用されるプロペラシャフトは、図5に示すように、4輪駆動車(4WD)に適用されたものから成り、自動車のトランスミッションTから後輪RT側のデファレンシャルギアD1及び前輪FT側のデファレンシャルギアD2にそれぞれ延設され、エンジンEの駆動力を後輪RT及び前輪FTにそれぞれ伝達するものである。
【0015】
即ち、エンジンEが駆動されると、その駆動力はトランスミッションTにて変速されつつプロペラシャフト1及びプロペラシャフト2に伝達され、その後、デファレンシャルギアD1及びD2を介して自動車の各車輪に伝達されて推進力を得るよう構成されている。尚、同図中符号3は、プロペラシャフト1の中間部に配設された中間軸受けを示しており、自動車のフレーム或いは車体に固定されている。
【0016】
各プロペラシャフト1及び2の端部には、ユニバーサル継手U1、U2及びU3、U4が接続されており、このうちユニバーサル継手U1及びU3がトランスミッションTのハウジングに取り付けられるとともに、ユニバーサル継手U2及びU4が後ろ側のデファレンシャルギアD1、前側のデファレンシャルギアD2におけるそれぞれのハウジングに取り付けられている。
【0017】
ユニバーサル継手U1〜U4は、プロペラシャフト1及び2とトランスミッションT或いはデファレンシャルギアD1及びD2内の回転軸とを連結し車体との相対的な角度の変化に対応しながら動力の伝達を可能とするものであり、図1及び図2で示すように、十字軸部材3と、ヨーク4と、ベアリング5と、サークリップ6と、弾性体としてのゴム部材7とを備えたものである。
【0018】
十字軸部材3は、図2で示すように、一端面側において四方に軸部3a〜3dが突出形成されるとともに、他端面側においてトランスミッションT或いはデファレンシャルギアD1及びD2内の回転軸(不図示)と連結されるべき連結部3eが形成されたものである。尚、かかる十字軸部材3には、プロペラシャフト1、2の回転時に高トルクが付与されるので、ねじり剛性の高い材質の金属が用いられている。
【0019】
ヨーク4は、プロペラシャフト1、2端部に取り付けられ、十字軸部材3の軸部3a〜3dのうち上下一対の軸部3a及び3bをそれぞれ挿入し得る挿入孔4a及び4bが形成されたものである。具体的には、図1中ヨーク4の基端4cがプロペラシャフト1、2の端部に溶接等にて接続されているとともに、上下方向に分岐した一対の腕部4d及び4eが形成され、これら腕部4d及び4eのそれぞれの上下面を貫通して挿入孔4a及び4bが形成されている。
【0020】
ベアリング5は、ヨーク4の挿入孔4a及び4bのそれぞれに嵌入されつつ、その挿入孔4a又は4bに挿入された一対の軸部4a及び4bを挿通し、当該ヨーク4に対する十字軸部材3の回転を許容するためのものである。即ち、ベアリング5の外径は、挿入孔4bの内径より若干小さく形成されており、挿入孔4a又は4b内に嵌入され得るよう構成されており、嵌入した状態にて軸部3a及び3bを挿入すると、内部のローラ5aが軸部3a及び3bの外周面と当接して当該軸部3a及び3bの回転が許容されるのである。尚、ベアリング5を挿入孔4bに圧入して固定するようなものであってもよい。
【0021】
尚、本実施形態においては、内部にローラを有したローラベアリングを使用しているが、他の形態のベアリング(例えばボールベアリング等)に代えるようにしてもよい。また、図1及び図2において、符号Sは、ベアリング5から延設されたシール部材を示しており、内部に雨水や泥等が浸入しないよう構成されている。
【0022】
一方、挿入孔4a及び4bの内周面における所定位置には、溝部4aa及び4baが形成されており、この溝部4aa及び4ba内にサークリップ6及びゴム部材7が嵌め込まれ得るよう構成されている。これらサークリップ6及びゴム部材7は、ベアリング5を挿入孔4a及び4bに対して固定する固定手段を成すものであり、サークリップ6によるベアリング5の固定時にゴム材7がベアリング5の軸方向に圧縮され得るようになっている。
【0023】
即ち、サークリップ6及びゴム部材7を溝部4aa及び4ba内に組み付けると、サークリップ6とベアリング5端面との間の寸法よりゴム部材7の厚み寸法の方が若干大きくなるよう設定されており、組み付け状態にて剛体から成るサークリップ6が弾性体であるゴム材7を圧縮し、その圧縮によりベアリング5の軸方向(図1における下方向)に弾力(復元力)が生じ、ベアリング5端面を常時押圧し続けるのである。
【0024】
これにより、ベアリング5は常に挿入孔4a又は4b内の一定位置に固定されることとなり、車両走行時等において位置ずれが生じ難くなっている。而して、ベアリング5で軸部3a及び3bが固定されている十字軸部材3のヨーク4に対する取付位置も常に一定となり、プロペラシャフト1、2の回転をトランスミッションT或いはデファレンシャルギアD1及びD2内の回転軸に伝達する際、回転中心を常に一定とすることができる。
【0025】
然るに、プロペラシャフト1、2の出荷前に行われるアンバランス測定時の状態をその後も維持し続けることとなり、当該アンバランス測定時の状態から回転中心がずれることによる干渉或いは異音等を防止することができる。また、上記ゴム部材7に代えて弾力を有した樹脂としてもよく、その場合であっても上記と同様の効果を奏することができる。
【0026】
更に、サークリップ6と組み合わせて使用される弾性部材をゴム部材7或いは弾力を有した樹脂とすることにより、当該サークリップ6とベアリング5端面との間にゴム部材7或いは樹脂が介在することとなり、挿入孔4aにおけるシール機能も付与することができる。
【0027】
ところで、挿入孔4a及び4bのいずれにも挿入されない軸部3c及び3dは、連結部3eに連結されるべき被連結軸側から延びる2本の腕部(図2における符号H)に形成された挿入孔Ha、Hbに挿入され、上記と同様ベアリング5によって回転が許容されている。かかる挿入孔Ha、Hb内にも上記と同様のサークリップ6及びゴム部材7が嵌入され、当該ゴム部材7がベアリング5端面を強く押圧している。
【0028】
上記構成の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手によれば、プロペラシャフト1、2が回転するのに伴いヨーク4が回転すると、その回転力が該ヨーク4の腕部4d及び4eに連結された軸部3a及び3bに伝わり、十字軸部材3が回転する。この十字軸部材3の回転により、その回転が連結部3eを介してトランスミッションT或いはデファレンシャルギアD1及びD2内の回転軸に伝達される。
【0029】
このような回転による動力伝達時において、ベアリング5がゴム部材7の弾力によって強固に固定されているので、継手部の回転中心のずれがなく、常に一定の回転中心とすることができ、高品質なプロペラシャフトを提供することができる。
【0030】
次に、本発明に係る他の実施形態について説明する。
本実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手は、図3及び図4で示すように、先の実施形態のゴム部材7に代えて皿ばね8をサークリップと共に具備したものである。尚、同図において、先の実施形態と同様の部材には同一の符号を付しておき、詳細な説明は省略するものとする。
【0031】
即ち、ヨーク4の腕部4d及び4eにそれぞれ形成された挿入孔4a及び4bの内周面に溝部4aa及び4baを予め形成しておき、かかる溝部4aa及び4baに皿ばね8及びサークリップ6が嵌め込まれて構成されている。また、皿ばね8の自然長(厚さ)は、サークリップ6とベアリング5端面との間の寸法より大きく設定されており、サークリップ6及び皿ばね8を組み付けると、当該サークリップ6により皿ばね8が圧縮し、その圧縮によりベアリング5の軸方向(図3における下方向)に復元力が生じ、その復元力によりベアリング5端面を強固に押圧し続けるのである。
【0032】
これにより、先の実施形態と同様、ベアリング5で軸部3a及び3bが固定されている十字軸部材3のヨーク4に対する取付位置が常に一定となり、プロペラシャフト1、2の回転をトランスミッションT或いはデファレンシャルギアD1及びD2内の回転軸に伝達する際、回転中心を常に一定とすることができる。然るに、プロペラシャフト1、2の出荷前に行われるアンバランス測定時の状態をその後も維持し続けることとなり、当該アンバランス測定時の状態から回転中心がずれることによる干渉或いは異音等を防止することができる。
【0033】
また、上記皿ばね8に代えて板ばねとしてもよく、その場合であっても上記と同様の効果を奏することができる。更に、サークリップ6と組み合わせて使用される弾性部材を皿ばね8或いは板ばねとすることにより、ベアリング端面に対する押圧力を比較的容易に調整することができる。即ち、ばねの自然長(厚さ)を調整することにより、当該ばねの復元力を調整することができるので、ベアリング5端面に対する押圧力をも比較的容易に調整できるのである。
【0034】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばゴム部材、樹脂、板ばね及び皿ばねとは異なる他の弾性体とサークリップとを組み合わせてベアリングを固定するための固定手段を構成するようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、弾性体とサークリップとを組み合わせてベアリングを固定するので、当該サークリップによるベアリングの固定時に弾性体がベアリングの軸方向に圧縮されて当該ベアリング端面を押圧するので、構成要素に寸法誤差や組み付け誤差があっても、ベアリングを確実に固定してがたが生じるのを回避することができるとともに、メンテナンス時の分解を容易に行うことができる。
【0036】
請求項2の発明によれば、ゴム部材又は弾力を有した樹脂とサークリップとを組み合わせてベアリングを固定するので、例えば固定手段にシール機能を兼用させることができ、機能性を向上させることができる。
【0037】
請求項3の発明によれば、板ばね又は皿ばねとサークリップとを組み合わせてベアリングを固定するので、ベアリング端面に対する押圧力を比較的容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を示す縦断面図
【図2】本発明の実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を示す横断面図
【図3】本発明の他の実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を示す縦断面図
【図4】本発明の他の実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を示す横断面図
【図5】本発明の実施形態に係る車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手が適用される車両を示す模式図
【図6】従来の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手を示す縦断面図及び横断面図
【符号の説明】
1、2…プロペラシャフト
3…十字軸部材
3a〜3d…軸部
4…ヨーク
4a…挿入孔
5…ベアリング
6…サークリップ
7…ゴム部材(弾性体)
8…皿ばね(弾性体)
Claims (3)
- 四方に軸部が突出形成された十字軸部材と、
車両のプロペラシャフト端部に取り付けられ、前記十字軸部材の一対の軸部をそれぞれ挿入し得る挿入孔が形成されたヨークと、
該ヨークの挿入孔に嵌入されつつその挿入孔に挿入された軸部を挿通し、当該ヨークに対する前記十字軸部材の回転を許容するためのベアリングと、
該ベアリングを前記ヨークの挿入孔に対して固定する固定手段と、
を具備した車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手において、
前記固定手段は、弾性体とサークリップとを組み合わせて成り、当該サークリップによる前記ベアリングの固定時に前記弾性体がベアリングの軸方向に圧縮され得るよう構成されたものであることを特徴とする車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手。 - 前記弾性体は、ゴム部材又は弾力を有した樹脂から成ることを特徴とする請求項1記載の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手。
- 前記弾性体は、板ばね又は皿ばねから成ることを特徴とする請求項1記載の車両用プロペラシャフトのクロスジョイント型継手。
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- 2002-11-22 JP JP2002338937A patent/JP2004169874A/ja active Pending
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